JP3347966B2 - 操作装置 - Google Patents

操作装置

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JP3347966B2
JP3347966B2 JP04869597A JP4869597A JP3347966B2 JP 3347966 B2 JP3347966 B2 JP 3347966B2 JP 04869597 A JP04869597 A JP 04869597A JP 4869597 A JP4869597 A JP 4869597A JP 3347966 B2 JP3347966 B2 JP 3347966B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正逆方向に移動自
在で且つ一方側に移動付勢される被操作体を移動付勢力
の作用方向とは逆方向に向けて押し作用自在な作用体
が、前記正逆方向に移動操作自在に設けられて、この作
用体の移動操作によって、前記被操作体を正逆に移動操
作するように構成され、前記作用体の移動操作が停止さ
れた状態において、前記被操作体を移動付勢力に抗して
前記作用体によって受け止め保持すべく、前記移動付勢
力の作用方向とは逆方向に向かい且つ前記移動付勢力と
釣り合う操作力を前記作用体に対して付与する位置保持
用の操作手段と、前記作用体の移動操作状態を検出する
操作状態検出手段の検出情報に基づいて、前記作用体の
移動操作が停止された状態において前記位置保持用の操
作手段を作動させ、且つ、前記作用体の移動操作が開始
されると前記位置保持用の操作手段の作動を停止させる
位置保持用の制御手段とが設けられた操作装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】上記操作装置の一例として、ベルト式無
段変速装置の変速位置を保持する構成に適用したものと
して、従来では、例えば、特願平7‐218743号に
示されるように、変速停止状態にあるベルト式無段変速
装置の変速部(被操作体の一例)を、電動モータにより
発生する操作力にて回動操作される傾斜カム(作用体の
一例)によって押し作用して、無段変速装置の中立側へ
の復帰付勢力(移動付勢力)に抗して変速位置を保持す
るように構成され、このような保持動作は、無段変速装
置の変速操作、具体的には変速操作具の人為操作が停止
される(作用体の移動操作が停止される)と直ちに実行
される構成となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来構成
の如く、作用体の移動操作が停止されると直ちに保持動
作が実行される構成とした場合には、次のような不利な
面があった。
【0004】例えば、作用体の移動操作に伴って被操作
体が移動付勢力が作用する方向と同一方向に移動操作さ
れている状態から、移動操作が停止された場合に、例え
ば、上述のベルト式無段変速装置では、ベルトの径方向
の移動が遅いので、変速部の移動が低速である等によ
り、被操作体が何らかの要因によって移動遅れを生じて
位置保持すべき所定位置にまで達していないことがある
が、このような状態で、前記保持動作が実行されると、
作用体に対して操作手段によって上述したような移動付
勢力に抗して位置保持するために操作力が作用すること
になるが、被操作体が所定位置に位置していない為に、
作用体は押し作用するものが存在しないので操作力にて
移動してしまい、所定の保持位置で保持すべきであるに
もかかわらず、所定の保持位置で適正に位置保持するこ
とができないおそれがある。
【0005】又、このような保持動作を実行している際
に、例えば、動作異常等に起因して保持用の操作力の調
節が適正に行えなくなり操作力が移動付勢力よりも過大
になって被操作体を移動付勢力が作用する方向と逆方向
に移動させてしまう等の不利を回避する為に、このよう
に所定の保持位置から位置ずれしたことを検出すると、
保持用の操作力を作用体に付与する動作を停止させる等
の安全対策を講じることが考えられるが、このような構
成を採用した場合には、上述したように保持用操作力の
調節が適正に行われているにもかかわらず、誤判別によ
り位置保持動作が停止されてしまう等の不利を招くおそ
れもある。
【0006】本発明はかかる点に着目してなされたもの
であり、請求項1〜4の目的は、上述したような不都合
を回避して被操作体を適正な位置で位置保持することが
可能となる操作装置を提供する点にある。
【0007】請求項5の目的は、上記目的に加えて、使
用上の安全性を向上させる点にある。
【0008】請求項6の目的は、上記目的に加えて、適
正な変速位置で保持することが可能になるとともに、変
速操作を軽く行うことができ、しかも、構成を簡素にす
ることが可能となる無段変速装置に対する操作装置を提
供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、作用体の移動操作によって被操作体が正逆
方向に移動操作され、作用体の移動操作が停止された状
態では、位置保持用の操作手段によって、前記移動付勢
力の作用方向とは逆方向に向かい且つその移動付勢力と
釣り合う操作力が作用体に付与され、作用体により被操
作体が受け止め保持されることになる。そして、作用体
の移動操作が停止された状態において、その作用体に対
して被操作体が移動付勢力にて接当する反力作用状態で
あるか否かが反力作用状態判別手段によって判別され、
位置保持用の制御手段は、操作状態検出手段によって作
用体の移動操作が停止された状態であることが検出され
たときに、反力作用状態判別手段によって反力作用状態
が検出されるに伴って、位置保持用の操作手段を作動さ
せることになる。
【0010】従って、前記作用体が、前記移動付勢力の
作用方向と同じ方向に向けて移動操作される状態から移
動操作が停止されたような場合に、何らかの要因により
被操作体の移動が遅れて適正な保持位置に到達していな
いような状態では反力作用状態が検出されないので、操
作手段により操作力が付与されないことになる。その結
果、被操作体が適正保持位置に位置していないにもかか
