JP3308170B2 - 作業車の車速制御装置 - Google Patents

作業車の車速制御装置

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JP3308170B2
JP3308170B2 JP26682296A JP26682296A JP3308170B2 JP 3308170 B2 JP3308170 B2 JP 3308170B2 JP 26682296 A JP26682296 A JP 26682296A JP 26682296 A JP26682296 A JP 26682296A JP 3308170 B2 JP3308170 B2 JP 3308170B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負荷検出手段によ
って検出されるエンジンの負荷が目標負荷に維持される
ように、走行用変速装置を変速操作する車速制御手段が
設けられた作業車の車速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記作業車の車速制御装置において、従
来では、作業車の一例としてのコンバインに適用したも
のとして、例えば特願平4‐226736号に示される
ように、前記車速検出手段が、常に、負荷検出手段によ
って検出されるエンジンの負荷が目標負荷に維持される
ように走行用変速装置の増減速操作を実行するように構
成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の車速制御装
置は、エンジンに対する負荷が目標負荷を越えて過大に
なってエンストを起こして、作業が中断して作業能率が
低下する等の不利が生じないようにしながら、エンジン
負荷が目標負荷を越えない範囲で、車速を増速させて能
率よく作業を行えるようにしたものである。
【0004】しかし、例えばコンバイン等の圃場を走行
する作業車の場合において、エンストが生じない程度
に、極力、高速状態で走行することによって作業能率を
向上させることができて使い勝手が良いのであるが、圃
場の畦際を走行するとき等において、例えば刈取り条数
が徐々に少なくなって脱穀作業負荷が減少したような場
合に、エンジン負荷が減少することにより、上述したよ
うな車速制御手段の制御動作に基づいて車速が増速する
と、車体が畦に近接していることから、車体が畦に接触
する等のおそれがある。
【0005】そこで、このような畦際での走行時には、
上述したような車速制御手段による変速操作を実行しな
いように切り換えておくことが考えられるが、そうする
と、エンジンの負荷が過大になったような場合であって
も車速を減速させる操作が行われないので、エンストが
頻繁に生じる等の不利な面がある。特に、作業に不慣れ
な未熟練者が車体に搭乗して操縦しているような場合に
おいては、車速制御手段による変速操作を実行しないよ
うに切り換える場合が多く、上述したような不利な面が
顕著に現れるものであった。
【0006】本発明はかかる点に着目してなされたもの
であり、その目的は、作業状況に応じて適切な変速操作
モードに切り換えることによって、作業能率の向上を図
ることができる従来の利点を活かしながら、走行時の安
全性を向上させることが可能となる作業車の車速制御装
置を提供する点にある。
【0007】本発明の別の目的は、操作の煩わしさが少
なく、しかも、構成の複雑化を招くことなく、上述の目
的を達成することが可能となる作業車の車速制御装置を
提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、前記車速制御手段は、負荷検出手段によっ
て検出されるエンジンの負荷が目標負荷に維持されるよ
うに、走行用変速装置を変速操作する場合において、走
行用変速装置の増速操作並びに減速操作の夫々を実行す
る増減速操作モードと、前記走行用変速装置の減速操作
のみを実行する減速操作モードとに切り換え可能に構成
されている。
【0009】つまり、増減速操作モードにおいては、負
荷検出手段によって検出されるエンジンの負荷が目標負
荷よりも大であれば、走行用変速装置を減速操作して、
目標負荷になるようにエンジン負荷を減少させ、又、前
記エンジン負荷が目標負荷よりも小であれば、エンジン
負荷が目標負荷になるまで走行用変速装置を増速操作さ
せることになる。
【0010】減速操作モードにおいては、負荷検出手段
によって検出されるエンジンの負荷が目標負荷よりも大
であれば、走行用変速装置を減速操作して、目標負荷に
なるようにエンジン負荷を減少させる。尚、前記エンジ
ン負荷が目標負荷よりも小であるときは、増速操作は行
わずに、現在の車速を維持することになる。
【0011】従って、高速で走行することが可能な作業
状況であれば、増減速操作モードに切り換えておくこと
で、極力、高速で走行して作業能率を向上できるという
従来の利点を活かすことができ、高速走行が難しいよう
