JP2004135497A - 電子機器、電子制御式時計および電源制御方法 - Google Patents

電子機器、電子制御式時計および電源制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004135497A
JP2004135497A JP2003340826A JP2003340826A JP2004135497A JP 2004135497 A JP2004135497 A JP 2004135497A JP 2003340826 A JP2003340826 A JP 2003340826A JP 2003340826 A JP2003340826 A JP 2003340826A JP 2004135497 A JP2004135497 A JP 2004135497A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
circuit
voltage
storage device
power storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003340826A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidenori Nakamura
中村 英典
Kunio Koike
小池 邦夫
Eisaku Shimizu
清水 栄作
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2003340826A priority Critical patent/JP2004135497A/ja
Publication of JP2004135497A publication Critical patent/JP2004135497A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Electric Clocks (AREA)
  • Electromechanical Clocks (AREA)

Abstract

【課題】 発電装置が作動し始めた際に、ICや発振回路等の電子回路を迅速に作動させることができる電子機器を提供すること。
【解決手段】 電子機器は、電源装置である発電機(20)と、発電された電力を蓄積するコンデンサ(30)と、コンデンサの電力で駆動されるロジック回路(170)と、電源カットオフ回路(31)とを備える。電源カットオフ回路(31)は、発電機の作動開始時に、コンデンサ(30)の電圧が設定電圧に達するまではロジック回路(170)に電力を供給せず、設定電圧以上になった際にコンデンサからロジック回路に電力を供給する。これにより、発電開始時のリーク電流を防止でき、発電電力の殆どをコンデンサに蓄積できるため、コンデンサを迅速に蓄電でき、コンデンサで駆動する電子回路の作動開始までの時間も短縮できる。
【選択図】   図3

Description

 本発明は、電子機器、この電子機器を有する電子制御式時計および電源制御方法に関する。
 ゼンマイが開放する時の機械エネルギを発電機で電気エネルギに変換し、その電気エネルギにより回転制御装置を作動させて発電機のコイルに流れる電流値を制御することにより、輪列に固定される指針を正確に駆動して正確に時刻を表示する電子制御式機械時計として、特開平8−5758号公報に記載されたものが知られている。
 この際、電気エネルギを供給する電源装置である発電機からの電気エネルギを一旦、コンデンサ(蓄電装置)に供給し、このコンデンサからの電力で回転制御装置を駆動しているが、このコンデンサには発電機の回転周期と同期した交流の起電力が入力されるため、IC(電子回路、ロジック回路)や発振回路(水晶振動子)を備える回転制御装置の動作を可能とするための電力を長期間保持する必要がなかった。このため、ICや発振回路を数秒程度動作可能な静電容量の比較的小さなコンデンサ、例えば10μF程度のコンデンサが用いられていた。
 この電子制御式機械時計は、指針の駆動をゼンマイを動力源とするためにモータが不要であり、部品点数が少なく安価であるという特徴がある。その上、電子回路を作動させるのに必要な僅かな電気エネルギを発電するだけでよく、少ない入力エネルギで時計を作動することもできた。
 しかしながら、このような従来の電子制御式機械時計は、以下の課題を有している。すなわち、通常は竜頭を引き出して行う時刻修正操作(針合わせ操作)を行う場合、正確に時刻を合わせられるように、時、分、秒の各指針を停止させていた。指針を停止することは、輪列を停止させることになるため、発電機も停止されていた。
 このため、発電機からコンデンサへの起電力の入力が停止する一方で、ICや発振回路は駆動し続けるため、コンデンサに蓄えられた電荷はIC側に放電されて端子電圧が低下し、その結果、回転制御装置つまり発振回路等も停止していた。
 なお、ICの発振が停止した場合には、消費電流は少なくなり、コンデンサの電圧低下も非常に遅くなるため、時刻修正操作に手間取ってコンデンサの電圧が発振停止電圧を下回った場合には、通常、コンデンサは、発振停止電圧よりもやや低下した0.3〜0.4V程度の電圧になることが多い。また、時刻修正操作(針合わせ時間)が数十分以上と非常に長くなると、コンデンサが完全に放電してその電圧が「0」まで低下することもある。
 そして、針合わせを終えて竜頭を押し込み、発電機が回転を開始しても、発電機の充電電流によりコンデンサの電圧が上昇し、発振回路やICが作動し始めるまでに時間がかかっていた。特に、発電電流が微少な場合には、ICのリークによって電流が消費され、コンデンサの電圧が上昇しないので、システムがなかなか立ち上がらなかった。このため、ブレーキ制御が開始されて正確な時間制御を行うまでに時間を要してしまい、時刻修正操作(針合わせ操作)をしたのにもかかわらず、時刻指示に誤差が生じるという問題があった。
 さらに、電子制御式機械時計以外でも、回転錘を動かして発電する自動巻発電式時計や、ソーラー充電式時計等の各種の発電装置(電源装置)を備える電子制御式時計においても、針合わせ時等で発電装置が停止して蓄電装置が放電した際に、ICのリーク等によって発電装置が作動しても電子回路が作動するまでに時間がかかるという同様の問題があった。
 また、電子制御式時計以外でも、発電装置(電源装置)、蓄電装置およびICや発振回路等の電子回路を備える各種電子機器や、発電装置の代わりに商用電源やカーバッテリー等の電源(電源装置)を備える各種電子機器が存在するが、これらの電子機器においても発電装置の立上り時や電源からの電力供給開始時等の電源装置の作動開始時に、ICのリーク等によってICや発振回路が作動するまでに時間がかかるという問題があった。
 本発明の目的は、電源装置が作動し始めた際に、ICや発振回路等の電子回路を迅速に作動させることができる電子機器、電子制御式時計および電源制御方法を提供することにある。
