JP3456475B2 - 電子制御式時計、電子制御式時計の電力供給制御方法および電子制御式時計の時刻修正方法 - Google Patents

電子制御式時計、電子制御式時計の電力供給制御方法および電子制御式時計の時刻修正方法

Info

Publication number
JP3456475B2
JP3456475B2 JP2000571315A JP2000571315A JP3456475B2 JP 3456475 B2 JP3456475 B2 JP 3456475B2 JP 2000571315 A JP2000571315 A JP 2000571315A JP 2000571315 A JP2000571315 A JP 2000571315A JP 3456475 B2 JP3456475 B2 JP 3456475B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
electronically controlled
time
power supply
controlled timepiece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000571315A
Other languages
English (en)
Inventor
英典 中村
邦夫 小池
栄作 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Application granted granted Critical
Publication of JP3456475B2 publication Critical patent/JP3456475B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G04HOROLOGY
    • G04CELECTROMECHANICAL CLOCKS OR WATCHES
    • G04C10/00Arrangements of electric power supplies in time pieces
    • GPHYSICS
    • G04HOROLOGY
    • G04GELECTRONIC TIME-PIECES
    • G04G19/00Electric power supply circuits specially adapted for use in electronic time-pieces
    • GPHYSICS
    • G04HOROLOGY
    • G04GELECTRONIC TIME-PIECES
    • G04G19/00Electric power supply circuits specially adapted for use in electronic time-pieces
    • G04G19/12Arrangements for reducing power consumption during storage
    • GPHYSICS
    • G04HOROLOGY
    • G04GELECTRONIC TIME-PIECES
    • G04G5/00Setting, i.e. correcting or changing, the time-indication

