JP3519875B2 - 操作アシスト装置 - Google Patents

操作アシスト装置

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JP3519875B2
JP3519875B2 JP19039296A JP19039296A JP3519875B2 JP 3519875 B2 JP3519875 B2 JP 3519875B2 JP 19039296 A JP19039296 A JP 19039296A JP 19039296 A JP19039296 A JP 19039296A JP 3519875 B2 JP3519875 B2 JP 3519875B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人為的に正逆に操
作される操作具と、所定方向に復帰付勢される被操作対
象とが機械的に連動連結され、前記操作具の操作方向に
沿って正逆にアシスト力を与える電動モータと、この電
動モータの動作状態を制御する制御手段と、前記操作具
が人為的に操作されているか否か、及び、その操作方向
を検出する操作状態検出手段とが備えられ、前記制御手
段は、前記操作状態検出手段の検出情報に基づいて、前
記操作具が人為的に操作されていることが検出される
と、前記操作具の操作方向に向けてアシスト力が与えら
れるように、前記電動モータにアシスト操作電流を供給
するように構成されている操作アシスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記構成の操作アシスト装置は、例え
ば、車体走行用の無段変速装置等の被操作対象を人為操
作に基づいて操作するように構成したものにおいて、人
為操作に伴ってその操作方向に向けて電動モータによる
アシスト力を付与するようにして、人為操作を楽に行え
るようにしたものである。
【0003】ところで、この種の操作アシスト装置にお
いて、操作具による人為操作を停止させた状態で、被操
作対象にて復帰付勢力が生じるものにおいては、このよ
うな復帰付勢力によって被操作対象に連動連結されてい
る操作具が移動して、その設定操作位置が変化してしま
うおそれがある。
【0004】そこで、従来では、例えば、電動モータの
回転力を、従動側から連動回動させることが出来ないウ
ォームギア式の伝動機構を介してアシスト力として与え
るように構成したり、あるいは、操作具と被操作対象と
の連係機構に対して、摩擦保持機構を介してアシスト力
を付与させるように構成して、被操作対象からの操作反
力が生じる場合であっても、その操作反力が操作具側に
伝わらないように構成されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構成によるときは、例えば、電動モータが故障して動
作不能状態になった場合に操作具を人為操作するに際し
て、ウォームギア式の伝動機構を介装する場合には、ウ
ォームギア式の伝動機構によって操作が牽制されて操作
が行えないものになる不利がある。又、摩擦保持機構を
介装する構成においては、その摩擦保持力に抗して人為
操作しなければならず、被操作対象の操作反力に加えて
摩擦保持力が加わり、これらの大きな反力に抗して操作
しなければならず操作が重くなってしまうという不利が
あった。
【0006】本発明は、かかる点に着目してなされたも
のであり、その目的は、人為操作が停止されている状態
において位置保持する為の特別な保持機構を不要にしな
がら、適切に位置保持することができ、且つ、動作異常
等に起因して電動モータが作動しないような場合であっ
ても、極力軽い操作力で人為操作を行うことが可能とな
るものでありながら、アシスト操作を実行している状態
から操作停止状態への切り換わりを円滑に行うことが可
能となる操作アシスト装置を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、操作状態検出手段により操作具が人為的に
操作されていないことが検出されると、前記被操作対象
が、復帰付勢力に抗してその操作位置で保持されるべ
く、前記電動モータに保持電流が供給されることにな
る。つまり、電動モータの保持電流による駆動トルク
と、前記復帰付勢力とが均衡することによって位置保持
