JP3497343B2 - 操作アシスト装置 - Google Patents

操作アシスト装置

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JP3497343B2
JP3497343B2 JP04869697A JP4869697A JP3497343B2 JP 3497343 B2 JP3497343 B2 JP 3497343B2 JP 04869697 A JP04869697 A JP 04869697A JP 4869697 A JP4869697 A JP 4869697A JP 3497343 B2 JP3497343 B2 JP 3497343B2
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浩明 江間
高原  一浩
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/26Generation or transmission of movements for final actuating mechanisms
    • F16H61/28Generation or transmission of movements for final actuating mechanisms with at least one movement of the final actuating mechanism being caused by a non-mechanical force, e.g. power-assisted
    • F16H61/32Electric motors actuators or related electrical control means therefor
    • F16H2061/323Electric motors actuators or related electrical control means therefor for power assistance, i.e. servos with follow up action

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  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被操作対象と、操
作領域の端部にて接当規制される状態で正逆方向に人為
操作される操作具とが機械的に連動連係され、前記操作
具と前記被操作対象との連係機構中に、前記操作具が人
為操作されているか否か、及び、人為操作されていると
きの操作方向を検出する操作状態検出手段と、前記操作
具の人為操作方向に向けてアシスト力を付与するアシス
ト手段と、前記操作状態検出手段の検出情報に基づい
て、前記操作具の人為操作方向に向けて前記アシスト手
段によるアシスト作動を実行させ、操作具が非操作状態
になると、アシスト作動を停止させるべく、前記アシス
ト手段の動作を制御するアシスト制御手段とが備えられ
た操作アシスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記操作アシスト装置において、従来で
は、操作能率の向上の為に、操作状態検出手段により操
作具の人為操作が検出されると、操作領域の全領域にわ
たってアシスト手段を極力大きいアシスト力にてアシス
ト作動させるように構成することが一般的に行われてい
た。
【0003】しかし、このように構成した場合には、操
作具がその操作領域の端部にて接当規制される状態で設
けられることから、操作領域の端部にて以下のようなハ
ンチング動作を起こすおそれがあった。つまり、操作具
の人為操作に伴って所定の方向にアシスト作動を実行し
ているとき、操作具が操作領域の端部に接当して移動が
規制されると、人為操作が停止されることになり、それ
に伴ってアシスト手段によるアシスト作動も停止される
ことになるが、このとき上述したようにアシスト手段は
大きいアシスト力にて高速で作動しているので急停止す
ることができずに、操作具が停止した後もオーバーラン
してしまうことがある。その結果、操作状態検出手段に
て操作具が所定方向と逆方向の操作が行われたものと誤
検出して、アシスト手段が逆方向に向けて大きいアシス
ト力でアシスト作動を再開することになる。このとき、
人為操作はアシスト作動に較べて遅く、操作者が、操作
具の操作を前記所定の方向に向けて継続していることが
あり、アシスト手段が逆方向に向けてアシスト作動する
結果、操作状態検出手段により再度、所定方向の人為操
作状態が検出され、所定方向のアシスト作動が再開さ
れ、その後、このような正逆方向のアシスト作動が短時
間のうちに繰り返して実行するハンチング状態が起こる
おそれがあるのである。
【0004】そこで、このような不利を解消する方法と
して、例えば、本出願人による特願平8‐147208
号に示されるように、次のような構成が考えられた。つ
まり、操作具の操作位置をその操作領域のほぼ全域にわ
たって検出可能なポテンショメータが備えられ、操作具
の人為操作に伴ってアシスト手段としての電動モータに
より高速でアシスト作動を実行するように構成され、こ
のようなアシスト作動が実行されているときに、前記ポ
テンショメータの検出情報に基づいて、操作具がハンチ
ングを起こすおそれがある領域(ハンチング領域)にあ
るか否かが判断され、そのようなハンチング領域におい
て、例えば、操作状態検出手段による所定方向の人為操
作検出が、逆向き方向のアシスト作動が終了してから設
定短時間(100msec)以内である場合には、所定
方向の人為操作が検出されなくなるまで、微速でアシス
ト手段(電動モータ)を所定方向にアシスト作動させ
る、というハンチング防止用の制御を実行する構成であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記改良構成において
は、操作具の人為操作に基づいて前記逆向き方向にアシ
スト操作を実行しているときに、操作具が端部で接当規
制されてアシスト手段のオーバーラン状態が発生して
も、微速でゆっくりと前記所定方向(人為操作方向と逆
方向)にアシスト作動が実行されるので、最大アシスト
力によるハンチング動作の場合に較べて、操作者が人為
操作を継続して操作具を前記逆向き方向に押し操作して
いるおそれが少なく、操作状態検出手段が非検出状態に
