JP3413440B2 - 船舶推進装置 - Google Patents
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- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
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- F01N13/12—Exhaust or silencing apparatus characterised by constructional features ; Exhaust or silencing apparatus, or parts thereof, having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F01N1/00 - F01N5/00, F01N9/00, F01N11/00 specially adapted for submerged exhausting
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、前後２枚のプロペラを
互いに逆方向に回転駆動する所謂二重反転方式を採用す
る船舶推進装置に関する。 【０００２】 【従来の技術】船外機等に設けられる船舶推進装置にお
いて、二重反転方式を採用すれば高い推進効率が得られ
ることは既に知られている。斯かる船舶推進装置は、一
方向に回転する入力軸と、該入力軸の端部に結着された
水平ベベルギヤと、該水平ベベルギヤに噛合する前後一
対の垂直ベベルギヤと、互いに独立して回転する内軸及
び外軸と、該内軸と外軸の各後端部に結着された前後２
枚のプロペラを含んで構成され、前記垂直ベベルギヤの
回転を前記内軸と外軸に伝達して前記プロペラを互いに
逆方向に回転駆動して高い推進効率を得るものである。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】ところで、斯かる船舶
推進装置にあっては、前後進の切り換え時に前記垂直ベ
ベルギヤに選択的に係合する前後一対のスライダが内軸
と外軸にそれぞれスプライン嵌合されて設けられている
が、各スライダの摺動性を高めるには内軸と外軸の振れ
を小さく抑える必要がある。 【０００４】又、エンジンから排出される排気ガスは船
舶推進装置内に形成された排気通路を通ってプロペラの
後端部から水中に排出されるが、排気抵抗を小さく抑え
てエンジンの出力を高めるには排気通路の断面積を大き
くする必要がある。 【０００５】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、特に外軸の振れを小さく抑え
てこれにスプライン嵌合するスライダの摺動性を高める
とともに、排気抵抗を小さく抑えてエンジンの出力向上
を図ることができる船舶推進装置を提供することにあ
る。 【０００６】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、一方向に回転する入力軸と、該入力軸の
端部に結着された水平ベベルギヤと、該水平ベベルギヤ
に噛合する前後一対の垂直ベベルギヤと、互いに独立し
て回転する内軸及び外軸と、該内軸と外軸の各後端部に
結着された前後２枚のプロペラを有し、前記垂直ベベル
ギヤの回転を前記内軸と外軸に伝達して前記プロペラを
互いに逆方向に回転駆動する船舶推進装置において、前
記内軸にスプライン嵌合して両垂直ベベルギヤに選択的
に係合する第１のスライダと前記外軸にスプライン嵌合
して一方の垂直ベベルギヤに選択的に係合する第２のス
ライダとを、内軸の中心部に前後方向に摺動自在に嵌装
されたプランジャとピンを介して連結し、シフトロッド
の軸中心に対して偏心した偏心ピンをシフトロッドの下
端部に結着されたシフトカムの下部に突設し、該偏心ピ
ンを前記プランジャに連結された摺動部材に挿通せしめ
るとともに、前記外軸の前端外周に前進スラスト受け用
フランジを形成し、該前進スラスト受け用フランジによ
って外軸の前端外周部に形成された凹部に、該外軸を支
承する軸受を設けるとともに、前記第２のスライダを前
記凹部の径方向内側に配したことをその特徴とする。 【０００７】 【作用】本発明によれば、外軸はその前端外周部を軸受
によって支承されるため、その軸受スパンを長くするこ
とができ、該外軸の振れを小さく抑えることができる。
しかも、スライダは外軸の軸受に近い部分（つまり、外
軸の振れが最も小さい部分）にスプライン嵌合されてい
るため、該スライダの摺動性が高められて前後進の切換
操作が円滑になされる。 【０００８】又、本発明では、デッドスペースを有効に
利用して外軸の前端外周部に形成される凹部に軸受を配
するため、外軸を支承するベアリングハウジングの外径
を小さく抑えることができ、この結果、排気通路に大き
な断面積が確保され、該排気通路を流れる排気ガスの流
