JP2001244588A - 複合体シート、及び、それを用いた積層板 - Google Patents

複合体シート、及び、それを用いた積層板

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JP2001244588A
JP2001244588A JP2000052654A JP2000052654A JP2001244588A JP 2001244588 A JP2001244588 A JP 2001244588A JP 2000052654 A JP2000052654 A JP 2000052654A JP 2000052654 A JP2000052654 A JP 2000052654A JP 2001244588 A JP2001244588 A JP 2001244588A
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JP
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composite sheet
nonwoven fabric
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weight
resin
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JP2000052654A
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English (en)
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Tomoyuki Fujiki
智之 藤木
Toshiharu Takada
俊治 高田
Eiji Motobe
英次 元部
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不織布基材を用いながら、高い剛性を有する
プリント配線板に基板が得られる複合体シート、及び、
積層板を提供する。 【解決手段】 複合体シートは、不織布基材に熱硬化性
樹脂を含浸してその含浸した樹脂を半硬化させた複合体
シートにおいて、上記不織布基材の主体繊維として、不
織布基材の85〜95重量%が引張弾性率90GPa以
上300GPa以下である繊維で構成されている。積層
板は、この複合体シートと金属箔を積層してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板の
基板に用いられる複合体シート、及び、積層板に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来のプリント配線板に使用される銅箔
等の金属箔張り積層板は、ガラス織布基材に、エポキシ
樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸してその含浸した樹脂を半
硬化させた複合体シートを形成し、この複合体シートを
積層して製造されるものが主流である。そして、上記ガ
ラス織布基材の積層板を用いたIVH(Interst
itial−Via−Hole)加工にはメカニカルド
リルを用いる方法が汎用されている。しかし、近年のプ
リント配線板の高密度化の高まりに伴って、IVH加工
の際に、小径のビアホールの形成に有利な炭酸ガスレー
ザー等のレーザーの使用が採用されている。このレーザ
ーを用いて加工すると、ガラス織布基材からなる積層板
にとっては、加工に必要なエネルギーが大き過ぎ、また
形成されるビアホールの内壁が粗くなり易い恐れがあ
る。そのため、ガラス織布基材に代わり芳香族ポリアミ
ド繊維等の有機繊維で構成された不織布基材を用いて複
合体シートを形成することが試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、芳香族ポリア
ミド繊維等を用いた不織布基材に、エポキシ樹脂等の熱
硬化性樹脂を含浸し、樹脂を半硬化させた複合体シート
を形成し、この複合体シートを積層して製造したプリン
ト配線板は、その基板の剛性が低いため、プリント配線
板として、部品を実装する際にこの基板が変形して、実
装した部品が外れるという不具合が発生し易いものであ
る。そのため、上記プリント配線板の採用にあたって
は、実装できる部品に制約があった。そのため、不織布
基材を用いたプリント配線板の基板でも、高い剛性を有
するものが求められている。
【0004】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、不織布基材を用いなが
ら、高い剛性を有するプリント配線板の基板が得られる
複合体シート、及び、積層板を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の複合体シ
ートは、プリント配線板の基板に用いられるものであっ
て、不織布基材に熱硬化性樹脂を含浸してその含浸した
樹脂を半硬化させた複合体シートにおいて、上記不織布
基材を構成する主体繊維が、その不織布基材の85〜9
5重量%であると共に、主体繊維の引張弾性率が90G
Pa以上300GPa以下であることを特徴とする。
