JPH09293971A - 多層板の製造方法 - Google Patents

多層板の製造方法

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JPH09293971A
JPH09293971A JP10673596A JP10673596A JPH09293971A JP H09293971 A JPH09293971 A JP H09293971A JP 10673596 A JP10673596 A JP 10673596A JP 10673596 A JP10673596 A JP 10673596A JP H09293971 A JPH09293971 A JP H09293971A
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JP
Japan
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glass cloth
prepreg
metal foil
multilayer board
clad laminate
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JP10673596A
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English (en)
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Masato Matsuo
正人 松尾
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 50μm以下の薄いガラスクロスを用いた金
属箔張り積層板やプリプレグを使用した場合であって
も、寸法安定性に優れた多層板が得られる多層板の製造
方法を提供する。 【解決手段】 金属箔張り積層板及びプリプレグの作製
に用いるガラスクロスの縦方向と横方向の糸密度の比が
共に、1.2〜1.7:1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気・電子機器等
に使用される多層板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来プリント配線板の製造に用いられる
多層板は、例えばガラスクロス等の基材にエポキシ樹脂
組成物等の熱硬化性樹脂組成物を含浸した後、加熱乾燥
して半硬化させることによってプリプレグを作製し、こ
のプリプレグを所要枚数重ねるとともに、銅箔等の金属
箔をその片側又は両側に配して積層し、加熱加圧して成
形を行うことによって金属箔張り積層板を作製する。そ
してその金属箔張り積層板の表面の金属箔をエッチング
して表面に導体回路及びプリント配線板を製造するとき
用いるガイドマークを形成した内層用基板を作製した
後、必要に応じて粗面化処理を行い、次いでその導体回
路等を形成した内層用基板に、上記と同様にして作製し
たプリプレグをその片側又は両側に所要枚数重ねるとと
もに、必要に応じて金属箔をその片側又は両側に配して
積層し、加熱加圧して成形することによって製造を行っ
ている。
【0003】また、この多層板を用いてプリント配線板
を製造する方法としては、内層用基板に形成したガイド
マークを用いてガイド穴をあけ、このガイド穴を基準に
ドリルマシンにて多層板に穴あけをした後、このドリル
マシンであけられたドリル穴の壁面にスルホールメッキ
を施すと共に、外層の金属箔にエッチングを施して外層
の導体回路を形成する方法により製造されている。
【0004】これらの金属箔張り積層板やプリプレグの
作製に用いられるガラスクロスは、平織りで織られたク
ロスを用いることが一般的であり、その平織りの縦糸と
横糸は、同じ種類の単糸を用いて一般には製造されてい
る。
【0005】近年の電子機器の高機能化等に伴い、板厚
の薄いプリント配線板が要求されている。そのために、
厚みの薄い金属箔張り積層板や厚みの薄いプリプレグを
使用して板厚を薄くした多層板が検討されており、50
μm以下の薄いガラスクロスを用いた金属箔張り積層板
やプリプレグも検討されている。
【0006】しかし、この50μm以下の薄いガラスク
ロスを用いた金属箔張り積層板やプリプレグを使用した
場合、導体回路を形成した内層用基板とプリプレグを積
層し、加熱加圧して成形を行うと加圧の影響が大きく、
厚みの厚いガラスクロスを用いた金属箔張り積層板やプ
リプレグを使用した場合と比較して内層用基板に形成し
た導体回路の寸法収縮が大きく、またその寸法収縮の縦
横差も大きく、寸法安定性に問題があった。この寸法安
定性が低い多層板を用いてプリント配線板を製造する
