JP3449357B2 - 電子機器及び電子機器の制御方法 - Google Patents

電子機器及び電子機器の制御方法

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JP3449357B2
JP3449357B2 JP2000592702A JP2000592702A JP3449357B2 JP 3449357 B2 JP3449357 B2 JP 3449357B2 JP 2000592702 A JP2000592702 A JP 2000592702A JP 2000592702 A JP2000592702 A JP 2000592702A JP 3449357 B2 JP3449357 B2 JP 3449357B2
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宏 矢部
誠 桶谷
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    • G04HOROLOGY
    • G04CELECTROMECHANICAL CLOCKS OR WATCHES
    • G04C10/00Arrangements of electric power supplies in time pieces
    • GPHYSICS
    • G04HOROLOGY
    • G04GELECTRONIC TIME-PIECES
    • G04G19/00Electric power supply circuits specially adapted for use in electronic time-pieces
    • G04G19/02Conversion or regulation of current or voltage
    • G04G19/04Capacitive voltage division or multiplication

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、電子機器及び電子機器の制御方法に係り、
特に発電機構を内蔵する携帯型電子制御時計の電源制御
技術に関する。
背景技術 近年、腕時計タイプなどの小型の電子時計に太陽電池
などの発電装置を内蔵し、電池交換なしに動作するもの
が実現されている。これらの電子時計においては、発電
装置で発生した電力をいったん大容量コンデンサなどに
充電する機能を備えており、発電が行われないときはコ
ンデンサから放電される電力で時刻表示が行われるよう
になっている。このため、電池なしでも長時間安定した
動作が可能であり、電池の交換の手間あるいは電池の廃
棄上の問題などを考慮すると、今後、多くの電子時計に
発電装置が内蔵されるものと期待されている。
このような発電装置を内蔵した電子時計においては、
電子時計の駆動回路に安定して電源を供給すべく、発電
装置で発電した電気エネルギーを大容量の電源装置(例
えば、2次電池)に蓄え、この2次電源装置の電圧を昇
降圧するための昇降圧コンデンサを有する昇降圧回路を
介して小容量の電源装置(例えば、コンデンサ)に蓄え
て駆動回路に供給するように構成することが考えられ
る。
このように昇降圧コンデンサを介して昇降圧を行って
いる昇降圧状態から、昇降圧なしに電気的に大容量電源
装置と小容量電源装置とを直結した直結状態に移行する
際には、大容量電源装置と小容量電源装置との相対的な
電圧関係に応じて、大容量電源装置側から小容量電源装
置側へあるいは小容量電源装置側から大容量電源装置側
へと急激に電荷(電気エネルギー)が移動する可能性が
ある。
このような場合には、小容量電源装置の駆動回路への
供給電圧に急激な変動が生じ、駆動回路や制御回路が誤
動作する恐れがあるという問題点があった。
そこで、本発明の目的は、昇降圧状態から直結状態に
移行する際にも駆動回路や制御回路などが誤動作を防止
することが可能な電子機器および電子機器の制御方法を
提供することにある。
発明の開示 本発明の第1の態様は、第1のエネルギーを第2のエ
ネルギーである電気エネルギーに変換することにより発
電を行う発電ユニットと、前記発電により得られた電気
エネルギーを蓄える第1電源ユニットと、前記第1電源
ユニットから供給される電気エネルギーの電圧を電圧変
換倍率M(Mは正の実数)で変換する電源電圧変換ユニ
ットと、前記電源電圧変換ユニットを介して前記第1電
源ユニットに蓄えられた電気エネルギーが転送され、転
送された電気エネルギーを蓄える第2電源ユニットと、
前記第1電源ユニットまたは前記第2電源ユニットから
供給される電気エネルギーにより駆動される被駆動ユニ
ットと、前記第1電源ユニットから前記電源電圧変換ユ
ニットを介して電圧変換倍率M’(M’は1以外の正の
実数)で前記第2電源ユニットへの前記電気エネルギー
の転送を行っている状態から前記第1電源ユニットと前
記第2電源ユニットとを電気的に直結する状態に移行さ
せるに際し、前記第1電源ユニットから前記電源電圧変
換ユニットを介して電圧変換倍率M=1の非電圧変換状
態で前記第2電源ユニットへの前記電気エネルギーの転
送を行わせ、前記第1電源ユニットと前記第2電源ユニ
ットの電位差を所定電位差未満とする非電圧変換転送制
御ユニットと、を備えたことを特徴としている。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、さらに
前記第2電源ユニットへの前記電気エネルギーの転送
は、前記電源電圧変換ユニットに前記第1電源ユニット
からの電気エネルギーを蓄える蓄電サイクルと、前記電
源電圧変換ユニットに蓄えた前記電気エネルギーを前記
第2電源ユニットに転送する転送サイクルと、により実
現され、前記非電圧変換転送制御ユニットは、前記蓄電
サイクルと前記転送サイクルとを繰り返すに際し、前記
転送サイクルの単位時間当たりの回数である転送回数を
要求される電気エネルギー転送能力に基づいて変化させ
る転送回数制御ユニットを備えたことを特徴としてい
る。
本発明の第3の態様は、第2の態様において、さらに
前記転送回数制御ユニットは、前記被駆動ユニットの消
費電力に基づいて前記転送回数を定めることを特徴とし
ている。
本発明の第4の態様は、第3の態様において、さらに
前記被駆動ユニットの消費電力を検出する消費電力検出
ユニットを備えたことを特徴としている。
本発明の第5の態様は、第2の態様において、さらに
前記転送回数制御ユニットは、複数の被駆動ユニットに
対応する前記転送回数を予め記憶する転送回数記憶ユニ
ットと、前記複数の被駆動ユニットのうち実際に駆動し
ようとする被駆動ユニットに対応させて前記転送回数記
憶ユニットから読み出すべき前記転送回数を判別する転
送回数判別ユニットと、を備えてたことを特徴としてい
る。
本発明の第6の態様は、第2の態様において、前記電
源電圧変換ユニットは、電圧変換を行うための昇降圧用
コンデンサを有し、前記転送回数制御ユニットは、前記
昇降圧用コンデンサの容量に基づいて前記転送回数を定
めることを特徴としている。
本発明の第7の態様は、第2の態様において、前記転
送回数制御ユニットは、1回の前記転送サイクルにおい
て、転送可能な電気エネルギー量をQ0とし、前記単位
時間当たりの転送回数をNとし、前記被駆動ユニットの
前記単位時間当たりの消費電力をQDRVとした場合に、
次式を満たすように前記単位時間当たりの転送回数Nを
定めることを特徴としている。
QDRV≦Q0×N 本発明の第8の態様は、第1の態様において、さらに
前記非電圧変換転送制御ユニットは、前記非電圧変換状
態で前記第2電源ユニットへの前記電気エネルギーの転
送を行わせている状態においては、前記転送で供給可能
な電気エネルギーに相当する電力を越える電力を消費す
る前記被駆動ユニットの駆動を禁止する転送時高負荷駆
動禁止ユニットを備えたことを特徴としている。
本発明の第9の態様は、第1の態様において、さらに
前記被駆動ユニットは、時刻表示を行う計時ユニットを
備えたことを特徴としている。
本発明の第10の態様は、第1のエネルギーを第2の
エネルギーである電気エネルギーに変換することにより
発電を行う発電装置と、前記発電により得られた電気エ
ネルギーを蓄える第1電源装置と、前記第1電源装置か
ら供給される電気エネルギーの電圧を電圧変換倍率M
(Mは正の実数)で電圧変換する電源電圧変換装置と、
前記電源電圧変換装置を介して前記第1電源装置に蓄え
られた電気エネルギーが転送され、転送された電気エネ
ルギーを蓄える第2電源装置と、前記第1電源装置また
は前記第2電源装置から供給される電気エネルギーによ
り駆動される被駆動装置と、を備えた電子機器の制御方
法において、前記第1電源装置から前記電源電圧変換装
置を介して電圧変換倍率M’(M’は1以外の正の実
数)で前記第2電源装置への前記電気エネルギーの転送
を行っている状態から前記第1電源装置と前記第2電源
装置とを電気的に直結する状態に移行させるに際し、前
記第1電源装置から前記電源電圧変換装置を介して電圧
変換倍率M=1の非電圧変換状態で前記第2電源装置へ
の前記電気エネルギーの転送を行わせ、前記第1電源装
置ど前記第2電源装置の電位差を所定電位差未満とする
非電圧変換転送制御工程を備えたことを特徴としてい
る。
本発明の第11の態様は、第10の態様において、さ
らに前記第2電源装置への前記電気エネルギーの転送
は、前記電源電圧変換装置に前記前記第1電源装置から
の電気エネルギーを蓄える蓄電サイクルと、前記電源電
圧変換装置に蓄えた前記電気エネルギーを前記第2電源
装置に転送する転送サイクルと、により実現され、前記
非電圧変換転送制御工程は、前記蓄電サイクルと前記転
送サイクルとを繰り返すに際し、前記転送サイクルの単
位時間当たりの回数である転送回数を要求される電気エ
ネルギー転送能力に基づいて変化させる転送回数制御工
程を備えたことを特徴としている。
本発明の第12の態様は、第11の態様において、さ
らに前記転送回数制御工程は、前記被駆動装置の消費電
力に基づいて前記転送回数を定めることを特徴としてい
る。
本発明の第13の態様は、第12の態様において、さ
らに前記被駆動装置の消費電力を検出する消費電力検出
工程を備えたことを特徴としている。
本発明の第14の態様は、第11の態様において、さ
らに前記転送回数制御工程は、予め記憶した複数の被駆
動装置に対応する前記転送回数のうち実際に駆動しよう
とする被駆動装置に対応させて前記転送回数を判別する
転送回数判別工程を備えたことを特徴としている。
本発明の第15の態様は、第11の態様において、さ
らに前記電源電圧変換装置は、電圧変換を行うための昇
降圧用コンデンサアを有し、前記転送回数制御工程は、
前記昇降圧用コンデンサの容量に基づいて前記転送回数
を定めることを特徴としている。
本発明の第16の態様は、第11の態様において、さ
らに前記転送回数制御工程は、1回の前記転送サイクル
において、転送可能な電気エネルギー量をQ0とし、前
記単位時間当たりの転送回数をNとし、前記被駆動装置
の前記単位時間当たりの消費電力をQDRVとした場合
に、次式を満たすように前記単位時間当たりの転送回数
Nを定めることを特徴としている。
QDRV≦Q0×N 本発明の第17の態様は、第10の態様において、さ
らに前記非電圧変換転送制御工程は、前記非電圧変換状
態で前記第2電源装置への前記電気エネルギーの転送を
行わせている状態においては、前記転送で供給可能な電
気エネルギーに相当する電力を越える電力を消費する前
記被駆動装置の駆動を禁止する転送時高負荷駆動禁止工
程を備えたことを特徴としている。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の第1実施形態に係る計時装置の概略
構成を示す図である。
図2は、昇降圧回路の概要構成図である。
図3は、昇降圧回路の動作説明図である。
図4は、3倍昇圧時の等価回路である。
図5は、2倍昇圧時の等価回路である。
図6は、1.5倍昇圧時の等価回路である。
図7は、1倍昇圧時(ショートモード時)の回路構成
および等価回路である。
図8は、1/2降圧時の等価回路である。
図9は、1倍昇圧時(電荷転送モード時)の等価回路
である。
図10は、第1実施形態に係る制御部とその周辺構成
の概要構成ブロック図である。
図11は、第1実施形態に係る制御部とその周辺構成
の要部詳細構成ブロック図である。
図12は、発電状態検出部の詳細構成ブロック図であ
る。
図13は、リミッタオン電圧検出回路およびプレ電圧
検出回路の詳細構成ブロック図である。
図14は、リミッタ回路の詳細構成図である。
図15は、リミッタ・昇降圧倍率制御回路の詳細構成
ブロック図である。
図16は、昇降圧倍率制御用クロック生成回路の詳細
構成ブロック図である。
図17は、昇降圧制御回路の詳細構成ブロック図であ
る。
図18は、リミッタ・昇降圧倍率制御回路の動作説明
図である。
図19は、パラレル信号及びシリアル信号の波形説明
図である。
図20は、基準クロック信号出力回路の詳細構成ブロ
ック図である。
図21は、基準クロック信号出力回路の動作説明図で
ある。
図22は、第1実施形態の動作を説明する図である。
図23は、第2実施形態の基準クロック信号出力回路
の概要構成ブロック図である。
図24は、第2実施形態の基準クロック信号出力回路
の動作説明図である。
図25は、第3実施形態のパルス合成回路の概要構成
ブロック図である。
図26は、第4実施形態の要部概要構成ブロック図で
ある。
発明を実施するための最良の形態 次に図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明す
る。
[1] 第1実施形態 [1.1] 概要構成 図1に、本発明の第1実施形態に係る計時装置1の概
略構成を示す。
計時装置1は、腕時計であって、使用者は装置本体に
連結されたベルトを手首に巻き付けて使用するようにな
っている。
本実施形態の計時装置1は、大別すると、交流電力を
発電する発電部Aと、発電部Aからの交流電圧を整流す
るとともに昇圧した電圧を蓄電し、各構成部分へ電力を
給電する電源部Bと、発電部Aの発電状態を検出する発
電状態検出部91(図10参照)を備えその検出結果に基
づいて装置全体を制御する制御部23と、秒針53をス
テップモータ10を用いて駆動する秒針運針機構CS
と、分身及び時針をステップモータを用いて駆動する時
分針運針機構CHMと、制御部23からの制御信号に基づ
いて秒針運針機構CSを駆動する秒針駆動部30Sと、制
御部23からの制御信号に基づいて時分針運針機構CHM
を駆動する時分針駆動部30HMと、計時装置1の動作モ
ードを時刻表示モードからカレンダ修正モード、時刻修
正モードあるいは強制的に後述する節電モードに移行さ
せるための指示操作を行う外部入力装置100(図10
参照)とを備えて構成されている。
ここで、制御部23は、発電部Aの発電状態に応じ
て、運指機構CS、CHMを駆動して時刻表示を行う表示
モード(通常動作モード)と、秒針運針機構CS及び時
分針運針機構CHMへの給電を停止して電力を節電を行う
節電モードとを切り換えるようになっている。また、節
電モードから表示モードへの移行は、ユーザが計時装置
1を手に持ってこれを振ることによって、発電を強制的
に行うことにより、所定の発電電圧が検出されたことに
より強制的に移行されるようになっている。
[1.2] 詳細構成 以下、計時装置1の各構成部分について説明する。な
お、制御部23については後述する。
[1.2.1] 発電部 まず発電部Aについて説明する。
発電部Aは、発電装置40、回転錘45および増速用
ギア46を備えて構成されている。
発電装置40としては、発電用ロータ43が発電用ス
テータ42の内部で回転し発電用ステータ42に接続さ
れた発電コイル44に誘起された電力を外部に出力でき
る電磁誘導型の交流発電装置が採用されている。
また、回転錘45は、発電用ロータ43に運動エネル
ギーを伝達する手段として機能する。そして、この回転
錘45の動きが増速用ギア46を介して発電用ロータ4
3に伝達されるようになっている。
この回転錘45は、腕時計型の計時装置1では、ユー
ザの腕の動きなどを促えて装置内で旋回できるようにな
っている。したがって、使用者の生活に関連したエネル