わらず、その適正保持位置に位置する作用体に対して、
位置保持用の操作手段により前記操作力が付与されて、
作用体がその操作力により適正な保持位置から移動し
て、適正位置での位置保持が行えないものになるといっ
た不都合を未然に回避でき、被操作体を適正に位置保持
できるものとなる。
【0011】請求項2に記載の特徴構成によれば、作用
体の位置を検出する位置検出手段が設けられて、移動付
勢力が作用する方向と同じ方向に移動操作されている状
態から操作停止状態に切り換わった後に、位置検出手段
の検出情報に基づいて、作用体が、移動付勢力が作用す
る方向に設定量以上移動したことが検出されると、反力
作用状態であると判別する。
【0012】作用体が操作停止状態に切り換わったとき
に、被操作体が移動遅れ等に起因して作用体による保持
位置に達してしない場合であっても、その後、作用体の
位置が移動付勢力の作用する方向に移動したことが検出
されると、被操作体が作用体に接当して作用体をその移
動付勢力にて移動したものと判断して、反力作用状態で
あると判別するのである。従って、移動付勢力による作
用体の移動に基づいて反力作用状態であるか否かを判別
するので、確実な判別が行える。
【0013】請求項3に記載の特徴構成によれば、作用
体が、移動付勢力が作用する方向と同じ方向に移動操作
されている状態から操作停止状態に切り換わったときか
ら設定待機時間が経過すると、反力作用状態であると判
別するのである。
【0014】作用体が操作停止状態に切り換わったとき
に、被操作体が移動遅れ等に起因して作用体による保持
位置にまで達してしない場合であっても、操作停止状態
に切り換わったときから設定待機時間が経過するまでの
間に被操作体が移動付勢力にて移動して被操作体が作用
体に対して反力作用状態になっているものと判別するの
である。その結果、保持動作が実行されない状態が不必
要に長い時間継続する等の不利を回避できる。
【0015】請求項4に記載の特徴構成によれば、位置
保持用の制御手段は、操作状態検出手段により、作用体
の移動操作が停止されたことが検出されると、保持用の
操作力を作用体に付与するように位置保持用の操作手段
を作動させる。そして、このように操作手段を作動させ
ている状態において、位置検出手段の検出情報に基づい
て、移動付勢力が作用する方向に作用体が移動したこと
を判別すると、保持用の操作力を大側に変更し、且つ、
移動付勢力が作用する方向と反対方向に作用体が移動し
たことを判別すると、保持用の操作力を小側に変更する
のである。
【0016】従って、被操作体の移動付勢力が変動する
ような場合であっても、作用体に対して移動付勢力に釣
り合うような適切な保持用の操作力が付与されることに
なり、被操作体が適正に位置保持されることになる。
【0017】請求項5に記載の特徴構成によれば、位置
保持用の制御手段は、上記したような保持力制御の実行
中において、保持用の操作力を大側設定限界まで変更し
た後に、作用体が、移動付勢力が作用する方向に異常判
定用の設定量以上移動したことを判別するか、又は、保
持用の操作力を小側設定限界まで変更した後に、作用体
が、移動付勢力が作用する方向と反対方向に異常判定用
の設定量以上移動したことを判別すると、操作手段の作
動を停止させるように構成されている。
【0018】つまり、保持用の操作力が最大側の限界ま
で増加しているにもかかわらず、移動付勢力が作用する
方向(即ち、操作力が作用する方向と逆方向)に異常判
定用の設定量以上移動するような場合、あるいは、最小
側の限界まで減少しているのみかかわらず、移動付勢力
が作用する方向と逆方向(即ち、操作力が作用する方
向)に異常判定用の設定量以上移動するような場合に
は、操作手段が正常に動作していない異常動作状態であ
るとして、このようなときは、操作手段の作動を停止さ
せるのである。
【0019】その結果、動作異常状態で操作手段の作動
を継続することによる不都合を未然に回避して、使用上
の安全性を向上できるものとなる。
【0020】請求項6に記載の特徴構成によれば、前記
被操作体がベルト式の無段変速装置の変速部で構成され
るとともに、前記操作状態検出手段が、人為操作に基づ
いて前記変速部の移動操作が指令されたか否か、及び、
その操作方向を検出するように構成され、保持用の操作
手段が、変速部の移動操作が指令された操作方向に向け
て作用体に対して操作力を付与するアクチュエータにて
構成される。そして、前記移動操作指令に基づいて、指
令された操作方向に向けて移動用操作力を付与し、非指
令状態になると移動用操作力の付与を停止するように前
記アクチュエータを制御する操作用の制御手段が設けら
れる。又、前記位置保持用の制御手段は、操作指令手段
が非指令状態になると、変速部が無段変速装置における
中立側への移動付勢力に対抗する保持用の操作力にて押
し作用してその操作位置で保持されるべく、アクチュエ
ータを制御するように構成されている。
【0021】従って、被操作体を位置保持させる為に作
用体に保持用の操作力を付与する操作手段としてのアク
チュエータを利用して、操作指令に基づく作用体の正逆
方向への移動操作を行う構成として、移動操作の為の特
別な駆動手段が不要でそれだけ構成を簡素にできるもの
となる。しかも、このように作用体の移動操作をアクチ
ュエータにて行うことで、作用体の移動操作が、被操作
体の移動付勢力による移動よりも高速で行われるような
ことがあっても、被操作体の移動遅れに起因して保持位
置(変速保持位置)が適正位置からずれることを未然に
防止できることになる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る操作装置につ
いて、コンバインの無段変速装置の操作装置に適用した
場合について図面に基づいて説明する。図3は作業車の
一例であるコンバインの伝動系を示しており、エンジン
1からの動力が、ベルトテンション式の脱穀クラッチ4
5を介して脱穀装置46に伝達されるとともに、テンシ
ョンクラッチを備えたベルト伝動機構2を介して、ベル
ト式の無段変速装置3の入力プーリ4に伝達される。無
段変速装置3からの動力がミッションケース5の油圧ク
ラッチ式の前後進切換装置(図示せず)、及び走行用の