と、内層用基板に形成した導体回路と、ドリルマシンで
あけたドリル穴の位置の間にずれが発生しやすく、場合
によっては導体回路からドリル穴がはみ出す場合があ
り、電気的信頼性に問題があった。そのため、50μm
以下の薄いガラスクロスを用いた金属箔張り積層板やプ
リプレグを使用した場合であっても、寸法安定性に優れ
た多層板が得られる製造方法が求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を改善するために成されたもので、その目的とするとこ
ろは、50μm以下の薄いガラスクロスを用いた金属箔
張り積層板やプリプレグを使用した場合であっても、寸
法安定性に優れた多層板が得られる、多層板の製造方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に発明者らは検討を重ねた結果、金属箔張り積層板及び
プリプレグの作製に用いるガラスクロスの縦方向と横方
向の糸密度の比が、寸法安定性が低下する原因の一つで
あることを見い出した。そして、寸法安定性に優れた多
層板が得られる糸密度の比を見い出し課題を解決した。
【0009】本発明の請求項1に係る多層板の製造方法
は、厚み30〜50μmの平織りのガラスクロスに熱硬
化性樹脂組成物を含浸した後金属箔と積層し、次いで加
熱加圧して作製する金属箔張り積層板の金属箔をエッチ
ングして表面に導体回路を形成した内層用基板と、厚み
30〜50μmのガラスクロスに熱硬化性樹脂組成物を
含浸して作製するプリプレグとを積層した後、加熱加圧
して製造する多層板の製造方法において、金属箔張り積
層板及びプリプレグの作製に用いるガラスクロスの縦方
向と横方向の糸密度の比が共に、1.2〜1.7:1で
あることを特徴とする。
【0010】本発明の請求項2に係る多層板の製造方法
は、請求項1記載の多層板の製造方法において、金属箔
張り積層板及びプリプレグの作製に用いるガラスクロス
の横方向の織り縮み率が共に、0.2〜0.6%である
ことを特徴とする。
【0011】本発明の請求項3に係る多層板の製造方法
は、請求項1又は請求項2記載の多層板の製造方法にお
いて、金属箔張り積層板及びプリプレグの作製に用いる
ガラスクロスの単位面積当たりの重量が共に、22〜3
0g/平方mであることを特徴とする。
【0012】本発明の請求項4に係る多層板の製造方法
は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の多層板の
製造方法において、金属箔張り積層板及びプリプレグの
作製に用いるガラスクロスの縦糸と横糸が共に、JIS
規格R3413に規定されるD900 1/0 1Zの
単糸であることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る多層板は、厚み30
〜50μmの平織りのガラスクロスに熱硬化性樹脂組成
物を含浸した後金属箔と積層し、次いで加熱加圧して作
製する金属箔張り積層板の金属箔をエッチングして表面
に導体回路を形成した内層用基板と、厚み30〜50μ
mのガラスクロスに熱硬化性樹脂組成物を含浸して作製
するプリプレグとを積層した後、加熱加圧して得られ
る。
【0014】金属箔張り積層板及びプリプレグの作製に
用いるガラスクロスの縦方向と横方向の糸密度の比が共
に、1.2〜1.7:1であることが重要である。金属
箔張り積層板及びプリプレグの作製に用いるガラスクロ
スのどちらか一方又は両方のガラスクロスの縦方向の糸
密度が、横方向の糸密度の1.2倍未満のガラスクロス
の場合、寸法安定性が低下する場合があり問題となり、
金属箔張り積層板及びプリプレグの作製に用いるガラス
クロスのどちらか一方又は両方のガラスクロスの縦方向
の糸密度が、横方向の糸密度の1.7倍を越えるガラス
クロスの場合、横方向の糸の糸密度を縦方向の糸密度よ
り大きく減少させる必要があるため、同じ重量のガラス
クロスや同じ厚みのガラスクロスを得ようとすると横方
向の糸の糸密度が減り、プリプレグを作製するとき糸の
目曲がりが発生しやすくなり、その目曲がりが発生した
プリプレグを用いて多層板を製造すると、反り量が大き
くなる場合があり問題となる。
【0015】なお、平織りのガラスクロスは、縦糸の間
に横糸を通過させる方法で製造されているため、横方向
の織り縮み率が縦方向の織り縮み率より大きくなる傾向
がある。そのため、縦方向と横方向の糸密度の比を特定
の範囲とすることにより、織り縮み率の縦横差により発
生する成形時の寸法収縮率の差が小さくなり、寸法安定
性が向上すると考えられる。なお、横方向の織り縮み率
が金属箔張り積層板及びプリプレグの作製に用いるガラ
スクロス共に、0.2〜0.6%であると好ましい。
0.6%を越える場合は、寸法安定性が低下する場合が
