JPH0553173B2 - - Google Patents
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- JPH0553173B2 JPH0553173B2 JP1337719A JP33771989A JPH0553173B2 JP H0553173 B2 JPH0553173 B2 JP H0553173B2 JP 1337719 A JP1337719 A JP 1337719A JP 33771989 A JP33771989 A JP 33771989A JP H0553173 B2 JPH0553173 B2 JP H0553173B2
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Landscapes
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
この発明は、紙基材フエノール樹脂プリプレグ
の製造方法に関する。 〔従来の技術〕 近年、民生機器プリント配線板の高密度化の要
求は非常に強く、用いられる紙基材フエノール樹
脂銅張積層板には、高い電気絶縁性が求められて
いる。 〔発明が解決しようとする課題〕 従来の紙基材フエノール樹脂積層板は、このよ
うな高い電気絶縁性の要求に応えるものではなか
つた。これは、積層板に用いられる紙基材フエノ
ール樹脂プリプレグの樹脂含浸が不充分であるか
らである。一般に、紙基材フエノール樹脂プリプ
レグは、紙基材に親水性樹脂ワニスを含浸して乾
燥させた後、さらに疎水性レゾールワニスを含浸
して乾燥することにより製造されているが、紙基
材への親水性樹脂ワニスの浸透性が悪いため、同
ワニスの紙基材への拡散、特にセルロース繊維の
中への浸透が悪いという問題が生じている。 そこで、この発明は、紙基材に対して親水性樹
脂ワニスを浸透性良く含浸させることができ、こ
れにより紙基材へのワニスの拡散を改良すること
ができる紙基材フエノール樹脂プリプレグの製造
方法を提供することを課題とする。 〔課題を解決するための手段〕 上記課題を解決するため、この発明にかかる紙
基材フエノール樹脂プリプレグの製造方法は、紙
基材に親水性樹脂ワニスを含浸させて乾燥したも
のに、疎水性レゾールワニスを含浸させて乾燥
し、紙基材フエノール樹脂プリプレグを得る方法
において、紙基材に親水性樹脂ワニスを含浸させ
る前にあらかじめ紙基材を加湿しておくことを特
徴とする。 この発明で用いる紙基材、親水性樹脂ワニスお
よび疎水性レゾールワニスは、いずれも、通常の
紙基材フエノール樹脂プリプレグの製造に用いら
れているものが使用されうる。たとえば、親水性
樹脂ワニスは、メラミン樹脂、フエノール樹脂等
の水系(親水性。モノマーが多い)のワニスであ
り、苛性ソーダ、アミン等のアルカリ性触媒存在
下、ホルムアルデヒドなどのアルデヒドとの付加
縮重合ワニスで、溶剤は、水または水とメタノー
ルなどとの混合溶剤である。また、疎水レゾール
ワニスは、たとえば、フエノール類とアルデヒド
を反応させて得た、フリーモノマーの少ない、水
に不溶でアルコールなどに可溶な反応生成物をア
ルコールなどに溶解したものである。 この発明では、親水性樹脂ワニスを含浸する前
に紙基材をあらかじめ加湿しておく。この加湿の
方法は、限定するものではないが、水蒸気加湿
(たとえば、高温(たとえば、大気中では100℃以
下)の飽和水蒸気により加湿する)、スプレー
(霧吹き)加湿などがある。あるいは、当初から
含水率の高い紙基材を用いるようにしてもよい。
なお、加湿の程度は特に制限はないが、たとえ
ば、紙基材全体(水分を含む)の5〜15重量%が
水分であるように加湿するのが好ましく、6重量
%以上がより好ましい。前記範囲よりも水分が少
ないと、得られる積層板の絶縁性があまり向上し
ないおそれがあり、前記範囲よりも水分が多い
と、絶縁性は良くなるが、他の作業性悪くなる、
たとえば、紙が切れやすくなつたり、水分のバラ
ツキが大きく管理が困難になつたりするおそれが
ある。加湿された紙基材に親水性樹脂ワニスをた
とえば通常のやり方により含浸させ、乾燥させ
る。つぎに、疎水性レゾールワニスをたとえば通
常のやり方により含浸させ、乾燥させる。このよ
うにして紙基材フエノール樹脂プリプレグが得ら
れる。 得られた紙基材フエノール樹脂プリプレグを所
望の枚数重ね、必要に応じてこの重ね合わせたも
のの片面または両面に銅箔などの金属箔を重ね合
わせ、さらに、必要に応じてプリプレグと金属箔