ギヤ式の副変速装置55を介して、左右のクローラ走行
装置6に伝達される。副変速装置55の直前から分離し
た動力が、ミッションケース5からベルト伝動機構7を
介して、機体の前部の刈取部8に伝達される。従って、
ベルト式無段変速装置3及び副変速装置55により車体
走行用の変速装置が構成されることになる。前記副変速
装置55は、ギアシフト操作により変速操作されるもの
であり、図示しない操作具の操作により、「高」、
「中」、「低」の3段階に変速操作自在に構成されてい
る。尚、「高」位置は、路上走行時等に用いられ、圃場
での刈取作業においては主に「中」に設定されることに
なる。又、運搬トラック等への積み込み時や植立穀稈の
倒伏が激しいような作業条件においては「低」位置に設
定して低速で走行させるようになっている。
【0023】図6に示すように、脱穀クラッチ45の入
切操作用の脱穀クラッチレバー48の操作状態に基づい
てクラッチ入状態であるか否かを検出する脱穀スイッチ
49が設けられ、前記エンジン1には、その回転数を検
出する電磁ピックアップ式の回転数センサ50が設けら
れている。このエンジン1は負荷が増大するに応じて回
転数が低下することから、前記回転数センサ50が、エ
ンジンの負荷を検出する負荷検出手段に相当する。又、
前記刈取部8には、刈取穀稈の存否に基づいて刈取走行
状態であるか否かを検出する株元センサ47が設けられ
ている。更に、変速後の出力回転数を検出することによ
り、実際の車速を検出する車速センサ53が設けられて
いる。
【0024】次に、ベルト式の無段変速装置3及びその
変速操作構造について説明する。図2に示すように、無
段変速装置3は、入力プーリ4が固定された入力軸9に
第1割りプーリ11が備えられ、出力軸10に第2割り
プーリ12が備えられて、第1及び第2割りプーリ1
1,12に亘り伝動ベルト13が巻回されている。第1
及び第2割りプーリ11,12は、入力軸9及び出力軸
10に一体形成されるプーリ部分14、及び軸芯方向に
移動自在なプーリ部分15から構成されており、第2割
りプーリ12の移動側のプーリ部分15はバネ16で固
定側のプーリ部分14側に付勢され、出力軸10側の負
荷が大きくなるのに比例して移動側のプーリ部分15を
固定側のプーリ部分14に押すカム機構17が設けられ
ている。
【0025】第1割りプーリ11の移動側のプーリ部分
15にベアリングを介してリング部材18が外嵌され、
リング部材18に固定された一対のピン18aが無段変
速装置3のケース側の凹部19に入り込んで、入力軸9
の軸芯方向にスライド移動自在に且つ周方向の相対回転
が規制される状態でリング部材18が回り止めされてい
る。図2及び図4に示すように、円筒状のカム部材20
がベアリングを介して入力軸9に外嵌されて、直線状の
底部20aと左右対象な一対の傾斜面20bとで構成さ
れた凹部がカム部材20に一対形成されており、リング
部材18のピン18aのローラー18bが、カム部材2
0の一対の凹部に入り込んでいる。ピン18a及びロー
ラ18bが接当案内部SOを構成している。
【0026】図2及び図4(イ)に示す状態は、第1割
りプーリ11の移動側のプーリ部分15が固定側のプー
リ部分14から紙面左方に最も離れ、第2割りプーリ1
2の移動側のプーリ部分15が固定側のプーリ部分14
に最も接近した最低速位置の状態である。この状態から
カム部材20をいずれかの方向に回転させると、傾斜面
20bに接当案内部SOが乗り上げて、リング部材18
及び第1割りプーリ11の移動側のプーリ部分15が、
固定側のプーリ部分14側に押し操作されて接近し、第
1割りプーリ11での伝動ベルト13の巻回半径が大き
くなっていく。これに伴って第2割りプーリ12の移動
側のプーリ部分15が、固定側のプーリ部分14から紙
面右方に離れていくのであり、無段変速装置3が高速側
に変速操作されていく。つまり、カム部材20が無段変
速用の変速部に相当する。
【0027】無段変速装置3の外側においてカム部材2
0の端部にボス部材21が固定され、ボス部材21に扇
型ギヤ22が固定されている。図1に示すように、機体
の固定部にアクチュエータとしての電動モータ23(操
作手段の一例)が固定され、平ギヤによる減速機構24
が電動モータ23に備えられており、減速機構24のピ
ニオンギヤ24aが扇型ギヤ22に咬合している。前記
ボス部材21にリング部材25が遊転外嵌されており、
リング部材25に対して、入力軸9の軸芯周りで一体的
に回動するとともに、図2にて左右方向(図1では紙面
前後方向)に相対揺動自在に、人為操作される変速レバ
ー26(操作具に相当)が支持されている。リング部材
25のアーム25aに設けられたピン25bが、扇型ギ
ヤ22の開孔22aに入り込んでおり、変速部としての
カム部材20は、ボス部材21、扇型ギア22、ピン2
5b、リング部材25等の機械式連係機構を介して、変
速レバー26と一体移動するように連係され、正逆方向
に作動可能に構成されている。
【0028】この変速レバー26は十字方向に揺動操作
自在で、図5に示すように、レバーガイドの前進変速用
ガイド溝44a、後進変速用ガイド溝44c及び、操作
状態切り換え用段差部分を形成する中間ガイド溝44b
の夫々に沿わせて揺動操作でき、前進変速用ガイド溝4
4a又は後進変速用ガイド溝44cにおいて、減速側操
作方向(中立位置側への操作)に沿って操作される際
に、前進変速用ガイド溝44a・後進変速用ガイド溝4
4cの内縁kにおいて、走行中立状態に対応する位置で
変速レバー26が強制的に受止め規制され、過剰操作に
よって前後逆方向の走行状態に切換わることがないよう
構成されている。後進変速用ガイド溝44cの最高速位
置Rmaxにおいてもガイド溝の内縁にて受止め規制さ
れるようになっている。前進最高速位置Fmaxにおけ
る規制位置は機種の違い等により異なることがあるの
で、固定部に別途付勢した牽制部材57により受け止め
規制するようになっている。この牽制部材57は、図
1,図2に示すように、略L字形に屈曲した棒材とそれ
に固定の連結用板材からなり、無段変速装置3のケーシ
ングに共締め連結する状態で取り付け固定されている。