あり、0.2%未満のガラスクロスを製造しようとして
も難しく、実用的でない。
【0016】なお、本発明に用いるガラスクロスは、厚
み30〜50μmのガラスクロスに限定される。ガラス
クロスの厚みが50μmを越える場合は厚みの薄い多層
板を得ることが困難となり、10μm未満の場合はガラ
スクロスの製造に使用する単糸が細くなって、ガラスク
ロスの製造が困難となる。
【0017】また、本発明に用いるガラスクロスは、ガ
ラスクロスの単位面積当たりの重量が22〜30g/平
方mであると好ましい。22g/平方m未満の場合は、
糸密度が少なくなるためガラスクロスの強度が低下し、
プリプレグを作成するとき取り扱いが困難となる。ま
た、30g/平方mを越える場合は、厚みの薄い多層板
を得ようとすると、ガラスクロスに含浸する熱硬化性樹
脂組成物の比率を低下させる必要があり、成形性が低下
する場合がある。
【0018】また、本発明に用いるガラスクロスは、ガ
ラスクロスの縦糸と横糸が共にJIS規格R3413に
規定されるD900 1/0 1Zの単糸であると好ま
しい。この単糸を用いて厚み30〜50μmの平織りの
ガラスクロスを製造すると、ガラスクロスに含浸する熱
硬化性樹脂組成物の比率を、成形するのに適度な範囲に
製造することができ好ましい。
【0019】本発明に用いられる熱硬化性樹脂組成物と
しては、金属箔張り積層板の製造に用いる熱硬化性樹脂
組成物及びプリプレグの製造に用いる熱硬化性樹脂組成
物共に、エポキシ樹脂系、フェノール樹脂系、ポリイミ
ド樹脂系、不飽和ポリエステル樹脂系、ポリフェニレン
エーテル樹脂系等の単独、変性物、混合物のように、熱
硬化性樹脂全般を用いることができる。なお、金属箔張
り積層板の製造に用いる熱硬化性樹脂組成物及びプリプ
レグの製造に用いる熱硬化性樹脂組成物の種類は、同じ
でもよく異なっていてもよい。
【0020】この熱硬化性樹脂組成物中には、熱硬化性
樹脂を必須として含有し、必要に応じてその熱硬化性樹
脂の硬化剤、硬化促進剤、無機充填材及び溶剤等を含有
することができる。なおエポキシ樹脂等のように自己硬
化性の低い熱硬化性樹脂は、その樹脂を硬化するための
硬化剤等も含有することが必要である。
【0021】なお、熱硬化性樹脂組成物が、エポキシ樹
脂系の場合、電気特性及び接着性のバランスが良好であ
り好ましい。エポキシ樹脂系の樹脂組成物に含有するエ
ポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、
ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、クレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタ
ン型エポキシ樹脂、及びこれらのエポキシ樹脂構造体中
の水素原子の一部をハロゲン化することにより難燃化し
たエポキシ樹脂等が挙げられる。また、このエポキシ樹
脂系の樹脂組成物に含有する硬化剤としては、例えばジ
シアンジアミド、脂肪族ポリアミド等のアミド系硬化剤
や、アンモニア、トリエチルアミン、ジエチルアミン等
のアミン系硬化剤や、フェノールノボラック樹脂、クレ
ゾールノボラック樹脂、p−キシレン−ノボラック樹脂
等のフェノール系硬化剤や、酸無水物類等が挙げられ
る。
【0022】なお、上記熱硬化性樹脂組成物に含有する
ことができる無機充填材としては、シリカ、炭酸カルシ
ウム、水酸化アルミニウム、タルク等の無機質粉末充填
材や、ガラス繊維、パルプ繊維、合成繊維、セラミック
繊維等の繊維質充填材が挙げられ、また、上記熱硬化性
樹脂組成物に含有することができる溶剤としてはN,N
−ジメチルホルムアミド等のアミド類、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノー
ル等のアルコール類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭
化水素類等が挙げられる。
【0023】この熱硬化性樹脂組成物をガラスクロスに
含浸する方法としては特に限定するものではなく、一般
の方法が適用可能である。なお、熱硬化性樹脂組成物を
ガラスクロスに含浸した後、必要に応じて加熱乾燥して
いてもよい。
【0024】本発明に用いられる金属箔としては銅、ア
ルミニウム、真鍮、ニッケル等の単独、合金、複合の金
属箔を用いることができ、金属箔の代わりに金属箔が積
層成形された片面金属張積層板、両面金属張積層板を用
いることもできる。なお、この金属箔は、金属箔張り積
層板の作製のみに用いることに限定するものではなく、
内層用基板とプリプレグとを積層したその積層物の片側
又は両側に積層して用いてもよい。この金属箔の厚みと
しては、金属箔張り積層板の作製に用いる場合は、0.