な作業状況であれば、減速操作モードに切り換えておく
ことで、エンジン負荷が過大になることを有効に回避し
てエンストによる作業能率の低下を防止しながら、車速
制御手段による増速操作が行われず、安全性を向上でき
るものとなる。
【0012】また、請求項に記載の特徴構成によれ
ば、前記車速制御手段に対して、前記増減速操作モード
又は前記減速操作モードのうちのいずれかの操作モード
に設定するべく切り換え指令を与える人為操作式の指令
手段が備えられている。
【0013】従って、操縦者等が指令手段を人為的に切
り換え操作させることで、作業状況に応じて適切な操作
モードに切り換え設定することができ、適切な操作モー
ドで変速操作が行われることになる。切り換え操作は操
作者により任意に行えるので、例えば、熟練度に応じて
適切な変速操作状態に設定できる。
【0014】また、請求項に記載の特徴構成によれ
ば、前記車速制御手段によって前記走行用変速装置が変
速操作される際における車速の上限値を設定する上限車
速設定手段と、車速を検出する車速検出手段とが備えら
れ、車速制御手段は、車速検出手段にて検出される検出
車速が前記上限値を越えないように走行用変速装置の変
速操作を実行するように構成されている。
【0015】上限車速設定手段によって車速の上限値を
適正な値に設定しておくと、車速制御手段によって走行
用変速装置が増速側に操作される場合であっても、車速
が前記上限値を越えないように増速側変速操作が規制さ
れるので、増減速操作モードにおいても上限値を越える
ような高速での走行が行われず、走行上の安全性を確保
できる。
【0016】さらに、請求項に記載の特徴構成によれ
ば、前記指令手段が、前記増減速操作モードに切り換え
指令を与える指令状態において、複数の操作状態に切り
換え操作可能に設けられ、且つ、この複数の操作状態で
の切り換え操作に基づいて、前記車速の上限値を設定可
能であって、前記上限車速設定手段を兼用するように構
成されている。
【0017】従って、変速操作モードを切り換え指令す
る指令手段と、上限車速設定手段とを兼用する構成とす
ることで、それらを各別に設ける構成に較べて、構成を
簡素化できると共に、操作の煩わしさも少ないものにな
る。
【0018】請求項に記載の特徴構成によれば、請求
における前記指令手段は、人為操作される1つの操
作具が、前記増減速操作モードに切り換える為の指令を
与える増減速用の操作域と、前記減速操作モードに切り
換える為の指令を与える減速用の操作域とにわたって切
り換え操作可能に設けられている。
【0019】つまり、1つの操作具を、増減速用の操作
域と減速用の操作域とにわたって切り換え操作するだけ
の操作で、車速制御手段に対して変速操作モードを切り
換える指令を与えることができると共に、増減速用の操
作域における切り換え操作によって前記車速の上限値を
設定することができる。
【0020】従って、1つの操作具によって、指令手段
と上限車速設定手段とを兼用する構成となり、増減速用
の指令用操作具と、減速用の指令用操作具とを各々備え
る構成に較べて、構成を簡素化できると共に、操作の煩
わしさも軽減できるものとなる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態を説明する。図13に作業車の一例である自
脱型コンバインの全体側面図を示している。このコンバ
インは、左右一対のクローラ走行装置60を備えた機体
61上に脱穀装置62が設けられ、機体前部に穀稈を刈
り取り後方の脱穀装置46に向けて搬送する刈取部63
が設けられ、この刈取部63の横一側には操縦部64が
備えられ、操縦者が搭乗して車体の操縦操作を行うよう
に構成されている。
【0022】前記刈取部63は、倒伏している植立穀稈
を立姿勢に引き起こす引起こし装置65と、引き起こさ
れた穀稈の株元を切断する刈取装置66と、刈取られた
立姿勢の穀稈を徐々に横倒れ姿勢に向き変更しながら脱
穀装置46のフィードチェーン67の始端部に向けて搬
送する縦搬送装置68等を備えて構成されている。
【0023】図4にこのコンバインの伝動系を示してい
る。エンジン1からの動力が、ベルトテンション式の脱
穀クラッチ45(伝動機構に相当)を介して脱穀装置4
6に伝達されるとともに、テンションクラッチを備えた
ベルト伝動機構2を介して、走行用変速装置としてのベ
ルト式の無段変速装置3の入力プーリー4に伝達され、
無段変速装置3からの動力がミッションケース5の油圧
クラッチ式の前後進切換装置(図示せず)、及び走行用
のギヤ変速装置(図示せず)を介して、左右のクローラ
走行装置6に伝達される。そしてギヤ変速装置の直前か
ら分離した動力が、ミッションケース5からベルト伝動
機構7を介して、機体の前部の刈取部8に伝達される。
この刈取部8にはその引起こし装置に、刈取穀稈の存
否、即ち、刈取走行状態であることを検出する株元セン
サ47を設けてある。
【0024】また図6に示すように、前記脱穀クラッチ
