JPH11235785A - 片面紙フェノール銅張積層板の製造方法 - Google Patents

片面紙フェノール銅張積層板の製造方法

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JPH11235785A
JPH11235785A JP3862898A JP3862898A JPH11235785A JP H11235785 A JPH11235785 A JP H11235785A JP 3862898 A JP3862898 A JP 3862898A JP 3862898 A JP3862898 A JP 3862898A JP H11235785 A JPH11235785 A JP H11235785A
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JP
Japan
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copper
paper
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elastic modulus
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JP3862898A
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Masabumi Yano
正文 矢野
Kenichi Ikeda
謙一 池田
Noboru Akinaka
昇 秋中
Kiyoshi Saito
清 斉藤
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板厚1.2mm以下の薄物基板のマイナスそ
りの少ない片面紙フェノール銅張積層板の製造方法を提
供する。 【解決手段】 紙基材にフェノール樹脂ワニスを含浸乾
燥させプリプレグを作製し、これを複数枚重ねその片面
に銅箔を載置し加熱加圧成形する片面紙フェノール銅張
積層板の製造方法において、板厚が1.2mm以下で、
銅箔の反対側の表層に使用する紙基材の弾性率(縦方向
と横方向の弾性率の相乗平均)が、それ以外の部分に使
用する紙基材の弾性率の0.80〜0.95倍とする片
面紙フェノール銅張積層板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、そりの少ないプリ
ント配線板用片面紙フェノール銅張積層板の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】紙フェノール銅張積層板は、フェノール
樹脂を含浸した紙基材、及び銅箔を所定枚数重ね合わ
せ、加熱加圧して製造される。銅箔を片側だけに張った
片面銅張積層板は、その非対称的な構造のために、プリ
ント配線板への加工工程での加熱、打ち抜き加工による
応力等により、工程中及び完成品においてそりが発生し
やすい。そりの低減を目的として、従来は紙基材の引張
強さを大きくする等の方法が用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、板厚が1.2
mm以下の薄物基板では、標準的な板厚1.6mm基板
と比較してそりが大きくなりやすく、また、そりは回路
パターンの残銅率の影響も受けやすく残銅率が低いパタ
ーンでは銅箔側が凹面になるそり(通称、マイナスそ
り)を発生しやすい。薄物基板がよく用いられるモータ
ー用の基板は、厳しいそりスペックが要求されることが
多い。そのような場合では、従来からの紙基材の引張強
さを規定するのみでは、充分な対応ができない。本発明
は、特に板厚1.2mm以下の薄物基板のマイナスそり
の少ない片面銅張積層板の製造方法を提供することを課
題とした。
【0004】
【課題を解決するための手段】紙基材にフェノール樹脂
ワニスを含浸乾燥させプリプレグを作製し、これを複数
枚重ねその片面に銅箔を載置し加熱加圧成形する片面紙
フェノール銅張積層板の製造方法において、板厚が1.
2mm以下で、銅箔の反対側の表層に使用する紙基材の
弾性率(縦方向と横方向の弾性率の相乗平均)が、それ
以外の部分に使用する紙基材の弾性率の0.80〜0.
95倍であることを特徴とする片面紙フェノール銅張積
層板の製造方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の紙基材の弾性率は、紙基
材の縦方向と横方向の弾性率の相乗平均を用いる。相乗
平均は、n個の数の積のn乗根と定義されているよう
に、縦方向の弾性率と横方向の弾性率の積の平方根で表
される。本発明者らは紙基材のそりと弾性率の関係を種
々検討した結果、相乗平均を用いるのが良好であるとの
知見を得て本発明に達した。本発明で使用する紙基材
は、電気絶縁用クラフト紙、リンター紙等であるが、よ
りそりの低減を重視すると、クラフト紙が望ましい。前