 本発明の電子機器は、電源装置と、この電源装置からの電力が蓄積される蓄電装置と、この蓄電装置からの電力で駆動される電子回路とを備える電子機器において、前記蓄電装置の電圧が設定電圧に達するまでは前記蓄電装置から前記電子回路に電力を供給せず、蓄電装置の電圧が設定電圧以上になった際に前記蓄電装置から電子回路に電力を供給する電力供給制御装置を備えることを特徴とするものである。
 本発明では、発電装置等の電源装置から供給される電力は蓄電装置に蓄電される。この際、電力供給制御装置によって、蓄電装置の電圧が設定電圧に達するまでは、蓄電装置から電子回路へは電力が供給されないようにしているので、従来のように、電源装置からの供給電力の一部が電子回路に流れてしまうリーク電流が発生せず、供給電力(発電電力等)のほとんどすべてを蓄電装置に供給できる。このため、蓄電装置の電圧をIC等の電子回路が確実に動作できる電圧までに蓄積する時間を短縮することができ、ICや発振回路等の電子回路が作動されるまでの時間を短縮することができる。
 さらに、水晶発振回路は、水晶振動子の特性により、変動の大きな電圧を一度に加えたほうが、徐々に大きくなる電圧を加えた場合に比べて発振しやすい、つまり低電圧でも発振することができる。このため、蓄電装置の電圧が設定電圧になってからその電圧を電子回路に加えることで、比較的大きな電圧を一度に電子回路に印加でき、電子回路の水晶発振回路の発振開始時間をより早くすることができる。
 ここで、前記電源装置は発電装置であり、前記電力供給制御装置は、前記発電装置の作動が開始された際に、前記蓄電装置の電圧が設定電圧に達するまでは前記蓄電装置から前記電子回路に電力を供給せず、蓄電装置の電圧が設定電圧以上になった際に前記蓄電装置から電子回路に電力を供給するように構成されていることが好ましい。
 電源装置としては、商用電源やカーバッテリー等も利用できるが、ロータを回転させて電磁変換により発電する発電機や、圧電素子(ピエゾ素子)に応力を加えて発電するピエゾ発電機、さらには太陽電池、熱発電素子などの各種の発電装置が利用できる。このような発電装置では、使用状態によって発電装置が停止する場合があるため、本発明を適用すれば、発電装置が作動し始めるシステム立上り時の起動時間を短縮でき、効果的である。
 この際、前記電力供給制御装置は、蓄電装置の電圧と設定電圧とを比較する比較回路と、前記比較回路の作動および停止動作を制御する作動制御装置とを備えることが好ましい。
 このように構成すれば、蓄電装置の電圧が設定電圧に達し、電力供給が開始された後に、作動制御装置で比較回路を停止させることができ、比較回路は蓄電装置の電圧の比較が必要な場合のみ作動させておくことができるので、電力供給制御装置での消費電力を低減でき、電子機器の省エネルギー化をはかることができる。
 また、電子機器の電子回路は、前記電力供給制御装置を介して供給される蓄電装置の電圧で駆動される定電圧回路と、この定電圧回路の出力によって駆動される発振回路と、前記発振回路が発振しているか否かを検出して発振検出信号を出力する発振検出回路とを備えるとともに、前記作動制御装置は、発振検出回路の発振検出信号に応じて前記比較回路の作動および停止動作を制御することが好ましい。
 この際、前記作動制御装置は、発振回路が発振している間は前記比較回路を停止させ、発振停止中は比較回路を作動させることが好ましい。
 例えば、ゼンマイ駆動の発電装置の場合、ゼンマイが開放されていくと徐々に発電電圧が低くなる。この際、発振検出回路の発振検出信号に応じて比較回路の作動および停止動作を制御できるため、発振回路の発振が停止した場合に、初めて比較回路を作動させることができ、発振回路の動作中は比較回路を停止することができる。これにより、発振回路が停止するまで電子回路に電力供給を継続でき、発振回路やIC等の電子回路の作動時間を長くすることができる。
 この際、前記作動制御装置は、発振検出回路の出力信号によって比較回路を作動・停止させるものに限らず、他の信号、例えば、一定間隔で所定の信号を出力するタイマ等からの信号に基づいて前記比較回路の作動・停止させるものでもよい。
 また、前記電力供給制御装置は、蓄電装置から電子回路に電力が供給されていない場合は、蓄電装置の電圧が上昇して第1の設定電圧以上になった際に前記蓄電装置から電子回路に電力を供給し、蓄電装置から電子回路に電力が供給されている場合は、第1の設定電圧以下に設定された第2の設定電圧よりも蓄電装置の電圧が小さくなった際に前記蓄電装置から電子回路への電力供給を停止するものでもよい。
 このような場合は、システム立上げ時等の蓄電装置から電子回路に電力が供給されていない場合は、第1の設定電圧以上となったら、電子回路に電力を供給する。一方、システム終了時等の蓄電装置から電子回路に電力が供給されている場合は、その電圧が低下して第2の設定電圧以下となったら、電子回路への電力供給を停止する。このため、第2の設定電圧を適宜設定することで、電子回路に電力を供給するまでの時間を長くでき、発振回路やIC等の電子回路の作動時間を長くすることができる。また、第2の設定電圧つまりシステムを停止させる電圧値を自由に設定できるため、例えば、IC等が安定して動作する電圧値が確保できる間のみ電子回路を作動させることもでき、IC等の電子回路の特性に応じて停止電圧を設定することで、電子回路を安定して作動できる。
 さらに、前記電子回路には発振回路が設けられ、前記電力供給制御装置は、蓄電装置の電圧が第1の設定電圧以上に上昇した際に前記蓄電装置から電子回路に電力を供給するとともに、蓄電装置の電圧が小さくなって前記発振回路が停止した際に前記蓄電装置から電子回路への電力供給を停止するものでもよい。
 このような場合も発振回路が停止するまで電子回路に電力を供給することができるとともに、発振回路が停止すると蓄電装置から電子回路への電力供給が停止されるので、無駄な電力が供給されず、蓄電装置の電圧低下が少なくなり、次の発電時等による蓄電装置の電圧が早期に高まって、発振回路の発振が素早く行われる。
 本発明の電子制御式時計は、前述の電子機器と、この電子機器の電子回路で調速制御される指針等の時刻表示装置とを備えることを特徴とするものである。
 このような電子制御式時計においては、電子機器の作動開始までの時間を短縮できるため、時刻表示装置の調速制御も迅速に行うことができる。このため、針合わせ操作からの復帰時にも、迅速に通常の制御状態に戻すことができ、針合わせからの復帰時の時間指示の誤差も低減することができる。
 また、電子制御式時計としては、前記発電装置が輪列等の機械エネルギー伝達手段を介して連結される機械的エネルギ源で駆動され、前記時刻表示装置が前記機械エネルギー伝達手段に結合されて前記電子回路で発電装置を制御することで調速されるもの、つまり電子制御式機械時計でもよい。
 電子制御式機械時計は、蓄電装置(コンデンサ)の容量が小さいため、針合わせなどで3〜5分以上発電装置を停止した場合でも、蓄電装置が放電されて電子回路も停止してしまう。このため、本発明を電子制御式機械時計に適用すれば、針合わせ操作等で蓄電装置が放電された場合でも、迅速に蓄電装置を充電して電子回路を作動させることができるので、針合わせ操作からの復帰時等の時間指示の誤差も低減することができる。
