JP2003225965A - 紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方法 - Google Patents

紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方法

Info

Publication number
JP2003225965A
JP2003225965A JP2002027300A JP2002027300A JP2003225965A JP 2003225965 A JP2003225965 A JP 2003225965A JP 2002027300 A JP2002027300 A JP 2002027300A JP 2002027300 A JP2002027300 A JP 2002027300A JP 2003225965 A JP2003225965 A JP 2003225965A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
copper
base material
phenol resin
longitudinal direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002027300A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Narabe
嘉行 奈良部
Kazunaga Sakai
和永 坂井
Yoshinori Sato
美紀 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP2002027300A priority Critical patent/JP2003225965A/ja
Publication of JP2003225965A publication Critical patent/JP2003225965A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 そり、ねじれが小さい片面銅張積層板を製造
することができる紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方
法を提供する。 【解決手段】 紙基材にフェノール樹脂ワニスを含浸乾
燥させプリプレグを作成し、これを複数枚重ね、その片
面に銅はくを重ね加熱加圧成形する紙フェノール樹脂銅
張積層板を製造する際に、引張り強さの縦方向と横方向
の比(縦方向/横方向)が0.9〜1.5であり、か
つ、縦方向と横方向の弾性率の相乗平均が3.2〜3.
8である紙基材を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、そりの小さいプリ
ント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】今日、プリント配線板は、電子機器に不
可欠の要素となっている。プリント配線板は、一般に金
属はく張り積層板に回路加工を施して製造される。金属
はく張り積層板のうち、金属はくとして銅はくを用いた
金属はく張り積層板は、特に銅張積層板といわれる。電
子機器に多用されているプリント配線板の多くは、銅張
積層板に回路加工を施して製造されている。紙基材フェ
ノール樹脂積層板の製造方法は、紙基材に、紙との親和
性のよい樹脂ワニスを含浸(前処理という)乾燥した
後、熱硬化性樹脂ワニスを含浸(上塗りという)乾燥し
てプリプレグとし、このプリプレグを所定枚数重ねて加
熱加圧して製造される。また、紙フェノール樹脂銅張積
層板はプリプレグとともに銅はくを重ねて加熱加圧して
製造される。紙基材フェノール樹脂積層板及び紙フェノ
ール樹脂銅張積層板は、打抜加工が容易であること、安
価であることなどの点から民生用電子機器に広く用いら
れている。近年、民生用電子機器の小型高機能化が進
み、それに用いられる印刷配線板は高密度、微細配線化
する傾向にある。これにともなって、印刷配線板に用い
られる銅張積層板には、高密度実装が可能であることが
要求されている。このため、はんだ耐熱性等に対する要
求レベルがより厳しいものになってきている。さらに実
装技術の進歩により、厳しい寸法精度が要求されるよう
になり、この要求をみたすために低温打抜加工が行われ
るようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】銅張積層板は、片面銅
張積層板と両面銅張積層板があり、両面銅張積層板は、
両側に銅はくを張り合わせた構成となっており、均一な
構成であるが、片面銅張積層板は、片側のみに銅はくを
張り合わせた構成であり、不均一な構成であるため、そ
りが発生しやすい。そりの低減を目的として、従来は、
紙基材の引張強さを大きくする、又は、銅はく面に使用
する基材とその反対側に使用する基材の膨張収縮の違う
基材の組合せ等の方法が用いられていたが、この手法
は、そり低減には効果があるが、ねじれが発生する。本
発明は、そり、ねじれが小さい片面銅張積層板の製造方
法を提供することを課題とした。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、紙基材にフェ
ノール樹脂ワニスを含浸乾燥させプリプレグを作成し、
これを複数枚重ね、その片面に銅はくを重ね加熱加圧成
形する紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方法におい
て、紙基材の引張り強さの縦方向と横方向の比(縦方向
/横方向)が0.9〜1.5であり、かつ、縦方向と横
方向の弾性率の相乗平均が3.2〜3.8であることを
特徴とする紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方法に関
する。本発明は、また、使用する基材が1種類で構成さ
れている上記の紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方法
に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる紙基材の引張
り強さは、縦方向と横方向の比(縦方向/横方向)が
0.9〜1.5であり、かつ、縦方向と横方向の弾性率
の相乗平均が、3.2〜3.8であることを特徴として
いる。相乗平均とは、n個の数の積のn乗根と定義され
ているように、縦方向の弾性率と横方向の弾性率の積の
平方根で表される。本発明者らは、紙基材の弾性率とそ
りの関係を種々検討した結果、相乗平均を用いるのが良
好であるとの知見を得て本発明に達した。本発明で使用
する紙基材は、電気絶縁用クラフト紙、リンター紙等で
あるが、より、好ましいのは、クラフト紙である。さら
に、使用する紙基材を1種類にするのが好ましいのは、
2種類以上の紙基材を使用すると、紙基材フェノール樹
脂銅張積層板の製造工程中の加熱加圧時、また、印刷配
線板製造時の加熱時に、熱等による膨張、収縮を繰り返
すことになり、基材の違いにより、膨張、収縮度合いが
異なることから、ひずみが発生し、加熱により、ひずみ
が開放されて、そり、ねじれが大きくなる傾向があるか
らである。使用する紙基材が1種類であれば、膨張、収
縮が同一であり、内部にひずみが蓄積されることもな
く、そりが低減できる傾向がある。
【0006】紙基材の弾性率は、セルロース繊維の集合
体である紙の原材料、採取部位、広葉樹、針葉樹、産地
などの組合せにより、異なる弾性率の基材を得ることが
できる。また、同じ原料でも叩解処理の長短や処理装置
によっても弾性率の異なる紙基材を得ることができる。
木材繊維は、細い円筒状をしており、北洋材より作った
パルプは、平均長さ3mm、幅40μmで、広葉樹パル