ギーを利用して発電を行い、その電力を用いて計時装置
1を駆動できるようになっている。
[1.2.2] 電源部 次に、電源部Bについて説明する。
電源部Bは、過大電圧が後段の回路に印加されるのを
防止するためのリミッタ回路LMと、整流回路として作
用するダイオード47と、大容量2次電源48と、昇降
圧回路49と、補助コンデンサ80と、を備えて構成さ
れている。
昇降圧回路49は、複数のコンデンサ49aおよび4
9bを用いて多段階の昇圧および降圧ができるようにな
っている。昇降圧回路49の詳細については後述する。
そして、昇降圧回路49により昇降圧された電源は、
補助コンデンサ80に蓄えられる。
この場合において、昇降圧回路49は、制御部23か
らの制御信号φ11によって補助コンデンサ80に供給
する電圧、ひいては、秒針駆動部30S及び時分針駆動
部30HMに供給する電圧を調整することができる。
ここで、電源部Bは、Vdd(高電圧側)を基準電位
(GND)に取り、Vss(低電圧側)を電源電圧とし
て生成している。
ここで、リミッタ回路LMについて説明する。
リミッタ回路LMは、等価的には発電部Aを短絡させ
るためのスイッチとして機能しており、発電部Aの発電
電圧VGENが予め定めた所定のリミット基準電圧VLMを
越えた場合に、オン(閉)状態となる。
この結果、発電部Aは、大容量2次電源48から電気
的に切り離されることとなる。
あるいは、リミッタ回路LMは、大容量2次電源48
あるいは補助コンデンサ80の電圧が予め定めた所定の
電圧を超えた場合に、発電部Aを大容量2次電源48と
の間の結線をスイッチで切断する構成を採る。
これにより、いずれの場合においても、過大な発電電
圧VGENが大容量2次電源48に印加されることがなく
なり、大容量2次電源の耐圧を越えた発電電圧VGENが
印加されることによる大容量2次電源48の破損、ひい
ては、計時装置1の破損を防止することが可能となって
いる。
次に昇降圧回路49について図2ないし図9を参照し
て説明する。
昇降圧回路49は、図2に示すように、高容量2次電
源48の高電位側端子に一方の端子が接続されたスイッ
チSW1と、スイッチSW1の他方の端子に一方の端子
が接続され、他方の端子が高容量2次電源48の低電位
側端子に接続されたスイッチSW2と、スイッチSW1
とスイッチSW2との接続点に一方の端子が接続された
コンデンサ49aと、コンデンサ49aの他方の端子に
一方の端子が接続され、他方の端子が高容量2次電源4
8の低電位側端子に接続されたスイッチSW3と、一方
の端子が補助コンデンサ80の低電位側端子に接続さ
れ、他方の端子がコンデンサ49aとスイッチSW3と
の接続点に接続されたスイッチSW4と、高容量2次電
源48の高電位側端子と補助コンデンサ80の高電位側
端子との接続点に一方の端子が接続されたスイッチSW
11と、スイッチィSW11の他方の端子に一方の端子
が接続され、他方の端子が高容量2次電源48の低電位
側端子に接続されたスイッチSW12と、スイッチSW
11とスイッチSW12との接続点に一方の端子が接続
されたコンデンサ49bと、コンデンサ49bの他方の
端子に一方の端子が接続され、スイッチSW12と高容
量2次電源48の低電位側端子との接続点に他方の端子
が接続されたスイッチSW13と、一方の端子がコンデ
ンサ49bとスイッチSW13との接続点に接続され、
他方の端子が補助コンデンサの低電位側端子に接続され
たスイッチSW14と、スイッチSW11とスイッチS
W12との接続点に一方の端子が接続され、コンデンサ
49aとスイッチSW3との接続点に他方の端子が接続
されたスイッチSW21と、を備えて構成されている。
[1.2.2.1] 昇降圧回路の動作 ここで、昇降圧回路の動作の概要を図3ないし図9を
参照して、3倍昇圧時、2倍昇圧時、1.5倍昇圧時、
1倍昇圧時(ショートモード)、1/2降圧時および1
倍昇圧時(電荷転送モード)を例として説明する。
[1.2.2.1.1] 3倍昇圧時 昇降圧回路49は、クロック生成回路104(図11
参照)からのクロック信号CKからリミッタ・昇降圧制
御回路105(図11参照)が生成した昇降圧クロック
CKUDに基づいて動作しており、3倍昇圧時には、図3
(a)に示すように、第1の昇降圧クロックタイミング
(パラレル接続タイミング)においては、スイッチSW
1をオン、スイッチSW2をオフ、スイッチSW3をオ
ン、スイッチSW4をオフ、スイッチSW11をオン、
スイッチSW12をオフ、スイッチSW13をオン、ス
イッチSW14をオフ、スイッチSW21をオフとす
る。
この場合における昇降圧回路49の等価回路は、図4
(a)に示すようなものとなり、コンデンサ49aおよ
びコンデンサ49bに大容量2次電源48から電源が供
給され、コンデンサ49aおよびコンデンサ49bの電
圧が大容量2次電源48の電圧とほぼ等しくなるまで充
電がなされる。
次に第2の昇降圧クロックタイミング(シリアル接続
タイミング)においては、スイッチSW1をオフ、スイ
ッチSW2をオン、スイッチSW3をオフ、スイッチS
W4をオフ、スイッチSW11をオフ、スイッチSW1
2をオフ、スイッチSW13をオフ、スイッチSW14
をオン、スイッチSW21をオンとする。
この場合における昇降圧回路49の等価回路は、図4
(b)に示すようなものとなり、大容量2次電源48、
コンデンサ49aおよびコンデンサ49bはシリアルに
接続されて、大容量2次電源48の電圧の3倍の電圧で
補助コンデンサ80が充電され、3倍昇圧が実現される
こととなる。
[2.2.1.2] 2倍昇圧時 昇降圧回路49は、クロック生成回路104(図11
参照)からのクロック信号CKからリミッタ・昇降圧制
御回路105(図11参照)が生成した昇降圧クロック
CKUDに基づいて動作しており、2倍昇圧時には、図3
(a)に示すように、第1の昇降圧クロックタイミング
(パラレル接続タイミング)においては、スイッチSW
1をオン、スイッチSW2をオフ、スイッチSW3をオ
ン、スイッチSW4をオフ、スイッチSW11をオン、
スイッチSW12をオフ、スイッチSW13をオン、ス
イッチSW14をオフ、スイッチSW21をオフとす
る。
この場合における昇降圧回路49の等価回路は、図5
(a)に示すようなものとなり、コンデンサ49aおよ
びコンデンサ49bに大容量2次電源48から電源が供
給され、コンデンサ49aおよびコンデンサ49bの電
圧が大容量2次電源48の電圧とほぼ等しくなるまで充
電がなされる。
次に第2の昇降圧クロックタイミング(シリアル接続
タイミング)においては、スイッチSW1をオフ、スイ
ッチSW2をオン、スイッチSW3をオフ、スイッチS
W4をオン、スイッチSW11をオフ、スイッチSW1
2をオン、スイッチSW13をオフ、スイッチSW14
をオン、スイッチSW21をオフとする。
この場合における昇降圧回路49の等価回路は、図5
(b)に示すようなものとなり、並列に接続されたコン
デンサ49aおよびコンデンサ49bに対し、大容量2
次電源49がシリアルに接続されて、大容量2次電源4
8の電圧の2倍の電圧で補助コンデンサ80が充電さ
れ、2倍昇圧が実現されることとなる。
[1.2.2.1.3] 1.5倍昇圧時 昇降圧回路49は、クロック生成回路104(図11
参照)からのクロック信号CKからリミッタ・昇降圧制
御回路105(図11参照)が生成した昇降圧クロック
CKUDに基づいて動作しており、1.5倍昇圧時には、
図3(a)に示すように、第1の昇降圧クロックタイミ
ング(パラレル接続タイミング)においては、スイッチ
SW1をオン、スイッチSW2をオフ、スイッチSW3
をオフ、スイッチSW4をオフ、スイッチSW11をオ
フ、スイッチSW12をオフ、スイッチSW13をオ
ン、スイッチSW14をオフ、スイッチSW21をオン
とする。
この場合における昇降圧回路49の等価回路は、図6
(a)に示すようなものとなり、コンデンサ49aおよ
びコンデンサ49bに大容量2次電源48から電源が供
給され、コンデンサ49aおよびコンデンサ49bの電
圧が大容量2次電源48の電圧の1/2の電圧とほぼ等
しくなるまで充電がなされる。
次に第2の昇降圧クロックタイミング(シリアル接続
タイミング)においては、スイッチSW1をオフ、スイ
ッチSW2をオン、スイッチSW3をオフ、スイッチS
W4をオン、スイッチSW11をオフ、スイッチSW1
2をオン、スイッチSW13をオフ、スイッチSW14
をオン、スイッチSW21をオフとする。
この場合における昇降圧回路49の等価回路は、図6
(b)に示すようなものとなり、並列に接続されたコン
デンサ49aおよびコンデンサ49bに対し、大容量2
次電源49がシリアルに接続されて、大容量2次電源4
8の電圧の1.5倍の電圧で補助コンデンサ80が充電
され、1.5倍昇圧が実現されることとなる。
[1.2.2.1.4] 1倍昇圧時(非昇降圧時;シ
ョートモード) 昇降圧回路49は、1倍昇圧時には、図3(a)に示
すように、常に、スイッチSW1をオフ、スイッチSW
2をオン、スイッチSW3をオン、スイッチSW4をオ
ン、スイッチSW11をオフ、スイッチSW12をオ
ン、スイッチSW13をオン、スイッチSW14をオ
ン、スイッチSW21をオフとする。
この場合における昇降圧回路49の接続状態は、図7
(a)に示すようなものとなり、その等価回路は図7
(b)に示すようなものとなって、大容量2次電源48
が補助コンデンサ80に直結された状態となる。
[2.2.1.5] 1/2降圧時 昇降圧回路49は、クロック生成回路104(図11
参照)からのクロック信号CKからリミッタ・昇降圧制
御回路105(図11参照)が生成した昇降圧クロック
CKUDに基づいて動作しており、1/2倍降圧時には、
図3に示すように、第1の昇降圧クロックタイミング
(パラレル接続タイミング)においては、スイッチSW
1をオン、スイッチSW2をオフ、スイッチSW3をオ
フ、スイッチ4をオフ、スイッチSW11をオフ、スイ
ッチSW12をオフ、スイッチSW13をオン、スイッ
チSW14をオフ、スイッチSW21をオンとする。
この場合における昇降圧回路49の等価回路は、図8
(a)に示すようなものとなり、コンデンサ49aおよ
びコンデンサ49bは直列に接続された状態で、大容量
2次電源48から電源が供給され、コンデンサ49aお
よびコンデンサ49bの電圧が大容量2次電源48の電
圧の1/2の電圧とほぼ等しくなるまで充電がなされ
る。
次に第2の昇降圧クロックタイミング(シリアル接続
タイミング)においては、スイッチSW1をオン、スイ
ッチSW2をオフ、スイッチSW3をオフ、スイッチS
W4をオン、スイッチSW11をオン、スイッチSW1
2をオフ、スイッチSW13をオフ、スイッチSW14
をオン、スイッチSW21をオフとする。
この場合における昇降圧回路49の等価回路は、図8
(b)に示すようなものとなり、コンデンサ49aおよ
びコンデンサ49bがパラレルに接続されて、大容量2
次電源48の電圧1/2倍の電圧で補助コンデンサ80
が充電され、1/2倍降圧が実現されることとなる。
[1.2.2.1.6] 1倍昇圧時(非昇降圧時;電
荷転送モード) 次に本発明の特徴である電荷転送モードについて説明
する。
電荷転送モードとは、中央制御回路93(図10参
照;非昇降圧転送制御手段に相当)が大容量2次電源4
8(第1電源手段に相当)から昇降圧回路49(電源昇
降圧手段に相当)を介して昇降圧倍率M’(M’は1以
外の正の実数;上記例においては、M’=3,2,1.
5,1/2))で補助コンデンサ80(第2電源手段に
相当)への電荷(=電気エネルギー)の転送を行ってい
る状態から大容量2次電源48と補助コンデンサ80を
電気的に直結する状態、すなわち、上述の1倍昇圧時(非
昇降圧時;ショートモード)に移行させるに際し、大容
量2次電源48から昇降圧回路49を介して昇降圧倍率
M=1の非昇降圧状態で補助コンデンサ80に電荷転送
を行わせるモードである。
この電荷転送モードを設ける理由は、発電装置で発電
した電気エネルギーを大容量2次電源48に蓄え、この
大容量2次電源48の電圧を昇降圧するための昇降圧コ
ンデンサ49a、49bを有する昇降圧回路18を介し
て補助コンデンサ80蓄えて供給しているため、昇降圧
コンデンサ49a、49bを介して昇降圧を行っている
昇降圧状態から、昇降圧なしに電気的に大容量電源装置
と小容量電源装置とを直結した直結状態(上述のショー
トモード)に移行する際には、大容量2次電源48と補
助コンデンサ80との相対的な電圧関係に応じて、大容
量2次電源側から補助コンデンサ80へあるいは補助コ
ンデンサ80側から大容量2次電源側へと急激に電荷
(電気エネルギー)が移動する可能性があり、小容量電
源装置の駆動回路への供給電圧に急激な変動が生じ、秒
針駆動部30Sおよび時分針駆動部30HM(被駆動手段
に相当)、さらには、制御回路23が誤動作する恐れが
あるからである。
そこで、電荷転送モードにおいては、昇降圧倍率M’
で補助コンデンサ80への電荷の転送を行っている状態
から大容量2次電源48と補助コンデンサ80を電気的
に直結するショートモードへ移行するに際し、昇降圧コ
ンデンサ49a、49bを介した昇降圧を行わずに、電
荷の転送を行うように構成することにより徐々にショー
トモード時の電圧に移行させることにより、電源電圧の
急激な変動を抑制し、秒針駆動部30Sおよび時分針駆
動部30HM、さらには、制御回路23の誤動作を防止し
ているのである。
より具体的には、昇降圧回路49は、クロック生成回
路104(図11参照)からのクロック信号CKからリ
ミッタ・昇降圧制御回路105(図11参照)が生成し
た昇降圧クロックCKUDに基づいて動作しており、電荷
転送モードは充電サイクルと、電荷転送サイクルとによ
り構成されている。
充電サイクル時には、図3(b)に示すように、第1
の昇降圧クロックタイミング(パラレル接続タイミン
グ)においては、スイッチSW1をオン、スイッチSW
2をオフ、スイッチSW3をオン、スイッチSW4をオ
フ、スイッチSW11をオン、スイッチSW12をオ
フ、スイッチSW13をオン、スイッチSW14をオ
フ、スイッチSW21をオフとする。
この場合における昇降圧回路49の等価回路は図9
(a)に示すようなものとなって、大容量2次電源48
に対し、コンデンサ49aおよびコンデンサ49bがパ
ラレルに接続されて、大容量2次電源48の電圧でコン
デンサ49aおよびコンデンサ49bが充電される。
そして、電荷転送サイクル時には、図3(b)に示す
ように、第2の昇降圧クロックタイミング(シリアル接
続タイミング)においては、スイッチSW1をオン、ス
イッチSW2をオフ、スイッチSW3をオフ、スイッチ
SW4をオン、スイッチSW11をオン、スイッチSW
12をオフ、スイッチSW13をオフ、スイッチSW1
4をオン、スイッチSW21をオフとする。
この場合における昇降圧回路49の等価回路は図9
(b)に示すようなものとなって、補助コンデンサ80
に対し、コンデンサ49aおよびコンデンサ49bがパ
ラレルに接続されて、コンデンサ49aおよびコンデン
サ49bの電圧、すなわち、大容量2次電源48の電圧
で補助コンデンサ80が充電され、電荷転送がなされる
こととなる。
そして、補助コンデンサの充電状態が進んで、ショー
トモードに移行させても電源電圧変動が少ないと認めら
れる電圧になると、ショートモードに移行させる。これ
により電源電圧の急激な変動を抑制し、秒針駆動部30
Sおよび時分針駆動部30HM、さらには、制御回路23
の誤動作を防止できることとなる。
上記電荷転送モードにおいて、パラレル接続とシリア
ル接続との状態遷移周期を消費電力の大きさに反比例し
て設定する、例えば、消費電力が2倍になれば状態遷移
周期を1/2とし、消費電力が3倍になれば状態遷移周
期を1/3とすることにより、消費電力の大きさによら
ず、電圧安定状態にいたるまでの時間を一定に制御する
ことが可能となる。
さらに消費電力が大きい場合はさらに状態遷移周期を
短くして電荷(電気エネルギー)供給能力を増加させる
ことができ、電源電圧の安定化を図ることができる。
より具体的には、1回の電荷転送サイクルにおいて、
転送可能な電気エネルギー量をQ0とし、単位時間当た
りの転送回数をNとし、必要とされる単位時間当たりの
消費電力をQDRVとした場合に、次式を満たように単位
時間当たりの転送回数N、ひいては、状態遷移周期を定
