JP3455367B2 - 作業車の走行変速構造 - Google Patents
作業車の走行変速構造Info
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- JP3455367B2 JP3455367B2 JP14720896A JP14720896A JP3455367B2 JP 3455367 B2 JP3455367 B2 JP 3455367B2 JP 14720896 A JP14720896 A JP 14720896A JP 14720896 A JP14720896 A JP 14720896A JP 3455367 B2 JP3455367 B2 JP 3455367B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人為的に正逆に操
作される変速操作具と走行用の無段変速装置の変速部と
を機械的に連動連結するとともに、電動モータの動力を
前記変速操作具の操作方向に沿って正逆にアシスト力と
して与えるように構成し、前記変速操作具の操作方向
と、その変速操作具が人為的に操作されているか否かと
を検出する操作状態検出手段を備えるとともに、その操
作状態検出手段の検出情報に基づいて、前記変速操作具
が人為的に操作されていると、前記変速操作具の操作方
向にアシスト力が与えられるように、前記電動モータに
操作電流を供給する制御手段を備えた作業車の走行変速
構造に関する。
作される変速操作具と走行用の無段変速装置の変速部と
を機械的に連動連結するとともに、電動モータの動力を
前記変速操作具の操作方向に沿って正逆にアシスト力と
して与えるように構成し、前記変速操作具の操作方向
と、その変速操作具が人為的に操作されているか否かと
を検出する操作状態検出手段を備えるとともに、その操
作状態検出手段の検出情報に基づいて、前記変速操作具
が人為的に操作されていると、前記変速操作具の操作方
向にアシスト力が与えられるように、前記電動モータに
操作電流を供給する制御手段を備えた作業車の走行変速
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記の作業車の走行変速構造で
は、前記電動モータに過電流が流れる状態が継続するの
を回避する手段として、自ら過電流状態を検出可能な検
出部と、過電流の継続時間を計測する時間計測部と、回
路のON・OFFスイッチと、前記検出部及び時間計測
部の検出情報に基づいて、前記スイッチを切る制御部と
からなる保護装置を、前記制御手段とは別に設けたもの
があった。
は、前記電動モータに過電流が流れる状態が継続するの
を回避する手段として、自ら過電流状態を検出可能な検
出部と、過電流の継続時間を計測する時間計測部と、回
路のON・OFFスイッチと、前記検出部及び時間計測
部の検出情報に基づいて、前記スイッチを切る制御部と
からなる保護装置を、前記制御手段とは別に設けたもの
があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成によれ
ば、保護装置が上記のような検出部や時間計測部等から
成っているために、保護装置にコストがかかり、経済性
の面で改善の余地が残されていた。
ば、保護装置が上記のような検出部や時間計測部等から
成っているために、保護装置にコストがかかり、経済性
の面で改善の余地が残されていた。
【0004】本発明の目的は、電動モータに過電流が流
れる状態が継続するのを回避する手段を安価に構成して
経済性を向上させることにある。
れる状態が継続するのを回避する手段を安価に構成して
経済性を向上させることにある。
【0005】
〔I〕請求項1の構成によれば、既設の制御手段が、電
流検出装置の検出情報に基づいて、電動モータに対する
電流の供給を制御し、電動モータに過電流が流れる状態
が継続するのを回避する。その結果、電動モータに過電
流が流れる状態が継続するのを回避する手段として、検
出部や時間計測部、それにON・OFFスイッチや制御
部を備えた保護装置を設ける場合に比べて、コストを低
廉化することができる。
流検出装置の検出情報に基づいて、電動モータに対する
電流の供給を制御し、電動モータに過電流が流れる状態
が継続するのを回避する。その結果、電動モータに過電
流が流れる状態が継続するのを回避する手段として、検
出部や時間計測部、それにON・OFFスイッチや制御
部を備えた保護装置を設ける場合に比べて、コストを低
廉化することができる。
【0006】又、制御手段は、前記操作状態検出手段に
より前記変速操作具が人為的に操作されていないことが
検出されると、前記無段変速装置が低速側に戻ろうとす
るのを電動モータの増速側への動力にて阻止すべく、電
動モータに保持電流を供給制御し、電流検出装置の検出
情報に基づいて、保持電流の供給量を調整する。
より前記変速操作具が人為的に操作されていないことが
検出されると、前記無段変速装置が低速側に戻ろうとす
るのを電動モータの増速側への動力にて阻止すべく、電
動モータに保持電流を供給制御し、電流検出装置の検出
情報に基づいて、保持電流の供給量を調整する。
【0007】つまり、変速操作具が人為的に操作されて
いないと、電動モータに保持電流が供給されて変速操作
具に対し小さなアシスト力が与えられ、この小さなアシ
スト力と、無段変速装置の低速側に戻ろうとする力とが
釣り合って、無段変速装置がその変速位置に保持され
る。
いないと、電動モータに保持電流が供給されて変速操作
具に対し小さなアシスト力が与えられ、この小さなアシ
スト力と、無段変速装置の低速側に戻ろうとする力とが
