JPH05154955A - フェノール樹脂積層板の製造法 - Google Patents

フェノール樹脂積層板の製造法

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JPH05154955A
JPH05154955A JP3320317A JP32031791A JPH05154955A JP H05154955 A JPH05154955 A JP H05154955A JP 3320317 A JP3320317 A JP 3320317A JP 32031791 A JP32031791 A JP 32031791A JP H05154955 A JPH05154955 A JP H05154955A
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JP
Japan
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resin
component
cresol
phenol
pts
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JP3320317A
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Inventor
Hiroshi Aiba
博 相庭
Yukio Tokunaga
幸雄 徳永
Mikio Ito
幹雄 伊藤
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Sumitomo Durez Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Sumitomo Durez Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記(A)成分20部を下記(B)成分10
0部に添加した樹脂成分を積層板用基材に含浸乾燥し、
積層成形する。 (A)成分:o−クレゾールとアルデヒド類とを酸触媒
存在下で反応させてクレゾール・アルデヒド樹脂を合成
し、これをアルデヒド類と塩基性触媒存在下で反応させ
て得られるレゾール型クレゾール・アルデヒド樹脂。 (B)成分:乾性油変性フェノール・ホルムアルデヒド
樹脂。 【効果】 打抜き加工性、耐水性に優れ、電気的特性、
機械的特性、硬化性が良好であるフェノール樹脂積層板
が得られ、印刷配線基板、電気絶縁基板等に好適に用い
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷配線基板、電気絶縁
基板等に用いられるフェノール樹脂積層板の製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】最近、絶縁材料特に通信機および電子機
器に使用される積層板および銅張積層板は、加工設備の
自動化、省エネルギー等の観点から常温又は常温付近の
比較的低温での打抜き加工性の優れたものが要求されて
いる。このため、通常、積層板用樹脂としては各種のア
ルキルフェノールをフェノールと併用し、乾性油等で変
性したフェノール・ホルムアルデヒド樹脂が使用されて
いる。
【0003】しかし、乾性油で変性したフェノール・ホ
ルムアルデヒド樹脂は乾性油による変性のため硬化速度
が遅く、架橋密度も低下するため、積層板中の樹脂は硬
化不足になりやすく、耐熱性、機械強度、耐水性、等の
特性が低下する。また打抜き加工の際には、架橋密度が
低いため層間剥離等が発生しやすい。即ち、従来の乾性
油−フェノール類の反応物は乾性油に対するフェノール
の付加モル数が低く、また乾性油の重合物を生成するた
め、ホルムアルデヒドとの反応、即ち樹脂化反応および
硬化反応において反応速度および硬化速度が低下し、諸
特性低下の原因になっていた。
【0004】この硬化性改良法としてフェノールとホル
ムアルデヒドとを酸触媒の存在下で反応させた反応生成
物を乾性油変性フェノール・ホルムアルデヒド樹脂に添
加する方法(特開昭61−121932号公報)が提案
されている。この方法により若干の硬化性向上はみられ
るが、打抜き加工性、強靱性等の点において最近積層板
に要求されているレベルに対し未だ不十分なものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、打抜き加工
性、耐水性に優れ、電気的特性、機械的特性、硬化性の
良好なフェノール樹脂積層板の製造法を提供するもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、積層板用基材
に含浸する樹脂として下記(A)成分を下記(B)成分
に添加した樹脂成分を使用するものである。 (A)成分:o−クレゾールとアルデヒド類とを酸触媒
存在下で反応させてo−クレゾール・アルデヒド樹脂を
合成し、これをアルデヒド類と塩基性触媒存在下で反応
させて得られるレゾール型o−クレゾール・アルデヒド
樹脂。 (B)成分:乾性油変性フェノール・ホルムアルデヒド
樹脂。
【0007】本発明において、(A)成分はフェノール源
としてo−クレゾールを用いるが、o−クレゾールと少
量のフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール等と