めるようにすればよい。
QDRV≦Q0×N 同様にコンデンサ49aおよびコンデンサ49bの容
量に応じてパラレル接続とシリアル接続との状態遷移周
期を変更するようにしても良い。
すなわち、制御回路23が秒針駆動部30Sおよび時
分針駆動部30HM等の全被駆動ユニットのうち実際に駆
動している被駆動ユニットの消費電力を検出する消費電
力検出ユニット106により検出した消費電力およびパ
ルス合成回路22の出力パルス信号からクロック生成回
路104(図11参照)により生成されるクロック信号
CKに基づいて、リミッタ・昇降圧制御回路105(図
11参照)により転送回数に相当する昇降圧クロックC
KUDを生成させ、昇降圧回路49に出力させるように構
成すればよい。
また、上記構成に代えて、消費電力検出ユニット10
6により検出された消費電力に基づいてクロック生成回
路104(図11参照)が内蔵するデコーダにパルス合
成回路22から出力される複数の出力パルス信号のうち
から必要な出力パルス信号を選択させ、クロック生成回
路104がこの選択された出力パルス信号に基づいてク
ロック信号CKを生成し、このクロック信号CKに基づ
いて、リミッタ・昇降圧制御回路105(図11参照)
により転送回数に相当する昇降圧クロックCKUDを生成
させて、昇降圧回路49に出力させるように構成するこ
とも可能である。なお、デコーダは必ずしもクロック生
成回路104が内蔵する必要はなく、クロック生成回路
104とは独立した回路として、消費電力検出ユニット
106との間に別個に設けたり、消費電力検出ユニット
106に内蔵するように構成することも可能である。
さらに消費電力検出ユニット106に代えて、消費電
力記憶判別ユニット106を設け、電力を消費している
ユニットを特定し、予め記憶しておいた当該ユニットの
消費電力、コンデンサ49aおよびコンデンサ49bの
容量に応じた転送回数との関係についてデータテーブル
などの形式により記憶しておき、この記憶データに基づ
いて対応する転送回数を読み出し、読み出した転送回数
およびクロック生成回路104(図11参照)により生
成されるクロック信号CKに基づいて、リミッタ・昇降
圧制御回路105(図11参照)により転送回数に相当
する昇降圧クロックCKUDを生成させ、昇降圧回路49
に出力させるように構成することも可能である。
これらの結果、コンデンサ49aおよびコンデンサ4
9bの容量に応じて電荷(電気エネルギー)供給能力を
増加させることができ、電源電圧の安定化を図ることが
できる。
[1.2.3] 運針機構 次に運針機構CS、CHMについて説明する。
[1.2.3.1] 秒針運針機構 まず秒針運針機構CSについて説明する。
秒針運針機構CSに用いられているステッピングモー
タ10は、パルスモータ、ステッピングモータ、階動モ
ータあるいはデジタルモータなどとも称され、デジタル
制御装置のアクチュエータとして多用されている、パル
ス信号によって駆動されるモータである。近年、携帯に
適した小型の電子装置あるいは情報機器用のアクチュエ
ータとして小型、軽量化されたステッピングモータが多
く採用されている。このような電子装置の代表的なもの
が電子時計、時間スイッチ、クロノグラフといった計時
装置である。
本実施形態のステッピングモータ10は、秒針駆動部
30Sから供給される駆動パルスによって磁力を発生す
る駆動コイル11と、この駆動コイル11によって励磁
されるステータ12と、さらに、ステータ12の内部に
おいて励磁される磁界により回転するロータ13を備え
ている。
また、ステッピングモータ10は、ロータ13がディ
スク状の2極の永久磁石によって構成されたPM型(永
久磁石回転型)で構成されている。
ステータ12には、駆動コイル11で発生した磁力に
よって異なった磁極がロータ13の回りのそれぞれの相
(極)15および16に発生するように磁気飽和部17
が設けられている。
また、ロータ13の回転方向を規定するために、ステ
ータ12の内周の適当な位置には内ノッチ18が設けら
れており、コギングトルクを発生させてロータ13が適
当な位置に停止するようにしている。
ステッピングモータ10のロータ13の回転は、かな
を介してロータ13に噛合された秒中間車51及び秒車
(秒指示車)52からなる輪列50によって秒針53に
伝達され、秒表示がなされることとなる。
[1.2.3.2] 時分運針機構 次に時分針運針機構CHMについて説明する。
時分運針機構CHMに用いられているステッピングモー
タ60は、ステッピングモータ10と同様の構成となっ
ている。
本実施形態のステッピングモータ60は、時分駆動部
30HMから供給される駆動パルスによって磁力を発生す
る駆動コイル61と、この駆動コイル61によって励磁
されるステータ62と、さらに、ステータ62の内部に
おいて励磁される磁界により回転するロータ63を備え
ている。
また、ステッピングモータ60は、ロータ63がディ
スク状の2極の永久磁石によって構成されたPM型(永
久磁石回転型)で構成されている。ステータ62には、
駆動コイル61で発生した磁力によって異なった磁極が
ロータ63の回りのそれぞれの相(極)65および66
に発生するように磁気飽和部67が設けられている。ま
た、ロータ63の回転方向を規定するために、ステータ
62の内周の適当な位置には内ノッチ68が設けられて
おり、コギングトルクを発生させてロータ63が適当な
位置に停止するようにしている。
ステッピングモータ60のロータ63の回転は、かな
を介してロータ63に噛合された四番車71、三番車7
2、二番車(分指示車)73、日の裏車74および筒車
(時指示車)75からなる輪列70によって各針に伝達
される。二番車73には分針76が接続され、さらに、
筒車75には時針77が接続されている。ロータ63の
回転に連動してこれらの各針によって時分が表示され
る。
さらに輪列70には、図示してはいないが、年月日
(カレンダ)などの表示を行うための伝達系(例えば、
日付表示を行う場合には、筒中間車、日回し中間車、日
回し車、日車等)を接続することももちろん可能であ
る。この場合においては、さらにカレンダ修正系輪列
(例えば、第1カレンダ修正伝え車、第2カレンダ修正
伝え車、カレンダ修正車、日車等)を設けることが可能
である。
[1.2.4] 秒針駆動部及び時分針駆動部 次に、秒針駆動部30S及び時分針駆動部30HMにつ
いて説明する。この場合において、秒針駆動部30S及
び時分針駆動部30HMは同様の構成であるので、秒針駆
動部30Sについてのみ説明する。
秒針駆動部30Sは、制御部23の制御下でステッピ
ングモータ10に様々な駆動パルスを供給する。
秒針駆動部30Sは、直列に接続されたpチャンネル
MOS33aとnチャンネルMOS32a、およびpチ
ャンネルMOS33bとnチャンネルMOS32bによ
って構成されたブリッジ回路を備えている。
また、秒針駆動部30Sは、pチャンネルMOS33
aおよび33bとそれぞれ並列に接続された回転検出用
抵抗35aおよび35bと、これらの抵抗35aおよび
35bにチョッパパルスを供給するためのサンプリング
用のpチャンネルMOS34aおよび34bを備えてい
る。したがって、これらのMOS32a、32b、33
a、33b、34aおよび34bの各ゲート電極に制御
部23からそれぞれのタイミングで極性およびパルス幅
の異なる制御パルスを印加することにより、駆動コイル
11に極性の異なる駆動パルスを供給したり、あるい
は、ロータ13の回転検出用および磁界検出用の誘起電
圧を励起する検出用のパルスを供給することができるよ
うになっている。
[1.2.5] 制御回路 次に、制御回路23の構成について図10および図1
1を参照しつつ説明する。
図10に、制御回路23とその周辺構成(電源部を含
む)の概要構成ブロック図を、図11にその要部構成ブ
ロック図を示す。
制御回路23は、大別すると、パルス合成回路22
と、モード設定部90と、時刻情報記憶部96と、駆動
制御回路24と、を備えている。
まず、パルス合成回路22は、水晶振動子などの基準
発振源21を用いて安定した周波数の基準パルスを発振
する発振回路と、基準パルスを分周して得た分周パルス
と基準パルスとを合成してパルス幅やタイミングの異な
るパルス信号を発生する合成回路と、を備えて構成され
ている。
次に、モード設定部90は、発電状態検出部91、発
電状態の検出のために用いる設定値を切り換える設定値
切換部95、大容量2次電源48の充電電圧Vcおよび
昇降圧回路49の出力電圧を検出する電圧検出回路92
と、発電状態に応じて時刻表示のモードを制御するとと
もに充電電圧に基づいて昇圧倍率を制御する中央制御回
路93と、モードを記憶するモード記憶部94と、を備
えて構成されている。
この発電状態検出部91は、発電装置40の起電圧V
genを設定電圧値Voと比較して発電が検出されたか
否かを判断する第1の検出回路97と、設定電圧値Vo
よりもかなり小さな設定電圧値Vbas以上の起電圧V
genが得られた発電継続時間Tgenを設定時間値T
oと比較して発電が検出されたか否かを判断する第2の
検出回路98とを備えており、第1の検出回路97ある
いは第2の検出回路98のいずれか一方の条件が満足す
ると、発電状態であると判断し、発電状態検出信号SPD
ETを出力するよになっている。ここで、設定電圧値Vo
およびVbasは、いずれもVdd(=GND)を基準
としたときの負電圧であり、Vddからの電位差を示し
ている。
[1.2.5.1] 第1および第2の検出回路 ここで、第1の検出回路97および第2の検出回路9
8の構成について図12を参照して説明する。
図12において、まず、第1の検出回路97は、コン
パレータ971、定電圧Vaを発生する基準電圧源97
2、定電圧Vbを発生する基準電圧源973、スイッチ
SW1、リトリガブルモノマルチ974から大略構成さ
れている。
基準電圧源972の発生電圧値は、表示モードにおけ
る設定電圧値Vaとなっており、一方、基準電圧源97
3の発生電圧値は、節電モードの設定電圧値Vbとなっ
ている。基準電圧源972,973は、スイッチSW1
を介してコンパレータ971の正入力端子に接続されて
いる。このスイッチSW1は、設定値切換部95によっ
て制御され、表示モードにおいて基準電圧源972を、
節電モードにおいて基準電圧源973をコンパレータ9
71の正入力端子に接続する。また、コンパレータ97
1の負入力端子には、発電部Aの起電圧Vgenが供給
されている。したがって、コンパレータ971は、起電
圧Vgenを設定電圧値Vaまたは設定電圧値Vbと比
較し、起電圧Vgenがこれらを下回る場合(大振幅の
場合)には“H”レベルとなり、起電圧Vgenがこれ
らを上回る場合(小振幅の場合)には“L”レベルとな
る比較結果信号を生成する。
次に、リトリガブルモノマルチ974は、比較結果信
号が“L”レベルから“H”レベルに立ち上がる際に発
生する立上エッジでトリガされ、“L”レベルから
“H”レベルに立ち上がり、所定時間が経過した後に
“L”レベルから“H”レベルに立ち上がる信号を生成
する。また、リトリガブルモノマルチ974は、所定時
間が経過する前に再度トリガされると、計測時間をリセ
ットして新たに時間計測を開始するように構成されてい
る。
次に、第1の検出回路97の動作を説明する。
現在のモードが表示モードであるとすれば、スイッチ
SW1は基準電圧源972を選択し、設定電圧値Vaを
コンパレータ971に供給する。すると、コンパレータ
971は設定電圧値Vaと起電圧Vgenとを比較し
て、比較結果信号を生成する。この場合、リトリガブル
モノマルチ974は、比較結果信号の立ち上がりエッジ
に同期して、“L”レベルから“H”レベルに立ち上が
る。
一方、現在のモードが表示モードであるとすれば、ス
イッチSW1は基準電圧源973を選択し、設定電圧値
Vbをコンパレータ971に供給する。この例では、起
電圧Vgenは設定電圧値Vbを越えないので、リトリ
ガブルモノマルチ974にトリガが入力されない。した
がって、電圧検出信号Svはローレベルを維持すること
になる。
このように第1の検出回路97では、モードに応じた
設定電圧値VaまたはVbと起電圧Vgenとを比較す
ることによって、電圧検出信号Sを生成している。
図12において、第2の検出回路98は、積分回路9
81、ゲート982、カウンタ983、デジタルコンパ
レータ984およびスイッチSW2から構成されてい
る。
まず、積分回路981はMOSトランジスタ2、コン
デンサ3、プルアップ抵抗4、インバータ回路5及びイ
ンバータ回路5’から構成されている。
起電圧VgenがMOSトランジスタ2のゲートに接
続されており、起電圧VgenによってMOSトランジ
スタ2はオン、オフ動作を繰り返し、コンデンサ3の充
電を制御する。スイッチング手段を、MOSトランジス
タで構成すればインバータ回路5も含めて、積分回路9
81は安価なCMOS−ICで構成できるが、これらの
スイッチング素子、電圧検出手段はバイポーラトランジ
スタで構成しても構わない。プルアップ抵抗4は、コン
デンサ3の電圧値V3を非発電時にVss電位に固定す
るとともに、非発電時のリーク電流を発生させる役割が
ある。これは数十から数百MΩ程度の高抵抗値であり、
オン抵抗が大きなMOSトランジスタでも構成可能であ
る。コンデンサ3に接続されたインバータ回路5により
コンデンサ3の電圧値V3を判定し、さらにインバータ
回路5の出力を反転することにより検出信号Voutを
出力する。ここで、インバータ回路5の閾値は、第1の
検出回路97で用いられる設定電圧値Voよりもかなり
小さな設定電圧値Vbasとなるように設定されてい
る。
ゲート982には、パルス合成回路22から供給され
る基準信号SREFと検出信号Voutが供給されてい
る。したがって、カウンタ983は検出信号Voutが
ハイレベルの期間、基準信号SREFをカウントする。こ
のカウント値はデジタルコンパレータ983の一方の入
力に供給される。また、デジタルコンパレータ983の
他方の入力には、設定時間に対応する設定時間値Toが
供給されるようになっている。ここで、現在のモードが
表示モードである場合にはスイッチSW2を介して設定
時間値Taが供給され、現在のモードが節電モードであ
る場合にはスイッチSW2を介して設定時間値Tbが供
給されるようになっている。なお、スイッチSW2は、
設定値切換部95によって制御される。
デジタルコンパレータ984は、検出信号Voutの
立ち下がりエッジに同期して、その比較結果を発電継続
時間検出信号Stとして出力する。発電継続時間検出信
号Stは、設定時間を越えた場合に“H”レベルとな
り、一方、設定時間を下回った場合に“L”レベルとな
る。
次に、第2の検出回路98の動作を説明する。発電部
Aによって交流電力の発電が始まると、発電装置40
は、ダイオード47を介して起電圧Vgenを生成す
る。
発電が始まり起電圧Vgenの電圧値がVddからV
ssへ立ち下がるとMOSトランジスタ2がオンして、
コンデンサ3の充電が始まる。V3の電位は、非発電時
はプルアップ抵抗4によってVss側に固定されている
が、発電が起こり、コンデンサ3の充電が始まるとVd
d側に上がり始めた。次に起電圧Vgenの電圧がVs
sへ増加に転じ、MOSトランジスタ2がオフすると、
コンデンサ3への充電は止まるが、V3の電位はコンデ
ンサ3によってそのまま保持される。 以上の動作は、
発電が持続されている間、繰り返され、V3の電位はV
ddまで上がっていき安定する。V3の電位がインバー
タ回路5の閾値より上がると、インバータ回路5’の出
力である検出信号Voutが“L”レベルから“H”レ
ベルに切り替わり、発電の検出ができる。発電検出まで
の応答時間は、電流制限抵抗を接続したり、MOSトラ
ンジスタの能力を変えてコンデンサ3への充電電流の値
を調整したり、またコンデンサ3の容量値を変えること
によって任意に設定できる。
発電が停止すると起電圧VgenはVddレベルで安
定するため、MOSトランジスタ2はオフした状態のま
まとなる。V3の電圧はコンデンサ3によってしばらく
は保持され続けるが、プルアップ抵抗4によるわずかな
リーク電流によってコンデンサ3の電荷が抜けるため、
V3はVddからVssへ徐々に下がり始める。そして
V3がインバータ回路5の閾値を越えるとインバータ回
路5’の出力である検出信号Voutは“H”レベルか