【0029】ゴム状の一対の感圧スイッチ27,28
が、アーム25aのピン25bを挟み込むように扇型ギ
ヤ22に固定されている。前後進切換装置を前進位置、
後進位置及び中立停止位置に切換操作する切換弁(図示
せず)が備えられており、扇型ギヤ22と切換弁とがプ
ッシュプルワイヤ30を介して連係されている。
【0030】無段変速装置3側の固定壁43にポテンシ
ョメータ41を取付けるとともに、このポテンショメー
タ41から延びる揺動レバー42の先端側の横向きピン
42aを、前記扇型ギヤ22に形成した長孔22bに挿
通させて、無段変速装置3の変速状態、つまり、作用体
としてのカム部材20の位置を検出可能に構成してあ
る。従って、ポテンショメータ41が位置検出手段に対
応する。
【0031】図6に示すように、電動モータ23に対す
る制御情報を指令する制御手段としての制御装置31が
備えられ、この制御装置31は、マイクロコンピュータ
を備えて構成され、各種の入力情報に基づいて、予め設
定記憶されている制御プログラムにて所定の制御を実行
するように構成されている。前記制御装置31からの制
御情報により前進側の駆動状態に切換操作される(即
ち、変速レバー26が、図1において反時計周りである
正転側に揺動するように切換操作される)第1電磁リレ
ー32、後進側の駆動状態に切換操作される(即ち、変
速レバー26が、図1において時計周りである逆転側に
揺動するように切換操作される)第2電磁リレー33、
第1,2電磁リレー32,33の励磁駆動用のトランジ
スタ35,36、制御装置31からの制御信号に基づい
て電動モータ23に供給する電流量を調整する電流調整
用トランジスタ37、電動モータ23に通流する実電流
値を両端電圧値として検出する基準抵抗器38、基準抵
抗器38の両端電圧を直流信号に変換して電動モータ2
3に対する電流検出情報として制御装置31に入力する
ための平滑回路39等が備えられている。
【0032】前記基準抵抗器38と前記平滑回路39と
により電流検出手段としての電流検出回路が構成され、
0アンペア〜5アンペアの検出範囲で電流値を検出する
ように構成されている。前記ポテンショメータ41の検
出値(電圧値)がアナログ信号にて制御装置31に入力
されるが、そのアナログ信号は、全ストローク範囲
(0.2ボルト〜4.8ボルト)が256ビットの分解
能にてアナログ/デジタル変換されて、制御に用いられ
るようになっている。
【0033】前記制御装置31に対しては、前記各感圧
スイッチ27,28、ポテンショメータ41の検出値が
入力されると共に、株元センサ47、車速センサ53、
及び、回転数センサ50の検出値も入力されるようにな
っている。
【0034】ところで、前記制御装置31は、車速オー
トスイッチ52の入状態で自動車速制御を実行可能な状
態に設定されるように構成され、この自動車速制御にお
いては、エンジンの負荷が設定負荷を越えると車速を減
速させ、エンジン負荷が設定負荷を下回ると上限車速設
定器51にて設定された上限車速を越えない範囲で車速
を増速させるようにして、エンジン負荷が設定負荷に維
持されるように車速を自動制御する。尚、この自動車速
制御よりも変速レバー26の操作に基づく手動変速操作
が優先して実行される構成となっている。
【0035】前記自動車速制御について説明する。先
ず、株元センサ47がONで、脱穀スイッチ49がON
であり、車速が0.1m/sのときのエンジン回転数を
刈取作業に伴う負荷が生じていない無負荷状態における
基準回転数STとして設定して予め記憶しておく。そし
て、前記基準回転数STからのエンジン回転数Xのダウ
ン量で定義されるエンジン負荷(ST−X)が、予め設
定された設定負荷としての目標負荷(目標ダウン量)に
維持されるように、前記電動モータ23を増速側あるい
は減速側に作動させる。
【0036】制御装置31は、電流調整用トランジスタ
37に対してパルス信号を印加して間欠的に電動モータ
23を作動させるように構成され、パルス信号の周期に
対するON時間の比率(デューティ比)を変更させて電
流量を変更調節するようになっている。尚、エンジン負
荷(ST−X)と目標負荷との差が大きいほど高速で変
速操作するように、前記デューティ比を大に設定する。
例えば、増速側では、500msecのパルス周期に対
してON時間を30〜120msecの範囲で変化させ
てデューティ比を設定し、減速側では、500msec
のパルス周期に対してON時間を30〜110msec
の範囲で変化させてデューティ比を設定する。
【0037】次に手動による変速操作について説明す
る。前記制御装置31は、手動変速操作においては、前
記各感圧スイッチ27,28のいずれかがON操作さ
れ、変速レバー26が人為的に正逆いずれかの方向に操
作されていることが検出されると、その人為操作方向に
向けてアシスト力が与えられるように、前記電動モータ
23にアシスト操作電流を供給するように構成され、電
動モータ23のアシストにより変速操作を軽い操作力で
適正に行えるようになっている。従って、各感圧スイッ
チ27,28により操作状態検出手段が構成されること
になる。又、各感圧スイッチ27,28の検出情報に基
づいて変速レバー26が人為的に操作されていないこと
が検出されると、無段変速装置3が中立位置への復帰付
勢力により変速状態が変化することを阻止すべく、前記
電動モータ23に保持電流を供給するように構成されて
いる。更に、各感圧スイッチ27,28の検出情報、並
びに、前記電流検出回路の検出情報に基づいて、前記保
持電流の供給量を適正値に調整するように構成されてい
る。具体的には、アシスト操作電流としては、電流調整
用トランジスタ37に対してON状態を維持するように
一定電圧を出力させ、保持電流の供給状態では、電流調
整用トランジスタ37に対してパルス電圧にて間欠的に
ON/OFF状態を繰り返し、そのON時間の調整(デ
ューティ比制御)を行い電流量を調整するようになって
いる。尚、電動モータ23の正逆の動作方向は、各感圧
スイッチ27、28のON操作に基づいて、いずれかの
電磁リレー32,33が電源供給状態に切り換わって電
動モータ23の回転方向が規定されるようになってい
る。