 本発明の電源制御方法は、電源装置と、この電源装置からの電力が蓄積される蓄電装置と、この蓄電装置からの電力で駆動される電子回路とを備える電子機器における電源制御方法であって、前記蓄電装置の電圧が設定電圧に達するまでは前記蓄電装置から前記電子回路に電力を供給せず、蓄電装置の電圧が設定電圧以上になった際に前記蓄電装置から前記電子回路に電力を供給することを特徴とするものである。
 この際、前記電源装置は発電装置であり、この発電装置の作動が開始された際に、前記蓄電装置の電圧が設定電圧に達するまでは前記蓄電装置から前記電子回路に電力を供給せず、蓄電装置の電圧が設定電圧以上になった際に前記蓄電装置から前記電子回路に電力を供給することが好ましい。
 このような本発明によれば、電源装置からの供給電力(例えば、発電装置の作動開始時の発電電力等)のほとんどすべてを蓄電装置に供給できるため、蓄電装置の電圧をIC等の電子回路が確実に動作できる電圧までに蓄積する時間を短縮することができ、ICや発振回路等の電子回路が作動されるまでの時間を短縮することができる。
 この際、前記蓄電装置の電圧が低下して第2の設定電圧よりも小さくなった際に、前記蓄電装置から電子回路への電力供給を停止することが好ましい。
 また、前記電子回路には発振回路が設けられ、前記蓄電装置の電圧が低下して前記発振回路が停止した際に、前記蓄電装置から電子回路への電力供給を停止してもよい。
 これらの制御方法を採用することで、電子回路に電力を供給するまでの時間を長くでき、発振回路やIC等の電子回路の作動時間を長くすることができる。
 本発明の電子機器、電子制御式時計および電源制御方法によれば、発電装置等の電源装置が作動し始めた際に、ICや発振回路等の電子回路を迅速に作動させることができる。
 以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
 図1には、本発明の一実施形態の電子制御式機械時計を示すブロック図が示されている。
電子制御式機械時計は、機械的エネルギ源としてのゼンマイ1aと、ゼンマイ1aのトルクを電源装置である発電機20に伝達する機械エネルギー伝達手段としての増速輪列7と、増速輪列7に連結されて時刻表示を行う時刻表示装置である指針13とを備えている。
 発電機20は、増速輪列7を介してゼンマイ1aによって駆動され、誘起電力を発生して電気的エネルギを供給する。この発電機20からの交流出力は、昇圧整流、全波整流、半波整流、トランジスタ整流等の少なくとも一つを有する整流回路21を通して整流され、必要に応じて昇圧されコンデンサ等で構成された電力供給回路22に充電供給される。
 この発電機20は、回転制御装置50によって調速制御されている。発電機20を調速制御することで、増速輪列7を介して発電機20に連結された指針13の運針も調速されるため、発電機20は調速機を兼用している。
 具体的には、本実施形態では、図2にも示すように、ブレーキ回路120を発電機20に設けている。ブレーキ回路120は、発電機20で発電された交流信号(交流電流)が出力される第1の交流出力端子MG1と、第2の交流出力端子MG2とを短絡等によって閉ループさせてショートブレーキを掛けるスイッチ121により構成され、このブレーキ回路120は図1に示す調速機を兼用した発電機20に組み込まれている。スイッチ121は、チョッピング信号(チョッピングパルス)CH3によって断続されるアナログスイッチや半導体スイッチ(バイラテラルスイッチ)等で構成されている。
 そして、発電機20に接続された昇圧用のコンデンサ123、ダイオード124,125、スイッチ121を備えて昇圧整流回路21(図1では整流回路21)が構成されている。なお、ダイオード124,125としては、一方向に電流を流す一方向性素子であればよく、その種類は問わない。特に、電子制御式機械時計では、発電機20の起電圧が小さいため、ダイオード125としては降下電圧Vfが小さいショットキーバリアダイオードを用いることが好ましい。また、ダイオード124としては、逆リーク電流が小さいシリコンダイオードを用いることが好ましい。
 そして、この整流回路21で整流された直流信号は、電力供給回路22のコンデンサ30に充電される。前記ブレーキ回路120は、電力供給回路22から供給される電力によって駆動される回転制御装置50により制御されている。
 回転制御装置50は、図1に示すように、電子回路である発振回路51、回転検出回路53、制御回路56を備えて構成されている。
 発振回路51は、時間標準源である水晶振動子51Aを用いて発振信号(32768Hz)を出力し、この発振信号は12段のフリップフロップからなる分周回路52によってある一定周期まで分周される。分周回路52の12段目の出力Q12は、8Hzの基準信号fsとして出力されている。
 回転検出回路53は、発電機20に接続された波形整形回路61とモノマルチバイブレータ62とで構成されている。波形整形回路61は、アンプ、コンパレータで構成され、正弦波を矩形波に変換する。モノマルチバイブレータ62は、ある周期以下のパルスだけを通過させるバンドパス・フィルターとして機能し、ノイズを除去した回転検出信号FG1を出力する。
 制御回路56は、制動制御手段であるアップダウンカウンタ54と、同期回路70と、チョッピング信号発生部80とを備えている。
 アップダウンカウンタ54のアップカウント入力およびダウンカウント入力には、回転検出回路53の回転検出信号FG1および分周回路52からの基準信号fsが同期回路70を介してそれぞれ入力されている。
 同期回路70は、4つのフリップフロップ71やANDゲート72からなり、分周回路52の5段目の出力(1024Hz)や6段目の出力(512Hz)の信号を利用して、回転検出信号FG1を基準信号fs(8Hz)に同期させるとともに、これらの各信号パルスが重なって出力されないように調整している。
 アップダウンカウンタ54は、4ビットのカウンタで構成されている。アップダウンカウンタ54のアップカウント入力には、前記回転検出信号FG1に基づく信号が同期回路70から入力され、ダウンカウント入力には、前記基準信号fsに基づく信号が同期回路70から入力される。これにより、基準信号fsおよび回転検出信号FG1の計数と、その差の算出とが同時に行えるようになっている。
 なお、このアップダウンカウンタ54には、4つのデータ入力端子(プリセット端子)A〜Dが設けられており、端子A,B,DにHレベル信号が入力されていることで、アップダウンカウンタ54の初期値(プリセット値)がカウンタ値「11」に設定されている。
