JPH09301283A - 船舶推進装置 - Google Patents

船舶推進装置

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Publication number
JPH09301283A
JPH09301283A JP8120126A JP12012696A JPH09301283A JP H09301283 A JPH09301283 A JP H09301283A JP 8120126 A JP8120126 A JP 8120126A JP 12012696 A JP12012696 A JP 12012696A JP H09301283 A JPH09301283 A JP H09301283A
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JP
Japan
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shaft
water pump
drive shaft
propeller
engine
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Application number
JP8120126A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshikazu Nakayasu
良和 中安
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Marine Co Ltd
Original Assignee
Sanshin Kogyo KK
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Filing date
Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

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  • General Details Of Gearings (AREA)
  • Structure Of Transmissions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低速時においても十分な冷却水量を確保しつ
つ、船舶の加速性向上を図ることができる船舶推進装置
を提供すること。 【構成】 水冷エンジンの回転を駆動軸22及び前後進
切換機構40を経て内軸5と外軸6に伝達し、該内軸5
と外軸6にそれぞれ結着されたプロペラ3,2を回転駆
動して所要の推進力を発生するとともに、駆動軸22に
よってウォータポンプ24を駆動するようにした船舶推
進装置1において、駆動軸2のウォータポンプ24と前
後進切換機構40の間に流体継手25を配置する。本発
明によれば、動力伝達経路においてウォータポンプ24
の下流側に配置されるため、ウォータポンプ24は流体
継手25のスリップの影響を受けることなくエンジン回
転をそのまま伝達されて駆動され、流体継手25にスリ
ップが発生する低速時においても所要の冷却水量を確保
することができる。又、加速初期においてはプロペラ
2,3の回転にスリップが発生してエンジン負荷が軽く
なるため、船舶の加速性が高められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船外機等に設けら
れる船舶推進装置に関する。
【0002】
【従来の技術】船外機等に設けられる船舶推進装置は、
エンジンの回転を駆動軸及び前後進切換機構を経てプロ
ペラ軸に伝達し、該プロペラ軸に結着されたプロペラを
回転駆動して所要の推進力を発生するものである。又、
特に水冷エンジンを搭載する船外機等にあっては、駆動
軸によってウォータポンプを駆動して冷却水をエンジン
に循環させて冷却に供することが行われる。
【0003】ところで、船舶の加速性を高める方法とし
て、可変ピッチプロペラの採用や加速時に排気ガスをプ
ロペラに巻き込ませてエンジン負荷を軽くする方法等が
提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、可変ピッチ
プロペラを採用する方法では機構が複雑化してコストア
ップを招き、又、加速時に排気ガスをプロペラに巻き込
ませる方法では加速時以外でも排気ガスがプロペラに巻
き込まれるためにプロペラの本来の性能を十分発揮させ
ることができないという問題があった。
【0005】そこで、船舶推進装置の動力伝達系に流体
継手を設け、加速初期にプロペラの回転にスリップを発
生させてエンジン負荷を軽減し、エンジンの回転上昇を
早めて加速時間を短縮することによって加速性を高める
提案がなされているが、流体継手を駆動伝達経路におい
てウォータポンプの上流側に配置すると、低速時に流体
継手に発生するスリップによってウォータポンプの回転
が低下するために所要の冷却水量を確保することができ
ないという問題が発生する。
【0006】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、低速時においても十分な冷却
水量を確保しつつ、船舶の加速性向上を図ることができ
る船舶推進装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、水冷エンジンの回転を駆動
軸及び前後進切換機構を経てプロペラ軸に伝達し、該プ