動抵抗が小さく抑えられてエンジンの出力が高められ
る。 【０００９】 【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。 【００１０】図１は本発明の第１実施例に係る船舶推進
装置の側断面図、図２は同船舶推進装置要部の拡大断面
図、図３は船外機の側面図である。 【００１１】図３に示す船外機５０は、クランプブラケ
ット５１によって船体６０の船尾板６０ａに取り付けら
れており、該船外機５０の上部のハウジング５２内には
不図示のエンジンが収納されている。又、船外機５０の
下部には本発明に係る船舶推進装置１が設けられてお
り、該船舶推進装置１は、前進時には不図示の前記エン
ジンによってその前後一対のプロペラ２、３が互いに逆
方向に回転駆動される所謂二重反転方式を採用してい
る。 【００１２】ここで、本発明に係る前記船舶推進装置１
の構成の詳細を図１及び図２に基づいて説明する。 【００１３】図１において、４はロアケースであって、
このロアケース４の下部には内外二重軸を構成する中実
の内軸５と中空の外軸６が前後方向（図１の左右方向）
に水平に、且つ、回転自在に配されている。 【００１４】そして、上記外軸６のロアケース４から後
方へ延出する後端部には前記前プロペラ２がダンパ部材
７を介して結着されており、該前プロペラ２の後方であ
って、且つ、内軸５の外軸６から後方へ延出する後端部
には前記後プロペラ３がダンパ部材８を介して結着され
ている。 【００１５】ところで、プロペラ２，３は、それぞれ内
筒２ａ，３ａと外筒２ｂ，３ｂ、これら内筒２ａ，３ａ
と外筒２ｂ，３ｂとを接続するリブ２ｃ，３ｃ及び外筒
２ｂ，３ｂの外周に一体に形成された複数枚の羽根２
ｄ，３ｄによって構成されている。そして、各内筒２
ａ，３ａと外筒２ｂ，３ｂとの間には排気通路９が形成
されており、該排気通路９は、ロアケース４に形成され
た排気通路１０に連通されている。尚、排気通路１０は
不図示のエンジンの排気系に接続されている。 【００１６】又、図２に詳細に示すように、前記内軸５
の前端外周部には前後一対の垂直ベベルギヤ１１，１２
が自由回転自在に支承されている。そして、前側の垂直
ベベルギヤ１１の外周部はテーパローラベアリング１３
を介してロアケース４に回転自在に支承され、後側の垂
直ベベルギヤ１２の外周部はテーパローラベアリング１
４を介してベアリングハウジング１５に回転自在に支承
されている。 【００１７】そして、前記ベアリングハウジング１５
は、これに貫通する外軸６の外周部の離間した２点をニ
ードルベアリング１８，１９を介して回転自在に支承し
ており、その前端外周部はロアケース４に嵌合され、後
端部はロアケース４に螺着されたリングナット２０によ
って位置決め固定されている。 【００１８】ところで、外軸６の前端部外周には前進時
に外軸６に作用するスラスト力を受けるための前進スラ
スト受け用フランジ６ａが一体に形成されており、図２
に詳細に示すように、該前進スラスト受け用フランジ６
ａの外周には前記ベアリングハウジング１５との間に凹
部２１が形成されており、該凹部２１に前記一方（前
側）のニードルベアリング１８が設けられている。尚、
凹部２１後方の外軸６とベアリングハウジング１５との
間には、後進時或は減速時のスラスト力を受けるスラス
トニードルベアリング２２と減摩部材２３が介設されて
いる。 【００１９】ところで、内軸５の前端外周部であって、
且つ、前後一対の垂直ベベルギヤ１１，１２の内側部分
には、第１のスライダ２４が内軸５に沿って前後方向に
摺動自在にスプライン嵌合されている。同様に内軸５の
前記後側の垂直ベベルギヤ１２の後方であって、外軸６
の前端部に形成された筒状部６ｂ内（前記凹部２１の径
方向内側）には、第２のスライダ２５が前後方向に摺動
自在に嵌合されており、該スライダ２５の外周部は外軸
６の前記筒状部６ｂの内周部にスプライン嵌合されてい
る。 【００２０】而して、内軸５の先端部の中心部にはプラ
ンジャ２６が前後方向に摺動自在に嵌装されており、該
プランジャ２６には、内軸５に貫設された長孔５ａ，５
ｂに挿通するピン２７，２８が軸直角方向に挿通されて
いる。 【００２１】そして、前記第１のスライダ２４はピン２
７によってプランジャ２６に連結されており、前記第２
のスライダ２５はピン２８によってプランジャ２６に連
結されている。従って、第１のスライダ２４と第２のス
ライダ２５とはプランジャ２６とピン２７，２８によっ
て互いに連結されており、両者はピン２７，２８が長孔
５ａ，５ｂ内を移動し得る範囲内で前後方向に摺動可能
である。 【００２２】一方、図２に詳細に示すように、前記第１
のスライダ２４の前、後端部には、垂直ベベルギヤ１
１，１２の各内側に形成された爪１１ａ，１２ａに対し
てそれぞれ選択的に係合する爪２４ａ，２４ｂが形成さ
れており、前記第２のスライダ２５の前端部には、後側
の垂直ベベルギヤ１２の外側に形成された爪１２ｂに対
して係脱する爪２５ａが形成されている。 【００２３】他方、ロアケース４内には、不図示のエン