【0006】本発明者は、上記プリント配線板の基板
が、その室温での曲げ弾性率が12.7GPa以上(1
300kgf/mm2 以上)あれば、部品の実装等の加
熱処理が行われても、基板の変形が少なく、部品を実装
した後に基板が変形することがほとんど発生しないこと
を見出した。本発明者は、さらに、上記目的を達成する
ために鋭意研究を重ねた結果、従来の芳香族ポリアミド
繊維等を用いた有機繊維からなる不織布基材は、引張弾
性率が70GPa程度であるのに対し、不織布基材の8
5〜95重量%が引張弾性率90GPa以上である繊維
で構成されている不織布基材を用いて作製した複合体シ
ートを作製し、この複合体シートで製造したプリント配
線板の基板は、室温での曲げ弾性率が12.7GPa以
上(1300kgf/mm2 以上)を有することを見出
し、本発明の完成に至った。
【0007】本発明でいう高い剛性とは、基板の室温で
の曲げ弾性率が12.7GPa以上(1300kgf/
mm2 以上)のものを示すものである。
【0008】請求項2記載の複合体シートは、請求項1
記載の複合体シートにおいて、上記不織布基材の主体繊
維が有機繊維であることを特徴とする。
【0009】請求項3記載の複合体シートは、請求項1
又は請求項2記載の複合体シートにおいて、上記主体繊
維がポリパラフェニレンテレフタルアミドであることを
特徴とする。
【0010】請求項4記載の複合体シートは、請求項1
又は請求項2記載の複合体シートにおいて、上記主体繊
維がポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールである
ことを特徴とする。
【0011】請求項2乃至請求項4いずれか記載の複合
体シートは、上記によって、上記引張弾性率90GPa
以上である有機繊維からなる不織布基材を得ることがで
きるので、この複合体シートで製造したプリント配線板
の基板は、室温での曲げ弾性率が12.7GPa以上
(1300kgf/mm2 以上)を有するものである。
【0012】請求項5記載の複合体シートは、請求項1
乃至請求項4いずれか記載の複合体シートにおいて、不
織布基材の見掛け密度が0.50〜0.80g/cm3
の範囲であることを特徴とする。上記によって、不織布
基材の強度が良好であると共に、熱硬化性樹脂の含浸が
良好となるものである。
【0013】請求項6記載の複合体シートは、請求項1
乃至請求項5いずれか記載の複合体シートにおいて、上
記不織布基材が、同一条件で抄造した2枚の原反を、そ
の原反の抄造した表面と裏面が上下対称となるようにし
てカレンダー加工したものであることを特徴とする。上
記によって、不織布基材の表裏差が緩和されるので、プ
リント配線板の基板の反りネジレをより低減させること
ができるものである。
【0014】請求項7記載の複合体シートは、請求項1
乃至請求項6いずれか記載の複合体シートにおいて、上
記熱硬化性樹脂の含有量が48〜60重量%の範囲であ
ることを特徴とする。
【0015】請求項8記載の複合体シートは、請求項1
乃至請求項7いずれか記載の複合体シートにおいて、上
記プリント配線板は、レーザーを用いて加工されるもの
であることを特徴とする。
【0016】請求項9記載の積層板は、請求項1乃至請
求項8いずれか記載の複合体シートと金属箔を積層して
なる。上記によって、上記複合体シートを用いているの
で、この積層板で作製したプリント配線板の基板は、室
温での曲げ弾性率が12.7GPa以上(1300kg
f/mm2 以上)を有するものとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の複合体シートは、不織布
基材に熱硬化性樹脂を含浸してその含浸した樹脂を半硬
化させたものである。
【0018】上記不織布基材は、不織布の状態である繊
維と、この繊維を接着するバインダー成分から構成され
る。上記不織布基材を構成する主体繊維が、その不織布
基材の85〜95重量%であると共に、主体繊維の引張
弾性率が90GPa以上300GPa以下である。上記
主体繊維の引張弾性率が90GPa未満であると、この
主体繊維で構成された不織布基材を用いて作製した複合
体シートで、プリント配線板を製造すると、その基板
は、室温での曲げ弾性率が12.7GPa(1300k
gf/mm2 )未満となり易く、また、上記主体繊維の
引張弾性率が300GPaを超えると、繊維の切断が困
難になるため、支障をきたす恐れがある。なお、本発明
の主体繊維の引張弾性率は、繊維の原糸の引張弾性率等
ではなく、不織布基材となった状態での繊維の引張弾性
率を意味するものである。
【0019】上記引張弾性率が90GPa以上300G
Pa以下となる主体繊維としては、例えば、ポリパラフ
ェニレンテレフタルアミド、ポリパラフェニレンベンゾ
ビスオキサゾールが挙げられる。
【0020】上記ポリパラフェニレンテレフタルアミド
は、繊維長さ方向の熱膨張係数がマイナスの物性を有
し、積層板にした際の基板面方向の熱膨張係数が6〜1
0ppm/℃程度とシリコンに近いものとなるため、プ
リント配線板の信頼性を高めるものである。また、上記
ポリパラフェニレンテレフタルアミドは、繊維に熱処理
を施すと、繊維の結晶化度が進行するものである(A.