との間に接着剤を介在させておき、加熱加圧(プ
レス)成形することにより、紙基材フエノール樹
脂積層板が得られる。 なお、紙基材に含まれている水分は、ワニス含
浸後の乾燥により除去されるので積層板の耐水性
および耐湿性への悪影響は避けられる。 〔作用〕 紙基材をあらかじめ加湿しておいてから親水性
樹脂ワニスを含浸させるので、親水性樹脂ワニス
の紙基材への拡散が良くなり、浸透性が良くな
る。このため、この発明の製造方法により得られ
た紙基材フエノール樹脂プリプレグを用いた積層
板は、電気絶縁性に優れている。 〔実施例〕 以下に、この発明の具体的な実施例および比較
例を示すが、この発明は下記実施例に限定されな
い。 実施例 1 厚み10ミルス(mils)のクラフト紙(水分含有
率4重量%)を霧吹き(スプレー)により加湿
し、水分含有率を10重量%に調湿した。固形分30
%のメラミン樹脂を前記加湿したクラフト紙にコ
ーテイングし、130℃の乾燥機中で3分間乾燥し、
メラミン樹脂10%含有の紙基材を得た。 つぎに、フエノール、ホルマリンおよび桐油を
主成分とし、メタノール溶剤により希釈された固
形分50%のレゾールワニスを前記メラミン樹脂含
有の紙基材に含浸させて乾燥し、レジンコンテン
ト50%の紙基材フエノール樹脂プリプレグ(レジ
ンペーパー)を得た。 得られたレジンペーパー7枚および接着剤付き
銅箔を積層し、温度150℃、圧力100Kg/cm2で60分
間加熱加圧成形し、片面銅張積層板を得た。 実施例 2 厚み10ミルスのクラフト紙(水分含有率4重量
%)を水蒸気により加湿し、水分含有率を6重量
%に調湿した。水とメタノールとの混合溶剤によ
り希釈された固形分30%のフエノール樹脂を前記
加湿したクラフト紙にコーテイングし、130℃の
乾燥機中で3分間乾燥し、フエノール樹脂10%含
有の紙基材を得た。 つぎに、フエノール、ホルマリンおよび桐油を
主成分とし、メタノール溶剤により希釈された固
形分50%のレゾールワニスを前記フエノール樹脂
含有の紙基材に含浸させて乾燥し、レジンコンテ
ント50%のレジンペーパーを得た。 得られたレジンペーパー7枚および接着剤付き
銅箔を積層し、実施例1と同じ条件で加熱加圧成
形し、片面銅張積層板を得た。 実施例 3 実施例1において、加湿後の水分含有率を15重
量%にしたこと以外は、実施例1と同様にしてレ
ジンペーパーを得、片面銅張積層板を得た。 比較例 1 実施例1において、厚み10ミルスで水分含有率
2重量%のクラフト紙を加湿せずに用いたこと以
外は、実施例1と同様にしてレジンペーパーを
得、片面銅張積層板を得た。 比較例 2 実施例2において、厚み10ミルスで水分含有率
3重量%のクラフト紙を加湿せずに用いたこと以
外は、実施例2と同様にしてレジンペーパーを
得、片面銅張積層板を得た。 上記実施例および比較例で得られた積層板の特
性を第1表に示した。絶縁抵抗の測定条件は、C
−96/20/65(96時間/20℃/65%)+D−2/
100(2時間/100℃(煮沸))であつた。
の製造方法に関する。 〔従来の技術〕 近年、民生機器プリント配線板の高密度化の要
求は非常に強く、用いられる紙基材フエノール樹
脂銅張積層板には、高い電気絶縁性が求められて
いる。 〔発明が解決しようとする課題〕 従来の紙基材フエノール樹脂積層板は、このよ
うな高い電気絶縁性の要求に応えるものではなか
つた。これは、積層板に用いられる紙基材フエノ
ール樹脂プリプレグの樹脂含浸が不充分であるか
らである。一般に、紙基材フエノール樹脂プリプ
レグは、紙基材に親水性樹脂ワニスを含浸して乾
燥させた後、さらに疎水性レゾールワニスを含浸
して乾燥することにより製造されているが、紙基
材への親水性樹脂ワニスの浸透性が悪いため、同
ワニスの紙基材への拡散、特にセルロース繊維の
中への浸透が悪いという問題が生じている。 そこで、この発明は、紙基材に対して親水性樹
脂ワニスを浸透性良く含浸させることができ、こ
れにより紙基材へのワニスの拡散を改良すること
ができる紙基材フエノール樹脂プリプレグの製造
方法を提供することを課題とする。 〔課題を解決するための手段〕 上記課題を解決するため、この発明にかかる紙
基材フエノール樹脂プリプレグの製造方法は、紙
基材に親水性樹脂ワニスを含浸させて乾燥したも
のに、疎水性レゾールワニスを含浸させて乾燥
し、紙基材フエノール樹脂プリプレグを得る方法
において、紙基材に親水性樹脂ワニスを含浸させ
る前にあらかじめ紙基材を加湿しておくことを特