45の入切操作用の操作レバー48に、クラッチを接続
したときにONになる脱穀クラッチスイッチ49を設
け、前記エンジン1にその回転数を検出する電磁ピック
アップ式の回転数センサ50を付設してある。エンジン
1は負荷の増大に応じて回転数が低下することから、前
記回転数センサ50が、エンジン1の負荷を検出するエ
ンジンの負荷検出手段として機能する。更に、クローラ
走行装置6の回転数を検出すること等により、コンバイ
ンの実際の車速を検出する車速検出手段としての車速セ
ンサ53を設けてある。
【0025】次に、前記ベルト式の無段変速装置3、及
びその変速操作構造について説明する。図2に示すよう
に、入力プーリー4が固定された入力軸9に第1割プー
リー11、出力軸10に第2割プーリー12を備えて、
第1及び第2割プーリー11,12に亘り伝動ベルト1
3を巻回している。第1及び第2割プーリー11,12
は、入力軸9及び出力軸10にスプライン構造で固定さ
れるプーリー部分14、及び軸芯方向に移動自在なプー
リー部分15から構成されており、第2割プーリー12
の移動側のプーリー部分15はバネ16で固定側のプー
リー部分14側に付勢され、出力軸10側の負荷が大き
くなるのに比例して移動側のプーリー部分15を固定側
のプーリー部分14に押すカム機構17が設けられてい
る。
【0026】第1割プーリー11の移動側のプーリー部
分15にベアリングを介してリング部材18が外嵌さ
れ、リング部材18に固定された一対のピン18aが無
段変速装置3のケース側の凹部19に入り込んで、リン
グ部材18が回り止めされている。図3及び図2に示す
ように、円筒状のカム部材20がベアリングを介して入
力軸9に外嵌されて、直線状の底部20aと左右対象な
一対の傾斜面20bとで構成された凹部がカム部材20
に一対形成されており、リング部材18のピン18aの
ローラー18bが、カム部材20の一対の凹部に入り込
んでいる。
【0027】図2及び図3に示す状態は、第1割プーリ
ー11の移動側のプーリー部分15が固定側のプーリー
部分14から紙面左方に最も離れ、第2割プーリー12
の移動側のプーリー部分15が固定側のプーリー部分1
4に最も接近した最低速位置の状態である。この状態か
らカム部材20を右及び左に回転させると、傾斜面20
bを介してリング部材18及び第1割プーリー11の移
動側のプーリー部分15が、固定側のプーリー部分14
側に押し操作されて接近し、第1割プーリー11での伝
動ベルト13の巻回半径が大きくなっていく。これに伴
って第2割プーリー12の移動側のプーリー部分15
が、固定側のプーリー部分14から紙面右方に離れてい
くのであり、無段変速装置3が高速側に変速操作されて
いく。
【0028】次に、ベルト式の無段変速装置3及び前後
進切換装置の操作構造について説明する。図2及び図1
に示すように、無段変速装置3の外側においてカム部材
20の端部にボス部材21が固定され、ボス部材21に
扇型ギヤ22が固定されている。機体の固定部に電動モ
ータ23が固定され、平ギヤによる減速機構24が電動
モータ23に備えられており、減速機構24のピニオン
ギヤ24aが扇型ギヤ22に咬合している。ボス部材2
1にリング部材25が外嵌されており、リング部材25
に変速レバー26が支持されている。
【0029】この変速レバー26は十字方向に揺動操作
自在で、図5に示すように、レバーガイドの前進変速用
ガイド溝44a、後進変速用ガイド溝44c及び、操作
状態切り換え用段差部分を形成する中間ガイド溝44b
の夫々に沿わせて揺動操作でき、前進変速用ガイド溝4
4a又は後進変速用ガイド溝44cにおいて、減速側操
作方向に沿って操作される際に、前進変速用ガイド溝4
4a・後進変速用ガイド溝44cの内縁kにおいて、走
行中立状態に対応する位置で変速レバー26が強制的に
受止め規制され、過剰操作によって前後逆方向の走行状
態に切換わることがないよう構成されている。
【0030】リング部材25のアーム25aのピン25
bが、扇型ギヤ22の開孔22aに入り込んでおり、ゴ
ム状の一対の感圧センサー27,28が、アーム25a
のピン25bを挟み込むように扇型ギヤ22に固定され
ている。前後進切換装置を前進位置・後進位置・中立停
止位置に切換操作する切換弁(図示せず)が備えられて
おり、扇型ギヤ22と切換弁とがプッシュプルワイヤ2
9及び融通機構30を介して連係されている。つまり、
変速レバー26が、図1において反時計周りである正転
側に操作されると、ピン25bが正転側の感圧センサー
27に接当して、正転側の感圧センサー27から検出信
号が出力されて、変速レバー26が正転側へ操作された
ことが検出される。又、変速レバー26が、図1におい
て時計周りである逆転側に操作されると、ピン25bが
逆転側の感圧センサー28に接当して、逆転側の感圧セ
ンサー28から検出信号が出力されて、変速レバー26
が逆転側へ操作されたことが検出される。
【0031】前記無段変速装置3側の固定壁43に、ポ