018〜0.070mmが一般的であり、内層用基板と
プリプレグとを積層したその積層物の片側又は両側に積
層する場合は、0.012〜0.035mmが一般的で
ある。
【0025】金属箔張り積層板を製造するときの加熱加
圧する条件、及び内層用基板とプリプレグとを積層した
後の加熱加圧する条件としては、熱硬化性樹脂組成物が
硬化する条件で適宜調整して加熱加圧すればよいが、加
圧の圧力が高いと導体回路の寸法収縮のばらつきが大き
くなる場合があるため、成形性を満足する範囲内で、で
きるだけ低圧で加圧することが好ましい。なお、加熱加
圧を300Torr以下の減圧雰囲気下で行うと、成形
性が良好となり好ましい。
【0026】金属箔張り積層板表面の金属箔をエッチン
グする方法としては特に限定するものではなく、金属箔
及びそのエッチングに用いるエッチングレジストにより
一般の方法が適用可能である。
【0027】
【実施例】
(実施例1)JIS規格R3413に規定されるD90
0 1/0 1Zの単糸を縦糸及び横糸に用いて、縦糸
の糸密度を25mm当たり69本、横糸の糸密度を25
mm当たり50.1本となるように織って平織りのガラ
スクロスを得た。なお、このガラスクロスの縦方向と横
方向の糸密度の比を計算すると1.38:1となる。ま
た、このガラスクロスの厚みをJIS規格R3420に
従い測定したところ35μmであり、ガラスクロスの重
量をIPC規格EG−140に従い測定したところ2
6.2g/平方mであった。またこのガラスクロスの織
り縮みをIPC規格EG−140に従い測定したところ
縦方向0.43%、横方向0.53%であり、ガラスク
ロスの横方向の引っ張り強度をIPC規格EG−140
に従い測定したところ6.1kg/25mmであった。
【0028】熱硬化性樹脂組成物として、下記のエポキ
シ樹脂2種類、硬化剤、硬化促進剤及び溶剤2種類より
なるエポキシ樹脂系樹脂組成物を使用した。 ・エポキシ樹脂1:テトラブロモビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂[東都化成社製、商品名YDB−500]を
固形分として87.5重量部 ・エポキシ樹脂2:クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂[東都化成社製、商品名YDCN−220]を固形分
として12.5重量部 ・硬化剤:ジシアンジアミドを2.8重量部 ・硬化促進剤:2−エチル−4−メチルイミダゾールを
0.18重量部 ・溶剤:N,N−ジメチルホルムアミドを25重量部。 ・溶剤2:メチルエチルケトンを100重量部。
【0029】この樹脂組成物を、上記ガラスクロスに、
乾燥後の熱硬化性樹脂組成物の量が、熱硬化性樹脂組成
物及びガラスクロスの合計100重量部に対し、52重
量部となるように調整して含浸した後、最高温度165
℃で乾燥してプリプレグを作製した。
【0030】次いで得られたプリプレグ1枚の両側に厚
み18μmの銅箔を配して積層した後、この積層物を金
属プレートで挟み、最高温度180℃、圧力3.0MP
aで90分加熱加圧して成形して両面銅張り積層板を作
製した。そして、この両面銅張積層板の銅箔をエッチン
グして、残銅率約50%の導体回路を形成した内層用基
板を得た。
【0031】次いでこの内層用基板の両側に上記プリプ
レグを各1枚積層し、更にその両側に厚み18μmの銅
箔を配して積層した後、この積層物を金属プレートで挟
み、最高温度180℃、圧力3.0MPaで90分加熱
加圧して成形して多層板を得た。
【0032】(実施例2)縦糸の糸密度を25mm当た
り69本、横糸の糸密度を25mm当たり40本となる
ように織ってガラスクロスを得たこと以外は実施例1と
同様にして両面銅張り積層板及びプリプレグを作製して
多層板を得た。なお、このガラスクロスの縦方向と横方
向の糸密度の比を計算すると1.73:1となる。この
ガラスクロスを実施例1と同様にして測定したところ、
厚み35μm、重量24.5g/平方m、織り縮みの縦
方向0.41%、横方向0.35%であり、横方向の引
っ張り強度は5.7kg/25mmであった。
【0033】(実施例3)内層用基板の両側に実施例2
で得られたプリプレグを各1枚積層したこと以外は実施
例1と同様にして多層板を得た。