ジンによって一方向に回転駆動される入力軸２９と、該
入力軸２９と平行に延在するシフトロッド３０が垂設さ
れており、入力軸２９の下端には、前記一対の垂直ベベ
ルギヤ１１，１２に噛合する水平ベベルギヤ３１が結着
されている。 【００２４】又、前記シフトロッド３０の下端部にはシ
フトカム３２が結着されており、該シフトカム３２の下
部には、シフトロッド３０の軸中心（回動中心）に対し
て偏心した偏心ピン３２ａが突設されており、該偏心ピ
ン３２ａは、前記プランジャ２６に連結された摺動部材
３３に挿通されている。 【００２５】次に、本実施例に係る船舶推進装置１の作
用を説明する。 【００２６】不図示のエンジンが駆動され、該エンジン
によって入力軸２９が一方向に回転駆動されると、該入
力軸２９の回転は水平ベベルギヤ３１を介して前後一対
の垂直ベベルギヤ１１，１２に伝達され、両垂直ベベル
ギヤ１１，１２が互いに逆方向に常時回転駆動される。 【００２７】ここで、不図示のシフトレバーを「中立位
置」にセットすると、図１及び図２に示すように、第１
のスライダ２４と第２のスライダ２５は共に垂直ベベル
ギヤ１１，１２に噛み合わない（即ち、第１のスライダ
２４の爪２４ａ，２４ｂが垂直ベベルギヤ１１，１２の
各内側に形成された爪１１ａ，１２ａに係合せず、第２
のスライダ２５の爪２５ａが垂直ベベルギヤ１２の外側
に形成された爪１２ｂに係合しない）中立状態に保た
れ、このとき、両垂直ベベルギヤ１１，１２は自由回転
（空転）し、入力軸２９の回転は内軸５及び外軸６に伝
達されない。従って、前後のプロペラ２，３は共に回転
せず、推進力は発生しない。 【００２８】次に、シフトレバーを「前進位置」にセッ
トすると、前記シフトロッド３０とシフトカム３２が所
定の方向に所定角度だけ回動せしめられ、第１のスライ
ダ２４が前方へ摺動せしめられる。すると、ピン２７，
２８及びプランジャ２６によって第１のスライダ２４に
連結された第２のスライダ２５も第１のスライダ２４と
共に前方へ摺動し、第１のスライダ２４の爪２４ａは前
側の垂直ベベルギヤ１１の爪１１ａに噛合し、第２のス
ライダ２５の爪２５ａは後側の垂直ベベルギヤ１２の爪
１２ｂに噛合する。 【００２９】而して、入力軸２９の回転は水平ベベルギ
ヤ３１と垂直ベベルギヤ１２及び第２のスライダ２５を
経て外軸６に伝達されるとともに、水平ベベルギヤ３１
と垂直ベベルギヤ１１及び第１のスライダ２４を経て内
軸５に伝達され、外軸６及びこれに結着された前側プロ
ペラ２と内軸５とこれに結着された後側プロペラ３とが
互いに逆方向に回転駆動される。このように、前進時に
おいては、前後一対のプロペラ２，３が互いに逆方向に
回転駆動される二重反転方式が実行されるため、これら
のプロペラ２，３には高い推進効率が得られる。 【００３０】尚、エンジンからの排気ガスは、ロアケー
ス４に形成された前記排気通路１０及びプロペラ２，３
の外筒２ｂ，３ｂ内に形成された前記排気通路９を流
れ、プロペラ３の後端部から水中に排出される。 【００３１】次に、不図示のシフトレバーを「後進位
置」にセットすると、前記シフトロッド３０とシフトカ
ム３２が所定の方向に所定角度だけ回動せしめられ、第
１のスライダ２４と第２のスライダ２５が後方に摺動
し、第２のスライダ２５の垂直ベベルギヤ１２との噛合
が解除される一方、第１のスライダ２４の噛合が前側の
垂直ベベルギヤ１１から後側の垂直ベベルギヤ１２に切
り換えられる。即ち、第１のスライダ２４の爪２４ａが
前側の垂直ベベルギヤ１１の爪１１ａから離脱して爪２
４ｂが後側の垂直ベベルギヤ１２の爪１２ａに噛合す
る。 【００３２】このため、入力軸２９の回転は水平ベベル
ギヤ３１と後側の垂直ベベルギヤ１２及び第１のスライ
ダ２４を経て内軸５のみに伝達され、外軸６には伝達さ
れず、内軸５とこれに結着された後側プロペラ３のみが
前進時とは逆方向に回転駆動される。 【００３３】而して、本実施例によれば、前述のように
外軸６はその前端外周部をニードルベアリング１８によ
って支承されるため、その軸受スパン（外軸６を支承す
るニードルベアリング１８，１９間の距離）を長くする
ことができ、該外軸６の振れを小さく抑えることができ
る。しかも、第２のスライダ２５は外軸６のニードルベ
アリング１８に近い部分（つまり、外軸６の振れが最も
小さい部分）にスプライン嵌合されているため、該第２
のスライダ２５の摺動性が高められて前後進の切換操作
が円滑になされる。 【００３４】又、本実施例では、デッドスペースを有効
に利用して外軸６の前端外周部に形成される凹部２１に
ニードルベアリング１８を配するため、外軸６を支承す
るベアリングハウジング１５の外径を小さく抑えること
ができ、この結果、排気通路９，１０に大きな断面積が
確保され、排気通路９，１０を流れる排気ガスの流動抵
抗が小さく抑えられて不図示のエンジンの出力が高めら
れる。 【００３５】次に、本発明の第２、第３及び第４実施例