テンショメータ41を取付けるとともに、このポテンシ
ョメータ41から延びる揺動レバー42の先端側の横向
きピン42aを、前記扇型ギヤ22に形成した長孔22
bに挿通させることにより、ポテンショメータ41を無
段変速装置3の変速操作に伴って操作されるように装備
して、無段変速装置3の変速状態を検出可能に構成して
ある。ポテンショメータ41の検出値は、256段階に
A/D変換されて、後述の制御装置に31に読み込まれ
る。
【0032】電動モータ23を駆動する駆動回路は、図
6に示すように、制御装置31からの信号により励磁さ
れて、変速レバー26が図1において反時計周りである
正転側に揺動するように電動モータ23の回転方向が切
換操作される第1電磁リレー32と、変速レバー26が
図1において時計周りである逆転側に揺動するように電
動モータ23の回転方向が切換操作される第2電磁リレ
ー33とが備えられている。上記のように電動モータ2
3に通電される電流の方向を決定する第1,第2電磁リ
レー32,33はトランジスタ35,36により励磁駆
動され、電動モータ23に通電される電力は、後述のよ
うに制御装置31からパルス信号P1,P2’,P
2’’等を受けて作動するトランジスタ37によって制
御される。この他、後述する電動モータ23に供給する
保持電流A2の値を検出する為の基準抵抗器38及びそ
の基準抵抗器38の両端電圧を平滑化する平滑回路39
が備えられている。
【0033】ところで、本コンバインでは、前記無段変
速装置3を手動操作に基づいて変速操作する手動変速状
態と、エンジン1の負荷が目標負荷に維持されるべく無
段変速装置3を自動的に変速操作する車速制御状態とに
切換え可能に構成してある。尚、手動変速状態の方が優
先で、車速制御状態にあるときに変速レバー26を変速
操作すると、変速レバー26が操作されたことが、感圧
センサー27,28により検出されて、手動変速状態に
切換わるようになっている。
【0034】手動変速状態においては、変速レバー26
が操作されたことが感圧センサー27,28により検出
されると、前記電動モータのアシスト力により変速操作
をアシストして操作を軽く行えるようになっている。
【0035】前記制御装置31は、操縦部に備えられた
車速オートスイッチがON操作され、且つ、後述の制御
条件が成立すると、前記車速制御状態に切り換わるよう
に構成されている。そして、この車速制御状態におい
て、前記制御装置31は、回転数センサ50の情報に基
づいて、エンジン1の負荷が目標負荷に維持されるべく
無段変速装置3を自動的に変速操作するよう構成してあ
る。更に、制御装置31は、エンジンの負荷が目標負荷
に維持されるように無段変速装置3を変速操作する場合
において、無段変速装置3の増速操作並びに減速操作の
夫々を実行する増減速操作モードと、無段変速装置3の
減速操作のみを実行する減速操作モードとに切り換え可
能に構成されている。
【0036】説明すると、制御装置31は、車速オート
スイッチがON操作され、且つ、株元センサ47及び脱
穀クラッチスイッチ49が共にONになり、車速が0.
1m/sec以上になる制御条件、つまり、コンバイン
が確実に刈取走行状態になっている条件が成立した場合
に、車速制御状態に設定され、予め、設定記憶されてい
るエンジンの無負荷状態における基準回転数STからの
エンジン回転数Xのダウン量で定義されるエンジン負荷
(ST−X)が、予め設定された目標負荷(目標ダウン
量)に維持されるように、前記変速用電動モータ23
を、その駆動パルス信号(P1)のパルス周期Tに対す
るON(出力)時間T’の比T’/T(以下、デューテ
ィー比と呼ぶ)を変えながら、増速側あるいは減速側に
間欠的に駆動させるのである。
【0037】尚、操縦部64には、前記変速制御状態に
おける車速の上限値(上限車速)を設定する上限車速設
定手段としての上限車速設定器51が設けられ、制御装
置31は、この上限車速設定器51にて設定された上限
車速を越えないように無段変速装置3の変速操作を実行
するように構成されている。前記上限車速設定器51
は、図12に示すように、ポテンショメータPmの出力
レベルを操作具69の回動操作に基づいて変化させるよ
うに構成されると共に、図示しない板バネ等の位置保持
機構(クリック機構)によって、上限車速を、例えば、
予め設定されている高、低2段階にのみ変更設定できる
ように構成してある。そして、この上限車速設定器51
は、前記高低2段階の上限車速設定領域とは異なる別の
操作位置にわたって回動操作可能に設けられ、この別の
操作位置(減速のみ)にあることが検出されると、制御
装置31は、無段変速装置3の減速操作のみを実行し、
増速操作は行わないように減速操作モードに切り換わる
ように構成されている。つまり、上限車速設定器51
は、上記3位置(高速、低速、減速のみ)にわたって回
動操作可能であって、位置保持機構によって夫々の位置
で保持されるように3段階のクリック操作を行うように
なっている。従って、この上限車速設定器51が、車速