【0034】(比較例1)縦糸の糸密度を25mm当た
り55.8本、横糸の糸密度を25mm当たり61.7
本となるように織ってガラスクロスを得たこと以外は実
施例1と同様にして両面銅張り積層板及びプリプレグを
作製して多層板を得た。なお、このガラスクロスの縦方
向と横方向の糸密度の比を計算すると0.90:1とな
る。また、このガラスクロスを実施例1と同様にして測
定したところ、厚み38μm、重量27.8g/平方
m、織り縮みの縦方向0.35%、横方向0.75%で
あり、横方向の引っ張り強度は7.2kg/25mmで
あった。
【0035】(比較例2)縦糸の糸密度を25mm当た
り59本、横糸の糸密度を25mm当たり59本となる
ように織ってガラスクロスを得たこと以外は実施例1と
同様にして両面銅張り積層板及びプリプレグを作製して
多層板を得た。なお、このガラスクロスの縦方向と横方
向の糸密度の比を計算すると1:1となる。また、この
ガラスクロスを実施例1と同様にして測定したところ、
厚み36μm、重量26.4g/平方m、織り縮みの縦
方向0.28%、横方向0.68%であり、横方向の引
っ張り強度は8.2kg/25mmであった。
【0036】(比較例3)縦糸の糸密度を25mm当た
り55.5本、横糸の糸密度を25mm当たり54.9
本となるように織ってガラスクロスを得たこと以外は実
施例1と同様にして両面銅張り積層板及びプリプレグを
作製して多層板を得た。なお、このガラスクロスの縦方
向と横方向の糸密度の比を計算すると1.01:1とな
る。また、このガラスクロスを実施例1と同様にして測
定したところ、厚み35μm、重量24.3g/平方
m、織り縮みの縦方向0.37%、横方向0.73%で
あり、横方向の引っ張り強度は6.9kg/25mmで
あった。
【0037】(比較例4)縦糸の糸密度を25mm当た
り59本、横糸の糸密度を25mm当たり51本となる
ように織ってガラスクロスを得たこと以外は実施例1と
同様にして両面銅張り積層板及びプリプレグを作製して
多層板を得た。なお、このガラスクロスの縦方向と横方
向の糸密度の比を計算すると1.16:1となる。ま
た、このガラスクロスを実施例1と同様にして測定した
ところ、厚み35μm、重量24.5g/平方m、織り
縮みの縦方向0.33%、横方向0.68%であり、横
方向の引っ張り強度は7.0kg/25mmであった。
【0038】(比較例5)縦糸の糸密度を25mm当た
り55.5本、横糸の糸密度を25mm当たり48本と
なるように織ってガラスクロスを得たこと以外は実施例
1と同様にして両面銅張り積層板及びプリプレグを作製
して多層板を得た。なお、このガラスクロスの縦方向と
横方向の糸密度の比を計算すると1.16:1となる。
また、このガラスクロスを実施例1と同様にして測定し
たところ、厚み34μm、重量22.9g/平方m、織
り縮みの縦方向0.46%、横方向0.74%であり、
横方向の引っ張り強度は6.6kg/25mmであっ
た。
【0039】(比較例6)縦糸の糸密度を25mm当た
り69本、横糸の糸密度を25mm当たり59本となる
ように織ってガラスクロスを得たこと以外は実施例1と
同様にして両面銅張り積層板及びプリプレグを作製して
多層板を得た。なお、このガラスクロスの縦方向と横方
向の糸密度の比を計算すると1.17:1となる。ま
た、このガラスクロスを実施例1と同様にして測定した
ところ、厚み36μm、重量28.6g/平方m、織り
縮みの縦方向0.38%、横方向0.62%であり、横
方向の引っ張り強度は7.9kg/25mmであった。
【0040】(比較例7)縦糸の糸密度を25mm当た
り69本、横糸の糸密度を25mm当たり35本となる
ように織ってガラスクロスを得たこと以外は実施例1と
同様にして両面銅張り積層板及びプリプレグを作製して
多層板を得た。なお、このガラスクロスの縦方向と横方
向の糸密度の比を計算すると1.97:1となる。ま
た、このガラスクロスを実施例1と同様にして測定した
ところ、厚み34μm、重量23.2g/平方m、織り
縮みの縦方向0.43%、横方向0.31%であり、横
方向の引っ張り強度は5.1kg/25mmであった。
【0041】(比較例8)内層用基板の両側に比較例4
で得られたプリプレグを各1枚積層したこと以外は実施
例1と同様にして多層板を得た。