されるのである。
【0008】従って、このように電動モータの駆動トル
クを利用して操作位置を保持する構成であるから、上述
したような復帰付勢力に抗して操作位置を保持する為の
特別な保持機構が不要であると共に、例えば、電動モー
タが動作していない状態で極力軽い操作力で人為的に操
作することも可能となる。
【0009】上述したような保持電流は、被操作対象の
所定方向への復帰付勢力に対抗するように電動モータに
供給されるものであるから、どのような操作位置であっ
ても、常に、電動モータの駆動トルク発生方向(電動モ
ータへの電流通流方向)は一定になっている。しかしな
がら、被操作対象は正逆方向に操作可能であり、操作具
も正逆方向に操作されるものであるから、そのためのア
シスト操作電流は、その操作状況に応じて正逆いずれか
の方向に変化するものである。従って、前記操作具が人
為的に操作されて前記アシスト操作電流を供給して、前
記被操作対象をその復帰付勢力がかかる方向と同一方向
にアシスト操作している状態から、前記操作具が操作さ
れていない状態に切り替わるときには、アシスト操作電
流が供給されていた方向とは逆方向に保持電流が供給さ
れ始めることになる。
【0010】このような場合に、操作具の操作が停止さ
れると直ちに保持電流を供給するようにすると、電動モ
ータに流れる電流は比較的大きな電流であることから、
大きな電流の通流方向が急激に切り換わることになっ
て、電流調節用の回路部分において過大な負担が生じ
て、このような回路部分における耐久性が低下してしま
うおそれがある。
【0011】そこで、電動モータに対するアシスト操作
電流の供給を停止した時から、設定待機時間が経過した
後に、電動モータに保持電流を供給するように構成する
ことによって、このような急激な通電方向の切り換わり
による不利が生じるのを未然に防止することができる。
【0012】又、前記操作具は人為操作されるものであ
ることから、上述したように電動モータにてアシスト操
作されている状態から操作を停止させるときに、逆方向
の保持電流が供給されることによって逆向き駆動トルク
が発生して、操作方向と反対方向に少しショックが発生
するおそれがあるが、設定待機時間が経過した後に保持
電流が供給されることで、操作上の違和感が無く、操作
感覚が良好になるといった利点もある。
【0013】請求項2に記載の特徴構成によれば、操作
具が人為的に操作されてアシスト操作電流を供給して、
被操作対象をその復帰付勢力がかかる方向と反対方向に
アシスト操作している状態から、操作具が操作されてい
ない状態に切り替わるに伴って、電動モータに対するア
シスト操作電流の供給を停止すると、直ちに、電動モー
タに前記保持電流を供給するように構成されている。
【0014】つまり、アシスト操作電流と、操作停止後
の保持電流とが同一通電方向であるときには、上述した
ような電流の逆転による不利が生じないので、直ちに保
持電流を供給することによって、人為操作の停止と同時
にその位置に保持できるものとなる。
【0015】請求項3に記載の特徴構成によれば、電動
モータに対する電流の供給方向の切り換えは一対の接点
切換手段によって行われ、電動モータに対する電流供給
状態は電流切換手段によって行われることになる。
【0016】電動モータに流れる大電流の供給方向の切
り換えを、例えば電磁リレー等の接点切換手段によって
合理的に行うと共に、電流供給状態、つまり、電流のO
N・OFFや電流供給量の調節等は、例えば、電流量調
節回路等の電流切換手段にて行うことにより、大電流の
正逆方向の切り換えと、電流供給状態の調節とを同時に
行うような複雑な構成で且つ高価な電流制御手段を備え
るものに較べて、簡単な構成で且つ低コストで構成でき
るものとなる。しかも、このような構成において、逆方
向への保持電流の切り換えタイミングを設定待機時間ず
らすことで、電流供給状態で接点切換手段が切り替わる
ことによって接点の焼損等の不利を未然に防止できるも
のとなる。
【0017】請求項4に記載の特徴構成によれば、被操
作対象が、前進方向並びに後進方向の夫々に対して車体
走行速度を変更実行な無段変速装置の変速部にて構成さ
れ、この変速部は、操作位置の中間に位置する変速中立
域から、所定方向に操作されると前進側走行速度が増速
され、逆方向に操作されると後進側走行速度が増速さ