徴とする。 この発明で用いる紙基材、親水性樹脂ワニスお
よび疎水性レゾールワニスは、いずれも、通常の
紙基材フエノール樹脂プリプレグの製造に用いら
れているものが使用されうる。たとえば、親水性
樹脂ワニスは、メラミン樹脂、フエノール樹脂等
の水系(親水性。モノマーが多い)のワニスであ
り、苛性ソーダ、アミン等のアルカリ性触媒存在
下、ホルムアルデヒドなどのアルデヒドとの付加
縮重合ワニスで、溶剤は、水または水とメタノー
ルなどとの混合溶剤である。また、疎水レゾール
ワニスは、たとえば、フエノール類とアルデヒド
を反応させて得た、フリーモノマーの少ない、水
に不溶でアルコールなどに可溶な反応生成物をア
ルコールなどに溶解したものである。 この発明では、親水性樹脂ワニスを含浸する前
に紙基材をあらかじめ加湿しておく。この加湿の
方法は、限定するものではないが、水蒸気加湿
(たとえば、高温(たとえば、大気中では100℃以
下)の飽和水蒸気により加湿する)、スプレー
(霧吹き)加湿などがある。あるいは、当初から
含水率の高い紙基材を用いるようにしてもよい。
なお、加湿の程度は特に制限はないが、たとえ
ば、紙基材全体(水分を含む)の5〜15重量%が
水分であるように加湿するのが好ましく、6重量
%以上がより好ましい。前記範囲よりも水分が少
ないと、得られる積層板の絶縁性があまり向上し
ないおそれがあり、前記範囲よりも水分が多い
と、絶縁性は良くなるが、他の作業性悪くなる、
たとえば、紙が切れやすくなつたり、水分のバラ
ツキが大きく管理が困難になつたりするおそれが
ある。加湿された紙基材に親水性樹脂ワニスをた
とえば通常のやり方により含浸させ、乾燥させ
る。つぎに、疎水性レゾールワニスをたとえば通
常のやり方により含浸させ、乾燥させる。このよ
うにして紙基材フエノール樹脂プリプレグが得ら
れる。 得られた紙基材フエノール樹脂プリプレグを所
望の枚数重ね、必要に応じてこの重ね合わせたも
のの片面または両面に銅箔などの金属箔を重ね合
わせ、さらに、必要に応じてプリプレグと金属箔
との間に接着剤を介在させておき、加熱加圧(プ
レス)成形することにより、紙基材フエノール樹
脂積層板が得られる。 なお、紙基材に含まれている水分は、ワニス含
浸後の乾燥により除去されるので積層板の耐水性
および耐湿性への悪影響は避けられる。 〔作用〕 紙基材をあらかじめ加湿しておいてから親水性
樹脂ワニスを含浸させるので、親水性樹脂ワニス
の紙基材への拡散が良くなり、浸透性が良くな
る。このため、この発明の製造方法により得られ
た紙基材フエノール樹脂プリプレグを用いた積層
板は、電気絶縁性に優れている。 〔実施例〕 以下に、この発明の具体的な実施例および比較
例を示すが、この発明は下記実施例に限定されな
い。 実施例 1 厚み10ミルス(mils)のクラフト紙(水分含有
率4重量%)を霧吹き(スプレー)により加湿
し、水分含有率を10重量%に調湿した。固形分30
%のメラミン樹脂を前記加湿したクラフト紙にコ
ーテイングし、130℃の乾燥機中で3分間乾燥し、
メラミン樹脂10%含有の紙基材を得た。 つぎに、フエノール、ホルマリンおよび桐油を
主成分とし、メタノール溶剤により希釈された固
形分50%のレゾールワニスを前記メラミン樹脂含
有の紙基材に含浸させて乾燥し、レジンコンテン
ト50%の紙基材フエノール樹脂プリプレグ(レジ
ンペーパー)を得た。 得られたレジンペーパー7枚および接着剤付き
銅箔を積層し、温度150℃、圧力100Kg/cm2で60分
間加熱加圧成形し、片面銅張積層板を得た。 実施例 2 厚み10ミルスのクラフト紙(水分含有率4重量
%)を水蒸気により加湿し、水分含有率を6重量
%に調湿した。水とメタノールとの混合溶剤によ
り希釈された固形分30%のフエノール樹脂を前記
加湿したクラフト紙にコーテイングし、130℃の
乾燥機中で3分間乾燥し、フエノール樹脂10%含
有の紙基材を得た。 つぎに、フエノール、ホルマリンおよび桐油を
主成分とし、メタノール溶剤により希釈された固
形分50%のレゾールワニスを前記フエノール樹脂
含有の紙基材に含浸させて乾燥し、レジンコンテ
ント50%のレジンペーパーを得た。 得られたレジンペーパー7枚および接着剤付き
銅箔を積層し、実施例1と同じ条件で加熱加圧成
形し、片面銅張積層板を得た。 実施例 3 実施例1において、加湿後の水分含有率を15重
量%にしたこと以外は、実施例1と同様にしてレ
ジンペーパーを得、片面銅張積層板を得た。 比較例 1 実施例1において、厚み10ミルスで水分含有率