釣り合って、無段変速装置がその変速位置に保持され
る。
【0008】無段変速装置を所定の変速位置に保持する
手段としては、ウォーム減速機構を介して電動モータの
動力を変速レバーの操作方向に沿って正逆にアシスト力
として与えるよう構成したものもあるが、請求項1の構
成ではこのようなウォーム減速機構を備えず、保持電流
で無段変速装置をその変速位置に保持するので、電動モ
ータからの動力を変速操作具にアシスト力として与える
通常の状態に対して、これとは逆に変速操作具の操作力
を電動モータに伝えることもでき、これにより、電動モ
ータの抵抗に抗して変速操作具を素早く操作すれば、電
動モータのアシスト力に先行して、変速操作具により無
段変速装置を素早く変速操作することができる。
手段としては、ウォーム減速機構を介して電動モータの
動力を変速レバーの操作方向に沿って正逆にアシスト力
として与えるよう構成したものもあるが、請求項1の構
成ではこのようなウォーム減速機構を備えず、保持電流
で無段変速装置をその変速位置に保持するので、電動モ
ータからの動力を変速操作具にアシスト力として与える
通常の状態に対して、これとは逆に変速操作具の操作力
を電動モータに伝えることもでき、これにより、電動モ
ータの抵抗に抗して変速操作具を素早く操作すれば、電
動モータのアシスト力に先行して、変速操作具により無
段変速装置を素早く変速操作することができる。
【0009】前記保持電流の供給量は、電流検出装置の
検出情報に基づいて制御装置により調整されるから、そ
の供給量を適切な値にすることができる。
検出情報に基づいて制御装置により調整されるから、そ
の供給量を適切な値にすることができる。
【0010】〔II〕請求項2の構成によれば、過電流
に比べて十分に小さい保持電流の検出値を、過電流の検
出値に対する場合よりも大きな増幅率で増幅してAD変
換器に送り込むことができ、制御装置による制御の精度
を上げることができる。
に比べて十分に小さい保持電流の検出値を、過電流の検
出値に対する場合よりも大きな増幅率で増幅してAD変
換器に送り込むことができ、制御装置による制御の精度
を上げることができる。
【0011】〔III〕請求項3の構成によれば、ベル
ト式無段変速装置を用いて走行変速が実現される。
ト式無段変速装置を用いて走行変速が実現される。
【0012】
【発明の実施の形態】図4は作業車の一例であるコンバ
インの伝動系を示しており、エンジン1からの動力がテ
ンションクラッチを備えたベルト伝動機構2を介して、
ベルト式の無段変速装置3の入力プーリー4に伝達され
る。無段変速装置3からの動力がミッションケース5の
油圧クラッチ式の前後進切換装置(図示せず)、及び走
行用のギヤ変速装置(図示せず)を介して、左右のクロ
ーラ走行装置6に伝達される。ギヤ変速装置の直前から
分離した動力が、ミッションケース5からベルト伝動機
構7を介して、機体の前部の刈取部8に伝達される。
インの伝動系を示しており、エンジン1からの動力がテ
ンションクラッチを備えたベルト伝動機構2を介して、
ベルト式の無段変速装置3の入力プーリー4に伝達され
る。無段変速装置3からの動力がミッションケース5の
油圧クラッチ式の前後進切換装置(図示せず)、及び走
行用のギヤ変速装置(図示せず)を介して、左右のクロ
ーラ走行装置6に伝達される。ギヤ変速装置の直前から
分離した動力が、ミッションケース5からベルト伝動機
構7を介して、機体の前部の刈取部8に伝達される。
【0013】次に、ベルト式の無段変速装置3及びその
変速操作構造について説明する。図2に示すように、入
力プーリー4が固定された入力軸9に第1割プーリー1
1、出力軸10に第2割プーリー12を備えて、第1及
び第2割プーリー11,12に亘り伝動ベルト13を巻
回している。第1及び第2割プーリー11,12は、入
力軸9及び出力軸10にスプライン構造で固定されるプ
ーリー部分14、及び軸芯方向に移動自在なプーリー部
分15から構成されており、第2割プーリー12の移動
側のプーリー部分15はバネ16で固定側のプーリー部
分14側に付勢され、出力軸10側の負荷が大きくなる
のに比例して移動側のプーリー部分15を固定側のプー
リー部分14に押すカム機構17が設けられている。
変速操作構造について説明する。図2に示すように、入
力プーリー4が固定された入力軸9に第1割プーリー1
1、出力軸10に第2割プーリー12を備えて、第1及
び第2割プーリー11,12に亘り伝動ベルト13を巻
回している。第1及び第2割プーリー11,12は、入
力軸9及び出力軸10にスプライン構造で固定されるプ
ーリー部分14、及び軸芯方向に移動自在なプーリー部
分15から構成されており、第2割プーリー12の移動
側のプーリー部分15はバネ16で固定側のプーリー部
分14側に付勢され、出力軸10側の負荷が大きくなる
のに比例して移動側のプーリー部分15を固定側のプー
リー部分14に押すカム機構17が設けられている。
【0014】第1割プーリー11の移動側のプーリー部
分15にベアリングを介してリング部材18が外嵌さ
れ、リング部材18に固定された一対のピン18aが無
段変速装置3のケース側の凹部19に入り込んで、リン
グ部材18が回り止めされている。図3及び図2に示す
ように、円筒状のカム部材20(変速部に相当)がベア
リングを介して入力軸9に外嵌されて、直線状の底部2
0aと左右対象な一対の傾斜面20bとで構成された凹
部がカム部材20に一対形成されており、リング部材1
8のピン18aのローラー18bが、カム部材20の一
対の凹部に入り込んでいる。
分15にベアリングを介してリング部材18が外嵌さ