H.Hindeleh・and・Sh.M.Abdo,
Polymer、30、218、1989等に記載)の
で、この特性を利用して抄造した原反のときの状態より
高い引張弾性率を有することができるものである。した
がって、ポリパラフェニレンテレフタルアミドの引張弾
性率が90GPa未満のものであっても、不織布作製の
際、カレンダー加工等の後工程で熱処理を施し、主体繊
維の引張弾性率を向上させ、90GPa以上とすること
ができる。この不織布作製の後工程で熱処理を施す場
合、予め繊維単体で90GPa以上の引張弾性率を確保
できる熱処理条件を見出しておき、その条件で不織布基
材を加熱処理すればよい。上記ポリパラフェニレンテレ
フタルアミドとして、より具体的に市販されているもの
としては、デュポン社のケブラー(「ケブラー」はイー
・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニ
ーの登録商標)が挙げられ、そのうちケブラー49が引
張弾性率135GPa程度を示すものとして例示され
る。
【0021】上記ポリパラフェニレンベンゾビスオキサ
ゾールは、繊維長さ方向の熱膨張係数がマイナスの物性
を有し、積層板にした際の基板面方向の熱膨張係数が6
〜10ppm/℃程度とシリコンに近いものとなるた
め、プリント配線板の信頼性を高めるものである。ま
た、上記ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール
は、吸湿率が良好であるため、積層板の吸湿率を小さく
することができる。上記ポリパラフェニレンベンゾビス
オキサゾールとして、より具体的に市販されているもの
としては、東洋紡績株式会社のZYLON(「ZYLO
N」は東洋紡績株式会社の登録商標)等が挙げられる。
【0022】上記引張弾性率が90GPa以上の主体繊
維で構成された不織布基材を用いて作製した複合体シー
トで、プリント配線板を製造すると、その基板は、板厚
方向の剛性が高くなるため、部品を実装した後に基板が
変形を少なくすることができる。その結果、上記プリン
ト配線板は、設計の制約が少なくなるので、設計の自由
度を大きくすることができる。
【0023】上記主体繊維の含有量は、不織布基材の8
5〜95重量%の範囲で構成される。上記主体繊維の含
有量が85重量%未満であると、主体繊維の引張弾性率
が大きくても、プリント配線板の基板の曲げ弾性率が達
成され難く、上記主体繊維の含有量が95重量%を超え
ると、バインダー成分量が少ないため、不織布基材での
強度が低下するので、不織布基材を作製する際や、後述
する熱硬化性樹脂を含浸する際に、不織布基材が切れ易
くなり、取扱い作業が困難になる。
【0024】また、上記主体繊維の繊維径、繊維長は、
特に限定されずプリント配線板として要求される品質に
応じて設定されるものであるが、例えば、繊維径は1.
0dpf〜3.0dpf、繊維長は1.0mm〜10m
mが例示される。
【0025】上記主体繊維を用いて不織布基材を作製す
る場合に用いるバインダー成分は、主体繊維間を強固に
接合し、不織布基材として強度を発現させるものであ
る。上記バインダー成分としては、電気絶縁紙用として
用いられる水溶性、もしくは水分散系の熱硬化性樹脂、
熱可塑性樹脂の繊維やパルプ、これらの併用したものが
挙げられる。上記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポ
キシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられ
る。上記熱可塑性樹脂としては、ポリフェニレンサルフ
ァイド、メタフェニレンイソフタルアミド、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、芳香
族ポリエステル等が挙げられる。上記バインダー成分
は、熱カレンダ−加工により、熱硬化性樹脂の場合は熱
硬化し、また熱可塑性樹脂の場合は熱融着して主体繊維
間を強固に接合させるものである。
【0026】上記バインダー成分の配合量は、5〜15
重量%の範囲である。上記配合量が15重量%を超える
と、プリント配線板の基板の曲げ弾性率が達成され難
く、上記配合量が5重量%未満であると、不織布基材で
の強度が低下するので、不織布基材が切れ易くなり、取
扱い作業が困難になる。
【0027】上記不織布基材の作製は、上記主体繊維と
バインダー成分を配合したものを所望の坪量で抄造し、
この抄造した原反を1枚、もしくは複数枚重ねて熱カレ
ンダーロールで加熱加圧することにより得ることができ
る。特に、同一条件で抄造した2枚の原反を、その原反
の抄造した表面と裏面が上下対称となるようにしてカレ
ンダー加工すると、不織布基材は、その表裏差が緩和さ
れるので、プリント配線板の基板の反りネジレをより低
減させることができる。なお、上記原反の抄造工程にあ
っては、表面と裏面と表示する代わりに、フェルト面と
ワイヤー面の表示が多用される。
【0028】上記不織布基材は、その見掛け密度が0.