れ、且つ、変速中立域に向けて復帰付勢力が生じるよう
に構成されている。
【0018】従って、操作具を人為操作して車体の走行
速度を変速させることができ、操作具を任意の速度の位
置で停止させても、ベルト式無段変速装置における中立
位置に向けての復帰付勢力に抗して、その変速位置で確
実に位置保持させることができ、しかも、電動モータが
動作不能になったような場合であっても、比較的軽い操
作力で操作具を人為操作させて変速操作させることが可
能となる。
【0019】しかも、前進走行位置と、後進走行位置に
おいては、復帰付勢力が作用する方向が異なることにな
るが、前進走行中の減速状態、つまり、復帰付勢力の作
用する方向にアシスト操作している状態から変速操作が
停止されると、保持電流がアシスト操作電流と逆方向に
流れることになるので、保持電流の供給が設定待機時間
経過した後に行われることになる。尚、前進走行中の増
速状態から操作停止すると、電流方向は同一であるか
ら、直ちに保持電流が供給されることになる。又、後進
走行中においても同様に、減速操作(復帰付勢力の作用
する方向)が停止されると、保持電流の供給が設定待機
時間経過した後に行われ、増速操作(復帰付勢力の作用
する方向と逆方向)を停止すると、直ちに保持電流が供
給されることになる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る操作アシスト
装置を、ベルト式無段変速装置に適用した場合について
図面に基づいて説明する。図4は作業車の一例であるコ
ンバインの伝動系を示しており、エンジン1からの動力
がテンションクラッチを備えたベルト伝動機構2を介し
て、ベルト式の無段変速装置3の入力プーリ4に伝達さ
れる。無段変速装置3からの動力がミッションケース5
の油圧クラッチ式の前後進切換装置(図示せず)、及び
走行用のギヤ変速装置(図示せず)を介して、左右のク
ローラ走行装置6に伝達される。ギヤ変速装置の直前か
ら分離した動力が、ミッションケース5からベルト伝動
機構7を介して、機体の前部の刈取部8に伝達される。
【0021】次に、ベルト式の無段変速装置3及びその
変速操作構造について説明する。図2に示すように、入
力プーリ4が固定された入力軸9に第1割りプーリ1
1、出力軸10に第2割りプーリ12を備えて、第1及
び第2割りプーリ11,12に亘り伝動ベルト13を巻
回している。第1及び第2割りプーリ11,12は、入
力軸9及び出力軸10にスプライン構造で固定されるプ
ーリ部分14、及び軸芯方向に移動自在なプーリ部分1
5から構成されており、第2割りプーリ12の移動側の
プーリ部分15はバネ16で固定側のプーリ部分14側
に付勢され、出力軸10側の負荷が大きくなるのに比例
して移動側のプーリ部分15を固定側のプーリ部分14
に押すカム機構17が設けられている。
【0022】第1割りプーリ11の移動側のプーリ部分
15にベアリングを介してリング部材18が外嵌され、
リング部材18に固定された一対のピン18aが無段変
速装置3のケース側の凹部19に入り込んで、リング部
材18が回り止めされている。図3及び図2に示すよう
に、円筒状のカム部材20がベアリングを介して入力軸
9に外嵌されて、直線状の底部20aと左右対象な一対
の傾斜面20bとで構成された凹部がカム部材20に一
対形成されており、リング部材18のピン18aのロー
ラー18bが、カム部材20の一対の凹部に入り込んで
いる。
【0023】図2及び図3に示す状態は、第1割りプー
リ11の移動側のプーリ部分15が固定側のプーリ部分
14から紙面左方に最も離れ、第2割りプーリ12の移
動側のプーリ部分15が固定側のプーリ部分14に最も
接近した最低速位置の状態である。この状態からカム部
材20を右及び左に回転させると、傾斜面20bを介し
てリング部材18及び第1割りプーリ11の移動側のプ
ーリ部分15が、固定側のプーリ部分14側に押し操作
されて接近し、第1割りプーリ11での伝動ベルト13
の巻回半径が大きくなっていく。これに伴って第2割り
プーリ12の移動側のプーリ部分15が、固定側のプー
リ部分14から紙面右方に離れていくのであり、無段変
速装置3が高速側に変速操作されていく。
【0024】次に、ベルト式の無段変速装置3及び前後
進切換装置の操作構造について説明する。図2及び図1
