JP2002347173A - 紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方法 - Google Patents

紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方法

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JP2002347173A
JP2002347173A JP2001157661A JP2001157661A JP2002347173A JP 2002347173 A JP2002347173 A JP 2002347173A JP 2001157661 A JP2001157661 A JP 2001157661A JP 2001157661 A JP2001157661 A JP 2001157661A JP 2002347173 A JP2002347173 A JP 2002347173A
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copper
phenolic resin
clad laminate
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JP2001157661A
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Yoshiyuki Narabe
嘉行 奈良部
Kazunaga Sakai
和永 坂井
Yoshinori Sato
美紀 佐藤
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 そりが小さい両面紙フェノール樹脂銅張積層
板の製造方法を提供する。 【解決手段】 紙基材にフェノール樹脂ワニスを含浸乾
燥してプリプレグとし、ついで、得られた複数枚のプリ
プレグの両側に銅はくを重ね、加熱加圧成形する紙フェ
ノール樹脂銅張積層板の製造方法において、紙基材とし
て、縦方向の弾性率と横方向の弾性率の比が1.3〜
1.9であり、かつ、縦方向の弾性率と横方向の弾性率
との積の平方根が、3.2〜3.8kN/mm2である紙基材
を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、そりの小さいプリ
ント配線板用紙フェノール樹脂銅張積層板の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】今日、プリント配線板は、電子機器に不
可欠の要素となっている。電子機器に多用されているプ
リント配線板の多くは、銅張積層板に回路加工を施して
製造されている。特に紙フェノール樹脂銅張積層板は、
打抜加工が容易であること、安価であることなどの点か
ら民生用電子機器に広く用いられている。紙フェノール
樹脂銅張積層板は、紙基材との親和性のよい樹脂ワニス
を紙基材に含浸(前処理という)乾燥した後、フェノー
ル樹脂ワニスを、含浸(上塗りという)乾燥してプリプ
レグとし、所定枚数のプリプレグの両側に銅はくを重ね
て加熱加圧して製造される。近年、民生用電子機器の小
型高機能化が進み、それに用いられるプリント配線板は
高密度、微細配線化する傾向にある。このため、両面に
銅はく層を有する紙フェノール樹脂銅張積層板(両面銅
張積層板)に銀スルーホールを形成して、両面回路間の
電気接続を行なうことが行われている。銀スルーホール
は、ドリルまたは打抜によって両面銅張積層板に貫通穴
を形成し、この貫通穴を銀ペーストで穴埋めし、加熱し
て銀ペーストを硬化させて形成される。このときの加熱
温度は、一般的に140〜170℃、加熱時間は、30
〜180分間であり、紙フェノール樹脂銅張積層板では
耐熱性が十分でないため、そりが発生しやすい。このそ
りの低減を目的として、従来は、紙フェノール樹脂銅張
積層板に用いられる紙基材の引張強さを大きくする方法
が用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】引張強さが大きな紙基
材として、弾性率が2.0kN/mm2の紙基材を用いること
で、そりを従来に比べて低減できるが、さらに弾性率の
大きな紙基材を用いても、そりを低減することはできな
かった。本発明は,そりが小さい両面紙フェノール樹脂
銅張積層板の製造方法を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、紙基材の縦方
向の弾性率と横方向の弾性率とに最適な範囲があること
に着目したものである。すなわち、本発明は、紙基材に