ら“L”レベルに切り替わり、発電がされていないこと
の検出ができる。この応答時間はプルアップ抵抗4の抵
抗値を変え、コンデンサ3のリーク電流を調整すること
で任意に設定可能である。
この検出信号Voutがゲート982によって基準信
号でゲートされると、これをカウンタ983がカウント
する。このカウント値は、デジタルコンパレータ984
によって、設定時間に対応する値とタイミングT1で比
較される。ここで、検出信号Voutのハイレベル期間
Txが設定時間値Toよりも長いならば、発電継続時間
検出信号Stは、“L”レベルから“H”レベルに変化
する。
さてここで、発電用ロータ43の回転速度の違いによ
る起電圧Vgenおよび該起電圧Vgenに対する検出
信号Voutを説明する。
起電圧Vgenの電圧レベルおよび周期(周波数)
は、発電用ロータ43の回転速度に応じて変化する。す
なわち、回転速度が大きいほど、起電圧Vgenの振幅
は大となり、かつ周期が短くなる。このため、発電用ロ
ータ43の回転速度、すなわち発電装置40の発電の強
さに応じて、検出信号Voutの出力保持時間(発電継
続時間)の長さが変化することになる。すなわち、発電
用ロータ43の回転速度が小さい場合、すなわち、発電
が弱い場合には、出力保持時間はtaとなり、発電用ロ
ータ43の回転速度が大きい場合、すなわち、発電が強
い場合には、出力保持時間はtbとなる。両者の大小関
係は、ta<tbである。このように、検出信号Vou
tの出力保持時間の長さによって、発電装置40の発電
の強さを知ることができる。
この場合において、設定電圧値Voおよび設定時間値
Toは、設定値切換部95によって切換制御できるにな
っている。設定値切換部95は、時刻表示を行うモード
から秒針駆動部30S及び時分針駆動部30HMの駆動を
停止し、時刻表示を行わない節電モード(但し、制御回
路などは動作している。)に切り換わると、発電検出回
路91の第1および第2の検出回路97および98の設
定値VoおよびToの値を変更する。
本例においては、表示モードの設定値VaおよびTa
として、節電モードの設定値VbおよびTbよりも低い
値がセットされるようになっている。したがって、節電
モードから表示モードへ切り換えるためには、大きな発
電が必要とされる。ここで、その発電の程度は、計時装
置1を通常携帯して得られる程度では足らず、ユーザが
手振りによって強制的に充電する際に生じる大きなもの
である必要がある。換言すれば、節電モードの設定値V
bおよびTbは手振りによる強制充電を検出できるよう
に設定されている。
また、中央制御回路93は、第1および第2の検出回
路97および98で発電が検出されない非発電時間Tn
を計測する非発電時間計測回路99を備えており、非発
電時間Tnが所定の設定時間以上継続すると表示モード
から節電モードに移行するようになっている。
一方、節電モードから表示モードへの移行は、発電状
態検出部91によって、発電部Aが発電状態にあること
が検出され、かつ、大容量2次電源48の充電電圧VC
が十分であるという条件が整うと実行される。
この場合において、節電モードへ移行している状態
で、リミッタ回路LMが動作し、オン(閉)状態となっ
ていると、発電部Aは短絡状態となり、発電部Aの電気
的情報が全く後段に伝わらないため、発電状態検出部9
1は、発電部Aが発電状態にあってもそれを検出するこ
とができなくなってしまい、節電モードから表示モード
へ移行することができなくなってしまうこととなる。
そこで、本実施形態においては、動作モードが節電モ
ードにある場合には、発電部Aの発電状態に拘わらず、
リミッタ回路LMをオフ(開)状態として、発電状態検
出部91は、発電部Aの発電状態を確実に検出すること
ができるようにしている。
また、電圧検出回路92は、リミッタ回路LMを動作
状態とするか否かを大容量2次電源48の充電電圧VC
あるいは補助コンデンサ80の充電電圧VC1と、予め定
めたリミッタオン基準電圧VLMONと、を比較することに
より検出し、リミッタオン信号SLMONを出力するリミッ
タオン電圧検出回路92Aと、リミッタオン電圧検出回
路92Aを動作させるか否かを大容量2次電源48の充
電電圧VCあるいは補助コンデンサ80の充電電圧VC1
と、予め定めたリミッタ回路動作基準電圧(以下、プレ
電圧という)VPREと比較することにより検出し、リミ
ッタ動作許可信号SLMENを出力するプレ電圧検出回路9
2Bと、大容量2次電源48の充電電圧VCあるいは補
助コンデンサ80の充電電圧VC1を検出し、電源電圧検
出信号SPWを出力する電源電圧検出回路92Cと、備え
て構成されている。
この場合において、リミッタオン電圧検出回路92A
は、プレ電圧検出回路92Bに比較して高精度で電圧検
出が可能な回路構成を採用しており、プレ電圧検出回路
92Bと比較して回路規模が大きくなり、その消費電力
も大きなものとなっている。
ここで、リミッタオン電圧検出回路92A、プレ電圧
検出回路92B及びリミッタ回路LMの詳細構成および
動作について図13及び図14を参照して説明する。
プレ電圧検出回路92Bは、図13に示すように、V
dd(高電圧側)にドレインが接続され、発電検出回路
91の出力する発電状態検出信号SPDETに基づいて発電
状態においてオン状態となるPチャネルトランジスタT
P1と、ドレインがPチャネルトランジスタTP1のソ
ースに接続され、ゲートに所定の一定電圧VCONSTが印
加されたPチャネルトランジスタTP2と、ドレインが
PチャネルトランジスタTP1のソースに接続され、ゲ
ートに所定の一定電圧VCONSTが印加され、Pチャネル
トランジスタTP2に並列に接続されたPチャネルトラ
ンジスタTP3と、ソースがPチャネルトランジスタT
P2のソースに接続され、ゲートおよびドレインが共通
接続されたNチャネルトランジスタTN1と、ソースが
NチャネルトランジスタTN1のドレインに接続され、
ゲートおよびドレインが共通接続されたNチャネルトラ
ンジスタTN2と、ソースがNチャネルトランジスタT
N2のドレインに接続され、ゲートおよびソースが共通
接続され、ドレインがVss(低電圧側)に接続された
NチャネルトランジスタTN3と、ソースがPチャネル
トランジスタTP3のソースに接続され、ゲートがNチ
ャネルトランジスタTN3のゲートに共通接続され、ド
レインがVss(低電圧側)に接続されたNチャネルト
ランジスタTN4と、を備えて構成されている。
この場合において、NチャネルトランジスタTN3お
よびNチャネルトランジスタTN4とは、カレントミラ
ー回路を構成している。
プレ電圧検出回路92Bは、発電検出回路91により
発電が検出されたことを示す発電状態検出信号SPDETを
受けて、動作を開始する。
基本的な動作としては、作動対のトランジスタの能力
のアンバランスにより発生する電位差を検出電圧とする
回路構成となっている。
すなわち、PチャネルトランジスタTP2、Nチャネ
ルトランジスタTN1、NチャネルトランジスタTN2
およびNチャネルトランジスタTN3の第1のトランジ
スタ群と、PチャネルトランジスタTP3及びNチャネ
ルトランジスタTN4の第2のトランジスタ群との間の
能力のアンバランスにより発生する電位差を検出するこ
とにより、リミッタオン電圧検出回路92Aにリミッタ
動作許可信号SLMENを出力するか否かを決定している。
図13に示すプレ電圧検出回路92Bにおいては、N
チャネルトランジスタのしきい値のおよそ3倍の電圧が
検出電圧となっている。
本回路構成においては、トランジスタの動作電流で全
体回路の消費電流が決定されてるため、非常に小さな消
費電流(10[nA]程度)での電圧検出動作が可能と
なる。
しかしながら、トランジスタのしきい値は様々な要因
でばらつくため、精度の高い電圧検出は困難となってい
る。
これに対し、リミッタオン電圧検出回路92Aは、消
費電流は大きいが高精度で電圧検出が可能となる回路構
成を採用している。
すなわち、図13に示すように、リミッタオン電圧検
出回路92Aは、一方の入力端子に、リミッタオン電圧
検出タイミングに相当するサンプリング信号SSPが入力
され、他方の入力端子にリミッタ動作許可信号SLMENが
入力され、リミッタ動作許可信号SLMENが“H”レベル
かつサンプリング信号SSPが“H”レベルの場合に、
“L”レベルの動作制御信号を出力するNAND回路N
Aと、“L”レベルの動作制御信号が出力された場合に
オン状態となるPチャネルトランジスタTP11、TP
12と、PチャネルトランジスタTP12がオン状態で
ある場合に動作電源が供給され、基準電圧VREFと発電
電圧あるいは蓄電電圧である被検出電圧をスイッチSW
a、SWb、SWcを排他的にオン状態として抵抗分割
した電圧を順次比較する電圧コンパレータCMPと、を
備えて構成されている。
NAND回路NAは、リミッタ動作許可信号SLMENが
“H”レベルかつサンプリング信号SSPが“H”レベル
の場合に、“L”レベルの動作制御信号をPチャネルト
ランジスタTP11及びPチャネルトランジスタTP1
2に出力する。
これにより、PチャネルトランジスタTP11、TP
12は双方ともオン状態となる。
この結果、電圧コンパレータCMPは、動作電源が供
給され、基準電圧VREFと発電電圧あるいは蓄電電圧で
ある被検出電圧をスイッチSWa、SWb、SWcを排
他的にオン状態として抵抗分割した電圧を順次比較する
こととなり、検出結果をリミッタ回路LMあるいは昇降
圧回路49に出力することとなる。
[1.2.5.2] リミッタ回路 図14にリミッタ回路LMの一例を示す。
図14(a)は、スイッチングトランジスタSWLMに
より発電装置40の出力を短絡して発電電圧が外部出力
されないようにした場合の構成例である。
また、図14(b)は、スイッチングトランジスタS
WLM’により発電装置40を開放状態として、発電電圧
が外部出力されないようにした場合の構成例である。
また、本実施形態の電源部Bは昇降圧回路49を備え
ているため、充電電圧VCがある程度低い状態でも昇降
圧回路49を用いて電源電圧を昇圧することにより、運
針機構CS、CHMを駆動することが可能である。
また、逆に充電電圧VCがある程度高く、運針機構C
S、CHMの駆動電圧よりも高い状態でも昇降圧回路49
を用いて電源電圧を降圧することにより、運針機構C
S、CHMを駆動することが可能である。
そこで、中央制御回路93は、充電電圧VCに基づい
て昇降圧倍率を決定し、昇降圧回路49を制御してい
る。
しかし、充電電圧VCがあまりに低いと、昇圧しても
運針機構CS、CHMを動作させることができる電源電圧
を得ることができない。そのような場合に、節電モード
から表示モードに移行すると、正確な時刻表示を行うこ
とができず、また、無駄な電力を消費してしまうことに
なる。
そこで、本実施形態においては、充電電圧VCを予め
定められた設定電圧値Vcと比較することにより、充電
電圧VCが十分であるか否かを判断し、これを節電モー
ドから表示モードへ移行するための一条件としている。
さらに中央制御回路93は、ユーザにより外部入力装
置100が操作された場合に、予め定めた強制的な節電
モードへの移行の指示動作が所定時間内に行われたか否
かを監視するための節電モードカウンタ101と、常時
サイクリックにカウントを継続するとともに、カウント
値=0の秒針位置が予め定めた所定の節電モード表示位
置(例えば、1時の位置)に相当する秒針位置カウンタ
102と、パルス合成回路22における発振が停止した
か否かを検出し、発振停止検出信号SOSCを出力する発
振停止検出回路103と、パルス合成回路22の出力に
基づいてクロック信号CKを生成し、出力するクロック生
成回路104と、リミッタオン信号SLMON、電源電圧検
出信号SPW、クロック信号CKおよび発電状態検出信号S
PDETに基づいて、リミッタ回路LMのオン/オフ制御お
よび昇降圧クロック信号CKUDによる昇降圧回路49の
昇降圧倍率制御を行うリミッタ・昇降圧制御回路105
と、を備えて構成されている。
このように設定されたモードは、モード記憶部94に
記憶され、その情報が駆動制御回路24、時刻情報記憶
部96および設定値切換部95に供給されている。駆動
制御回路24においては、表示モードから節電モードに
切り換わると、秒針駆動部30S及び時分針駆動部30H
Mに対しパルス信号を供給するのを停止し、秒針駆動部
30S及び時分針駆動部30HMの動作を停止させる。こ
れにより、モータ10は回転しなくなり、時刻表示は停
止する。
次に、時刻情報記憶部96は、より具体的にはアップ
ダウンカウンタで構成されており(図示せず)、表示モ
ードから節電モードに切り換わると、パルス合成回路2
2によって生成された基準信号を受けて時間計測を開始
してカウント値をアップし(アップカウント)、節電モ
ードの継続時間がカウント値として計測されることにな
る。
また、節電モードから表示モードに切り換わると、前
記アップダウンカウンタのカウント値をダウンし(ダウ
ンカウント)、ダウンカウント中は、駆動制御回路24
から秒針駆動部30S及び時分針駆動部30HMに供給さ
れる早送りパルスを出力する。
そして、アップダウンカウンタのカウント値が零、す
なわち、節電モードの継続時間および早送り運針中の経
過時間に相当する早送り運針時間が経過すると、早送り
パルスの送出を停止するための制御信号を生成し、これ
を秒針駆動部30S及び時分針駆動部30HMに供給して
いる。
この結果、時刻表示は現在時刻に復帰されることとな
る。
このように時刻情報記憶部96は、再表示された時刻
表示を現在時刻に復帰させる機能も備えている。
次に、駆動制御回路24は、パルス合成回路22から
出力される各種のパルスに基づいて、モードに応じた駆
動パルスを生成する。まず、節電モードにあっては、駆
動パルスの供給を停止する。次に、節電モードから表示
モードへの切換が行われた直後には、再表示された時刻
表示を現時刻に復帰させるために、パルス間隔が短い早
送りパルスを駆動パルスとして秒針駆動部30S及び時
分針駆動部30HMに供給する。
次に、早送りパルスの供給が終了した後には、通常の
パルス間隔の駆動パルスを秒針駆動部30S及び時分針
駆動部30HMに供給する。
[1.2.5.3] リミッタ・昇降圧制御回路 ここで図15ないし図17を参照してリミッタ・昇降
圧制御回路105の構成について詳細に説明する。
リミッタ・昇降圧制御回路105は、大別すると、図
15に示すリミッタ・昇降圧倍率制御回路201と、図
16に示す昇降圧倍率制御用クロック生成回路202
と、図17に示す昇降圧制御回路203と、を備えて構
成されている。
[1.2.5.3.1] リミッタ・昇降圧倍率制御回
路 リミッタ・昇降圧倍率制御回路201は、図15に示
すように、一方の入力端子にリミッタ回路LMを動作状
態とする場合に“H”レベルとなるリミッタオン信号S
LMONが入力され、他方の入力端子に発電装置40が発電
状態にある場合に出力される発電状態検出信号SPDETが
入力されるAND回路211と、入力端子に1/2降圧
時に“H”レベルとなる1/2倍信号S1/2が入力さ
れ、1/2倍信号S1/2を反転して反転1/2倍信号/
S1/2を出力するインバータ212と、一方の入力端子
にインバータ212の出力端子が接続され、他方の入力
端子に信号SPW1が入力されたAND回路213と、一
方の入力端子にAND回路211の出力端子が接続さ
れ、他方の入力端子にAND回路213の出力端子が接
続され、昇降圧倍率を設定するためのカウント値をアッ
プするためのアップクロック信号UPCLを出力するOR
回路214と、入力端子に3倍昇圧時に“H”レベルと
なる3倍信号SX3が入力され、3倍信号SX3を反転して
反転3倍信号/SX3を出力するインバータ215と、一
方の入力端子にインバータ215の出力端子が接続さ
れ、他方の入力端子に信号SPW2が入力され、昇降圧倍
率を設定するためのカウント値をダウンするためのダウ
ンクロック信号DNCLを出力するたAND回路216
と、入力端子に昇降圧倍率変更を禁止する際に“H”レ
ベルとなる昇降圧倍率変更禁止信号INHが入力され、
昇降圧倍率変更禁止信号INHを反転して反転昇降圧倍
率変更禁止信号/INHを出力するインバータ217
と、を備えて構成されている。
さらにリミッタ・昇降圧倍率制御回路201は、一方