を図４、図５及び図６にそれぞれ示す。尚、図４、図５
及び図６は本発明の第２、第３及び第４実施例に係る船
舶推進装置要部の拡大断面図であり、これらの図におい
ては図２に示したと同一要素には同一符号を付してお
り、以下、それらについての説明は省略する。 【００３６】図４に示す第２実施例においては、後方の
垂直ベベルギヤ１２をダブルボールベアリング３４によ
って回転自在に支承し、外軸６に作用する前向きのスラ
スト力をスラストニードルベアリング４０、減摩部材２
３、ダブルボールベアリング３４及びスペーサ３５を介
してロアケース４によって受ける構造を採用するととも
に、スペーサ３５にベアリングハウジング１５の前端を
当てて該ベアリングハウジング１５を位置決めするよう
にしている。尚、後進時或は減速時に外軸６に作用する
スラスト力はスラストニードルベアリング３７を介して
ベアリングハウジング１５に伝達される。 【００３７】又、図５に示す第３実施例においても、上
記第２実施例と同様の構成が採られるが、ベアリングハ
ウジング１５とスペーサ３５との間には隙間Ｓが形成さ
れ、スペーサ３５は外軸６に作用する前向きのスラスト
力を受ける。 【００３８】更に、図６に示す第４実施例においては、
後方の垂直ベベルギヤ１２を前後２列のテーパローラベ
アリング３６によって回転自在に支承している。尚、図
６において、３８は後側のテーパローラベアリング３６
のインナレースを位置決めするためのナットである。 【００３９】而して、以上説明した第２、第３及び第４
実施例においても、前記第１実施例と同様に外軸６の前
端部外周にはスラスト受け用フランジ６ａが一体に形成
され、該スラスト受け用フランジ６ａの外周に形成され
る凹部２１に前側のニードルベアリング１８が設けられ
ており、凹部２１の径方向内側に第２のスライダ２５が
配されているため、前記第１実施例と同様の効果が得ら
れる。 【００４０】尚、以上の実施例では、本発明に係る船舶
推進装置を船外機に適用した場合について説明したが、
本発明に係る船舶推進装置は、エンジンを船内に、推進
装置を船外に配した所謂船内外機にも適用し得ることは
勿論である。 【００４１】 【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、一方向に回転する入力軸と、該入力軸の端部に
結着された水平ベベルギヤと、該水平ベベルギヤに噛合
する前後一対の垂直ベベルギヤと、互いに独立して回転
する内軸及び外軸と、該内軸と外軸の各後端部に結着さ
れた前後２枚のプロペラを有し、前記垂直ベベルギヤの
回転を前記内軸と外軸に伝達して前記プロペラを互いに
逆方向に回転駆動する船舶推進装置において、前記内軸
にスプライン嵌合して両垂直ベベルギヤに選択的に係合
する第１のスライダと前記外軸にスプライン嵌合して一
方の垂直ベベルギヤに選択的に係合する第２のスライダ
とを、内軸の中心部に前後方向に摺動自在に嵌装された
プランジャとピンを介して連結し、シフトロッドの軸中
心に対して偏心した偏心ピンをシフトロッドの下端部に
結着されたシフトカムの下部に突設し、該偏心ピンを前
記プランジャに連結された摺動部材に挿通せしめるとと
もに、前記外軸の前端外周に前進スラスト受け用フラン
ジを形成し、該前進スラスト受け用フランジによって外
軸の前端外周部に形成された凹部に、該外軸を支承する
軸受を設けるとともに、前記第２のスライダを前記凹部
の径方向内側に配したため、特に外軸の振れを小さく抑
えてこれにスプライン嵌合するスライダの摺動性を高め
るとともに、排気抵抗を小さく抑えてエンジンの出力向
上を図ることができるという効果が得られる。
互いに逆方向に回転駆動する所謂二重反転方式を採用す
る船舶推進装置に関する。 【０００２】 【従来の技術】船外機等に設けられる船舶推進装置にお
いて、二重反転方式を採用すれば高い推進効率が得られ
ることは既に知られている。斯かる船舶推進装置は、一
方向に回転する入力軸と、該入力軸の端部に結着された
水平ベベルギヤと、該水平ベベルギヤに噛合する前後一
対の垂直ベベルギヤと、互いに独立して回転する内軸及
び外軸と、該内軸と外軸の各後端部に結着された前後２
枚のプロペラを含んで構成され、前記垂直ベベルギヤの
回転を前記内軸と外軸に伝達して前記プロペラを互いに
逆方向に回転駆動して高い推進効率を得るものである。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】ところで、斯かる船舶
推進装置にあっては、前後進の切り換え時に前記垂直ベ
ベルギヤに選択的に係合する前後一対のスライダが内軸
と外軸にそれぞれスプライン嵌合されて設けられている
が、各スライダの摺動性を高めるには内軸と外軸の振れ
を小さく抑える必要がある。 【０００４】又、エンジンから排出される排気ガスは船
舶推進装置内に形成された排気通路を通ってプロペラの
後端部から水中に排出されるが、排気抵抗を小さく抑え
てエンジンの出力を高めるには排気通路の断面積を大き