50〜0.80g/cm3 の範囲であることが好まし
い。上記不織布基材の見掛け密度が0.50g/cm3
未満であると、不織布基材の強度が低くなり易く、上記
見掛け密度が0.80g/cm 3 を超えると、不織布基
材に充分に熱硬化性樹脂の含浸ができなくなり易く、プ
リント配線板の基板に空隙が生じ、基板の曲げ弾性率が
低下する。なお、ここでいう見掛け密度とは、不織布基
材は空気を多量に含有した状態であるので、この空気を
含有した状態で不織布基材の厚み、重さから算出される
密度のことをいうものである。
【0029】上記不織布基材の強度は、坪量、見掛け密
度、バインダー量等によって決定されるものである。不
織布基材の強度は、連続して熱硬化性樹脂を含浸する作
業上から、1.5kgf/cm以上であることが好まし
い。
【0030】上記不織布基材に含浸する熱硬化性樹脂
は、プリント配線板の目的に応じて適宜選択すればよ
く、例えば、エポキシ樹脂が汎用され、また、高密度回
路形成を必要とするプリント配線板用には、高Tgのエ
ポキシ樹脂やポリイミド樹脂が用いられ、さらに、高速
演算用のプリント配線板には、低誘電率のPPO系樹
脂、PPO/エポキシ混合系樹脂、低誘電率エポキシ樹
脂等が用いられる。例えば、上記熱硬化性樹脂がエポキ
シ樹脂の場合、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、
臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ樹
脂に、ジシアンジアミド等の硬化剤、ベンジルメチルア
ミン等の硬化促進剤、メチルエチルケトン等の溶剤等を
添加し、樹脂ワニスが作製される。
【0031】上記複合体シートは、上記熱硬化性樹脂を
含有した樹脂ワニスを上記不織布基材に含浸させた後
に、乾燥機等で加熱することにより、含浸した樹脂をB
−ステージ化させて得ることができる。上記複合体シー
トは、上記熱硬化性樹脂の含有量が48〜60重量%の
範囲であることが好ましい。上記熱硬化性樹脂の含有量
が48重量%未満であると、成形の際に十分な樹脂の流
動性が得られにくいため、プリント配線板の基板にかす
れや回路間に空隙残が生じる恐れがある。また、上記熱
硬化性樹脂の含有量が60重量%を超えると、樹脂の種
類にもよるが、例えば、エポキシ樹脂の場合、樹脂の硬
化物の弾性率が低いのでプリント配線板の基板としての
曲げ弾性率が低下する恐れがある。
【0032】本発明の積層板は、上述のようにして得ら
れた複合体シートと金属箔を積層して形成されるもので
ある。単層の積層板は、上記複合体シートを1枚ないし
複数枚重ね、その片面あるいは両面に銅箔等の金属箔を
配して加熱加圧成形して形成される。また、多層の積層
板は、上記単層の積層板に、適宜パターン加工やビアホ
ール加工を施し単層のプリント配線板を形成した後に、
この上にさらに複合体シートを重ね合わせ、最外層に銅
箔等の金属箔を配して二次の加熱加圧成形して形成され
る。この多層の積層板は、最外層の金属箔にパターンを
形成したり、ビアホール加工やソルダーレジスト塗布等
を行い、多層のプリント配線板が得られる。上記積層板
は、上述の複合体シートを用いているので、IVH加工
の際に、炭酸ガスレーザー等のレーザーで加工しても内
壁が平滑な小径のビアホールを形成することができるも
のである。
【0033】また、上記積層板は、上述の積層板となっ
た後にIVH加工するものに限定されず、上記複合体シ
ートを作製した段階でレーザーでビアホールを形成し、
このビアホール内に導電性ペースト樹脂を充填したもの
を積層して作製したものでもよい。
【0034】上記積層板で作製したプリント配線板の基
板は、室温での曲げ弾性率が12.7GPa以上(13
00kgf/mm2 以上)と高い剛性を有するものとな
る。
【0035】
【実施例】本発明の効果を確認するため、評価用の積層
板(基板の厚み0.75〜0.85mm)を作製し、こ
の基板の特性を測定した。また、繊維、不織布基材、及
び、基板の測定は次のようにして行った。
【0036】(測定方法)繊維の引張弾性率,及び、引
張強度は、JIS−L−1013に基づいて測定した。
【0037】不織布基材の引張強度は、不織布基材の抄
造方向に、長さ150mm、巾15mmのサンプルを作製
し、島津製作所株式会社製のオートグラフAGS−50
0Bを使用して、チャック間距離100mm、引張速度
100mm/minの条件で不織布基材を引っ張り、サ
ンプルが破断した強度を測定した。また、上記不織布基
材の引張強度は、常態の測定と共に、樹脂ワニスへ含浸
させた場合を想定し、樹脂ワニスに用いられるメチルエ
チルケトン(MEKと記す)浸漬後も測定した。このM
EK浸漬後の引張強度は、MEKを注いだシャーレにサ
ンプルの中間部分を3秒間浸漬し、その後、速やかに測
定を行なった。上記測定値は、各3ピースを実施し、そ
の平均値から算出した。
【0038】基板の曲げ弾性率は、厚みが0.75〜
0.85mmの範囲の基板を用い、ASTM−D−79
0の積層板の曲げ強さ測定方法に基づき、島津製作所株