制御手段としての制御装置31に対して、前記増減速操
作モード又は前記減速操作モードのうちのいずれかの操
作モードに設定するべく切り換え指令を与える人為操作
式の指令手段SRを兼用する構成となっており、且つ、
人為操作される1つの操作具が、前記増減速操作モード
に切り換える為の指令を与える増減速用の操作域と、前
記減速操作モードに切り換える為の指令を与える減速用
の操作域とにわたって切り換え操作可能に設けられてい
る。
【0038】尚、前記エンジン負荷(ST−X)と前記
目標負荷との差が大きいほど無段変速装置3を高速で変
速操作するように、前記デューティー比は、前記エンジ
ン負荷(ST−X)と前記目標負荷との差が大きくなる
ほど、大に設定する。例えば、増速側では、500ms
ecのパルス周期Tに対して、ON時間T’を30〜1
20msecの範囲で変更させて前記デューティー比を
設定する。又、減速側では、500msecのパルス周
期Tに対して、ON時間T’を30〜110msecの
範囲で変更させて前記デューティー比を設定する。
【0039】次に、車速制御状態における制御装置31
の作動を、図7に示すフローチャートに基づいて説明す
る。感圧センサ27,28がOFFのときは(ステップ
S101)、車速オートスイッチ52の状態を調べ(ス
テップS102)、車速オートスイッチ52がONのと
きは、制御作動の起動条件をチェックする(ステップS
103)。つまり、脱穀クラッチスイッチ49及び株元
センサ47がON、ポテンショメータ41が制御実行用
の変速状態を検出し、車速が0.1m/sec以上で、
エンジン回転数Xが500rpm以上の制御条件が成立
するか否かをチェックし、成立していれば、車速制御を
実行する。尚、制御実行用の変速状態は、ポテンショメ
ータ41が、前進領域F(詳細は後述する)における所
定の設定範囲内に対応する検出値を示すことに基づいて
検出するように構成してある。従って、ポテンショメー
タ41が、前記設定範囲外に対応する検出値を示すとき
は、制御停止用の変速状態を検出することになる。
【0040】車速制御では、エンジン回転数Xを検出
し、別の処理ルーチンで設定されて記憶されている前記
基準回転数STとの差であるエンジン負荷(ST−X)
が目標負荷になっているかどうか調べる(ステップS1
04、ステップS105)。
【0041】エンジン負荷(ST−X)が目標負荷より
も大きく、車速センサ53にて検出される車速が予め設
定された車速制御時最低車速以上で、且つ、ポテンショ
メータ41の検出値が前記前進領域Fにおいて設定され
た下限設定値かそれよりも高速側のときは、前記デュー
ティー比の設定処理をして減速操作し、車速センサ53
にて検出される車速が前記車速制御時最低車速より小さ
いとき、又は、ポテンショメータ41の検出値が前記下
限設定値よりも低速側のときは、制御装置31から後述
する前進側(正転側)のパルス信号P2’’が出力され
る(ステップS106〜S110)。従って、車速セン
サ53にて検出される車速が前記車速制御時最低車速よ
り小さいとき、又は、ポテンショメータ41の検出値が
前記下限設定値よりも低速側のときは、変速レバー26
及び無段変速装置3がそのときの操作位置(変速位置)
に保持される。
【0042】尚、前記車速制御時最低車速は、例えば、
0.3m/secに設定し、前記下限設定値は、例え
ば、後述する中立領域Nにおける前進領域F側端部の値
に20ポイント加算した値に設定する。
【0043】エンジン負荷(ST−X)が目標負荷より
も小さい場合には、上限車速設定器が「減速のみ」に操
作位置に操作されている減速操作モードであるか否かを
判別し、減速操作モードでなければ、車速が上限車速よ
り小さければ、前記デューティー比の設定処理をして増
速操作し(ステップS111,S112,S113)、
前記減速操作モードであれば、このような増速操作は行
わない(ステップS114)。
【0044】目標負荷に対する不感帯内であれば適正負
荷状態として変速操作を停止する(ステップS11
5)。感圧センサー27,28がONであるか、車速オ
ートスイッチ52がOFF状態であれば、手動変速モー
ドである(ステップS200)。又、車速オートスイッ
チ52がON状態であっても、前記制御条件が成立して
いなければ、手動変速モードである。
【0045】次に、手動変速操作モード(ステップS2
00)における変速レバー26によるベルト式の無段変
速装置3及び前後進切換装置の操作について、図7,図
8,図9,図10に基づいて説明する。変速レバー26
を中立停止領域Nの一端から前進側の範囲に操作してい
ると、プッシュプルワイヤ29及び切換弁により、前後
進切換装置が前進位置に操作されており、変速レバー2
6を中立停止位置Nから後進側の範囲に操作している
と、プッシュプルワイヤ29及び切換弁により、前後進
切換装置が後進位置に操作されている。
【0046】〔1〕図外の指令スイッチによりレバー位
