JPH1191022A - 紙基材積層板 - Google Patents

紙基材積層板

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Publication number
JPH1191022A
JPH1191022A JP26056497A JP26056497A JPH1191022A JP H1191022 A JPH1191022 A JP H1191022A JP 26056497 A JP26056497 A JP 26056497A JP 26056497 A JP26056497 A JP 26056497A JP H1191022 A JPH1191022 A JP H1191022A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
base
paper base
hemp
laminate
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP26056497A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryuichi Wakao
隆一 若尾
Yasuhiro Kago
安博 籠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
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  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板強度の高い紙基材積層板を提供する 【解決手段】 麻原紙と紙基材プリプレグを複数枚積層
一体化して成る。麻原紙は、秤量が小さいにも関わら
ず、引張強度、引裂強度、破裂強度が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙基材積層板に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、紙基材積層板はカラーテレビを代
表とする民生用電子機器に広く用いられているが、FR
−4タイプ等のガラスエポキシ積層板や、CEM−1タ
イプ、CEM−3タイプ等のコンポジット積層板に比較
すると低価格で加工性に優れている反面、電気絶縁性、
耐熱性、耐湿性が劣るものであった。そのため紙基材積
層板の特性を向上して、基板設計者のニーズに応える紙
基材積層板を提供することが紙基材積層板の開発のポイ
ントとなっており、従来は電気火災安全性の目安となる
耐トラッキング性の向上がニーズの中心であった。
【0003】また基板上の部品の実装形態がワイヤボン
ディング方式からチップ・オン・ボード方式に移行する
と共に、反りが少なく寸法安定性に優れた基板が要求さ
れる一方で、環境保護問題の高まりにより、電子機器メ
ーカーにはノンハロゲン・ノンアンチモン材料を志向す
るニーズが発生している。一方紙基材積層板とガラス基
材系積層板との品質比較において優劣の差が極めて大き
な特性は、曲げ強度や落球衝撃強度等の基板強度であ
り、なかでも落球衝撃強度はガラス基材系積層板と比較
して劣っているものであったが、紙基材積層板の基板強
度の改善は困難であり、これまで手つかずの状態であっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現在紙基材積
層板の最大需要機器であるカラーテレビの電源・偏向ヨ
ーク回路基板には、現状でもほぼ100%FR−1タイ
プの片面材が採用されており、この100%FR−1タ
イプの片面材の大サイズ基板にフライドバックトランス
等の重量部品が搭載されているのにも関わらず、絶縁空
間距離を確保するために基板にスリットを設置してお
り、基板割れを生じやすい構造となっていて、カラーテ
レビの中でも最も衝撃に弱い部分となっているものであ
り、電源回りの基板割れによる回路断線は火災発生等の
重大事故に発展するおそれがあるため、潜在的には紙基
材積層板の基板強度の向上への強いニーズが存在する。
【0005】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、基板強度の高い紙基材積層板を提供することを目
的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の紙基材積層板は、麻原紙と紙基材プリプレグを複数枚
積層一体化して成ることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明の紙基材積層板を製造するために用いる紙
基材は100%麻パルプを原料とする麻原紙であり、こ
の麻原紙を構成する麻パルプの繊維長は3〜4mmが好
ましい。この麻原紙と、従来から用いられている電気絶
縁用木材パルプ紙基材(以下従来原紙とする)の物理特
性を表1に示して比較する。ここで本発明に係る麻原紙
(王子製紙製)は円網方式により生成されたものを用
い、従来原紙(王子製紙製)はパルプ蒸解後の叩解工程
において長時間かけてパルプを0.5〜1.0mmまで
短繊維化して浸透性を高めたクラフト紙を用いたもので
ある。
【0008】
【表1】
【0009】表1から判るように、本発明に係る麻原紙
は、従来原紙と比較して、秤量が小さいにも関わらず、
引張強度、引裂強度、破裂強度が大幅に向上しており、
本発明に係る麻原紙を用いることにより、基板強度の高
い紙基材積層板を製造することができるものである。ま
た本発明の紙基材積層板を製造するための紙基材プリプ
レグは、上記の従来原紙に樹脂ワニスを含浸させた後乾
燥することによって形成されるものである。樹脂ワニス
としては、レゾール系フェノール樹脂等のフェノール系
樹脂やメラミン系樹脂、あるいはこれらのものを有機溶
剤に溶解して調製したものを用いることができる。
【0010】本発明の紙基材積層板は、上記の紙基材プ
リプレグを複数枚積層すると共に、上記の麻原紙を積層
した紙基材プリプレグの間に1又は2枚以上挟み込んで
積層物を形成し、この積層物を加熱加圧して一体成形す
ることによって得ることができる。このようにして形成
される紙基材積層板は、紙基材プリプレグのみを用いて
形成される紙基材積層板と比較して、基板強度が高く、
また絶縁抵抗、耐熱性、パンチング加工性が良好なもの
である。
【0011】ここで上記の麻原紙は、麻原紙に樹脂ワニ
スを含浸さた後乾燥させて形成した麻原紙基材プリプレ
グを用いることができる。この樹脂ワニスとしてはフェ
ノール樹脂や、フェノール樹脂を有機溶媒に溶解させて
調製したものを用いることができ、フェノール樹脂とし
て、フェノールとホルマリンを反応させて生成されるレ
ゾール系フェノール樹脂を用いることができる。このよ