式会社製のオートグラフAGS−500Bを使用して、
この測定より得られるチャートから得られる値と下式よ
り算出した。上記測定値は、各3ピースを実施し、その
平均値から算出した。 Ef=(Lv3 /4Wh3 )×(F/Y) Efは曲げ弾性率(kgf/mm2 )、Lvは支点間距
離(mm)、Wは試験片の幅(mm)、hは試験片の高
さ(mm)、F/Yは荷重−たわみ曲線の直線部分の勾
配(kgf/mm)を示す。
【0039】基板の反りは、サイズが150mm×12
0mmのサンプルを作製し、簡易リフローラインで物温
の最高が240℃〜250℃で8秒間の条件で加熱処理
したこのサンプルを大気中で放冷した後に、基板のコー
ナーのうち最大持ちあがり量のコーナーを測定した。上
記測定値は、各5ピースを実施し、その平均値から算出
した。
【0040】基板の熱膨張係数は、不織布基材の抄造方
向および幅方向を長手方向とした、25mm×2mmの
サンプルを作製し、このサンプルを専用治具にセット
し、DuPont社TMA2940を用いて測定した。
上記測定条件は、荷重0.005N、昇温速度10℃/
minで行い、50℃から100℃までの間の熱膨張係
数を算出した。上記測定値は、各3ピースを実施し、そ
の平均値から算出した。
【0041】基板の吸湿率は、サイズ50mm×50m
mのサンプルを作製し、吸湿処理の前後の重量の変化量
を測定した。上記サンプルは、50℃で24時間加熱し
た後、基板の初期重量を測定する。次のこのサンプルを
60℃95%RHに調整された恒温恒湿槽に投入し、9
6時間処理後に取り出して、基板の処理後重量を測定し
た。吸湿率は、下式より算出した。上記測定値は、各3
ピースを実施し、その平均値から算出した。 吸湿率(%)=(吸湿処理重量−初期重量)/(初期重
量)×100 (実施例1)不織布基材の作製は、以下のように行っ
た。主体繊維となるポリパラフェニレンテレフタルアミ
ドとして、デュポン社のケブラー49(引張弾性率13
5GPa、繊維径1.5dpf、繊維長7mm)を、バ
インダー成分として水分散型エポキシ樹脂(大日本イン
キ化学工業株式会社製、EN−0270)を用いた。主
体繊維を94重量%、バインダー成分を6重量%で混合
し、これを湿式抄造方法で抄造し、坪量75g/m2
原反を作製した。その後、この原反を温度200℃、線
圧100kg/cmの熱カレンダーロールを通して加熱
加圧加工を施し、見掛け密度0.72g/cm3 の不織
布基材を得た。なお、この不織布基材の引張強度は、常
態で3.7kgf/cm、MEK浸漬後で2.5kgf
/cmであった。
【0042】樹脂ワニスは、以下のものを用いた。クレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成株式会社
製、YDCN−704)を10重量部、臭素化ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、YDB
−500K)を3重量部、硬化剤としてジシアンジアミ
ドを0.5重量部、硬化促進剤としてベンジルメチルア
ミンを0.2重量部、溶剤としてメチルエチルケトンを
50重量部を配合し、樹脂ワニスとした。
【0043】複合体シートは、以下のように作製した。
上記不織布基材を上記樹脂ワニスに含浸させ、乾燥ゾー
ンで160℃7分間の加熱処理を行ない、溶剤を揮発さ
せると共に、含浸した樹脂をB-ステージ化することに
より得た。複合体シートの樹脂量は複合体シート全体に
対して52重量%であった。
【0044】積層板は、上記複合体シートを7枚重ね、
その上下に18μmの銅箔を配し、熱プレス機を用い、
温度170℃、圧力40kgf/cm2 の条件で60分
加熱加圧成形して形成した。得られた積層板の銅箔をエ
ッチング除去することにより、評価用の基板を得た。こ
の基板の曲げ弾性率は13.9GPa(1420kgf
/mm2 )であり、基板の反りは1.0mmであった。
その他の測定結果を表1に示す。
【0045】(実施例2)不織布基材の作製は、以下の
ように行った。実施例1と同様の材料を用い、主体繊維
を86重量%、バインダー成分を14重量%で混合し、
これを湿式抄造方法で抄造し、坪量76g/m2 の原反
を作製した。その後、この原反を実施例1と同条件で熱
カレンダー加工を施し、見掛け密度0.73g/cm3
の不織布基材を得た。なお、この不織布基材の引張強度
は、常態で3.5kgf/cm、MEK浸漬後で2.1
kgf/cmであった。
【0046】次に、上記不織布基材を実施例1と同様の
樹脂ワニスに含浸させ、実施例1と同様に含浸した樹脂
をB-ステージ化することにより樹脂量が複合体シート
全体に対して52重量%の複合体シートを得た。
【0047】上記複合体シートを7枚重ね、実施例1と
同様の条件で積層板を作製し、評価用の基板を得た。こ
の基板の曲げ弾性率は13.0GPa(1322kgf
/mm2 )であり、基板の反りは1.1mmであった。
その他の測定結果を表1に示す。
【0048】(実施例3)不織布基材の作製は、以下の
ように行った。主体繊維となるポリパラフェニレンテレ
