JP3065383B2 - フェノール樹脂積層板の製造法 - Google Patents

フェノール樹脂積層板の製造法

Info

Publication number
JP3065383B2
JP3065383B2 JP3160680A JP16068091A JP3065383B2 JP 3065383 B2 JP3065383 B2 JP 3065383B2 JP 3160680 A JP3160680 A JP 3160680A JP 16068091 A JP16068091 A JP 16068091A JP 3065383 B2 JP3065383 B2 JP 3065383B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cresol
resin
component
laminate
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3160680A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH058359A (ja
Inventor
幸雄 徳永
博 相庭
幹雄 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP3160680A priority Critical patent/JP3065383B2/ja
Publication of JPH058359A publication Critical patent/JPH058359A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3065383B2 publication Critical patent/JP3065383B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷配線板、電気絶縁板
等に用いられるフェノール樹脂積層板の製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】最近、絶縁材料特に通信機および電子機
器に使用される積層板および銅張積層板は、加工設備の
自動化、省エネルギー等の観点から常温又は常温付近の
比較的低温での打抜き加工性の優れたものが要求されて
いる。このため、通常、積層板用樹脂としては各種のア
ルキルフェノールをフェノールと併用し、乾性油等で変
性したフェノール・ホルムアルデヒド樹脂が使用されて
いる。
【0003】しかし、乾性油で変性したフェノール・ホ
ルムアルデヒド樹脂は乾性油による変性のため硬化速度
が遅く、架橋密度も低下するため、積層板中の樹脂は硬
化不足になりやすく、耐熱性、機械強度、耐水性、等の
特性が低下する。また打抜き加工の際には、架橋密度が
低いため層間剥離等が発生しやすい。即ち、従来の乾性
油ーフェノール類の反応物は乾性油に対するフェノール
の付加モル数が低く、また乾性油の重合物を生成するた
め、ホルムアルデヒドとの反応、即ち樹脂化反応、およ
び硬化反応で反応速度、および硬化速度が低下し、諸特
性低下の原因になっていた。
【0004】この硬化性改良法としてフェノールとホル
ムアルデヒドとを酸触媒の存在下で反応させた反応生成
物を乾性油変性フェノール・ホルムアルデヒド樹脂に添
加する方法(特開昭61−121932号公報)が提案
されている。この方法により若干の硬化性向上はみられ
るが、打抜き加工性、強靱性等の点において最近積層板
に要求されているレベルに対し未だ不十分なものであ
る。
【0005】また最近、印刷配線板がますます高密度化
されるに伴って、寸法精度を向上させる必要性から、低
温での打抜き加工性および重量部品の搭載に耐えられる
強靭性において一層優れた積層板が必要となっており、
従来の方法ではこれらの特性を両立させることが困難で
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、硬化性に優
れ、打抜加工性、耐水性、電気的特性、機械的特性の良
好なフェノール樹脂積層板の製造法を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、積層板用基材
に含浸する樹脂として下記(A)成分を下記(B)成分
に添加した樹脂成分を使用するものである。 (A)成分:mークレゾール/pークレゾール比が10
/90から90/10であるクレゾール混合物とアルデ
ヒド類とを酸触媒存在下で反応後、蒸留あるいは溶剤抽
出法により未反応クレゾール含有量を3%重量以下とし
たクレゾール・アルデヒド樹脂。 (B)成分:乾性油変性フェノール・ホルムアルデヒド
樹脂。
【0008】クレゾール混合物としては、m−クレゾー
ル/p−クレゾール比が10/90から90/10のも
のが用いられ、特に50/50から80/20のものが
好ましい。m−クレゾール/p−クレゾール比が10/
90より小さいと硬化性が低下し、90/10を越える
と打抜き加工時にクラックが発生しやすくなる。アルデ
ヒド類としてはホルマリン、パラホルムアルデヒド、ト
リオキサン等のホルムアルデヒド類やパラアセトアルデ
ヒド、ブチルアルデヒド、オクチルアルデヒド、ベンズ
アルデヒド等が用いられ、特にホルマリン、パラホルム
アルデヒドが好ましい。酸触媒としては、三沸化硼素、
塩酸、硫酸等の無機酸や、蓚酸、酢酸、パラトルエンス
ルホン酸等の有機酸が用いられる。クレゾールとアルデ
ヒド類の反応モル比は、アルデヒド種、触媒種、触媒
量、反応温度、反応時間等により異なるが、クレゾール
1モルに対してアルデヒド類を0.2から1モル反応さ
せるのが好ましい。さらに好ましくは0.5〜0.8で
ある。
【0009】クレゾール・アルデヒド樹脂はm−クレゾ
ール/p−クレゾール混合物、アルデヒド類、および酸
触媒の混合物を60から150℃で30分から5時間反
応させる方法、あるいはm−クレゾール/p−クレゾー
ル混合物と酸触媒の混合物を60から150℃に昇温
後、アルデヒド類を15分から3時間かけて滴下し、さ
らに反応させる方法等の通常の方法で合成することがで
きる。
【0010】反応混合物からの未反応クレゾールの除去
は常圧あるいは減圧蒸留法、あるいは溶剤抽出法により
行なわれ、未反応クレゾール含有量は3重量%以下が好
ましく、さらには1%重量以下が好ましい。未反応クレ
ゾール含有量が3重量%を越えると積層板の吸水率低下
効果が十分でない。
【0011】乾性油変性フェノール・ホルムアルデヒド
樹脂は、例えば桐油等の乾性油とフェノール類とを酸触
媒で反応させ、さらにホルムアルデヒドと塩基性触媒存
在下で反応させてレゾール化することにより合成でき
る。
【0012】本発明の積層板は以上のようにして得られ
るクレゾール・アルデヒド樹脂を有機溶剤に溶解した後
あるいはそのまま乾性油変性フェノール・ホルムアルデ
ヒド樹脂に添加溶解してワニスとし、クラフト紙、リン
ター紙、ガラス布、ガラス不織布、ポリエステル布、ア
ラミド繊維布、帆布等の基材に含浸乾燥し、通常3から
10枚積層して加熱加圧成形することにより得ることが
できる。
【0013】乾性油変性フェノール・ホルムアルデヒド