くする必要がある。 【０００５】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、特に外軸の振れを小さく抑え
てこれにスプライン嵌合するスライダの摺動性を高める
とともに、排気抵抗を小さく抑えてエンジンの出力向上
を図ることができる船舶推進装置を提供することにあ
る。 【０００６】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、一方向に回転する入力軸と、該入力軸の
端部に結着された水平ベベルギヤと、該水平ベベルギヤ
に噛合する前後一対の垂直ベベルギヤと、互いに独立し
て回転する内軸及び外軸と、該内軸と外軸の各後端部に
結着された前後２枚のプロペラを有し、前記垂直ベベル
ギヤの回転を前記内軸と外軸に伝達して前記プロペラを
互いに逆方向に回転駆動する船舶推進装置において、前
記内軸にスプライン嵌合して両垂直ベベルギヤに選択的
に係合する第１のスライダと前記外軸にスプライン嵌合
して一方の垂直ベベルギヤに選択的に係合する第２のス
ライダとを、内軸の中心部に前後方向に摺動自在に嵌装
されたプランジャとピンを介して連結し、シフトロッド
の軸中心に対して偏心した偏心ピンをシフトロッドの下
端部に結着されたシフトカムの下部に突設し、該偏心ピ
ンを前記プランジャに連結された摺動部材に挿通せしめ
るとともに、前記外軸の前端外周に前進スラスト受け用
フランジを形成し、該前進スラスト受け用フランジによ
って外軸の前端外周部に形成された凹部に、該外軸を支
承する軸受を設けるとともに、前記第２のスライダを前
記凹部の径方向内側に配したことをその特徴とする。 【０００７】 【作用】本発明によれば、外軸はその前端外周部を軸受
によって支承されるため、その軸受スパンを長くするこ
とができ、該外軸の振れを小さく抑えることができる。
しかも、スライダは外軸の軸受に近い部分（つまり、外
軸の振れが最も小さい部分）にスプライン嵌合されてい
るため、該スライダの摺動性が高められて前後進の切換
操作が円滑になされる。 【０００８】又、本発明では、デッドスペースを有効に
利用して外軸の前端外周部に形成される凹部に軸受を配
するため、外軸を支承するベアリングハウジングの外径
を小さく抑えることができ、この結果、排気通路に大き
な断面積が確保され、該排気通路を流れる排気ガスの流
動抵抗が小さく抑えられてエンジンの出力が高められ
る。 【０００９】 【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。 【００１０】図１は本発明の第１実施例に係る船舶推進
装置の側断面図、図２は同船舶推進装置要部の拡大断面
図、図３は船外機の側面図である。 【００１１】図３に示す船外機５０は、クランプブラケ
ット５１によって船体６０の船尾板６０ａに取り付けら
れており、該船外機５０の上部のハウジング５２内には
不図示のエンジンが収納されている。又、船外機５０の
下部には本発明に係る船舶推進装置１が設けられてお
り、該船舶推進装置１は、前進時には不図示の前記エン
ジンによってその前後一対のプロペラ２、３が互いに逆
方向に回転駆動される所謂二重反転方式を採用してい
る。 【００１２】ここで、本発明に係る前記船舶推進装置１
の構成の詳細を図１及び図２に基づいて説明する。 【００１３】図１において、４はロアケースであって、
このロアケース４の下部には内外二重軸を構成する中実
の内軸５と中空の外軸６が前後方向（図１の左右方向）
に水平に、且つ、回転自在に配されている。 【００１４】そして、上記外軸６のロアケース４から後
方へ延出する後端部には前記前プロペラ２がダンパ部材
７を介して結着されており、該前プロペラ２の後方であ
って、且つ、内軸５の外軸６から後方へ延出する後端部
には前記後プロペラ３がダンパ部材８を介して結着され
ている。 【００１５】ところで、プロペラ２，３は、それぞれ内
筒２ａ，３ａと外筒２ｂ，３ｂ、これら内筒２ａ，３ａ
と外筒２ｂ，３ｂとを接続するリブ２ｃ，３ｃ及び外筒
２ｂ，３ｂの外周に一体に形成された複数枚の羽根２
ｄ，３ｄによって構成されている。そして、各内筒２
ａ，３ａと外筒２ｂ，３ｂとの間には排気通路９が形成
されており、該排気通路９は、ロアケース４に形成され
た排気通路１０に連通されている。尚、排気通路１０は
不図示のエンジンの排気系に接続されている。 【００１６】又、図２に詳細に示すように、前記内軸５
の前端外周部には前後一対の垂直ベベルギヤ１１，１２
が自由回転自在に支承されている。そして、前側の垂直
ベベルギヤ１１の外周部はテーパローラベアリング１３
を介してロアケース４に回転自在に支承され、後側の垂
直ベベルギヤ１２の外周部はテーパローラベアリング１
４を介してベアリングハウジング１５に回転自在に支承
されている。 【００１７】そして、前記ベアリングハウジング１５
は、これに貫通する外軸６の外周部の離間した２点をニ
ードルベアリング１８，１９を介して回転自在に支承し