なってそのままアシスト作動が停止され易いものとなる
が、このような改良構成においても、次のような点で未
だ改良の余地があった。
【0006】上記改良構成においては、操作者が、操作
領域の端部まで操作具を人為操作して、操作具が端部で
接当規制されるとすぐに人為操作を停止させる場合には
有効となるが、例えば、操作領域の端部に向けて押し付
けたままで前記逆向き方向の操作を継続することがあ
り、このような場合にあっては、上記したハンチングを
有効に抑制することができないという不利があった。
【0007】本発明はかかる点に着目してなされたもの
であり、請求項1、3、4、5の目的は、上記構成のア
シスト操作装置において、上述したような不利を解消し
て、操作領域の端部にて操作具が接当規制される際にハ
ンチングが生じるのを有効に回避することができるよう
にする点にある。
【0008】請求項2の目的は、上記目的を達成するも
のでありながら、操作性の向上を図ることができるよう
にする点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、操作具が、操作領域の端部に対応するよう
に予め設定された端部設定領域に位置しているか否かを
検出する端部位置検出手段が備えられ、この端部位置検
出手段にて操作具が端部設定領域に位置していることが
検出されている状態において、操作状態検出手段にて操
作具の前記端部側への操作が検出されることにより実行
されるアシスト作動が終了してから設定時間が経過する
前に、操作状態検出手段にて操作具の逆方向への操作が
検出され、且つ、逆方向への操作が非検出状態に切り換
わった後に、再度、操作状態検出手段にて操作具の前記
端部側への操作が検出されると、操作具がその変速位置
で保持されるべくアシスト手段の作動を制御するハンチ
ング防止制御が実行されることになる。
【0010】従って、操作具を所定方向に人為操作して
アシスト作動が実行され、操作具が操作領域の端部に到
達すると、その端部位置検出手段にて操作具が端部設定
領域に位置していることが検出される。そして、操作具
が操作領域の端部に接当規制されてそれ以上の移動が規
制された場合に、アシスト手段によるアシスト作動がオ
ーバーランすると、設定時間が経過する前に、操作状態
検出手段にて操作具の逆方向への操作が検出されること
になる。そうすると、その検出結果により、アシスト手
段が逆方向のアシスト作動を開始する。そのとき、例え
ば操作者が操作具を端部側に向けて押し操作を継続して
いるような場合には、アシスト手段の逆方向へのアシス
ト作動によって、再度、操作状態検出手段にて操作具の
前記端部側への操作が検出されることになる。しかし、
このような検出状態になると、アシスト制御手段はハン
チング防止制御を実行して、操作具がその変速位置で保
持されるようにアシスト手段の作動を制御する。
【0011】その結果、操作具が端部設定領域以外の領
域に位置しているときは、例えば最大アシスト力にて素
早くアシスト操作させる構成として操作性を向上させる
ようにした場合であっても、端部領域にて接当規制され
たときに、人為操作の状況の如何にかかわらず、操作具
はその変速位置で保持されて、逆方向に向けてのアシス
ト作動によって生じるハンチングを有効に回避すること
ができる。
【0012】請求項2に記載の特徴構成によれば、端部
位置検出手段にて、操作具が端部設定領域に位置してい
ることが検出されなくなるか、又は、操作状態検出手段
にて、操作具が前記逆方向への操作が検出されると、ハ
ンチング防止制御の実行が停止される。
【0013】従って、操作具を端部設定領域まで操作し
た後に、逆方向に向けて人為操作するような場合に、操
作具の人為操作の状況に応じてハンチング防止制御を自
動的に停止するようにしているので、例えば、ハンチン
グ防止制御の実行を停止させる為の特別な解除操作具等
を設ける構成、あるいは、ハンチング防止制御が開始さ
れてから設定時間が経過するとその制御を停止させる構
成等に比較して、操作性が向上するものとなる。
【0014】請求項3に記載の特徴構成によれば、前記
端部位置検出手段は、操作具の操作位置を検出するポテ
ンショメータと、このポテンショメータの検出値が、予
め記憶設定モードにて設定された状態で記憶手段に記憶
されている設定領域に相当する値であれば、前記操作具
が端部設定領域に位置しているものと判別する判別手段
とを備えて構成され、判別手段は、前記記憶設定モード
に設定されたときにおける操作具の操作領域の一端から
他端への操作に伴って逐次検出されて前記記憶手段に記
憶される前記ポテンショメータの検出情報に基づいて、
前記設定領域を設定するように構成されている。
【0015】従って、操作具を実際に操作させてその操
作状況に対応して逐次検出されるポテンショメータの検
出情報に基づいて、前記設定領域を設定するので、取り
付け誤差等に起因した検出誤差を極力小さいものにし
て、操作具が端部設定領域に位置しているか否かを精度
よく検出できるものとなる。その結果、操作具が操作領
域の端部にて接当規制される際にハンチングが生じるの
を確実に回避させることが可能となる。
【0016】請求項4に記載の特徴構成によれば、被操
作対象が前記正逆方向のいずれかに移動付勢されるよう
に構成され、アシスト制御手段は、ハンチング防止制御
において、被操作対象の移動付勢力に抗して位置を保持
するべく、移動付勢力が作用する方向と反対方向にその
移動付勢力と均衡するアシスト力が作用するようにアシ
スト手段の動作を制御するように構成されている。
【0017】正逆方向のいずれかに移動付勢される被操
作対象を操作する構成においては、ハンチング防止制御
として、単にアシスト力の付与を停止させるだけでは、
その移動付勢力により操作具がその付勢力の作用方向に
向けて移動してしまうおそれがあるが、移動付勢力が作
用する方向と反対方向にその移動付勢力と均衡するアシ
スト力を付与することによって、操作具を確実にその位
置で保持することができて、操作具が操作領域の端部に
て接当規制される際にハンチングが生じるのを確実に回
避させることが可能となる。
【0018】請求項5に記載の特徴構成によれば、前記
被操作対象が、車体走行用のベルト式無段変速装置の変
速部にて構成されているので、操作具を人為操作するこ
とによりベルト式無段変速装置が操作されて車体走行速
度が変速操作されることになる。このようなベルト式無