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Electromechanical Clocks (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、水晶振動子等の時間標準源を用
いた発振回路からの信号等を基準に運針を制御する電子
制御式時計、電子制御式時計の電力供給制御方法、およ
び電子制御式時計の時刻修正方法に関する。
【0002】
【背景技術】ICや水晶振動子を利用して制御される電
子制御式時計の一つとして、ゼンマイが開放するときの
機械的エネルギを発電機で電気的エネルギに変換し、こ
の電気的エネルギにより回転制御装置を作動させて発電
機のコイルに流れる電流値等を制御することにより、ゼ
ンマイからの機械的エネルギを発電機に伝達する輪列に
固定される指針を正確に駆動して正確に時刻を表示する
電子制御式機械時計が知られている。
【0003】この際、発電機による電気的エネルギを一
旦、平滑用コンデンサに供給し、このコンデンサからの
電力で回転制御装置を駆動しているが、このコンデンサ
には発電機の回転周期と同期した交流の起電力が入力さ
れるため、ICや水晶振動子を備える回転制御装置の動
作を可能とするための電力を長期間保持する必要がなか
った。このため、従来は、ICや水晶振動子を数秒程度
動作可能な静電容量の比較的小さなコンデンサ、例えば
10μF程度のコンデンサが用いられていた。
【0004】この電子制御式機械時計は、指針の駆動を
ゼンマイを動力源とするためにモータが不要であり、部
品点数が少なく安価であるという特徴がある。その上、
電子回路を作動させるのに必要な僅かな電気エネルギを
発電するだけでよく、少ない入力エネルギで時計を作動
することもできた。
【0005】しかしながら、このような電子制御式機械
時計は、以下の課題を有している。すなわち、通常はリ
ューズを引き出して行う時刻修正操作(針合わせ操作)
を行う場合、正確に時刻を合わせられるように、時、
分、秒の各指針を停止させていた。指針を停止すること
は、輪列を停止させることになるため、発電機も停止さ
れていた。
【0006】このため、発電機から平滑用コンデンサへ
の起電力の入力が停止する一方で、ICは駆動し続ける
ため、コンデンサに蓄えられた電荷はIC側に放電され
て端子電圧が徐々に低下し、その結果、ICに加わる電
圧が発振停止電圧(Vstop、例えば0.6V)を下
回ってしまい、回転制御装置も停止していた。
【0007】なお、ICの発振が停止した場合には、消
費電流は少なくなり、コンデンサの電圧低下も非常に遅
くなるため、時刻修正操作に手間取ってコンデンサの電
圧が発振停止電圧を下回った場合には、通常、コンデン
サは、発振停止電圧よりもやや低下した0.3〜0.4
V程度の電圧になることが多い。また、時刻修正操作
(針合わせ時間)が数十分以上と非常に長くなると、コ
ンデンサが完全に放電してその電圧が「0」まで低下す
ることもある。
【0008】このため、針合わせを終えてリューズを押
し込み、発電機が回転を開始しても、放電されて電圧が
発振停止電圧以下のコンデンサを、回転制御装置の駆動
開始電圧(ICを駆動可能な電圧)に達する電圧まで充
電するのには時間がかかり、その間はIC(発振回路)
が動作せず、正確な時間制御を行えないという問題があ
った。
【0009】すなわち、図26に示すように、時間A点
でリューズを0段目(通常運針モード)又は、1段目
(カレンダー修正モード)から2段目(針合わせモー
ド)に引き出すと、発電機のロータの回転が停止し、コ
ンデンサC1への充電が停止する。一方で、コンデンサ
C1は、回転制御装置(時間標準源である水晶振動子を
駆動する駆動回路「駆動用IC」を含む)へ電気的エネ
ルギを供給し続け、水晶振動子の発振も継続する。
【0010】その後、電源コンデンサC1の電圧は次第
に低下していくが、時間B1点(例えば時間Aから3分
以内)で針合わせが終了してリューズが押し込まれ、リ
ューズ位置が2段目から1段目あるいは0段目(通常使
用時)に移行すると、再び発電機が作動されて電源コン
デンサC1への充電も再開され、電源コンデンサC1の
電位も上昇する。この場合、水晶振動子の発振は継続し
ているため、針合わせ終了後も駆動回路(回転制御装
置)は速やかにロータの回転化制御(ブレーキ制御)を
行うことができ、針合わせ後の指示誤差もゼロにするこ
とができる。
【0011】一方で、針合わせ時間が長引き、例えば3
分以上経過した場合には、電源コンデンサC1の電圧が
駆動回路の発振停止電圧(Vstop、例えば0.6
V)を下回り、針合わせが終了した時間B2点では発振
が停止してしまう。従って、2点でリューズを1段目に
移行させても、回転制御装置が作動してロータの回転制
御が行われるまでには、時間T1と時間T2とを足した
時間が必要になり、指示誤差が生じていた。
【0012】なお、時間T1は、回転制御装置内の駆動
回路や発振回路が正常に動作できる電圧(Vstar
t)までに電源コンデンサC1が充電される時間であ
る。通常、VstartはVstopよりも電圧が高
く、例えば0.7Vである。
【0013】また、時間T2は、発振回路に発振開始電
圧(Vstart)が印加されてから、発振が開始する
までの時間である。このT2は、図27に例示するよう
に、電源コンデンサC1の電圧が低いほど長くなり、数
秒から数十秒掛かっていた。例えば、電源コンデンサC
1を徐々に充電して発振開始電圧(Vstart=0.
7V)に達した際に、その電圧(0.7V)を印加した
場合には、約20秒程度掛かっていた。
【0014】このため、針合わせ操作に時間が掛かった
場合には、、電源コンデンサC1の電圧が低下して発振
が停止するため、針合わせを終了しても、発振開始まで
に上記T1+T2の時間を要し、特に、発振回路に印加
される電圧が低いためにT2だけでも数秒から数十秒掛
かってしまう。そして、発振が開始されるまでは、ロー
タの回転が制御されることはないため、指針は著しい進
みあるいは遅れの指示誤差を示すという問題があった。
【0015】また、電源コンデンサC1の容量を大きく
して、より長時間針合わせ時間を確保することで、3分
以上針合わせ操作をしても発振が停止しないように構成
することも考えられる。
【0016】しかしながら、コンデンサの容量を大きく
することは、そのまま電源電圧の上昇スピードを遅らせ
ることになるため、例えばゼンマイが開放されて停止し
ている場合のように、電源コンデンサに電荷が蓄積され
ていない状態から電圧を上昇させるのに長時間を要する
ことになる。つまり、ゼンマイを巻きはじめてから電源
電圧が上昇するまで、長時間に渡って指針が正確な時刻
を刻むことができなくなってしまうという問題点を生じ
る。この場合、状態によっては時計が故障していると利
用者が間違える可能性もあり、コンデンサの容量を大き
くすることは難しかった。
【0017】さらに、発電機の発電能力を大きくして短
時間での充電を可能にすることが考えられるが、発電機
サイズが大きくなることや、この発電機に機械的エネル
ギを供給するゼンマイの伝達トルクのアップに伴い、ゼ
ンマイのサイズアップが必要になり、腕時計のように平
面サイズや厚みに制約がある場合には採用できなかっ
た。
【0018】また、電子制御式機械時計以外の自動巻発
電式時計や、ソーラー充電式時計、電池式時計等の各種
電子制御式時計においても、消費電力を減少させて駆動
時間を延ばすために、時刻修正操作時に発振回路やIC
等を停止させているものもあったが、この場合も発振回
路が安定して作動されるまでには、数秒〜数十秒程度か
かる場合もあり、その場合には時刻誤差が生じてしまう
という問題があった。
【0019】本発明の目的は、時刻修正操作後の時刻指
示の誤差を小さくすることができる電子制御式時計、電
子制御式時計の電力供給制御方法および電子制御式時計
の時刻修正方法を提供することにある。
【0020】
【発明の開示】本発明の電子制御式時計は、電源と、こ
の電源で駆動されるアナログ回路部と、アナログ回路部
の一部に設けられたロジック回路用電源回路と、このロ
ジック回路用電源回路の出力によって駆動されるロジッ
ク回路部と、前記ロジック回路用電源回路の出力によっ
て駆動される発振回路とを備える電子制御式時計におい
て、前記電子制御式時計の時刻修正操作時に、前記電源
からロジック回路用電源回路以外のアナログ回路部への
電気エネルギの供給を遮断する電源スイッチと、発振回
路からロジック回路部へのクロック入力を遮断するクロ
ック入力規制手段とを備えることを特徴とするものであ
る。
【0021】本発明では、時刻修正操作(針合わせ)時
には、電源スイッチによってコンデンサや電池等の電源
からロジック回路用電源回路以外のアナログ回路部への
電気エネルギの供給が遮断され、かつクロック入力規制
手段によって発振回路からロジック回路部へのクロック
入力が遮断される。つまり、針合わせ時には、発振回路
と、この発振回路の駆動に必要なロジック回路用電源回
路のみを駆動し、その他の回路の動作をすべて停止させ
ている。これにより、針合わせ時の消費電力を低減で
き、コンデンサの容量が小さい場合でも、通常の針合わ
せ操作時間程度(例えば3〜5分程度)では電源コンデ
ンサの電圧低下を抑制することができ、発振回路の駆動
を維持することができる。そして、針合わせ時も発振回
路を作動させ続けることができるため、針合わせ操作か
らの復帰時に、迅速に通常の制御状態に戻すことがで
き、針合わせからの復帰時の時間指示の誤差も無くすこ
とができる。また、消費電力を低減できるので、発電機
サイズを大きくする必要が無く、腕時計のように平面サ
イズや厚みに制約がある場合にも適用できる。
【0022】前記ロジック回路用電源回路としては、定
電圧回路で構成されているものなどが利用できる。
【0023】この電子制御式時計は、前記時刻修正操作
(針合わせ)時に、前記ロジック回路部の内部状態を初
期化するロジック回路初期化手段を備えることが好まし
い。
【0024】ロジック回路部に針合わせ操作前の制御情
報が残っていると、針合わせ操作からの復帰時にロータ
の調速制御がスムーズに開始されず、調速制御が開始さ
れるまでに要した時間が誤差として生じてしまうおそれ
がある。これに対し、針合わせ時にロジック回路部のク
ロック入力を遮断する際に、内部状態も初期化すれば、
針合わせからの復帰時にロータの調速制御もスムーズに
行われ、時刻指示誤差も確実に無くすことができる。
【0025】また、電子制御式時計は、少なくとも通常
状態および時刻修正操作(針合わせ)状態の2段階の状
態を設定可能な外部操作部材と、この外部操作部材の状
態を検出する外部操作部材検出回路とを備え、前記外部
操作部材検出回路は、第1および第2のインバータと、
第1のインバータの出力側と第2のインバータの入力側
とを連結する第1の信号ラインと、第2のインバータの
出力側と第1のインバータの入力側とを連結する第2の
信号ラインと、外部操作部材が針合わせ状態にある時に
は信号入力ラインと前記第1および第2の信号ラインと
の一方とを接続し、針合わせ以外の状態にある時には信
号入力ラインと前記第1および第2の信号ラインとの他
方とを接続する切替スイッチとを備えることが好まし
い。
【0026】竜頭やボタン等の外部操作部材の引き出し
状態を検出する場合、通常は図28に示すような竜頭検
出回路100を用いていた。例えば、電子制御式機械時
計の竜頭の引き出し段階は、通常の0段目(竜頭を回転
させるとゼンマイを巻き上げ可能な状態であり、運針か
つ発電状態にある場合)と、1段目(竜頭を回転させ)
るとカレンダを修正可能な状態であり、運針かつ発電状
態にある場合)と、2段目(竜頭を回転させると時刻を
修正可能な状態であり、ロータの回転が停止し、運針も
発電も行われない場合)との3段階ある。
【0027】竜頭検出回路100は、竜頭の引き出し段
階に応じてオン、オフされるスイッチ101と、2つの
プルダウン抵抗102,103と、インバータ104と
を備える。そして、プルダウン抵抗102のゲートは電
位VDD(Hレベル)とされ、プルダウン抵抗102は
常時オン状態とされる。また、プルダウン抵抗103の
ゲートはインバータ104を介してプルダウン抵抗10
2に接続されている。スイッチ101は、竜頭が0,1
段目にある場合にはオフ(OPEN)され、2段目にあ
る場合にはオン(CLOSE)される。
【0028】竜頭が0,1段目でスイッチ101がオフ
されると、プルダウン抵抗102はオン状態とされ、電
位VSSつまりLレベル信号がインバータ104に入力
され、インバータ104の出力信号はHレベル信号とな
る。従って、プルダウン抵抗103のゲートにはHレベ
ル信号が入力され、プルダウン抵抗103もオン状態と
される。
【0029】また、竜頭が2段目でスイッチ101がオ
ンされると、電位VDDつまりHレベル信号がインバー
タ104に入力され、インバータ104の出力信号はL
レベル信号となる。以上のように、竜頭の引き出し位置
で竜頭検出回路100の出力が「Hレベル」および「L
レベル」に切り替わり、竜頭の位置を検出できるように
していた。
【0030】このような従来の竜頭検出回路100は、
針合わせ時で竜頭が2段目の時にもプルダウン抵抗10
2がオンしているので、このプルダウン抵抗102によ
りエネルギーが消費されてしまうという問題があった。
さらに、竜頭に限らず専用のボタン等で針合わせ状態を
設定する場合もあったが、これらの竜頭やボタン等の外
部操作部材で針合わせする際にも、その外部操作部材の
状態を検出する外部操作部材検出回路は竜頭検出回路1
00と同様の構成であったため、同様の問題があった。
【0031】これに対し、前述したような、論理回路を
用いた外部操作部材検出回路を用いた電子制御式時計で
あれば、外部操作部材検出回路によるエネルギーの消費
を殆ど無くすことができ、針合わせ時の消費電力をより
一層低減することができる。
【0032】本発明の電子制御式時計は、機械的エネル
ギ源と、前記機械的エネルギ源によって駆動されて誘起
電力を発生して電気的エネルギを供給する発電機と、前
記電気的エネルギにより駆動されて前記発電機の回転周
期を制御する回転制御装置とを備える電子制御式機械時
計であることが好ましい。
【0033】電子制御式機械時計は、電源であるコンデ
ンサの容量が小さいため、特に本発明を適用して針合わ
せ時の消費電力を小さくすれば、針合わせ操作時間を確
保できて取り扱いを容易にできる。
【0034】本発明の電子制御式時計の電力供給制御方
法は、電源と、この電源で駆動されるアナログ回路部
と、アナログ回路部の一部に設けられたロジック回路用
電源回路と、このロジック回路用電源回路の出力によっ
て駆動されるロジック回路部と、前記ロジック回路用電
源回路の出力によって駆動される発振回路とを備える電
子制御式時計の電力供給制御方法であって、前記電子制
御式時計の時刻修正操作時に、前記電源からロジック回
路用電源回路以外のアナログ回路部への電気エネルギの
供給を遮断し、かつ、発振回路からロジック回路部への
クロック入力を遮断することを特徴とするものである。
【0035】本発明では、針合わせ時に、コンデンサや
電池等の電源からロジック回路用電源回路以外のアナロ
グ回路部への電気エネルギの供給を遮断し、かつ発振回
路からロジック回路部へのクロック入力を遮断している
ので、針合わせ時の消費電力を低減でき、コンデンサの
容量が小さい場合でも、通常の針合わせ操作時間程度
(例えば3〜5分程度)では電源コンデンサの電圧低下
を抑制することができ、発振回路の駆動を維持すること
ができる。このため、針合わせ操作からの復帰時に、迅
速に通常の制御状態に戻すことができ、針合わせからの
復帰時の時間指示の誤差も無くすことができる。
【0036】この際、前記電子制御式時計の針合わせ時
に、前記ロジック回路部の内部状態を初期化することが
好ましい。針合わせ時にロジック回路部のクロック入力
を遮断する際に、内部状態も初期化すれば、針合わせか
らの復帰時にロータの調速制御もスムーズに行われ、時
刻指示誤差も確実に無くすことができる。
【0037】本発明の電子制御式時計は、機械的エネル
ギ源と、この機械的エネルギ源により駆動されることに
より電気的エネルギを出力する発電機と、当該発電機か
ら出力された電気的エネルギを蓄える蓄電装置と、この
蓄電装置から供給された電気的エネルギにより駆動され
て前記発電機の回転周期を制御する回転制御装置とを備
える電子制御式時計であって、時刻修正操作に基づいて
前記発電機の作動が停止している際に、前記蓄電装置か
ら前記回転制御装置への電気的エネルギの供給を遮断す
る電力供給制御装置と、前記発電機が作動して電力供給
制御装置によって蓄電装置から回転制御装置への電気的
エネルギの供給が再開された際に、回転制御装置が正常
動作するまでの時刻指示の誤差を補正する指示誤差補正
装置とを備えていることを特徴とするものである。
【0038】このような本発明によれば、時刻修正操作
(針合わせ)時等に発電機の作動が停止した場合に、電
力供給制御装置によって蓄電装置から回転制御装置への
電気的エネルギの供給を遮断しているので、回転制御装
置の発振回路は停止されるが、発電機の作動が停止して
いる間も蓄電装置は充電状態に維持される。
【0039】従って、針合わせ操作からの復帰時に、発
電機が十分に立ち上がる前であっても、蓄電装置から回
転制御装置に電気的エネルギを供給して回転制御装置を
作動させることができ、回転制御装置が作動されるまで
のタイムラグによる誤差を無くすことができ、針合わせ
時の時間制御の誤差を小さくすることができる。特に、
蓄電装置の電圧は比較的高い状態に維持されているた
め、回転制御装置の発振回路が発振するまでの時間も短
縮することができ、回転制御装置を迅速に作動させるこ
とができる。
【0040】その上、指示誤差補正装置を備えているの
で、回転制御装置が正常動作するまでの指針の指示誤差
を補正することができ、指示ずれを無くすあるいは非常
に小さくすることができる。
【0041】その際、前記指示誤差補正装置は、予め設
定された値分の定量補正を行うように構成されていても
よいし、前記蓄電装置の電圧に応じて補正量を設定する
ように構成されていてもよい。
【0042】さらに、前記指示誤差補正装置は、温度を
検出して補正量を調整するように構成されていてもよ
い。
【0043】より具体的には、前記指示誤差補正装置
は、温度センサと、前記蓄電装置の電圧を測定する電圧
検出器と、前記温度センサおよび電圧検出器の検出値に
基づいて補正量を設定する補正量設定装置とを備えて構
成されていることが好ましい。
【0044】蓄電装置の電圧がある大きさに維持される
ため、その電圧を発振回路に印加した際の発振までの時
間も常時ほぼ一定となるため、ある値の定量補正を行う
ことでも指示誤差を十分に小さくできる。また、実際の
蓄電装置の電圧を検出して補正値を調整すれば、より精
度の高い補正を行えて指示誤差をより一層小さくでき
る。
【0045】さらに、発振回路に電圧を加えた際の発振
開始までの時間は、図16に示すように、温度によって
も変化する。このため、電子制御式時計に温度計を設け
て発振回路近辺の温度を測定し、その温度に応じて補正
量を調整すれば、より精度の高い補正を行うことがで
き、特に高温状態や低温状態での指示誤差のずれをより
一層小さくすることができる。
【0046】また、前記電力供給制御装置は、前記蓄電
装置に直列に接続されるとともに、前記発電機が作動し
ている際は接続され、発電機が停止している際には切断
されるスイッチを備えて構成されていることが好まし
い。
【0047】このスイッチとしては、電気的なスイッチ
でもよいが、機械式スイッチであることが好ましい。電
気的なスイッチを用いた場合には、機械式スイッチのよ
うに完全に電力の供給を遮断できないことがあるが、そ
の場合でも、電気的スイッチを構成するシリコンダイオ
ードのリーク電流(1nA程度)しか放電しないため、
スイッチの遮断効果は機械式スイッチの場合とほとんど
同じである。但し、機械式スイッチを用いれば、電力の
供給を完全に遮断できる点で好ましい。
【0048】さらに、前記スイッチはリューズを引き出
して時刻修正(針合わせ)モードにしたときに切断さ
れ、リューズを押し込んで定常状態にしたときに接続さ
れる機械式スイッチであることが好ましい。このような
リューズの操作に応じて断続するスイッチを用いれば、
針合わせ操作に確実に連動してスイッチを断続すること
ができる。
【0049】また、前記蓄電装置には、第2蓄電装置
(第2コンデンサ)が並列に接続されていることが好ま
しい。第2蓄電装置が設けられていれば、時計に衝撃が
加わった場合などに、前記スイッチがチャタリングを起
こしても、第2蓄電装置から電力を供給し続けることが
でき、回転制御装置がチャタリングで停止されることを
防止できる。
【0050】また、本発明の電子制御式時計の時刻修正
方法は、機械的エネルギ源と、この機械的エネルギ源に
より駆動されることにより電気的エネルギを出力する発
電機と、当該発電機から出力された電気的エネルギを蓄
える蓄電装置と、この蓄電装置から供給された電気的エ
ネルギにより駆動されて前記発電機の回転周期を制御す
る回転制御装置とを有する電子制御式時計の時刻修正方
法であって、前記電子制御式時計の時刻修正をする際
に、前記蓄電装置から前記回転制御装置への電気的エネ
ルギの供給を遮断し、時刻修正操作の終了時に、蓄電装
置から回転制御装置への電気的エネルギの供給を再開す
るとともに、回転制御装置が正常動作するまでの時刻指
示の誤差を補正することを特徴とするものである。
【0051】この際、時刻修正操作の終了時に、予め設
定された値で指示誤差を定量補正してもよいし、蓄電装
置の電圧に応じて設定される補正量で指示誤差を補正し
てもよい。さらに、時刻修正操作の終了時に、温度を検
出し、その温度に応じて前記補正量を調整してもよい。
【0052】このような本発明によっても、時刻修正操
作時等に発電機が停止した場合に、電力供給制御装置に
よって蓄電装置から回転制御装置への電気的エネルギの
供給を遮断しているので、発電機が停止している間も蓄
電装置は充電状態に維持される。従って、時刻修正操作
からの復帰直後に、蓄電装置から回転制御装置に電気的
エネルギを供給して回転制御装置を作動させることがで
き、さらにその印加電圧も比較的高くできるため、回転
制御装置を迅速に作動させることができ、時刻修正操作
後の指示誤差を小さくすることができる。
【0053】その上、蓄電装置の電圧値や温度等に応じ
て指示誤差を補正しているので、回転制御装置が正常動
作するまでの指針の指示誤差を補正することができ、指
示ずれを無くすことができる。
【0054】本発明は、機械的エネルギ源と、この機械
的エネルギ源により駆動されることにより電気的エネル
ギを出力する発電機と、電気的エネルギにより駆動され
て発電機の回転周期を制御する回転制御装置とを備える
時計において、発電機から供給される電気的エネルギを
蓄えて前記回転制御装置を駆動する主蓄電装置と、この
主蓄電装置に対して時刻修正操作に連動する機械式スイ
ッチを介して並列に接続される補助蓄電装置と、主蓄電