 また、アップダウンカウンタ54のLOAD入力端子には、電力供給回路22のコンデンサ30に接続されてコンデンサ30に最初に電力が供給された際に、システムリセット信号SRを出力する初期化回路91が接続されている。なお、本実施形態では、初期化回路91は、コンデンサ30の充電電圧が所定電圧になるまではHレベルの信号を出力し、所定電圧以上になればLレベルの信号を出力するように構成されている。
 アップダウンカウンタ54は、LOAD入力つまりシステムリセット信号SRがLレベルになるまでは、アップダウン入力を受け付けないため、アップダウンカウンタ54のカウンタ値は「11」に維持される。
 アップダウンカウンタ54は、4ビットの出力QA〜QDを有している。従って、カウンタ値が「12」以上であれば、3,4ビット目の出力QC,QDは共にHレベル信号を出力し、カウンタ値が「11」以下であれば、3,4ビット目の出力QC,QDの少なくとも一方は必ずLレベル信号を出力する。
 従って、出力QC,QDが入力されるANDゲート110の出力LBSは、アップダウンカウンタ54のカウンタ値が「12」以上であればHレベル信号となり、カウンタ値が「11」以下であればLレベル信号となる。この出力LBSは、チョッピング信号発生部80に接続されている。
 なお、出力QA〜QDが入力されたNANDゲート111およびORゲート112の各出力は、同期回路70からの出力が入力されるNANDゲート113にそれぞれ入力されている。従って、例えばアップカウント信号の入力が複数個続いてカウンタ値が「15」になると、NANDゲート111からはLレベル信号が出力され、さらにアップカウント信号がNANDゲート113に入力されても、その入力はキャンセルされてアップダウンカウンタ54にアップカウント信号がそれ以上入力されないように設定されている。同様に、カウンタ値が「0」になると、ORゲート112からはLレベル信号が出力されるため、ダウンカウント信号の入力はキャンセルされる。これにより、カウンタ値が「15」を越えて「0」になったり、「0」を越えて「15」になったりしないように設定されている。
 チョッピング信号発生部80は、3つのANDゲート82〜84で構成され、分周回路52の出力Q5〜Q8を利用して第1のチョッピング信号CH1を出力する第1チョッピング信号発生手段81と、2つのORゲート86,87で構成され、分周回路52の出力Q5〜Q8を利用して第2のチョッピング信号CH2を出力する第2チョッピング信号発生手段85と、前記アップダウンカウンタ54からの出力LBSと、第2チョッピング信号発生手段85の出力CH2とが入力されるANDゲート88と、このANDゲート88の出力と前記第1チョッピング信号発生手段81の出力CH1とが入力されるNORゲート89とを備えている。
 このチョッピング信号発生部80のNORゲート89からの出力CH3は、Pchトランジスタ等からなるスイッチ121のゲート等に入力されている。従って、出力CH3からLレベル信号が出力されると、スイッチ121はオン状態に維持され、発電機20がショートされてブレーキが掛かる。
 一方、出力CH3からHレベル信号が出力されると、スイッチ121はオフ状態に維持され、発電機20にはブレーキが加わらない。従って、出力CH3からのチョッピング信号によって発電機20をチョッピング制御することができ、このチョッピング信号を出力するチョッピング信号発生部80を含んで、スイッチ121を断続してチョッピングする回転制御装置50が構成されている。
 そして、アップダウンカウンタ54の出力LBSからLレベル信号が出力されている場合(カウント値「11」以下)には、ANDゲート88からの出力もLレベル信号となるため、NORゲート89からの出力CH3は出力CH1が反転したチョッピング信号、つまりHレベル信号(ブレーキオフ時間)が長く、Lレベル信号(ブレーキオン時間)が短いデューティ比(スイッチ121をオンしている比率)の小さなチョッピング信号となる。従って、基準周期におけるブレーキオン時間が短くなり、発電機20に対しては、ほとんどブレーキが掛けられない、つまり発電電力を優先した弱ブレーキ制御が行われる。
 一方、アップダウンカウンタ54の出力LBSからHレベル信号が出力されている場合(カウント値「12」以上)には、ANDゲート88からの出力もHレベル信号となるため、NORゲート89からの出力CH3は出力CH2が反転したチョッピング信号、つまりLレベル信号(ブレーキオン時間)が長く、Hレベル信号(ブレーキオフ時間)が短いデューティ比の大きなチョッピング信号となる。従って、基準周期におけるブレーキオン時間が長くなり、発電機20に対しては強ブレーキ制御が行われるが、一定周期でブレーキがオフされるためにチョッピング制御が行われ、発電電力の低下を抑えつつ制動トルクを向上することができる。以上のように、アップダウンカウンタ54からの出力によって、チョッピング信号のデューティ比等を変えて強ブレーキ制御および弱ブレーキ制御を切り替えることで、発電機20の調速制御が行われる。
 電力供給回路22は、図3にも示すように、蓄電装置であるコンデンサ30と、電力供給制御装置である電源カットオフ回路31と、定電圧回路32とを備えて構成されている。
 コンデンサ30は、数μF〜数十μF、例えば10μF程度の容量を備えるものであり、発電機20で発電された電力が整流回路21を介して蓄積される。従って、コンデンサ30で蓄電装置(充電器)が構成されている。
 電源カットオフ回路31は、比較回路であるコンパレータ35と、作動制御装置であるスイッチ36とを備えている。コンパレータ35は、コンデンサ30の出力電圧VSSVと、予め設定された設定値(設定電圧V cutoff、例えば0.65V)とを比較し、出力電圧VSSVが設定値よりも小さい場合(非検出時)にはLレベル信号を出力し、設定値を越えた場合(検出時)にはHレベル信号を出力するように構成されている。
 このコンパレータ35からの信号は、ラッチ回路37で保持されてOR回路38に入力されている。OR回路38には、後述する発振検出回路171から出力される発振検出信号が入力され、前記スイッチ36はOR回路38の出力に応じて作動されるように構成されている。
 定電圧回路32は、電源V SSにより駆動され、電源V SSよりも低く、かつ一定のレベルの電圧Vreg(例えば0.5V)を出力する回路である。この定電圧回路32は、整流回路21や電源カットオフ回路31を除くすべての回路(発振回路51やロジック回路170等の電子回路)の駆動用電源となっている。
 ロジック回路(IC、集積回路)170には、分周回路52や各種の制御回路56等が含まれ、主に発電機20のロータの回転状況等の情報を得て、ロータが一定の速度で回転するように発電機20を調速制御している。
 このロジック回路170には、発振回路51の発振状態を検出する発振検出回路171が設けられている。発振検出回路171は、発振回路51が発振状態にある場合には、発振検出信号XOUTとしてHレベル信号を電源カットオフ回路31と定電圧回路32とに出力し、発振停止状態にある場合には、Lレベル信号を電源カットオフ回路31と定電圧回路32とに出力するように構成されている。