樹脂に対するクレゾール・アルデヒド樹脂の添加量は、
乾性油変性フェノール・ホルムアルデヒド樹脂100重
量部に対して3から50重量部が好ましく、さらに好ま
しくは10〜35重量部である。3重量部より少ないと
硬化性向上効果が殆どなく、50重量部を越えると打抜
き加工性が低下する。
【0014】
【作用】本発明で得られるフェノール樹脂積層板は、そ
のワニス用樹脂成分中に高反応性を有する乾性油と結合
していないm−クレゾールを含んでおり、その高い反応
性の為硬化性に優れ、打抜加工性、耐水性、電気的特性
および機械的特性が良好となっていると考えられる。
【0015】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を説明する。
「%」は重量%を示す。 (合成例1)m−クレゾール/p−クレゾール比が60
/40のクレゾール混合物2700gと蓚酸7gの混合
物に37%ホルマリン1217gを100℃を保ちつつ
2時間かけて滴下し、さらに100℃で1時間反応させ
た。次いで、減圧下で内温が250℃になるまで濃縮し
た後、これをメタノールで溶解して未反応クレゾール
0.1%を含む樹脂分50%のクレゾール・ホルムアル
デヒド樹脂(樹脂1)を得た。
【0016】(合成例2)m−クレゾール/p−クレゾ
ール比が60/40のクレゾール混合物2700gと蓚
酸7gの混合物に37%ホルマリン1217gを100
℃を保ちつつ2時間かけて滴下し、さらに100℃で1
時間反応させた。次いで、減圧下で内温が150℃にな
るまで濃縮した後、これをメタノールで溶解して未反応
クレゾール10%を含む樹脂分50%のクレゾール・ホ
ルムアルデヒド樹脂(樹脂2)を得た。
【0017】(合成例3)m−クレゾール/p−クレゾ
ール比が60/40のクレゾール混合物146g、37
%ホルマリン81g、35%塩酸0.7gの混合物を6
0℃で15分反応後、さらに90℃で20分反応させ、
次いで減圧下で内温が200℃になるまで脱水し、これ
をメタノールで溶解して未反応クレゾール0.5%を含
む樹脂分50%のクレゾール・ホルムアルデヒド樹脂
(樹脂3)を得た。
【0018】(合成例4)m−クレゾール/p−クレゾ
ール比が60/40のクレゾール混合物146g、37
%ホルマリン81g、35%塩酸0.7gの混合物を6
0℃で15分反応後、さらに90℃で20分反応させ、
次いで減圧下で内温が150℃になるまで脱水し、これ
をメタノールで溶解して未反応クレゾール8%を含む樹
脂分50%のクレゾール・ホルムアルデヒド樹脂(樹脂
4)を得た。
【0019】(合成例5)フェノール940g、37%
ホルマリン649g、35%塩酸2gの混合物を4時間
還流温度で反応後、減圧下で内温が160℃になるまで
脱水し、これをメタノールで溶解して樹脂分50%のフ
ェノール・ホルムアルデヒド樹脂(樹脂5)を得た。
【0020】(合成例6)フェノール1200g、桐油
800g、パラトルエンスルホン酸5gの混合物を80
℃で3時間反応させた。次いでこれにトルエン800g
とトリエタノールアミン20gを添加して希釈、中和
後、パラホルムアルデヒド500g、25%アンモニア
水30gを添加し、90から100℃で4時間反応さ
せ、次いで減圧下、脱水及び脱トルエンを行ない、トル
エン1000gとメタノール1000gを添加して希釈
し、樹脂分50%の桐油変性フェノール・ホルムアルデ
ヒド樹脂(樹脂6)を得た。
【0021】(合成例7) フェノール1000g、37%ホルマリン980g、ト
リエチルアミン20gを混合して60℃で2時間反応さ
せ、次いで減圧下で濃縮し、これをメタノール/水=8
0/20の混合溶剤で希釈して樹脂分50重量%の水溶
性低分子フェノール・ホルムアルデヒド樹脂(樹脂7)
を得た。
【0022】[実施例1,2および比較例1〜4]合成
例7で得られた樹脂7をクラフト紙に含浸して乾燥し、
樹脂分10.5%の処理基材を得た。次いでこの処理基
材に表1の配合で、それぞれ別々に調製した上塗りワニ
ス(樹脂1〜樹脂6)を含浸して乾燥し、全樹脂分56
%のプリプレグを得た。これを8枚積層し、片側に35
μmの銅箔を重ね合わせ、160℃、80kg/cm2
で60分間加熱加圧し、厚さ1.6mmのフェノール樹
脂積層板を得た。
【0023】表1に各上塗りワニスの150℃熱盤上で
のゲル化時間と実施例1,2および比較例1〜4で得た
積層板の特性を示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明の製造法によるフェノール樹脂積
層板は、表1の結果から明らかなように、硬化性に優
れ、打抜き加工性、耐水性、電気的特性、機械的特性が
良好であり、印刷配線板、電気絶縁板等に好適に用いる
ことができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−137620(JP,A) 特開 昭60−260642(JP,A) 特開 昭60−245618(JP,A) 特開 昭60−255816(JP,A) 特開 平1−225640(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B29B 11/16 B29B 15/08 - 15/14 C08J 5/04 - 5/10 C08J 5/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)成分を下記(B)成分に添加
    した樹脂成分を積層板用基材に含浸、乾燥し、積層成形
    することを特徴とするフェノール樹脂積層板の製造法。 (A)成分:mークレゾール/pークレゾール比が10
    /90から90/10であるクレゾール混合物とアルデ
    ヒド類とを酸触媒存在下で反応後、蒸留あるいは溶剤抽
    出法により未反応クレゾール含有量を3重量%以下とし
    たクレゾール・アルデヒド樹脂。 (B)成分:乾性油変性フェノール・ホルムアルデヒド
    樹脂。
  2. 【請求項2】 (B)成分に対する(A)成分の添加量
    が(B)成分100重量部に対して3から50重量部で
    あることを特徴とする請求項1記載のフェノール樹脂積
    層板の製造法。
JP3160680A 1991-07-01 1991-07-01 フェノール樹脂積層板の製造法 Expired - Lifetime JP3065383B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3160680A JP3065383B2 (ja) 1991-07-01 1991-07-01 フェノール樹脂積層板の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3160680A JP3065383B2 (ja) 1991-07-01 1991-07-01 フェノール樹脂積層板の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH058359A JPH058359A (ja) 1993-01-19
JP3065383B2 true JP3065383B2 (ja) 2000-07-17