段変速装置を人為操作にて操作する場合には、伝動用ベ
ルトの張力に起因する反力にて操作が重くなるが、アシ
スト手段によるアシスト作動により操作を小さい操作力
にて適正に行えることになる。そして、このような車速
の変速操作装置においては、高速側の操作端部にて上述
したようなハンチングを有効に防止することにより、高
速走行時における操縦操作の安全性を向上することがで
き、又、車体を急停止させるような場合に、操作具を低
速側の操作端部に向けて素早く操作すると、低速側の操
作端部にてハンチングを起こすおそれがあるが、このよ
うなハンチングの発生を有効に回避して操作具を車体停
止用の位置で保持できるので、車体停止操作を確実に行
えるものとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るアシスト操作
装置について、コンバインの無段変速装置の操作装置に
適用した場合について図面に基づいて説明する。図3は
作業車の一例であるコンバインの伝動系を示しており、
エンジン1からの動力が、ベルトテンション式の脱穀ク
ラッチ45を介して脱穀装置46に伝達されるととも
に、テンションクラッチを備えたベルト伝動機構2を介
して、ベルト式の無段変速装置3の入力プーリ4に伝達
される。無段変速装置3からの動力がミッションケース
5の油圧クラッチ式の前後進切換装置(図示せず)、及
び走行用のギヤ式の副変速装置55を介して、左右のク
ローラ走行装置6に伝達される。副変速装置55の直前
から分離した動力が、ミッションケース5からベルト伝
動機構7を介して、機体の前部の刈取部8に伝達され
る。従って、ベルト式無段変速装置3及び副変速装置5
5により車体走行用の変速装置が構成されることにな
る。前記副変速装置55は、ギアシフト操作により変速
操作されるものであり、図示しない操作具の操作によ
り、「高」、「中」、「低」の3段階に変速操作自在に
構成されている。尚、「高」位置は、路上走行時等に用
いられ、圃場での刈取作業においては主に「中」に設定
されることになる。又、運搬トラック等への積み込み時
や植立穀稈の倒伏が激しいような作業条件においては
「低」位置に設定して低速で走行させるようになってい
る。
【0020】図6に示すように、脱穀クラッチ45の入
切操作用の脱穀クラッチレバー48の操作状態に基づい
てクラッチ入状態であるか否かを検出する脱穀スイッチ
49が設けられ、前記エンジン1には、その回転数を検
出する電磁ピックアップ式の回転数センサ50が設けら
れている。このエンジン1は負荷が増大するに応じて回
転数が低下することから、前記回転数センサ50が、エ
ンジンの負荷を検出する負荷検出手段に相当する。又、
前記刈取部8には、刈取穀稈の存否に基づいて刈取走行
状態であるか否かを検出する株元センサ47が設けられ
ている。更に、変速装置の変速後の出力回転数を検出す
ることにより車速を検出する車速センサ53が設けられ
ている。
【0021】次に、ベルト式の無段変速装置3及びその
変速操作構造について説明する。図2に示すように、無
段変速装置3は、入力プーリ4が固定された入力軸9に
第1割りプーリ11を備え、出力軸10に第2割りプー
リ12を備えて、第1及び第2割りプーリ11,12に
亘り伝動ベルト13が巻回されている。第1及び第2割
りプーリ11,12は、入力軸9及び出力軸10に一体
的に形成されるプーリ部分14,14、及び軸芯方向に
移動自在なプーリ部分15,15の夫々から構成されて
おり、第2割りプーリ12の移動側のプーリ部分15は
バネ16で固定側のプーリ部分14側に付勢され、出力
軸10側の負荷が大きくなるのに比例して移動側のプー
リ部分15を固定側のプーリ部分14に押すカム機構1
7が設けられている。
【0022】第1割りプーリ11の移動側のプーリ部分
15にベアリングを介してリング部材18が外嵌され、
リング部材18に固定された一対のピン18aがその外
周部にローラ18bが遊転自在に外嵌された状態で、無
段変速装置3のケース側の凹部19に入り込んで、リン
グ部材18が凹部19に沿って入力軸9の軸芯方向に移
動可能な状態で回り止めされている。そして、円筒状の
カム部材20がベアリングを介して入力軸9に外嵌され
ており、図4にも示すように、このカム部材20には、
直線状の底部20aと左右対象な一対の傾斜面20bと
で構成された凹部が一対形成されており、リング部材1
8のピン18aのローラ18bが、カム部材20の一対
の凹部に入り込んでいる。このピン18a及びローラ1
8bが接当案内部SOに相当する。
【0023】図2及び図4(イ)に示す状態は、第1割
りプーリ11の移動側のプーリ部分15が固定側のプー
リ部分14から紙面左方に最も離れ、第2割りプーリ1
2の移動側のプーリ部分15が固定側のプーリ部分14
に最も接近した最低速位置の状態である。この状態から
カム部材20を正逆いずれかの方向に回転させると、接
当案内部SOが傾斜面20bに乗り上げてリング部材1
8及び第1割りプーリ11の移動側のプーリ部分15
が、固定側のプーリ部分14側に押し操作されて接近
し、第1割りプーリ11での伝動ベルト13の巻回半径
が大きくなっていく。これに伴って第2割りプーリ12
の移動側のプーリ部分15が、固定側のプーリ部分14
から紙面右方に離れていくのであり、無段変速装置3が
高速側に変速操作されていく。
【0024】無段変速装置3の外側においてカム部材2
0の端部にボス部材21が固定され、ボス部材21に扇
型ギヤ22が固定されている。又、図1に示すように、
機体の固定部にアシスト手段としての電動モータ23が
固定され、平ギヤによる減速機構24が電動モータ23
に備えられており、減速機構24のピニオンギヤ24a
が扇型ギヤ22に咬合している。ボス部材21にリング
部材25が遊転自在に外嵌されており、このリング部材
25に対して人為操作される変速レバー26(操作具に
相当)が入力軸9の軸芯周りで一体的に回動自在に、且
つ、図2にて紙面左右方向(図1では紙面前後方向)に
相対揺動自在に支持されている。又、リング部材25の
アーム25aのピン25bが、扇型ギヤ22の開孔22
aに入り込んでおり、変速レバー26の回動操作に伴っ
て、このピン25bと開孔22との連係を介して扇型ギ
ア22即ちカム部材20が一体的に回動操作されるよう
に連係されている。つまり、被操作対象としてのカム部
材20は、変速レバー26と一体移動するように機械式
連係機構を介して連係され、正逆方向に作動可能に構成