 発振検出回路171としては、このような動作をするものであればよく、例えば、図4に示すような回路が利用できる。すなわち、本実施形態の発振検出回路171は、図4に示すように、発振回路51からの発振信号IN(分周回路52の出力などのパルス信号)によって断続される2つのスイッチ172,173と、2つのコンデンサ174,175と、抵抗176と、2つのインバータ177,178とを備えて構成されている。
 各スイッチ172,173は、発振信号INによって断続されるが、一方のスイッチ173への信号はインバータ177を介して反転されるため、発振回路51が発振しており、信号INがパルス信号の状態では、各スイッチ172,173は交互に断続される。これにより、各コンデンサ174,175が徐々に充電され、そのスイッチ173側の端子部分はVreg電圧(Lレベル)に近づく。このため、発振回路51の発振中は、インバータ178を介すことで、発振検出回路171の出力信号XOUTは、Hレベル信号となる。
 一方、発振回路51が停止しており、信号INもLレベルの状態であると、スイッチ172,173の一方は接続状態に維持され、他方は切断状態に維持される。このため、各コンデンサ174,175が充電されなくなるため、コンデンサ174,175の電荷は抵抗176を介して放電され、コンデンサ174,175のスイッチ173側の端子部分はV DD電圧(Hレベル)に近づく。このため、発振回路51の停止中は、インバータ178を介すことで、発振検出回路171の出力信号XOUTは、Lレベル信号となる。
 スイッチ36は、本実施形態では、OR回路38からHレベル信号が入力されると接続(クローズ)され、Lレベル信号が入力されると切断(オープン)されるもの(例えば、N chトランジスタ)が用いられている。OR回路38からLレベル信号が出力されるのは、発振検出回路171からの発振検出信号がLレベル信号(発振停止中)であり、かつラッチ回路37つまりコンパレータ35からの信号もLレベル信号(コンデンサ30の出力電圧VSSVが設定電圧未満)の場合である。そして、このような場合には、スイッチ36が切断されるため、定電圧回路32への電力供給も停止され、電源V SSの電圧も0Vとなる。
 一方、スイッチ36は、発振検出回路171からHレベル信号(発振回路51が発振中の場合)が出力された場合、または、ラッチ回路37つまりコンパレータ35からの信号がHレベル信号(コンデンサ30の出力電圧VSSVが設定電圧以上)の場合には、接続される。そして、コンデンサ30の出力VSSVが電源V SSとして定電圧回路32に出力されるようになっている。
 従って、発振検出回路171の発振検出信号XOUTおよびコンパレータ35の信号により、電源カットオフ回路31のスイッチ36が作動されて、電源カットオフ回路31からの出力電圧が0VあるいはVSSVのいずれかに制御されている。
 また、コンパレータ35には、その駆動を制御するスイッチ39が接続されている。このスイッチ39は、発振検出回路171の発振検出信号XOUTがHレベル(発振中)の場合に切断(オープン)されてコンパレータ35を停止し、Lレベル(発振停止中)の場合に接続(クローズ)されてコンパレータ35を駆動するように構成されている。具体的には、スイッチ39は、上記動作を実現するP chトランジスタなどで構成されている。従って、コンパレータ35は発振検出回路171が発振停止中のみ作動されるようになっている。但し、コンパレータ35が停止しても、その停止前に出力された信号はラッチ回路37で保持されるようになっている。
 なお、発振検出回路としては、発振状態にある場合にLレベル信号を出力し、発振停止状態にある場合にHレベル信号を出力するようなものを用いてもよい。
この場合には、その信号に応じて上記動作を行うように、各スイッチ36,39等を設定すればよい。
 次に、本実施形態の作用について、図5,6のフローチャートおよび図7のグラフをも参照して説明する。
 針合わせ操作やゼンマイ1aが開放されて発電機20が停止し、コンデンサ30が放電されて0Vの状態から、ゼンマイ1aを巻き上げたり、針合わせ操作を解除すると、発電機20のロータが回転し、発電が開始される(ステップ1、以下ステップをSと略す)。なお、コンデンサ30が放電されている場合には、発振回路51も停止しているため、発電開始時は、スイッチ36は切断された状態に維持されている。
 発電機20で発電された電力は、整流回路21を介してコンデンサ30に充電される。この際、発振回路51は発振停止状態にあるため(S2)、スイッチ39は接続され、コンパレータ35は作動している(S3)。
 コンパレータ35は、コンデンサ30の出力VSSVと設定値とを比較し、コンデンサ30の出力VSSVが設定値以上であるか否かを検出する(S4)。ここで、コンデンサ30の出力VSSVが設定値未満の場合には、コンパレータ35からはLレベル信号が出力され、発振回路51も発振停止中であるため、スイッチ36は切断状態に維持される。そのため、コンパレータ35における電圧比較処理が続行される。
 なお、コンデンサ30の出力VSSVが設定値(検出電圧値:V cutoff)よりも小さい場合には(S4)、図7の範囲A(システム立上り時)に示すように、コンデンサ30の電圧(電源電圧)は発電機20による充電に伴い徐々に高まる。この際、スイッチ36が切断されているため、コンデンサ30からの電力は、定電圧回路32等には供給されないため、消費電力が小さくなり、コンデンサ30の充電電圧も迅速に高まる。
 そして、コンデンサ30の出力電圧VSSVが設定値以上になると(S4)、図7のB時点(発振開始時点)に示すように、コンパレータ35はHレベル信号を出力し、スイッチ36が接続される。これにより、電源カットオフ回路31の出力V SSはVSSVと同一になる(S5)。
 そして、出力V SSによって定電圧回路32が動作を開始し、発振回路51やロジック回路170等のすべての回路に電圧Vregを供給する(S6)。また、定電圧回路32からの出力Vregによって発振回路51も動作を開始し、発振が開始される(S7)。
 発振回路51が発振状態になると、発振検出回路171からHレベル信号が出力され(S10)、ロジック回路170等のすべての回路の動作が開始される(S11)。
 さらに、発振検出回路171からのHレベル信号により、スイッチ39が切断され、コンパレータ(比較回路)35が停止される(S12)。このロジック回路170が作動されたシステム動作中は、図7の範囲C(システム動作中)に示すように、コンデンサ30の電圧VSSVと、電源カットオフ回路31の出力電圧V SSは同じ値であり、定電圧回路32の出力Vregは一定電圧を維持する。
 そして、ゼンマイ1aが解けることなどで発電機20の回転数が低下すると、出力VSSV、V SSもともに低下する。さらに、これらの出力が電圧Vregよりも低下すると、定電圧回路32の入力V SSが低下することで出力Vregも出力VSSVやV SSと同じ値になる。