フェノール樹脂ワニスを含浸させてプリプレグとし、つ
いで、得られた複数枚のプリプレグの両側に銅はくを重
ね、加熱加圧成形する紙フェノール樹脂銅張積層板の製
造方法において、紙基材として、縦方向の弾性率と横方
向の弾性率の比が1.3〜1.9であり、かつ、縦方向
の弾性率と横方向の弾性率との積の平方根が、3.2〜
3.8kN/mm2である紙基材を用いることを特徴とする紙
フェノール樹脂銅張積層板の製造方法に関する。また、
本発明は、縦方向の弾性率と横方向の弾性率との比が
1.3〜1.9であり、かつ、縦方向の弾性率と横方向
の弾性率との積の平方根が、3.2〜3.8kN/mm2であ
る紙基材と硬化したフェノール樹脂とからなる基板に銅
はくを積層してなることを特徴とする紙フェノール樹脂
銅張積層板に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で用いる紙基材は、縦方向
の弾性率と横方向の弾性率の比が1.3〜1.9、好ま
しくは1.5〜1.7であり、かつ、縦方向の弾性率と
横方向の弾性率との積の平方根が、3.2〜3.8kN/m
m2、好ましくは3.4〜3.6kN/mm2の紙基材である。
紙基材は、クラフト紙、リンター紙などがあるが、クラ
フト紙が好ましい。また、使用する紙基材は1種類であ
ることが好ましい。2種類以上の紙基材を使用すると、
紙基材の種類によって熱膨張と熱収縮の度合いが異なる
ことから、紙基材フェノール樹脂銅張積層板の製造工程
や銀スルーホール形成時にひずみが発生し、そりが大き
くなる。使用する紙基材が1種類であれば、熱膨張と熱
収縮が同一であり、そりが低減できる。
【0006】本発明で使用するフェノール樹脂として
は、フェノール類とホルムアルデヒドを反応させたレゾ
ール型フェノール樹脂が好ましく用いられる。フェノー
ル類としては、フェノール、メタクレゾール、パラクレ
ゾール、オルソクレゾール、パライソプロペニルフェノ
ールオリゴマー、パラターシャリーブチルフェノール、
ノニルフェノール、ビスフェノールAなどが用いられ
る。打抜加工性を向上させるために、桐油等の乾性油で
変性してもよい。難燃性を付与するために、フェノール
樹脂に臭素系難燃剤、リン系難燃剤等を添加または反応
させてもよい。フェノール樹脂にメタノール、トルエン
等の溶剤に溶解してフェノール樹脂ワニスとする。本発
明の紙フェノール樹脂銅張積層板は、次のようにして製
造することができる。水溶性フェノール樹脂や水溶性メ
ラミン樹脂で前処理した紙基材に、フェノール樹脂ワニ
スを含浸乾燥してB−ステージのプリプレグを作成す
る。なお、前処理を行わない紙基材を用いることもでき
る。プリプレグを所定枚数重ね合わせ、その両側に銅は
くを重ね、ステンレス板などの鏡板に挟んで加熱加圧し
て成形し、両面紙フェノール樹脂銅張積層板を製造す
る。銅はくは、通常、銅張積層板に用いられている厚さ
が好ましくは5〜200μmのものが使用される。加熱
温度は、好ましくは150〜200℃、圧力は、好まし
くは9〜20MPa、加熱時間は、好ましくは1〜3時
間の範囲である。
【0007】
【実施例】以下に実施例によって本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 合成例1 紙フェノール樹脂銅張積層板の製造に用いる桐油変性フ
ェノール樹脂ワニスを製造した。桐油400重量部、フ
ェノール668重量部、p−トルエンスルホン酸0.4
部を反応釜に仕込み、90℃で1時間反応させた。この
反応物200重量部を反応釜に移し、パラホルムアルデ
ヒド46重量部および28重量%アンモニア水60重量
部を加え、75℃で2時間反応させた後、減圧下、脱水
濃縮して桐油変性フェノール樹脂を得た。得られた桐油
変性フェノール樹脂をメタノールおよびトルエン等から
なる混合溶剤に溶解して、樹脂分50重量%の桐油変性
フェノール樹脂ワニスとした。
【0008】合成例2 紙基材の前処理に用いる水溶性フェノール樹脂ワニスを
製造した。フェノール1モルを反応釜に仕込み、ホルム
アルデヒド換算で1.2モルの37重量%ホルマリンを
加え、次にトリメチルアミン0.4モル相当の30重量
%トリメチルアミン水溶液を加え、70℃で6時間反応
させ、これに、メタノールと水の等重量混合溶剤を加え
て固形分20重量%のフェノール樹脂ワニスを製造し
た。
【0009】実施例1、2、3 厚さ0.2mmの紙基材A、B、Cに水溶性フェノール
樹脂ワニスを、付着量が18重量%となるように付着さ
せ、次に、桐油変性フェノール樹脂ワニスを、乾燥後の
全樹脂付着量が、50重量%になるように含浸、乾燥し