ており、その前端外周部はロアケース４に嵌合され、後
端部はロアケース４に螺着されたリングナット２０によ
って位置決め固定されている。 【００１８】ところで、外軸６の前端部外周には前進時
に外軸６に作用するスラスト力を受けるための前進スラ
スト受け用フランジ６ａが一体に形成されており、図２
に詳細に示すように、該前進スラスト受け用フランジ６
ａの外周には前記ベアリングハウジング１５との間に凹
部２１が形成されており、該凹部２１に前記一方（前
側）のニードルベアリング１８が設けられている。尚、
凹部２１後方の外軸６とベアリングハウジング１５との
間には、後進時或は減速時のスラスト力を受けるスラス
トニードルベアリング２２と減摩部材２３が介設されて
いる。 【００１９】ところで、内軸５の前端外周部であって、
且つ、前後一対の垂直ベベルギヤ１１，１２の内側部分
には、第１のスライダ２４が内軸５に沿って前後方向に
摺動自在にスプライン嵌合されている。同様に内軸５の
前記後側の垂直ベベルギヤ１２の後方であって、外軸６
の前端部に形成された筒状部６ｂ内（前記凹部２１の径
方向内側）には、第２のスライダ２５が前後方向に摺動
自在に嵌合されており、該スライダ２５の外周部は外軸
６の前記筒状部６ｂの内周部にスプライン嵌合されてい
る。 【００２０】而して、内軸５の先端部の中心部にはプラ
ンジャ２６が前後方向に摺動自在に嵌装されており、該
プランジャ２６には、内軸５に貫設された長孔５ａ，５
ｂに挿通するピン２７，２８が軸直角方向に挿通されて
いる。 【００２１】そして、前記第１のスライダ２４はピン２
７によってプランジャ２６に連結されており、前記第２
のスライダ２５はピン２８によってプランジャ２６に連
結されている。従って、第１のスライダ２４と第２のス
ライダ２５とはプランジャ２６とピン２７，２８によっ
て互いに連結されており、両者はピン２７，２８が長孔
５ａ，５ｂ内を移動し得る範囲内で前後方向に摺動可能
である。 【００２２】一方、図２に詳細に示すように、前記第１
のスライダ２４の前、後端部には、垂直ベベルギヤ１
１，１２の各内側に形成された爪１１ａ，１２ａに対し
てそれぞれ選択的に係合する爪２４ａ，２４ｂが形成さ
れており、前記第２のスライダ２５の前端部には、後側
の垂直ベベルギヤ１２の外側に形成された爪１２ｂに対
して係脱する爪２５ａが形成されている。 【００２３】他方、ロアケース４内には、不図示のエン
ジンによって一方向に回転駆動される入力軸２９と、該
入力軸２９と平行に延在するシフトロッド３０が垂設さ
れており、入力軸２９の下端には、前記一対の垂直ベベ
ルギヤ１１，１２に噛合する水平ベベルギヤ３１が結着
されている。 【００２４】又、前記シフトロッド３０の下端部にはシ
フトカム３２が結着されており、該シフトカム３２の下
部には、シフトロッド３０の軸中心（回動中心）に対し
て偏心した偏心ピン３２ａが突設されており、該偏心ピ
ン３２ａは、前記プランジャ２６に連結された摺動部材
３３に挿通されている。 【００２５】次に、本実施例に係る船舶推進装置１の作
用を説明する。 【００２６】不図示のエンジンが駆動され、該エンジン
によって入力軸２９が一方向に回転駆動されると、該入
力軸２９の回転は水平ベベルギヤ３１を介して前後一対
の垂直ベベルギヤ１１，１２に伝達され、両垂直ベベル
ギヤ１１，１２が互いに逆方向に常時回転駆動される。 【００２７】ここで、不図示のシフトレバーを「中立位
置」にセットすると、図１及び図２に示すように、第１
のスライダ２４と第２のスライダ２５は共に垂直ベベル
ギヤ１１，１２に噛み合わない（即ち、第１のスライダ
２４の爪２４ａ，２４ｂが垂直ベベルギヤ１１，１２の
各内側に形成された爪１１ａ，１２ａに係合せず、第２
のスライダ２５の爪２５ａが垂直ベベルギヤ１２の外側
に形成された爪１２ｂに係合しない）中立状態に保た
れ、このとき、両垂直ベベルギヤ１１，１２は自由回転
（空転）し、入力軸２９の回転は内軸５及び外軸６に伝
達されない。従って、前後のプロペラ２，３は共に回転
せず、推進力は発生しない。 【００２８】次に、シフトレバーを「前進位置」にセッ
トすると、前記シフトロッド３０とシフトカム３２が所
定の方向に所定角度だけ回動せしめられ、第１のスライ
ダ２４が前方へ摺動せしめられる。すると、ピン２７，
２８及びプランジャ２６によって第１のスライダ２４に
連結された第２のスライダ２５も第１のスライダ２４と
共に前方へ摺動し、第１のスライダ２４の爪２４ａは前
側の垂直ベベルギヤ１１の爪１１ａに噛合し、第２のス
ライダ２５の爪２５ａは後側の垂直ベベルギヤ１２の爪
１２ｂに噛合する。 【００２９】而して、入力軸２９の回転は水平ベベルギ
ヤ３１と垂直ベベルギヤ１２及び第２のスライダ２５を
経て外軸６に伝達されるとともに、水平ベベルギヤ３１
と垂直ベベルギヤ１１及び第１のスライダ２４を経て内
軸５に伝達され、外軸６及びこれに結着された前側プロ
ペラ２と内軸５とこれに結着された後側プロペラ３とが