装置と補助蓄電装置との間に配置され、かつ、主蓄電装
置と補助蓄電装置とへの充電電流や、主蓄電装置と補助
蓄電装置間の電流の方向、電流量を調整する充電制御回
路と、を備えていることを特徴とする。
【0055】この際、充電制御回路は、特に、機械式ス
イッチが接続されて主蓄電装置および補助蓄電装置が発
電機からの電気的エネルギで充電される際に、補助蓄電
装置への充電電流(充電量)を、主蓄電装置への充電電
流(充電量)に比べて小さくし、かつ、主蓄電装置に比
べて補助蓄電装置の電圧が高い場合には、補助蓄電装置
から主蓄電装置への充電を許容するように構成されてい
ることが好ましい。
【0056】このような本発明によれば、機械式スイッ
チによって主蓄電装置および発電機側と遮断される補助
蓄電装置を備えているので、通常の運針時に時刻修正操
作(針合わせ操作)によって発電機が停止した場合で
も、補助蓄電装置を充電状態に維持できる。このため、
針合わせ操作からの復帰時に、主蓄電装置の端子電圧が
回転制御装置を駆動可能な電圧以下に低下していても、
前記機械式スイッチが接続されることで、補助蓄電装置
から主蓄電装置に電流を供給して充電することができ
る。従って、主蓄電装置の電圧を高めて回転制御装置を
迅速に駆動させることが可能となり、回転制御装置が駆
動されるまでのタイムラグによる誤差をなくすことがで
き、針合わせ時の時間制御の誤差(時刻修正操作後の時
刻指示の誤差)を小さくすることが可能となる。
【0057】また、針合わせ操作に時間が掛かったり、
時計を長期間放置して発電機が停止していたために、補
助蓄電装置の端子電圧も自己放電等で低下していた際
に、機械式スイッチが接続されて発電機から各蓄電装置
に電流が供給された場合には、電流の方向や電流量を調
整可能な充電制御回路によって、例えば、主蓄電装置の
充電電流が補助蓄電装置に比べて大きくなるように制御
されるため、主蓄電装置は迅速に回転制御装置を駆動可
能な電圧まで充電される。これにより、時計を長期間放
置した後でも、回転制御装置を迅速に駆動させることが
可能となり、回転制御装置が駆動されるまでのタイムラ
グによる誤差を小さくすることができ、針合わせ時の時
間制御の誤差を小さくすることが可能となる。
【0058】従って、本発明によれば、針合わせ後の起
動性の確保および針合わせ精度の確保を両立させること
ができる。
【0059】さらに、主蓄電装置と補助蓄電装置との充
放電を制御するものとして、受動素子のみからなる充電
制御回路を用いることが好ましい。受動素子で構成され
た充電制御回路を用いれば、能動素子であるコンパレー
タを用いる場合に比べて、消費電力を軽減することがで
き、発電機の能力も小さくできる。
【0060】すなわち、主蓄電装置と補助蓄電装置との
2つの蓄電装置(コンデンサ等)の充放電を制御する場
合、通常は、各コンデンサの電圧をコンパレータで検出
し、このコンパレータの出力によってトランジスタなど
で構成される切替回路を作動させて各コンデンサの充放
電を制御するのが一般的である。このような時計では、
コンパレータは能動素子であり、その電圧検出動作のた
めに、当該コンパレータに電力を供給しなければなら
ず、消費電力が大きくなるという問題がある。
【0061】特に、当該時計のように発電電力が極めて
小さいシステムでは、コンパレータに電力を供給するた
めに、現在よりも発電機の能力を大きくする必要があ
る。発電機の能力を大きくするためには、供給トルクを
大きくする手段と、発電機そのものの大きさを大きくす
ることが考えられる。
【0062】しかし、前者の場合、ゼンマイからの供給
エネルギーを大きくすることは、ゼンマイが早く解ける
ことになるため、フル巻き状態からの持続時間が短くな
ってしまうという問題がある。さらに、後者の場合、発
電機が大きくなることによって、時計体という限られた
スペースでの部品配置が困難となり、結果的に時計自体
の大きさが大きくなるという問題もある。
【0063】これに対し、本発明によれば、受動素子か
らなる充電制御回路を用いているので、能動素子である
コンパレータを用いる場合に比べて、消費電力を軽減す
ることができ、発電機の能力も小さくできる。
【0064】また、前記主蓄電装置の静電容量は、補助
蓄電装置の静電容量以下に設定されていることが好まし
い。このようにすれば、主蓄電装置が放電された際に、
補助蓄電装置から電流を流して迅速に主蓄電装置の電圧
を高めることができる。従って、主蓄電装置によって駆
動される駆動回路も迅速に駆動することができる。
【0065】以上において、前述の機械式スイッチは、
時刻修正をする際には切断され、時刻修正操作終了時に
は接続されるように構成されていることが好ましい。
【0066】このようにすれば、発電機の作動が停止す
る時刻修正操作(針合わせ)時に、補助蓄電装置を回転
制御装置側から確実に遮断して充電状態を長時間維持す
ることができ、針合わせ操作時間も長時間確保すること
ができる。
【0067】また、前述の充電制御回路は、抵抗と、こ
の抵抗に対して並列に接続されたダイオードとを備えて
構成され、ダイオードは、発電機から補助蓄電装置を充
電する電流方向に対しては逆方向となり、補助蓄電装置
から主蓄電装置を充電する電流方向に対しては順方向と
なるように接続されていることが望ましい。
【0068】このようにすれば、発電機から各蓄電装置
を充電する際には、補助蓄電装置には、ダイオードに並
列に接続された抵抗を介して電流が流れる。このため、
抵抗の抵抗値によって主蓄電装置および補助蓄電装置へ
の充電量を制御することが可能となる。つまり、100
MΩなどの抵抗値が大きな抵抗を用いることで、補助蓄
電装置には電流が流れ難くなり、主蓄電装置の方に多く
流れて主蓄電装置の充電が迅速に行われる。従って、抵
抗値を適宜設定することで、主蓄電装置への充電量が制
御可能となっている。
【0069】一方で、針合わせ操作からの復帰時に、補
助蓄電装置から主蓄電装置への充電は、ダイオードを介
して行われるので、抵抗を介して充電する場合に比べて
主蓄電装置への充電ロスを少なくすることが可能とな
る。
【0070】さらに、前述の充電制御回路は、発電機か
ら補助蓄電装置を充電する電流方向に対しては逆方向と
なり、補助蓄電装置から主蓄電装置を充電する電流方向
に対しては順方向となるように接続された逆リーク電流
を有するダイオードのみで構成されていてもよい。
【0071】このようにすれば、発電機から各蓄電装置
を充電する際には、補助蓄電装置には、ダイオードの逆
リーク電流によって小さい電流が供給される。このた
め、補助蓄電装置には電流が流れ難くなり、主蓄電装置
の方に多く流れて主蓄電装置の充電が迅速に行われる。
【0072】また、針合わせ操作からの復帰時に、補助
蓄電装置から主蓄電装置への充電は、ダイオードの順方
向の電流となるので、電圧降下も小さく充電ロスを少な
くすることが可能となる。
【0073】その上、充電制御回路をダイオードのみで
構成すれば、充電制御回路、ひいては時計の部品点数を
少なくすることが可能となり、これにより、製造コスト
を低減することが可能となる。
【0074】また、前述の充電制御回路は、抵抗と、こ
の抵抗に対して並列に接続された一方向素子とを備えて
構成され、一方向素子は、発電機から補助蓄電装置を充
電する方向の電流は遮断し、補助蓄電装置から主蓄電装
置を充電する方向の電流を流すように接続されていても
よい。この際、一方向素子としては、逆リーク電流のな
いダイオードなどが利用できる。
【0075】このようにすれば、ダイオードおよび抵抗
を並列に接続した場合と同様に、発電機から各蓄電装置
に充電する際には、補助蓄電装置へは抵抗を介して充電
され、主蓄電装置の充電量を大きくして迅速に充電する
ことができる。また、補助蓄電装置から主蓄電装置に充
電する場合は、一方向素子を介して行われるので、主蓄
電装置への充電ロスを少なくすることが可能となる。
【0076】さらに、逆リーク電流のないダイオードの
ように一方向のみに電流が流れる一方向素子を用いれ
ば、逆リーク電流などによる充電量の誤差が発生しない
ため、充電電流を正確に制御することができる。
【0077】この際、前記機械式スイッチが接続されて
蓄電装置から回転制御装置への電気的エネルギの供給が
再開された際に、回転制御装置が正常動作するまでの時
刻指示の誤差を補正する指示誤差補正装置を備えている
ことが好ましい。
【0078】指示誤差補正装置を備えていれば、回転制
御装置が正常動作するまでの時刻指示の誤差を補正する
ことができ、指示ずれを無くすあるいは非常に小さくす
ることができる。
【0079】この際も、指示誤差補正装置としては、予
め設定された値分の定量補正を行うように構成されてい
てもよいし、前記蓄電装置の電圧に応じて補正量を設定
するように構成されていてもよい。さらに、前記指示誤
差補正装置は、温度を検出して補正量を調整するように
構成されていてもよい。より具体的には、前記指示誤差
補正装置は、温度センサと、前記蓄電装置の電圧を測定
する電圧検出器と、前記温度センサおよび電圧検出器の
検出値に基づいて補正量を設定する補正量設定装置とを
備えて構成されていることが好ましい。
【0080】本発明の電子制御式時計の電力供給制御方
法は、機械的エネルギ源と、この機械的エネルギ源によ
り駆動されることにより電気的エネルギを出力する発電
機と、前記電気的エネルギにより駆動されて前記発電機
の回転周期を制御する回転制御装置とを備える電子制御
式時計の電力供給制御方法において、前記発電機から供
給される電気的エネルギを蓄えて前記回転制御装置を駆
動する主蓄電装置を設けるとともに、この主蓄電装置に
機械式スイッチを介して補助蓄電装置を並列に接続し、
電子制御式時計の時刻修正をする際には前記機械式スイ
ッチを切断し、時刻修正操作終了時に前記機械式スイッ
チを接続した際に、補助蓄電装置の電圧が主蓄電装置の
電圧に比べて高い場合には、補助蓄電装置から主蓄電装
置に電流を流して充電し、補助蓄電装置の電圧が主蓄電
装置の電圧以下の場合には、発電機から主蓄電装置に供
給される充電電流を、発電機から補助蓄電装置に供給さ
れる充電電流よりも大きくすることを特徴とするもので
ある。
【0081】このような本発明においても、針合わせ操
作からの復帰時に、主蓄電装置の電圧を高めて回転制御
装置を迅速に駆動させることが可能となり、回転制御装
置が駆動されるまでのタイムラグによる誤差をなくすこ
とができ、針合わせ時の時間制御の誤差(時刻修正操作
後の時刻指示の誤差)を小さくすることが可能となる。
【0082】また、時計を長期間放置した後でも、回転
制御装置を迅速に駆動させることが可能となり、回転制
御装置が駆動されるまでのタイムラグによる誤差を小さ
くすることができ、針合わせ時の時間制御の誤差を小さ
くすることが可能となる。従って、本発明によれば、針
合わせ後の起動性の確保および針合わせ精度の確保を両
立させることができる。
【0083】
【発明を実施するための最良の形態】以下、本発明の実
施形態を図面に基づいて説明する。図1には、本発明の
第1実施形態の電子制御式時計である電子制御式機械時
計を示すブロック図が示されている。
【0084】電子制御式機械時計は、機械的エネルギ源
としてのゼンマイ1aと、ゼンマイ1aのトルクを発電
機20に伝達する機械エネルギ伝達手段としての増速輪
列7と、増速輪列7に連結されて時刻表示を行う時刻表
示装置である指針13とを備えている。
【0085】発電機20は、増速輪列7を介してゼンマ
イ1aによって駆動され、誘起電力を発生して電気的エ
ネルギを供給する。この発電機20からの交流出力は、
昇圧整流、全波整流、半波整流、トランジスタ整流等の
少なくとも一つを有する整流回路21を通して整流さ
れ、必要に応じて昇圧されコンデンサ等で構成された電
源である電源回路22に充電供給される。
【0086】本実施形態では、図2にも示すように、ブ
レーキ回路120を発電機20に設けている。具体的に
は、発電機20で発電された交流信号(交流電流)が出
力される第1の交流出力端子MG1と、第2の交流出力
端子MG2とを短絡等によって閉ループさせてショート
ブレーキを掛けるスイッチ121によりブレーキ回路1
20が構成され、このブレーキ回路120は図1に示す
調速機を兼用した発電機20に組み込まれている。スイ
ッチ121は、チョッピング信号(チョッピングパル
ス)CH3によって断続されるアナログスイッチや半導
体スイッチ(パイラテラルスイッチ)等で構成されてい
る。
【0087】そして、発電機20に接続された昇圧用の
コンデンサ123、ダイオード124,125、スイッ
チ121を備えて昇圧整流回路21(図1では整流回路
21)が構成されている。なお、ダイオード124,1
25としては、一方向に電流を流す一方向性素子であれ
ばよく、その種類は問わない。特に、電子制御式機械時
計では、発電機20の起電圧が小さいため、ダイオード
125としては降下電圧Vfが小さいショットキーバリ
アダイオードを用いることが好ましい。また、ダイオー
ド124としては、逆リーク電流が小さいシリコンダイ
オードを用いることが好ましい。
【0088】そして、この整流回路21で整流された直
流信号は、コンデンサ(電源回路)22に充電される。
【0089】前記ブレーキ回路120は、コンデンサ2
2から供給される電力によって駆動される電子回路であ
る回転制御装置50により制御されている。この回転制
御装置50は、図1,2に示すように、発振回路51、
ロータの回転検出回路53、ブレーキの制御回路56を
備えて構成されている。
【0090】発振回路51は時間標準源である水晶振動
子51Aを用いて発振信号(32768Hz)を出力
し、この発振信号は12段のフリップフロップからなる
分周回路52によってある一定周期まで分周される。分
周回路52の12段目の出力Q12は、8Hzの基準信
号として出力されている。
【0091】回転検出回路53は、発電機20に接続さ
れた波形整形回路61とモノマルチバイブレータ62と
で構成されている。波形整形回路61は、アンプ、コン
パレータで構成され、正弦波を矩形波に変換する。モノ
マルチバイブレータ62は、ある周期以下のパルスだけ
を通過させるバンドパス・フィルターとして機能し、ノ
イズを除去した回転検出信号FG1を出力する。
【0092】制御回路56は、制動制御手段であるアッ
プダウンカウンタ54と、同期回路70と、チョッピン
グ信号発生部80とを備えている。
【0093】アップダウンカウンタ54のアップカウン
ト入力およびダウンカウント入力には、回転検出回路5
3の回転検出信号FG1および分周回路52からの基準
信号fsが同期回路70を介してそれぞれ入力されてい
る。
【0094】同期回路70は、4つのフリップフロップ
71やANDゲート72からなり、分周回路52の5段
目の出力(1024Hz)や6段目の出力(512H
z)の信号を利用して、回転検出信号FG1を基準信号
fs(8Hz)に同期させるとともに、これらの各信号
パルスが重なって出力されないように調整している。
【0095】アップダウンカウンタ54は、4ビットの
カウンタで構成されている。アップダウンカウンタ54
のアップカウント入力には、前記回転検出信号FG1に
基づく信号が同期回路70から入力され、ダウンカウン
ト入力には、前記基準信号fsに基づく信号が同期回路
70から入力される。これにより、基準信号fsおよび
回転検出信号FG1の計数と、その差の算出とが同時に
行えるようになっている。
【0096】なお、このアップダウンカウンタ54に
は、4つのデータ入力端子(プリセット端子)A〜Dが
設けられており、端子A,B,DにHレベル信号が入力
されていることで、アップダウンカウンタ54の初期値
(プリセット値)がカウンタ値「11」に設定されてい
る。
【0097】また、アップダウンカウンタ54のLOA
D入力端子には、コンデンサ22に接続されてコンデン
サ22に最初に電力が供給された際に、システムリセッ
ト信号SRを出力する初期化回路91が接続されてい
る。なお、本実施形態では、初期化回路91は、コンデ
ンサ22の充電電圧が所定電圧になるまではHレベルの
信号を出力し、所定電圧以上になればLレベルの信号を
出力するように構成されている。
【0098】アップダウンカウンタ54は、LOAD入
力つまりシステムリセット信号SRがLレベルになるま
では、アップダウン入力を受け付けないため、図4に示
すように、アップダウンカウンタ54のカウンタ値は
「11」に維持される。
【0099】アップダウンカウンタ54は、4ビットの
出力QA〜QDを有している。従って、カウンタ値が
「12」以上であれば、3,4ビット目の出力QC,Q
Dは共にHレベル信号を出力し、カウンタ値が「11」
以下であれば、3,4ビット目の出力QC,QDの少な
くとも一方は必ずLレベル信号を出力する。
【0100】従って、出力QC,QDが入力されるAN
Dゲート110の出力LBSは、アップダウンカウンタ
54のカウンタ値が「12」以上であればHレベル信号
となり、カウンタ値が「11」以下であればLレベル信
号となる。この出力LBSは、チョッピング信号発生部
80に接続されている。
【0101】なお、出力QA〜QDが入力されたNAN
Dゲート111およびORゲート112の各出力は、同
期回路70からの出力が入力されるNANDゲート11
3にそれぞれ入力されている。従って、例えばアップカ
ウント信号の入力が複数個続いてカウンタ値が「15」
になると、NANDゲート111からはLレベル信号が
出力され、さらにアップカウント信号がNANDゲート
113に入力されても、その入力はキャンセルされてア
ップダウンカウンタ54にアップカウント信号がそれ以
上入力されないように設定されている。同様に、カウン
タ値が「0」になると、ORゲート112からはLレベ
ル信号が出力されるため、ダウンカウント信号の入力は
キャンセルされる。これにより、カウンタ値が「15」
を越えて「0」になったり、「0」を越えて「15」に
なったりしないように設定されている。
【0102】チョッピング信号発生部80は、3つのA
NDゲート82〜84で構成され、分周回路52の出力
Q5〜Q8を利用して第1のチョッピング信号CH1を
出力する第1チョッピング信号発生手段81と、2つの
ORゲート86,87で構成され、分周回路52の出力
Q5〜Q8を利用して第2のチョッピング信号CH2を
出力する第2チョッピング信号発生手段85と、前記ア
ップダウンカウンタ54からの出力LBSと、第2チョ
ッピング信号発生手段85の出力CH2とが入力される
ANDゲート88と、このANDゲート88の出力と前
記第1チョッピング信号発生手段81の出力CH1とが
入力されるNORゲート89とを備えている。
【0103】このチョッピング信号発生部80のNOR
ゲート89からの出力CH3は、Pchトランジスタ等
からなるスイッチ121のゲート等に入力されている。
従って、出力CH3からLレベル信号が出力されると、
スイッチ121はオン状態に維持され、発電機20がシ
ョートされてブレーキが掛かる。
【0104】一方、出力CH3からHレベル信号が出力
されると、スイッチ121はオフ状態に維持され、発電
機20にはブレーキが加わらない。従って、出力CH3
からのチョッピング信号によって発電機20をチョッピ
ング制御することができ、このチョッピング信号を出力
するチョッピング信号発生部80を含んで、スイッチ1
21を断続してチョッピングする回転制御装置50が構
成されている。
【0105】この回転制御装置50の各回路を回路の種
類毎に分けると、図3に示すように、アナログ回路16
0と、ロジック回路170とになる。アナログ回路16
0は、電源VSSにより駆動される回路であり、具体的
には、発電機20や整流回路21からロータの回転状況
等の情報を得る回転検出回路53の一部や、整流回路2
1の制御を行う回路等が含まれる。なお、回転検出回路
53等で検出されたロータの回転状況等の情報は、ロジ
ック回路170に伝達される。
【0106】さらに、アナログ回路160には、ロジッ
ク回路用電源回路である定電圧回路161も含まれてい
る。定電圧回路161は、電源VSSにより駆動され、
電源VSSよりも低く、かつ一定のレベルの電圧Vre
gを出力する回路である。この定電圧回路161は、整
流回路21やアナログ回路160を除くすべての回路
(発振回路51やロジック回路170)の駆動用電源と
なっている。
【0107】ロジック回路170には、分周回路や各種
の制御回路が含まれ、主にアナログ回路160からロー
タの回転状況等の情報を得て、ロータが一定の速度で回
転するように発電機20を調速制御する制御回路56等
が含まれている。
【0108】すなわち、回転検出回路53や制御回路5
6には、アナログ回路160とロジック回路170とが
それぞれ含まれている。
【0109】さらに、電子制御式時計は、通常状態と針
合わせ状態とを切り替える外部操作部材である竜頭の引
き出し位置を検出する外部操作部材検出回路である竜頭
検出回路180を備えている。電子制御式時計では、竜
頭は、竜頭を回転させるとゼンマイを巻き上げ可能な状
態であり、運針かつ発電状態にある0段目、竜頭を回転
させるとカレンダを修正可能な状態であり、運針かつ発
電状態にある1段目、竜頭を回転させると時刻を修正可
能な状態であり、ロータの回転が停止し、運針も発電も
行われない2段目の3段階に引き出し可能にされてい
る。
【0110】竜頭検出回路180は、第1および第2の
インバータ181,182と、第1のインバータ181
の出力側と第2のインバータ182の入力側とを連結す
る第1の信号ライン183と、第2のインバータ182
の出力側と第1のインバータ181の入力側とを連結す
る第2の信号ライン184と、竜頭が針合わせ状態(2
段目)にある時には電源VDDにつながった竜頭の信号
入力ライン185と前記第2の信号ライン184とを接
続し、針合わせ以外の状態(0、1段目)にある時には
信号入力ライン185と前記第1のライン183とを接
続する切替スイッチ186とを備える。
【0111】また、竜頭検出回路180の第1の信号ラ
イン183は、アナログ回路160への電気エネルギの
供給を遮断する電源スイッチである電源カットスイッチ
162と、発振回路51からロジック回路170へのク
ロック入力を遮断するクロック入力規制手段であるクロ
ックカットゲート171とに接続されている。さらに、
第1の信号ライン183は、ロジック回路170のリセ
ット端子に接続されている。このリセット端子は、入力
信号がLレベル信号の場合にロジック回路170内部を
初期状態にリセットするように設定されている。
【0112】電源カットスイッチ162は、竜頭検出回
路180からの入力がHレベル信号の場合、オン状態に
維持され、Lレベル信号の場合、オフ状態に維持される
ように構成されている。また、クロックカットゲート1
71はANDゲートで構成され、竜頭検出回路180か
らの入力がHレベル信号の場合には、発振回路51から
のクロック信号がそのままロジック回路170に入力さ
れ、Lレベル信号の場合には発振回路51からの信号が
遮断されるようになっている。
【0113】次に、本実施形態における運針状態での動