フタルアミドとして、デュポン社のケブラー29(引張
弾性率70GPa、繊維径1.5dpf、繊維長7m
m)を、バインダー成分としてポリフェニレンサルファ
イド繊維(東洋紡績株式会社、プロコン)を叩解したも
のを用いた。主体繊維を90重量%、バインダー成分を
10重量%で混合し、これを湿式抄造方法で抄造し、坪
量75g/m2 の原反を作製した。その後、この原反を
実施例1と同条件で熱カレンダー加工を施し、見掛け密
度0.77g/cm3 の不織布基材を得た。上記デュポ
ン社のケブラー29の単繊維は窒素ガス雰囲気中で40
0℃10秒間加熱処理すると、引張弾性率が105GP
aに達することを確認した。そこで、上記不織布基材を
窒素ガスが充満したオーブン中を通過させ400℃で1
0秒間熱処理を施した。なお、この熱処理した不織布基
材の引張強度は、常態で4.0kgf/cm、MEK浸
漬後で3.2kgf/cmであった。
【0049】次に、上記不織布基材を実施例1と同様の
樹脂ワニスに含浸させ、実施例1と同様に含浸した樹脂
をB-ステージ化することにより樹脂量が複合体シート
全体に対して52重量%の複合体シートを得た。
【0050】上記複合体シートを7枚重ね、実施例1と
同様の条件で積層板を作製し、評価用の基板を得た。こ
の基板の曲げ弾性率は13.2GPa(1344kgf
/mm2 )であり、基板の反りは1.1mmであった。
その他の測定結果を表1に示す。
【0051】(実施例4)不織布基材の作製は、以下の
ように行った。実施例1と同様の材料を用い、主体繊維
を90重量%、バインダー成分を10重量%で混合し、
これを湿式抄造方法で抄造し、坪量38g/m2 の原反
を作製した。その後、この原反のフェルト面同士が内側
になるように重ね合わせ、実施例1と同様にして熱カレ
ンダーロールを通して加熱加圧加工を施し、見掛け密度
0.71g/cm3 の不織布基材を得た。なお、この不
織布基材の引張強度は、常態で3.9kgf/cm、M
EK浸漬後で2.6kgf/cmであった。
【0052】次に、上記不織布基材を実施例1と同様の
樹脂ワニスに含浸させ、実施例1と同様に含浸した樹脂
をB-ステージ化することにより樹脂量が複合体シート
全体に対して52重量%の複合体シートを得た。
【0053】上記複合体シートを7枚重ね、実施例1と
同様の条件で積層板を作製し、評価用の基板を得た。こ
の基板の曲げ弾性率は13.8GPa(1405kgf
/mm2 )であり、基板の反りは0.7mmであった。
その他の測定結果を表1に示す。
【0054】(実施例5)不織布基材の作製は、以下の
ように行った。主体繊維としてポリパラフェニレンベン
ゾビスオキサゾール(東洋紡株式会社製、ZYLON−
HM、引張弾性率280GPa、繊維径1.5dpf、
繊維長5mm)を、バインダー成分として水分散型エポ
キシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、EN−0
270)を用いた。主体繊維を90重量%、バインダー
成分を10重量%で混合し、これを湿式抄造方法で抄造
し、坪量75g/m2 の原反を作製した。その後、この
原反を実施例1と同条件で熱カレンダー加工を施し、見
掛け密度0.72g/cm3の不織布基材を得た。な
お、この不織布基材の引張強度は、常態で3.3kgf
/cm、MEK浸漬後で2.4kgf/cmであった。
【0055】次に、上記不織布基材を実施例1と同様の
樹脂ワニスに含浸させ、実施例1と同様に含浸した樹脂
をB-ステージ化することにより樹脂量が複合体シート
全体に対して52重量%の複合体シートを得た。
【0056】上記複合体シートを7枚重ね、実施例1と
同様の条件で積層板を作製し、評価用の基板を得た。こ
の基板の曲げ弾性率は14.6GPa(1488kgf
/mm2 )であり、基板の反りは0.8mmであった。
その他の測定結果を表1に示す。
【0057】(実施例6)不織布基材の作製は、以下の
ように行った。実施例1と同様の材料を用い、主体繊維
を90重量%、バインダー成分を10重量%で混合し、
これを湿式抄造方法で抄造し、坪量50g/m2 の原反
を作製した。その後、この原反を実施例1と同条件で熱
カレンダー加工を施し、見掛け密度0.70g/cm3
の不織布基材を得た。なお、この不織布基材の引張強度
は、常態で2.0kgf/cm、MEK浸漬後で1.5
kgf/cmであった。
【0058】次に、上記不織布基材を実施例1と同様の
樹脂ワニスに含浸させ、実施例1と同様に含浸した樹脂
をB-ステージ化することにより樹脂量が複合体シート
全体に対して52重量%の複合体シートを得た。
【0059】上記複合体シートを11枚重ね、実施例1
と同様の条件で積層板を作製し、評価用の基板を得た。
この基板の曲げ弾性率は13.8GPa(1409kg
f/mm2 )であり、基板の反りは1.1mmであっ
た。その他の測定結果を表1に示す。
【0060】(実施例7)不織布基材の作製は、以下の
ように行った。主体繊維に実施例1に使用のポリパラフ
ェニレンテレフタルアミドを45重量%と、実施例5に