 この定電圧回路32の出力Vregがある電圧、例えば0.4Vに低下すると、図7の点D(発振停止)に示すように、発振回路51の発振が停止し(S13)、発振検出回路171の出力がLレベル信号になる。
 すると、スイッチ39が接続されてコンパレータ(比較回路)35が動作を再開し(S14)、コンデンサ30の出力VSSVはコンパレータ35で比較検出される(S15)。
 この際、コンデンサ30の出力電圧VSSVは、設定値V cutoffよりも小さいために、コンパレータ35の出力はLレベル信号とされ、発振検出信号もLレベルであることから、スイッチ36は切断され、定電圧回路32に供給される電圧V SSも0V、つまり供給が停止される(S16)。
 これにより、定電圧回路32も動作を停止し、発振回路51やロジック回路170への電圧Vregの供給も停止し、すべての回路の動作が停止し(S17)、全システムの動作を終了する。
 そして、ゼンマイ1aが巻き上げられて発電が開始された場合には、上記処理(S1〜S17)が繰り返される。
 なお、発振停止した際(S13)には、通常、コンデンサ30の出力電圧VSSVは、設定値V cutoffよりも小さいが、外乱などによって発振回路51が一次的に停止した場合等、コンデンサ30の出力電圧VSSVが設定値Vcutoff以上の可能性もある。このため、コンデンサ30の出力電圧VSSVが設定値以上の場合(S15)には、発振停止かどうかを改めて確認している(S13)。ここで、一時的な停止であり、再確認時に発振が停止していない場合には(S13)、スイッチ39が切断されてコンパレータ35が停止する(S12)。その後は、上記S13〜S15を繰り返すことになる。
 このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
 1)電源カットオフ回路31を設け、システムの立上り時に、コンデンサ30の出力電圧VSSVが設定値V cutoff以上になるまでは、定電圧回路32への電圧供給をしないようにしたので、発電機20の発電電力の殆どすべてをコンデンサ30の充電に用いることができ、定電圧回路32等へのリーク電流が発生しないため、コンデンサ30を発振回路51やロジック回路170等の電子回路を作動可能な電圧まで迅速に蓄電することができる。
 このため、発振回路51やロジック回路170が作動するまでの時間も短縮でき、ロジック回路170等による発電機20の調速制御、つまりは時計の運針制御も迅速に行うことができる。従って、針合わせ作業等で発電機20が停止した状態から復帰する場合に、運針制御を行うまでの時間の遅れによる時刻指示の誤差を低減できて運針精度を向上することができる。
 2)コンデンサ30の電圧VSSVが設定値V cutoff以上になった際に、電圧Vregを一度に発振回路51に加えることができるので、発振回路51を発振しやすくでき、発振するまでの時間も短縮することができる。すなわち、水晶発振回路51は、図8に示すように、電圧V1を一度に加えると(時間t1の状態)、発振を開始するのに対し、コンデンサ30の電圧VSSVの上昇に合わせて徐々に上昇する出力を連続的に加えた場合、出力V SSが電圧V1と同じ値になる時間t2でも発振せず、電圧V1よりも大きな電圧V2を加えた時間t3にならないと発振を開始しない。これにより、より低い電圧V1で発振を開始できるため、発振を開始できるまでの時間t1も電圧V2で発振開始する場合の時間t3に比べて短縮できる。
 3)電源カットオフ回路31は、発振検出回路171の発振検出信号で作動されるスイッチ39によって、発振回路51が発振している間は、コンパレータ35に電力を供給せずに比較回路(コンパレータ35)を停止させておくことができるので、消費電流を低減できて電子制御式機械時計の省エネルギー化をはかることができる。
 4)さらに、電源カットオフ回路31は発振が停止するまで作動されないため、コンデンサ30の出力電圧VSSVが設定値V cutoff以下に落ちても、出力Vregの低下によって自然に発振回路51が停止するまでは、発振回路51やロジック回路170を作動し続けることができる。このため、ロジック回路170の作動時間つまり時計の運針時間を長くすることができる。
 なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
 例えば、前記実施形態では、スイッチ39を電源V DD側に設けていたが、電源V SS側に設けてもよく、さらには各電源V SS、V DDに対して設けてもよく、またスイッチ39の種類もトランジスタ等を適宜選択すればよい。
要するに、スイッチ39は、電圧検出が必要な場合のみ比較回路(コンパレータ35)を作動するように構成されていればよい。
 また、スイッチ36は、発振検出回路171の出力で作動されるものに限らず、例えば定電圧回路32の出力電圧に応じて作動するように構成してもよく、要するにロジック回路170や発振回路51が動作している間は、接続されるように制御すればよい。さらに、所定間隔で信号を出力するタイマ等を設け、このタイマからの信号に基づいてスイッチ36を断続して前記比較回路(コンパレータ35)の作動・停止を制御してもよい。
 さらに、電源カットオフ回路31としては、スイッチ39を設けずに、コンパレータ35を作動させ続けてもよい。この場合、コンデンサ30の電圧VSSVが所定の設定値以下に低下した場合に、スイッチ36を切断するように構成すればよい。
 なお、この作動停止時の設定値は、システム開始時の設定値V cutoffと同一でもよいが、図9に示すように、第1設定値V cutoff(例えば0.65V)よりも小さな電圧の第2設定値(例えば0.4〜0.5)に設定すれば、前記実施形態と同様に、発振回路51やロジック回路170の作動時間を長くすることができる。さらに、第2の設定値を用いた場合には、電力供給を停止する電圧値を設計者が自由に設定できるため、例えば、定電圧回路32の出力Vregが所定値(例えば0.5V)以下に低下する前に停止するように設定して、比較的高い電圧で電力供給を停止することもできる。この場合には、ロジック回路170等への供給電力の電圧値を所定レベル以上に維持することができ、温度条件などが変化してもICが常に安定して動作するように構成することもできる。さらに、比較的高い電圧で電力供給を停止すれば、コンデンサ30の充電電圧も比較的高く維持できるため、再起動時にコンデンサ30の電圧を迅速に設定値以上に上昇することができ、再起動までの時間を短縮できる。
 また、前記実施形態では、発振検出回路171からの発振検出信号によってコンパレータ35を作動させてコンデンサ30の電圧を設定値と比較して電力供給を制御していたが、発振回路51が停止した際に、コンデンサ30の電圧を比較することなく直接電源カットオフ回路31を作動させて電力の供給を停止するようにしてもよい。