作を図4〜6のタイミングチャートおよび出力波形図
と、図7のフローチャートとを参照して説明する。
【0114】発電機20が作動し始めて、初期化回路9
1からLレベルのシステムリセット信号SRがアップダ
ウンカウンタ54のLOAD入力に入力されると(ステ
ップ31、以下ステップをSと略す)、図4に示すよう
に、回転検出信号FG1に基づくアップカウント信号
と、基準信号fsに基づくダウンカウント信号とがアッ
プダウンカウンタ54でカウントされる(S32)。こ
れらの各信号は、同期回路70によって同時にカウンタ
54に入力されないように設定されている。
【0115】このため、初期カウント値が「11」に設
定されている状態から、アップカウント信号が入力され
るとカウンタ値は「12」となり、出力LBSがHレベ
ル信号となり、チョッピング信号発生部80のANDゲ
ート88に出力される。
【0116】一方、ダウンカウント信号が入力されてカ
ウンタ値が「11」に戻れば、出力LBSはLレベル信
号となる。
【0117】チョッピング信号発生部80では、図5に
示すように、分周回路52の出力Q5〜Q8を利用し、
第1チョッピング信号発生手段81から出力CH1を出
力し、第2チョッピング信号発生手段85から出力CH
2を出力する。
【0118】そして、アップダウンカウンタ54の出力
LBSからLレベル信号が出力されている場合(カウン
ト値「11」以下)には、ANDゲート88からの出力
もLレベル信号となるため、NORゲート89からの出
力CH3は出力CH1が反転したチョッピング信号、つ
まりHレベル信号(ブレーキオフ時間)が長く、Lレベ
ル信号(ブレーキオン時間)が短いデューティ比(スイ
ッチ121をオンしている比率)の小さなチョッピング
信号となる。従って、基準周期におけるブレーキオン時
間が短くなり、発電機20に対しては、ほとんどブレー
キが掛けられない、つまり発電電力を優先した弱ブレー
キ制御が行われる(S33,S35)。
【0119】一方、アップダウンカウンタ54の出力L
BSからHレベル信号が出力されている場合(カウント
値「12」以上)には、ANDゲート88からの出力も
Hレベル信号となるため、NORゲート89からの出力
CH3は出力CH2が反転したチョッピング信号、つま
りLレベル信号(ブレーキオン時間)が長く、Hレベル
信号(ブレーキオフ時間)が短いデューティ比の大きな
チョッピング信号となる。従って、基準周期におけるブ
レーキオン時間が長くなり、発電機20に対しては強ブ
レーキ制御が行われるが、一定周期でブレーキがオフさ
れるためにチョッピング制御が行われ、発電電力の低下
を抑えつつ制動トルクを向上することができる(S3
3,34)。
【0120】なお、昇圧整流回路21では、次のように
して発電機20で発電した電荷をコンデンサ22に充電
している。すなわち、第1の交流出力端子MG1の極性
が「−」で第2の交流出力端子MG2の極性が「+」の
時には、発電機20で発生した誘起電圧の電荷は、例え
ば0.1μFのコンデンサ123に充電される。
【0121】一方、第1の交流出力端子MG1の極性が
「+」で第2の交流出力端子MG2の極性が「−」に切
り替わると、発電機20で発生した誘起電圧と、コンデ
ンサ123の充電電圧とが加えられた電圧でコンデンサ
22が充電される。
【0122】なお、各々の状態で、チョッピングパルス
により発電機20の両端が短絡し、開放されると、図6
に示すように、コイルの両端に高電圧が誘起され、この
高い充電電圧によって電源回路(コンデンサ)22を充
電することで充電効率が向上する。
【0123】そして、ゼンマイ1aのトルクが大きくて
発電機20の回転速度が大きい場合などでは、アップカ
ウント信号によりカウンタ値が「12」になった後に、
さらにアップカウント信号が入力されることがある。こ
の場合には、カウンタ値は「13」となり、前記出力L
BSはHレベルを維持するため、チョッピング信号CH
3により一定周期でブレーキがオフされながらブレーキ
が掛けられる強ブレーキ制御が行われる。そして、強ブ
レーキ制御が行われたことにより、発電機20の回転速
度が低下し、回転検出信号FG1が入力される前に基準
信号fs(ダウンカウント信号)が2回入力されると、
カウンタ値は「12」、「11」と低下し、「11」に
なった際に弱ブレーキ制御に切り替えられる。
【0124】このような制御を行うと、発電機20が設
定された回転スピード近くになり、図4に示すように、
アップカウント信号と、ダウンカウント信号とが交互に
入力されて、カウンタ値が「12」と「11」とを繰り
返すロック状態に移行する。この際は、カウンタ値に応
じて強ブレーキ制御と弱ブレーキ制御が繰り返される。
つまり、ロータが1回転する基準周期の1周期の期間に
デューティ比が大きいチョッピング信号と、デューティ
比が小さいチョッピング信号とがスイッチ121に印加
されてチョッピング制御が行われる。
【0125】さらに、ゼンマイ1aがほどけてそのトル
クが小さくなると、徐々にブレーキを掛ける時間が短く
なり、発電機20の回転速度はブレーキを掛けない状態
でも基準速度に近い状態になる。
【0126】そして、まったくブレーキを掛けなくても
ダウンカウント値が多く入力されるようになり、カウン
ト値が「10」以下の小さな値になると、ゼンマイ1a
のトルクが低下したと判断し、運針を停止したり、非常
に低速にしたり、さらにはブザー、ランプ等を鳴らした
り、点灯させることで、利用者にゼンマイ1aを再度巻
き上げるように促す。
【0127】従って、アップダウンカウンタ54の出力
LBSからHレベル信号が出ている間は、デューティ比
の大きなチョッピング信号による強ブレーキ制御が行わ
れ、出力LBSからLレベル信号が出ている間は、デュ
ーティ比の小さなチョッピング信号による弱ブレーキ制
御が行われる。つまり、制動制御手段であるアップダウ
ンカウンタ54によって強ブレーキ制御と弱ブレーキ制
御とが切り替えられる。
【0128】なお、本実施形態では、出力LBSがLレ
ベル信号の場合、チョッピング信号CH3はHレベル期
間:Lレベル期間が15:1つまりデューティ比が1/
16=0.0625のチョッピング信号となり、出力L
BSがHレベル信号の場合、チョッピング信号CH3は
Hレベル期間:Lレベル期間が1:15つまりデューテ
ィ比が15/16=0.9375のチョッピング信号と
なる。
【0129】そして、発電機20の端子MG1,MG2
からは、図6に示すように、磁束の変化に応じた交流波
形が出力される。この際、出力LBSの信号に応じて周
波数は一定でかつデューティ比の異なるチョッピング信
号CH3がスイッチ121に適宜印加され、出力LBS
がHレベル信号を出力した時、つまり強ブレーキ制御時
には、各チョッピングサイクル内におけるショートブレ
ーキ時間が長くなってブレーキ量が増えて発電機20は
減速される。そして、ブレーキ量が増える分、発電量も
低下するが、このショートブレーキ時に蓄えられたエネ
ルギーを、チョッピング信号によりスイッチ121をオ
フした際に出力してチョッピング昇圧することができる
ため、ショートブレーキ時の発電量低下を補うことがで
き、発電電力の低下を抑えながら、制動トルクを増加す
ることができる。
【0130】逆に、出力LBSがLレベル信号を出力し
た際、つまり弱ブレーキ制御時には、各チョッピングサ
イクル内におけるショートブレーキ時間が短くなってブ
レーキ量が減って発電機20は増速される。この際も、
チョッピング信号によりスイッチ121をオンからオフ
した際にチョッピング昇圧することができるので、まっ
たくブレーキを掛けずに制御した場合に比べても発電電
力を向上させることができる。
【0131】そして、発電機20からの交流出力は、昇
圧整流回路21によって昇圧、整流されて電源回路(コ
ンデンサ)22に充電され、この電源回路22により回
転制御装置50が駆動される。
【0132】なお、アップダウンカウンタ54の出力L
BSと、チョッピング信号CH3とは共に分周回路52
の出力Q5〜Q8,Q12を利用しているため、つまり
チョッピング信号CH3の周波数が出力LBSの周波数
の整数倍とされているため、出力LBSの出力レベルの
変化つまり強ブレーキ制御と弱ブレーキ制御の切替タイ
ミングと、チョッピング信号CH3とは同期して発生し
ている。
【0133】また、このような本実施形態における時刻
修正操作(針合わせ)時の制御は以下のように行われ
る。
【0134】定常運針状態から針合わせ操作のために竜
頭が引き出されると、図8の制御フローが実行される。
具体的には、まず、前回竜頭位置データの記憶レジスタ
である「pre_RYZ」を初期化(値3を代入)する
(S1)。初期化時に代入する値は、竜頭位置を表すた
めに設定された値以外であればよく、例えば竜頭の位置
を「0」、「1」の2つの値で表している場合には
「2」以上の値であればよいし、「0」、「1」、
「2」の3つの値で表している場合には「3」以上の値
であればよい。
【0135】続いて、竜頭位置を検出する(S2)。こ
の竜頭位置の検出は、竜頭検出回路180によって図9
に示す制御フローで行われる。
【0136】すなわち、竜頭が0段目あるいは1段目に
ある場合には、スイッチ186は第1の信号ライン18
3側に接続されている。ここで、竜頭つまりスイッチ1
86は、電源VDDに接続されているため、第1の信号
ライン183にはHレベル信号が入力される。この信号
は、第2のインバータ182、第1のインバータ181
を通ることで「H→L→H」と変換され、竜頭検出回路
180の出力はHレベル信号を維持する。従って、第1
の信号ライン183の状態を検出し(S21)、その状
態がHレベル信号であるかを判定し(S22)、Hレベ
ル信号であれば、竜頭が0段目あるいは1段目にあると
判断し、現在の竜頭位置データの記憶レジスタである
「now_RYZ」に「1」を代入する(S23)。
【0137】一方、竜頭が2段目にある場合には、スイ
ッチ186は第2の信号ライン184側に接続される。
このため、電源VDDからのHレベル信号は、第1のイ
ンバータ181を通ってLレベル信号とされて竜頭検出
回路180の出力とされるとともに、第2のインバータ
182を通してHレベル信号に変換されるため、竜頭検
出回路180の出力はLレベル信号を維持する。従っ
て、第1の信号ライン183の状態を検出し(S2
1)、その状態がHレベル信号であるかを判定し(S2
2)、Hレベル信号でなければ、つまりLレベル信号で
あれば、竜頭が2段目にあると判断し、現在の竜頭位置
データの記憶レジスタである「now_RYZ」に
「0」を代入する(S24)。
【0138】なお、スイッチ186が切り替わる際に
は、第2の信号ライン184はLレベル信号であったた
め、Hレベル信号とLレベル信号とが接触し、一瞬ショ
ート電流が流れて無駄にエネルギーを消費してしまう
が、本実施形態では、各インバータ181,182の抵
抗値を大きくして電流を流れにくくし、ショート電流量
もできるだけ少なくなるようにされている。
【0139】竜頭位置を検出したら、pre_RYZが
1より大きいかを判定する(S3)。ここで、pre_
RYZが1以下の場合(後述するように「0」または
「1」)には、pre_RYZがnow−RYZと等し
いか、つまり前回と今回とで竜頭位置が同じかを判定す
る(S4)。そして、同じであれば、後述する電力供給
制御処理を行う必要がないために、竜頭位置の検出処理
(S2)に戻る。
【0140】一方、pre_RYZがnow_RYZと
等しくない場合(S4)と、pre_RYZが1よりも
大きい、つまり定常運針状態から竜頭が引き出されて初
期化(値3)された状態のままであれば(S3)、今回
の竜頭位置データnow_RYZを前回竜頭位置データ
pre_RYZに上書きする(S5)。
【0141】そして、now_RYZが「0」よりも大
きいかを判定し(S6)、現在の竜頭位置を判断する。
【0142】ここで、now_RYZが「0」よりも大
きく、つまり「1」であり、竜頭位置が0あるいは1段
目であれば、電源カットスイッチ162はオン状態とさ
れ、電源VSSからの電力がアナログ回路160に供給
される(S7)。また、発振回路51からのクロック信
号もそのままロジック回路170に入力される(S
8)。このため、通常の運針制御が行われるとともに、
発電状態も維持される。なお、ロジック回路170が初
期化された状態であったならば、その状態は解除される
(S9)。
【0143】一方、now_RYZが「0」であれば、
つまり竜頭位置が2段目であれば、電源カットスイッチ
162はオフ状態とされ、電源VSSからアナログ回路
160への電力供給が遮断される(S10)。また、発
振回路51からロジック回路170へのクロック信号の
入力も遮断される(S11)。同時に、竜頭検出回路1
80の出力がLレベル信号となると、ロジック回路17
0の内部状態はリセットされ、ロジック回路170は初
期化される(S12)。
【0144】但し、定電圧回路161への電源供給は維
持され、この定電圧回路161により駆動される発振回
路51も駆動状態に維持される。
【0145】そして、再度、竜頭位置検出処理(S2)
に戻り、以上に説明した処理(S2〜S12)を繰り返
す。
【0146】なお、針合わせ時には、機械式機構により
ロータの回転も停止されるため、運針も行われず、かつ
発電も行われない。
【0147】そして、針合わせ操作が終了して竜頭を
0,1段目に押し込むと、竜頭検出回路180の出力が
Hレベル信号に変化し、電源カットスイッチ162が接
続されてアナログ回路160が駆動されるとともに、ク
ロックカットゲート171も発振回路51からのクロッ
ク信号を通過させるようになり、初期化されたロジック
回路170によってロータの調速制御が行われる。
【0148】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。
【0149】1)ロータが停止して発電が停止する針合
わせ時に、電源スイッチである電源カットスイッチ16
2でアナログ回路160への電源供給を停止するととも
に、クロック入力規制手段であるクロックカットゲート
171でロジック回路170へのクロック入力を遮断し
て動作を完全に停止させているので、消費電流を低減で
きる。
【0150】これにより、電源回路(コンデンサ)22
の電圧低下を抑制でき、針合わせ操作が行われる期間程
度(例えば約3〜5分間程度)は、発振回路51を駆動
させ続けることができる。従って、針合わせ後に、竜頭
を押し込んで発電を開始した場合には、発振回路51が
停止せずに駆動し続けているため、針合わせ作業を終了
して発電機20を作動させ始めた直後から、回転制御装
置50を作動させることができ、従来のように、発振回
路51が駆動するまでのタイムラグが生じないため、針
合わせ操作からの復帰時に時刻指示の誤差が無くなり、
正確な針合わせ作業を行うことができる。
【0151】2)外部操作部材検出回路である竜頭検出
回路180を各インバータ181,182等を用いた論
理回路で構成したので、消費エネルギーを非常に小さく
することができ、消費電力をより一層低減することがで
きる。このため、電源回路(コンデンサ)22の電圧が
低下するまでの時間をより一層長くすることができ、針
合わせ操作に確保できる時間もより長くすることができ
る。
【0152】3)各インバータ181,182の抵抗値
を大きくしてショート電流量を小さく抑えているので、
竜頭検出回路180の消費電力をより一層低減すること
ができる。
【0153】4)針合わせ時に、ロジック回路170を
リセットして初期化しているので、針合わせ操作が終了
して再度発電機20を作動させた際に、常に初期状態か
らの制御に戻すことができる。このため、ロータの調速
制御もスムーズに行えて正常な制御状態に迅速に移行で
きるため、時刻指示誤差の発生を確実に防止することが
できる。
【0154】5)整流回路21では、コンデンサ123
を用いた昇圧に加えて、チョッピングによる昇圧を行っ
ているので、整流回路21の直流出力電圧つまりコンデ
ンサ22への充電電圧を高めることができる。
【0155】次に、本発明の第2実施形態を、図10〜
17に基づいて説明する。なお、本実施形態において、
前述の実施形態と同一もしくは同様の構成部分には、同
一符号を付し、説明を省略あるいは簡略する。
【0156】本実施形態の電子制御式時計である電子制
御式機械時計は、図10に示すように、機械的エネルギ
源としてのゼンマイ1aと、ゼンマイ1aのトルクを発
電機20に伝達する増速輪列(番車)7と、増速輪列7
に連結されて時刻表示を行う時刻表示装置である指針1
3とを備えている。
【0157】発電機20は、増速輪列7を介してゼンマ
イ1aによって駆動され、誘起電力を発生して電気的エ
ネルギを供給する。この発電機20からの交流出力は、
昇圧整流、全波整流、半波整流、トランジスタ整流等の
少なくとも一つを有する整流回路21を通して整流さ
れ、必要に応じて昇圧されコンデンサ等の蓄電装置で構
成された電源である電源回路22に充電供給される。
【0158】発電機20は、回転制御装置50によって
調速制御されている。回転制御装置50は、発振回路5
1、回転検出回路53、制御回路56を備えて構成され
ており、その具体的な構成は、図11に示すように、前
記第1実施形態と同じである。
【0159】すなわち、発振回路51は、時間標準源で
ある水晶振動子51Aを用いて発振信号(32768H
z)を出力し、この発振信号を分周回路によってある一
定周期まで分周して基準信号fsとして出力している。
【0160】回転検出回路53は、発電機20に接続さ
れた波形整形回路等で構成され、発電機20の交流出力
を矩形波等に変換し、ノイズを除去して回転検出信号F
G1を出力する。
【0161】制御回路56は、回転検出信号FG1を基
準信号fsと比較して発電機20のブレーキ量を設定
し、発電機20にブレーキを掛けて調速している。
【0162】より具体的には、図12に示すように、回
転制御装置50には、発振回路51を駆動するための駆
動用ICなどで構成された駆動回路57が設けられてい
る。この駆動回路57は、より具体的には、前記第1実
施形態の図3に示す定電圧回路161のように発振回路
51やロジック回路を駆動するものであり、電源回路で
ある電源コンデンサ22からの電力(電源VSS)によ
り駆動され、電源VSSよりも低く、かつ一定のレベル
の電圧Vregを出力している。そして、電源コンデン
サ22から駆動回路57への電力の供給は電力供給制御
装置であるスイッチ261で制御されている。
【0163】なお、本実施形態の電子制御式時計では、
リューズは、リューズを回転させるとゼンマイを巻き上
げ可能な状態であり、運針かつ発電状態にある0段目、
リューズを回転させるとカレンダを修正可能な状態であ
り、運針かつ発電状態にある1段目、リューズを回転さ
せると時刻を修正可能な状態であり、ロータの回転が停
止し、運針も発電も行われない2段目の3段階に引き出
し可能にされている。このため、スイッチ261は、リ
ューズを1段目あるいは0段目にしているときには接続
され、2段目にしたときに切断されるように構成され
た、つまり時刻修正操作に連動して作動する機械的スイ
ッチによって構成されている。
【0164】また、駆動回路57には、スイッチ262
が接続されている。スイッチ262は、前記スイッチ2
61に連動する機械的スイッチであり、駆動回路57に
リューズ位置信号を入力するためのものである。すなわ
ち、リューズが0,1段目にあると、前記スイッチ26
1は接続され、それに連動してスイッチ262は0,1
段目側の回路に接続する。逆に、リューズが2段目にあ
ると、スイッチ261は切断され、スイッチ262は2
段目側の回路に接続する。駆動回路57は、これらの回
路からの信号によりリューズ位置を認識し、計時制御、
例えばリューズ0,1段目での通常運針制御や、リュー
ズ2段目でのカウンタのセット/リセット、システムの
初期化等の処理を行う。
【0165】また、電源コンデンサ22と駆動回路57
との間には、前記コンデンサ22よりも容量が小さく、
かつコンデンサ22に対して並列に接続された第2コン
デンサ25が設けられている。なお、コンデンサ22
は、通常、1〜15μF程度、例えば10μF程度の静
電容量を有しており、第2コンデンサ25は、0.05
〜0.5μF程度、例えば0.1μF程度の静電容量を
有している。また、第2コンデンサ25が設けられてい
ることで、振動・衝撃等により機械式スイッチ261が
一瞬外れて、第1のコンデンサ22がIC(駆動回路5
7)から切り離されてしまっても、一瞬であれば第2の
コンデンサ25によりICへの電源供給が行え、ICが
システムダウンしてしまうことを防止している。
【0166】また、ブレーキ制御回路56には、指示誤
差補正装置200が設けられている。指示誤差補正装置
200は、図13に示すように、時計内の温度を測定す
る水晶温度センサや赤外線温度センサ等からなる温度セ
ンサ201と、コンデンサ22の電圧を検出するコンパ
レータ等の電圧検出器202と、各温度センサ201お
よび電圧検出器202の測定値をデジタル信号に変換す
るA/D(アナログデジタル)コンバータ203,20
4と、各コンバータ203,204の出力値に基づいて
補正値を求めてその補正値分を加味したアップダウンカ
ウンタ54の初期値を設定する補正量設定装置である初
期値設定手段205と、初期値設定手段205から出力
されたデータを保持するラッチ207とを備えて構成さ
れている。
【0167】初期値設定手段205は、図14に示すよ
うに、各温度センサ201および電圧検出器202の各
出力値(具体的には、各A/Dコンバータ203,20
4の出力値)と、アップダウンカウンタ54の初期値と
の対応関係が設定された初期値設定テーブル206を備
えている。なお、各A/Dコンバータ203,204
は、それぞれ5ビットつまり出力値が0〜31の32段
階とされたものである。そして、初期値設定テーブル2
06は、各A/Dコンバータ203,204の出力を6
段階に区分けし、各々の出力値に応じたアップダウンカ
ウンタ54の初期値が設定されている。
【0168】初期値設定手段205は、ラッチ207を
介してアップダウンカウンタ54の4つのデータ入力端
子(プリセット端子)A〜Dに接続されている。そし
て、初期値設定テーブル206で設定された初期値に応
じて、各端子にHレベル信号またはLレベル信号を入力
することで、アップダウンカウンタ54の初期値を設定
している。
【0169】なお、A/Dコンバータ203,204、
初期値設定手段205、ラッチ207は、それぞれリュ
ーズが引き出された際、あるいはリューズが押し込まれ
た際のリューズの位置変化つまりシステムリセット信号
(SR、トリガ信号)の変化が起きた際に作動するよう
に構成されている。
【0170】このような本実施形態においては、定常運
針時は、前記第1実施形態と同様に、回転制御装置50
によって発電機20が制御される。また、定常運針状態
つまりリューズが0段目あるいは1段目にある状態で
は、発電機20で発電された電流は、整流回路21を介
してコンデンサ22に充電される。従って、駆動回路5