互いに逆方向に回転駆動される。このように、前進時に
おいては、前後一対のプロペラ２，３が互いに逆方向に
回転駆動される二重反転方式が実行されるため、これら
のプロペラ２，３には高い推進効率が得られる。 【００３０】尚、エンジンからの排気ガスは、ロアケー
ス４に形成された前記排気通路１０及びプロペラ２，３
の外筒２ｂ，３ｂ内に形成された前記排気通路９を流
れ、プロペラ３の後端部から水中に排出される。 【００３１】次に、不図示のシフトレバーを「後進位
置」にセットすると、前記シフトロッド３０とシフトカ
ム３２が所定の方向に所定角度だけ回動せしめられ、第
１のスライダ２４と第２のスライダ２５が後方に摺動
し、第２のスライダ２５の垂直ベベルギヤ１２との噛合
が解除される一方、第１のスライダ２４の噛合が前側の
垂直ベベルギヤ１１から後側の垂直ベベルギヤ１２に切
り換えられる。即ち、第１のスライダ２４の爪２４ａが
前側の垂直ベベルギヤ１１の爪１１ａから離脱して爪２
４ｂが後側の垂直ベベルギヤ１２の爪１２ａに噛合す
る。 【００３２】このため、入力軸２９の回転は水平ベベル
ギヤ３１と後側の垂直ベベルギヤ１２及び第１のスライ
ダ２４を経て内軸５のみに伝達され、外軸６には伝達さ
れず、内軸５とこれに結着された後側プロペラ３のみが
前進時とは逆方向に回転駆動される。 【００３３】而して、本実施例によれば、前述のように
外軸６はその前端外周部をニードルベアリング１８によ
って支承されるため、その軸受スパン（外軸６を支承す
るニードルベアリング１８，１９間の距離）を長くする
ことができ、該外軸６の振れを小さく抑えることができ
る。しかも、第２のスライダ２５は外軸６のニードルベ
アリング１８に近い部分（つまり、外軸６の振れが最も
小さい部分）にスプライン嵌合されているため、該第２
のスライダ２５の摺動性が高められて前後進の切換操作
が円滑になされる。 【００３４】又、本実施例では、デッドスペースを有効
に利用して外軸６の前端外周部に形成される凹部２１に
ニードルベアリング１８を配するため、外軸６を支承す
るベアリングハウジング１５の外径を小さく抑えること
ができ、この結果、排気通路９，１０に大きな断面積が
確保され、排気通路９，１０を流れる排気ガスの流動抵
抗が小さく抑えられて不図示のエンジンの出力が高めら
れる。 【００３５】次に、本発明の第２、第３及び第４実施例
を図４、図５及び図６にそれぞれ示す。尚、図４、図５
及び図６は本発明の第２、第３及び第４実施例に係る船
舶推進装置要部の拡大断面図であり、これらの図におい
ては図２に示したと同一要素には同一符号を付してお
り、以下、それらについての説明は省略する。 【００３６】図４に示す第２実施例においては、後方の
垂直ベベルギヤ１２をダブルボールベアリング３４によ
って回転自在に支承し、外軸６に作用する前向きのスラ
スト力をスラストニードルベアリング４０、減摩部材２
３、ダブルボールベアリング３４及びスペーサ３５を介
してロアケース４によって受ける構造を採用するととも
に、スペーサ３５にベアリングハウジング１５の前端を
当てて該ベアリングハウジング１５を位置決めするよう
にしている。尚、後進時或は減速時に外軸６に作用する
スラスト力はスラストニードルベアリング３７を介して
ベアリングハウジング１５に伝達される。 【００３７】又、図５に示す第３実施例においても、上
記第２実施例と同様の構成が採られるが、ベアリングハ
ウジング１５とスペーサ３５との間には隙間Ｓが形成さ
れ、スペーサ３５は外軸６に作用する前向きのスラスト
力を受ける。 【００３８】更に、図６に示す第４実施例においては、
後方の垂直ベベルギヤ１２を前後２列のテーパローラベ
アリング３６によって回転自在に支承している。尚、図
６において、３８は後側のテーパローラベアリング３６
のインナレースを位置決めするためのナットである。 【００３９】而して、以上説明した第２、第３及び第４
実施例においても、前記第１実施例と同様に外軸６の前
端部外周にはスラスト受け用フランジ６ａが一体に形成
され、該スラスト受け用フランジ６ａの外周に形成され
る凹部２１に前側のニードルベアリング１８が設けられ
ており、凹部２１の径方向内側に第２のスライダ２５が
配されているため、前記第１実施例と同様の効果が得ら
れる。 【００４０】尚、以上の実施例では、本発明に係る船舶
推進装置を船外機に適用した場合について説明したが、
本発明に係る船舶推進装置は、エンジンを船内に、推進
装置を船外に配した所謂船内外機にも適用し得ることは
勿論である。 【００４１】 【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、一方向に回転する入力軸と、該入力軸の端部に
結着された水平ベベルギヤと、該水平ベベルギヤに噛合
する前後一対の垂直ベベルギヤと、互いに独立して回転
する内軸及び外軸と、該内軸と外軸の各後端部に結着さ
れた前後２枚のプロペラを有し、前記垂直ベベルギヤの