 さらに、前記実施形態では、デューティ比の異なる2種類のチョッピング信号CH3をスイッチ121に入力してブレーキ制御していたが、例えば信号LBSを反転してスイッチ121に入力するなどして、チョッピング信号を用いずに、ブレーキ制御してもよい。また、前記実施形態では、発電機20の各端子MG1,MG2間を閉ループさせてショートブレーキを掛けてブレーキ制御していたが、発電機20に可変抵抗等を接続して発電機20のコイルに流れる電流値を変えることでブレーキ制御してもよい。要するに、制御回路56の具体的な構成は、図2に示すようなものに限らず、そのブレーキ方法に応じて適宜設定すればよい
 また、発電機20を駆動する機械的エネルギ源としては、ゼンマイ1aに限らず、ゴム、スプリング、重錘、圧縮空気などの流体等でもよく、本発明を適用する対象などに応じて適宜設定すればよい。さらに、これらの機械的エネルギ源に機械的エネルギを入力する手段としては、手巻き、回転錘、位置エネルギ、気圧変化、風力、波力、水力、温度差等でもよい。
 また、ゼンマイなどの機械的エネルギ源からの機械的エネルギを発電機に伝達する機械エネルギー伝達手段としては、前記実施形態のような輪列7(歯車)に限らず、摩擦車、ベルト(タイミングベルト等)及びプーリ、チェーン及びスプロケットホイール、ラック及びピニオン、カムなどを利用したものでもよく、本発明を適用する電子制御式時計等の各種電子機器の種類などに応じて適宜設定すればよい。
 また、時刻表示装置としては、指針13に限らず、円板、円環状や円弧形状のものを用いてもよい。さらに、液晶パネル等を用いたデジタル表示式の時刻表示装置を用いてもよい。
 さらに、電源装置としては、ゼンマイによりロータを回転させて電磁変換により発電する前記発電機20に限らず、回転錘、圧電素子(ピエゾ素子)、太陽電池、熱発電素子等を用いた各種発電装置を利用してもよい。また、電源装置としては、発電装置に限らず、商用電源やカーバッテリー等の各種電源装置を用いてもよい。
 すなわち、本発明の電子制御式時計は、回転錘、圧電素子、太陽電池、熱発電素子等の各種発電装置や商用電源やカーバッテリー等の各電源等からなる電源装置と、これらの発電装置で発電された電力や電源から供給される電力を蓄電するコンデンサ等の蓄電装置を有する各種の電子制御式時計にも適用することができる。これらの時計においても、本発明を適用すれば、電源装置が作動し始めるシステム立上り時の起動時間を短縮することができ、調速精度の誤差を非常に小さくすることができる。
 また、本発明は、時計に限らず、置き時計、クロック等の時計、携帯型の血圧計、携帯電話機、ページャ、万歩計、電卓、携帯用パーソナルコンピュータ、電子手帳、携帯ラジオ、オルゴール、メトロノーム、流量計、液体吐出装置等にも適用することができる。要するに発電装置等の電源装置と、蓄電装置と、電力を消費するIC等の電子回路とを有する電子機器であれば広く適用できる。特に、本発明は、時計以外では、オルゴールや流量計、液体吐出装置などの低速度で回転制御されるために発電電圧がそれほど高くない発電機等を備えた電子機器に適している。
本発明の一実施形態における電子制御式時計の要部を示すブロック図である。 前記実施形態の制御回路の構成を示す回路図である。 前記実施形態の要部を示す回路図である。 図3に示す発振検出回路の構成を示す回路図である。 前記実施形態の電源制御方法を示すフローチャートである。 図4に示すフローチャートの続きを示すフローチャートである。 前記実施形態での各回路の出力電圧を示すグラフである。 前記実施形態の発電開始時の発振状態を説明するグラフである。 本発明の変形例の要部を示す回路図である。

Claims (13)

  1.  電源装置と、この電源装置からの電力が蓄積される蓄電装置と、この蓄電装置からの電力で駆動される電子回路とを備える電子機器において、
     前記蓄電装置の電圧が設定電圧に達するまでは前記蓄電装置から前記電子回路に電力を供給せず、蓄電装置の電圧が設定電圧以上になった際に前記蓄電装置から電子回路に電力を供給する電力供給制御装置を備えることを特徴とする電子機器。
  2.  請求項1に記載の電子機器において、
     前記電源装置は、発電装置であり、
     前記電力供給制御装置は、前記発電装置の作動が開始された際に、前記蓄電装置の電圧が設定電圧に達するまでは前記蓄電装置から前記電子回路に電力を供給せず、蓄電装置の電圧が設定電圧以上になった際に前記蓄電装置から電子回路に電力を供給するように構成されていることを特徴とする電子機器。
  3.  請求項1または請求項2に記載の電子機器において、
     前記電力供給制御装置は、蓄電装置の電圧と設定電圧とを比較する比較回路と、前記比較回路の作動および停止動作を制御する作動制御装置とを備えることを特徴とする電子機器。
  4.  請求項3に記載の電子機器において、
     前記電子回路は、前記電力供給制御装置を介し前記蓄電装置の電圧で駆動される定電圧回路と、この定電圧回路の出力によって駆動される発振回路と、前記発振回路が発振しているか否かを検出して発振検出信号を出力する発振検出回路とを備えるとともに、前記作動制御装置は、発振検出回路の発振検出信号に応じて前記比較回路の作動および停止動作を制御することを特徴とする電子機器。
  5.  請求項4に記載の電子機器において、
     前記作動制御装置は、発振回路が発振している間は前記比較回路を停止させ、
    発振停止中は比較回路を作動させることを特徴とする電子機器。
  6.  請求項1または請求項2に記載の電子機器において、
     前記電力供給制御装置は、蓄電装置の電圧が上昇して第1の設定電圧以上になった際に前記蓄電装置から電子回路に電力を供給するとともに、第1の設定電圧以下に設定された第2の設定電圧よりも蓄電装置の電圧が小さくなった際に前記蓄電装置から電子回路への電力供給を停止することを特徴とする電子機器。
  7.  請求項1または請求項2に記載の電子機器において、
     前記電子回路には発振回路が設けられ、
     前記電力供給制御装置は、蓄電装置の電圧が第1の設定電圧以上に上昇した際に前記蓄電装置から電子回路に電力を供給するとともに、蓄電装置の電圧が小さくなって前記発振回路が停止した際に前記蓄電装置から電子回路への電力供給を停止することを特徴とする電子機器。
  8.  請求項1〜7のいずれかに記載の電子機器と、この電子機器の電子回路で調速制御される時刻表示装置とを備えることを特徴とする電子制御式時計。
  9.  請求項8に記載の電子制御式時計において、
     前記発電装置は、機械エネルギー伝達手段を介して連結される機械的エネルギ源で駆動され、
     前記時刻表示装置は、前記機械エネルギー伝達手段に結合されて前記電子回路で発電装置を制御することで調速されることを特徴とする電子制御式時計。
  10.  電源装置と、この電源装置からの電力が蓄積される蓄電装置と、この蓄電装置からの電力で駆動される電子回路とを備える電子機器における電源制御方法であって、
     前記蓄電装置の電圧が設定電圧に達するまでは前記蓄電装置から前記電子回路に電力を供給せず、蓄電装置の電圧が設定電圧以上になった際に前記蓄電装置から前記電子回路に電力を供給することを特徴とする電源制御方法。