【0038】従って、制御装置31に、操作用の制御手
段100と、保持用の制御手段101とが制御プログラ
ム形式で備えられることになる。又、この制御装置31
には、前記カム部材20の回動操作(移動操作)が停止
された状態において、カム部材20に対して接当案内部
SOが移動付勢力にて接当する反力作用状態であるか否
かを判別する反力作用状態判別手段102が制御プログ
ラム形式で備えられる。
【0039】次に、制御装置31における制御動作につ
いて、図7〜図14の制御フローチャートに基づいて説
明する。尚、この制御フローチャートは10msecに
1回、繰り返して実行するようになっている。又、変速
レバー26を中立停止領域Nの一端から前進側の範囲に
操作していると、プッシュプルワイヤ30及び切換弁に
より、前後進切換装置が前進位置に操作されており、変
速レバー26を中立停止領域Nの他端から後進側の範囲
に操作していると、プッシュプルワイヤ30及び切換弁
により、前後進切換装置が後進位置に操作されることに
なる。
【0040】図7に示すように、制御が開始されると、
エンジン回転数Neが500rpmを越えてエンジン1
が正常に回転しているか否かが判断される(ステップ
1)。エンジン1が回転していなければ、ベルト式無段
変速装置3は変速操作が非常に重くなるからである。エ
ンジン1が正常に回転していれば、図示しない指示スイ
ッチによりレバー位置記憶モードに設定されているか否
かを判断する(ステップ2)。尚、このモードは工場出
荷段階で実行されるものであり、通常のコンバイン使用
者は実行しないようになっている。レバー位置記憶モー
ドが指示されていれば、次のようなレバー位置記憶処理
を実行する(ステップ3)。つまり、操作者が変速レバ
ー26を操作領域の一端側から中立位置を介して他端側
まで移動操作させて、前進側最高速位置Fmax、中立
位置n、後進側最高速位置Rmaxの夫々に対応するポ
テンショメータ41の検出値(VFm,Vn,VRm)
を逐次読み込み、基準データとして不揮発性メモリMに
記憶する。尚、ポテンショメータ41の検出値は通常、
約0.2ボルト〜4.8ボルトの範囲で検出されるが、
最低値と最高値との間を256ポイントに分割して、2
56ビットの分解能でレバー位置を1ポイント毎に検出
するようになっており、しかも、デジタルデータにて処
理されるようになっている。
【0041】次に、手動変速操作の制御動作について、
図8〜図13の制御フローチャートに基づいて説明す
る。
【0042】変速レバー26が操作され、正転側に操作
し始めると、ピン25bにより正転側の感圧スイッチ
(正転スイッチ)27が押圧されてON状態になると
(ステップ7)、前進上限域Faや中立域Nでなけれ
ば、逆転側の作動が終了して200msec以上経過し
ていれば、アシスト操作電流を供給して電動モータ23
を正転側に高速で駆動する(ステップ8,10,11,
12)。又、逆転側の感圧スイッチ(逆転スイッチ)2
8がONすると、同様にして電動モータ23を逆転側に
高速で駆動する(ステップ17〜20)。前進上限域F
aであるか否かの判断は、ポテンショメータの検出値V
xが、前進最高速位置Fmaxに対応する最大値VFm
と、この最大値VFmから10ポイント低い値(VFm
−10)との間にあれば、前進上限域Faにあると判断
し、それ以外では前進上限域Faにないと判断する。
【0043】前進上限域Faにあれば、前回に実行され
た逆転作動の開始時点が、正転作動が終了してから10
0msec以上経過する前に行われたか否かを判断する
(ステップ9)。つまり、短時間内に各感圧スイッチが
交互にONするというハンチング状態であるか否かを判
断するのである。ハンチングでなければステップ10に
移行し、ハンチングであれば後述する保持用の制御を実
行するようになっている。尚、図5に示すように、中立
域Nでの接当部k付近では、変速レバー26がガイド溝
の内縁に接当して、ハンチングを起こすおそれがあるの
で、このようなハンチング領域であれば、感圧スイッチ
のON操作が前回の逆方向作動が終了した後に、100
msec以内に行われた場合には、すぐに、感圧スイッ
チがOFFするまで微速で電動モータ23を作動させる
ようにしている(ステップ10,13,14,15、ス
テップ18,21,22,23)。
【0044】そして、変速レバー26が操作されていな
い状態(いずれの感知スイッチもOFFしている状態)
では、自動車速制御が入り状態であるか否かが判断さ
れ、入り状態でないとき、あるいは、自動車速制御が実
行されているときにポテンショメータ41の検出値が2
5ポイント(25/256)以上の大きな減速操作があ
れば、反力作用状態の判別動作として、感圧スイッチの
操作に基づく減速操作が実行されて且つその減速操作が
停止してから、ポテンショメータ41の検出値が2ポイ
ント以上増速側に変化したことが検出されたか否かが判
断される(ステップ25,26,28)。つまり、減速
操作が実行されているときに、電動モータ23によるカ
ム部材20の回動操作が、第1割りプーリ11のプーリ
部分15の移動付勢力による移動速度よりも速く、図4
(ロ)に示すように、接当案内部SOがカム部材20の
傾斜カム面20bから浮き上がった状態になっていると
きに、電動モータ23による保持力が操作すると、カム
部材20、即ち、変速レバー26が増速側に移動してし
まうおそれがあるから、接当案内部SOがカム部材20
に接当して反力が作用し、その移動操作力にてカム部材
20が少し増速側に移動したことを検出するまで待機し
て保持動作を実行しないようにしている。しかし、2ポ
イント以上の増速側への移動が検出されなくても、減速
操作が実行されてその減速操作が停止してから設定待機
時間(1.6秒)が経過した後は、後述する出力異常フ
ラグがONしていなければ後述の保持用の制御に移行し
(ステップ27)、出力異常フラグがONしていればリ
ターンする(ステップ29)。
【0045】ステップ28において、自動車速制御が実
行されているときに、25ポイント以上の大きな減速操
作があったか否かを判断しているのは次のような理由に
よる。つまり、自動車速制御においては車速とエンジン