れ、リング部材18に固定された一対のピン18aが無
段変速装置3のケース側の凹部19に入り込んで、リン
グ部材18が回り止めされている。図3及び図2に示す
ように、円筒状のカム部材20(変速部に相当)がベア
リングを介して入力軸9に外嵌されて、直線状の底部2
0aと左右対象な一対の傾斜面20bとで構成された凹
部がカム部材20に一対形成されており、リング部材1
8のピン18aのローラー18bが、カム部材20の一
対の凹部に入り込んでいる。
【0015】図2及び図3に示す状態は、第1割プーリ
ー11の移動側のプーリー部分15が固定側のプーリー
部分14から紙面左方に最も離れ、第2割プーリー12
の移動側のプーリー部分15が固定側のプーリー部分1
4に最も接近した最低速位置の状態である。この状態か
らカム部材20を右及び左に回転させると、傾斜面20
bを介してリング部材18及び第1割プーリー11の移
動側のプーリー部分15が、固定側のプーリー部分14
側に押し操作されて接近し、第1割プーリー11での伝
動ベルト13の巻回半径が大きくなっていく。これに伴
って第2割プーリー12の移動側のプーリー部分15
が、固定側のプーリー部分14から紙面右方に離れてい
くのであり、無段変速装置3が高速側に変速操作されて
いく。
ー11の移動側のプーリー部分15が固定側のプーリー
部分14から紙面左方に最も離れ、第2割プーリー12
の移動側のプーリー部分15が固定側のプーリー部分1
4に最も接近した最低速位置の状態である。この状態か
らカム部材20を右及び左に回転させると、傾斜面20
bを介してリング部材18及び第1割プーリー11の移
動側のプーリー部分15が、固定側のプーリー部分14
側に押し操作されて接近し、第1割プーリー11での伝
動ベルト13の巻回半径が大きくなっていく。これに伴
って第2割プーリー12の移動側のプーリー部分15
が、固定側のプーリー部分14から紙面右方に離れてい
くのであり、無段変速装置3が高速側に変速操作されて
いく。
【0016】次に、ベルト式の無段変速装置3及び前後
進切換装置の操作構造について説明する。図2及び図1
に示すように、無段変速装置3の外側においてカム部材
20の端部にボス部材21が固定され、ボス部材21に
扇型ギヤ22が固定されている。機体の固定部に電動モ
ータ23が固定され、平ギヤによる減速機構24が電動
モータ23に備えられており、減速機構24のピニオン
ギヤ24aが扇型ギヤ22に咬合している。ボス部材2
1にリング部材25が外嵌されており、リング部材25
に変速レバー26(変速操作具に相当)が支持されてい
る。つまり、変速部としてのカム部材20は、変速レバ
ー26と一体移動するように機械式連係機構を介して連
係され、正逆方向に作動可能に構成されている。
進切換装置の操作構造について説明する。図2及び図1
に示すように、無段変速装置3の外側においてカム部材
20の端部にボス部材21が固定され、ボス部材21に
扇型ギヤ22が固定されている。機体の固定部に電動モ
ータ23が固定され、平ギヤによる減速機構24が電動
モータ23に備えられており、減速機構24のピニオン
ギヤ24aが扇型ギヤ22に咬合している。ボス部材2
1にリング部材25が外嵌されており、リング部材25
に変速レバー26(変速操作具に相当)が支持されてい
る。つまり、変速部としてのカム部材20は、変速レバ
ー26と一体移動するように機械式連係機構を介して連
係され、正逆方向に作動可能に構成されている。
【0017】この変速レバー26は十字方向に揺動操作
自在で、図5に示すように、レバーガイドの前進変速用
ガイド溝44a、後進変速用ガイド溝44c及び、操作
状態切り換え用段差部分を形成する中間ガイド溝44b
の夫々に沿わせて揺動操作でき、前進変速用ガイド溝4
4a又は後進変速用ガイド溝44cにおいて、減速側操
作方向に沿って操作される際に、前進変速用ガイド溝4
4a・後進変速用ガイド溝44cの内縁k(受止め規制
部に相当)において、走行中立状態に対応する位置で変
速レバー26が強制的に受止め規制され、過剰操作によ
って前後逆方向の走行状態に切換わることがないよう構
成されている。
自在で、図5に示すように、レバーガイドの前進変速用
ガイド溝44a、後進変速用ガイド溝44c及び、操作
状態切り換え用段差部分を形成する中間ガイド溝44b
の夫々に沿わせて揺動操作でき、前進変速用ガイド溝4
4a又は後進変速用ガイド溝44cにおいて、減速側操
作方向に沿って操作される際に、前進変速用ガイド溝4
4a・後進変速用ガイド溝44cの内縁k(受止め規制
部に相当)において、走行中立状態に対応する位置で変
速レバー26が強制的に受止め規制され、過剰操作によ
って前後逆方向の走行状態に切換わることがないよう構
成されている。
【0018】リング部材25のアーム25aのピン25
bが、扇型ギヤ22の開孔22aに入り込んでおり、ゴ
ム状の一対の感圧センサー27,28(操作状態検出手
段に相当)が、アーム25aのピン25bを挟み込むよ
うに扇型ギヤ22に固定されている。前後進切換装置を
前進位置、後進位置及び中立停止位置に切換操作する切
換弁(図示せず)が備えられており、扇型ギヤ22と切
換弁とがプッシュプルワイヤ29及び融通機構30を介
して連係されている。
bが、扇型ギヤ22の開孔22aに入り込んでおり、ゴ
ム状の一対の感圧センサー27,28(操作状態検出手
段に相当)が、アーム25aのピン25bを挟み込むよ
うに扇型ギヤ22に固定されている。前後進切換装置を
前進位置、後進位置及び中立停止位置に切換操作する切
換弁(図示せず)が備えられており、扇型ギヤ22と切