を併用することもできる。アルデヒド類としてはホルマ
リン、パラホルムアルデヒド、トリオキサン等のホルム
アルデヒド類やパラアセトアルデヒド、ブチルアルデヒ
ド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド等が用いら
れ、特にホルマリン、パラホルムアルデヒドが好まし
い。酸触媒としては、三弗化硼素、塩酸、硫酸等の無機
酸や、蓚酸、酢酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸
が用いられる。o−クレゾールとアルデヒド類の反応モ
ル比は、アルデヒド種、触媒種、触媒量、反応温度、反
応時間等により異なるが、o−クレゾール1モルに対し
てアルデヒド類を0.2から1.5モル反応させるのが好
ましい。さらに好ましくは0.7〜1.0である。o−ク
レゾール・アルデヒド樹脂はo−クレゾール、アルデヒ
ド類、および酸触媒の混合物を60から150℃で30
分から5時間反応させる方法、あるいはo−クレゾール
と酸触媒の混合物を60から150℃に昇温後、アルデ
ヒド類を15分から3時間かけて滴下し、さらに反応さ
せる方法等の通常の方法で合成することができる。
【0008】レゾール型o−クレゾール・アルデヒド樹
脂は、前記の反応で得られたクレゾール・アルデヒド樹
脂とホルマリン、パラホルムアルデヒド等のアルデヒド
類とを塩基性触媒存在下に40〜120℃の所定温度で
反応させた後、メタノール、トルエン等の有機溶剤で希
釈することにより得られる。メタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノール等のアルコール類やベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系類、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等
のケトン類等の有機溶剤類を反応溶媒として用いてもよ
い。
【0009】アルデヒド類の添加量は、第1段目反応時
の仕込みo−クレゾール類1モルに対してあるいは反応
後に未反応o−クレゾール類を除去した場合には未反応
o−クレゾール類除去後の反応混合物中のo−クレゾー
ル類1モルに対して0.1〜2.0が好ましく、さらに
は0.6〜1.4が好ましい。塩基性触媒としては、ア
ンモニア、トリエチルアミン、エチレンジアミン、ヘキ
サメチレンテトラミン、トリエタノールアミン等のアミ
ン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
金属水酸化物、水酸化バリウム等が使用できるが、反応
生成物中にイオン性物質を残さないことから、アンモニ
アおよびアミン類が好適に用いられる。
【0010】得られたレゾール型o−クレゾール・アル
デヒド樹脂は、通常フェノール樹脂積層板として用いる
レゾール型フェノール樹脂に比べて分子量が大きく、か
つ置換基として疎水性のメチル基を有しているため、
(B)成分である乾性油変性フェノール・ホルムアルデヒ
ド樹脂と架橋反応して硬化し、可撓性のみでなく耐水性
等をも向上させる。乾性油変性フェノール・ホルムアル
デヒド樹脂は、例えば桐油等の乾性油とフェノール類と
を酸触媒で反応させ、さらにホルムアルデヒドと塩基性
触媒存在下で反応させてレゾール化することにより合成
できる。
【0011】本発明の積層板は、以上のようにして得ら
れるレゾール型o−クレゾール・アルデヒド樹脂を有機
溶剤に溶解した後あるいはそのまま乾性油変性フェノー
ル・ホルムアルデヒド樹脂に添加溶解してワニスとし、
クラフト紙、リンター紙、ガラス布、ガラス不織布、ポ
リエステル布、アラミド繊維布、帆布等の基材に含浸乾
燥し、通常3〜10枚積層して加熱加圧成形することに
より得ることができる。乾性油変性フェノール・ホルム
アルデヒド樹脂に対するレゾール型o−クレゾール・ア
ルデヒド樹脂の添加量は、乾性油変性フェノール・ホル
ムアルデヒド樹脂100重量部に対して3から50重量
部が好ましく、さらに好ましくは10〜35重量%であ
る。3重量部より少ないと耐水性や打抜き加工性の向上
効果が殆どなく、50重量部を越えると打抜き加工性が
低下する。
【0012】なお、本発明において、(A)成分及び(B)
成分以外の樹脂を全樹脂成分中50%以内で配合しても
よい。このような樹脂としては未変性のレゾール樹脂、
アルキルフェノールのレゾール樹脂などである。
【0013】
【作用】本発明で得られるフェノール樹脂積層板は、そ
のワニス用樹脂成分中に乾性油と結合しておらず、可撓
性及び耐水性を付与するレゾール型o−クレゾール・ア
ルデヒド樹脂を含有しているので、通常フェノール樹脂
積層板として用いるレゾール型フェノール樹脂に比べて
分子量が大きく、かつ置換基として疎水性のメチル基を
有することにより、打抜き加工性、耐水性、電気的特性
および機械的特性が良好となっていると考えられる。レ
ゾール型o−クレゾール・アルデヒド樹脂は乾性油変性
フェノール・ホルムアルデヒド樹脂に対して、架橋剤的
に働いて硬化し、その硬化速度は乾性油変性フェノール
・ホルムアルデヒド樹脂のみの場合と同等以上である。