うな麻原紙基材プリプレグを用いて本発明の紙基材積層
板を製造する場合、上記の紙基材プリプレグと麻原紙基
材プリプレグとを加熱加圧して容易に一体化することが
できるものである。また樹脂ワニスを含浸させない麻原
紙を用いて本発明の紙基材積層板を製造する場合は、本
発明の紙基材積層板全体の樹脂含浸率を低減することが
でき、コストダウン化を計ることができるものであり、
また積層板全体の基材率が上昇するので紙基材積層板の
衝撃強度を更に向上することができるものである。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳述する。 (実施例1)メラミン100重量部、ホルマリン(固形
分37%)100重量部を反応させてメラミン樹脂を得
た。このメラミン樹脂を表1の物性を有する従来原紙に
含浸させ、160℃の温度で3分間処理して、樹脂含浸
率51%の紙基材プリプレグを得た。
【0013】上記の紙基材プリプレグを5枚積層し、そ
の上に麻原紙を1枚重ね、その上に上記の紙基材プリプ
レグを3枚積層し、更にその上に厚み35μmの銅箔を
1枚重ねて積層物を得た。この積層物を加熱温度160
℃、加圧力100kg/m2 、時間60分間の条件下で
積層一体化して、紙基材積層板を形成した。 (実施例2)まず実施例1で得た紙基材プリプレグを5
枚積層し、その上に麻原紙を2枚重ね、その上に実施例
1で得た紙基材プリプレグを3枚積層し、更にその上に
厚み35μmの銅箔を1枚重ねて積層物を得た。
【0014】このような積層物を実施例1と同一の条件
下で積層一体化して、紙基材積層板を形成した。 (実施例3)フェノール100重量部、ホルマリン(固
形分37%)80重量部、桐油30重量部を反応させて
桐油変性レゾール系フェノール樹脂を得た。この桐油変
性レゾール系フェノール樹脂を表1の物性を有する麻原
紙に含浸させ、160℃の温度で3分間処理して、樹脂
含浸率50%の麻原紙基材プリプレグを得た。
【0015】実施例1で得た紙基材プリプレグを4枚積
層し、その上に上記の麻原紙基材プリプレグを1枚重
ね、その上に実施例1で得た紙基材プリプレグを3枚積
層し、更にその上に厚み35μmの銅箔を1枚重ねて積
層物を得た。このような積層物を実施例1と同一の条件
下で積層一体化して、紙基材積層板を形成した。 (比較例1)実施例1で得た紙基材プリプレグを8枚積
層し、更にその上に厚み35μmの銅箔を1枚重ねて積
層物を得た。
【0016】このような積層物を実施例1と同一の条件
下で積層一体化して、紙基材積層板を形成した。上記の
実施例1乃至3及び比較例1の紙基材積層板について、
下記のような評価試験を行った。 (落球衝撃試験)エッチング処理した50×50mmの
積層板の試験片に、13mm間隔で直径2.4mmの3
個の穴を積層板面から銅箔除去面まで貫いて穿設した。
この試験片の真ん中の穴に195.3gの撃心をセット
し、この撃心に197.7gの撃錘を所定の高さから自
然落下させ、4個の試験片について、穴間貫通のクラッ
クが生じない最大の撃錘高さ(cm)を落球衝撃強度と
する。 (曲げ強さ試験)JIS C−6481に準拠して行っ
た。 (絶縁抵抗測定)JIS C−6481に準拠して行っ
た。 (パンチング加工性評価)弊社独自のパンチング試験用
金型を使用し、温度別のパンチング性(層間剥離、クラ
ック、硬さ、穴径収縮等)を観察して、良・不良を評価
した。
【0017】上記の評価結果を表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】表2から判るように、麻原紙を用いた実施
例1乃至3のものでは比較例1と比較すると落球衝撃強
度が向上しており、かつ曲げ強さ、絶縁抵抗、パッチン
グ加工性は、比較例1と同等なものであることが確認で
きた。また樹脂未含浸の麻原紙を用いた実施例1、2の
ものでは、麻原紙基材プリプレグを用いた実施例3のも
のよりも落球衝撃強度が向上することが確認できた
【0020】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に記載の
紙基材積層板は、麻原紙と紙基材プリプレグを複数枚積
層一体化するため、引張強度、引裂強度、破裂強度が高
い麻原紙を紙基材として用いることにより、基板強度が
高く、また絶縁抵抗、耐熱性、パンチング加工性が良好
なものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 麻原紙と紙基材プリプレグを複数枚積層
    一体化して成ることを特徴とする紙基材積層板。
JP26056497A 1997-09-25 1997-09-25 紙基材積層板 Withdrawn JPH1191022A (ja)

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JP26056497A JPH1191022A (ja) 1997-09-25 1997-09-25 紙基材積層板

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JP26056497A JPH1191022A (ja) 1997-09-25 1997-09-25 紙基材積層板

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JPH1191022A true JPH1191022A (ja) 1999-04-06

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JP26056497A Withdrawn JPH1191022A (ja) 1997-09-25 1997-09-25 紙基材積層板

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000238037A (ja) * 1999-02-22 2000-09-05 Matsushita Electric Works Ltd 紙基材積層板およびその製造方法
JP2019104517A (ja) * 2017-12-12 2019-06-27 王子ホールディングス株式会社 容器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000238037A (ja) * 1999-02-22 2000-09-05 Matsushita Electric Works Ltd 紙基材積層板およびその製造方法
JP2019104517A (ja) * 2017-12-12 2019-06-27 王子ホールディングス株式会社 容器

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Effective date: 20041207