の入力端子にアップクロック信号UPCLが入力され、他
方の入力端子に反転昇降圧倍率変更禁止信号/INHが
入力され、反転昇降圧倍率変更禁止信号/INHが
“L”レベル、すなわち、昇降圧倍率変更禁止時にアッ
プクロック信号UPCLの入力を無効とするAND回路2
21と、一方の入力端子にダウンクロック信号DNCLが
入力され、他方の入力端子に反転昇降圧倍率変更禁止信
号/INHが入力され、反転昇降圧倍率変更禁止信号/
INHが“L”レベル、すなわち、昇降圧倍率変更禁止
時にダウンクロック信号DNCLの入力を無効とするAN
D回路222と、を備えて構成されている。なお、AN
D回路221及びAND回路222は、昇降圧倍率変更
禁止ユニット223として機能している。
またリミッタ・昇降圧倍率制御回路201は、一方の
入力端子にAND回路221の出力端子が接続され、他
方の入力端子にAND回路222の出力端子が接続され
たNOR回路225と、NOR回路225の出力信号を
反転して出力するインバータ226と、クロック端子C
L1にインバータ226の出力信号が入力され、反転ク
ロック端子/CL1にNOR回路225の出力信号が入
力され、リセット端子R1に倍率設定信号SSETが入力さ
れ、第1カウントデータQ1および反転第1カウントデ
ータ/Q1を出力する第1カウンタ227と、一方の入
力端子にAND回路211の出力端子が接続され、他方
の入力端子に第1カウントデータQ1が入力されるAN
D回路228と、一方の入力端子にAND回路222の
出力端子が接続され、他方の入力端子に反転第1カウン
トデータ/Q1が入力されるアンド回路229と、一方
の入力端子にAND回路228の出力端子が接続され、
他方の入力端子にAND回路229の出力端子が接続さ
れたNOR回路230と、を備えて構成されている。
またさらにリミッタ・昇降圧倍率制御回路201は、
NOR回路230の出力信号を反転して出力するインバ
ータ236と、クロック端子CL2にインバータ236
の出力信号が入力され、反転クロック端子/CL2にN
OR回路230の出力信号が入力され、リセット端子R
2に倍率設定信号SSETが入力され、第2カウントデータ
Q2及び反転第2カウントデータ/Q2を出力する第2カ
ウンタ237と、一方の入力端子にAND回路221の
出力端子が接続され、他方の入力端子に第2カウントデ
ータQ2が入力されるAND回路238と、一方の入力
端子にAND回路222の出力端子が接続され、他方の
入力端子に反転第2カウントデータ/Q2が入力される
アンド回路239と、一方の入力端子にAND回路23
8の出力端子が接続され、他方の入力端子にAND回路
239の出力端子が接続されたNOR回路240と、を
備えて構成されている。
またリミッタ・昇降圧倍率制御回路201は、NOR
回路240の出力信号を反転して出力するインバータ2
46と、クロック端子CL3にインバータ246の出力
信号が入力され、反転クロック端子/CL3にNOR回
路240の出力信号が入力され、リセット端子R3に倍
率設定信号SSETが入力され、第3カウントデータQ3
(=1/2倍信号S1/2として機能)及び反転第3カウ
ントデータ/Q3を出力する第3カウンタ247と、第
1の入力端子に反転第3カウントデータ/Q3が入力さ
れ、第2の入力端子に第2カウントデータQ2が入力さ
れ、第3の入力端子に第1カウントデータQ1が入力さ
れ、これらのデータの論理積の否定をとって出力するN
AND回路251と、第1の入力端子に反転第3カウン
トデータ/Q3が入力され、第2の入力端子に第2カウ
ントデータQ2が入力され、第3の入力端子に反転第1
カウントデータ/Q1が入力され、これらのデータの論
理積をとって昇降圧倍率1.5倍昇圧の際に“H”レベ
ルとなる1.5倍信号SX1.5として出力するNAND回
路252と、第1の入力端子に反転第3カウントデータ
/Q3が入力され、第2の入力端子に第1カウントデー
タQ1が入力され、第3の入力端子に反転第2カウント
データ/Q2が入力され、これらのデータの論理積をと
って昇降圧倍率2倍昇圧の際に“H”レベルとなる2倍
信号SX2として出力するNAND回路253と、第1の
入力端子に反転第3カウントデータ/Q3が入力され、
第2の入力端子に反転第1カウントデータ/Q1が入力
され、第3の入力端子に反転第2カウントデータ/Q2
が入力され、これらのデータの論理積をとって昇降圧倍
率3倍昇圧の際に“H”レベルとなる3倍信号SX3とし
て出力するNAND回路254と、を備えて構成されて
いる。
さらにリミッタ・昇降圧倍率制御回路201は、昇降
圧倍率が1.5倍昇圧から1倍昇圧(=非昇降圧)に移
行した場合、あるいは、昇降圧倍率が1/2倍降圧から
1倍昇圧に移行した場合に、クロック信号CLの1〜2
周期(この範囲で不定)の期間、電荷転送モード信号S
TRNを“H”レベルとするための移行期間信号を出力す
るタイマ260と、NAND回路251の出力信号を反
転して出力するインバータ261と、一方の入力端子に
移行期間信号が入力され、他方の入力端子にインバータ
261の出力信号が入力され、これらの信号の論理積を
とって昇降圧倍率1倍昇圧(非昇降圧)の際に“H”レ
ベルとなる1倍信号SX1として出力するAND回路26
2と、一方の入力端子に移行期間信号が入力され、他方
の入力端子にNAND回路251の出力信号が入力さ
れ、これらの信号の論理和の否定をとって電荷転送モー
ド時に“H”レベルとなる電荷転送モード信号STRNと
して出力するNOR回路263と、を備えて構成されて
いる。
タイマ260は、クロック信号CLを反転して反転ク
ロック信号/CLとして出力するインバータ265と、
クロック端子CLに反転クロック信号/CLが入力さ
れ、反転クロック端子/CL1にクロック信号CLが入
力され、リセット端子RにNAND回路251の出力信
号が入力される第1カウンタ266と、クロック端子C
Lに第1カウンタ266の出力端子Qが接続され、反転
クロック端子/CLに第1カウンタ266の出力端子/
Qが接続され、リセット端子RにNAND回路251の
出力信号が入力され、出力端子Qから移行期間信号が出
力される第2カウンタ267と、を備えて構成されてい
る。
図18にリミッタ・昇降圧倍率制御回路の動作説明図
を示す。
上記構成において、第1カウントデータQ1、第2カ
ウントデータQ2及び第3カウントデータQ3の関係は、
図18に示すようになっており、例えば、 Q1=0(=“L”)、Q2=0(=“L”)、Q3=0(=“L”) であるならば、昇降圧倍率は、3倍であり、3倍信号S
x3が“H”レベルとなる。また、 Q1=(=“L”)、Q2=1(=“H”)、Q3=0(=“L”) であるならば、昇降圧倍率は、1.5倍であり、1.5
倍信号Sx1.5が“H”レベルとなる。
さらに、 Q3=1(=“H”) であるならば、昇降圧倍率は、1/2であり、1/2倍
信号S1/2が“H”レベルとなる。
[1.2.5.3.2] 昇降圧倍率制御用クロック生
成回路 昇降圧倍率制御用クロック生成回路202は、図16
に示すように、クロック信号CKを反転するインバータ
271と、インバータ271の出力の高域成分を除去し
て出力するロウパスフィルタ部272と、ロウパスフィ
ルタ部272の出力信号を反転して出力するインバータ
273と、一方の入力端子にクロック信号CKが入力さ
れ、他方の入力端子にインバータ273の出力信号が入
力され、両入力信号の論理積をとってパラレル信号Para
llelとして出力するAND回路274と、一方の入力端
子にクロック信号CKが入力され、他方の入力端子にイ
ンバータ273の出力信号が入力され、両入力信号の論
理和の否定をとってシリアル信号Serialとして出力する
NOR回路275と、を備えて構成されている。
図19にパラレル信号及びシリアル信号の波形説明図
を示す。
上記構成において、パラレル信号Parallel及びシリア
ル信号Serialの波形は、例えば、図19に示すようなも
のとなっている。
[1.2.5.3.3] 昇降圧制御回路 昇降圧制御回路203は、図17に示すように、パラ
レル信号Parallelを反転して反転パラレル信号/Parall
elとして出力するインバータ281と、シリアル信号Se
rialを反転して反転シリアル信号/Serialとして出力す
るインバータ282と、1倍信号SX1を反転し反転1倍
信号/SX1として出力するインバータ283と、反転1
倍信号/SX1を再び反転して1倍信号SX1として出力す
るインバータ284と、1/2倍信号S1/2を反転し反
転1/2倍信号/S1/2として出力するインバータ28
5と、反転1/2倍信号/S1/2を再び反転し1/2倍
信号S1/2として出力するインバータ286と、一方の
入力端子に1/2倍信号S1/2が入力され、他方の入力
端子に転送モード信号STRNが入力され、1/2倍信号
S1/2と転送モード信号STRNとの論理和の否定をとって
出力するNOR回路287と、を備えて構成されてい
る。
また昇降圧制御回路203は、一方の入力端子に反転
パラレル信号/Parallelが入力され、他方の入力端子に
1倍信号SX1が入力される第1OR回路291と、一方
の入力端子に反転シリアル信号/Serialが入力され、他
方の端子にはNOR回路287の出力信号が入力される
第2OR回路292と、一方の入力端子には第1OR回
路291の出力端子が接続され、他方の入力端子には第
2OR回路292の出力端子が接続され、両OR回路の
出力の論理積をとって、スイッチSW1を制御すべく、
スイッチSW1をオン状態とする場合に“H”レベルと
なるスイッチ制御信号SSW1を出力するNAND回路2
93と、一方の入力端子に反転パラレル信号/Parallel
が入力され、他方の入力端子に反転1倍信号/SX1が入
力される第3OR回路294と、NOR回路287の出
力信号を反転して出力するインバータ295と、一方の
入力端子に反転シリアル信号/Serialが入力され、他方
の端子にはインバータ295の出力信号が入力される第
4OR回路296と、一方の入力端子には第3OR回路
294の出力端子が接続され、他方の入力端子には第4
OR回路296の出力端子が接続され、両OR回路の出
力の論理積をとって、スイッチSW2を制御すべく、ス
イッチSW2をオン状態とする場合に“H”レベルとな
るスイッチ制御信号SSW2を出力するNAND回路29
7と、を備えて構成されている。
さらに昇降圧制御回路203は、一方の入力端子に1
/2倍信号S1/2が入力され、他方の入力端子に1.5
倍信号SX1.5が入力され、両信号の論理和をとって出力
するOR回路298と、一方の入力端子に反転パラレル
信号/Parallelが入力され、他方の入力端子にオア回路
298の出力信号が入力される第5OR回路299と、
一方の入力端子に反転シリアル信号/Serialが入力さ
れ、他方の入力端子には、反転1倍信号/SX1が入力さ
れる第6OR回路301と、一方の入力端子には第5O
R回路299の出力端子が接続され、他方の入力端子に
は第6OR回路301の出力端子が接続され、両OR回
路の出力の論理積をとって、スイッチSW3を制御すべ
く、スイッチSW3をオン状態とする場合に“H”レベ
ルとなるスイッチ制御信号SSW3を出力するNAND回
路302と、一方の入力端子に反転パラレル信号/Para
llelが入力され、他方の入力端子に反転1倍信号/SX1
が入力される第7OR回路303と、一方の入力端子に
反転シリアル信号/Serialが入力され、他方の端子には
3倍信号SX3が入力される第8OR回路304と、一方
の入力端子には第7OR回路303の出力端子が接続さ
れ、他方の入力端子には第8OR回路304の出力端子
が接続され、両OR回路の出力の論理積をとって、スイ
ッチSW4を制御すべく、スイッチSW4をオン状態と
する場合に“H”レベルとなるスイッチ制御信号SSW4
を出力するNAND回路305と、を備えて構成されて
いる。
さらにまた昇降圧制御回路203は、第1の入力端子
に3倍信号SX3が入力され、第2の入力端子に2倍信号
SX2が入力され、第3の入力端子に転送モード信号STR
Nが入力され、これらの入力信号の論理和の否定をとっ
て出力するNOR回路306と、一方の入力端子にNO
R回路306の出力信号が入力され、他方の入力端子に
反転パラレル信号/Parallelが入力される第9OR回路
307と、一方の入力端子に転送モード信号STRNが入
力され、他方の入力端子に1/2倍信号S1/2が入力さ
れるNOR回路308と、一方の入力端子に反転シリア
ル信号/Serialが入力され、他方の入力端子にNOR回
路308の出力端子が接続された第10OR回路309
と、一方の入力端子には第9OR回路307の出力端子
が接続され、他方の入力端子には第10OR回路309
の出力端子が接続され、両OR回路の出力の論理積をと
って、スイッチSW11を制御すべく、スイッチSW1
1をオン状態とする場合に“H”レベルとなるスイッチ
制御信号SSW11を出力するNAND回路310と、第1
の入力端子に2倍信号SX2が入力され、第2の入力端子
に1.5倍信号SX1.5が入力され、第3の入力端子に1
倍信号SX1が入力され、これらの入力信号の論理和の否
定をとって出力するNOR回路311と、一方の入力端
子にNOR回路311の出力信号が入力され、他方の入
力端子に反転シリアル信号Serialが入力される第11O
R回路312と、一方の入力端子に反転パラレル信号/
Parallelが入力され、他方の入力端子に反転1倍信号/
SX1が入力された第12OR回路313と、一方の入力
端子には第11OR回路312の出力端子が接続され、
他方の入力端子には第12OR回路313の出力端子が
接続され、両OR回路の出力の論理積をとって、スイッ
チSW12を制御すべく、スイッチSW12をオン状態
とする場合に“H”レベルとなるスイッチ制御信号SSW
12を出力するNAND回路314と、を備えて構成され
ている。
また昇降圧制御回路203は、一方の入力端子に反転
シリアル信号/Serialが入力され、他方の入力端子に反
転1倍信号/SX1が入力される第13OR回路315
と、一方の入力端子に反転パラレル信号/Parallelが入
力され、他方の入力端子に第13OR回路315の出力
信号が入力され、反転パラレル信号/Parallelと第13
OR回路315の出力信号の論理積をとって、スイッチ
SW13を制御すべく、スイッチSW13をオン状態と
する場合に“H”レベルとなるスイッチ制御信号SSW13
を出力するNAND回路316と、一方の入力端子に反
転パラレル信号/Parallelが入力され、他方の入力端子
に反転1倍信号/SX1が入力される第14OR回路31
7と、一方の入力端子に反転シリアル信号/Serialが入
力され、他方の端子に第14OR回路317の出力信号
が入力され、反転シリアル信号/Serialと第14OR回
路317の出力信号の論理積をとって、スイッチSW1
4を制御すべく、スイッチSW14をオン状態とする場
合に“H”レベルとなるスイッチ制御信号SSW14を出力
するNAND回路318と、を備えて構成されている。
さらに昇降圧制御回路203は、一方の入力端子に1
/2倍信号S1/2が入力され、他方の入力端子に1.5
倍信号SX1.5が入力されるNOR回路319と、一方の
入力端子に反転パラレル信号/Parallelが入力され、他
方の入力端子にNOR回路319の出力信号が入力され
る第15OR回路320と、入力端子に3倍信号SX3が
入力され、3倍信号SX3を反転して反転3倍信号/SX3
として出力するインバータ321と、一方の入力端子に
反転シリアル信号/Serialが入力され、他方の入力端子
に反転3倍信号/SX3が入力され、反転シリアル信号/
Serialと反転3倍信号/SX3の論理和をとって出力する
第16OR回路322と、一方の入力端子には第15O
R回路320の出力端子が接続され、他方の入力端子に
は第16OR回路322の出力端子が接続され、両OR
回路の出力の論理積をとって、スイッチSW21を制御
すべく、スイッチSW21をオン状態とする場合に
“H”レベルとなるスイッチ制御信号SSW21を出力する
NAND回路323と、を備えて構成されている。
これらの構成の結果、昇降圧制御回路203は、図3
に示した昇降圧回路の動作説明図に対応するスイッチ制