使用のポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾールを4
5重量%、実施例1に使用のバインダー成分を10重量
%で混合し、これを湿式抄造方法で抄造し、坪量75g
/m2 の原反を作製した。その後、この原反を実施例1
と同条件で熱カレンダー加工を施し、見掛け密度0.7
0g/cm3 の不織布基材を得た。なお、この不織布基
材の引張強度は、常態で3.9kgf/cm、MEK浸
漬後で3.0kgf/cmであった。
【0061】次に、上記不織布基材を実施例1と同様の
樹脂ワニスに含浸させ、実施例1と同様に含浸した樹脂
をB-ステージ化することにより樹脂量が複合体シート
全体に対して52重量%の複合体シートを得た。
【0062】上記複合体シートを7枚重ね、実施例1と
同様の条件で積層板を作製し、評価用の基板を得た。こ
の基板の曲げ弾性率は13.8GPa(1412kgf
/mm2 )であり、基板の反りは0.9mmであった。
その他の測定結果を表1に示す。
【0063】(比較例1)不織布基材の作製は、以下の
ように行った。主体繊維として芳香族ポリアミド繊維
(ポリパラフェニレン3,4’−ジフェニルエーテルテ
レフタルアミド)(帝人株式会社製、テクノーラ、引張
弾性率70GPa、繊維径1.5dpf、繊維長3m
m)を、バインダー成分として水分散型エポキシ樹脂
(大日本インキ化学工業株式会社製、EN−0270)
を用いた。主体繊維を90重量%、バインダー成分を1
0重量%で混合し、これを湿式抄造方法で抄造し、坪量
74g/m 2 の原反を作製した。その後、この原反を実
施例1と同条件で熱カレンダー加工を施し、見掛け密度
0.71g/cm3 の不織布基材を得た。なお、この不
織布基材の引張強度は、常態で3.9kgf/cm、M
EK浸漬後で2.1kgf/cmであった。
【0064】次に、上記不織布基材を実施例1と同様の
樹脂ワニスに含浸させ、実施例1と同様に含浸した樹脂
をB-ステージ化することにより樹脂量が複合体シート
全体に対して52重量%の複合体シートを得た。
【0065】上記複合体シートを7枚重ね、実施例1と
同様の条件で積層板を作製し、評価用の基板を得た。こ
の基板の曲げ弾性率は10.0GPa(1019kgf
/mm2 )と低いものであった。また、基板の反りは
2.3mmであった。その他の測定結果を表1に示す。
【0066】(比較例2)不織布基材の作製は、以下の
ように行った。主体繊維となるポリパラフェニレンテレ
フタルアミドとして、デュポン社のケブラー29(引張
弾性率70GPa、繊維径1.5dpf、繊維長7m
m)を、バインダー成分として水分散型エポキシ樹脂
(大日本インキ化学工業株式会社製、EN−0270)
を用いた。主体繊維を90重量%、バインダー成分を1
0重量%で混合し、これを湿式抄造方法で抄造し、坪量
75g/m2 の原反を作製した。その後、この原反を実
施例1と同条件で熱カレンダー加工を施し、見掛け密度
0.74g/cm3 の不織布基材を得た。なお、この不
織布基材の引張強度は、常態で3.4kgf/cm、M
EK浸漬後で2.5kgf/cmであった。
【0067】次に、上記不織布基材を実施例1と同様の
樹脂ワニスに含浸させ、実施例1と同様に含浸した樹脂
をB-ステージ化することにより樹脂量が複合体シート
全体に対して52重量%の複合体シートを得た。
【0068】上記複合体シートを7枚重ね、実施例1と
同様の条件で積層板を作製し、評価用の基板を得た。こ
の基板の曲げ弾性率は11.3GPa(1150kgf
/mm2 )と低いものであった。また、基板の反りは
1.9mmであった。その他の測定結果を表1に示す。
【0069】(比較例3)不織布基材の作製は、以下の
ように行った。実施例1と同様の材料を用い、主体繊維
を97重量%、バインダー成分を3重量%で混合し、こ
れを湿式抄造方法で抄造し、坪量75g/m2 の原反を
作製した。その後、この原反を実施例1と同条件で熱カ
レンダー加工を施し、見掛け密度0.72g/cm3
不織布基材を得た。なお、この不織布基材の引張強度
は、常態で1.2kgf/cm、MEK浸漬後で0.7
kgf/cmであった。
【0070】次に、上記不織布基材を実施例1と同様の
樹脂ワニスに含浸させたところ、不織布基材の引張強度
が低過ぎ、不織布基材が切れて複合体シートが得られな
かった。
【0071】(比較例4)不織布基材の作製は、以下の
ように行った。実施例1と同様の材料を用い、主体繊維
を80重量%、バインダー成分を20重量%で混合し、
これを湿式抄造方法で抄造し、坪量75g/m2 の原反
を作製した。その後、この原反を実施例1と同条件で熱
カレンダー加工を施し、見掛け密度0.77g/cm3
の不織布基材を得た。なお、この不織布基材の引張強度
は、常態で4.4kgf/cm、MEK浸漬後で3.2
kgf/cmであった。
【0072】次に、上記不織布基材を実施例1と同様の
樹脂ワニスに含浸させ、実施例1と同様に含浸した樹脂
をB-ステージ化することにより樹脂量が複合体シート
全体に対して52重量%の複合体シートを得た。
【0073】上記複合体シートを7枚重ね、実施例1と