てプリプレグを得た。得られたプリプレグ6枚を重ね、
その両側に銅箔の厚さが35μmの接着剤付銅箔を接着
剤層がプリプレグ側となるようにして重ね、温度170
℃、圧力15MPaで90分加熱加圧して、厚さ1.2
mmの両面銅張積層板を得た。
【0010】比較例1、2 紙基材D、Eを用いた他は、実施例1から3と同様にし
て両面銅張積層板を得た。
【0011】紙基材の弾性率は、温度23℃、湿度50
%で6時間調整後、野村商事 ソニックテスターを使用
し、弾性率=密度×(超音波の伝播速度)に基づいて
測定した。
【0012】以上で得られた両面紙フェノール樹脂銅張
積層板について、そりを評価した。その結果を表1に示
す。なお、試験方法は、以下の通りとした。縦340m
m、横510mmの試験片に、残銅率が片側50%、そ
の反対側30%の回路を通常のエッチングにより形成
し、ソルダーレジストを両側に印刷、文字印刷を両側に
行い、打抜を行なった。そして、縦300mm、横20
0mmの試験片を作成した。次に、170℃60分の乾
燥を行なった後、150℃30分の乾燥を2回行なっ
た。なお、上記の各印刷工程においては、紫外線照射装
置でインクを硬化した。そりの測定は、上記の工程を全
て終了した後、試験片を水平な定盤に静置し、4隅のは
ねあがりをダイヤルゲージで測定して行った。その範囲
と平均値を表1に示した。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、紙基材として、縦方向
の弾性率と横方向の弾性率の比が1.3〜1.9であ
り、かつ、縦方向の弾性率と横方向の弾性率との積の平
方根が、3.2〜3.8kN/mm2である紙基材を用いるこ
とにより、そりの少ない紙フェノール樹脂銅張積層板を
製造することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 15/20 B32B 15/20 27/42 101 27/42 101 31/20 31/20 C08J 5/24 CFB C08J 5/24 CFB H05K 1/03 610 H05K 1/03 610T // B29L 31:34 B29L 31:34 C08L 61:06 C08L 61:06 (72)発明者 佐藤 美紀 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館事業所内 Fターム(参考) 4F072 AA01 AA07 AB02 AB03 AB31 AD13 AG03 AG16 AG19 AH02 AH03 AH21 AJ04 AK14 AL13 4F100 AB17A AB17C AB33A AB33C AK33B BA03 BA06 BA10A DG10B EJ20 EJ42 EJ82B GB43 JK07B JL04 YY00B 4F204 AA37 AD03 AD06C AD08 AG03 AH36 FA01 FB01 FB11 FB13 FB22 FF05 FG02 FN11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙基材にフェノール樹脂ワニスを含浸乾
    燥してプリプレグとし、ついで、得られた複数枚のプリ
    プレグの両側に銅はくを重ね、加熱加圧成形する紙フェ
    ノール樹脂銅張積層板の製造方法において、紙基材とし
    て、縦方向の弾性率と横方向の弾性率の比が1.3〜
    1.9であり、かつ、縦方向の弾性率と横方向の弾性率
    との積の平方根が、3.2〜3.8kN/mm2である紙基材
    を用いることを特徴とする紙フェノール樹脂銅張積層板
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 縦方向の弾性率と横方向の弾性率との比
    が1.3〜1.9であり、かつ、縦方向の弾性率と横方
    向の弾性率との積の平方根が、3.2〜3.8kN/mm2
    ある紙基材と硬化したフェノール樹脂とからなる基板に
    銅はくを積層してなることを特徴とする紙フェノール樹
    脂銅張積層板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112004964A (zh) * 2018-04-25 2020-11-27 古河电气工业株式会社 表面处理铜箔、覆铜板以及印刷电路板
CN112004964B (zh) * 2018-04-25 2022-03-18 古河电气工业株式会社 表面处理铜箔、覆铜板以及印刷电路板

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