に示すように、無段変速装置3の外側においてカム部材
20(変速部の一例)の端部にボス部材21が固定さ
れ、ボス部材21に扇型ギヤ22が固定されている。機
体の固定部に電動モータ23が固定され、平ギヤによる
減速機構24が電動モータ23に備えられており、減速
機構24のピニオンギヤ24aが扇型ギヤ22に咬合し
ている。ボス部材21にリング部材25が外嵌されてお
り、リング部材25に人為操作される変速レバー26
(操作具に相当)が支持されている。つまり、変速部と
してのカム部材20は、変速レバー26と一体移動する
ように機械式連係機構を介して連係され、正逆方向に作
動可能に構成されている。つまり、このカム部材20が
被操作対象の一例に相当する。
【0025】この変速レバー26は十字方向に揺動操作
自在で、図5に示すように、レバーガイドの前進変速用
ガイド溝27a、後進変速用ガイド溝27c及び、操作
状態切り換え用段差部分を形成する中間ガイド溝27b
の夫々に沿わせて揺動操作でき、前進変速用ガイド溝2
7a又は後進変速用ガイド溝27cにおいて、減速側操
作方向(中立位置側への操作)に沿って操作される際
に、前進変速用ガイド溝27a・後進変速用ガイド溝2
7cの内縁kにおいて、走行中立状態に対応する位置で
変速レバー26が強制的に受止め規制され、過剰操作に
よって前後逆方向の走行状態に切換わることがないよう
構成されている。
【0026】リング部材25のアーム25aのピン25
bが、扇型ギヤ22の開孔22aに入り込んでおり、ゴ
ム状の一対の感圧スイッチ28,29が、アーム25a
のピン25bを挟み込むように扇型ギヤ22に固定され
ている。前後進切換装置を前進位置、後進位置及び中立
停止位置に切換操作する切換弁(図示せず)が備えられ
ており、扇型ギヤ22と切換弁とがプッシュプルワイヤ
30及び融通機構31を介して連係されている。
【0027】無段変速装置3側の固定壁32にポテンシ
ョメータ33を取付けるとともに、このポテンショメー
タ33から延びる揺動レバー34の先端側の横向きピン
34aを、前記扇型ギヤ22に形成した長孔22bに挿
通させて、無段変速装置3の変速状態、つまり、変速レ
バー26の操作位置を検出可能に構成してある。
【0028】図6に示すように、電動モータ23の動作
を制御する制御手段Hが、電動モータ23に対する制御
情報を指令する制御部としての制御装置35と、この制
御装置35からの制御情報に基づいて、電動モータ23
に電流を供給して駆動する駆動部としての駆動回路36
とを備えて構成されている。制御装置35は、マイクロ
コンピュータを備えて構成され、各種の入力情報に基づ
いて、予め設定記憶されている制御プログラムにて所定
の制御を実行するように構成されている。前記駆動回路
36は、制御装置35からの制御情報により前進側の駆
動状態に切換操作される(即ち、変速レバー26が、図
1において反時計周りである正転側に揺動するように切
換操作される)第1電磁リレー37、後進側の駆動状態
に切換操作される(即ち、変速レバー26が、図1にお
いて時計周りである逆転側に揺動するように切換操作さ
れる)第2電磁リレー38、第1,2電磁リレー37,
38の励磁駆動用のトランジスタ39,40、制御装置
35からの制御信号に基づいて電動モータ23に供給す
る電流量を調整する電流調整用トランジスタ41、電動
モータ23に通流する実電流値を両端電圧値として検出
する基準抵抗器42、基準抵抗器42の両端電圧を直流
信号に変換する平滑回路43、電動モータ23に過負荷
電流が設定時間以上継続する異常時に、電動モータ23
への電流供給を遮断して、制御装置35に警報信号を入
力する過負荷警報回路44等が備えられている。このよ
うにして、制御動作を実行する制御装置35と電動モー
タ23に流れる大電流を調整する駆動回路36とが夫々
各別に備えられている。第1,2電磁リレー37,38
が接点切換手段に相当し、電流調整用トランジスタ41
が電流切換手段に相当する。
【0029】前記基準抵抗器42と前記平滑回路43と
により電流検出手段としての電流検出回路45が構成さ
れ、この電流検出回路45は、0アンペア〜5アンペア
の検出範囲で電流値を検出するように構成されている。
前記ポテンショメータ33の検出値(電圧値)がアナロ
グ信号にて制御装置35に入力されるが、そのアナログ