ロペラ軸に結着されたプロペラを回転駆動して所要の推
進力を発生するとともに、駆動軸によってウォータポン
プを駆動するようにした船舶推進装置において、前記駆
動軸の前記ウォータポンプと前後進切換機構の間に流体
継手を配置したことを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記駆動軸の端部に結着された水平ベベル
ギヤと、該水平ベベルギヤに噛合する前後一対の垂直ベ
ベルギヤと、該垂直ベベルギヤに選択的に係合する前後
一対のドッグを含んで前記前後進切換機構を構成すると
ともに、前記プロペラ軸を互いに独立に回転可能な内軸
と外軸とで構成し、少なくとも前進時には前記内軸と外
軸を前記各ドッグと一体的に回転させてこれらに結着さ
れた2枚のプロペラを互いに逆方向に回転駆動する二重
反転方式を採用することを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記流体継手を遠心クラッチ付ビス
カスカップリングで構成したことを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の発明において、前記水冷エンジンを4サイクル
エンジンで構成したことを特徴とする。
【0011】従って、本発明によれば、流体継手はウォ
ータポンプと前後進切換機構との間(つまり、動力伝達
経路においてウォータポンプの下流側)に配置されるた
め、ウォータポンプは流体継手のスリップの影響を受け
ることなくエンジン回転をそのまま伝達されて駆動さ
れ、流体継手にスリップが発生する低速時においても所
要の冷却水量を確保することができる。
【0012】又、駆動軸とプロペラ軸とは流体継手を介
して連結されるため、加速初期においてはプロペラ軸と
これに結着されたプロペラの回転にスリップが発生して
エンジン負荷が軽くなり、この結果、エンジンの回転上
昇が早められて加速時間が短縮されるため、船舶の加速
性が高められる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0014】図1は本発明に係る船舶推進装置を備える
船外機の側面図、図2は同船外機下部(船舶推進装置部
分)の側断面図、図3は船舶推進装置要部の拡大断面
図、図4はエンジンの加速特性を示す図である。
【0015】図1に示す船外機50は、クランプブラケ
ット51によって船体60の船尾板60aに取り付けら
れており、該船外機50の上部のカウリング52内には
水冷4サイクルエンジン53が収納されている。尚、水
冷4サイクルエンジン53は複数の気筒を上下方向に配
して構成されており、そのクランク軸54は図示のよう
に垂直に配されている。
【0016】又、船外機50の下部には本発明に係る船
舶推進装置1が設けられており、該船舶推進装置1は、
前進時には前記エンジン53によってその前後一対のプ
ロペラ2,3が互いに逆方向に回転駆動される所謂二重
反転方式を採用している。
【0017】ここで、本発明に係る前記船舶推進装置1
の構成の詳細を図2及び図3に基づいて説明する。
【0018】図2において、4はロアケースであって、
このロアケース4の下部には内外二重軸を構成する内軸
5と外軸6が前後方向(図2の左右方向)に水平に、且
つ、回転自在に配されている。
【0019】そして、上記外軸6のロアケース4から後
方へ延出する後端部には前記前プロペラ2がダンパー部
材7を介して結着されており、該前プロペラ2の後方で
あって、且つ、内軸5の外軸6から後方へ延出する後端
部には前記後プロペラ3がダンパー部材8を介して結着
されている。
【0020】ところで、上記内軸5と外軸6の各前端部
外周には前後一対の垂直ベベルギヤ9,10が回転自在
に支承されている。即ち、前側の垂直ベベルギヤ9はニ
ードルベアリング11(図3参照)を介して内軸5の外
周に回転自在に支承されるとともに、その外周部はテー
パローラベアリング12を介してロアケース4に回転自
在に支承されている。又、後側の垂直ベベルギヤ10は
ニードルベアリング13(図3参照)を介して外軸6の
外周に回転自在に支承されるとともに、その外周部はテ
ーパローラベアリング14を介してベアリングハウジン
グ15に回転自在に支承されている。尚、ベアリングハ
ウジング15はロアケース4に嵌合され、その後端部は
ロアケース4に螺着されたリングナット16によって固
定されている。
【0021】又、図3に詳細に示すように、外軸6の前
端外周部であって、且つ、前後一対の垂直ベベルギヤ
9,10間には、第1のドッグ17が外軸6に沿って前
後方向に摺動自在にスプライン嵌合されている。そし
て、このドッグ17の前、後端部には、垂直ベベルギヤ
9,10の各内側に形成された爪9a,10aに選択的
に係合する爪17a,17bがそれぞれ形成されてい
る。
【0022】他方、内軸5の前端部外周であって、且
つ、前側の垂直ベベルギヤ9の前方には第2のドッグ1
8が内軸5に沿って前後方向に摺動自在にスプライン嵌
合されており、該ドッグ18の後端部には前側の垂直ベ
ベルギヤ9の前端面に形成された爪9bに選択的に係合
する爪18aが形成されている。
【0023】一方、内軸5の先端部の軸中心には円筒状
のプランジャ19が前後方向に摺動自在に嵌装されてお
り、該プランジャ19には、内軸5に形成された長孔5
a,5bにそれぞれ挿通するピン20,21が軸直角方
向に挿通されている。
【0024】そして、前記第1のドッグ17はピン20
によってプランジャ19に連結されており、前記第2の