されている。
【0025】この変速レバー26は十字方向に揺動操作
自在で、図5に示すように、レバーガイドの前進変速用
ガイド溝44a、後進変速用ガイド溝44c及び、操作
状態切り換え用段差部分を形成する中間ガイド溝44b
の夫々に沿わせて揺動操作でき、前進変速用ガイド溝4
4a又は後進変速用ガイド溝44cにおいて、減速側操
作方向(中立位置側への操作)に沿って操作される際
に、前進変速用ガイド溝44a・後進変速用ガイド溝4
4cの内縁kにおいて、走行中立状態に対応する位置で
変速レバー26が強制的に受止め規制され、過剰操作に
よって前後逆方向の走行状態に切換わることがないよう
構成されている。又、後進域Rの最高速位置Rmaxで
も、後進変速用ガイド溝44cの内縁にて受止め規制さ
れるようになっている。尚、前進域Fの上限位置Fma
xは、例えば、機種の違い等によって異なった位置にな
ることがあるので、図1,図2に示すように、前記リン
グ部材25のアーム25aに対して、固定部に別途付設
した牽制部材57にて接当規制されるようになってい
る。この牽制部材57は、略L字形に屈曲成形した棒材
とそれに固定された板状の連結用部材からなり、この連
結用部材を無段変速装置3のケーシングにおけるフラン
ジ連結部に共締め連結する状態で固定されている。
【0026】前記扇型ギア22には、ゴム状の一対の感
圧スイッチ27,28が、開孔22aに入り込むピン2
5bを挟み込むように設けられている。又、前後進切換
装置を前進位置、後進位置及び中立停止位置に切換操作
する切換弁(図示せず)がミッションケース5の内部に
備えられており、扇型ギヤ22と切換弁とがプッシュプ
ルワイヤ30を介して連係されている。
【0027】無段変速装置3側の固定壁43にポテンシ
ョメータ41を取付けるとともに、このポテンショメー
タ41から延びる揺動レバー42の先端側の横向きピン
42aを、前記扇型ギヤ22に形成した長孔22bに挿
通させて、無段変速装置3の変速状態、つまり、カム部
材20の位置に対応する出力が得られるようになってい
る。説明を加えると、実際の作業走行を行う前に、具体
的には生産ラインでの出荷前に、変速レバー26を操作
領域の一端部から中立位置を介して他端側に向けて操作
したときの、一端部、中立位置、他端部の夫々における
ポテンショメータ41の実際の検出値を逐次、変速域の
後進側最大速度に対応する検出値VRm、中立位置に対
応する検出値Vn、変速域の前進側最大速度に対応する
検出値VFm(図5参照)として読み取り、夫々の検出
値を記憶手段としての不揮発性メモリMに記憶させると
ともに、それらのうち、検出値VRm(約0.2ボル
ト)を零とし、検出値VFm(約4.8ボルト)を25
6ポイントとして、その中間の電位を1ポイント単位で
検出することができるようになっている。
【0028】図6に示すように、電動モータ23に対す
る制御情報を指令する制御装置31が備えられ、この制
御装置31は、マイクロコンピュータを備えて構成さ
れ、各種の入力情報に基づいて、予め設定記憶されてい
る制御プログラムにて所定の制御を実行するように構成
されている。前記制御装置31からの制御情報により前
進側の駆動状態に切換操作される(即ち、変速レバー2
6が、図1において反時計周りである正転側に揺動する
ように切換操作される)第1電磁リレー32、後進側の
駆動状態に切換操作される(即ち、変速レバー26が、
図1において時計周りである逆転側に揺動するように切
換操作される)第2電磁リレー33、第1,2電磁リレ
ー32,33の励磁駆動用のトランジスタ35,36、
制御装置31からの制御信号に基づいて電動モータ23
に供給する電流量を調整する電流調整用トランジスタ3
7、電動モータ23に通流する実電流値を両端電圧値と
して検出する基準抵抗器38、基準抵抗器38の両端電
圧を直流信号に変換して電動モータ23に対する電流検
出情報として制御装置31に入力するための平滑回路3
9等が備えられている。
【0029】前記基準抵抗器38と前記平滑回路39と
により電流検出手段としての電流検出回路が構成され、
0アンペア〜5アンペアの検出範囲で電流値を検出する
ように構成されている。前記ポテンショメータ41の検
出値(電圧値)がアナログ信号にて制御装置31に入力
されるが、そのアナログ信号は、上述したように全スト
ローク範囲(0.2ボルト〜4.8ボルト)が256ビ
ットの分解能にてアナログ/デジタル変換されて、制御
に用いられるようになっている。
【0030】前記制御装置31に対しては、前記各感圧
スイッチ27,28、ポテンショメータ41の検出値が
入力されると共に、株元センサ47、車速センサ53、
及び、回転数センサ50の検出値も入力されるようにな
っている。
【0031】ところで、前記制御装置31は、車速オー
トスイッチ52の入状態で自動車速制御を実行可能な状
態に設定されるように構成され、この自動車速制御にお
いては、エンジン1の負荷が設定負荷を上回ると車速を
減速させ、エンジン負荷が設定負荷を下回ると上限車速
設定器51にて設定された上限車速を越えない範囲で車
速を増速させるようにして、エンジン負荷が設定負荷に
維持されるように車速を自動制御する。尚、この自動車
速制御よりも変速レバー26の操作に基づく手動変速操
作が優先して実行される構成となっている。
【0032】前記自動車速制御について説明する。先
ず、株元センサ47がONで、脱穀スイッチ49がON
であり、車速が0.1m/sのときのエンジン回転数を
刈取作業に伴う負荷が生じていない無負荷状態における
基準回転数STとして設定して予め記憶しておく。そし
て、前記基準回転数STからのエンジン回転数Xのダウ
ン量で定義されるエンジン負荷(ST−X)が、予め設
定された設定負荷としての目標負荷(目標ダウン量)に
維持されるように、前記電動モータ23を増速側あるい
は減速側に作動させる。
【0033】制御装置31は、電流調整用トランジスタ
37に対してパルス信号を印加して間欠的に電動モータ
23を作動させるように構成され、パルス信号の周期に
対するON時間の比率(デューティ比)を変更させて電
流量を変更調節するようになっている。尚、エンジン負
荷(ST−X)と目標負荷との差が大きいほど高速で変
速操作するように、前記デューティ比を大に設定する。
例えば、増速側では、500msecのパルス周期に対
してON時間を30〜120msecの範囲で変化させ
てデューティ比を設定し、減速側では、500msec