プは、長さ1mm、幅20μm位で膜厚はいずれも4μ
m前後とされており、これらのパルプをそのまま抄紙機
で抄くと繊維の分散が不均一であり、密度が低く強度の
弱い紙しかできない。叩解は、水中に分散しているパル
プに圧縮と回復を反復して加えることにより、繊維内部
のフィブリル間に無数の裂け目を生じさせて、そこに進
入した水により繊維が膨潤し柔軟性や可塑性が増加して
くる。一方、加圧により、繊維間の接触面積が大きくな
り、強度が向上するようになる。また、繊維の最外層の
フィブリルが一部切断して膜状、細繊維状に剥離して羽
毛状になり、水中に懸濁するようになる。この叩解を長
くすると弾性率の比較的低い紙基材が得られる。
【0007】本発明において、使用する紙基材は、上記
のようにして製造された紙基材の中から、引張り強度の
縦方向と横方向の比(縦方向/横方向)が0.9〜1.
5、好ましくは1.1〜1.4であり、かつ、縦方向と
横方向の弾性率の相乗平均が、3.2〜3.8、好まし
くは3.3〜3.6であるものを選択する。引張り強度
は、縦方向が3.0〜4.0、横方向が2.3〜3.3
であるものが好ましく、弾性率は、縦方向が4.0〜
4.6、横方向が2.5〜3.1であるものが好まし
い。
【0008】本発明で使用するフェノール樹脂は、フェ
ノール類とホルムアルデヒドを反応させたレゾール型フ
ェノール樹脂が好ましい。フェノール類としては、フェ
ノール、メタクレゾール、パラクレゾール、オルソクレ
ゾール、パライソプロペニルフェノールオリゴマー、パ
ラターシャリーブチルフェノール、ノニルフェノール、
ビスフェノールAなどが用いられる。打抜加工性を向上
させるために、桐油等の乾性油で変性してもよい。難燃
性を付与するために、フェノール樹脂にリン系難燃剤、
窒素系難燃剤等を添加又は反応させてもよい。
【0009】本発明の紙フェノール樹脂銅張積層板の製
造方法は、次のようにして製造することができる。例え
ば、フェノール樹脂ワニスの固形分が55重量%になる
ようにフェノール樹脂を溶剤に溶解してワニスを調製
し、紙基材に含浸させ加熱乾燥させてB−ステージのプ
リプレグを作成する。フェノール樹脂を含浸させる前段
階に、紙基材を水溶性フェノール樹脂や水溶性メラミン
樹脂で処理してもよい。上記で得られたプリプレグを所
定枚数重ね合わせ、その片面に銅はくを重ね、ステンレ
ス板などの鏡板に挟んで加熱加圧して成形し、片面紙フ
ェノール樹脂銅張積層板を製造する。銅はくの厚みは、
通常、銅張積層板に用いられている5〜200μmのも
のを使用できる。加熱温度は、150〜200℃、圧力
は、9〜20MPa、加熱時間は、1〜3時間の範囲で
行なうが、場合によっては、この範囲を外れることがあ
る。
【0010】
【実施例】桐油変性フェノール樹脂の調製 桐油400重量部、フェノール668重量部、p−トル
エンスルホン酸0.4gを反応釜に仕込み、90℃1時
間反応させ、この反応物200重量部に対し、パラホル
ムアルデヒド46重量部及び28重量%アンモニア水6
0重量部を反応釜に仕込み、75℃で2時間反応させた
後、減圧下、脱水濃縮して桐油変性フェノール樹脂を得
た。得られた桐油変性フェノール樹脂をメタノール及び
トルエン等の混合溶剤に溶解して、樹脂分50重量%の
桐油変性フェノール樹脂ワニスとした。
【0011】実施例1、2、3 表1に示す弾性率を有する紙基材(厚さ0.2mm)に
あらかじめ水溶性フェノール樹脂を、付着量が18重量
%となるように付着させ、次に、前記ワニスを、乾燥後
の全樹脂付着量が、50重量%になるように含浸、乾燥
してプリプレグを得た。得られたプリプレグ6枚を重
ね、その片面に銅はくの厚さが35μmで、接着剤付銅
はくを接着剤層がプリプレグ側となるようにして重ね、
温度170℃、圧力15MPaで90分加熱加圧して、
厚さ1.2mmの片面銅張積層板を得た。
【0012】比較例1、2 厚さ0.2mmの紙基材を使用し、この紙基材の弾性率
を測定したら、表1に示す弾性率を有していたほか、実
施例1と同様にして厚さ1.2mmの片面銅張積層板を
得た。
【0013】以上で得られた片面紙フェノール樹脂銅張
積層板について、そり、ねじれを評価した。その結果を
表1に示す。なお、試験方法は、以下の通りとした。縦
340mm、横510mmの試験片に、残銅率が50%
の回路を通常のエッチングにより形成し、ソルダーレジ
ストを両側に印刷、文字印刷を両側に行い、打抜を行な
った。上記の各印刷工程においては、紫外線照射装置で
インクを硬化した。そりの測定は、上記の工程を全て終
了した後、試験片を水平な常盤に静置し、4隅のはねあ
がりをダイヤルゲージで測定し、その範囲と平均を表1
に示した。ねじれは、4隅のはねあがりの最大値−最小
値をねじれとした。
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、片面紙フェノール樹脂
銅張積層板の製造において、紙基材の引張り強さのたて
方向とよこ方向の比(縦方向/横方向)が0.9〜1.
5であり、かつ、縦方向と横方向の弾性率の相乗平均
が、3.2〜3.8である紙基材を使用することによ
り、ねじれの小さいフェノール樹脂銅張積層板得ること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 5/24 CFJ C08J 5/24 CFJ H05K 1/03 610 H05K 1/03 610T 3/00 3/00 Z // C08L 97:00 C08L 97:00 (72)発明者 佐藤 美紀 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館事業所内 Fターム(参考) 4F072 AA04 AB03 AB31 AD13 AG03 AH02 AH21 AK14 AL13 4F100 AB17B AB33B AH02 AK33A AL06 BA02 DG10A EJ82A GB43 JK02A JK07A JL04 YY00A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙基材にフェノール樹脂ワニスを含浸乾
    燥させプリプレグを作成し、これを複数枚重ね、その片
    面に銅はくを重ね加熱加圧成形する紙フェノール樹脂銅
    張積層板の製造方法において、紙基材の引張り強さの縦
    方向と横方向の比(縦方向/横方向)が0.9〜1.5
    であり、かつ、縦方向と横方向の弾性率の相乗平均が
    3.2〜3.8であることを特徴とする紙フェノール樹
    脂銅張積層板の製造方法。
  2. 【請求項2】 使用する紙基材が1種類で構成されてい
    る請求項1記載の紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方
    法。
JP2002027300A 2002-02-04 2002-02-04 紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方法 Withdrawn JP2003225965A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002027300A JP2003225965A (ja) 2002-02-04 2002-02-04 紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002027300A JP2003225965A (ja) 2002-02-04 2002-02-04 紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003225965A true JP2003225965A (ja) 2003-08-12