換弁とがプッシュプルワイヤ29及び融通機構30を介
して連係されている。
【0019】無段変速装置3側の固定壁43にポテンシ
ョメータ41を取付けるとともに、このポテンショメー
タ41から延びる揺動レバー42の先端側の横向きピン
42aを、前記扇型ギヤ22に形成した長孔22bに挿
通させて、無段変速装置3の変速状態を検出可能に構成
してある。
ョメータ41を取付けるとともに、このポテンショメー
タ41から延びる揺動レバー42の先端側の横向きピン
42aを、前記扇型ギヤ22に形成した長孔22bに挿
通させて、無段変速装置3の変速状態を検出可能に構成
してある。
【0020】図6に示すように、電動モータ23を操作
する制御装置31(制御手段に相当)、制御装置31か
らの信号により前進側の駆動状態に切換操作される(即
ち、変速レバー26が、図1において反時計周りである
正転側に揺動するように切換操作される)第1電磁リレ
ー32、後進側の駆動状態に切換操作される(即ち、変
速レバー26が、図1において時計周りである逆転側に
揺動するように切換操作される)第2電磁リレー33、
電動モータ23に後述するパルス信号P1,P2’,P
2’’を供給する入り状態と電動モータ23の端子23
a,23bを接地(短絡)させる切り状態とに切換操作
される第3電磁リレー34が備えられている。第1,
2,3電磁リレー32,33,34の励磁駆動用のトラ
ンジスタ35,37,38、パルス信号P1,P2’,
P2’’用のトランジスタ39、電動モータ23への供
給電流を検出する基準抵抗器から成る電流検出装置40
が備えられている。
する制御装置31(制御手段に相当)、制御装置31か
らの信号により前進側の駆動状態に切換操作される(即
ち、変速レバー26が、図1において反時計周りである
正転側に揺動するように切換操作される)第1電磁リレ
ー32、後進側の駆動状態に切換操作される(即ち、変
速レバー26が、図1において時計周りである逆転側に
揺動するように切換操作される)第2電磁リレー33、
電動モータ23に後述するパルス信号P1,P2’,P
2’’を供給する入り状態と電動モータ23の端子23
a,23bを接地(短絡)させる切り状態とに切換操作
される第3電磁リレー34が備えられている。第1,
2,3電磁リレー32,33,34の励磁駆動用のトラ
ンジスタ35,37,38、パルス信号P1,P2’,
P2’’用のトランジスタ39、電動モータ23への供
給電流を検出する基準抵抗器から成る電流検出装置40
が備えられている。
【0021】前記制御装置31は、電流検出装置40の
検出情報に基づいて、電動モータ23に過電流が流れる
状態が継続するのを回避するように(つまり図11に示
すように、20アンペアよりも大きな電流が流れるのを
回避し、且つ、10アンペア〜20アンペアの電流が
2.5秒以上継続するのを回避するように)、電動モー
タ23に対する電流の供給を制御するよう構成されてい
る。
検出情報に基づいて、電動モータ23に過電流が流れる
状態が継続するのを回避するように(つまり図11に示
すように、20アンペアよりも大きな電流が流れるのを
回避し、且つ、10アンペア〜20アンペアの電流が
2.5秒以上継続するのを回避するように)、電動モー
タ23に対する電流の供給を制御するよう構成されてい
る。
【0022】また電流検出装置40と制御装置31との
間に、電流検出装置40による電流検出値を増幅する増
幅器45を設けるとともに、制御装置31は、前記保持
電流の検出値に対する増幅率を、過電流の検出値に対す
る増幅率よりも高く設定するよう構成されている。尚、
この増幅器45の増幅率の変更は、保持電流及び過電流
の検出タイミングに合わせて、制御装置31の指令信号
により行われる。
間に、電流検出装置40による電流検出値を増幅する増
幅器45を設けるとともに、制御装置31は、前記保持
電流の検出値に対する増幅率を、過電流の検出値に対す
る増幅率よりも高く設定するよう構成されている。尚、
この増幅器45の増幅率の変更は、保持電流及び過電流
の検出タイミングに合わせて、制御装置31の指令信号
により行われる。
【0023】次に、変速レバー26によるベルト式の無
段変速装置3及び前後進切換装置の操作について、図
7,図8,図9に基づいて説明する。変速レバー26を
中立停止領域Nの一端から前進側の範囲に操作している
と、プッシュプルワイヤ29及び切換弁により、前後進
切換装置が前進位置に操作されており、変速レバー26
を中立停止位置Nから後進側の範囲に操作していると、
プッシュプルワイヤ29及び切換弁により、前後進切換
装置が後進位置に操作されている。
段変速装置3及び前後進切換装置の操作について、図
7,図8,図9に基づいて説明する。変速レバー26を
中立停止領域Nの一端から前進側の範囲に操作している
と、プッシュプルワイヤ29及び切換弁により、前後進
切換装置が前進位置に操作されており、変速レバー26
を中立停止位置Nから後進側の範囲に操作していると、
プッシュプルワイヤ29及び切換弁により、前後進切換
装置が後進位置に操作されている。
【0024】〔1〕アシスト作動のために電動モータ2
3を作動させたときに、上述の如く過電流が流れるのを
回避するために、電流検出装置40の電流を検出処理し
て、過電流の場合には、パルス信号P1,P2’,P
2’’の出力を停止する、過電流監視処理を先行する。
尚、出力停止後の起動は、図外のリセットスイッチにて
行われる(ステップS1)。図外の指令スイッチにより
レバー位置記憶処理が指令されていれば、変速レバー2
6を中立位置nから前進上限位置・後進上限位置まで揺