記のように紙基材の弾性率は、基材の縦方向と横方向の
弾性率の相乗平均で考える。その際銅箔の反対側に使用
する紙基材の弾性率がそれ以外の部分に使用する紙基材
の弾性率の0.80〜0.95倍とする。弾性率の比が
0.95を超えて大きいとマイナスそり低減効果が小さ
く、0.80未満では銅箔側が凸になるプラスそりが発
生するおそれがある。紙基材の弾性率は、セルロース繊
維の集合体である紙の原材料、採取部位、広葉樹、針葉
樹、産地などの組合せにより異なる弾性率の基材を得る
ことができる。また、同じ紙の原料でも叩解処理の長短
や処理装置によっても弾性率の異なる紙基材を得ること
ができる。木材繊維は細い円筒状をしており、北洋材よ
り作ったパルプは平均長さ3mm、幅40μmで、広葉
樹パルプは、長さ1mm、幅20μm位で膜厚はいずれ
も4μm前後とされており、これらのパルプそのまま抄
紙機で抄くと繊維の分散が不均一であり、密度が低く強
度の弱い紙しかできない。叩解は、水中に分散している
パルプに圧縮と回復を反復して加えることにより、繊維
内部のフィブリル間に無数の裂け目を生じさせて、そこ
に進入した水と膨潤し柔軟性や可塑性が増加してくる。
一方加圧により繊維間の接触面積が大きくなり強度が向
上するようになる。また、繊維の最外層のフィブリルが
一部切断して膜状、細繊維状に剥離して羽毛状になり水
中に懸濁するようになる。この叩解を長くすると弾性率
の比較的低い紙基材が得られる。
【0006】本発明で使用するフェノール樹脂は、フェ
ノール類とホルムアルデヒドを反応させたレゾール型フ
ェノール樹脂を用いる。フェノール類としては、フェノ
ール、メタクレゾール、パラクレゾール、オルソクレゾ
ール、パライソプロペニルフェノールオリゴマー、パラ
ターシャリーブチルフェノール、ノニルフェノール、ビ
スフェノールAなどが用いられる。打抜加工性を向上さ
せるために、桐油等の乾性油で変性してもよい。難燃性
を付与するために、フェノール樹脂に臭素系難燃剤、り
ん系難燃剤等を添加または、反応させてもよい。本発明
の片面紙フェノール銅張積層板の製造方法は、次のよう
にして製造することができる。例えばフェノール樹脂ワ
ニスの固形分が55重量%になるように溶剤に溶解した
ワニスを調整し、紙基材に含浸させ加熱乾燥させてB−
ステージのプリプレグを作製する。フェノール樹脂を含
浸させる前段階に、水溶性フェノール樹脂や水溶性メラ
ミン樹脂で処理してもよい。上記で得られたプリプレグ
と銅箔1枚を、銅箔の反対側のプリプレグの紙基材が、
それ以外のプリプレグの紙基材の弾性率の0.80〜
0.95倍になるように重ね合わせ、鏡板であるステン
レス板に挟んで加熱加圧して成形し片面紙フェノール銅
張積層板を製造する。銅箔の厚みは、通常積層板に用い
られている5〜200μmのものを使用できる。加熱温
度は、100〜200℃、圧力は、0.5〜20MP
a、加熱時間は、0.1〜3時間の範囲で行うが、場合
によっては、この範囲を外れることがある。
【0007】薄物基板のマイナスそりは、回路パターン
形成時の印刷インクの硬化のために行う銅箔面側からの
UV照射などのために、銅箔と接する側の基材の樹脂が
収縮することが主な原因であると考えられている。その
際、樹脂成分の収縮に対して、紙基材は一般的に、収縮
を妨げる方向に働く。それは一般的に紙基材の熱収縮率
が、樹脂の熱収縮率よりも小さいためである。しかし、
薄物のようにそりが発生しやすく、低残銅率の場合、銅
箔と接する紙基材の熱収縮を低滅するだけでは、そりの
抑制が困難である。そこで、銅箔の反対側の紙基材の熱
収縮を大きくすることにより、銅箔面の収縮とバランス
をとり、全体としてそりを小さくすることができる。紙
基材の弾性率を小さくすることにより、熱収縮が大きく
なる。以下、実施例を示して、本発明を具体的に説明す
るが本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0008】
【実施例】(桐油変性フェノール樹脂の調製)桐油20
0重量部、フェノール334重量部、パラトルエンスル
ホン酸0.2重量部を反応釜に仕込み、90℃で1時間
反応させ、この反応物100重量部に対し、パラホルム
アルデヒド23重量部及び28重量%アンモニア水30
重量部を反応釜に仕込み、75℃で2時間反応させた
後、減圧下に脱水濃縮して桐油変性フェノール樹脂を得
た。得られた桐油変性フェノール樹脂をメタノール及び
トルエン等量の混合溶剤に溶解して、樹脂分50重量%
の桐油変性フェノール樹脂ワニスとした。
【0009】(実施例1)縦方向と横方向の弾性率の相
乗平均が3.05GPaの紙基材(厚み0.2mm)
に、桐油変性フェノール樹脂を含浸させたプリプレグA
を得た。縦方向と横方向の弾性率の相乗平均が3.45
GPaの紙基材(厚み0.2mm)に、桐油変性フェノ
ール樹脂を含浸させたプリプレグBを得た。厚さ35μ
mの接着剤付銅箔及びプリプレグA,Bを使用し、銅