置記憶処理が指示されていると、変速レバー26を中立
位置nから前進上限位置・後進上限位置まで揺動操作し
て、変速レバー26の位置と、ポテンショメータ41が
示す値(0〜255ポイント)とを対応させ、制御装置
31に記憶させる(ステップS2,S3)。詳しくは図
5に示すように、前記変速レバー26の揺動範囲を、前
記中立領域Nと、この中立領域Nを挟む前進領域F・後
進領域Rとに区分けするとともに、さらに前記中立領域
Nを、その中央の中立位置nの両側のいきすぎ領域Na
(中立領域N内の設定領域である)と、このいきすぎ領
域Naの両側に間隔を空けて位置する一対の発進領域N
b(発進直前に変速レバー26が位置する設定領域であ
る)とに区分けし、ポテンショメータ41が示す値を各
領域ごとに割り当てる。
【0047】〔2〕変速レバー26を、図1において反
時計周りである正転側(又は逆転側)に操作し始める
と、ピン25bが正転側の感圧センサー27(又は逆転
側の感圧センサー28)に接当して(ステップS4,S
5)、正転側の感圧センサー27(又は逆転側の感圧セ
ンサー28)から信号が制御装置31に入力される。正
転側の感圧センサー27(又は逆転側の感圧センサー2
8)による検出時点が変速レバー26の逆転作動後(又
は正転作動後)の第1設定時間T1(例えば200ms
ec(ミリ秒))内になく(ステップS6,S21)、
変速レバー26が前進上限位置(又は後進上限位置)に
ないと(ステップS7,S22)、制御装置31から図
11に示すような正転側(又は逆転側)のパルス信号P
1が出力され、パルス信号P1に応じた正転側(又は逆
転側)の操作電流A1が電動モータ23に出力されて高
速正転(又は高速逆転)し(ステップS8,S23)、
電動モータ23から変速レバー26に正転側(又は逆転
側)に沿ったアシスト力が与えられる。
【0048】つまり前進領域Fにおいて変速レバー26
を正転側に操作すると、電動モータ23から正転側にア
シスト力が与えられて、無段変速装置3が増速側に変速
操作されるのであり、変速レバー26を逆転側に操作す
ると、電動モータ23から逆転側にアシスト力が与えら
れて、無段変速装置3が減速側に変速操作される。逆に
後進領域Rにおいて、変速レバー26を逆転側に操作す
ると、電動モータ23から逆転側にアシスト力が与えら
れて、無段変速装置3が増速側に変速操作されるのであ
り、変速レバー26を正転側に操作すると、電動モータ
23から正転側にアシスト力が与えられて、無段変速装
置3が減速側に変速操作される。この場合、図11に示
すように、駆動パルス信号(前記P1)の前記デューテ
ィー比は、1.0に設定されているので、電動モータ2
3は連続的に駆動される状態となっている。
【0049】〔3〕上記〔2〕において正転側の感圧セ
ンサー27(又は逆転側の感圧センサー28)による検
出時点が、変速レバー26の逆転作動後(正転作動後)
の第1設定時間T1(200msec)内にあったとす
る(ステップS6,S21)。この場合、ポテンショメ
ータ41が、中立状態又は中立に近い状態(つまり、中
立領域N内のいきすぎ領域Na内に変速レバー26が位
置していること)を検出すると(ステップS9,S2
4)、正転側の感圧センサー27(又は逆転側の感圧セ
ンサー28)による変速レバー26の増速側への作動の
検出がなくなるべく、第2設定時間T2だけ電動モータ
23が微速正転(又は微速逆転する(ステップS10,
S11,S25,S26)。これにより変速レバー26
のハンチング動作が抑制される。
【0050】〔4〕ポテンショメータ41が中立状態又
は中立に近い状態を検出せず(ステップS9,S2
4)、変速レバー26の逆転作動後(又は正転作動
後)、第1設定時間T1経過しており(ステップS1
2,S27)、変速レバー26が前進上限位置(後進上
限位置)にないと(ステップS7,S22)、制御装置
31から前記パルス信号P1が出力されて、操作電流A
1が電動モータ23に出力され、電動モータ23から変
速レバー26に前述のアシスト力が与えられる。
【0051】〔5〕ポテンショメータ41が中立状態又
は中立に近い状態を検出せず、減速作動後、第1設定時
間T1経過していないとスタート地点に戻る(ステップ
S12,S27)。
【0052】〔6〕次に変速レバー26の操作を止める
と、正転側及び逆転側の感圧センサー27,28の信号
が停止する(ステップS4,S5)。この場合、前進領
域Fの高速範囲F1において(ステップS14)、変速
レバー26の操作を止めると、制御装置31から図11
に示すような前進側(正転側)のパルス信号P2’が出
力される。このパルス信号P2’において、一つの周期
Tでの出力時間T’と停止時間T’’との比(T’/
T’’)が充分に小さい値に設定されているので、正転
側の所定値B’の保持電流A2’(前述の操作電流A1
よりも充分に小さい)が、電動モータ23に出力される
(ステップS15)。上記〔4〕において、変速レバー
26が前進上限位置にあるときも、同様に前記保持電流