信号は、全ストローク範囲(0.2ボルト〜4.8ボル
ト)が256ビットの分解能にてアナログ/デジタル変
換されて、制御に用いられるようになっている。
【0030】前記制御装置35に対しては、前記各感圧
スイッチ28,29、ポテンショメータ33の検出値が
入力されると共に、走行装置6の車軸の回転数により走
行車速を検出する車速センサ46、及び、エンジンの回
転数を検出するエンジン回転数センサ47の検出値も入
力されるようになっている。
【0031】前記制御装置35は、前記各感圧スイッチ
28,29のいずれかがON操作され、変速レバー26
が人為的に正逆いずれかの方向に操作されていることが
検出されると、その人為操作方向に向けてアシスト力が
与えられるように、前記電動モータ23にアシスト操作
電流を供給するように構成され、電動モータ23のアシ
ストにより変速操作を軽く行えるようになっている。従
って、各感圧スイッチ28,29により操作状態検出手
段が構成されることになる。又、各感圧スイッチ28,
29の検出情報に基づいて変速レバー26が人為的に操
作されていないことが検出されると、無段変速装置3が
中立位置への復帰付勢力により変速状態が変化すること
を阻止すべく、前記電動モータ26に保持電流を供給す
るように構成されている。更に、各感圧スイッチ28,
29の検出情報、並びに、前記電流検出回路45の検出
情報に基づいて、前記保持電流の供給量を適正値に調整
するように構成されている。具体的には、アシスト操作
電流としては、電流調整用トランジスタ41に対してO
N状態を維持するように一定電圧を出力させ、保持電流
の供給状態では、電流調整用トランジスタ41に対して
パルス電圧にて間欠的にON/OFF状態を繰り返し、
そのON時間の調整(デューティ比制御)を行い電流量
を調整するようになっている。尚、電動モータ26の正
逆の動作方向は、各感圧スイッチ28、29のON操作
に基づいて、いずれかの電磁リレー37,38が電源供
給状態に切り換わって電動モータ26の回転方向が規定
されるようになっている。
【0032】次に、制御装置35における制御動作につ
いて、図7〜図12の制御フローチャートに基づいて説
明する。尚、この制御フローチャートは10msecに
1回、繰り返して実行するようになっている。又、変速
レバー26を中立停止領域Nの一端から前進側の範囲に
操作していると、プッシュプルワイヤ29及び切換弁に
より、前後進切換装置が前進位置に操作されており、変
速レバー26を中立停止領域Nの他端から後進側の範囲
に操作していると、プッシュプルワイヤ29及び切換弁
により、前後進切換装置が後進位置に操作されることに
なる。
【0033】先ず、エンジン回転数センサ47の検出状
態によりエンジン回転数が500rpm以上であるか否
か、つまり、エンジン1が正常に回転しているか否かを
判断する(ステップ1)。ベルト無段変速装置3はエン
ジン1が回転していない状態では、変速操作が非常に重
くなるからである。エンジン1が回転している状態で、
変速レバー26が操作され、正転側に操作し始めると、
ピン25bにより正転側の感圧スイッチ(正転スイッ
チ)28が押圧されてON状態になると(ステップ
2)、ハンチングの発生のおそれのある領域でなけれ
ば、逆転側の作動が終了して200msec以上経過し
ていれば、アシスト操作電流を供給して電動モータ26
を正転側に高速で駆動する(ステップ3,4,5)。
又、逆転側の感圧スイッチ(逆転スイッチ)29がON
すると、同様にして電動モータ26を逆転側に高速で駆
動する(ステップ10〜13)。尚、図5に示すよう
に、変速レバー26の操作領域の両側端や中立位置Nで
の接当部k付近では、変速レバー26がガイド溝の内縁
に接当して、ハンチングを起こすおそれがあるので、こ
のようなハンチング領域であれば、感圧スイッチのON
操作が前回の逆方向作動が終了した後に、100mse
c以内に行われた場合には、すぐに、感圧スイッチがO
FFするまで微速で電動モータ26を作動させるように
している(ステップ3,6,7,8、ステップ11,1
4,15,16)。
【0034】そして、変速レバー26が操作されていな
い状態(いずれの感知スイッチもOFFしている状態)
であれば、ポテンショメータ33の検出値に基づいて、
現在の操作位置が前進域Fであるか後進域Rであるが判