同様の条件で積層板を作製し、評価用の基板を得た。こ
の基板の曲げ弾性率は12.0GPa(1220kgf
/mm2 )であり、基板の反りは1.8mmであった。
その他の測定結果を表1に示す。
【0074】
【表1】
【0075】(評価結果)結果は、表1に示すとおり、
実施例1〜7のいずれも曲げ弾性率が12.7GPa以
上(1300kgf/mm2 以上)であったのに対し、
比較例は曲げ弾性率が低いものであった。また、実施例
は反り、吸湿率、熱膨張率においても、プリント配線板
の基板として、良好なものであった。
【0076】
【発明の効果】請求項1〜4記載の複合体シートは、不
織布基材を用いたものであるが、高い剛性を有するプリ
ント配線板の基板を得ることができる。特に、上記複合
体シートは、IVH加工の際に、炭酸ガスレーザー等の
レーザーで加工するプリント配線板に適するものであ
る。また、上記プリント配線板は、設計の制約が少なく
なるので、設計の自由度を大きくすることができる。
【0077】さらに、請求項5記載の複合体シートは、
特に、不織布基材の強度が良好であると共に、熱硬化性
樹脂の含浸を良好とすることができる。
【0078】さらに、請求項6記載の複合体シートは、
特に、プリント配線板の基板の反りネジレをより低減さ
せることができる。
【0079】請求項9記載の積層板は、高い剛性を有す
るプリント配線板の基板を得ることができる。特に、上
記複合体シートは、IVH加工の際に、炭酸ガスレーザ
ー等のレーザーで加工するプリント配線板に適するもの
である。また、上記プリント配線板は、設計の制約が少
なくなるので、設計の自由度を大きくすることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 元部 英次 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4F100 AB01A AB33A AK47B BA02 BA10A BA10B DG15B DH01B GB43 JA13B JK07B JL01 YY00B

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント配線板の基板に用いられるもの
    であって、不織布基材に熱硬化性樹脂を含浸してその含
    浸した樹脂を半硬化させた複合体シートにおいて、上記
    不織布基材を構成する主体繊維が、その不織布基材の8
    5〜95重量%であると共に、主体繊維の引張弾性率が
    90GPa以上300GPa以下であることを特徴とす
    る複合体シート。
  2. 【請求項2】 上記不織布基材の主体繊維が有機繊維で
    あることを特徴とする請求項1記載の複合体シート。
  3. 【請求項3】 上記主体繊維がポリパラフェニレンテレ
    フタルアミドであることを特徴とする請求項1又は請求
    項2記載の複合体シート。
  4. 【請求項4】 上記主体繊維がポリパラフェニレンベン
    ゾビスオキサゾールであることを特徴とする請求項1又
    は請求項2記載の複合体シート。
  5. 【請求項5】 上記不織布基材の見掛け密度が0.50
    〜0.80g/cm 3 の範囲であることを特徴とする請
    求項1乃至請求項4いずれか記載の複合体シート。
  6. 【請求項6】 上記不織布基材が、同一条件で抄造した
    2枚の原反を、その原反の抄造した表面と裏面が上下対
    称となるようにしてカレンダー加工したものであること
    を特徴とする請求項1乃至請求項5いずれか記載の複合
    体シート。
  7. 【請求項7】 上記熱硬化性樹脂の含有量が48〜60
    重量%の範囲であることを特徴とする請求項1乃至請求
    項6いずれか記載の複合体シート。
  8. 【請求項8】 上記プリント配線板は、レーザーを用い
    て加工されるものであることを特徴とする請求項1乃至
    請求項7いずれか記載の複合体シート。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8いずれか記載の複
    合体シートと金属箔を積層してなる積層板。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006022433A (ja) * 2004-07-08 2006-01-26 Tomoegawa Paper Co Ltd 電気絶縁用基材とその製造方法、および同基材を用いたプリプレグとプリント配線用基板
JP2006203142A (ja) * 2005-01-24 2006-08-03 Kyocera Chemical Corp 半導体パッケージ用多層プリント配線板
JP2006307185A (ja) * 2005-03-31 2006-11-09 Asahi Organic Chem Ind Co Ltd 熱硬化性樹脂成形材料及びそれを用いた成形体

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