のパルス周期に対してON時間を30〜110msec
の範囲で変化させてデューティ比を設定する。
【0034】次に手動による変速操作について説明す
る。前記制御装置31は、手動変速操作においては、前
記各感圧スイッチ27,28のいずれかがON操作さ
れ、変速レバー26が人為的に正逆いずれかの方向に操
作されていることが検出されると、その人為操作方向に
向けてアシスト力が与えられるように、前記電動モータ
23にアシスト操作電流を供給するように構成され、電
動モータ23のアシストにより変速操作を軽い操作力で
適正に行えるようになっている。従って、各感圧スイッ
チ27,28により操作状態検出手段が構成されること
になる。又、各感圧スイッチ27,28の検出情報に基
づいて変速レバー26が人為的に操作されていないこと
が検出されると、無段変速装置3が中立位置への復帰付
勢力により変速状態が変化することを阻止すべく、前記
電動モータ23に保持電流を供給するように構成されて
いる。更に、各感圧スイッチ27,28の検出情報、並
びに、前記電流検出回路の検出情報に基づいて、前記保
持電流の供給量を適正値に調整するように構成されてい
る。具体的には、アシスト操作電流としては、電流調整
用トランジスタ37に対してON状態を維持するように
一定電圧を出力させ、保持電流の供給状態では、電流調
整用トランジスタ37に対してパルス電圧にて間欠的に
ON/OFF状態を繰り返し、そのON時間の調整(デ
ューティ比制御)を行い電流量を調整するようになって
いる。尚、電動モータ23の正逆の動作方向は、各感圧
スイッチ27、28のON操作に基づいて、いずれかの
電磁リレー32,33が電源供給状態に切り換わって電
動モータ23の回転方向が規定されるようになってい
る。
【0035】又、制御装置31は、ポテンショメータ4
1の検出情報と不揮発性メモリMに記憶される記憶情報
とに基づいて、変速レバー26が前進域Fにおける最高
速付近の上限域Fa(端部設定領域の一例)にあるか否
かを判別するようになっている。従って、制御装置31
を利用してアシスト制御手段100と判別手段101と
が構成されることになる。そして、この判別手段101
とポテンショメータ41により、端部位置検出手段TK
が構成されることになる。
【0036】次に、制御装置31の制御動作について、
図7〜図14に示すフローチャートに基づいて説明す
る。尚、この制御フローチャートは10msecに1
回、繰り返して実行するようになっている。図7に示す
ように、制御が開始されると、先ずエンジン回転数が5
00rpmを越えているか否か、つまり、エンジン1が
正常に回転しているか否かを判断する(ステップ1)。
ベルト無段変速装置3はエンジン1が回転していない状
態では変速操作が非常に重く、この状態で電動モータ2
3を作動させると電動モータ23や駆動回路等が損傷す
るおそれがあるからである。エンジン1が回転していれ
ば、図示しない指示スイッチにてレバー位置記憶モード
に設定されているか否かが判断される(ステップ2)。
但し、このモードは、工場出荷段階で実行されるもので
あり、通常のコンバイン使用者は実行しないようになっ
ている。レバー位置記憶モードが指示されていると、レ
バー位置記憶処理を実行する(ステップ3)。つまり、
操作者が、変速レバー26を後進側最高速位置、中立位
置、前進側最高速位置の夫々に移動操作させて、夫々の
操作位置におけるポテンショメータ41の検出値(前記
VRm、Vn、VFm)を読み込み、不揮発性メモリM
にデジタルデータとして書き込み記憶する。尚、このよ
うに変速レバー26を前記各位置に移動操作させる場
合、前進側最高速位置に向けて操作するときには、電動
モータ23によるアシスト操作は、最大アシスト力によ
る操作ではなく、約40パーセントのデューティ比にて
操作するようにしており、大きな操作力で牽制部材56
が撓み変形して、適正な上限規制位置から外れた位置
で、前進側最高速位置のポテンショメータ41の検出値
VFmを誤って書き込み記憶することを未然に防止する
ようにしている。
【0037】そして、このようなレバー位置記憶モード
が指示されず、車速オートスイッチ52がON操作され
ていれば自動車速制御モードに移行し、車速オートスイ
ッチ52がON操作されていなければ手動変速モードに
移行する(ステップ4,5,6)。
【0038】次に、制御装置31における手動変速操作
の制御動作について、図8〜図13の制御フローチャー
トに基づいて説明する。尚、変速レバー26を中立域N
の一端から前進側の範囲に操作すると、プッシュプルワ
イヤ30及び切換弁により、前後進切換装置が前進位置
に操作され、変速レバー26を中立域Nの他端から後進
側の範囲に操作すると、プッシュプルワイヤ30及び切
換弁により、前後進切換装置が後進位置に操作されるこ
とになる。
【0039】変速レバー26が正転側に操作され、ピン
25bにより正転側の感圧スイッチ(正転スイッチ)2
7が押圧されてON状態になると(ステップ7)、ポテ
ンショメータ41の検出情報に基づいて、変速レバー2
6の操作位置が前進上限域Faや中立域Nでなく、逆転
側の作動が終了して200msec以上経過していれ
ば、アシスト操作電流を供給して電動モータ23を正転
側に高速で駆動する(ステップ8,10,11,1
2)。つまり、トランジスト37を連続ON状態にして
電動モータ23を最大アシスト力で作動させる。又、逆
転側の感圧スイッチ28(逆転スイッチ)がONする
と、同様にして電動モータ23を逆転側に高速で駆動す
る(ステップ17〜20)。変速レバー26の操作位置
が前進上限域Faにあるか否かの判別は、ポテンショメ
ータ41の検出値Vxが、前進最高速対応値VFmと、
設定値(VFm−10ポイント)との間にあれば前進上
限域Faにあると判断し、それ以外であれば前進上限域
Faにないと判断するようになっている。
【0040】正転スイッチ27がON状態になったとき
に前進上限域Faにあれば、前回の逆転側の作動がその
前に実行された正転作動が終了してから100msec
以内に実行されたか否かを判別する(ステップ9)。つ
まり、図15に示すように、正転側へのアシスト作動を
実行し、そのアシスト作動が終了してから逆方向へのレ
バー操作が検出されて逆転作動を実行するまでの経過時
間txが設定時間(100msec)以内であれば、逆
方向への操作が非検出状態に切り換わった後に、再度、