動操作して、変速レバー26の位置と、ポテンショメー
タ41が示す値(0〜255ポイント)とを対応させ、
制御装置31に記憶させる(ステップS2,S3)。詳
しくは図5に示すように、前記変速レバー26の揺動範
囲を、前記中立領域Nと、この中立領域Nを挟む前進領
域F・後進領域Rとに区分けするとともに、さらに前記
中立領域Nを、その中央の中立位置nの両側のいきすぎ
領域Na(中立領域N内に設定の領域である)と、この
いきすぎ領域Naの両側に間隔を空けて位置する一対の
発進領域Nb(発進直前に変速レバー26が位置する設
定領域である)とに区分けし、ポテンショメータ41が
示す値を各領域ごとに割り当てる。
3を作動させたときに、上述の如く過電流が流れるのを
回避するために、電流検出装置40の電流を検出処理し
て、過電流の場合には、パルス信号P1,P2’,P
2’’の出力を停止する、過電流監視処理を先行する。
尚、出力停止後の起動は、図外のリセットスイッチにて
行われる(ステップS1)。図外の指令スイッチにより
レバー位置記憶処理が指令されていれば、変速レバー2
6を中立位置nから前進上限位置・後進上限位置まで揺
動操作して、変速レバー26の位置と、ポテンショメー
タ41が示す値(0〜255ポイント)とを対応させ、
制御装置31に記憶させる(ステップS2,S3)。詳
しくは図5に示すように、前記変速レバー26の揺動範
囲を、前記中立領域Nと、この中立領域Nを挟む前進領
域F・後進領域Rとに区分けするとともに、さらに前記
中立領域Nを、その中央の中立位置nの両側のいきすぎ
領域Na(中立領域N内に設定の領域である)と、この
いきすぎ領域Naの両側に間隔を空けて位置する一対の
発進領域Nb(発進直前に変速レバー26が位置する設
定領域である)とに区分けし、ポテンショメータ41が
示す値を各領域ごとに割り当てる。
【0025】〔2〕変速レバー26を、図1において反
時計周りである正転側(又は逆転側)に操作し始める
と、ピン25bが正転側の感圧センサー27(又は逆転
側の感圧センサー28)に押圧されて(ステップS4,
S5)、正転側の感圧センサー27(又は逆転側の感圧
センサー28)から信号が制御装置31に入力される。
正転側の感圧センサー27(又は逆転側の感圧センサー
28)による検出時点が変速レバー26の逆転作動後
(又は正転作動後)の第1設定時間T1(例えば200
msec(ミリ秒))内になく(ステップS6,S2
1)、変速レバー26が前進上限位置(又は後進上限位
置)にないと(ステップS7,S22)、制御装置31
から図10に示すような正転側(又は逆転側)のパルス
信号P1が出力され、パルス信号P1に応じた正転側
(又は逆転側)の操作電流A1が電動モータ23に出力
されて高速正転(又は高速逆転)し(ステップS8,S
23)、電動モータ23から変速レバー26に正転側
(又は逆転側)に沿ったアシスト力が与えられる。
時計周りである正転側(又は逆転側)に操作し始める
と、ピン25bが正転側の感圧センサー27(又は逆転
側の感圧センサー28)に押圧されて(ステップS4,
S5)、正転側の感圧センサー27(又は逆転側の感圧
センサー28)から信号が制御装置31に入力される。
正転側の感圧センサー27(又は逆転側の感圧センサー
28)による検出時点が変速レバー26の逆転作動後
(又は正転作動後)の第1設定時間T1(例えば200
msec(ミリ秒))内になく(ステップS6,S2
1)、変速レバー26が前進上限位置(又は後進上限位
置)にないと(ステップS7,S22)、制御装置31
から図10に示すような正転側(又は逆転側)のパルス
信号P1が出力され、パルス信号P1に応じた正転側
(又は逆転側)の操作電流A1が電動モータ23に出力
されて高速正転(又は高速逆転)し(ステップS8,S
23)、電動モータ23から変速レバー26に正転側
(又は逆転側)に沿ったアシスト力が与えられる。
【0026】つまり前進領域Fにおいて変速レバー26
を正転側に操作すると、電動モータ23から正転側にア
シスト力が与えられて、無段変速装置3が増速側に変速
操作されるのであり、変速レバー26を逆転側に操作す
ると、電動モータ23から逆転側にアシスト力が与えら
れて、無段変速装置3が減速側に変速操作される。逆に
後進領域Rにおいて、変速レバー26を逆転側に操作す
ると、電動モータ23から逆転側にアシスト力が与えら
れて、無段変速装置3が増速側に変速操作されるのであ
り、変速レバー26を正転側に操作すると、電動モータ
23から正転側にアシスト力が与えられて、無段変速装
置3が減速側に変速操作される。この場合、図7に示す
ように一つの周期Tにおいて、パルス信号P1の出力時
間T’と停止時間T’’との比(T’/T’’)が1.
0に設定されているので、パルス信号P1が連続的に出
力される状態となっている。
を正転側に操作すると、電動モータ23から正転側にア
シスト力が与えられて、無段変速装置3が増速側に変速
操作されるのであり、変速レバー26を逆転側に操作す
ると、電動モータ23から逆転側にアシスト力が与えら
れて、無段変速装置3が減速側に変速操作される。逆に
後進領域Rにおいて、変速レバー26を逆転側に操作す
ると、電動モータ23から逆転側にアシスト力が与えら
れて、無段変速装置3が増速側に変速操作されるのであ
り、変速レバー26を正転側に操作すると、電動モータ
23から正転側にアシスト力が与えられて、無段変速装
置3が減速側に変速操作される。この場合、図7に示す
ように一つの周期Tにおいて、パルス信号P1の出力時
間T’と停止時間T’’との比(T’/T’’)が1.