御信号SSW1、SSW2、SSW3、SSW4、SSW11、SSW12、
SSW13、SSW14、SSW21をパラレル信号Parallel及びシ
リアル信号/Serialに基づくタイミングで出力すること
となる。
[1.2.5.3.4] 基準クロック信号出力回路 ここで、昇降圧倍率制御用クロック生成回路202に
おいてパラレル信号Parallel及びシリアル信号Serialを
生成する際に用いられるクロック信号CKを被駆動部L
1〜Lnの消費電流(=消費電力)に応じて出力する基
準クロック信号出力回路について図20を参照して説明
する。
基準クロック信号出力回路400は、大別すると、被
駆動部L1〜Lnの総消費電力を総消費電流として検出
する消費電流検出部401と、消費電流検出部401の
検出結果に基づいてパルス合成回路22が生成したクロ
ック信号CL1〜CL4を選択して昇降圧制御クロック
の基準となるクロック信号CKとして昇降圧倍率制御用
クロック生成回路202に出力するクロック選択部40
2と、を備えて構成されている。
この場合において、クロック信号CL1〜CL4の周
波数は、以下の関係にあるものとする。
(周波数 高) CL1>CL2>CL3>CL4 (周波数 低) これにより、クロック信号CLとしてクロック信号C
L1が出力される場合が最も電力供給能力が高く、高消
費電力に対応するものとなり、クロック信号CLとして
クロック信号CL4が出力される場合が最も電力供給能
力が低く、低消費電力に対応するものとなるように設定
されている。
また、図20中、被駆動部L1〜Lnは、状態制御信
号L10N〜Ln0Nにより駆動状態/非駆動状態が切り換
えられるものとする。
消費電流検出部401は、電源ラインに挿入した小抵
抗値を有する抵抗Rと、モータ駆動回路を含む被駆動部
L1〜Lnの消費電力を抵抗Rに発生する電圧に変換
し、各1ビッのディジタルデータAD1、AD2で表さ
れる2ビットのデータに変換するA/D変換器405
と、を備えて構成されている。
クロック選択部402は、ディジタルデータAD1が
入力され、反転ディジタルデータ/AD1を出力する第
1インバータ410と、ディジタルデータAD2が入力
され、反転ディジタルデータ/AD2を出力する第2イ
ンバータ411と、一方の入力端子にディジタルデータ
AD1が入力され、他方の入力端子にディジタルデータ
AD2が入力され、第1クロック選択信号を出力する第
1AND回路412と、一方の入力端子にディジタルデ
ータAD1が入力され、他方の入力端子に反転ディジタ
ルデータ/AD2が入力され、第2クロック選択信号を
出力する第2AND回路413と、一方入力端子に反転
ディジタルデータ/AD1が入力され、他方の入力端子
にディジタルデータAD2が入力され、第3クロック選
択信号を出力する第3AND回路414と、一方の入力
端子に反転ディジタルデータ/AD1が入力され、他方
の入力端子に反転ディジタルデータ/AD2が入力さ
れ、第4クロック選択信号を出力する第4AND回路4
15と、一方の入力端子にパルス合成回路22が生成し
たクロック信号CL1が入力され、他方の入力端子に入
力された第1クロック選択信号が“H”レベルの場合
に、クロック信号CL1をクロック信号CKとして出力
する第5AND回路416と、一方の入力端子にパルス
合成回路22が生成したクロック信号CL2が入力さ
れ、他方の入力端子に入力された第2クロック選択信号
が“H”レベルの場合に、クロック信号CL2をクロッ
ク信号CKとして出力する第6AND回路417と、一
方の入力端子にパルス合成回路22が生成したクロック
信号CL3が入力され、他方の入力端子に入力された第
3クロック選択信号が“H”レベルの場合に、クロック
信号CL3をクロック信号CKとして出力する第7AN
D回路418と、一方の入力端子にパルス合成回路22
が生成したクロック信号CL4が入力され、他方の入力
端子に入力された第4クロック選択信号が“H”レベル
の場合に、クロック信号CL4をクロック信号CKとし
て出力する第8AND回路419と、第5AND回路〜
第8AND回路の出力の論理和をとって、クロック信号
CL1〜CL4のいずれか一のクロック信号をクロック
信号CKとして出力するOR回路420と、を備えて構
成されている。
次に図20を参照して基準クロック出力回路の動作を
説明する。
消費電流検出部401のA/D変換器405は、モー
タ駆動回路を含む被駆動部L1〜Lnの消費電力を抵抗
Rに発生する電圧を各1ビッのディジタルデータAD
1、AD2で表される2ビットのデータに変換してクロ
ック選択部402に出力する。
より具体的には、図21に示すように、A/D変換器
405は、抵抗Rの両端に発生する電圧を4段階に分
け、最も抵抗Rの両端の電圧が低い第1段階の場合に
は、 AD1=0、AD2=0 とし、同様に、 第2段階: AD1=0、AD2=1 第3段階: AD1=1、AD2=0 とし、最も抵抗Rの両端の電圧が高い第4段階の場合に
は、 AD1=1、AD2=1 とする。この場合において、抵抗Rの両端の電圧が第1
段階から第4段階に向かうに従って、被駆動部L1〜L
nにおける消費電力が増大していることになる。
一方、クロック選択部402の第1インバータ410
は、ディジタルデータAD1が入力され、反転ディジタ
ルデータ/AD1を第3AND回路414および第4A
ND回路415に出力する。また第2インバータ411
は、ディジタルデータAD2が入力され、反転ディジタ
ルデータ/AD2を第2AND回路413および第4A
ND回路415に出力する。
これらの結果、抵抗Rの両端の電圧が第1段階の場
合、すなわち、被駆動部L1〜Lnの消費電力が最も低
い場合には、第4AND回路415の出力のみが“H”
レベルとなり、他の第1〜第3AND回路412〜41
4の出力は“L”レベルとなる。
従って、第5〜第8AND回路416〜419のう
ち、第8AND回路419のみが、クロック信号CL4
をOR回路に出力し、第5〜第7AND回路の出力41
6〜418は常に“L”レベルとなり、OR回路420
はクロック信号CL4をクロック信号CKとして出力す
ることとなる。
また、抵抗Rの両端の電圧が第2段階の場合には、第
3AND回路414の出力のみが“H”レベルとなり、
他の第1、第2、第4AND回路412、414、41
5の出力は“L”レベルとなる。
従って、第7AND回路414が、クロック信号CL
3をOR回路420に出力し、第5、第6、第8AND
回路416、417、419の出力は常に“L”レベル
となり、OR回路420はクロック信号CL3をクロッ
ク信号CKとして出力することとなる。
さらに、抵抗Rの両端の電圧が第3段階の場合には、
第2AND回路413の出力のみが“H”レベルとな
り、他の第1、第3、第4AND回路412、414、
415の出力は“L”レベルとなる。
従って、第6AND回路417が、クロック信号CL
2をOR回路420に出力し、第5、第7、第8AND
回路416、418、419の出力は常に“L”レベル
となり、OR回路420はクロック信号CL2をクロッ
ク信号CKとして出力することとなる。
さらにまた、抵抗Rの両端の電圧が第4段階の場合、
すなわち、被駆動部L1〜Lnの消費電力が最も高い場
合には、第1AND回路412の出力のみが“H”レベ
ルとなり、他の第2〜第4AND回路413〜415の
出力は“L”レベルとなる。
従って、第5AND回路416が、クロック信号CL
3をOR回路420に出力し、第6〜第8AND回路4
17〜419の出力は常に“L”レベルとなり、OR回
路420はクロック信号CL1をクロック信号CKとし
て出力することとなる。
これらの結果、抵抗Rの両端電圧が大きい、すなわ
ち、消費電力が大きいほど高周波のクロック信号が選択
され、単位時間当たりの電荷転送回数を多くすることが
でき、消費電力が大きな負荷の駆動に耐えることが可能
となる。
[1.3] 第1実施形態の動作 [1.3.1] [1.3.2] 第1実施形態の動作 次に図22を参照して第1実施形態の動作を説明す
る。
初期状態において、発電状態検出回路91は動作状
態、リミッタ回路LMは非動作状態、昇降圧回路49は
非動作状態、リミッタオン電圧検出回路92Aは非動作
状態、プレ電圧検出回路92Bは非動作状態、電源電圧
検出回路92Cは動作状態にあるものとする。
また、初期状態においては、大容量2次電源48の電
圧は、0.45[V]未満であるものとする。
さらに運針機構CS、CHMを駆動するための最低電圧
は、1.2[V]未満に設定されているものとする。
[1.3.2.1] 大容量2次電源電圧上昇時 [1.3.2.1.1] 0.0〜0.62[V]時 大容量2次電源の電圧が0.45[V]未満の場合に
は、昇降圧回路49は、非動作状態にあり、電源電圧検
出回路92Cにより検出される電源電圧も0.45
[V]未満となるため、運針機構CS、CHMは非駆動状
態のままである。
その後、発電状態検出回路91により発電装置40の
発電が検出されると、プレ電圧検出回路92Bは、動作
状態となる。
そして、大容量2次電源の電圧が0.45[V]を越
えると、電源電圧検出回路92Cの電源電圧検出信号S
PWに基づいて、リミッタ・昇降圧制御回路105が昇降
圧回路49に3倍昇圧動作を行わせるべく制御を行う。
これにより昇降圧回路49は、3倍昇圧動作を行い、
この3倍昇圧動作は、大容量2次電源の電圧が0.62
[V]となるまで、リミッタ・昇降圧制御回路105に
より継続される。
この結果、補助コンデンサ80の充電電圧は、1.3
5[V]以上となり、運針機構CS、CHMは駆動状態と
なる。
なお、この場合において、発電状態によっては、例え
ば、計時装置を急激に振った場合などには、急激に電圧
が上昇し、絶対定格電圧などを超過してしまう可能性が
あるため、3倍昇圧動作に移行させずに、2倍あるいは
1.5倍昇圧などのように昇降圧倍率を発電状態に応じ
て制御すれば、より安定した動作電圧の供給が可能とな
る。以下の場合においても同様である。
[1.3.2.1.2] 0.62[V]〜0.83
[V]時 大容量2次電源の電圧が0.62[V]を越えると、
電源電圧検出回路92Cの電源電圧検出信号SPWに基づ
いて、リミッタ・昇降圧制御回路105が昇降圧回路4
9に2倍昇圧動作を行わせるべく制御を行う。
これにより昇降圧回路49は、2倍昇圧動作を行い、
この2倍昇圧動作は、大容量2次電源の電圧が0.83
[V]となるまで、リミッタ・昇降圧制御回路105に
より継続される。
この結果、補助コンデンサ80の充電電圧は、1.2
4[V]以上となり、運針機構CS、CHMは相変わら
ず、駆動状態を継続することとなる。
[1.3.2.1.3] 0.83[V]〜1.23
[V]時 大容量2次電源の電圧が0.83[V]を越えると、
電源電圧検出回路92Cの電源電圧検出信号SPWに基づ
いて、リミッタ・昇降圧制御回路105が昇降圧回路4
9に1.5倍昇圧動作を行わせるべく制御を行う。
これにより昇降圧回路49は、1.5倍昇圧動作を行
い、この1.5倍昇圧動作は、大容量2次電源の電圧が
1.23[V]となるまで、リミッタ・昇降圧制御回路
105により継続される。
この結果、補助コンデンサ80の充電電圧は、1.2
4[V]以上となり、運針機構CS、CHMは相変わら
ず、駆動状態を継続することとなる。
[1.3.2.1.4] 1.23[V]以上時 大容量2次電源の電圧が1.23[V]を越えると、
電源電圧検出回路92Cの電源電圧検出信号SPWに基づ
いて、リミッタ・昇降圧制御回路105が昇降圧回路4
9に最終的には1倍昇圧動作(ショートモード)、すな
わち、非昇圧動作を行わせるべく制御を行う。
より詳細には、まず、昇降圧回路49は、クロック生
成回路104(図11参照)からのクロック信号CKか
らリミッタ・昇降圧制御回路105(図11参照)が生
成した昇降圧クロックCKUDに基づいて電荷転送モード
における充電サイクルと、電荷転送サイクルとを交互に
繰り返す。
そして、充電サイクル時には、図3(b)に示したよ
うに、第1の昇降圧クロックタイミング(パラレル接続
タイミング)においては、スイッチSW1をオン、スイ
ッチSW2をオフ、スイッチSW3をオン、スイッチS
W4をオフ、スイッチSW11をオン、スイッチSW1
2をオフ、スイッチSW13をオン、スイッチSW14
をオフ、スイッチSW21をオフとし、大容量2次電源
48に対し、コンデンサ49aおよびコンデンサ49b
がパラレルに接続されて、大容量2次電源48の電圧で
コンデンサ49aおよびコンデンサ49bが充電され
る。
そして、電荷転送サイクル時には、図3(b)に示す
ように、第2の昇降圧クロックタイミング(シリアル接
続タイミング)においては、スイッチSW1をオン、ス
イッチSW2をオフ、スイッチSW3をオフ、スイッチ
SW4をオン、スイッチSW11をオン、スイッチSW
12をオフ、スイッチSW13をオフ、スイッチSW1
4をオン、スイッチSW21をオフとし、補助コンデン
サ80に対し、コンデンサ49aおよびコンデンサ49
がパラレルに接続されて、コンデンサ49aおよびコン
デンサ49bの電圧、すなわち、大容量2次電源48の
電圧で補助コンデンサ80が充電され、電荷転送がなさ
れることとなる。
そして、補助コンデンサの充電状態が進んで、ショー
トモードに移行させても電源電圧変動が少ないと認めら
れる電圧になると、ショートモードに移行させる。
これにより昇降圧回路49は、1倍昇圧動作(ショー
トモード)を行い、この1倍昇圧動作は、大容量2次電
源48の電圧が1.23[V]未満となるまで、リミッ
タ・昇降圧制御回路105により継続される。
この結果、補助コンデンサ80の充電電圧は、1.2
3[V]以上となり、運針機構CS、CHMは相変わら
ず、駆動状態を継続することとなる。
そして、プレ電圧検出回路92Bにより大容量2次電
源48の電圧がプレ電圧VPRE(図12では、2.3
[V])を超過すると、プレ電圧検出回路92Bはリミ
ッタ動作許可信号SLMENをリミッタオン電圧検出回路9
2Aに出力し、リミッタオン電圧検出回路92Aは、動
作状態に移行し、大容量2次電源48の充電電圧VC
と、予め定めたリミッタオン基準電圧VLMONと、所定サ
ンプリング間隔で比較することによりリミッタ回路LM
を動作状態とするか否かを検出する。
この場合において、発電部Aは断続的に発電を行うも
のであり、その発電周期が第1周期以上の間隔であると
した場合に、リミッタオン電圧検出回路92Aは、第1
周期以下の周期である第2周期を有するサンプリング間
隔で検出を行っている。
そして、大容量2次電源48の充電電圧VCが2.5
[V]を超過すると、リミッタ回路LMをオン状態とす
べく、リミッタオン信号SLMONをリミッタ回路LMに出
力する。
この結果、リミッタ回路LMは、発電部Aを大容量2
次電源48から電気的に切り離されることとなる。
これにより、過大な発電電圧VGENが大容量2次電源
48に印加されることがなくなり、大容量2次電源の耐
圧を越えた電圧が印加されることによる大容量2次電源
48の破損、ひいては、計時装置1の破損を防止するこ
とが可能となっている。
その後、発電検出部91において、発電が検出されな
くなり、発電状態検出部91から発電状態検出信号SPD
ETが出力されなくなると、大容量2次電源48の充電電
圧VCに拘わらず、リミッタ回路LMはオフ状態とな
り、リミッタオン電圧検出回路92A、プレ電圧検出回
路92Bおよび電源電圧検出回路92Cは、非動作状態
となる。
[1.3.2.1.5] 昇圧倍率増加時の処理 リミッタ回路LMのオン状態において、大容量2次電
源48の電圧を昇降圧回路49により昇圧している最中
である場合には、安全確保のため、昇圧倍率を低下さ
せ、あるいは、昇圧動作を停止する必要がある。
より一般的には、リミッタオン電圧検出回路92Aに
おける検出結果に基づいて発電装置40における発電電
圧が予め定めたリミッタオン電圧以上となり、かつ、電
源昇降圧回路49が昇圧を行っている場合に昇圧倍率N
を昇圧倍率N’(N’は、実数、かつ、1≦N’<N)
に設定すれば良い。
これは、非発電状態から発電状態に移行した場合のよ
うに、急激な電圧上昇が想定される場合に、昇圧してい
ることに起因する絶対定格電圧超過などによる破損を確
実に防止するためである。
[1.3.2.2] 大容量2次電源電圧下降時 [1.3.2.2.1] 1.20[V]以上時 大容量2次電源48の充電電圧VCが2.5[V]を