【0014】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を説明する。 (合成例1)o−クレゾール2000g、37%ホルマ
リン1500g、35%塩酸12gの混合物を60℃で
15分反応後、さらに90℃で2時間反応させ、次いで
減圧下で内温が200℃になるまで脱水し、これをメタ
ノール200gで溶解した。次いでトリエチルアミン1
0gと37%ホルマリン700gを加え、還流温度で6
時間反応させ、メタノールに溶解して樹脂分50%のレ
ゾール型o−クレゾール・アルデヒド樹脂(樹脂1)を
得た。
【0015】(合成例2)o−クレゾール2000gと
蓚酸30gの混合物に37%ホルマリン1800gを1
00℃を保ちつつ2時間かけて滴下し、さらに100℃
で1時間反応させた。次いで、減圧下で内温が200℃
になるまで濃縮した後、これをメタノール200gで溶
解した。次いでトリエチルアミン10gと37%ホルマ
リン500gを加え、還流温度で6時間反応させ、メタ
ノールに溶解して樹脂分50%のレゾール型o−クレゾ
ール・アルデヒド樹脂(樹脂2)を得た。
【0016】(合成例3)フェノール940g、37%
ホルマリン649g、35%塩酸2gの混合物を4時間
還流温度で反応後、減圧下で内温が160℃になるまで
脱水し、これをメタノールで溶解して樹脂分50重量%
のフェノール・ホルムアルデヒド樹脂(樹脂3)を得
た。
【0017】(合成例4)フェノール1200g、桐油
800g、パラトルエンスルホン酸5gの混合物を80
℃で3時間反応させた。次いでこれにトルエン800g
とトリエタノールアミン20gを添加して希釈、中和
後、パラホルムアルデヒド500g、25%アンモニア
水30gを添加し、90から100℃で4時間反応さ
せ、次いで減圧下、脱水、脱トルエンを行ない、トルエ
ン1000gとメタノール1000gを添加して希釈
し、樹脂分50重量%の桐油変性フェノール・ホルムア
ルデヒド樹脂(樹脂4)を得た。
【0018】(合成例5)フェノール1000g、37
%ホルマリン980g、トリエチルアミン20gを混合
して60℃で2時間反応させ、次いで減圧下で濃縮し、
これをメタノール/水=80/20の混合溶剤で希釈し
て樹脂分50重量%の水溶性低分子フェノール・ホルム
アルデヒド樹脂(樹脂5)を得た。
【0019】[実施例1,2および比較例1,2]合成
例5で得られた樹脂5をクラフト紙に含浸して乾燥し、
樹脂分 10.5%の処理基材を得た。次いでこの処理基
材に表1の配合で、それぞれ別々に調製した上塗りワニ
ス(樹脂1〜樹脂4)を含浸して乾燥し、全樹脂分56
%のプリプレグを得た。これを8枚積層し、片側に35
μmの銅箔を重ね合わせ、160℃、80kg/cm2
で60分間加熱加圧し、厚さ 1.6mmのフェノール樹
脂積層板を得た。表1に各上塗りワニスの150℃熱盤
上でのゲル化時間と実施例1,2および比較例1,2で
得た積層板の特性を示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明の製造法によるフェノール樹脂積
層板は、表1の結果から明らかのように、硬化性、打抜
き加工性、耐水性に優れ、電気的特性、機械的特性が良
好であるので、印刷配線基板、電気絶縁基板等に好適に
用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 4F (72)発明者 伊藤 幹雄 東京都千代田区内幸町1丁目2番2号 住 友ベークライト株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)成分を下記(B)成分に添加
    した樹脂成分を積層板用基材に含浸乾燥し、積層成形す
    ることを特徴とするフェノール樹脂積層板の製造法。 (A)成分:o−クレゾールとアルデヒド類とを酸触媒
    存在下で反応させてo−クレゾール・アルデヒド樹脂を
    合成し、これをアルデヒド類と塩基性触媒存在下で反応
    させて得られるレゾール型o−クレゾール・アルデヒド
    樹脂。 (B)成分:乾性油変性フェノール・ホルムアルデヒド
    樹脂。
  2. 【請求項2】 (B)成分に対する(A)成分の添加量
    が(B)成分100重量部に対して3から50重量部で
    あることを特徴とする請求項1記載のフェノール樹脂積
    層板の製造法。
JP3320317A 1991-12-04 1991-12-04 フェノール樹脂積層板の製造法 Pending JPH05154955A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113619245A (zh) * 2021-07-21 2021-11-09 今创集团股份有限公司 一种高强度复合型装饰面板

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113619245A (zh) * 2021-07-21 2021-11-09 今创集团股份有限公司 一种高强度复合型装饰面板
CN113619245B (zh) * 2021-07-21 2023-06-09 今创集团股份有限公司 一种高强度复合型装饰面板

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