0に設定されているので、パルス信号P1が連続的に出
力される状態となっている。
【0027】〔3〕上記〔2〕において正転側の感圧セ
ンサー27(又は逆転側の感圧センサー28)による検
出時点が、変速レバー26の逆転作動後(正転作動後)
の第1設定時間T1(200msec)内にあったとす
る(ステップS6,S21)。この場合、ポテンショメ
ータ41が、中立状態又は中立に近い状態(つまり、中
立領域N内のいきすぎ領域Na内に変速レバー26が位
置していること)を検出すると(ステップS9,S2
4)、正転側の感圧センサー27(又は逆転側の感圧セ
ンサー28)による変速レバー26の増速側への作動の
検出がなくなるべく、第2設定時間T2だけ電動モータ
23が微速正転(又は微速逆転する(ステップS10,
S11,S25,S26)。これにより変速レバー26
のハンチング動作が抑制される。
ンサー27(又は逆転側の感圧センサー28)による検
出時点が、変速レバー26の逆転作動後(正転作動後)
の第1設定時間T1(200msec)内にあったとす
る(ステップS6,S21)。この場合、ポテンショメ
ータ41が、中立状態又は中立に近い状態(つまり、中
立領域N内のいきすぎ領域Na内に変速レバー26が位
置していること)を検出すると(ステップS9,S2
4)、正転側の感圧センサー27(又は逆転側の感圧セ
ンサー28)による変速レバー26の増速側への作動の
検出がなくなるべく、第2設定時間T2だけ電動モータ
23が微速正転(又は微速逆転する(ステップS10,
S11,S25,S26)。これにより変速レバー26
のハンチング動作が抑制される。
【0028】〔4〕ポテンショメータ41が中立状態又
は中立に近い状態を検出せず(ステップS9,S2
4)、変速レバー26の逆転作動後(又は正転作動
後)、第1設定時間T1経過しており(ステップS1
2,S27)、変速レバー26が前進上限位置(後進上
限位置)にないと(ステップS7,S22)、制御装置
31から前記パルス信号P1が出力されて、操作電流A
1が電動モータ23に出力され(ステップS8,S2
3)、電動モータ23から変速レバー26に前述のアシ
スト力が与えられる。
は中立に近い状態を検出せず(ステップS9,S2
4)、変速レバー26の逆転作動後(又は正転作動
後)、第1設定時間T1経過しており(ステップS1
2,S27)、変速レバー26が前進上限位置(後進上
限位置)にないと(ステップS7,S22)、制御装置
31から前記パルス信号P1が出力されて、操作電流A
1が電動モータ23に出力され(ステップS8,S2
3)、電動モータ23から変速レバー26に前述のアシ
スト力が与えられる。
【0029】〔5〕ポテンショメータ41が中立状態又
は中立に近い状態を検出せず(ステップS9,S2
4)、減速作動後、第1設定時間T1経過していないと
スタート地点に戻る(ステップS12,S27)。
は中立に近い状態を検出せず(ステップS9,S2
4)、減速作動後、第1設定時間T1経過していないと
スタート地点に戻る(ステップS12,S27)。
【0030】〔6〕次に変速レバー26の操作を止める
と、正転側及び逆転側の感圧センサー27,28の信号
が停止する(ステップS4,S5)。この場合、前進領
域Fの高速範囲F1において(ステップS14)、変速
レバー26の操作を止めると、制御装置31から図10
に示すような前進側(正転側)のパルス信号P2’が出
力される。このパルス信号P2’において、一つの周期
Tでの出力時間T’と停止時間T’’との比(T’/
T’’)が充分に小さい値に設定されているので、正転
側の所定値B’の保持電流A2’(前述の操作電流A1
よりも充分に小さい)が、電動モータ23に出力される
(ステップS15)。上記〔4〕において、変速レバー
26が前進上限位置にあるときも、同様に前記保持電流
A2’が、電動モータ23に出力される。
と、正転側及び逆転側の感圧センサー27,28の信号
が停止する(ステップS4,S5)。この場合、前進領
域Fの高速範囲F1において(ステップS14)、変速
レバー26の操作を止めると、制御装置31から図10
に示すような前進側(正転側)のパルス信号P2’が出
力される。このパルス信号P2’において、一つの周期
Tでの出力時間T’と停止時間T’’との比(T’/
T’’)が充分に小さい値に設定されているので、正転
側の所定値B’の保持電流A2’(前述の操作電流A1
よりも充分に小さい)が、電動モータ23に出力される
(ステップS15)。上記〔4〕において、変速レバー
26が前進上限位置にあるときも、同様に前記保持電流
A2’が、電動モータ23に出力される。
【0031】前進領域Fの低速範囲F2において(ステ
ップS14)、変速レバー26の操作を止めると、制御
装置31からから図10に示すような前進側(正転側)
のパルス信号P2’’が出力される。このパルス信号P
2’’において、前記の比T’/T’’が前記P2’に
おけるT’/T’’よりも小さい値に設定されているの
で、正転側の所定値B’’の保持電流A2’’(前述の
保持電流A2’よりも小さい)が、電動モータ23に出
力される(ステップS16)。
ップS14)、変速レバー26の操作を止めると、制御
装置31からから図10に示すような前進側(正転側)
のパルス信号P2’’が出力される。このパルス信号P
2’’において、前記の比T’/T’’が前記P2’に
おけるT’/T’’よりも小さい値に設定されているの
で、正転側の所定値B’’の保持電流A2’’(前述の
保持電流A2’よりも小さい)が、電動モータ23に出
力される(ステップS16)。
【0032】後進領域Rにおいて(ステップS13)、
変速レバー26の操作を止めると、制御装置31から図
10に示すような逆転側のパルス信号P2’’が出力さ
れ、前記保持電流A2’’が、電動モータ23に出力さ
れる(ステップS17)。上記〔4〕において、変速レ
バー26が後進上限位置にあるときも、同様に前記保持
電流A2’’が、電動モータ23に出力される。
変速レバー26の操作を止めると、制御装置31から図
10に示すような逆転側のパルス信号P2’’が出力さ
れ、前記保持電流A2’’が、電動モータ23に出力さ
れる(ステップS17)。上記〔4〕において、変速レ
バー26が後進上限位置にあるときも、同様に前記保持
電流A2’’が、電動モータ23に出力される。
【0033】図2に示すベルト式の無段変速装置3は、
伝動ベルト13の張力により中立停止領域N側に戻ろう
としているので、ステップS15,S16,S17での
電動モータ23の正転側(又は逆転側)の小さなアシス
ト力と、無段変速装置3の前述の中立停止領域N側への
復帰付勢力とが釣り合って、変速レバー26及び無段変
速装置3がその操作位置(変速位置)に保持される。
伝動ベルト13の張力により中立停止領域N側に戻ろう
としているので、ステップS15,S16,S17での