回転を前記内軸と外軸に伝達して前記プロペラを互いに
逆方向に回転駆動する船舶推進装置において、前記内軸
にスプライン嵌合して両垂直ベベルギヤに選択的に係合
する第１のスライダと前記外軸にスプライン嵌合して一
方の垂直ベベルギヤに選択的に係合する第２のスライダ
とを、内軸の中心部に前後方向に摺動自在に嵌装された
プランジャとピンを介して連結し、シフトロッドの軸中
心に対して偏心した偏心ピンをシフトロッドの下端部に
結着されたシフトカムの下部に突設し、該偏心ピンを前
記プランジャに連結された摺動部材に挿通せしめるとと
もに、前記外軸の前端外周に前進スラスト受け用フラン
ジを形成し、該前進スラスト受け用フランジによって外
軸の前端外周部に形成された凹部に、該外軸を支承する
軸受を設けるとともに、前記第２のスライダを前記凹部
の径方向内側に配したため、特に外軸の振れを小さく抑
えてこれにスプライン嵌合するスライダの摺動性を高め
るとともに、排気抵抗を小さく抑えてエンジンの出力向
上を図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１実施例に係る船舶推進装置の側断
面図である。 【図２】本発明の第１実施例に係る船舶推進装置要部の
拡大断面図である。 【図３】船外機の側面図である。 【図４】本発明の第２実施例に係る船舶推進装置要部の
拡大断面図である。 【図５】本発明の第３実施例に係る船舶推進装置要部の
拡大断面図である。 【図６】本発明の第４実施例に係る船舶推進装置要部の
拡大断面図である。 【符号の説明】 １ 船舶推進装置 ２，３ プロペラ ５ 内軸 ６ 外軸 ６ａ 前進スラスト受け用フランジ １１，１２ 垂直ベベルギヤ １８，１９ ニードルベアリング（軸受） ２１ 凹部 ２４ 第１のスライダ ２５ 第２のスライダ ２９ 入力軸 ３１ 水平ベベルギヤ
面図である。 【図２】本発明の第１実施例に係る船舶推進装置要部の
拡大断面図である。 【図３】船外機の側面図である。 【図４】本発明の第２実施例に係る船舶推進装置要部の
拡大断面図である。 【図５】本発明の第３実施例に係る船舶推進装置要部の
拡大断面図である。 【図６】本発明の第４実施例に係る船舶推進装置要部の
拡大断面図である。 【符号の説明】 １ 船舶推進装置 ２，３ プロペラ ５ 内軸 ６ 外軸 ６ａ 前進スラスト受け用フランジ １１，１２ 垂直ベベルギヤ １８，１９ ニードルベアリング（軸受） ２１ 凹部 ２４ 第１のスライダ ２５ 第２のスライダ ２９ 入力軸 ３１ 水平ベベルギヤ
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 一方向に回転する入力軸と、該入力軸の
端部に結着された水平ベベルギヤと、該水平ベベルギヤ
に噛合する前後一対の垂直ベベルギヤと、互いに独立し
て回転する内軸及び外軸と、該内軸と外軸の各後端部に
結着された前後２枚のプロペラを有し、前記垂直ベベル
ギヤの回転を前記内軸と外軸に伝達して前記プロペラを
互いに逆方向に回転駆動する船舶推進装置において、前記内軸にスプライン嵌合して両垂直ベベルギヤに選択
的に係合する第１のスライダと前記外軸にスプライン嵌
合して一方の垂直ベベルギヤに選択的に係合する第２の
スライダとを、内軸の中心部に前後方向に摺動自在に嵌
装されたプランジャとピンを介して連結し、シフトロッ
ドの軸中心に対して偏心した偏心ピンをシフトロッドの
下端部に結着されたシフトカムの下部に突設し、該偏心
ピンを前記プランジャに連結された摺動部材に挿通せし
めるとともに、 前記外軸の前端外周に前進スラスト受け
用フランジを形成し、該前進スラスト受け用フランジに
よって外軸の前端外周部に形成された凹部に、該外軸を
支承する軸受を設けるとともに、前記第２のスライダを
前記凹部の径方向内側に配したことを特徴とする船舶推
進装置。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11879894A JP3413440B2 (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 船舶推進装置 |
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Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11879894A JP3413440B2 (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 船舶推進装置 |
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Family
ID=14745383
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
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