負荷の検出情報にて電動モータ23を制御することにな
るが、その増速の際に前記逆転スイッチ28がON操作
されることがあり、その結果、ステップ26の判別が実
行され、保持動作が待機されるという不都合があり、増
速操作が行われる毎にこのような動作が繰り返されるの
で、このような不利を回避するようにしたものである。
【0046】変速レバー26が操作されていない状態
(いずれの感知スイッチもOFFしている状態)では、
その後、無段変速装置3の中立復帰力に抗して、現在の
変速位置に保持されるように、電動モータ23に保持電
流を供給して、この電動モータ23による保持力(保持
用の操作力)と、無段変速装置3の中立復帰力(接当案
内部SOの移動付勢力)とが均衡して位置保持されるよ
うに制御する。尚、上述したような中立復帰力は、変速
状態によって変化するので、変速状態に応じて異なった
保持力を初期設定すると共に、ポテンショメータ41の
検出状態や電流検出回路の検出状態に基づいて、適正値
になるように保持電流を調整するようになっている。
【0047】具体的に説明すると、ポテンショメータ4
1の検出値と車速センサ46の検出値に基づいて、「前
進低速」、「前進中速」、「前進高速」、「後進」、
「前進域での車体停止」、「後進域での車体停止」の6
つの変速状態に区分けして、夫々の変速状態に応じて、
夫々異なる保持力(具体的には、電流調整用トランジス
タ41に印加するパルスのデューティ比)を初期設定す
る(ステップ23)。尚、前進域Fの上限位置にあると
きは、前記初期設定値よりも設定量大きい値に増加させ
る(ステップ30,31,32)。
【0048】このようにして設定されたデューティ比に
て保持動作を実行し、電流検出回路にて検出される保持
電流の値を過去の4回分の移動平均値を演算する(ステ
ップ33,34)。この演算は、制御ルーチンが実行さ
れる毎に、つまり、10msec毎に実行される。
【0049】保持電流が供給され始めてから200ms
ec以上経過すると、そのときのレバー位置、つまり、
保持が開始されたときのレバー位置(具体的にはポテン
ショメータ41の検出値)を記憶し(ステップ35,3
6,37)た後に、ポテンショメータ41の検出情報、
及び、電流検出回路の検出情報に基づく保持力制御を実
行する。尚、この記憶値が一度記憶された後は、アシス
ト操作が実行されてフラグがリセットされるまでは記憶
動作は実行しないようになっている(ステップ16,2
4,36,38)。
【0050】次に保持力制御について説明する。尚、こ
の保持力制御は、エンジン回転数が2000rpm以上
であり、電流検出回路にて検出される検出値Ixが設定
値Is以上であって電動モータ23が正常に作動してい
ることが条件となる(ステップ39,40)。前記保持
電流の移動平均値IAVが、予め実験等に基づいて設定さ
れた許容上限値IMAX を越えると、第1カウンタNaを
カウントアップ(+1)する(ステップ41,42)。
又、移動平均値IAVが、予め実験等に基づいて設定され
た許容下限値IMIN を下回ると、第2カウンタNbをカ
ウントアップする(ステップ43,44)。許容上限値
MAX を越えていず許容下限値IMIN を下回っていなけ
れば、各カウンタをカウントダウン(−1)する(ステ
ップ45)。そして、第1カウンタNaのカウント値が
「100」を越え、現在のデューティ比が予め設定され
た調整可能範囲内であれば、保持電流が不足しているも
のと判断して、保持電流が増大するようにデューティ比
を設定単位量増加させる(ステップ46,47,4
8)。又、第2カウンタNbのカウント値が「100」
を越え、現在のデューティ比が予め設定された調整可能
範囲内であれば、保持電流が超過しているものと判断し
て、保持力が減少するようにデューティ比を設定単位量
減少させる(ステップ49,50,51)。上述したよ
うな各カウンタのカウント動作は10msec毎に実行
されるから、保持電流の超過状態や不足状態が連続で生
じていれば、カウント値が「100」に達する1秒毎に
保持力が変更調整されることになり、間欠的に生じてい
れば、カウント値が「100」になるまでの変更調整間
隔は1秒間よりも長くなる。
【0051】現在のデューティ比が調整可能範囲におけ
る前進側あるいは後進側の操作限界に達している場合
に、例えば、前進側操作限界にあるときにポテンショメ
ータ41の検出値が更に異常判定用の設定量(52ポイ
ント)以上増速側に増加(移動付勢力が作用する方向に
移動した)ことを判別するか、又は、後進側操作限界に
あるときにポテンショメータ41の検出値が更に異常判
定用の設定量(52ポイント)以上減速側に増加(移動
付勢力が作用する方向と反対方向に移動)したことを判
別すると(ステップ52,53,54)、駆動回路ある
いは電動モータ23等が動作異常となり、供給電流を制
御しているにもかかわらず適正な保持力の付与が行えな
い動作異常状態であると判断して、出力異常フラグをO
Nしてステップ1にリターンする(ステップ55)。こ
のような出力異常フラグがONしている状態では、ステ
ップ22においてステップ1にリターンするので、電動
モータ23による位置保持動作が行われないことにな
る。
【0052】次に、変速レバー26が前進域Fにある状
態でポテンショメータ41の検出値が、記憶されている
保持開始時の値から20ポイント(20/256)以上
減少(前進減速)した場合、及び、後進域Rにある状態
で20ポイント以上増加(後進減速)した場合、言い換
えると、ベルト無段変速装置3の中立復帰付勢力の作用
する方向に移動した場合には、保持力が不足しているも
のと判断して、そのとき保持力が初期設定値よりも小さ
ければ初期設定値まで戻して保持力を増加させ、初期設
定値よりも大きい状態であれば保持力が増大するように
デューティ比を設定単位量増加させる(ステップ56,
58,60,61,62)。又、変速レバー26が前進
域Fにある状態でポテンショメータ41の検出値が、記
憶されている保持開始時の値から5ポイント(5/25
6)以上増加(前進増速)した場合、及び、後進域Rに
ある状態で5ポイント以上減少(後進増速)した場合、
言い換えると、ベルト無段変速装置3の中立復帰付勢力