箔、プリプレグBを5枚、プリプレグAを1枚の順に重
ねあわせ、加熱、加圧して、板厚1.2mmの片面紙フ
ェノール銅張積層板を得た。
【0010】(実施例2)実施例1で得たプリプレグ
A、B、及び厚さ35μmの接着剤付銅箔を、銅箔、プ
リプレグBを4枚、プリプレグAを1枚の順に重ね合わ
せ、加熱、加圧して板厚1.0mmの片面紙フェノール
銅張積層板を得た。
【0011】(実施例3)実施例1で得たプリプレグ
A、B、及び厚さ35μmの接着剤付銅箔を、銅箔、プ
リプレグBを3枚、プリプレグAを1枚の順に重ね合わ
せ、加熱、加圧して板厚0.8mmの片面紙フェノール
銅張積層板を得た。
【0012】(比較例1)実施例1で得たプリプレグ
B、及び厚さ35μmの接着剤付銅箔を、銅箔、プリプ
レグBを6枚の順に重ね合わせ、加熱、加圧して板厚
1.2mmの片面紙フェノール銅張積層板を得た。
【0013】(比較例2)縦方向と横方向の弾性率の相
乗平均が2.60GPaの紙基材(厚み0.2mm)
に、桐油変性フエノール樹脂を含浸させたプリプレグC
を得る。縦方向と横方向の弾性率の相乗平均が3.45
GPaの紙基材に、桐油変性フェノール樹脂を含浸させ
たプリプレグBを得る。厚さ35μmの接着剤付銅箔及
びプリプレグC,Bを、銅箔、プリプレグBを5枚、プ
リプレグCを1枚の順に重ねあわせ、加熱、加圧して、
板厚1.2mm片面紙フェノール銅張積層板を得た。
【0014】以上、得られた片面紙フェノール銅張積層
板について、残銅率が30%の回路を常法のエッチング
により形成し、ソルダーレジスト印刷、表文字印刷、裏
文字印刷を行い、打抜加工を施した。そして、縦300
mm、横200mmの試験片を作製した。上記の各印刷
工程においては、紫外線照射装置でインクを硬化した。
作製した試験片のそりは、試験片を水平な定盤に静置
し、4隅のはねあがりをダイヤルゲージで測定し、その
範囲と平均を表1に示した。なお、弾性率比は、銅箔の
反対側の表層に使用する紙基材の弾性率をそれ以外の紙
基材の弾性率で割った値を示す。
【0015】
【表1】 項目 実施例1 実施例2 実施例3 比較例1 比較例2 弾性率比 0.88 0.88 0.88 1.0 0.75 反り測定値(mm) -0.3 -0.5 -0.6 -1.2 +1.0 (-0.5〜0)(-0.7〜-0.4)(-0.8〜-0.3)(-1.5〜-0.8)(0.3〜1.5)
【0016】表1に示したように、同じ弾性率の紙基材
を用いた比較例1では、−1.2mmのそりが生じたの
に対し、本発明の銅箔の反対側の表層に使用する紙基材
の弾性率をそれ以外の部分に使用する紙基材の弾性率比
で0.80〜0.95倍とすることにより、マイナスそ
りの少ないプリント配線板が得られる。比較例1と実施
例1の同じ積層板の厚みで比較すると、実施例1のそり
は比較例1のそりの1/4と小さく良好となる。比較例
2は、弾性率比が0.80〜0.95である本発明の規
定外である0.75と低いためプラスそりとなってしま
った。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、板厚1.2mm以下の
片面紙フェノール銅張積層板において、銅箔の反対側の
表層に使用する紙基材の弾性率(縦方向と横方向の弾性
率の相乗平均)が、それ以外の部分に使用する紙基材の
弾性率の0.80〜0.95倍とすることにより、マイ
ナスそりの少ないプリント配線板が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 清 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙基材にフェノール樹脂ワニスを含浸乾
    燥させプリプレグを作製し、これを複数枚重ねその片面
    に銅箔を載置し加熱加圧成形する片面紙フェノール銅張
    積層板の製造方法において、板厚が1.2mm以下で、
    銅箔の反対側の表層に使用する紙基材の弾性率(縦方向
    と横方向の弾性率の相乗平均)が、それ以外の部分に使
    用する紙基材の弾性率の0.80〜0.95倍であるこ
    とを特徴とする片面紙フェノール銅張積層板の製造方
    法。
JP3862898A 1998-02-20 1998-02-20 片面紙フェノール銅張積層板の製造方法 Pending JPH11235785A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016043525A (ja) * 2014-08-20 2016-04-04 大成建設株式会社 化粧板

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016043525A (ja) * 2014-08-20 2016-04-04 大成建設株式会社 化粧板

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