A2’が、電動モータ23に出力される。
【0053】前進領域Fの低速範囲F2において(ステ
ップS14)、変速レバー26の操作を止めると、制御
装置31からから図11に示すような前進側(正転側)
のパルス信号P2’’が出力される。このパルス信号P
2’’において、前記の比T’/T’’が前記P2’に
おけるT’/T’’よりも小さい値に設定されているの
で、正転側の所定値B’’の保持電流A2’’(前述の
保持電流A2’よりも小さい)が、電動モータ23に出
力される(ステップS16)。
【0054】後進領域Rにおいて(ステップS13)、
変速レバー26の操作を止めると、制御装置31から図
11に示すような逆転側のパルス信号P2’’が出力さ
れ、前記保持電流A2’’が、電動モータ23に出力さ
れる(ステップS17)。上記〔4〕において、変速レ
バー26が後進上限位置にあるときも、同様に前記保持
電流A2’’が、電動モータ23に出力される。
【0055】図2に示すベルト式の無段変速装置3は、
伝動ベルト13の張力により中立停止領域N側に戻ろう
としているので、ステップS15,S16,S17での
電動モータ23の正転側(又は逆転側)の小さなアシス
ト力と、無段変速装置3の前述の中立停止領域N側への
復帰付勢力とが釣り合って、変速レバー26及び無段変
速装置3がその操作位置(変速位置)に保持される。
【0056】この場合に、どれだけの値の正転側(又は
逆転側)の保持電流A2を電動モータ23に供給する
と、変速レバー26及び無段変速装置3が保持されるの
かが実験等により事前に把握されており、その保持電流
A2’,A2’’の値が所定値B’,B’’である。電
動モータ23に供給される正転側(又は逆転側)の保持
電流A2’,A2’’において、図11に示すように所
定値B’,B’’を含む小範囲C内の保持電流A2’,
A2’’のみの値が(小範囲Cから外れた保持電流A
2’,A2’’の値は無視される)、フィードバックさ
れて検出されており、正転側(又は逆転側)の保持電流
A2’,A2’’が所定値B’,B’’に維持されるよ
うに、パルス信号P2’,P2’’における出力時間
T’と停止時間T’’との比(T’/T’’)が、制御
装置31によって自動的に変更操作される。
【0057】変速レバー26が中立停止領域Nに操作さ
れ、発進領域Nbで増速作動後第3設定時間T3(例え
ば200msec)内にあると(ステップS18)、電
動モータ23への操作電流A1(保持電流A2)の供給
系が遮断された状態に設定され、電動モータ23が空転
状態となる(ステップS19)。電動モータ23の空転
状態は、図6に示す第1電磁リレー32及び第2電磁リ
レー33のいずれか一方を励磁し、トランジスタ37に
パルス信号P1,P2’,P2’’を出力しないことに
よって設定する。ベルト無段変速装置は一般に中立領域
Nが広くて、増速操作してから発進するまでに少し時間
がかかるが、上記のように電動モータ23を空転させる
ことで、操縦者に円滑に発進する印象を与えることがで
きる。
【0058】変速レバー26が中立停止領域Nに操作さ
れ、発進領域Nbで増速作動後前記第3設定時間T3内
にないと(ステップS18)、電動モータ23への操作
電流A1(保持電流A2’,A2’’)の供給系が短絡
された状態に設定される(ステップS20)。これは図
6に示す第1電磁リレー32及び第2電磁リレー33を
切り状態として、電動モータ23の端子23a,23b
を接地させて、短絡された状態とする。
【0059】〔別実施形態〕次に、別実施形態を説明す
る。 (イ)上記実施形態では、前記車速制御手段としての制
御装置に対して、操作モード切り換え指令を与える人為
操作式の指令手段SRが、上限車速設定器51を兼用す
る構成とし、且つ、1つの操作具69の回動操作によっ
て、上限車速を切り換える操作と変速操作モードの切り
換えとを行える構成としたが、このような構成に代え
て、例えば、図14に示すような構成であってもよい。
つまり、各々がON/OFF切り換え操作可能な複数の
スイッチSW1〜SW4が設けられると共に、各々のス
イッチのON状態を示す表示ランプLaを備える構成と
し、「減速のみ」のスイッチSW1をONすれば、減速
操作モードに設定され、その他の「低速」スイッチSW
2、「中速」スイッチSW3、「高速」スイッチSW4
のいずれかを択一的にON操作させると、増減速操作モ
ードに設定されると共に、表示内容に対応して予め設定
された上限車速が設定されるような構成としてもよい。
【0060】(ロ)上記実施形態では、前記指令手段S
Rが、上限車速設定器51を兼用する構成としたが、こ
のような構成に代えて、指令手段SRとしての専用の切
り換えスイッチを、上限車速設定器51とは別に備えさ
せる構成であってもよい。
【0061】(ハ)上記実施形態では、前記操作モード
切り換え指令を与える人為操作式の指令手段が設けられ
る構成としたが、このような構成に代えて、例えば、次