電動モータ23の正転側(又は逆転側)の小さなアシス
ト力と、無段変速装置3の前述の中立停止領域N側への
復帰付勢力とが釣り合って、変速レバー26及び無段変
速装置3がその操作位置(変速位置)に保持される。
【0034】この場合に、どれだけの値の正転側(又は
逆転側)の保持電流A2(つまりA2’,A2’’)を
電動モータ23に供給すると、変速レバー26及び無段
変速装置3が保持されるのかが実験等により事前に把握
されており、その保持電流A2’,A2’’の値が所定
値B’,B’’である。電動モータ23に供給される正
転側(又は逆転側)の保持電流A2’,A2’’におい
て、図7に示すように所定値B’,B’’を含む小範囲
C内の保持電流A2’,A2’’のみの値が(小範囲C
から外れた保持電流A2’,A2’’の値は無視され
る)、フィードバックされて検出されており、正転側
(又は逆転側)の保持電流A2’,A2’’が所定値
B’,B’’に維持されるように、パルス信号P2’,
P2’’における出力時間T’と停止時間T’’との比
(T’/T’’)が、制御装置31によって自動的に変
更操作される。
逆転側)の保持電流A2(つまりA2’,A2’’)を
電動モータ23に供給すると、変速レバー26及び無段
変速装置3が保持されるのかが実験等により事前に把握
されており、その保持電流A2’,A2’’の値が所定
値B’,B’’である。電動モータ23に供給される正
転側(又は逆転側)の保持電流A2’,A2’’におい
て、図7に示すように所定値B’,B’’を含む小範囲
C内の保持電流A2’,A2’’のみの値が(小範囲C
から外れた保持電流A2’,A2’’の値は無視され
る)、フィードバックされて検出されており、正転側
(又は逆転側)の保持電流A2’,A2’’が所定値
B’,B’’に維持されるように、パルス信号P2’,
P2’’における出力時間T’と停止時間T’’との比
(T’/T’’)が、制御装置31によって自動的に変
更操作される。
【0035】変速レバー26が中立停止領域Nに操作さ
れ、発進領域Nbで増速作動後第3設定時間T3(例え
ば200msec)内にあると(ステップS18)、電
動モータ23への操作電流A1(保持電流A2)の供給
系が遮断された状態に設定され、電動モータ23が空転
状態となる(ステップS19)。電動モータ23の空転
状態は、図6に示す第3電磁リレー34をトランジスタ
39側に切換操作し、トランジスタ39にパルス信号P
1,P2’,P2’’を出力しないことによって設定す
る。ベルト無段変速装置は一般に中立領域Nが広くて、
増速操作してから発進するまでに少し時間がかかるが、
上記のように電動モータ23を空転させることで、操縦
者に円滑に発進する印象を与えることができる。
れ、発進領域Nbで増速作動後第3設定時間T3(例え
ば200msec)内にあると(ステップS18)、電
動モータ23への操作電流A1(保持電流A2)の供給
系が遮断された状態に設定され、電動モータ23が空転
状態となる(ステップS19)。電動モータ23の空転
状態は、図6に示す第3電磁リレー34をトランジスタ
39側に切換操作し、トランジスタ39にパルス信号P
1,P2’,P2’’を出力しないことによって設定す
る。ベルト無段変速装置は一般に中立領域Nが広くて、
増速操作してから発進するまでに少し時間がかかるが、
上記のように電動モータ23を空転させることで、操縦
者に円滑に発進する印象を与えることができる。
【0036】変速レバー26が中立停止領域Nに操作さ
れ、発進領域Nbで増速作動後前記第3設定時間T3内
にないと(ステップS18)、電動モータ23への操作
電流A1(保持電流A2’,A2’’)の供給系が短絡
された状態に設定される(ステップS20)。これは図
6に示す第3電磁リレー34を切り状態として、電動モ
ータ23の端子23a,23bを接地させて、短絡され
た状態とする。
れ、発進領域Nbで増速作動後前記第3設定時間T3内
にないと(ステップS18)、電動モータ23への操作
電流A1(保持電流A2’,A2’’)の供給系が短絡
された状態に設定される(ステップS20)。これは図
6に示す第3電磁リレー34を切り状態として、電動モ
ータ23の端子23a,23bを接地させて、短絡され
た状態とする。
【0037】〔別実施形態〕上記実施形態では、無段変
速装置としてベルト式無段変速装置の場合を例示した
が、これに限定されるものではなく、変速操作具の人為
操作に基づいて正逆に作動され、駆動操作手段にて作動
が補助される構成であればよく、例えば、静油圧式無段
変速装置の変速操作部等、その他の無段変速装置であっ
ても本発明は適用できる。
速装置としてベルト式無段変速装置の場合を例示した
が、これに限定されるものではなく、変速操作具の人為
操作に基づいて正逆に作動され、駆動操作手段にて作動
が補助される構成であればよく、例えば、静油圧式無段
変速装置の変速操作部等、その他の無段変速装置であっ
ても本発明は適用できる。
【0038】前記出力時間T’,停止時間T’’,第
1,第2,第3設定時間T1,T2,T3は上記の値に
限定されるものではなく、各種の状況に応じて変更可能
である。
1,第2,第3設定時間T1,T2,T3は上記の値に
限定されるものではなく、各種の状況に応じて変更可能
である。
【0039】
【発明の効果】請求項1の構成によれば、電動モータに
過電流が流れる状態が継続するのを回避する手段を安価
に構成して経済性を向上させることができた。
過電流が流れる状態が継続するのを回避する手段を安価
に構成して経済性を向上させることができた。
【0040】又、変速操作具にアシスト力を与える電動
モータを備えた作業車の走行変速構造においてウォーム
減速機構を備えずに、無段変速装置が低速側に戻ろうと
するのに抗した保持電流を既存の電動モータに供給する
ように構成することによって、変速操作具を素早く操作
しての無段変速装置の変速操作が行えるようになり、操
作性の向上を図ることができた。しかも、保持電流の供
給量を適切な値に設定できて、供給する保持電流の値を
検出せずに供給する場合に比べて、適切な保持電流を供
給して、変速状態の保持を適切に行うことができる。
モータを備えた作業車の走行変速構造においてウォーム
減速機構を備えずに、無段変速装置が低速側に戻ろうと
するのに抗した保持電流を既存の電動モータに供給する
ように構成することによって、変速操作具を素早く操作
しての無段変速装置の変速操作が行えるようになり、操
作性の向上を図ることができた。しかも、保持電流の供
給量を適切な値に設定できて、供給する保持電流の値を
検出せずに供給する場合に比べて、適切な保持電流を供
給して、変速状態の保持を適切に行うことができる。
【0041】請求項2の構成によれば、制御装置による
制御の精度を上げることができるので、電動モータに過
電流が流れる状態が継続するのを確実に回避することが