の作用する方向と反対方向に移動した場合には、保持力
が超過しているものと判断して、そのときの保持力が初
期設定値よりも大きければ初期設定値まで戻して保持力
を減少させ、初期設定値よりも小さい値であれば保持力
が減少するようにデューティ比を設定単位量減少させる
(ステップ57,59,63,64,65)。尚、デュ
ーティ比を変更した場合には、そのときのポテンショメ
ータ41の検出値を新たな保持開始時の値(記憶値)と
して書換え変更する(ステップ66)。
【0053】次に、制御装置31の自動車速制御の作動
について、図14に示すフローチャートに基づいて説明
する。感圧スイッチ27,28が共にOFFのときは、
制御作動の起動条件、即ち、車体を走行しながら刈取作
業を行っている状態にあるかをチェックする(ステップ
101,102)。つまり、脱穀スイッチ49及び株元
センサ47が共にONで、車速が0.1m/s以上で、
且つ、エンジン回転数Xが500rpm以上であれば、
条件が成立しているものと判断して、自動車速制御を実
行する。尚、この自動車速制御を実行中において、変速
レバー26の人為操作が有り、正逆スイッチいずれかが
ONすると、自動車速制御による自動増減速操作を停止
して、手動変速モードに移行する(ステップ103)。
【0054】自動車速制御では、エンジン回転数Xを検
出し、前記基準回転数STとの差であるエンジン負荷
(ST−X)が目標負荷になっているか否かを判断する
(ステップ104,105)。エンジン負荷(ST−
X)が目標負荷よりも大きいことが検出された場合に
は、車速センサ53にて検出される車速が予め設定され
た設定車速以上で、且つ、ポテンショメータ41の検出
値が図5に示す前進域Fにおいて設定された設定位置よ
りも高速側の位置であるときは、上述したようなデュー
ティ比の設定処理をして電動モータ23を作動させて車
速を減速させる(ステップ106,107,108,1
09)。従って、車速センサ53にて検出される車速が
設定車速よりも小さいとき、又は、ポテンショメータ4
1の検出値が設定位置よりも低速側のときは、減速操作
が行われず、そのときの変速位置に保持される。
【0055】前記設定車速としては約0.15m/se
c程度、即ち、副変速装置が最低速(「低」位置)に変
速された状態で、且つ、無段変速装置3が最低速位置又
はそれに近い位置に操作された状態に対応する車速に設
定され、前記設定位置spとしては、図5に示す中立位
置Nにおける前進領域側端部の値に20ポイント(20
/256)加算した値、つまり、無段変速装置3におけ
る前進側最低速度に対応する位置よりも設定量高速側の
位置に設定されている。
【0056】そして、エンジン負荷(ST−X)が目標
負荷よりも小さく、且つ、現在の車速が上限車速設定器
51にて設定された上限車速でなければ、前記デューテ
ィ比の設定処理をして電動モータ23を作動させて車速
を増速させる(ステップ111,112,113)。
又、エンジン負荷(ST−X)が目標負荷に対する不感
帯内であれば適正負荷状態であるとして変速操作は停止
して現在の車速を維持する(ステップ114)。
【0057】〔別実施形態〕 (1)上記実施形態では、反力作用状態検出手段とし
て、作用体が反力の作用する方向に設定量以上移動した
か否かに基づいて反力作用状態を検出するようにした
が、このような構成に代えて、作用体と被操作体との相
対的な位置の変化具合を逐次検出して、その検出情報に
基づいて、反力作用状態であるか否かを判別する構成、
あるいは、作用体の移動操作が停止してから予め設定さ
れた時間が経過したか否かに基づいて反力作用状態であ
るか否かを判別する構成等、各種の構成で実施してもよ
い。
【0058】(2)上記実施形態では、作用体としての
カム部材に保持用の操作力を付与する操作手段としての
電動モータが、作用体に対して移動操作用の操作力を付
与する構成して、それらを兼用する構成としたが、位置
保持用の電動モータとは別に移動操作用の専用のアクチ
ュエータを設ける構成としてもよい。尚、アクチュエー
タとしては例えば電動モータや油圧モータ等の各種のア
クチュエータを利用してもよい。
【0059】(3)上記実施形態では、保持動作が実行
されているときに、レバー位置(操作位置)が設定量以
上変化した場合に、保持力(保持電流)を変更調整する
ようにしたが、このような制御構成に代えて、レバー位
置を逐次前回の値と比較し、変化があれば、その変化を
阻止するように保持力を単位量づつ変更させるように制
御する構成であってもよい。又、保持電流の実測値の平
均値が許容上限値IMAX を越えている状態や許容下限値
MIN を下回っている状態が設定回数以上検出されると
(例えば1秒間継続した場合等)、保持力を変更させる
構成としたが、このような構成に代えて、次のように構
成してもよい。保持電流の検出値が、常に、レバー位置
に基づく保持力調整値に対応する電流値になるように、
逐次、制御するように構成してもよい。
【0060】(4)上記実施形態では、位置検出手段と
してのポテンショメータが、扇型ギア22の操作量を検
出するようにしたが、変速レバー26の操作量や、カム
部材20の操作量を直接検出するようにしてもよく、あ
るいは、それらの連係機構中の部材の移動量を検出する
構成としてもよい。
【0061】(5)上記実施形態では、被操作対象とし
て、ベルト式無段変速装置3を変速する場合を例示した
が、本発明は、ベルト式無段変速装置3に限らず、油圧
式の無段変速装置やその他の無段変速装置の操作構造に
適用してもよく、被操作体としては、無段変速装置の変
速部に限らず、例えば、荷重にて移動付勢力が掛かる被
操作体であってもよく、被操作体を手動にて移動操作さ
せる構成等、各種の操作構成に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】変速操作構成を示す側面図
【図2】ベルト無段変速装置の断面図
【図3】カム機構の側面図
【図4】伝動系を示す図
【図5】変速レバーの操作域を示す図
【図6】電気回路ブロック図
【図7】制御動作のフローチャート
【図8】制御動作のフローチャート