断され(ステップ18)、前進域Fであれば、逆転作動
(減速操作)を終了してから30msec以上経過する
までは、各電磁リレー37,38を共に接地側にして電
動モータ26の両側端子を接地させる状態に維持し(ス
テップ19,20)、後進域Rであれば、正転作動(減
速操作)を終了してから100msec以上経過するま
では、各電磁リレー37,38を共に接地側にして電動
モータ26の両側端子を接地させる状態に維持する(ス
テップ21,22)。前進域Fにおいて逆転作動(減速
操作)を行っているときは、電動モータ26が無段変速
装置3の復帰付勢力の方向と同方向にアシストしてお
り、この状態からすぐに保持電流を供給するものとする
と、電動モータ26への供給電流が逆方向になり、電流
供給状態のまま各電磁リレー37,38が逆転して、接
点異常を起こすおそれがあるからである。又、後進域に
おいて、このような電流の逆転が発生すると、上述した
ような電磁リレー37,38の接点異常のおそれがある
と共に、変速レバー26に逆方向の衝撃がかかるおそれ
があり、操作性が低下するおそれがあるからである。
尚、前進域では、後進側に較べて高速で走行するので、
走行負荷が大きく上記時間経過中に応答遅れにより変速
レバー26が移動する不具合を少なくすることから短い
時間に制限している。
【0035】そして、上記時間が経過した後は、無段変
速装置3の中立復帰力に抗して、現在の変速位置に保持
されるように、電動モータ26に保持電流を供給して、
この電動モータ26による保持力と、無段変速装置3の
中立復帰力とが均衡して位置保持されるように制御す
る。又、上述したように保持電流がアシスト操作電流と
逆方向になるときは、設定待機時間経過した後に保持電
流を供給することになるが、各電流が同一方向になると
きは、上述したような不具合がないので直ちに保持電流
を供給することになる。つまり、前進域Fでの正転作動
(増速操作)の後、又は、後進域Rでの逆転作動(増速
操作)の後は、直ちに保持電流を供給することになる。
【0036】尚、上述したような中立復帰力は、変速状
態によって変化するので、変速状態に応じて異なった保
持力を初期設定すると共に、ポテンショメータ33の検
出状態や電流検出回路45の検出状態に基づいて、適正
値になるように保持電流を調整するようになっている。
【0037】具体的に説明すると、ポテンショメータ3
3の検出値と車速センサ46の検出値に基づいて、「前
進低速」、「前進中速」、「前進高速」、「後進」、
「前進域での車体停止」、「後進域での車体停止」の6
つの変速状態に区分けして、夫々の変速状態に応じて、
夫々異なる保持力(具体的には、電流調整用トランジス
タ41に印加するパルスのデューティ比)を初期設定す
る(ステップ23)。尚、前進域Fの上限位置にあると
きは、前記初期設定値よりも設定量大きい値に増加させ
る(ステップ24,25)。
【0038】このようにして設定された保持力(デュー
ティ比)にて保持動作を実行し、電流検出回路45にて
検出される保持電流の値を過去の4回分の移動平均値を
演算する(ステップ26,27)。この演算は、制御ル
ーチンが実行される毎に、つまり、10msec毎に実
行される。
【0039】保持電流が供給され始めてから200ms
ec以上経過すると、そのときのレバー位置、つまり、
保持が開始されたときのレバー位置(具体的にはポテン
ショメータ33の検出値)を記憶し(ステップ28,2
9,30)た後に、ポテンショメータ33の検出情報、
及び、電流検出回路45の検出情報に基づく保持力制御
を実行する。尚、この記憶値が一度記憶された後は、ア
シスト操作が実行されてフラグがリセットされるまで
は、記憶動作は実行しないようになっている(ステップ
9,17,29,31)。
【0040】次に保持力制御について説明する。尚、こ
の保持力制御は、エンジン回転数が2000rpm以上
であり、電流検出回路45にて検出される検出値Ixが
設定値Is以上であって電動モータ26が正常に作動し
ていることが条件となる(ステップ32,33)。前記
保持電流の移動平均値IAVが、予め実験等に基づいて設
定された許容上限値IMAX を越えると、第1カウンタN
aをカウントアップ(+1)する(ステップ34,3
5)。又、移動平均値IAVが、予め実験等に基づいて設