図15における「判別タイミング」にて、正転側への操
作が検出されたか否かを判別するのである。その判別結
果が、前回の逆転側の作動がその前に実行された正転作
動が終了してから100msec以内でなければステッ
プ10に移行して通常のアシスト作動を実行し、100
msec以内であれば後述するように、無段変速装置3
の中立付勢力と均衡する保持力が発生するように電動モ
ータ23の動作を制御する。このような制御が変速レバ
ー26をその変速位置で保持させるハンチング防止制御
に相当する。尚、図5に示すように、変速レバー26の
中立域Nでも、変速レバー26がガイド溝の内縁kに接
当して、ハンチングを起こすおそれがあるので、このよ
うな中立域Nであれば、感圧スイッチのON操作が前回
の逆方向作動が終了した後に、100msec以内に行
われた場合には、すぐに、感圧スイッチがOFFするま
で微速で電動モータ23を作動させるようにしている
(ステップ10,13,14,15、ステップ18,2
1,22,23)。
【0041】上述したようなハンチング防止制御により
保持力による位置保持動作に移行した後、変速レバー2
6の操作位置が前進上限域Faでない状態になるか、又
は、逆転スイッチがONすると、ハンチング防止制御の
実行を停止して、アシスト作動を実行することになる。
【0042】そして、変速レバー26が操作されていな
い状態(いずれの感知スイッチもOFFしている状態)
では、自動車速制御が入り状態であるか否かが判断さ
れ、入り状態でないとき、あるいは、自動車速制御が実
行されているときにポテンショメータ41の検出値が2
5ポイント(25/256)以上の大きな減速操作があ
れば、反力作用状態の判別動作として、感圧スイッチの
操作に基づく減速操作が実行されて且つその減速操作が
停止してから、ポテンショメータ41の検出値が2ポイ
ント以上増速側に変化したことが検出されたか否かが判
断される(ステップ25,28,26)。つまり、減速
操作が実行されているときに、電動モータ23によるカ
ム部材20の回動操作が、第1割りプーリ11のプーリ
部分15の移動付勢力による移動速度よりも速く、図4
(ロ)に示すように、接当案内部SOがカム部材20の
傾斜カム面20bから浮き上がった状態になっていると
きに、電動モータ23による保持力が操作すると、カム
部材20、即ち、変速レバー26が増速側に移動してし
まうおそれがあるから、接当案内部SOがカム部材20
に接当して反力が作用し、その移動操作力にてカム部材
20が少し増速側に移動したことを検出するまで待機し
て保持動作を実行しないようにしている。しかし、2ポ
イント以上の増速側への移動が検出されなくても、減速
操作が実行されてその減速操作が停止してから設定待機
時間(1.6秒)が経過した後は、後述する出力異常フ
ラグがONしていなければ後述の保持用の制御に移行し
(ステップ27)、出力異常フラグがONしていればリ
ターンする(ステップ29)。
【0043】ステップ28において、自動車速制御が実
行されているときに、25ポイント以上の大きな減速操
作があったか否かを判断しているのは次のような理由に
よる。つまり、自動車速制御においては車速とエンジン
負荷の検出情報にて電動モータ23を制御することにな
るが、その増速の際に前記逆転スイッチ29がON操作
されることがあり、その結果、ステップ19の判別が実
行され、保持動作が待機されるという不都合があり、増
速操作が行われる毎にこのような動作が繰り返されるの
で、このような不利を回避するようにしたものである。
【0044】変速レバー26が操作されていない状態
(いずれの感知スイッチもOFFしている状態)では、
その後、無段変速装置3の中立復帰力に抗して、現在の
変速位置に保持されるように、電動モータ23に保持電
流を供給して、この電動モータ23による保持力(保持
用の操作力)と、無段変速装置3の中立復帰力(接当案
内部SOの移動付勢力)とが均衡して位置保持されるよ
うに制御する。尚、上述したような中立復帰力は、変速
状態によって変化するので、変速状態に応じて異なった
保持力を初期設定すると共に、ポテンショメータ41の
検出状態や電流検出回路の検出状態に基づいて、適正値
になるように保持電流を調整するようになっている。
【0045】具体的に説明すると、ポテンショメータ4
1の検出値と車速センサ46の検出値に基づいて、「前
進低速」、「前進中速」、「前進高速」、「後進」、
「前進域での車体停止」、「後進域での車体停止」の6
つの変速状態に区分けして、夫々の変速状態に応じて、
夫々異なる保持力(具体的には、電流調整用トランジス
タ37に印加するパルスのデューティ比)を初期設定す
る(ステップ30)。尚、前進域Fの上限位置にあると
きは、前記初期設定値よりも設定量大きい値に増加させ
る(ステップ31,32)。
【0046】このようにして設定されたデューティ比に
て保持動作を実行し、電流検出回路にて検出される保持
電流の値を過去の4回分の移動平均値を演算する(ステ
ップ33,34)。この演算は、制御ルーチンが実行さ
れる毎に、つまり、10msec毎に実行される。
【0047】保持電流が供給され始めてから200ms
ec以上経過すると、そのときのレバー位置、つまり、
保持が開始されたときのレバー位置(具体的にはポテン
ショメータ41の検出値)を記憶し(ステップ35,3
6,37)た後に、ポテンショメータ41の検出情報、
及び、電流検出回路の検出情報に基づく保持力制御を実
行する。尚、この記憶値が一度記憶された後は、アシス
ト操作が実行されてフラグがリセットされるまでは記憶
動作は実行しないようになっている(ステップ16,2
4,36,38)。
【0048】次に保持力制御について説明する。尚、こ
の保持力制御は、エンジン回転数が2000rpm以上
であり、電流検出回路にて検出される検出値Ixが設定
値Is以上であって電動モータ23が正常に作動してい
ることが条件となる(ステップ39,40)。前記保持
電流の移動平均値IAVが、予め実験等に基づいて設定さ
れた許容上限値IMAX を越えると、第1カウンタNaを
カウントアップ(+1)する(ステップ41,42)。
又、移動平均値IAVが、予め実験等に基づいて設定され
た許容下限値IMIN を下回ると、第2カウンタNbをカ
ウントアップする(ステップ43,44)。許容上限値
MAX を越えていず許容下限値IMIN を下回っていなけ
れば、各カウンタをカウントダウン(−1)する(ステ