【0042】(比較例9)内層用基板の両側に比較例7
で得られたプリプレグを各1枚積層したこと以外は実施
例1と同様にして多層板を得た。
【0043】(比較例10)比較例4で得られた内層用
基板を用いたこと以外は実施例1と同様にして多層板を
得た。
【0044】(比較例11)比較例7で得られた内層用
基板を用いたこと以外は実施例1と同様にして多層板を
得た。
【0045】(評価、結果)実施例1〜3及び比較例1
〜11で得られた多層板について寸法変化率及び反り量
を測定した。寸法変化率の測定方法は、プリプレグが硬
化した絶縁層と最外層の銅箔を削り、あらかじめ成形前
に座標測定器を用いて寸法を測定した内層用基板表面の
所定の導体回路を露出させた後、座標測定器を用いて寸
法を測定し、成形前後の差を計算して縦方向及び横方向
求めた。なおこの測定は、各5枚行いその平均値をその
多層板の寸法変化率とした。また、反り量の測定方法
は、得られた多層板を250×250mmに切断し、銅
箔を全面エッチングした後、定盤の上に置き、4隅で持
ち上がり量の一番大きい部分の定盤と多層板の間隔を反
り量として測定した。
【0046】結果は表1及び表2に示した通り、各実施
例は比較例1〜6及び比較例8〜11と比べ寸法変化率
の縦横の差が小さく、寸法安定性が高いことが確認され
た。また、各実施例は比較例7と比べ反り量が小さいこ
とが確認された。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】本発明に係る多層板の製造方法は、金属
箔張り積層板及びプリプレグの作製に用いるガラスクロ
スの縦方向と横方向の糸密度の比が共に、1.2〜1.
7:1であるガラスクロスを用いて製造するため、厚み
の薄いガラスクロスを用いた金属箔張り積層板やプリプ
レグを使用した場合であっても、反りねじれを損なうこ
となしに、寸法安定性が優れた多層板を得ることができ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚み30〜50μmの平織りのガラスク
    ロスに熱硬化性樹脂組成物を含浸した後金属箔と積層
    し、次いで加熱加圧して作製する金属箔張り積層板の金
    属箔をエッチングして表面に導体回路を形成した内層用
    基板と、厚み30〜50μmのガラスクロスに熱硬化性
    樹脂組成物を含浸して作製するプリプレグとを積層した
    後、加熱加圧して製造する多層板の製造方法において、
    金属箔張り積層板及びプリプレグの作製に用いるガラス
    クロスの縦方向と横方向の糸密度の比が共に、1.2〜
    1.7:1であることを特徴とする多層板の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属箔張り積層板及びプリプレグの作製
    に用いるガラスクロスの横方向の織り縮み率が共に、
    0.2〜0.6%であることを特徴とする請求項1記載
    の多層板の製造方法。
  3. 【請求項3】 金属箔張り積層板及びプリプレグの作製
    に用いるガラスクロスの単位面積当たりの重量が共に、
    22〜30g/平方mであることを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載の多層板の製造方法。
  4. 【請求項4】 金属箔張り積層板及びプリプレグの作製
    に用いるガラスクロスの縦糸と横糸が共に、JIS規格
    R3413に規定されるD900 1/01Zの単糸で
    あることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか
    に記載の多層板の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001329080A (ja) * 2000-05-23 2001-11-27 Mitsubishi Gas Chem Co Inc プリプレグ、金属張り積層板及びその使用
JP2003086939A (ja) * 2001-09-11 2003-03-20 Hitachi Chem Co Ltd 多層プリント配線板の製造方法

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