7に印加される電圧は、図15に示すように、コンデン
サ22の電圧と同一、例えば約1.0V程度とされる。
【0171】一方、時刻修正操作(針合わせ)時の制御
は以下のように行われる。
【0172】定常運針状態から針合わせ操作のためにリ
ューズが2段目まで引き出されると、スイッチ261が
リューズの引き出し操作に連動して切断される(図15
のA点)。同時に、発電機20も停止する。この際、本
実施形態では、第2コンデンサ25が存在するため、発
電機20が停止した直後は、第2コンデンサ25から電
力が供給されるが、第2コンデンサ25は静電容量が小
さいために、その電圧は、駆動回路57の負荷により急
速に低下する。そして、第2コンデンサ25の電圧つま
り駆動回路57への印加電圧がVstop電圧(約0.
6V)以下になると、駆動回路57つまり発振回路51
が停止する。
【0173】但し、スイッチ261が切断されること
で、コンデンサ22の消費電力が殆どなくなるため、コ
ンデンサ22の電圧は1.0V程度に保持される。
【0174】そして、針合わせ操作が終わり、リューズ
を1段目に押し込むと、スイッチ261が接続される
(図15のB点)。これにより、約1.0Vの電位に保
持されていたコンデンサ22から駆動回路57に電気的
エネルギが供給され、発振回路51も作動し始める。
【0175】この際、図16に示すように、発振回路5
1に1.0Vという高い電圧を印加できるため、発振を
開始するまでの時間Tstart(図26に示す従来例
では時間T2)を約0.8秒程度と非常に短くすること
ができる(温度約25℃の場合)。さらに、従来のよう
に、コンデンサ22の電圧が上昇するまでの時間T1も
不要にできることから、針合わせ後に発振回路51が作
動するまでの時間が非常に短縮される。
【0176】発振回路51が作動すると、制御回路56
によって発電機20はブレーキ制御される。この際、制
御回路56のアップダウンカウンタ54の初期値は、指
示誤差補正装置200によって設定される。
【0177】指示誤差補正装置200の各A/Dコンバ
ータ203,204は、例えばリューズが押し込まれた
ことを検知すると、温度センサ201、電圧検出器20
2の測定値に応じた値を初期値設定手段205に出力す
る。例えば、A/Dコンバータ203は、図17に示す
ように、温度センサ201で測定した温度が0℃以上4
℃未満の場合には「10」を出力し、4℃以上8℃未満
の場合には「11」を出力するように、4℃毎の範囲で
出力値が変化するように設定されている。同様に、A/
Dコンバータ204は、電圧検出器202で検出した電
圧が、0.80V以上0.82V未満の場合には「1
0」を出力し、0.82V以上0.84V未満の場合に
は「11」を出力するように、0.02V毎の範囲で出
力値が変化するように設定されている。
【0178】そして、初期値設定テーブル206では、
図14に示すように、発振開始時間Tstartつまり
は各コンバータ203,204の出力値に応じて初期値
が設定されている。すなわち、発振開始時間が短い場合
には、時刻修正操作後に制御回路56が迅速に駆動され
るため、補正量も「0」でよく、アップダウンカウンタ
54の初期値も通常の初期値(「11」)にすればよ
い。具体的には、図16に示すように、コンデンサ22
の電圧が高いほど、また温度が高いほど、発振開始時間
は短いため、各コンバータ203,204の値が大きい
場合には初期値は「11」に設定されている。
【0179】一方、発振開始時間が長い場合には、制御
回路56が駆動するまでに時間がかかり、発電機20が
ブレーキ制御されていない時間が長くなる。本実施形態
では、ゼンマイ1aからは発電機20が基準周期以上の
速度で回転できるようなトルクを与えており、発電機2
0にブレーキを加えることで基準周期に調速している。
従って、ブレーキ制御されていない時間が長くなると、
発電機20の回転周期は基準周期よりも短くなる。この
ため、発振開始までの時間が長いほど、より大きなブレ
ーキを掛けて回転速度を落とす必要がある。
【0180】本実施形態では、前記第1実施形態と同様
に、アップダウンカウンタ54の出力値が「12」以上
で強ブレーキ制御が行われ、「11」以下で弱ブレーキ
制御が行われるため、アップダウンカウンタ54の初期
値を大きく(最大「15」)することによって、強ブレ
ーキ制御の時間を長くできる。ここで、コンデンサ22
の電圧が低いほど、また温度が低いほど、発振開始時間
は長くなるため、各コンバータ203,204の値が小
さくなるに従って、初期値は「11,12,13,1
4,15」と徐々に大きくなるように設定されている。
【0181】これにより、制御回路56によるブレーキ
制御時に、発振回路51が発振を開始するまでの時間に
応じた補正が加えられるため、結果的に指針位置は進み
/遅れがない(指示誤差ゼロ)状態に補正され、指示誤
差を殆ど無くすことができる。
【0182】そして、発電機20が立ち上がって定常運
転になれば、発電機20からの電力がコンデンサ22を
介して駆動回路57に供給され、引き続き発電機20の
回転制御が行われる。
【0183】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。
【0184】(2−1)リューズの進退操作つまり時刻
修正操作に応じて断続されるスイッチ261からなる電
力供給制御装置を設けたので、リューズを引き出して発
電機20を停止させている間は、コンデンサ(電源回
路)22から回転制御装置50側に電力が供給されるこ
とがなく、コンデンサ22の端子電圧を維持することが
できる。このため、時刻修正操作を終了して発電機20
を作動させ始めた直後から、コンデンサ22によって回
転制御装置50に電源を供給することができ、従来のよ
うに、駆動回路(駆動用IC)57の電源の電圧が上昇
して、発振が開始できる電圧に到達するまでのタイムラ
グ(時間T1)が生じないため、ロータの回転制御がで
きない時間を短くでき、指針誤差を小さくすることがで
きる。
【0185】(2−2)その上、スイッチ261によっ
て駆動回路57側からコンデンサ22を切り離すことが
できるため、コンデンサ22の電圧を比較的高い状態
(例えば1.0V程度)に維持できる。このため、スイ
ッチ261が接続された際に、駆動回路57に高い電圧
を印加できるため、回転制御装置50の発振回路51が
発振するまでの時間(Tstart)も短縮することが
でき、回転制御装置50をより一層迅速に作動させて指
示誤差を小さくすることができる。
【0186】(2−3)さらに、指示誤差補正装置20
0を有する制御回路56を備えているので、指示誤差が
生じた際にその誤差を補正でき、指示誤差をより一層小
さくあるいは殆ど無くすことができる。
【0187】(2−4)指示誤差補正装置200は、発
振回路51の発振開始時間に影響をWO00/1771
6(41)与えるコンデンサ22つまり発振回路51への印
加電圧と、温度とを検出し、それらの値で補正値(アッ
プダウンカウンタ54の初期値)を設定しているので、
非常に高精度の補正が行えて、指示誤差も非常に小さく
することができる。特に、指示誤差を発振回路51への
印加電圧値だけでなく、更に温度を検出して補正量を調
整しているため、補正量の精度をより向上でき、指示誤
差をより一層低減することができる。この場合、特に寒
冷地などで使用していて発振回路51部分の温度が低い
場合や、熱帯あるいは直射日光に当たって温度が高い場
合に指示誤差量を非常に小さくできる。
【0188】(2−5)指示誤差補正装置200は、ア
ップダウンカウンタ54の初期値の設定を変えるだけで
指示誤差の補正を行うことができるため、例えば、アッ
プダウンカウンタ54の出力値に補正値を加えて補正す
るような場合に比べて、指示誤差の補正を非常に簡単な
構成で実現でき、コストも低減できる。
【0189】(2−6)電力供給制御装置であるスイッ
チ261は、リューズの引き出し操作に連動する機械的
スイッチで構成されているので、スイッチ261の構成
を簡単にでき、電子制御式機械時計を安価に製造するこ
とができる。さらに、従来に比べて、スイッチ261の
みを追加するだけでよく、製造コストの増加も殆どな
く、比較的安価に提供することができる。
【0190】(2−7)コンデンサ22のほかに、より
静電容量の小さな第2コンデンサ25を設けたので、機
械的なスイッチ261でチャタリングが生じた場合で
も、コンデンサ25から駆動回路57に電力を供給で
き、駆動回路57がチャタリングで停止されることを防
止できる。
【0191】(2−8)コンデンサ22の容量を必要以
上に大きくする必要がないため、コンデンサ22に電荷
が蓄積されていない状態から電圧を上昇させる場合も短
時間で充電することができる。
【0192】さらに、発電機20の発電能力を必要以上
に大きくする必要がないため、発電機20のサイズやゼ
ンマイ1aを小型化でき、腕時計のように平面サイズや
厚みに制約がある場合にも十分に適用することができ
る。
【0193】次に、本発明の第3実施形態を、図18〜
21に基づいて説明する。なお、本実施形態において、
前述の各実施形態と同一もしくは同様の構成部分には、
同一符号を付し、説明を省略あるいは簡略する。
【0194】図18は、本実施形態の電子制御式時計で
ある電子制御式機械時計の構成を示すブロック図であ
る。
【0195】電子制御式機械時計は、機械的エネルギ源
としてのゼンマイ1aと、ゼンマイ1aのトルクを発電
機20に伝達する増速輪列(番車)7と、増速輪列7に
連結されて時刻表示を行う時刻表示装置である指針13
とを備えている。
【0196】発電機20は、増速輪列7を介してゼンマ
イ1aによって駆動され、誘起電力を発生して電気的エ
ネルギを供給する。この発電機20からの交流出力は、
昇圧整流、全波整流、半波整流、トランジスタ整流等の
少なくとも一つを有する整流回路21を通して整流さ
れ、必要に応じて昇圧されコンデンサ等の蓄電装置で構
成された電源である電源回路30に充電供給される。
【0197】発電機20は、回転制御装置50によって
調速制御されている。回転制御装置50は、発振回路5
1、回転検出回路53、制御回路56を備えて構成され
ており、その具体的な構成は、前記第1実施形態と同じ
である。
【0198】すなわち、発振回路51は、時間標準源で
ある水晶振動子51Aを用いて発振信号(32768H
z)を出力し、この発振信号を分周回路によってある一
定周期まで分周して基準信号fsとして出力している。
【0199】回転検出回路53は、発電機20に接続さ
れた波形整形回路等で構成され、発電機20の交流出力
を矩形波等に変換し、ノイズを除去して回転検出信号F
G1を出力する。
【0200】制御回路56は、回転検出信号FG1を基
準信号fsと比較して発電機20のブレーキ量を設定
し、発電機20にブレーキを掛けて調速している。
【0201】より具体的には、図19に示すように、回
転制御装置50には、発振回路51を駆動するための駆
動用ICなどで構成された駆動回路57が設けられてい
る。この駆動回路57は、電源回路30を構成する主コ
ンデンサ(主蓄電装置)31からの電力で駆動されてい
る。この主コンデンサ31は、0.05〜0.5μF程
度、例えば0.2μF程度の静電容量を有するセラミッ
クコンデンサ等で構成され、発電機20からの電流を平
滑して回転制御装置50に供給できるように構成されて
いる。
【0202】また、主コンデンサ31には、前記コンデ
ンサ31よりも静電容量が大きく、かつコンデンサ31
に対して並列に接続された補助コンデンサ(補助蓄電装
置)32が設けられている。このなお、補助コンデンサ
32は、通常、1〜15μF程度、例えば10μF程度
の静電容量を有している。
【0203】さらに、各コンデンサ31,32間には、
機械式スイッチ361が設けられている。本実施形態の
電子制御式機械時計では、リューズ(竜頭)は、リュー
ズを回転させるとゼンマイを巻き上げ可能な状態であ
り、運針かつ発電状態にある0段目、リューズを回転さ
せるとカレンダを修正可能な状態であり、運針かつ発電
状態にある1段目、リューズを回転させると時刻を修正
可能な状態であり、ロータの回転が停止し、運針も発電
も行われない2段目の3段階に引き出し可能にされてい
る。このため、スイッチ361は、リューズを1段目あ
るいは0段目にしているときには接続され、2段目にし
たときに切断されるように、つまり時刻修正操作に連動
して作動するように構成されている。
【0204】また、駆動回路57には、スイッチ262
が接続されている。スイッチ262は、前記スイッチ3
61に連動する機械式スイッチであり、駆動回路57に
リューズ位置信号を入力するためのものである。すなわ
ち、リューズが0,1段目にあると、前記スイッチ36
1は接続され、それに連動してスイッチ262は0,1
段目側の回路に接続する。逆に、リューズが2段目にあ
ると、スイッチ361は切断され、スイッチ262は2
段目側の回路に接続する。駆動回路57は、これらの回
路からの信号によりリューズ位置を認識し、計時制御、
例えばリューズ0,1段目での通常運針制御や、リュー
ズ2段目でのカウンタのセット/リセット、システムの
初期化等の処理を行う。
【0205】さらに、各コンデンサ31,32間には、
互いに並列に接続されたダイオード36および抵抗37
からなる充電制御回路35が接続されている。ダイオー
ド36としては、順方向電圧Vfが小さい(例えば0.
2V)ダイオードが好ましく、例えばショットキーバリ
アダイオード等が利用できる。そして、ダイオード36
は、スイッチ361が接続されて整流回路21つまり発
電機20から各コンデンサ31,32に充電される際
に、その充電電流方向(VDDからVSS)とは逆方向
となり、補助コンデンサ32から主コンデンサ31に電
流が流れる場合には順方向となるように接続されてい
る。
【0206】また、抵抗37は、抵抗値の大きなものが
好ましく、本実施形態では、100MΩの抵抗が用いら
れている。
【0207】そして、これらの主コンデンサ31、補助
コンデンサ32、充電制御回路35(ダイオード36お
よび抵抗37)、スイッチ361により、電源回路30
が構成されている。
【0208】このような本実施形態においては、定常運
針時は、前記第1実施形態と同様に制御される。すなわ
ち、定常運針状態つまりリューズが0段目あるいは1段
目にある状態では、スイッチ361が接続されているた
め、発電機20で発電された電流は、整流回路21を介
して各コンデンサ31,32に充電される。この際、コ
ンデンサ31は静電容量が小さいため、発電機20の変
動や駆動回路57の負荷変動によって電圧が変動し易い
が、静電容量の大きな補助コンデンサ32が並列に接続
してバックアップしているため、一定電圧(約1.0
V)に維持される。
【0209】従って、駆動回路57に印加される電圧
(主コンデンサ31の電圧)は、図20に示すように、
補助コンデンサ32の電圧と同一に維持される。
【0210】また、時刻修正操作(針合わせ)時の制御
は以下のように行われる。
【0211】定常運針状態から針合わせ操作のためにリ
ューズが2段目まで引き出されると、スイッチ361が
リューズの引き出し操作に連動して切断される(図20
のA点)。この際、スイッチ361が切断されること
で、補助コンデンサ32の消費電力が殆どなくなるた
め、補助コンデンサ32の電圧は約1.0V程度に保持
される。
【0212】一方、針合わせ操作時には、発電機20も
停止するため、主コンデンサ31には充電電流が流れ込
まなくなり、主コンデンサ31の電圧は駆動回路57の
負荷により急速に低下する。そして、主コンデンサ31
の電圧が駆動回路57が停止してしまう電圧Vstop
(約0.6V)以下になると駆動回路57も停止する。
【0213】そして、針合わせ操作が終わり、リューズ
を1段目に押し込むと、スイッチ361が接続される
(図20のB点)。これにより、約1.0Vの電位に保
持されていた補助コンデンサ32からダイオード36を
介して主コンデンサ31に電流が流れる。
【0214】この際、主コンデンサ31は容量が小さい
こともあって、即座に補助コンデンサ32と同じ電圧
(1.0V)まで上昇し、主コンデンサ31から駆動回
路57に電気的エネルギが供給され、発振回路51も作
動し始める。この際、前記第2実施形態と同じく、図1
6に示すように、発振回路51に1.0Vという高い電
圧を印加できるため、発振を開始するまでの時間Tst
art(図26に示す従来例では時間T2)を約0.8
秒程度と非常に短くすることができる(温度約20度の
場合)。さらに、リューズを押し込んでから(図20の
B点)、主コンデンサ31が1.0Vまで上昇する時間
も非常に短いため、針合わせ後に発振回路51が作動す
るまでの時間が非常に短縮される。
【0215】また、針合わせ操作に例えば10分以上と
時間が掛かった場合や、時計を長期間放置していたため
に、補助コンデンサ32の電圧がゼロボルトあるいはゼ
ロボルト近傍の場合(図21のC点まで)には、主コン
デンサ31の電圧もゼロボルト近くで維持される。
【0216】そして、針合わせ操作を終了してスイッチ
361を接続し、発電機20を作動させると(図21の
C点)、発電電流の大半は補助コンデンサ32に流れ
ず、主コンデンサ31に流れる。すなわち、ダイオード
36は、発電機20からの充電電流を補助コンデンサ3
2に充電する方向に対しては電流を遮断するように働
き、抵抗37は100MΩと高抵抗値に設定されている
ため、発電電流は殆ど補助コンデンサ32には流れず、
主コンデンサ31に流れる。なお、発電機20は、各コ
ンデンサ31,32の電圧がゼロボルト近傍のときに、
数100nA〜数10μAになるように構成され、抵抗
37に流れる非常に小さな電流を無視できるように設定
されている。
【0217】主コンデンサ31の電圧は、発電電流の大
半が流れ込むことで急速に上昇する。これにより、針合
わせ後に短時間(例えば約1.5秒)で駆動回路57
(IC)の発振開始電圧(Vstart)に達し、制御
が開始する。なお、仮に充電制御回路35が無く、発電
機20からの電流がコンデンサ31,32の両方に流れ
た場合には、コンデンサ31の電圧が駆動回路57の発
振開始電圧に達するまでに約15秒程度掛かり、本実施
形態ではその1/10の時間で発振開始電圧に達するこ
とができる。
【0218】駆動回路57が駆動した後も、補助コンデ
ンサ32には抵抗37を介して徐々に充電電流が流れ込
み、十分時間が経過した後には、主コンデンサ31と同
電位(約1.0V)になる。
【0219】そして、通常運針状態では、前述のよう
に、補助コンデンサ32は主コンデンサ31の電圧変動
のバックアップの役割を果たし、電源電圧の安定化とシ
ステム動作の安定化に寄与する。
【0220】また、制御回路(ブレーキ制御回路)56
は、補助コンデンサ32に電荷が保持されている場合に
は、発振回路51に印加される電圧が約1.0Vとほぼ
一定であり、発振するまでの時間Tstartも約0.
8秒と一定であるため、予め設定された値(例えば0.
8秒)分の定量補正をしてブレーキ制御することで、指
示誤差をより一層小さくしている。
【0221】同様に、制御回路56は、補助コンデンサ
32に電荷が保持されていない場合には、発振回路51
に印加される電圧が約0.7Vから徐々に上昇するた
め、発振するまでの時間Tstartも約1.5秒(主
コンデンサ31の電圧がVstart=0.7Vに上昇
するまでの時間)+20秒(0.7Vの電圧が印加され
た際に発振回路51が発振を開始するまでの時間)とほ
ぼ一定であるため、予め設定された値(例えば21.5
秒)分の定量補正をしてブレーキ制御することで、指示
誤差をより一層小さくしている。
【0222】なお、これらの補正値の区別は、制御回路
56に加わる電圧値や、発電機20の回転周期等を検出
することで判断すればよい。さらに、補正値を設定する
方法としては、例えば、タイマーで時間をカウントする
方法や、CR時定数によってアナログ的なタイマーを設
定する方法等が採用できる。
【0223】そして、発電機20が立ち上がって定常運
転になれば、発電機20からの電力がコンデンサ31を
介して駆動回路57に供給され、引き続き発電機20の
回転制御が行われる。
【0224】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。
【0225】(3−1)主コンデンサ31と補助コンデ
ンサ32との充放電を制御するものとして、ダイオード
36および抵抗37といった受動素子からなる充電制御
回路35を用いているので、従来のように、能動素子で
あるコンパレータを用いる場合に比べて、消費電力を軽
減することができる。
【0226】このため、コンパレータを不要にできる
分、発電機20の能力も小さくできる。従って、ゼンマ
イ1aからの供給エネルギーを小さくできてフル巻き状
態からの持続時間も長くすることができる。また、発電
機20の大きさを小さくすることもできるので、時計体
という限られたスペースでの部品配置も容易にでき、結
果的に時計自体の大きさも小さくできる。このため、特
に、腕時計のように平面サイズや厚みに制約がある場合
にも十分に適用することができる。
【0227】(3−2)リューズの進退操作に応じて断
続されるスイッチ361を設けたので、リューズを引き
出して発電機20を停止させている間は、補助コンデン
サ32から回転制御装置50側に電力が供給されること
がなく、補助コンデンサ32の端子電圧を維持すること
ができる。
【0228】このため、針合わせ作業を終了して発電機
20を作動させ始めた直後から、補助コンデンサ32に
よって主コンデンサ31つまりは回転制御装置50に電
流を流すことができ、従来のように、駆動回路(駆動用
IC)57の電源の電圧が上昇して、発振が開始できる
電圧に到達するまでのタイムラグが生じないため、ロー
タの回転制御ができない時間を短くでき、指針誤差を小
さくすることができる。従って、針合わせ後の起動性の
確保および針合わせ精度の確保を両立させることができ
る。
【0229】その上、補助コンデンサ32から主コンデ
ンサ31を充電する際には、ダイオード36を介して充
電電流が流れるため、充電ロスも少なくすることができ
る。
【0230】(3−3)さらに、スイッチ361によっ
て駆動回路57側から補助コンデンサ32を切り離すこ
とができるため、補助コンデンサ32の電圧を比較的高
い状態(例えば1.0V程度)に維持できる。このた
め、スイッチ361が接続された際に、駆動回路57に
高い電圧を印加できるため、回転制御装置50の発振回
路51が発振するまでの時間(Tstart)も短縮す
ることができ、回転制御装置50をより一層迅速に作動
させて指示誤差を小さくすることができる。
【0231】(3−4)主コンデンサ31として静電容
量の小さなコンデンサを用いているとともに、時計を長
期間放置した後などの、各コンデンサ31,32に電荷
が蓄積されていない場合に、発電機20からの充電電流
を主コンデンサ31側に多く流す充電制御回路35を設
けているので、主コンデンサ31は電圧がゼロボルト状