  11.  請求項10に記載の電源制御方法において、
     前記電源装置は、発電装置であり、
     前記発電装置の作動が開始された際に、前記蓄電装置の電圧が設定電圧に達するまでは前記蓄電装置から前記電子回路に電力を供給せず、蓄電装置の電圧が設定電圧以上になった際に前記蓄電装置から前記電子回路に電力を供給することを特徴とする電源制御方法。
  12.  請求項10または請求項11に記載の電源制御方法であって、
     前記蓄電装置の電圧が低下して第2の設定電圧よりも小さくなった際に、前記蓄電装置から電子回路への電力供給を停止することを特徴とする電源制御方法。
  13.  請求項10または請求項11に記載の電源制御方法であって、
     前記電子回路には発振回路が設けられ、前記蓄電装置の電圧が低下して前記発振回路が停止した際に、前記蓄電装置から電子回路への電力供給を停止することを特徴とする電源制御方法。
JP2003340826A 1998-12-04 2003-09-30 電子機器、電子制御式時計および電源制御方法 Withdrawn JP2004135497A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003340826A JP2004135497A (ja) 1998-12-04 2003-09-30 電子機器、電子制御式時計および電源制御方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34554098 1998-12-04
JP2003340826A JP2004135497A (ja) 1998-12-04 2003-09-30 電子機器、電子制御式時計および電源制御方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000587418 Division 1999-11-17

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004135497A true JP2004135497A (ja) 2004-04-30

Family

ID=32300042

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003340826A Withdrawn JP2004135497A (ja) 1998-12-04 2003-09-30 電子機器、電子制御式時計および電源制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004135497A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014149256A (ja) * 2013-02-04 2014-08-21 Seiko Epson Corp 電子制御式機械時計および電子制御式機械時計の制御方法
WO2022097199A1 (ja) * 2020-11-04 2022-05-12 三菱電機株式会社 半導体装置及び多回転エンコーダ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014149256A (ja) * 2013-02-04 2014-08-21 Seiko Epson Corp 電子制御式機械時計および電子制御式機械時計の制御方法
WO2022097199A1 (ja) * 2020-11-04 2022-05-12 三菱電機株式会社 半導体装置及び多回転エンコーダ
JP7511665B2 (ja) 2020-11-04 2024-07-05 三菱電機株式会社 半導体装置及び多回転エンコーダ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3551861B2 (ja) 計時装置及びその制御方法
JP3678075B2 (ja) 電源装置およびその制御方法、携帯型電子機器、計時装置およびその制御方法
JP3449357B2 (ja) 電子機器及び電子機器の制御方法
EP1054496B1 (en) Electronic device, electronic timepiece and power control method
US6373789B2 (en) Electronically controlled mechanical timepiece and method controlling the same
US6628572B1 (en) Electronic equipment and method of controlling electronic equipment
EP1055981A1 (en) Electronically controlled mechanical watch and method of preventing overcharge
JP3830289B2 (ja) 電子機器および計時装置
JP3601375B2 (ja) 携帯用電子機器及び携帯用電子機器の制御方法
US6693852B2 (en) Electronic device, electronically-controlled mechanical timepiece, and electronic device controlling method
JP2870516B2 (ja) 発電装置付電子時計
JP2004135497A (ja) 電子機器、電子制御式時計および電源制御方法
JP3551191B2 (ja) 電子制御式時計、電子制御式時計の電力供給制御方法
JP3849449B2 (ja) 電子機器、電子制御式機械時計、電子機器の制御方法
JP2001051070A (ja) 電子制御式機械時計およびその制御方法
JP2000201483A (ja) 整流回路、電子機器および計時装置
JP3674426B2 (ja) 電子機器、電子制御式機械時計およびそれらの制御方法
JPH03148092A (ja) 電子時計
JP4055446B2 (ja) 電子機器、電子機器の制御方法、計時装置、および計時装置の制御方法
JP3726543B2 (ja) 電子制御式電子機器、電子制御式機械時計
JP3246508B2 (ja) 昇圧回路付発電装置、及びそれを有した電子時計
JP2002257948A (ja) 電子機器、電子制御式機械時計、電子機器の制御プログラム、記録媒体、電子機器の制御方法および電子機器の設計方法
JP3351425B2 (ja) 発電装置付電子時計
JP2002156474A (ja) 電子機器及び電子機器の制御方法
JP2000214271A (ja) 電子制御式電子機器、電子制御式機械時計および電子制御式電子機器の制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070206