できるようになった。
制御の精度を上げることができるので、電動モータに過
電流が流れる状態が継続するのを確実に回避することが
できるようになった。
【0042】請求項3の構成によれば、ベルト式無段変
速装置を用いて走行変速を行わせるものであって、油圧
式無段変速装置等の他の変速装置に較べて安価に構成で
きるベルト式無段変速装置の採用によって、全体構成の
低廉化を図りながらも、電動モータのアシスト作動によ
って軽快に変速でき、しかも、過電流保護のための構成
の簡素化により、全体構成の一層の低廉化を図れるので
あり、もって、全体として実用上の利点の大きな走行変
速装置を得るに至った。
速装置を用いて走行変速を行わせるものであって、油圧
式無段変速装置等の他の変速装置に較べて安価に構成で
きるベルト式無段変速装置の採用によって、全体構成の
低廉化を図りながらも、電動モータのアシスト作動によ
って軽快に変速でき、しかも、過電流保護のための構成
の簡素化により、全体構成の一層の低廉化を図れるので
あり、もって、全体として実用上の利点の大きな走行変
速装置を得るに至った。
【図1】無段変速装置、変速レバー及び電動モータ付近
の側面図
の側面図
【図2】無段変速装置の縦断背面図
【図3】無段変速装置における変速操作用のカム部材の
平面図
平面図
【図4】コンバインの伝動系を示す概略図
【図5】レバーガイドを示す図
【図6】電動モータの制御回路系を示す図
【図7】変速レバーによる変速操作時の制御の流れを示
す図
す図
【図8】変速レバーによる変速操作時の制御の流れを示
す図
す図
【図9】変速レバーによる変速操作時の制御の流れを示
す図
す図
【図10】パルス信号、電動モータに供給される操作電
流及び保持電流の状態を示す図
流及び保持電流の状態を示す図
【図11】過電流の遮断域を示す図
3 走行用の無段変速装置、ベルト式の無段変
速装置 20 走行用の無段変速装置の変速部 23 電動モータ 26 変速操作具 27,28 操作状態検出手段 31 制御手段 40 電流検出装置 45 増幅器 A1 操作電流 A2 保持電流
速装置 20 走行用の無段変速装置の変速部 23 電動モータ 26 変速操作具 27,28 操作状態検出手段 31 制御手段 40 電流検出装置 45 増幅器 A1 操作電流 A2 保持電流
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平6−201039(JP,A)
特開 平7−46885(JP,A)
特開 平5−133453(JP,A)
特開 平6−261578(JP,A)
特開 平5−304827(JP,A)
実開 昭55−123229(JP,U)
実開 平6−6819(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F16H 59/00 - 61/12
F16H 61/16 - 61/36
F16H 63/00 - 63/48
F16H 9/00
Claims (3)
- 【請求項1】 人為的に正逆に操作される変速操作具と
走行用の無段変速装置の変速部とを機械的に連動連結す
るとともに、電動モータの動力を前記変速操作具の操作
方向に沿って正逆にアシスト力として与えるように構成
し、前記変速操作具の操作方向と、その変速操作具が人
為的に操作されているか否かとを検出する操作状態検出
手段を備えるとともに、その操作状態検出手段の検出情
報に基づいて、前記変速操作具が人為的に操作されてい
ると、前記変速操作具の操作方向にアシスト力が与えら
れるように、前記電動モータに操作電流を供給する制御
手段を備えた作業車の走行変速構造であって、 前記電動モータへの供給電流を検出する電流検出装置を
設け、 前記制御手段は、前記電流検出装置の検出情報に基づい
て、前記電動モータに過電流が流れる状態が継続するの
を回避するように、前記電動モータに対する電流の供給
を制御するよう構成され、且つ、 前記操作状態検出手段により前記変速操作具が人為的に
操作されていないことが検出されると、前記無段変速装
置が低速側に戻ろうとするのを前記電動モータの増速側
への動力にて阻止すべく、前記電動モータに保持電流を
供給するよう構成されるとともに、前記電流検出装置の
検出情報に基づいて、前記保持電流の供給量を調整する
よう構成されている 作業車の走行変速構造。 - 【請求項2】 前記電流検出装置と制御手段との間に、
前記電流検出装置による電流検出値を増幅する増幅器を
設けるとともに、前記制御手段は、前記保持電流の検出
値に対する増幅率を、前記過電流の検出値に対する増幅
率よりも高く設定するよう構成されている請求項1記載
の作業車の走行変速構造。 - 【請求項3】 前記無段変速装置がベルト式の無段変速
装置である請求項1又は2に記載の作業車の走行変速構
造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14720896A JP3455367B2 (ja) | 1996-06-10 | 1996-06-10 | 作業車の走行変速構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14720896A JP3455367B2 (ja) | 1996-06-10 | 1996-06-10 | 作業車の走行変速構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09329230A JPH09329230A (ja) | 1997-12-22 |
JP3455367B2 true JP3455367B2 (ja) | 2003-10-14 |
Family
ID=15425017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14720896A Expired - Fee Related JP3455367B2 (ja) | 1996-06-10 | 1996-06-10 | 作業車の走行変速構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3455367B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6026800B2 (ja) * | 2012-07-11 | 2016-11-16 | 株式会社東海理化電機製作所 | シフト装置 |
-
1996
- 1996-06-10 JP JP14720896A patent/JP3455367B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09329230A (ja) | 1997-12-22 |
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