超過した状態では、リミッタオン信号SLMONをリミッタ
回路LMに出力されており、リミッタ回路LMをオン状
態となって、リミッタ回路LMは、発電部Aを大容量2
次電源48から電気的に切り離された状態となってい
る。
この状態においては、リミッタオン電圧検出回路92
A、プレ電圧検出回路92Bおよび電源電圧検出回路9
2Cは、全て動作状態となっている。
その後、大容量2次電源48充電電圧VCが2.5
[V]未満となると、リミッタオン電圧検出回路92A
は、リミッタ動作許可信号SLMENをリミッタ回路LMに
出力するのを停止し、リミッタ回路LMはオフ状態とな
る。
さらに大容量2次電源48の充電電圧VCが低下し、
2.3[V]未満となると、プレ電圧検出回路92Bは
リミッタ動作許可信号SLMENをリミッタオン電圧検出回
路92Aに出力しなくなり、リミッタオン電圧検出回路
92Aは、非動作状態に移行し、リミッタ回路LMは、
オフ状態となる。
なお、上記常態化においては、電源電圧検出回路92
Cの電源電圧検出信号SPWに基づいて、リミッタ・昇降
圧制御回路105が昇降圧回路49に1倍昇圧動作、す
なわち、非昇圧動作を行わせるべく制御を行っており、
運針機構CS、CHMは相変わらず、駆動状態を継続する
こととなる。
[1.3.2.2.2] 1.20[V]〜0.80
[V]時 大容量2次電源の電圧が1.23[V]未満となる
と、電源電圧検出回路92Cの電源電圧検出信号SPWに
基づいて、リミッタ・昇降圧制御回路105が昇降圧回
路49に1.5倍昇圧動作を行わせるべく制御を行う。
これにより昇降圧回路49は、1.5倍昇圧動作を行
い、この1.5倍昇圧動作は、大容量2次電源の電圧が
0.80[V]となるまで、リミッタ・昇降圧制御回路
105により継続される。
この結果、補助コンデンサ80の充電電圧は、1.2
[V]以上1.8[V]未満となり、運針機構CS、CH
Mは相変わらず、駆動状態を継続することとなる。
[1.3.2.2.3] 0.80[V]〜0.60
[V]時 大容量2次電源の電圧が0.80[V]未満となる
と、電源電圧検出回路92Cの電源電圧検出信号SPWに
基づいて、リミッタ・昇降圧制御回路105が昇降圧回
路49に2倍昇圧動作を行わせるべく制御を行う。
これにより昇降圧回路49は、2倍昇圧動作を行い、
この2倍昇圧動作は、大容量2次電源の電圧が0.60
[V]となるまで、リミッタ・昇降圧制御回路105に
より継続される。
この結果、補助コンデンサ80の充電電圧は、1.2
0[V]以上1.6[V]未満となり、運針機構CS、
CHMは相変わらず、駆動状態を継続することとなる。
[1.3.2.2.4] 0.6[V]〜0.45
[V]時 大容量2次電源の電圧が0.6[V]未満となると、
電源電圧検出回路92Cの電源電圧検出信号SPWに基づ
いて、リミッタ・昇降圧制御回路105が昇降圧回路4
9に3倍昇圧動作を行わせるべく制御を行う。
これにより昇降圧回路49は、3倍昇圧動作を行い、
この3倍昇圧動作は、大容量2次電源の電圧が0.45
[V]となるまで、リミッタ・昇降圧制御回路105に
より継続される。
この結果、補助コンデンサ80の充電電圧は、1.3
5[V]以上1.8[V]未満となり、運針機構CS、
CHMは駆動状態となる。
[1.3.2.2.5] 0.45[V]未満 大容量2次電源48の電圧が0.45[V]未満とな
った場合には、昇降圧回路49を非動作状態とし、運針
機構CS、CHMは非駆動状態として、大容量2次電源4
8の充電のみを行う。
これにより昇圧にともなう無駄な電力消費を低減し、
運針機構CS、CHMの再駆動までの時間を短縮すること
ができる。
[1.3.2.2.6] 昇圧倍率低下時の処理 前回の昇圧倍率を低下させた(例えば、2倍→1.5
倍)タイミングから実際の充電電圧Vcが安定するのに
十分な期間が経過するまでは、昇圧倍率の再度の低下は
行わないようにする必要がある。
これは、昇圧倍率を低下させたとしても、実際の昇圧
後の電圧は一瞬にして変化するわけではなく、徐々に昇
圧倍率低下後の電圧に近づいて行くこととなるため、昇
圧倍率が低くなりすぎてしまうからである。
より一般的には、昇圧倍率N(Nは実数)を昇圧倍率
N’(N’は、実数、かつ、1≦N’<N)に変更した
タイミングから予め定めた所定の倍率変更禁止時間が経
過したか否かを判別し、前回の前記昇圧倍率Nを前記昇
圧倍率N’に変更したタイミングから予め定めた所定の
倍率変更禁止時間が経過するまでは、昇圧倍率の変更を
禁止すればよい。
[1.4] 第1実施形態の効果 以上の説明のように、本第1実施形態によれば、大容
量2次電源48から昇降圧回路を介して昇降圧倍率M’
(M’は1以外の正の実数)で補助コンデンサ80への
電荷の転送を行っている状態から大容量2次電源48と
補助コンデンサ80とを電気的に直結する状態に移行さ
せるに際し、大容量2次電源48から前記昇降圧回路を
介して昇降圧倍率M=1の非昇降圧状態で補助コンデン
サ80への前記電気エネルギーの転送を行わせ、大容量
2次電源48と補助コンデンサ80の電位差を所定電位
差未満とするので、昇圧倍率の変更による急激な電源電
圧変動を招くことがないので、電源電圧の急激な電圧変
動に伴う電子機器、特に携帯用電子機器(計時装置)の
誤動作を防止することができる。
[2] 第2実施形態 上記第1実施形態において説明したように、図20お
よび図21においては、消費電力を検出し、検出した消
費電力に基づいて、単位時間当たりの電荷転送回数を設
定していたが、本第2実施形態は、転送回数を記憶する
ROM(転送回数記憶手段として機能)を備え、被駆動
部L1〜Lnに対応する状態制御信号L1ON〜LnONに
基づいてROMの記憶内容を呼び出し、パルス合成回路
22が生成したクロック信号に基づいて負荷の大小に対
応するクロック信号CKをクロック選択部(転送回数判
別手段として機能)により出力するものである。以下の
説明においては、説明の簡略化のため、被駆動部が3つ
の場合、すなわち、被駆動部L1〜L3を備える場合に
ついて説明し、負荷の大きさは、 (負荷 大) L1>L2>L3 (負荷 小) であるものとする。
まず、図23を参照して本第2実施形態の構成につい
て説明する。
基準クロック信号出力回路450は、大別すると、被
駆動部L1〜L3の駆動状態/被駆動状態に対応する状
態制御信号L1ON〜L3ONの信号状態に基づいて出力端
子D1〜D8のうちのいずれか一の出力端子を“H”レ
ベルとするROM451と、ROMの出力端子D1〜D
8の信号状態に基づいて、パルス合成回路22が生成し
たクロック信号CL1〜CL8を選択して昇降圧制御ク
ロックの基準となるクロック信号CKとして昇降圧倍率
制御用クロック生成回路202に出力するクロック選択
部452と、を備えて構成されている。
クロック選択部452は、一方の入力端子に出力端子
D1が接続され、他方の入力端子にパルス合成回路22
が生成したクロック信号CL8が入力され、出力端子D
1が“H”レベルの場合に、クロック信号CL8をクロ
ック信号CKとして出力する第1AND回路452-1
と、一方の入力端子に出力端子D2が接続され、他方の
入力端子にパルス合成回路22が形成したクロック信号
CL7が入力され、出力端子D2が“H”レベルの場合
に、クロック信号CL7をクロック信号CKとして出力
する第2AND回路452-2と、一方の入力端子に出力
端子D3が接続され、他方の入力端子にパルス合成回路
22が生成したクロック信号CL6が入力され、出力端
子D3が“H”レベルの場合に、クロック信号CL6を
クロック信号CKとして出力する第3AND回路452
-3(図示せず)と、一方の入力端子に出力端子D4が接
続され、他方の入力端子にパルス合成回路22が生成し
たクロック信号CL5が入力され、出力端子D4が
“H”レベルの場合に、クロック信号CL5をクロック
信号CKとして出力する第4AND回路452-4(図示
せず)と、一方の入力端子に出力端子D5が接続され、
他方の入力端子にパルス合成回路22が生成したクロッ
ク信号CL4が入力され、出力端子D5が“H”レベル
の場合に、クロック信号CL4をクロック信号CKとし
て出力する第5AND回路452-5(図示せず)と、一
方の入力端子に出力端子D6が接続され、他方の入力端
子にパルス合成回路22が生成したクロック信号CL3
が入力され、出力端子D6が“H”レベルの場合に、ク
ロック信号CL3をクロック信号CKとして出力する第
6AND回路452-6(図示せず)と、一方の入力端子
に出力端子D7が接続され、他方の入力端子にパルス合
成回路22が生成したクロック信号CL2が入力され、
出力端子D7が“H”レベルの場合に、クロック信号C
L2をクロック信号CKとして出力する第7AND回路
452-7(図示せず)と、一方の入力端子に出力端子D
8が接続され、他方の入力端子にパルス合成回路22が
生成したクロック信号CL1が入力され、出力端子D8
が“H”レベルの場合に、クロック信号CL1をクロッ
ク信号CKとして出力する第8AND回路452-8と、
第1AND回路〜第8AND回路の出力の論理和をとっ
て、クロック信号CL1〜CL8のいずれか一のクロッ
ク信号をクロック信号CKとして出力するOR回路45
3と、を備えて構成されている。
ここで、図23および図24を参照して動作を説明す
る。
図24に示すように、被駆動部L1〜L3に対応する
状態制御信号L1ON〜L3ONの状態に応じて、ROMの
出力端子D1〜D8のいずれかが排他的に“H”レベル
となる。
より具体的に、一例を挙げて説明する。
例えば、被駆動部L1〜L3の全てが非駆動状態にあ
る場合には、状態制御信号L1ON〜L3ONは全て“H”
レベル、すなわち、“0”であるため、ROM451の
出力端子D1のみが“H”レベルとなる。
この結果、クロック選択部452の第1AND回路4
52-1の一方の端子が“H”レベルとなり、第1AND
回路452-1の出力端子からクロック信号CL8がOR
回路に出力される。
また、第2〜第8AND回路452-2〜452-8の出
力は全て“H”レベルとなる。
従って、OR回路453からはクロック信号CL8が
クロック信号CKとして出力されることとなる。
同様に、被駆動部L2のみが駆動状態にある場合に
は、状態制御信号L2ONが“H”レベル、すなわち、
“1”、状態制御信号L1ON、L3ONは“L”レベル、
すなわち、“0”であるため、ROM451の出力端子
D3のみが“H”レベルとなる。
この結果、第3AND回路452-3の一方の端子が
“H”レベルとなり、第3AND回路の出力端子からク
ロック信号CL6がOR回路に出力される。
また、第1、第2、第4〜第8AND回路452-1、
452-2〜452-8の出力は全て“H”レベルとなる。
従って、OR回路453からはクロック信号CL6が
クロック信号CKとして出力されることとなる。
さらに被駆動部L1〜L3の全てが駆動状態にある場
合には、状態制御信号L1ON〜L3ONは全て“H”レベ
ル、すなわち、“1”であるため、ROM451の出力
端子D8のみが“H”レベルとなる。
この結果、第8AND回路452-8の一方の端子が
“H”レベルとなり、第8AND回路452-8の出力端
子からクロック信号CL1がOR回路453に出力され
る。
また、第1〜第7AND回路452-1〜452-7の出
力は全て“H”レベルとなる。
従って、OR回路453からはクロック信号CL1が
クロック信号CKとして出力されることとなる。
他の動作および効果については、第1実施形態と同様
である。
[3] 第3実施形態 次に昇降圧用のコンデンサの容量値に基づいて転送回
数を決定する場合に用いられるパルス合成回路を有する
第3実施形態の構成について説明する。
本第3実施形態のパルス合成回路22Aは、第2実施
形態のパルス合成回路22に代えて用いることが可能と
なっている。
図25に第3実施形態のパルス合成回路の概要構成ブ
ロック図を示す。
パルス合成回路22Aは、図25に示すように、発振
器21の基準パルス信号を分周して第1分周信号S1を
出力する第1分周回路501と、第1分周信号S1がク
ロック端子に入力され、1/2分周して第2分周信号S
2として出力する1/2分周回路502と、昇降圧用の
コンデンサの容量が所定の基準容量より大きい場合に
“H”レベルとなるコンデンサ容量信号SCNDに基づい
て第1分周信号S1あるいは第2分周信号S2のいずれ
かを選択的に出力する選択回路503と、選択回路50
3の出力信号を分修してクロック信号CL1〜CL8を
生成する第2分周回路504と、を備えて構成されてい
る。
選択回路503は、一方の入力端子に第2分周信号S
2が入力され、他方の入力端子にコンデンサ容量信号S
CNDが入力される第1AND回路505と、コンデンサ
容量信号SCNDを反転して反転コンデンサ容量信号/SC
NDを出力するインバータ506と、一方の入力端子に第
1分周信号S1が入力され、他方の入力端子に反転コン
デンサ容量信号が入力される第2AND回路507と、
一方の入力端子に第1AND回路505が接続され、他
方の入力端子に第2AND回路507が接続されたOR
回路508と、を備えて構成されている。
次に動作を説明する。
パルス合成回路22Aの第1分周回路501は、発振
器21の基準パルス信号を分周して第1分周信号S1を
1/2分周回路502および選択回路503の第2AN
D回路507に出力する。
1/2分周回路502は、第1分周信号S1を1/2
分周して第2分周信号S2として第1AND回路505
に出力する。
一方、インバータ506は、コンデンサ容量信号SCN
Dを反転して反転コンデンサ容量信号/SCNDを第2AN
D回路507に出力する。
これらの結果、昇降圧用のコンデンサ容量信号SCND
が“H”レベルの場合、すなわち、コンデンサの容量が
所定の基準容量より大きい場合には、第2分周信号S2
がOR回路508に出力され、コンデンサ容量信号SCN
Dが“L”レベルの場合、すなわち、昇降圧用のコンデ
ンサの容量が所定の基準容量より小さい場合には、第1
分周信号S1がOR回路508に出力されることとな
る。
これにより第2分周回路504は、選択回路503の
出力信号を分周してクロック信号CL1〜CL8を生成
するので、コンデンサの容量が基準容量より大きい場合
には、分周することにより生成されるクロック信号CL
1〜CL8の周波数は、コンデンサの基準容量が小さい
場合に生成されるクロック信号CL1〜CL8の周波数
よりもそれぞれ1/2倍の値を有していることとなる。
このことは、昇降圧用のコンデンサの容量が小さい場
合には、1回あたりの電荷転送量が小さいので、転送回
数、すなわち、転送クロックを大きくし、昇降圧用のコ
ンデンサの容量が大きい場合には、1回あたりの電荷転
送量が大きいので、転送回数を低減させるべく、転送ク
ロックを小さくするのである。
本第3実施形態によれば、昇降圧用のコンデンサの容
量に応じて最適な転送クロックを得ることが可能とな
り、より効率的な電荷転送を行うことができる。
[4] 第4実施形態 上記各実施形態においては、電荷転送時においても、
強制的に負荷の駆動を停止することはなかったが、本第
4実施形態においては、電荷転送時に高負荷の被駆動部
の駆動を強制的に禁止している。
図26に第4実施形態の計時装置の要部の概要構成図
を示す。
計時装置1Aは、4つの被駆動部L1〜L4を備えて
おり、被駆動部L1および被駆動部L2は、被駆動部L
3および被駆動部L4に比較して、高負荷となっている
ものとする。
さらに計時装置1Aは、昇降圧倍率が1.5倍昇圧か
ら1倍昇圧(=非昇降圧)に移行した場合、あるいは、
昇降圧倍率が1/2倍昇降から1倍昇圧に移行した場合
に、クロック信号CLの1〜2周期(この範囲で不定)
の期間、すなわち、電荷転送時に、“H”レベルとなる
電荷転送モード信号STRNを反転して反転電荷転送モー
ド信号/STRNを出力するインバータ521と、一方の
入力端子に被駆動部L1を駆動状態とする際に“H”レ
ベル、被駆動部L1を非駆動状態とする際に“H”レベ
ルとなる状態制御信号L1ONが入力され、他方の入力端
子に反転電荷転送モード信号/STRNが入力され、非電
荷転送モード時には状態制御信号L1ONに基づいて駆動
状態/非駆動状態を切り換え、電荷転送モード時には状