定された許容下限値IMIN を下回ると、第2カウンタN
bをカウントアップする(ステップ36,37)。許容
上限値IMAX を越えていず許容下限値IMIN を下回って
いなければ、各カウンタをカウントダウン(−1)する
(ステップ38)。そして、第1カウンタNaのカウン
ト値が「100」を越え、現在のデューティ比が予め設
定された調整可能範囲内であれば、保持電流が不足して
いるものと判断して、保持力が増大するようにデューテ
ィ比を設定単位量増加させる(ステップ39,40,4
1)。又、第2カウンタNbのカウント値が「100」
を越え、現在のデューティ比が予め設定された調整可能
範囲内であれば、保持電流が超過しているものと判断し
て、保持力が減少するようにデューティ比を設定単位量
減少させる(ステップ42,43,44)。上述したよ
うな各カウンタのカウント動作は10msec毎に実行
されるから、保持電流の超過状態や不足状態が連続で生
じていれば、カウント値が「100」に達する1秒毎に
保持力が変更調整されることになり、間欠的に生じてい
れば、カウント値が「100」になるまでの変更調整間
隔は1秒間よりも長くなる。
【0041】次に、変速レバー26が前進域Fにある状
態でポテンショメータ33の検出値が、記憶されている
保持開始時の値から20ポイント(20/256)以上
減少(前進減速)した場合、及び、後進域Rにある状態
で20ポイント以上増加(後進減速)した場合、言い換
えると、ベルト無段変速装置3の中立復帰付勢力の作用
する方向に移動した場合には、保持力が不足しているも
のと判断して、そのとき保持力が初期設定値よりも小さ
ければ初期設定値まで戻して保持力を増加させ、初期設
定値よりも大きい状態であれば保持力が増大するように
デューティ比を設定単位量増加させる(ステップ45,
47,49,50,51)。又、変速レバー26が前進
域Fにある状態でポテンショメータ33の検出値が、記
憶されている保持開始時の値から5ポイント(5/25
6)以上増加(前進増速)した場合、及び、後進域Rに
ある状態で5ポイント以上減少(後進増速)した場合、
言い換えると、ベルト無段変速装置3の中立復帰付勢力
の作用する方向と反対方向に移動した場合には、保持力
が超過しているものと判断して、そのときの保持力が初
期設定値よりも大きければ初期設定値まで戻して保持力
を減少させ、初期設定値よりも小さい状態であれば保持
力が減少するようにデューティ比を設定単位量減少させ
る(ステップ46,48,52,53,54)。尚、デ
ューティ比を変更した場合には、そのときのポテンショ
メータ33の検出値を新たな保持開始時の値(記憶値)
として書換え変更する(ステップ55)。
【0042】〔別実施形態〕 (1)上記実施形態では、電動モータに対する電流方向
の切り換えを、一対の電磁リレーを用いる場合を例示し
たが、このような構成に代えて、例えば、半導体リレー
(ソリッドステートリレー)等を用いてもよい。
【0043】(2)上記実施形態では、被操作対象とし
てベルト式無段変速装置と前後進切換機構とを連動操作
可能にして、操作具の一連の操作で前後進の夫々に対し
て、増減速を行える構成としたが、ベルト式無段変速装
置の変速操作のみを行うように構成してもよい。つま
り、操作具を操作域の一端側に操作すると最低速度とな
り他端側に操作すると最高速度になるようにして、低速
側に向けて復帰付勢力が生じるような構成としてもよ
い。
【0044】(3)上記実施形態では、被操作対象とし
て、ベルト式無段変速装置3を変速する場合を例示した
が、本発明は、ベルト式無段変速装置3に限らず、油圧
式の無段変速装置やその他の無段変速装置の操作構造に
適用してもよく、被操作対象としては、無段変速装置に
限らず、例えば、作業装置を操作具にて手動昇降させる
構成であって電動モータ26にてアシスト操作させる構
成等、各種の操作構成に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】変速操作構成を示す側面図
【図2】ベルト無段変速装置の断面図
【図3】カム機構の側面図
【図4】コンバインの伝動系を示す図
【図5】変速レバーの操作域を示す図
【図6】電気回路ブロック図
【図7】制御動作のフローチャート
【図8】制御動作のフローチャート
【図9】制御動作のフローチャート