態から駆動回路57を駆動可能な電圧まで上昇するスピ
ードを充電制御回路35が無い場合の約1/10に短縮
でき、駆動回路57を短時間で駆動して時計を制御状態
にすることができる。従って、長時間放置した後でも、
起動性の確保および針合わせ精度の確保を両立させるこ
とができる。
【0232】また、針合わせ後に駆動回路57が駆動せ
ず、運針にまったくブレーキが掛からないでフリーラン
状態になってしまうと、秒針が高速に運針してしまい、
使用者に不安感や不信感を抱かせるおそれがあるが、本
実施形態では、駆動回路57を短時間で駆動できるた
め、秒針が高速で運針する期間も殆どなく、時計への信
頼感を保つことができる。
【0233】(3−5)主コンデンサ31は、機械式ス
イッチ361を介さずに直接駆動回路57に接続されて
いるため、機械式スイッチ361でチャタリングが生じ
た場合でも、主コンデンサ31から駆動回路57に電力
を供給し続けることができ、駆動回路57がチャタリン
グで停止されることを防止できる。
【0234】(3−6)主コンデンサ31よりも静電容
量の大きな補助コンデンサ32を主コンデンサ31に並
列に接続しているので、補助コンデンサ32で主コンデ
ンサ31の電圧変動をバックアップすることができ、電
源電圧の安定化とシステム動作の安定化をはかることが
できる。
【0235】(3−7)さらに、針合わせ後に駆動回路
57が駆動するまでの時間は、補助コンデンサ32に電
荷が保持されているか否かで異なるが、それぞれほぼ一
定の時間に制御できるため、指示誤差の補正を予め設定
された値を用いた定量補正により行うことができ、指示
誤差を非常に小さくすることができて針合わせ精度をよ
り一層向上することができる。
【0236】(3−8)充電制御回路35は、ダイオー
ド36、抵抗37といった安価な素子で構成できるた
め、コンパレータなどを用いる場合に比べて、製造コス
トを低減でき、安価に提供することができる。
【0237】(3−9)充電制御回路35による各コン
デンサ31,32への充電電流の制御は、抵抗37の抵
抗値によって適宜設定できるため、時計の種類などに応
じて適切な値に容易に調整することができる。
【0238】(3−10)指示誤差の補正を予め設定さ
れた値を用いた定量補正により行っているため、指示誤
差補正装置(制御回路)56の構成を簡易にできてコス
トも低減できる。
【0239】次に、本発明の第4実施形態について図2
2を参照して説明する。
【0240】本実施形態では、充電制御回路35を逆リ
ーク電流を有するダイオード38のみで構成している。
この場合、発電機20から各コンデンサ31,32に電
流を充電する場合には、補助コンデンサ32への充電電
流は、ダイオード38の逆リーク電流分のみになるため
非常に小さくなり、充電電流の大半は、主コンデンサ3
1に流れる。このため、前記実施形態と同様に、主コン
デンサ31の電圧を迅速に上昇させることができ、駆動
回路57を短時間で制御状態に移行することができる。
【0241】また、補助コンデンサ32に電荷が保持さ
れている場合も、ダイオード38を介して補助コンデン
サ32から主コンデンサ31に電流を充電できるため、
駆動回路57を非常に迅速に駆動できるとともに、電流
のロスも少なくできる。
【0242】さらに、前記第3実施形態の(3−1)〜
(3−9)と同様の作用効果が得られる他、充電制御回
路35としてダイオード38のみを設ければよいため、
コストも低減できる。
【0243】次に、本発明の第5実施形態について図2
3,24を参照して説明する。本実施形態は、前記第3
実施形態におけるブレーキ制御回路56に、前記第2実
施形態の指示誤差補正装置200を設けたものである。
【0244】このため、補助コンデンサ32に電荷が保
持されている場合に、時刻修正操作を終了してスイッチ
361を接続すると、充電制御回路35のダイオード3
6を介して補助コンデンサ32から主コンデンサ31に
電流が充電され、駆動回路57を非常に迅速に駆動でき
る。そして、駆動回路57が作動すると、前記第2実施
形態と同様に、指示誤差補正装置200は発振開始時間
や温度に応じた補正値を加味して発電機20のブレーキ
制御を行うため、指示誤差を無くすことができる。
【0245】また、補助コンデンサ32に電荷が保持さ
れていない場合でも、スイッチ361を接続すると、充
電制御回路35により充電電流の大半は、主コンデンサ
31に流れるため、前記実施形態と同様に、主コンデン
サ31の電圧を迅速に上昇させることができ、駆動回路
57を短時間で制御状態に移行することができる。そし
て、この場合も、指示誤差補正装置200によって発電
機20のブレーキ制御を補正できるため、指示誤差を無
くすことができる。
【0246】このような本実施形態によれば、前記第2
実施形態の指示誤差補正装置200を設けたことによる
効果(2−3)〜(2−5)や、前記第3実施形態の
(3−1)〜(3−9)と同様の作用効果を奏すること
ができる。
【0247】なお、本発明は前述の各実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での
変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0248】例えば、前記第1実施形態では、電源スイ
ッチ(電源カットスイッチ162)を電源VSS側に設
けていたが、電源VDD側に設けてもよく、さらには各
電源VSS、VDDに対して設けてもよく、要するに、
電源スイッチは、電源からアナログ回路160への電気
エネルギの供給を遮断できて消費電力を低減できるもの
であればよく、その配置位置や構成は適宜設定すればよ
い。
【0249】電源スイッチ(電源カットスイッチ16
2)としては、竜頭検出回路180からの信号によって
作動されるものに限らず、竜頭の操作に連動して断続さ
れる機械的なスイッチでもよいし、発電機20や輪列の
停止および作動に連動して断続するものでもよい。要す
るに、針合わせ操作に連動して断続されるものであれば
よい。
【0250】クロック入力規制手段(クロックカットゲ
ート171)は、前記第1実施形態のようなANDゲー
トに限らず、発振回路51からロジック回路170への
信号ラインを断続するスイッチ等を用いてもよく、要す
るにロジック回路170へのクロック入力を遮断できる
ものであればよい。
【0251】竜頭検出回路180のスイッチ186は、
前記第1実施形態と逆に、0、1段目に第2の信号ライ
ン184に接続され、2段目に第1の信号ライン183
に接続されるようにしてもよい。この場合には、竜頭検
出回路180の出力信号が逆になるため、その信号に合
わせて電源カットスイッチ162やクロックカットゲー
ト171を設定すればよい。
【0252】また、前記第1実施形態では、竜頭の信号
入力ライン185は電源VDDに接続していたが、電源
VSS側に接続してもよい。この場合には、竜頭検出回
路180を電源VSSに接続されたスイッチ186の接
触で竜頭の位置を検出できるように設定すればよい。
【0253】さらに、スイッチ186は、竜頭が各位置
にある間、信号ライン183,184に接触し続けるよ
うに設定してもよいが、前記竜頭検出回路180は前述
の通り2つのインバータ181,182を備えることで
スイッチ186から入力された信号を維持することがで
きるため、竜頭位置を切り替えた際に一瞬だけスイッチ
186を信号ライン183,184のいずれかに接触さ
せ、その後は竜頭位置が切り替えられるまではどちらの
信号ライン183,184にも接触しない中間位置にス
イッチ186を保持するようにしてもよい。
【0254】さらに、外部操作部材検出回路(竜頭検出
回路180)は、前記実施形態の構成に限らず、例えば
図28に示すような従来の竜頭検出回路を採用してもよ
い。但し、本実施形態の竜頭検出回路180を用いれ
ば、消費電力をより一層低減できる利点がある。
【0255】また、針合わせ状態と通常運針状態とを切
り替える外部操作部材としては竜頭に限らず、専用のボ
タンやレバーなどの他のものでもよく、また、機械的な
ものや電気的なものでもよく、外部操作部材の具体的な
構成は実施にあたって適宜設定すればよい。さらに、外
部操作部材検出回路としては、前記実施形態のような電
圧の変化を検出するものに限らず、例えば外部操作部材
の位置に応じて移動するレバーや押しボタン等を利用し
て外部操作部材の位置を直接検出するようなものでもよ
く、これらは外部操作部材の種類等に応じて適宜設定す
ればよい。
【0256】さらに、ロジック回路を駆動するためのロ
ジック回路用電源回路は、定電圧回路161に限らず、
ロジック回路を駆動できるものであればよい。
【0257】前記第1実施形態では、pre_RYZ
(前回竜頭位置データ)とnow_RYZ(今回竜頭位
置データ)との2つの記憶レジスタを設定し、竜頭位置
の変化があるかを判定していたが(図8の処理S4)、
now_RYZ(今回竜頭位置データ)のみを設定し、
図8の処理S1,S3,S4,S5を無くし、竜頭位置
の検出(S2)からすぐに竜頭位置の判定(S6)を行
うようにしてもよい。但し、前記第1実施形態では、竜
頭位置の変化を判定し、変化があった場合のみに電力供
給制御処理(S7〜S12)を行うようにしているの
で、効率的に制御を行うことができる。
【0258】また、前記第1実施形態に記載の発明は、
電子制御式機械時計以外の自動巻発電式時計や、ソーラ
ー充電式時計、電池式時計等に適用してもよい。これら
の時計においても、針合わせ時の消費電力を減少させる
ことができるため、駆動時間を延ばすことができるとと
もに、発振回路は作動し続けるために時刻指示誤差を無
くすことができる。
【0259】前記第2,5実施形態では、制御回路56
の指示誤差補正装置200は、コンデンサ22の電圧お
よび温度を検出しその値に基づいた補正量で指示誤差を
補正していたが、前記第3実施形態と同様に、指示誤差
を予め設定された値で定量補正してもよい。
【0260】さらに、指示誤差を補正する方法として
は、コンデンサ22の電圧のみに基づいて行ってもよい
し、発電機20の回転周期などに応じて行ってもよい。
例えば、コンデンサ22の電圧を検出し、各電圧値に対
応した補正量で補正を行う場合には、保持されたコンデ
ンサ22の電圧が1.2V程度と高い場合には、補正量
を「0」とし、コンデンサ22の電圧が0.8V程度と
低い場合には、補正量をマイナス1.0秒(−1.0
秒)分などとすればよい。
【0261】すなわち、コンデンサ22への充電電圧
と、発電機20に加わるゼンマイ1aのトルクとは通常
比例し、また前記トルクによって指針の運針速度も設定
される。従って、予め、コンデンサ22の各電圧値と、
その電圧値で発振回路51が駆動してブレーキ制御が開
始される時間点における指針の進み/遅れ位置とを調べ
ておき、各電圧値と指針誤差量との対比表を制御回路5
6等に記憶しておいて利用すればよい。
【0262】これにより、例えば、コンデンサ22が
1.2Vであればブレーキ制御が開始される時間点(約
0.2秒後)においては、結果的に指針位置は進み/遅
れがない(指示誤差ゼロ)状態であるため、補正量をゼ
ロとすることで指示誤差を殆ど無くすことができる。
【0263】また、コンデンサ22の電圧が0.8Vで
あれば、ブレーキ開始時(発振開始までの時間であり約
8秒後)までに指針は9秒分運針(移動)しているた
め、差分の1秒をブレーキ制御により補正することで指
示誤差を殆ど無くすことができる。
【0264】さらに、指示誤差補正装置200として
は、前記第2実施形態のように、アップダウンカウンタ
54の初期値を設定することで補正するものに限らず、
例えば、アップダウンカウンタ54からの出力値LBS
等を直接調整して補正してもよいし、通常利用されるブ
レーキ回路120とは別の補正用のブレーキ回路等を設
けて補正してもよい。要するに、時計の指示誤差を補正
できる構成であればよい。
【0265】電力供給制御装置であるスイッチ261の
具体的な構成は、実施にあたって適宜設定すればよい。
また、機械式のスイッチに限らず、電気的なスイッチで
もよい。但し、電力の供給を完全に遮断できる点で機械
式スイッチを用いることが好ましい。なお、電気的なス
イッチを用いた場合でも、電気的スイッチを構成するシ
リコンダイオードのリーク電流(1nA程度)しか放電
しないため、スイッチの遮断効果は機械式スイッチの場
合とほとんど同じであり、実用上は問題とならない。
【0266】さらに、スイッチ261は、リューズの操
作(時刻修正操作)に連動して断続されるものに限ら
ず、発電機20や輪列の停止および作動に連動して断続
するものでもよい。但し、リューズの操作に連動するよ
うに構成すれば、構造が簡単で安価に製造できる利点が
ある。
【0267】また、第2実施形態においては、第2コン
デンサ25は必ずしも設けなくてもよく、図25に示す
ように、第2コンデンサ25を無くしてコンデンサ22
のみを設けてもよい。
【0268】また、充電制御回路35としては、前記第
3,4実施形態のものに限らない。例えば、充電制御回
路35としては、一方向素子および抵抗で構成されるも
のでもよい。なお、一方向素子としては、逆リーク電流
を有しないダイオードなどが利用できる。このような場
合も、一方向素子が前記第3実施形態のダイオード36
と同様に作用し、抵抗が抵抗37と同様に作用するた
め、前記第3実施形態の(3−1)〜(3−9)と同様
の作用効果が得られる。
【0269】さらに、充電制御回路35としては、コン
パレータ等の能動素子を用いてもよい。要するに、充電
制御回路35は、発電機20からの充電電流を主コンデ
ンサ31側に多く流し、補助コンデンサ32側に少なく
流すとともに、補助コンデンサ32の電圧が主コンデン
サ31よりも高い場合には、補助コンデンサ32から主
コンデンサ31に電流を供給できるように、主蓄電装置
と補助蓄電装置への充電電流や、主蓄電装置と補助蓄電
装置間の電流の方向、電流量を調整できるものであれば
よく、特に受動素子のみで構成されていることが消費電
力を低減できる点で好ましい。
【0270】また、前記第3,4実施形態の制御回路5
6では、指示誤差を予め設定された値で定量補正を行う
ようにしていたが、第2実施形態と同様な指示誤差補正
装置200を設け、電圧値、温度、あるいは発電機20
の回転周期などに応じて適宜補正してもよい。さらに
は、第3,4実施形態においては、必ずしも指示誤差補
正装置200を設けなくてもよい。この場合、温度が著
しく低い場合や、補助コンデンサ32の電圧が低下して
いる場合には、発振回路51が駆動するまでに時間が掛
かり、その分、指示誤差が発生するが、この指示誤差も
運針制御を行っている間に解消される。つまり、指示誤
差補正装置200が設けられていれば、時刻修正操作
後、指示誤差が解消されるまでの時間が非常に短くな
る。一方で、指示誤差補正装置200が設けられていな
い場合には、その時間が多少長くなるが、それでも1〜
数分程度では誤差が解消されるため、実用上は殆ど問題
はない。さらに、通常は、補助コンデンサ32の電圧も
確保され、かつ温度も著しく低くなければ、発振回路が
駆動するまでの時間も短いため、指示誤差補正装置20
0が設けられていなくても短時間で指示誤差を解消でき
る。
【0271】スイッチ361の具体的な構成は、実施に
あたって適宜設定すればよい。さらに、スイッチ361
は、リューズの操作に連動して断続されるものに限ら
ず、発電機20や輪列の停止および作動に連動して断続
するものでもよい。但し、リューズの操作に連動するよ
うに構成すれば、構造が簡単で安価に製造できる利点が
ある。
【0272】また、ダイオード36,38や抵抗37の
種類や逆リーク電流値、抵抗値等は実施にあたって適宜
設定すればよい。特に抵抗37の抵抗値や、ダイオード
38の逆リーク電流値は、補助コンデンサ32の充電電
流の大きさに影響するため、実施にあたって適宜設定す
ればよい。
【0273】前記第1実施形態においても、前記第2実
施形態のような指示誤差補正装置200を制御回路56
内に組み込んでもよい。さらに、第1実施形態の電源回
路として、前記第3,4実施形態の電源回路30を用い
てもよい。第1実施形態では、時刻修正操作によって発
電機20が停止しても、コンデンサ22からの電力で発
振回路51を作動し続けるため、時刻修正操作からの復
帰時、指示誤差を無くすことができるが、時刻修正操作
が長引いたり、時計を長期間放置して、コンデンサ22
が放電された場合には、発振回路51も停止するため、
指示誤差が発生する。このようなコンデンサ22が放電
された場合でも、電源回路30を備えていれば、発電機
20が作動し始めた際に、発振回路51を迅速に駆動で
きて指示誤差を小さくできる。さらに、指示誤差補正装
置200を備えていれば、発振回路51が再度駆動した
際の指示誤差をより一層小さくできる。
【0274】さらに、前記各実施形態では、デューティ
比の異なる2種類のチョッピング信号CH3をスイッチ
121に入力してブレーキ制御していたが、例えば信号
LBSを反転してスイッチ121に入力するなどして、
チョッピング信号を用いずに、ブレーキ制御してもよ
い。また、前記各実施形態では、発電機20の各端子M
G1,MG2間を閉ループさせてショートブレーキを掛
けてブレーキ制御していたが、発電機20に可変抵抗等
を接続して発電機20のコイルに流れる電流値を変える
ことでブレーキ制御してもよい。要するに、ブレーキ制
御回路56の具体的な構成は、図2に示すようなものに
限らず、そのブレーキ方法に応じて適宜設定すればよ
い。
【0275】また、発電機20を駆動する機械的エネル
ギ源としては、ゼンマイ1aに限らず、ゴム、スプリン
グ、重錘、圧縮空気などの流体等でもよく、本発明を適
用する対象などに応じて適宜設定すればよい。さらに、
これらの機械的エネルギ源に機械的エネルギを入力する
手段としては、手巻き、回転錘、位置エネルギ、気圧変
化、風力、波力、水力、温度差等でもよい。
【0276】また、ゼンマイなどの機械的エネルギ源か
らの機械的エネルギを発電機に伝達する機械エネルギー
伝達手段としては、前記実施形態のような輪列7(歯
車)に限らず、摩擦車、ベルト(タイミングベルト等)
及びプーリ、チェーン及びスプロケットホイール、ラッ
ク及びピニオン、カムなどを利用したものでもよく、本
発明を適用する電子制御式時計の種類などに応じて適宜
設定すればよい。
【0277】さらに、発電機としては、ロータを回転さ
せて電磁変換により発電する発電機に限らず、圧電素子
(ピエゾ素子)に応力を加えて発電するピエゾ発電機等
の他の形式の発電機を用いてもよい。
【0278】また、時刻表示装置としては、指針13に
限らず、円板、円環状や円弧形状のものを用いてもよ
い。さらに、液晶パネル等を用いたデジタル表示式の時
刻表示装置を用いてもよい。
【0279】
【産業上の利用可能性】以上に述べたように、本発明の
電子制御式時計、電子制御式時計の電力供給制御方法、
電子制御式時計の時刻修正方法によれば、時刻修正操作
後の時刻指示の誤差を小さくすることができる。
【0280】また、第1の発明の電子制御式時計および
電力供給制御方法によれば、電源スイッチやクロック入
力規制手段を設けたことで時刻修正操作(針合わせ操
作)時の消費電力を低減でき、かつ発振回路は時刻修正
操作時にも作動させ続けているため、時刻修正操作から
の復帰時の時刻指示の誤差を無くすことができる。
【0281】さらに、第2の発明の電子制御式時計およ
び時刻修正方法によれば、コンデンサの容量やゼンマイ
などの機械的エネルギ源のサイズを大きくする必要がな
いため、電子制御式時計を小型化できてコストも低減で
きるとともに、時刻修正操作(針合わせ操作)に時間が
掛かった場合でも、発振回路の発振開始までの時間を短
くでき、さらに指示誤差補正装置で指示誤差を補正でき
るため、時刻修正操作後の指針の指示誤差を最小限に小
さくすることができる。
【0282】その上、第3の発明の電子制御式時計およ
び電力供給制御方法によれば、発電機が作動し始めた際
に回転制御装置を迅速に駆動させて時間制御の誤差を小
さくすることができる。さらに、充電制御回路としてダ
イオードや抵抗等の受動素子を用いれば、コンパレータ
等の能動素子を用いた場合に比べて、消費電力を軽減で
き、発電機の能力を小さくできる。 [図面の簡単な説明]
【図1】本発明の第1実施形態における電子制御式時計
の構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態の制御回路の構成を示す回路図で
ある。
【図3】第1実施形態の回転制御装置の構成を示す回路
図である。
【図4】第1実施形態の回路におけるタイミングチャー
トである。
【図5】第1実施形態の回路におけるタイミングチャー
トである。
【図6】第1実施形態の回路における発電機の交流出力
信号の波形図である。
【図7】第1実施形態の制御方法を示すフローチャート
である。
【図8】第1実施形態の前記実施形態の電力供給制御方
法を示すフローチャートである。
【図9】第1実施形態の電力供給制御方法における竜頭
位置検出処理を示すフローチャートである。
【図10】第2実施形態における電子制御式時計の構成
を示すブロック図である。
【図11】第2実施形態の制御回路の構成を示す回路図
である。
【図12】第2実施形態の電力供給制御装置を示す回路
構成図である。
【図13】第2実施形態の指示誤差補正装置を示すブロ
ック図である。
【図14】指示誤差補正装置における初期値設定テーブ
ルを示す図である。
【図15】第2実施形態におけるコンデンサの電圧およ
び駆動回路への印加電圧の変化を示す図である。
【図16】発振回路への印加電圧と発振開始時間との温
度特性を示すグラフである。
【図17】指示誤差補正装置におけるA/Dコンバータ
の入力値と出力値との関係を示す図である。
【図18】第3実施形態における電子制御式時計の構成
を示すブロック図である。
【図19】第3実施形態の電源回路の構成を示す回路図
である。
【図20】第3実施形態におけるコンデンサの電圧およ
び駆動回路への印加電圧の変化を示す図である。
【図21】第3実施形態におけるコンデンサの電圧およ
び駆動回路への印加電圧の変化を示す図である。
【図22】第4実施形態の電源回路の構成を示す回路図
である。
【図23】第5実施形態における電子制御式時計の構成
を示すブロック図である。
【図24】第5実施形態の電源回路の構成を示す回路図
である。
【図25】第2実施形態の変形例を示す回路構成図であ
る。
【図26】従来例におけるコンデンサの電圧および駆動
回路への印加電圧の変化を示す図である。
【図27】発振回路への印加電圧と発振開始時間との関
係を示すグラフである。
【図28】従来の竜頭検出回路を示す回路図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 早期審査対象出願 (56)参考文献 特開 平8−75874(JP,A) 特開 平8−5758(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G04C 10/00 - 10/04 G04B 1/10 G04G 1/00