態制御信号L1ONの信号レベルに拘わらず被駆動部L1
を強制的に非駆動状態とするためのAND回路522
と、一方の入力端子に被駆動部L2を駆動状態とする際
に“H”レベル、被駆動部L1を非駆動状態とする際に
“L”レベルとなる状態制御信号L2ONが入力され、他
方の入力端子に反転電荷転送モード信号/STRNが入力
され、非電荷転送モード時には状態制御信号L2ONに基
づいて駆動状態/非駆動状態を切り換え、電荷転送モー
ド時には状態制御信号L2ONの信号レベルに拘わらず被
駆動部L2を強制的に非駆動状態とするAND回路52
3と、を備えて構成されている。
この場合において、インバータ521、AND回路5
22およびAND回路523は、転送時高負荷駆動禁止
手段として機能している。
次に動作を説明する。
まず、非転送モード時の動作について説明する。
非転送モード時にはおいては、電荷転送モード信号S
TRNは“L”レベルであるので、インバータ521から
出力される反転電荷転送モード信号/STRNは“H”レ
ベルとなる。
従って、AND回路522は、状態制御信号L1ONに
基づいて駆動状態/非駆動状態を切り換え、AND回路
523は、状態制御信号L2ONに基づいて駆動状態/非
駆動状態を切り換えることとなる。
このとき、被駆動部L3は、状態制御信号L3ONに基
づいて駆動状態/非駆動状態を切り換え、被駆動部L4
は、状態制御信号L4ONに基づいて駆動状態/非駆動状
態を切り換えることとなる。
一方、転送モード時においては、電荷転送モード信号
STRNは“H”レベルであるので、インバータ521か
ら出力される反転電荷転送モード信号/STRNは“L”
レベルとなる。
従って、AND回路522は、状態制御信号L1ONの
信号レベルに拘わらずに“L”レベルを出力することと
なり、被駆動部L1は非駆動状態となる。
同様にAND回路522は、状態制御信号L2ONの信
号レベルに拘わらずに“L”レベルを出力することとな
り、被駆動部L2は非駆動状態となる。
この場合においても、被駆動部L3は、状態制御信号
L3ONに基づいて駆動状態/非駆動状態を切り換え、被
駆動部L4は、状態制御信号L4ONに基づいて駆動状態
/非駆動状態を切り換えることとなる。
従って、本第4実施形態によれば、電荷転送モード時
には、高負荷の被駆動部L1、L2は、常に非駆動状態
となって、計時装置の安定駆動を行うことが可能とな
る。
すなわち、電荷転送サイクルを上げても電荷転送モー
ドにおける電力供給能力では、後段の回路を安定して駆
動できず、1倍昇圧時(ショートモード)でのみ駆動可
能な高消費電力の後段回路(例えば、モータ駆動回路、
アラーム駆動回路、センサ駆動回路、照明装置駆動回路
等)を駆動する場合には、電荷転送モードでの高消費電
力の後段回路の動作を禁止し、電源電圧の安定化を図る
ことができるので、高消費電力の後段回路を動作させる
ことにより電源電圧が低下し、中央制御回路93やパル
ス合成回路22などが誤動作することを防止でき、しか
も、これらの高消費電力の後段回路の動作を安定させる
ことができる。
[5.] 実施形態の変形例 [5.1] 第1変形例 以上の説明においては、1.5倍昇圧から1倍昇圧
(非昇降圧)に移行させる際に電荷転送モードを介して
昇圧倍率を変更する場合について説明したが、L(Lは
1未満の正の実数)倍降圧から1倍昇圧(非昇降圧)に
移行させる際にも電荷転送モードを介して昇圧倍率を変
更する場合にも適用することが可能である。
この場合においても、補助コンデンサ80と大容量2
時電源48との間で急激に電荷が移動することがなくな
り、安定した電源供給を行うことができる。
[5.2] 第2変形例 以上の説明における各種電圧値は、一例であり、対応
する電子機器(携帯用電子機器)に応じて適宜変更され
ることは当然である。
[5.3] 第3変形例 上記実施形態においては、2つのモードで時分および
秒を表示する計時装置を例に説明しているが、時分およ
び秒を一つのモータを用いて時刻表示する計時装置につ
いても本発明の適用が可能である。
逆に3個以上のモータ(秒針、分針、時針、カレン
ダ、クロノグラフなどを個別に制御するモータ)を有す
る計時装置についても本発明の適用が可能である。
[5.4] 第4変形例 上記実施形態では、発電装置40として、回転錘45
の回転運動をロータ43に伝達し、該ロータ43の回転
により出力用コイル44に起電力Vgenを発生させる
電磁発電装置を採用しているが、本発明はこれに限定さ
れることなく、例えば、ゼンマイの復元力(第1のエネ
ルギーに相当)により回転運動を生じさせ、該回転運動
で起電力を発生させる発電装置や、外部あるいは自励に
よる振動または変位(第1のエネルギーに相当)を圧電
体に加えることにより、圧電効果によって電力を発生さ
せる発電装置であってもよい。
さらに太陽光等の光エネルギー(第1のエネルギーに
相当)を利用した光電変換により電力を発生させる発電
装置であっても良い。
さらにまた、ある部位と他の部位との温度差(熱エネ
ルギー;第1のエネルギーに相当)による熱発電により
電力を発生させる発電装置であっても良い。
また、放送、通信電波などの浮遊電磁波を受信し、そ
のエネルギー(第1のエネルギーに相当)を利用した電
磁誘導型発電装置を用いるように構成することも可能で
ある。
また、異なる発電装置を複数用いた構成を採ることも
可能である。
[5.5] 第5変形例 上記実施形態では、腕時計型の計時装置1を一例とし
て説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、腕時計以外にも、懐中時計などであってもよい。ま
た、電卓、携帯電話、携帯用パーソナルコンピュータ、
電子手帳、携帯ラジオ、携帯型VTRなどの各種電子機
器、特に携帯用電子機器に適用することもできる。
[5.6] 第6変形例 上記実施形態においては、基準電位(GND)をVd
d(高電位側)に設定したが、基準電位(GND)をV
ss(低電位側)に設定してもよいことは勿論である。
この場合には、設定電圧値VoおよびVbasは、Vs
sを基準として、高電圧側に設定される検出レベルとの
電位差を示すものとなる。
[6] 実施形態の効果 上記各実施形態によれば、第1の電源から電源昇降圧
回路を介して昇降圧倍率M’(M’は1以外の正の実
数)で第2の電源への電気エネルギーの転送を行ってい
る状態から第1の電源と第2の電源とを電気的に直結す
る状態に移動させるに際し、第1の電源から電源昇降圧
回路を介して昇降圧倍率M=1の非昇降圧状態で第2の
電源への電気エネルギーの転送を行わせ、第1の電源と
第2の電源の電位差を所定電位差未満とするので、昇圧
倍率の変更による急激な電源電圧変動を招くことがな
く、電源電圧の急激な電圧変動に伴う電子機器(携帯用
電子機器)の誤動作を防止することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−72271(JP,A) 特開 平10−26675(JP,A) 特開 平9−171086(JP,A) 特開 平10−31081(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G04C 10/00 - 10/04 G04G 19/00 H03M 3/00 - 3/44

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のエネルギーを第2のエネルギーで
    ある電気エネルギーに変換することにより発電を行う発
    電手段と、 前記発電により得られた電気エネルギーを蓄える第1電
    源手段と、 前記第1電源手段から供給される電気エネルギーの電圧
    を電圧変換倍率M(Mは正の実数)で変換する電源電圧
    変換手段と、 前記電源電圧変換手段を介して前記第1電源手段に蓄え
    られた電気エネルギーが転送され、転送された電気エネ
    ルギーを蓄える第2電源手段と、 前記第1電源手段または前記第2電源手段から供給され
    る電気エネルギーにより駆動される被駆動手段と、 前記第1電源手段から前記電源電圧変換手段を介して電
    圧変換倍率M’(M’は1以外の正の実数)で前記第2
    電源手段への前記電気エネルギーの転送を行っている状
    態から前記第1電源手段と前記第2電源手段とを電気的
    に直結する状態に移行させるに際し、前記第1電源手段
    から前記電源電圧変換手段を介して電圧変換倍率M=1
    の非電圧変換状態で前記第2電源手段への前記電気エネ
    ルギーの転送を行わせ、前記第1電源手段と前記第2電
    源手段の電位差を所定電位差未満とする非電圧変換転送
    制御手段と、 を備えたことを特徴とする電子機器。
  2. 【請求項2】 請求の範囲第1項記載の電子機器におい
    て、 前記第2電源手段への前記電気エネルギーの転送は、前
    記電源電圧変換手段に前記第1電源手段からの電気エネ
    ルギーを蓄える蓄電サイクルと、前記電源電圧変換手段
    に蓄えた前記電気エネルギーを前記第2電源手段に転送
    する転送サイクルと、により実現され、 前記非電圧変換転送制御手段は、前記蓄電サイクルと前
    記転送サイクルとを繰り返すに際し、前記転送サイクル
    の単位時間当たりの回数である転送回数を要求される電
    気エネルギー転送能力に基づいて変化させる転送回数制
    御手段を備えたことを特徴とする電子機器。
  3. 【請求項3】 請求の範囲第2項記載の電子機器におい
    て、 前記転送回数制御手段は、前記被駆動手段の消費電力に
    基づいて前記転送回数を定めることを特徴とする電子機
    器。
  4. 【請求項4】 請求の範囲第3項記載の電子機器におい
    て、 前記被駆動手段の消費電力を検出する消費電力検出手段
    を備えたことを特徴とする電子機器。
  5. 【請求項5】 請求の範囲第2項記載の電子機器におい
    て、 前記転送回数制御手段は、複数の被駆動手段に対応する
    前記転送回数を予め記憶する転送回数記憶手段と、 前記複数の被駆動手段のうち実際に駆動しようとする被
    駆動手段に対応させて前記転送回数記憶手段から読み出
    すべき前記転送回数を判別する転送回数判別手段と、 を備えたことを特徴とする電子機器。
  6. 【請求項6】 請求の範囲第2項記載の電子機器におい
    て、 前記電源電圧変換手段は、電圧変換を行うための昇降圧
    用コンデンサを有し、 前記転送回数制御手段は、前記昇降圧用コンデンサの容
    量に基づいて前記転送回数を定めることを特徴とする電
    子機器。
  7. 【請求項7】 請求の範囲第2項記載の電子機器におい
    て、 前記転送回数制御手段は、1回の前記転送サイクルにお
    いて、転送可能な電気エネルギー量をQ0とし、前記単
    位時間当たりの転送回数をNとし、前記被駆動手段の前
    記単位時間当たりの消費電力をQDRVとした場合に、次
    式を満たすように前記単位時間当たりの転送回数Nを定
    めることを特徴とする電子機器。 QDRV≦Q0×N
  8. 【請求項8】 請求の範囲第1項記載の電子機器におい
    て、 前記非電圧変換転送制御手段は、前記非電圧変換状態で
    前記第2電源手段への前記電気エネルギーの転送を行わ
    せている状態においては、前記転送で供給可能な電気エ
    ネルギーに相当する電力を越える電力を消費する前記被
    駆動手段の駆動を禁止する転送時高負荷駆動禁止手段を
    備えたことを特徴とする電子機器。
  9. 【請求項9】 請求の範囲第1項記載の電子機器におい
    て、 前記被駆動手段は、時刻表示を行う計時手段を備えたこ
    とを特徴とする電子機器。
  10. 【請求項10】 第1のエネルギーを第2のエネルギー
    である電気エネルギーに変換することにより発電を行う
    発電装置と、前記発電により得られた電気エネルギーを
    蓄える第1電源装置と、前記第1電源装置から供給され
    る電気エネルギーの電圧を電圧変換倍率M(Mは正の実
    数)で電圧変換する電源電圧変換装置と、前記電源電圧
    変換装置を介して前記第1電源装置に蓄えられた電気エ
    ネルギーが転送され、転送された電気エネルギーを蓄え
    る第2電源装置と、前記第1電源装置または前記第2電
    源装置から供給される電気エネルギーにより駆動される
    被駆動装置と、を備えた電子機器の制御方法において、 前記第1電源装置から前記電源電圧変換装置を介して電
    圧変換倍率M’(M’は1以外の正の実数)で前記第2
    電源装置への前記電気エネルギーの転送を行っている状
    態から前記第1電源装置と前記第2電源装置とを電気的
    に直結する状態に移行させるに際し、前記第1電源装置
    から前記電源電圧変換装置を介して電圧変換倍率M=1
    の非電圧変換状態で前記第2電源装置への前記電気エネ
    ルギーの転送を行わせ、前記第1電源装置と前記第2電
    源装置の電位差を所定電位差未満とする非電圧変換転送
    制御工程を備えたことを特徴とする電子機器の制御方
    法。
  11. 【請求項11】 請求の範囲第10項記載の電子機器の
    制御方法において、 前記第2電源装置への前記電気エネルギーの転送は、前
    記電源電圧変換装置に前記前記第1電源装置からの電気
    エネルギーを蓄える蓄電サイクルと、前記電源電圧変換
    装置に蓄えた前記電気エネルギーを前記第2電源装置に
    転送する転送サイクルと、により実現され、 前記非電圧変換転送制御工程は、前記蓄電サイクルと前
    記転送サイクルとを繰り返すに際し、前記転送サイクル
    の単位時間当たりの回数である転送回数を要求される電
    気エネルギー転送能力に基づいて変化させる転送回数制
    御工程を備えたことを特徴とする電子機器の制御方法。
  12. 【請求項12】 請求の範囲第11項記載の電子機器の
    制御方法において、 前記転送回数制御工程は、前記被駆動装置の消費電力に
    基づいて前記転送回数を定めることを特徴とする電子機
    器の制御方法。
  13. 【請求項13】 請求の範囲第12項記載の電子機器の
    制御方法において、 前記被駆動装置の消費電力を検出する消費電力検出工程
    を備えたことを特徴とする電子機器の制御方法。
  14. 【請求項14】 請求の範囲第11項記載の電子機器の
    制御方法において、 前記転送回数制御工程は、予め記憶した複数の被駆動装
    置に対応する前記転送回数のうち実際に駆動しようとす
    る被駆動装置に対応させて前記転送回数を判別する転送
    回数判別工程を備えたことを特徴とする電子機器の制御
    方法。
  15. 【請求項15】 請求の範囲第11項記載の電子機器の
    制御方法において、 前記電源電圧変換装置は、電圧変換を行うための昇降圧
    用コンデンサを有し、 前記転送回数制御工程は、前記昇降圧用コンデンサの容
    量に基づいて前記転送回数を定めることを特徴とする電
    子機器の制御方法。
  16. 【請求項16】 請求の範囲第11項記載の電子機器の
    制御方法において、 前記転送回数制御工程は、1回の前記転送サイクルにお
    いて、転送可能な電気エネルギー量をQ0とし、前記単
    位時間当たりの転送回数をNとし、前記被駆動装置の前
    記単位時間当たりの消費電力をQDRVとした場合に、次
    式を満たすように前記単位時間当たりの転送回数Nを定
    めることを特徴とする電子機器の制御方法。 QDRV≦Q0×N
  17. 【請求項17】 請求の範囲第10項記載の電子機器の
    制御方法において、 前記非電圧変換転送制御工程は、前記非電圧変換状態で
    前記第2電源装置への前記電気エネルギーの転送を行わ
    せている状態においては、前記転送で供給可能な電気エ
    ネルギーに相当する電力を越える電力を消費する前記駆
    動装置の駆動を禁止する転送時高負荷駆動禁止工程を備
    えたことを特徴とする電子機器の制御方法。
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