2重量%のクラフト紙を加湿せずに用いたこと以
外は、実施例1と同様にしてレジンペーパーを
得、片面銅張積層板を得た。 比較例 2 実施例2において、厚み10ミルスで水分含有率
3重量%のクラフト紙を加湿せずに用いたこと以
外は、実施例2と同様にしてレジンペーパーを
得、片面銅張積層板を得た。 上記実施例および比較例で得られた積層板の特
性を第1表に示した。絶縁抵抗の測定条件は、C
−96/20/65(96時間/20℃/65%)+D−2/
100(2時間/100℃(煮沸))であつた。
この発明にかかる紙基材フエノール樹脂プリプ
レグの製造方法は、紙基材に親水性樹脂ワニスを
含浸させる前にあらかじめ紙基材を加湿しておく
ことを特徴とするので、ワニスの紙基材への拡散
が良くなり、その結果、ワニスの紙基材への浸透
性が良くなる。この製造方法により得られた紙基
材フエノール樹脂プリプレグを用いた積層板は電
気絶縁性に優れたものとなる。
レグの製造方法は、紙基材に親水性樹脂ワニスを
含浸させる前にあらかじめ紙基材を加湿しておく
ことを特徴とするので、ワニスの紙基材への拡散
が良くなり、その結果、ワニスの紙基材への浸透
性が良くなる。この製造方法により得られた紙基
材フエノール樹脂プリプレグを用いた積層板は電
気絶縁性に優れたものとなる。
Claims (1)
- 1 紙基材に親水性樹脂ワニスを含浸させて乾燥
したものに、疎水性レゾールワニスを含浸させて
乾燥し、紙基材フエノール樹脂プリプレグを得る
方法において、紙基材に親水性樹脂ワニスを含浸
させる前にあらかじめ紙基材を加湿しておくこと
を特徴とする紙基材フエノール樹脂プリプレグの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33771989A JPH03195743A (ja) | 1989-12-25 | 1989-12-25 | 紙基材フェノール樹脂プリプレグの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33771989A JPH03195743A (ja) | 1989-12-25 | 1989-12-25 | 紙基材フェノール樹脂プリプレグの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03195743A JPH03195743A (ja) | 1991-08-27 |
JPH0553173B2 true JPH0553173B2 (ja) | 1993-08-09 |
Family
ID=18311323
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33771989A Granted JPH03195743A (ja) | 1989-12-25 | 1989-12-25 | 紙基材フェノール樹脂プリプレグの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03195743A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60248740A (ja) * | 1984-05-24 | 1985-12-09 | Shin Kobe Electric Mach Co Ltd | 積層板の製造法 |
JPS6172028A (ja) * | 1984-09-17 | 1986-04-14 | Shin Kobe Electric Mach Co Ltd | 積層板の製造法 |
-
1989
- 1989-12-25 JP JP33771989A patent/JPH03195743A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60248740A (ja) * | 1984-05-24 | 1985-12-09 | Shin Kobe Electric Mach Co Ltd | 積層板の製造法 |
JPS6172028A (ja) * | 1984-09-17 | 1986-04-14 | Shin Kobe Electric Mach Co Ltd | 積層板の製造法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03195743A (ja) | 1991-08-27 |
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