【図10】制御動作のフローチャート
【図11】制御動作のフローチャート
【図12】制御動作のフローチャート
【符号の説明】
3 無段変速装置 20 変速部(被操作対象) 23 電動モータ 26 操作具 28,29 操作状態検出手段 37,38 接点切換手段 41 電流切換手段 H 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−243487(JP,A) 特開 昭64−58855(JP,A) 特開 平5−304827(JP,A) 特開 平9−126318(JP,A) 実開 平5−22929(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 9/00 - 9/26 F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/36 F16H 63/00 - 63/48 B60K 20/00 - 20/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人為的に正逆に操作される操作具と、所
    定方向に復帰付勢される被操作対象とが機械的に連動連
    結され、 前記操作具の操作方向に沿って正逆にアシスト力を与え
    る電動モータと、 この電動モータの動作状態を制御する制御手段と、 前記操作具が人為的に操作されているか否か、及び、そ
    の操作方向を検出する操作状態検出手段とが備えられ、 前記制御手段は、 前記操作状態検出手段の検出情報に基づいて、前記操作
    具が人為的に操作されていることが検出されると、前記
    操作具の操作方向に向けてアシスト力が与えられるよう
    に、前記電動モータにアシスト操作電流を供給するよう
    に構成されている操作アシスト装置であって、 前記制御手段は、 前記操作状態検出手段により前記操作具が人為的に操作
    されていないことが検出されると、前記被操作対象が、
    復帰付勢力に抗してその操作位置で保持されるべく、前
    記電動モータに保持電流を供給するように構成され、 且つ、前記操作具が人為的に操作されて前記アシスト操
    作電流を供給して、前記被操作対象をその復帰付勢力が
    かかる方向と同一方向にアシスト操作している状態か
    ら、前記操作具が操作されていない状態に切り替わるに
    伴って、前記電動モータに対する前記アシスト操作電流
    の供給を停止した時から、設定待機時間が経過した後
    に、前記電動モータに前記保持電流を供給するように構
    成されている操作アシスト装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、 前記操作具が人為的に操作されて前記アシスト操作電流
    を供給して、前記被操作対象をその復帰付勢力がかかる
    方向と反対方向にアシスト操作している状態から、前記
    操作具が操作されていない状態に切り替わるに伴って、
    前記電動モータに対する前記アシスト操作電流の供給を
    停止すると、直ちに、前記電動モータに前記保持電流を
    供給するように構成されている請求項1記載の操作アシ
    スト装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、 前記電動モータに対する電流の供給方向を切り換える一
    対の接点切換手段と、 前記電動モータに対する電流供給状態を変更する電流切
    換手段とを備えて構成されている請求項1又は2記載の
    操作アシスト装置。
  4. 【請求項4】 前記被操作対象が、前進方向並びに後進
    方向の夫々に対して車体走行速度を変更自在な無段変速
    装置の変速部にて構成され、 この変速部は、操作位置の中間に位置する変速中立域か
    ら、所定方向に操作されると前進側走行速度が増速さ
    れ、所定方向と逆方向に操作されると後進側走行速度が
    増速され、且つ、変速中立域に向けて復帰付勢力が生じ
    るように構成されている請求項1〜3のいずれか1項の
    記載の操作アシスト装置。
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