ップ45)。そして、第1カウンタNaのカウント値が
「100」を越え、現在のデューティ比が予め設定され
た調整可能範囲内であれば、保持電流が不足しているも
のと判断して、保持電流が増大するようにデューティ比
を設定単位量増加させる(ステップ46,47,4
8)。又、第2カウンタNbのカウント値が「100」
を越え、現在のデューティ比が予め設定された調整可能
範囲内であれば、保持電流が超過しているものと判断し
て、保持力が減少するようにデューティ比を設定単位量
減少させる(ステップ49,50,51)。上述したよ
うな各カウンタのカウント動作は10msec毎に実行
されるから、保持電流の超過状態や不足状態が連続で生
じていれば、カウント値が「100」に達する1秒毎に
保持力が変更調整されることになり、間欠的に生じてい
れば、カウント値が「100」になるまでの変更調整間
隔は1秒間よりも長くなる。
【0049】現在のデューティ比が調整可能範囲におけ
る前進側あるいは後進側の操作限界に達している場合
に、例えば、前進側操作限界にあるときにポテンショメ
ータ41の検出値が更に異常判定用の設定量(52ポイ
ント)以上増速側に増加(移動付勢力が作用する方向に
移動した)ことを判別するか、又は、後進側操作限界に
あるときにポテンショメータ41の検出値が更に異常判
定用の設定量(52ポイント)以上減速側に増加(移動
付勢力が作用する方向と反対方向に移動)したことを判
別すると(ステップ52,53,54)、駆動回路ある
いは電動モータ23等が動作異常となり、供給電流を制
御しているにもかかわらず適正な保持力の付与が行えな
い動作異常状態であると判断して、出力異常フラグをO
Nしてステップ1にリターンする(ステップ55)。こ
のような出力異常フラグがONしている状態では、ステ
ップ22においてステップ1にリターンするので、電動
モータ23による位置保持動作が行われないことにな
る。
【0050】次に、変速レバー26が前進域Fにある状
態でポテンショメータ41の検出値が、記憶されている
保持開始時の値から20ポイント(20/256)以上
減少(前進減速)した場合、及び、後進域Rにある状態
で20ポイント以上増加(後進減速)した場合、言い換
えると、ベルト無段変速装置3の中立復帰付勢力の作用
する方向に移動した場合には、保持力が不足しているも
のと判断して、そのとき保持力が初期設定値よりも小さ
ければ初期設定値まで戻して保持力を増加させ、初期設
定値よりも大きい状態であれば保持力が増大するように
デューティ比を設定単位量増加させる(ステップ56,
58,60,61,62)。又、変速レバー26が前進
域Fにある状態でポテンショメータ41の検出値が、記
憶されている保持開始時の値から5ポイント(5/25
6)以上増加(前進増速)した場合、及び、後進域Rに
ある状態で5ポイント以上減少(後進増速)した場合、
言い換えると、ベルト無段変速装置3の中立復帰付勢力
の作用する方向と反対方向に移動した場合には、保持力
が超過しているものと判断して、そのときの保持力が初
期設定値よりも大きければ初期設定値まで戻して保持力
を減少させ、初期設定値よりも小さい値であれば保持力
が減少するようにデューティ比を設定単位量減少させる
(ステップ57,59,63,64,65)。尚、デュ
ーティ比を変更した場合には、そのときのポテンショメ
ータ41の検出値を新たな保持開始時の値(記憶値)と
して書換え変更する(ステップ66)。
【0051】次に自動車速制御について説明する。図1
4に示すように、感圧スイッチ27,28が共にOFF
のときは、制御作動の起動条件、即ち、車体を走行しな
がら刈取作業を行っている状態にあるか否かをチェック
する(ステップ101,102)。つまり、脱穀スイッ
チ49及び株元センサ47が共にONで、車速が0.1
m/s以上で、且つ、エンジン回転数Xが500rpm
以上であれば、条件が成立しているものと判断して、自
動車速制御を実行する。尚、この自動車速制御の実行中
に変速レバーが人為操作されて、いずれかの感圧スイッ
チがONすると、自動車速制御に基づく増減速操作を停
止して手動変速モードに移行する(ステップ103)。
【0052】自動車速制御では、エンジン回転数Xを検
出し、前記基準回転数STとの差であるエンジン負荷
(ST−X)が目標負荷になっているか否かを判断する
(ステップ104,105)。エンジン負荷(ST−
X)が目標負荷よりも大きいことが検出された場合に
は、車速センサ53にて検出される車速が予め設定され
た設定車速以上で、且つ、ポテンショメータ41の検出
値が図5に示す前進域Fにおいて設定された設定位置s
pよりも高速側の位置であるときは、上述したようなデ
ューティ比の設定処理をして電動モータ23を作動させ
て車速を減速させる(ステップ106,107,10
8,109)。従って、車速センサ53にて検出される
車速が設定車速よりも小さいとき、又は、ポテンショメ
ータ41の検出値が設定位置よりも低速側のときは、減
速操作が行われず、そのときの変速位置に保持される。
【0053】前記設定車速としては約0.15m/se
c程度、即ち、副変速装置が最低速(「低」位置)に変
速された状態で、且つ、無段変速装置3が最低速位置又
はそれに近い位置に操作された状態に対応する車速に設
定され、前記設定位置spとしては、図5に示す中立域
Nにおける前進領域側端部の値に20ポイント(20/
256)加算した値、つまり、無段変速装置3における
前進側最低速度に対応する位置よりも設定量高速側の位
置に設定されている。
【0054】そして、エンジン負荷(ST−X)が目標
負荷よりも小さく、且つ、現在の車速が上限車速設定器
51にて設定された上限車速でなければ、前記デューテ
ィ比の設定処理をして電動モータ23を作動させて車速
を増速させる(ステップ111,112,113)。
又、エンジン負荷(ST−X)が目標負荷に対する不感
帯内であれば適正負荷状態であるとして変速操作は停止
して現在の車速を維持する(ステップ114)。
【0055】〔別実施形態〕 (1)上記実施形態では、前進上限域Faでのみハンチ
ング防止制御を実行する構成としたが、後進上限域や中
立域にて同様なハンチング防止制御を実行するようにし
てもよい。
【0056】(2)上記実施形態では、変速レバー26
の操作位置が前進上限域Faでない状態になるか、又
は、逆転スイッチがONすると、ハンチング防止制御の
実行を停止するようにしたが、このような構成に代え