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源と、この電源で駆動されるアナログ
    回路部と、アナログ回路部の一部に設けられたロジック
    回路用電源回路と、このロジック回路用電源回路の出力
    によって駆動されるロジック回路部と、前記ロジック回
    路用電源回路の出力によって駆動される発振回路とを備
    える電子制御式時計において、前記電子制御式時計の時
    刻修正操作時に、前記電源からロジック回路用電源回路
    以外のアナログ回路部への電気エネルギの供給を遮断す
    る電源スイッチと、発振回路からロジック回路部へのク
    ロック入力を遮断するクロック入力規制手段とを備える
    ことを特徴とする電子制御式時計。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電子制御式時計におい
    て、前記ロジック回路用電源回路は定電圧回路で構成さ
    れていることを特徴とする電子制御式時計。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の電子制
    御式時計において、前記時刻修正操作時に、前記ロジッ
    ク回路部の内部状態を初期化するロジック回路初期化手
    段を備えることを特徴とする電子制御式時計。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の電子制
    御式時計において、少なくとも通常状態および時刻修正
    操作状態の2段階の状態を設定可能な外部操作部材と、
    この外部操作部材の状態を検出する外部操作部材検出回
    路とを備え、前記外部操作部材検出回路は、第1および
    第2のインバータと、第1のインバータの出力側と第2
    のインバータの入力側とを連結する第1の信号ライン
    と、第2のインバータの出力側と第1のインバータの入
    力側とを連結する第2の信号ラインと、外部操作部材が
    時刻修正操作状態にある時には信号入力ラインと前記第
    1および第2の信号ラインの一方とを接続し、時刻修正
    操作以外の状態にある時には信号入力ラインと前記第1
    および第2の信号ラインの他方とを接続する切替スイッ
    チと、を備えることを特徴とする電子制御式時計。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の電子制
    御式時計において、前記電子制御式時計は、機械的エネ
    ルギ源と、前記機械的エネルギ源によって駆動されて誘
    起電力を発生して電気的エネルギを供給する発電機と、
    前記電気的エネルギにより駆動されて前記発電機の回転
    周期を制御する回転制御装置と、を備える電子制御式機
    械時計であることを特徴とする電子制御式時計。
  6. 【請求項6】 電源と、この電源で駆動されるアナログ
    回路部と、アナログ回路部の一部に設けられたロジック
    回路用電源回路と、このロジック回路用電源回路の出力
    によって駆動されるロジック回路部と、前記ロジック回
    路用電源回路の出力によって駆動される発振回路とを備
    える電子制御式時計の電力供給制御方法であって、前記
    電子制御式時計の時刻修正操作時に、前記電源からロジ
    ック回路用電源回路以外のアナログ回路部への電気エネ
    ルギの供給を遮断し、かつ、発振回路からロジック回路
    部へのクロック入力を遮断することを特徴とする電子制
    御式時計の電力供給制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の電子制御式時計の電力
    供給制御方法において、前記電子制御式時計の時刻修正
    操作時に、前記ロジック回路部の内部状態を初期化する
    ことを特徴とする電子制御式時計の電力供給制御方法。
  8. 【請求項8】 機械的エネルギ源と、この機械的エネル
    ギ源により駆動されることにより電気的エネルギを出力
    する発電機と、当該発電機から出力された電気的エネル
    ギを蓄える蓄電装置と、この蓄電装置から供給された電
    気的エネルギにより駆動されて前記発電機の回転周期を
    制御する回転制御装置とを備える電子制御式時計であっ
    て、時刻修正操作に基づいて前記発電機の作動が停止し
    ている際に、前記蓄電装置から前記回転制御装置への電
    気的エネルギの供給を遮断する電力供給制御装置と、前
    記発電機が作動して電力供給制御装置によって蓄電装置
    から回転制御装置への電気的エネルギの供給が再開され
    た際に、回転制御装置が正常動作するまでの時刻指示の
    誤差を補正する指示誤差補正装置と、を備えていること
    を特徴とする電子制御式時計。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の電子制御式時計におい
    て、前記指示誤差補正装置は、予め設定された値分の定
    量補正を行うように構成されていることを特徴とする電
    子制御式時計。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の電子制御式時計にお
    いて、前記指示誤差補正装置は、前記蓄電装置の電圧に
    応じて補正量を設定するように構成されていることを特
    徴とする電子制御式時計。
  11. 【請求項11】 請求項8〜10のいずれかに記載の電
    子制御式時計において、前記指示誤差補正装置は、温度
    を検出して補正量を調整するように構成されていること
    を特徴とする電子制御式時計。
  12. 【請求項12】 請求項8に記載の電子制御式時計にお
    いて、前記指示誤差補正装置は、温度センサと、前記蓄
    電装置の電圧を測定する電圧検出器と、前記温度センサ
    および電圧検出器の検出値に基づいて補正量を設定する
    補正量設定装置と、を備えて構成されていることを特徴
    とする電子制御式時計。
  13. 【請求項13】 請求項8〜12のいずれかに記載の電
    子制御式時計において、前記電力供給制御装置は、前記
    蓄電装置に直列に接続されるとともに、前記発電機が作
    動している際は接続され、発電機が停止している際には
    切断されるスイッチを備えて構成されていることを特徴
    とする電子制御式時計。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の電子制御式時計に
    おいて、前記スイッチは機械式スイッチであることを特
    徴とする電子制御式時計。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の電子制御式時計に
    おいて、前記スイッチは、リューズを引き出して時刻修
    正モードにしたときに切断され、リューズを押し込んで
    定常状態にしたときに接続される機械式スイッチである
    ことを特徴とする電子制御式時計。
  16. 【請求項16】 請求項8〜15のいずれかに記載の電
    子制御式時計において、前記蓄電装置に並列に接続され
    た第2蓄電装置を備えていることを特徴とする電子制御
    式時計。
  17. 【請求項17】 機械的エネルギ源と、この機械的エネ
    ルギ源により駆動されることにより電気的エネルギを出
    力する発電機と、当該発電機から出力された電気的エネ
    ルギを蓄える蓄電装置と、この蓄電装置から供給された
    電気的エネルギにより駆動されて前記発電機の回転周期
    を制御する回転制御装置とを有する電子制御式時計の時
    刻修正方法であって、前記電子制御式時計の時刻修正を
    する際に、前記蓄電装置から前記回転制御装置への電気
    的エネルギの供給を遮断し、時刻修正操作の終了時に、
    蓄電装置から回転制御装置への電気的エネルギの供給を
    再開するとともに、回転制御装置が正常動作するまでの
    時刻指示の誤差を補正することを特徴とする電子制御式
    時計の時刻修正方法。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の電子制御式時計の
    時刻修正方法において、時刻修正操作の終了時に、予め
    設定された値で指示誤差を定量補正することを特徴とす
    る電子制御式時計の時刻修正方法。
  19. 【請求項19】 請求項17に記載の電子制御式時計の
    時刻修正方法において、時刻修正操作の終了時に、蓄電
    装置の電圧に応じて設定される補正量で指示誤差を補正
    することを特徴とする電子制御式時計の時刻修正方法。
  20. 【請求項20】 請求項17〜19のいずれかに記載の
    電子制御式時計の時刻修正方法において、時刻修正操作
    の終了時に、温度を検出し、その温度に応じて前記補正
    量を調整することを特徴とする電子制御式時計の時刻修
    正方法。
JP2000571315A 1998-09-22 1999-09-21 電子制御式時計、電子制御式時計の電力供給制御方法および電子制御式時計の時刻修正方法 Expired - Fee Related JP3456475B2 (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-268529 1998-09-22
JP26852998 1998-09-22
JP11-60463 1999-03-08
JP6046399 1999-03-08
JP11-226534 1999-08-10
JP22653499 1999-08-10
PCT/JP1999/005171 WO2000017716A1 (fr) 1998-09-22 1999-09-21 Piece d'horlogerie electronique et procede d'alimentation en puissance et de mise a l'heure de ladite piece