Family

ID=15720146

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3160680A Expired - Lifetime JP3065383B2 (ja) 1991-07-01 1991-07-01 フェノール樹脂積層板の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3065383B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000193041A (ja) 1998-12-24 2000-07-14 Honda Motor Co Ltd 金属vベルト

Also Published As

Publication number Publication date
JPH058359A (ja) 1993-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3065383B2 (ja) フェノール樹脂積層板の製造法
JPH05279496A (ja) フェノール樹脂積層板の製造法
JPH05138793A (ja) フエノール樹脂積層板の製造法
JPH04363240A (ja) フェノール樹脂積層板およびその製造方法
JPH05230231A (ja) フェノール樹脂積層板の製造法
JPH05154955A (ja) フェノール樹脂積層板の製造法
JPH0592504A (ja) フエノール樹脂積層板の製造法
JPH05220882A (ja) フェノール樹脂積層板の製造法
JPH05116265A (ja) フエノール樹脂積層板の製造法
JPH06293835A (ja) フェノール樹脂積層板の製造法
JPH05138792A (ja) フエノール樹脂積層板の製造法
JPH05154954A (ja) フェノール樹脂積層板の製造法
JP3302176B2 (ja) 積層板用樹脂組成物及びこれを用いた積層板
JPH05116264A (ja) フエノール樹脂積層板の製造法
JP2001181417A (ja) プリプレグ及び銅張積層板
JPH11279514A (ja) 樹脂ワニス、レジンペーパー及び積層板
JP3252730B2 (ja) フェノール樹脂組成物の製造方法
JPH05116241A (ja) フエノール樹脂積層板の製造法
JPH09157414A (ja) フェノール樹脂の製造方法
JPH0655719A (ja) フェノール樹脂積層板の製造法
JPH0680859A (ja) フェノール樹脂組成物
JPH0892462A (ja) 積層板用樹脂組成物及びこれを用いた積層板
JPH10279645A (ja) レゾール型フェノール樹脂の製造方法、フェノール樹脂積層板の製造方法及び銅張積層板の製造方法
JPH04355123A (ja) フェノール樹脂積層板の製造法
JPH0892463A (ja) 積層板用樹脂組成物及びこれを用いた積層板