Family

ID=27748862

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002027300A Withdrawn JP2003225965A (ja) 2002-02-04 2002-02-04 紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003225965A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003225965A (ja) 紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方法
JP4802541B2 (ja) 金属箔張り積層板および多層プリント配線板の製造方法
JPH1058593A (ja) 銅張積層板
JP2002347173A (ja) 紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方法
JP2001030279A (ja) 積層板の製造方法
JPH11235785A (ja) 片面紙フェノール銅張積層板の製造方法
JP3364782B2 (ja) プリント配線板製造用のプリプレグ及び積層板
JPH07286053A (ja) 紙基材フェノール樹脂積層板の製造方法
JP5275533B2 (ja) 金属箔張り積層板及びプリプレグ
JP2006315392A (ja) 金属箔張り積層板の製造方法
JPH0592504A (ja) フエノール樹脂積層板の製造法
JP2002192522A (ja) プリプレグ及び積層板並びに多層配線板
JPH06234171A (ja) 電気用積層板の製造方法
JP3509608B2 (ja) 紙基材積層板の製造方法
JPH04142338A (ja) 積層板の製造方法
JPH1191022A (ja) 紙基材積層板
JPH09293971A (ja) 多層板の製造方法
JPH08230106A (ja) 銅張積層板の製造方法
JP2006224587A (ja) 金属箔張り積層板の製造方法
JPS58117226A (ja) 積層板の製法
JPS59184643A (ja) 不飽和ポリエステル樹脂積層板
JPH0497838A (ja) 銅張積層板
JP2000053736A (ja) レゾール樹脂の製造方法及びフェノール樹脂銅張積層板の製造方法
JPH11277679A (ja) 片面銅張積層板
JPH10272721A (ja) 片面銅張積層板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20050118

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20061204

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761