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003058453A Division JP3551191B2 (ja) 1998-09-22 2003-03-05 電子制御式時計、電子制御式時計の電力供給制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3456475B2 true JP3456475B2 (ja) 2003-10-14

Family

ID=27297197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000571315A Expired - Fee Related JP3456475B2 (ja) 1998-09-22 1999-09-21 電子制御式時計、電子制御式時計の電力供給制御方法および電子制御式時計の時刻修正方法

Country Status (6)

Country Link
US (2) US6757220B1 (ja)
EP (2) EP1033634B1 (ja)
JP (1) JP3456475B2 (ja)
CN (1) CN1132076C (ja)
DE (2) DE69939249D1 (ja)
WO (1) WO2000017716A1 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004027525A1 (ja) * 2002-09-19 2004-04-01 Citizen Watch Co., Ltd. 電子時計
JP2005085922A (ja) * 2003-09-08 2005-03-31 Canon Inc マスク作製方法及び微小開口を有するマスク
JP4353081B2 (ja) * 2004-11-29 2009-10-28 セイコーエプソン株式会社 電子機器及びその制御方法
JP4434137B2 (ja) * 2005-12-20 2010-03-17 株式会社日立製作所 傾斜面の切削加工における切削自励振動の安定限界軸方向切込み量の算出方法
JP4978283B2 (ja) * 2007-04-10 2012-07-18 セイコーエプソン株式会社 モータ駆動制御回路、半導体装置、電子時計および発電装置付き電子時計
JP4678056B2 (ja) * 2008-12-26 2011-04-27 カシオ計算機株式会社 電子時計
JP2010164458A (ja) * 2009-01-16 2010-07-29 Casio Computer Co Ltd 電子時計
US20130168380A1 (en) * 2012-01-04 2013-07-04 Ching-Chuan Wang Heating structure and method for preventing the overheat of heating line
US9791488B2 (en) * 2013-03-15 2017-10-17 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. Sensor and method of sensing a value of a parameter
CN103412229B (zh) * 2013-08-30 2016-04-06 华北电力大学(保定) 一种并联补偿电容器组的故障定位方法
CN105607461B (zh) * 2014-11-13 2019-04-16 精工电子有限公司 电子钟表和电子钟表的控制方法
JP6610048B2 (ja) 2015-07-14 2019-11-27 セイコーエプソン株式会社 半導体装置および電子時計
JP6848579B2 (ja) * 2017-03-23 2021-03-24 セイコーエプソン株式会社 電子回路および電子時計
CN114442464B (zh) 2018-06-04 2023-06-09 精工爱普生株式会社 电子控制式机械钟表以及电子控制式机械钟表的控制方法
CN111381486B (zh) * 2018-12-28 2022-02-08 北京金风科创风电设备有限公司 控制器校时方法、装置、控制器及风力发电机组
TWI716318B (zh) * 2020-04-30 2021-01-11 巨擘科技股份有限公司 具有省電功能之智慧錶裝置
CN114524048B (zh) * 2022-03-08 2023-03-24 无锡凌博电子技术股份有限公司 一种预防电动自行车自燃的控制方法

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2119299B2 (de) * 1971-04-21 1973-04-19 Westdeutsche Elektrogeratebau GmbH, 4770 Soest Antriebsvorrichtung fuer eine elektronische uhr mit einer gleichstromquelle
CH622923B (fr) * 1977-02-22 Ebauches Sa Montre electromecanique.
JPS6032828B2 (ja) * 1978-03-01 1985-07-30 セイコ−光機株式会社 時計の秒規正装置
JP2622540B2 (ja) * 1985-04-10 1997-06-18 セイコーエプソン株式会社 電子時計
DE3783499T2 (de) * 1986-04-08 1993-04-29 Seiko Instr Inc Elektronische uhr.
JPH0579493A (ja) 1991-09-19 1993-03-30 Mitsubishi Electric Corp 真空脱ガス装置
JP2522102Y2 (ja) * 1992-03-30 1997-01-08 リズム時計工業株式会社 アナログ時計の時計回路
US5701278A (en) * 1994-03-29 1997-12-23 Citizen Watch Co., Ltd. Power supply unit for electronic appliances
JP3115479B2 (ja) * 1994-06-15 2000-12-04 セイコーエプソン株式会社 ゼンマイ式発電機を備えた電子制御メカウオッチ
JP3058813B2 (ja) 1994-07-04 2000-07-04 セイコーエプソン株式会社 発電装置およびその制御方法
JPH0996686A (ja) * 1995-09-29 1997-04-08 Citizen Watch Co Ltd 電子時計とその充電方法
TW351782B (en) 1997-04-28 1999-02-01 Asulab Sa Electronic timepiece supplied by a generator driven by a mechanical power source
EP1055981B1 (en) * 1998-11-17 2008-12-31 Seiko Epson Corporation Electronically controlled mechanical watch and method of preventing overcharge
JP3534071B2 (ja) * 1999-03-29 2004-06-07 セイコーエプソン株式会社 電子機器及び電子機器の制御方法
JP3674466B2 (ja) * 1999-11-24 2005-07-20 セイコーエプソン株式会社 電圧検出装置、電池残量検出装置、電圧検出方法、電池残量検出方法、電子時計および電子機器
JP2002296365A (ja) * 2001-03-29 2002-10-09 Seiko Epson Corp 電子機器、電子制御式機械時計、電子機器の制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP1033634B1 (en) 2008-08-06
WO2000017716A1 (fr) 2000-03-30
EP1033634A1 (en) 2000-09-06
EP1873594A1 (en) 2008-01-02
DE69939249D1 (de) 2008-09-18
EP1033634A4 (en) 2004-11-17
EP1873594B1 (en) 2010-06-09
CN1132076C (zh) 2003-12-24
US6757220B1 (en) 2004-06-29
US20030128631A1 (en) 2003-07-10
DE69942496D1 (de) 2010-07-22
US6956794B2 (en) 2005-10-18
CN1286765A (zh) 2001-03-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3456475B2 (ja) 電子制御式時計、電子制御式時計の電力供給制御方法および電子制御式時計の時刻修正方法
JP3551861B2 (ja) 計時装置及びその制御方法
JP2000235088A (ja) 携帯用電子機器および携帯用電子機器の制御方法
JP3472877B2 (ja) 電子制御式機械時計およびその制御方法
JP3006593B2 (ja) 電子制御式機械時計およびその制御方法
WO2000035062A1 (fr) Dispositif electronique, appareil d'horlogerie electronique et procede de reglage de puissance
JP3627653B2 (ja) 電子制御式機械時計およびその制御方法
JP3551191B2 (ja) 電子制御式時計、電子制御式時計の電力供給制御方法
JP3823741B2 (ja) 電子機器、電子制御式機械時計、それらの制御方法、電子機器の制御プログラムおよび記録媒体
JP3601268B2 (ja) 電子制御式機械時計
JP3539219B2 (ja) 電子制御式機械時計およびその制御方法
JP3897053B2 (ja) 電子機器、電子制御式機械時計、それらの制御方法、電子機器の制御プログラムおよび記録媒体
JP2001051070A (ja) 電子制御式機械時計およびその制御方法
JP3674426B2 (ja) 電子機器、電子制御式機械時計およびそれらの制御方法
JP2000046968A (ja) 電子制御式機械時計およびその制御方法
JP2003255057A (ja) 電子制御式機械時計、電子制御式機械時計の制御方法、電子制御式機械時計の制御プログラムおよび該プログラムが記録された記録媒体
JP4228748B2 (ja) 電子制御式機械時計および電子制御式機械時計の制御方法
JP2002257948A (ja) 電子機器、電子制御式機械時計、電子機器の制御プログラム、記録媒体、電子機器の制御方法および電子機器の設計方法
JP3726543B2 (ja) 電子制御式電子機器、電子制御式機械時計
JP2002323578A (ja) 計時装置及びその制御方法
JP2004135497A (ja) 電子機器、電子制御式時計および電源制御方法
JP2000346963A (ja) 電子機器および電子機器の制御方法
JP2000214271A (ja) 電子制御式電子機器、電子制御式機械時計および電子制御式電子機器の制御方法
JP2001051071A (ja) 時計およびその制御方法
JP2001318170A (ja) 電子制御式機械時計およびその制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030701

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070801

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080801

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080801

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090801

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090801

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100801

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110801

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120801

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130801

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees