JP3498879B2 - 車両用シートベルト装置 - Google Patents
車両用シートベルト装置Info
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Description
ートベルト装置に関し、特に車両のピラー上部に取付け
られるアンカ部材に関する。
護するために設けられるシートベルトは、アンカ部材を
介して車体の適所に取付けられるが、肩ベルト用のアン
カ部材は、通常、ピラー例えばセンタピラーの上部に取
付けられる。
有効な拘束性能を発揮できるよう、それ自体高い剛性を
有し、かつピラーに直接強固に固定されていた。
の内装材に、室内側からの衝撃に対するエネルギ吸収機
能が要求されるようになっているが、上記のように高剛
性でピラーに直接強固に固定されたアンカ部材はかかる
エネルギ吸収能力を有していない。
改良して、従来通り乗員拘束性能を充分に満足するとと
もに、車室内側からの衝撃に対して良好なエネルギ吸収
能力すなわち緩衝機能を有するようにしようとするもの
である。
ては、アンカ部材を車両のピラー上部に取付けた車両用
シートベルト装置において、前記ピラーに、車室外方側
から内方側へ向っては該ピラーにより支持されるが車室
内方側から外方側へ向っては変形可能な衝撃吸収部材を
設け、この衝撃吸収部材は、ピラーから遊離した平面部
と該平面部に連続しかつ該平面部を挟んでその両側に位
置した屈曲部とを備え、前記両屈曲部のそれぞれの前記
平面部との連続側でない端縁部が前記ピラーに固定さ
れ、かつ該ピラーから遊離した前記平面部において前記
アンカ部材に連結されており、前記衝撃吸収部材と前記
アンカ部材との間に該アンカ部材を前記ピラーから車室
側へ離間させるスペーサ部材が介在され、衝撃力の作用
時に前記衝撃吸収部材はその両屈曲部が該屈曲部を形成
する立上り角度が一方は鈍角として拡大し他方は鋭角と
して縮小することにより容易に変形して衝撃の吸収をな
すようにする。
たアンカ部材がピラーから車室側へ離間しており、該衝
撃吸収部材は車室内方側から外方側へ向っては変形可能
であるので、アンカ部材に車室側から衝撃力が作用した
場合、アンカ部材は衝撃吸収部材を変形させながらピラ
ーに当接するまで移動でき、これによって衝撃エネルギ
が吸収、緩和される。衝撃吸収部材は車室外方側から内
方側へ向ってはピラーにより支持されてこれと一体をな
すので、シートベルトの張力によるアンカ部材の車室側
への移動は阻止され、従来通り乗員拘束性能を充分に満
足する。
カ部材を車両のピラー上部に取付けた車両用シートベル
ト装置おいて、前記ピラーに、車室外方側から内方側へ
向かっては該ピラーにより支持されるが車室内方側から
外方側へ向かっては変形可能な衝撃吸収部材を設け、前
記衝撃吸収部材はその端部側からやや外れた位置におい
て前記ピラーに固定されてその端縁部が遊離端とされた
帯状の板状体からなり、該端縁部に前記アンカ部材が連
結され、前記遊離端がアンカ部材への車室内方側から外
方側への衝撃により帯状の板状体の前記ピラーへの固定
部から折れ曲がり変形して衝撃を吸収する。
にアンカ部材を車両のピラー上部に取付けた車両用シー
トベルト装置において、前記ピラーのインナ部材を貫通
する棒状体の車室内に位置する内端部に前記アンカ部材
を連結するとともに、ピラー内部に位置する外端部にワ
ッシャを備えたナットが取付けられ、該ナットを介した
クリップの弾性力により前記ワッシャをインナ部材の外
側面に当接させかつ前記棒状体を車室側へ付勢して、前
記アンカ部材を前記ピラーから車室側へ離間させるよう
にし、さらに前記ピラー内には前記棒状体の外端部先端
面とその軸線方向で向かい合い車室内方側から外方側へ
向って変形可能な衝撃吸収部材が設けられる。
落[0009]に記載の発明と同様に、アンカ部材を車
両のピラー上部に取付けた車両用シートベルト装置にお
いて、前記ピラーのインナ部材を貫通する棒状体の車室
内に位置する内端部に前記アンカ部材を連結するととも
に、ピラー内部に位置する外端部にワッシャを備えたナ
ットが取付けられ、該ナットを介したクリップの弾性力
により前記ワッシャをインナ部材の外側面に当接させか
つ前記棒状体を車室側へ付勢し、さらに該棒状体に沿わ
せて前記インナ部材の外側面に当接する前記ワッシャと
前記アンカ部材との間に該アンカ部材を該ピラーから車
室側へ離間させるスペーサ部材を介在させるようにし、
前記アンカ部材に加わる衝撃を前記スペーサ部材の軸線
方向の圧縮変形により吸収するようにする。
し、1は自動車のセンタピラーで、2はシートベルト装
置である。シートベルト装置2のアンカ部材としてアン
カレール3がセンタピラー1の上部に取り付けられ、こ
のアンカレール3にアンカ調節機構4を介してDリング
5が位置を調節可能に装着されている。そして該Dリン
グ5にシートベルト6が挿通されて懸吊、支持されてい
る。なお、図1においてセンタピラー1の左側が車室内
であり、従ってシートベルト装置2はセンタピラー1に
関し、車室側に設けられている。
ルト7が、その一端をアンカレール3に固定されて車室
外方側へ向って突設されている。ボルト7の外端部はセ
ンタピラー1のインナ部材8に設けられた穴9を貫通し
てセンタピラー1の内部に突出している。インナ部材8
の裏側には上記穴9の周辺部に沿わせて衝撃吸収部材10
が設けられており、ボルト7はさらにこの衝撃吸収部材
10を貫通して、その外側においてナット11に螺合してい
る。アンカレール3と衝撃吸収部材10との間においてボ
ルト7のまわりにスペーサカラー12が、両端をそれぞれ
アンカレール3および衝撃吸収部材10に当接させて介挿
されている。従ってナット11により衝撃吸収部材10をス
ペーサカラー12の端面に締め付けることにより、アンカ
レール3はスペーサカラー12を介して衝撃吸収部材10に
強固に連結される。
から成り、前記穴9に臨む中央部および上下両端部をそ
れぞれインナ部材8の裏面に沿う平面部10a、10b、10
cとし、平面部10aと平面部10bおよび10cとの間にそ
れぞれ、断面コ字状に外方へ張り出した屈曲部10d、10
eを形成してある。そして上下の平板部10b、10cをイ
ンナ部材8に溶着または接着により固定してある。
材8の面に沿っているので、アンカレール3はスペーサ
カラー12によりインナ部材8すなわちセンタピラー1か
ら車室側に距離aだけ離間している。しかし平面部10a
がインナ部材8に当接しているので、シートベルト6に
生ずる張力によりアンカレール3に車室内方側へ向う力
が作用しても、アンカレール3はさらに離間することは
なく、この力は平面部10aを通じてインナ部材8に伝え
られ、センタピラー1により受けられるので、充分な乗
員拘束性能が得られる。
示すように、車室内側から衝撃力が作用した場合には、
ボルト7とナット11およびスペーサカラー12を通じて衝
撃吸収部材10の前記平面部10aにこれを車室外方側へ動
かす力が作用するが、平面部10aは単にインナ部材8に
当接しているだけであるので、該力が衝撃吸収部材10の
剛性に打ち勝つと、平面部10aはボルト7、ナット11お
よびスペーサカラー12と共に、車室外方側へ移動する。
衝撃吸収部材10の両端の平面部10b、10cはインナ部材
8に固着されているので、衝撃吸収部材10は結局平板部
10aおよび屈曲部10d、10eにおいて図2に示すように
塑性変形し、衝撃Fを吸収する。
材10の両端がセンタピラー1のインナ部材8に固着され
ていたが、図3の衝撃吸収部材10′のように、これをセ
ンタピラー1のアウタ部材またはインナ部材8とアウタ
部材の間に介在するスティフナ等のインナ部材8に対向
する外側部材13に固着してもよい。衝撃吸収部材10′は
前記衝撃吸収部材10の平面部10aと同様に穴9の周辺に
おいてインナ部材8の裏面に当接する平面部10′aを有
し、該平面部10′aにおいてナット11とスペーサカラー
12の間に挟まれてアンカレール3に連結され、力Fによ
って図に破線で示すように変形して衝撃を吸収する。
当たり、これらの実施形態を示す各図において前記図1
の各部分と同様な各部分にはそれぞれ同じ参照数字を付
して、詳細な説明を適宜省略する。
の衝撃吸収部材10とは構造を若干異にする衝撃吸収部材
20が用いられている。すなわち本実施形態における衝撃
吸収部材20は、矩形の平板状をなしている。この衝撃吸
収部材20は中央部を前記衝撃吸収部材10と同様にナット
11とスペーサカラー12との間に挟持されているが、上下
両端部にそれぞれスリット穴21が設けられ、該スリット
穴21に摺動自在に挿入されたボルト22により該両端部を
インナ部材8に取り付けられている(図5の(a)参
照)。
カレール3がセンタピラー1側へ移動すると衝撃吸収部
材20はスペーサカラー12を介して押され、図4の実線状
態から破線状態へ、すなわち図5の(a)の状態から
(b)の状態へ変形して衝撃を吸収する。この変形は、
スリット穴21とボルト22とが互いに摺動することによ
り、極めて円滑に行われる。
収部材20′を外側部材13側に取り付けた例を示す。
30が上下に細長い帯状の板状体から成り、該衝撃吸収部
材30は中間部を適宜スポット溶接31により固着されてイ
ンナ部材8の裏面(車室と反対側の面)に沿わせている
が、上下の両端縁部はインナ部材8に固着されない遊離
端部分30a、30aとなっている。そしてこの遊離端部分
30aが前記各実施形態と同様にナット11とスペーサカラ
ー12により挟持されてアンカレール3に連結されてい
る。アンカレール3に車室側(図において右側)から衝
撃力が作用すると、上記遊離端部分が図8に示すように
変形して衝撃を吸収する。
ー1を車室側から覆っているピラーガーニッシュ、33は
センタピラー1のアウタ部材、34はスティフナである。
ペーサカラー12の構造は図1のものに類似しているが、
図1においてはスペーサカラー12とナット11との間に衝
撃吸収部材10が挟持されスペーサカラー12がこの衝撃吸
収部材10に当接しているのに対し、図9においてはスペ
ーサカラー12とナット11の間に衝撃吸収部材が挟まれて
おらず、スペーサカラー12の端部が直接ナット11と一体
のワッシャ11aに当接している。41はインナ部材8の穴
9まわりに固着された補強用の当て板で、スペーサカラ
ー12はこの当て板41を貫通して上記ワッシャ11aに当接
している。
ように、鋼製のクリップ42が上下の両端部をインナ部材
8に設けられた各係合孔43、43にそれぞれ係合させて、
ナット11を車室側へ向けて押圧するように装着されてい
る。従ってアンカレール3はクリップ42の弾性力によ
り、ナット11およびスペーサカラー12を介して付勢さ
れ、インナ部材8から離間した図9の位置に保持されて
いる。
収部材40が設けられている。衝撃吸収部材40はボルト7
と軸線方向に向い合った受圧面部分40aを有している
が、該受圧面部分40aはボルト7の先端から離隔してい
ても、あるいは該先端に接触していてもよい。アンカレ
ール3に車室内側から衝撃力Fが作用し、ボルト7、ナ
ット11、スペーサカラー12がセンタピラー1内に押込ま
れると、クリップ42は脱落し、ボルト7が衝撃吸収部材
40を図9に破線で示すように圧壊変形させ、これによっ
て衝撃が吸収される。なお、衝撃吸収部材40として、図
示のような屈曲した板状体の代わりに、樹脂材料から成
る固形状のものを用い、この固形状体がボルト7により
押しつぶされるようにしてもよい。
ット11の本体部の両側面に削成された溝44(図11参照)
に係合し、ナット11の回り止めの役をも果たしている
が、図11に示すように、当て板41にナット11の特に角形
に形成したワッシャ部分11a(該ワッシャ部分は通常は
必ずしも角形にする必要はなく、円板状のものでもよ
い)が嵌り込む角形の穴45を設けて、該穴45によりイン
ナ部材8の面上に凹部45′を形成し、この凹部45′にワ
ッシャ部分11aを嵌め込むことにより、ナット11の回り
止めをさらに確実にすることができる。
部材8の面とワッシャ部分11aの面との間の段差が小さ
くなるので、係合孔43、43へのクリップ42の装着が容易
かつ一層確実になる。
形態を示す。本実施形態は前記図9の実施形態と全く同
様な構成のアンカレール3、ボルト7、ナット11、スペ
ーサカラー12、当て板41およびクリップ42を有している
が、図9の実施形態においてはスペーサカラー12がナッ
ト11のワッシャ部分11aに当接しているのに対し、本実
施形態においてはスペーサカラー12がインナ部材8に固
定された当て板41に当接している(図14) 。
作用すると、アンカレール3、ボルト7、ナット11は図
9の場合と同様にセンタピラー1内に押し込まれクリッ
プ42は脱落するが、スペーサカラー12はインナ部材8と
一体の当て板41に当接しているので、アンカレール3と
当て板41との間で軸線方向に圧縮されて坐屈変形し(図
13)、これによって衝撃を吸収する。このように、本実
施形態においては、スペーサカラー12が衝撃吸収部材と
して機能するので、前記各実施形態におけるような衝撃
吸収部材は設けられていない。しかしこのような衝撃吸
収部材と、上記衝撃吸収機能を有するスペーサカラー12
とを、併用することも可能である。
によるシートベルト装着を示す立面図である。
置の状態を示す立面図である。
面図である。
図である。
び変形後の状態を示す斜視図である。
的立面図である。
な立面図である。
のシートベルト装置の状態を示す立面図である。
立面図である。
した斜視図である。
ある。
様な立面図である。
時のシートベルト装置の状態を示す立面図である。
レール、4…アンカ調節機構、5…Dリング、6…シー
トベルト、7…ボルト、8…インナ部材、9…穴、10…
衝撃吸収部材、11…ナット、12…スペーサカラー、13…
外側部材、20…衝撃吸収部材、21…スリット穴、22…ボ
ルト、30…衝撃吸収部材、31…スポット溶接、32…ピラ
ーガーニッシュ、33…アウタ部材、34…スティフナ、40
…衝撃吸収部材、41…当て板、42…クリップ、43…係合
穴、44…溝、45…穴。
Claims (5)
- 【請求項1】 アンカ部材を車両のピラー上部に取付け
た車両用シートベルト装置において、前記ピラーに、車
室外方側から内方側へ向っては該ピラーにより支持され
るが車室内方側から外方側へ向っては変形可能な衝撃吸
収部材を設け、この衝撃吸収部材は、ピラーから遊離し
た平面部と該平面部に連続しかつ該平面部を挟んでその
両側に位置した屈曲部とを備え、前記両屈曲部のそれぞ
れの前記平面部との連続側でない端縁部が前記ピラーに
固定され、かつ該ピラーから遊離した前記平面部におい
て前記アンカ部材に連結されており、前記衝撃吸収部材
と前記アンカ部材との間に該アンカ部材を前記ピラーか
ら車室側へ離間させるスペーサ部材が介在され、衝撃力
の作用時に前記衝撃吸収部材はその両屈曲部が該屈曲部
を形成する立上り角度が一方は鈍角として拡大し他方は
鋭角として縮小することにより容易に変形して衝撃の吸
収をなすことを特徴とする車両用シートベルト。 - 【請求項2】 前記衝撃吸収部材がその端縁部にスリッ
ト穴を有する板状体から成り、該スリット穴に沿い摺動
自在なねじ部材により該端縁部をピラーに固定したこと
を特徴とする請求項1に記載の車両用シートベルト装
置。 - 【請求項3】 アンカ部材を車両のピラー上部に取付け
た車両用シートベルト装置において、前記ピラーに、車
室外方側から内方側へ向かっては該ピラーにより支持さ
れるが車室内方側から外方側へ向かっては変形可能な衝
撃吸収部材を設け、前記衝撃吸収部材はその端部側から
やや外れた位置において前記ピラーに固定されてその端
縁部が遊離端とされた帯状の板状体からなり、該端縁部
に前記アンカ部材が連結され、前記遊離端がアンカ部材
への車室内方側から外方側への衝撃により帯状の板状体
の前記ピラーへの固定部から折れ曲がり変形して衝撃を
吸収することを特徴とする車両用シートベルト装置。 - 【請求項4】 アンカ部材を車両のピラー上部に取付け
た車両用シートベルト装置において、前記ピラーのイン
ナ部材を貫通する棒状体の車室内に位置する内端部に前
記アンカ部材を連結するとともに、ピラー内部に位置す
る外端部にワッシャを備えたナットが取付けられ、該ナ
ットを介したクリップの弾性力により前記ワッシャをイ
ンナ部材の外側面に当接させかつ前記棒状体を車室側へ
付勢して、前記アンカ部材を前記ピラーから車室側へ離
間させるようにし、さらに前記ピラー内には前記棒状体
の外端部先端面とその軸線方向で向かい合い車室内方側
から外方側へ向かって変形可能な衝撃吸収部材が設けら
れたことを特徴とする車両用シートベルト装置。 - 【請求項5】 アンカ部材を車両のピラー上部に取付け
た車両用シートベルト装置において、前記ピラーのイン
ナ部材を貫通する棒状体の車室内に位置する内端部に前
記アンカ部材を連結するとともに、ピラー内部に位置す
る外端部にワッシャを備えたナットが取付けられ、該ナ
ットを介したクリップの弾性力により前記ワッシャをイ
ンナ部材の外側面に当接させかつ前記棒状体を車室側へ
付勢し、さらに該棒状体に沿わせて前記インナ部材の外
側面に当接する前記ワッシャと前記アンカ部材との間に
該アンカ部材を該ピラーから車室側へ離間させるスペー
サ部材を介在させるようにし、前記アンカ部材に加わる
衝撃を前記スペーサ部材の軸線方向の圧縮変形により吸
収するようにしたことを特徴とする車両用シートベルト
装置。
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