【図9】制御動作のフローチャート
【図10】制御動作のフローチャート
【図11】制御動作のフローチャート
【図12】制御動作のフローチャート
【図13】制御動作のフローチャート
【図14】制御動作のフローチャート
【符号の説明】
3 無段変速装置 20 作用体 23 アクチュエータ 26 操作具 27,28 操作状態検出手段 41 位置検出手段 100 操作用の制御手段 101 位置保持用の制御手段 102 反力作用状態判別手段 S0 被操作体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−156680(JP,A) 特開 平6−40266(JP,A) 特開 平3−244870(JP,A) 特開 平7−17285(JP,A) 特開 昭55−48237(JP,A) 特開 平8−178062(JP,A) 特開 平8−178002(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 20/00 - 20/08 F16H 59/00 - 59/10 G05G 1/00 - 25/04

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正逆方向に移動自在で且つ一方側に移動
    付勢される被操作体を移動付勢力の作用方向とは逆方向
    に向けて押し作用自在な作用体が、前記正逆方向に移動
    操作自在に設けられて、この作用体の移動操作によっ
    て、前記被操作体を正逆に移動操作するように構成さ
    れ、 前記作用体の移動操作が停止された状態において、前記
    被操作体を移動付勢力に抗して前記作用体によって受け
    止め保持すべく、前記移動付勢力の作用方向とは逆方向
    に向かい且つ前記移動付勢力と釣り合う操作力を前記作
    用体に対して付与する位置保持用の操作手段と、 前記作用体の移動操作状態を検出する操作状態検出手段
    の検出情報に基づいて、前記作用体の移動操作が停止さ
    れた状態において前記位置保持用の操作手段を作動さ
    せ、且つ、前記作用体の移動操作が開始されると前記位
    置保持用の操作手段の作動を停止させる位置保持用の制
    御手段とが設けられた操作装置であって、 前記作用体の移動操作が停止された状態において、その
    作用体に対して前記被操作体が移動付勢力にて接当する
    反力作用状態であるか否かを判別する反力作用状態判別
    手段が設けられ、 前記位置保持用の制御手段が、前記操作状態検出手段に
    よって前記作用体の移動操作が停止された状態であるこ
    とが検出されたときに、前記反力作用状態判別手段によ
    って反力作用状態が検出されるに伴って、前記位置保持
    用の操作手段を作動させるように構成されている操作装
    置。
  2. 【請求項2】 前記作用体の位置を検出する位置検出手
    段が設けられ、 前記反力作用状態判別手段は、 前記作用体が、前記移動付勢力が作用する方向と同じ方
    向に移動操作されている状態から操作停止状態に切り換
    わった後に、前記位置検出手段の検出情報に基づいて、
    前記作用体が前記移動付勢力が作用する方向に設定量以
    上移動することに基づいて反力作用状態であると判別す
    るように構成されている請求項1記載の記載の操作装
    置。
  3. 【請求項3】 前記反力作用状態判別手段は、 前記作用体が、前記移動付勢力が作用する方向と同じ方
    向に移動操作されている状態から操作停止状態に切り換
    わったときから設定待機時間が経過すると、前記反力作
    用状態であると判別するように構成されている請求項1
    又は2記載の操作装置。
  4. 【請求項4】 前記位置保持用の制御手段は、 前記保持用の操作手段を作動させている状態において、
    前記位置検出手段の検出情報に基づいて、前記作用体
    が、前記移動付勢力が作用する方向に移動したことを判
    別すると前記保持用の操作力を大側に変更し、且つ、前
    記作用体が、前記移動付勢力が作用する方向と反対方向
    に移動したことを判別すると前記保持用の操作力を小側
    に変更する保持力制御を実行するように構成されている
    請求項2又は3に記載の操作装置。
  5. 【請求項5】 前記位置保持用の制御手段は、 前記保持力制御の実行中において、前記保持用操作力を
    大側設定限界まで変更した後に、前記作用体が、前記移
    動付勢力が作用する方向に異常判定用の設定量以上移動
    したことを判別するか、又は、前記保持用の操作力を小
    側設定限界まで変更した後に、前記作用体が、前記移動
    付勢力が作用する方向と反対方向に異常判定用の設定量
    以上移動したことを判別すると、前記操作手段の作動を
    停止させるように構成されている請求項4記載の操作装
    置。
  6. 【請求項6】 前記被操作体が、ベルト式の無段変速装
    置の変速部で構成され、 前記操作状態検出手段が、人為操作に基づいて前記変速
    部の移動操作が指令されたか否か、及び、その操作方向
    を検出するように構成され、 前記保持用の操作手段が、 前記移動操作が指令された操作方向に向けて前記作用体
    に対して操作力を付与するアクチュエータにて構成さ
    れ、 前記操作状態検出手段の操作指令に基づいて、指令され
    た操作方向に向けて移動用操作力を付与し、非指令状態
    になると移動用操作力の付与を停止するように前記アク
    チュエータを制御する操作用の制御手段が設けられ、 前記位置保持用の制御手段は、前記操作状態検出手段が
    非指令状態になると、前記変速部が前記無段変速装置に
    おける中立側への移動付勢力に対抗する保持用操作力に
    て押し作用してその操作位置で保持されるべく、前記ア
    クチュエータを制御するように構成されている請求項1
    〜5のいずれか1項に記載の操作装置。
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