て、ハンチング防止制御の実行を開始してから設定時間
が経過すると、ハンチング防止制御の実行を停止するよ
うにする等、制御解除操作はその他の各種の情報にて行
うこともできる。
【0057】(3)上記実施形態では、端部位置検出手
段として、ポテンショメータの検出値と予め記憶された
記憶情報とに基づいて端部設定位置であるか否かを判別
するようにしたが、例えば、リミットスイッチによる検
出や、光センサにより変速レバーの位置を直接検出する
構成としてもよい。
【0058】(4)上記実施形態では、被操作対象とし
て、ベルト式無段変速装置の変速部を操作する場合を例
示したが、本発明は、ベルト式無段変速装置に限らず、
油圧式の無段変速装置やその他の無段変速装置の操作構
造に適用してもよく、被操作対象としては、無段変速装
置の変速部に限らず、例えば、自重にて移動付勢力が掛
かる構成等、各種の操作構成に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】変速操作構成を示す側面図
【図2】ベルト無段変速装置の断面図
【図3】カム機構の側面図
【図4】伝動系を示す図
【図5】変速レバーの操作域を示す図
【図6】電気回路ブロック図
【図7】制御動作のフローチャート
【図8】制御動作のフローチャート
【図9】制御動作のフローチャート
【図10】制御動作のフローチャート
【図11】制御動作のフローチャート
【図12】制御動作のフローチャート
【図13】制御動作のフローチャート
【図14】制御動作のフローチャート
【図15】動作のタイミングチャートを示す図
【符号の説明】
3 無段変速装置 20 被操作対象 23 アシスト手段 26 操作具 27,28 操作状態検出手段 41 ポテンショメータ 100 アシスト制御手段 101 判別手段 TK 端部位置検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−275664(JP,A) 特開 平7−243487(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 63/48

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被操作対象と、操作領域の端部にて接当
    規制される状態で正逆方向に人為操作される操作具とが
    機械的に連動連係され、 前記操作具と前記被操作対象との連係機構中に、前記操
    作具が人為操作されているか否か、及び、人為操作され
    ているときの操作方向を検出する操作状態検出手段と、 前記操作具の人為操作方向に向けてアシスト力を付与す
    るアシスト手段と、 前記操作状態検出手段の検出情報に基づいて、前記操作
    具の人為操作方向に向けて前記アシスト手段によるアシ
    スト作動を実行させ、操作具が非操作状態になると、ア
    シスト作動を停止させるべく、前記アシスト手段の動作
    を制御するアシスト制御手段とが備えられた操作アシス
    ト装置であって、 前記操作具が、操作領域の端部に対応するように予め設
    定された端部設定領域に位置しているか否かを検出する
    端部位置検出手段が備えられ、 前記アシスト制御手段は、 前記端部位置検出手段にて前記操作具が端部設定領域に
    位置していることが検出されている状態において、 前記操作状態検出手段にて前記操作具の前記端部側への
    操作が検出されてアシスト作動を実行し、そのアシスト
    作動が終了してから設定時間が経過する前に、前記操作
    状態検出手段にて前記操作具の逆方向への操作が検出さ
    れ、且つ、前記逆方向への操作が非検出状態に切り換わ
    った後に、再度、前記操作状態検出手段にて前記操作具
    の前記端部側への操作が検出されると、 前記操作具がその変速位置で保持されるべく前記アシス
    ト手段の作動を制御するハンチング防止制御を実行する
    ように構成されている操作アシスト装置。
  2. 【請求項2】 前記アシスト制御手段は、 前記端部位置検出手段にて、前記操作具が前記端部設定
    領域に位置していることが検出されなくなるか、又は、
    前記操作状態検出手段にて、前記操作具が前記逆方向へ
    の操作が検出されると、前記ハンチング防止制御の実行
    を停止するように構成されている請求項1記載の操作ア
    シスト装置。
  3. 【請求項3】 前記端部位置検出手段は、 前記操作具の操作位置を検出するポテンショメータと、
    このポテンショメータの検出値が、予め記憶設定モード
    にて設定された状態で記憶手段に記憶されている設定領
    域に相当する値であれば、前記操作具が前記端部設定領
    域に位置しているものと判別する判別手段とを備えて構
    成され、 前記判別手段は、前記記憶設定モードに設定されたとき
    における前記操作具の操作領域の一端から他端への操作
    に伴って逐次検出されて前記記憶手段に記憶される前記
    ポテンショメータの検出情報に基づいて、前記設定領域
    を設定するように構成されている請求項1又は2記載の
    操作アシスト装置。
  4. 【請求項4】 前記被操作対象が前記正逆方向のいずれ
    かに移動付勢されるように構成され、 前記アシスト制御手段は、前記ハンチング防止制御にお
    いて、前記被操作対象の移動付勢力に抗して位置を保持
    するべく、前記移動付勢力が作用する方向と反対方向に
    その移動付勢力と均衡するアシスト力が作用するように
    前記アシスト手段の動作を制御するように構成されてい
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の操作アシスト装
    置。
  5. 【請求項5】 前記被操作対象が、車体走行用のベルト
    式無段変速装置の変速部にて構成されている請求項1〜
    4のいずれか1項に記載の操作アシスト装置。
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JP4255889B2 (ja) * 2004-07-07 2009-04-15 日産自動車株式会社 車両用自動変速装置のアシスト制御方法

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