のように構成するものでもよい。例えば、対応する圃場
毎に過去の走行状態(走行経路、走行速度等)を逐次検
出して記憶させておいて、その記憶情報に基づいて、畦
際等において走行速度が減速したような箇所では、車速
制御手段が自ら判断して、自動的に減速操作モードに切
り換わるような構成であってもよい。
【0062】(ニ)上記実施形態では、エンジン1に対
する負荷をその回転数に基づいて検出するようにした場
合を例示したが、例えば、エンジン1のトルク等に基づ
いて検出するようにしてもよく、エンジン負荷検出手段
50の具体構成は各種変更できる。
【0063】(ホ)上記実施形態では、無段変速装置3
を変速操作する電動モータが手動操作の際にアシスト操
作を行う構成としたが、電動モータが、車速制御の操作
のみに用いられる構成であってもよい。
【0064】(ヘ)上記実施形態では、走行用変速装置
として、ベルト式の無段変速装置の場合を例示したが、
このような構成に限らず、静油圧式無段変速装置(HS
T)やその他の無段変速装置であってもよく、又、無段
変速装置に限らず、自動変速式のギア変速機構であって
もよい。尚、変速装置を操作する手段として、電動モー
タ23に代えて、例えば、油圧モータやエンジンの駆動
力を用いた駆動機構を適用できる。
【0065】(ト)上記実施形態では、作業車としてコ
ンバインの場合を例示したが、移植機やトラクター等そ
の他の作業車であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】無段変速装置、変速レバー及び電動モータ付近
の側面図
【図2】無段変速装置の縦断背面図
【図3】無段変速装置における変速操作用のカム部材の
平面図
【図4】コンバインの伝動系を示す概略図
【図5】レバーガイドを示す図
【図6】電動モータの制御回路系を示す図
【図7】制御動作のフローチャート
【図8】制御動作のフローチャート
【図9】制御動作のフローチャート
【図10】制御動作のフローチャート
【図11】パルス信号、電動モータに供給される操作電
流及び保持電流の状態を示す図
【図12】上限車速設定器(指令手段)を示す図
【図13】コンバインの全体側面図
【図14】別実施形態の上限車速設定器(指令手段)を
示す図
【符号の説明】
1 エンジン 3 変速装置 31 車速制御手段 50 負荷検出手段 51 上限車速設定手段 69 操作具 SR 指令手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−70627(JP,A) 特開 平5−95725(JP,A) 特開 平5−168339(JP,A) 実開 平4−271706(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01D 41/12 A01D 69/00 302

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷検出手段によって検出されるエンジ
    ンの負荷が目標負荷に維持されるように、走行用変速装
    置を変速操作する車速制御手段が設けられた作業車の車
    速制御装置であって、 前記車速制御手段は、 前記負荷が目標負荷に維持されるように前記走行用変速
    装置を変速操作する場合において、 前記走行用変速装置の増速操作並びに減速操作の夫々を
    実行する増減速操作モードと、前記走行用変速装置の減
    速操作のみを実行する減速操作モードとに切り換え可能
    に構成され 前記車速制御手段に対して、前記増減速操作モード又は
    前記減速操作モードのうちのいずれかの操作モードに設
    定するべく切り換え指令を与える人為操作式の指令手段
    が備えられ、 前記車速制御手段によって前記走行用変速装置が変速操
    作される際における車速の上限値を設定する上限車速設
    定手段と、車速を検出する車速検出手段とが備えられ、 前記車速制御手段は、前記車速検出手段にて検出される
    検出車速が前記上限値を越えないように前記走行用変速
    装置の変速操作を実行するように構成され、 前記指令手段が、前記増減速操作モードに切り換え指令
    を与える指令状態において、複数の操作状態に切り換え
    操作可能に設けられ、且つ、この複数の操作状態での切
    り換え操作に基づいて、前記車速の上限値を設定可能で
    あって、前記上限車速設定手段を兼用するように構成さ
    れている 作業車の車速制御装置。
  2. 【請求項2】 前記指令手段は、 人為操作される1つの操作具が、前記増減速操作モード
    に切り換える為の指令を与える増減速用の操作域と、前
    記減速操作モードに切り換える為の指令を与える減速用
    の操作域とにわたって切り換え操作可能に設けられてい
    請求項1記載の作業車の車速制御装置。
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