ドッグ18はピン21によってプランジャ19に連結さ
れている。従って、第1のドッグ17と第2のドッグ1
8とはプランジャ19とピン20,21によって互いに
連結されており、両者はピン20,21がそれぞれ長孔
5a,5b内を移動し得る範囲で前後方向に摺動可能で
ある。
【0025】他方、ロアケース4内には、前記エンジン
53のクランク軸54(図1参照)に直結された駆動軸
22と、該駆動軸22の前方にこれと平行に延在するシ
フトロッド23が垂設されている。駆動軸22は上下に
2分割されており、上方の駆動軸22Aにはウォータポ
ンプ24が設けられている。そして、ウォータポンプ2
4の下方には流体継手25が設けられており、該流体継
手25によって両駆動軸22A,22Bが連結されてい
る。ここで、流体継手25の構成を図3に基づいて説明
する。
【0026】本実施の形態においては、流体継手25は
遠心クラッチ付ビスカスカップリングで構成されてお
り、これは下方の駆動軸22Bの外周に摺動自在にスプ
ライン嵌合されたシリンダ26とこれを覆うハウジング
27を有しており、ハウジング27は上方の駆動軸22
Aの下端に結着され、ボールベアリング28によって回
転自在に支持されている。
【0027】上記シリンダ26とハウジング27の間に
形成される密閉空間内にはシリコンオイルが充填される
とともに、リング状のクラッチプレート29とフリクシ
ョンプレート30が交互に複数枚上下方向に配列されて
収納されている。尚、各クラッチプレート29の内周部
はシリンダ26の外周にスプライン嵌合しており、各フ
リクションプレート30の外周部はハウジング27の内
周部にスプライン嵌合している。
【0028】又、シリンダ26とハウジング27の間に
形成される前記密閉空間内には、リング状の圧力プレー
ト31が上下方向に移動自在に収納されており、該圧力
プレート31とハウジング27に形成されたテーパ面2
7aとの間には径方向外方に向かって幅が狭くなる楔状
の空間Sが形成されており、この空間S内には複数のボ
ール32が収納されている。尚、圧力プレート31はス
プリング33によって下方に付勢されており、前記ボー
ル24をハウジング27のテーパ面27aに押圧してい
る。
【0029】ところで、駆動軸22(22B)の下端に
は、前記一対のベベルギヤ9,10に噛合する水平ベベ
ルギヤ34が結着されている。
【0030】他方、前記シフトロッド23の下端部には
シフトカム35が結着されており、該シフトカム35の
下部には、シフトロッド23の軸中心(回動中心)に対
して偏心した偏心ピン35aが突設されており、該偏心
ピン35aは、第2のドッグ18の外周に全周に亘って
形成された溝18bに係合している。
【0031】ところで、本実施の形態に係る船舶推進装
置1においては、駆動軸22の後方には、エンジン35
(図1参照)の排気系に連なる排気通路36(図2参
照)が形成されており、該排気通路36は前記リングナ
ット16の開口部16aを介して水中に開口している。
【0032】而して、以上説明した水平ベベルギヤ3
4、垂直ベベルギヤ9,10、ドッグ17,18、シフ
トロッド23等によって前後進切換機構40が構成され
るが、本発明は、流体継手25を駆動軸22のウォータ
ポンプ24と前後進切換機構40の間に配置したことを
その特徴とする。
【0033】次に、本実施の形態に係る船舶推進装置1
の作用を説明する。
【0034】図1に示す船外機50において、エンジン
53が駆動され、該エンジン53によって駆動軸22が
一方向に回転駆動されると、該駆動軸22の回転は水平
ベベルギヤ34を介して前後一対の垂直ベベルギヤ9,
10に伝達され、両垂直ベベルギヤ9,10が互いに逆
方向に常時回転駆動される。
【0035】ここで、不図示のシフトレバーを「中立位
置」にセットすると、図2及び図3に示すように、ドッ
グ17,18は共に垂直ベベルギヤ9,10に噛み合わ
ない(即ち、第1のドッグ17の爪17a,17bは垂
直ベベルギヤ9,10の各内側に形成された爪9a,1
0aに係合せず、第2のドッグ18の爪18aが前側の
垂直ベベルギヤ9の前端面に形成された爪9bに係合し
ない)中立状態に保たれ、このとき、両垂直ベベルギヤ
9,10はそれぞれ内軸5と外軸6上を自由回転(空
転)し、駆動軸22の回転は内軸5及び外軸6に伝達さ
れない。従って、中立状態においては前後のプロペラ
2,3は共に回転せず、推進力は発生しない。
【0036】次に、不図示のシフトレバーを「前進位
置」に切り換えると、シフトロッド23とシフトカム3
3が所定方向に所定角度だけ回動せしめられ、第2のド
ッグ18が後方に摺動せしめられる。すると、ピン2
0,21及びプランジャ19によって流体継手25に連
結された第1のドッグ17も第2のドッグ18と共に同
方向に摺動し、第1のドッグ17の爪17bは後側の垂
直ベベルギヤ10の爪10aに係合し、第2のドッグ1
8の爪18aは前側の垂直ベベルギヤ9の爪9bに係合
する。
【0037】而して、駆動軸22の回転によってウォー
タポンプ24が回転駆動され、ロアケース4の前方下部
に開口する冷却水取入口37から吸引される冷却水は冷
却水通路38(図2参照)を経てウォータポンプ24に
導かれ、該ウォータポンプ24によって昇圧されてエン
ジン53に導かれて該エンジン53の冷却に供される。
【0038】又、駆動軸22の回転は水平ベベルギヤ3
4と後側の垂直ベベルギヤ10及び第1のドッグ17を
介して外軸6に伝達されるとともに、水平ベベルギヤ3
4と前側の垂直ベベルギヤ9及び第2のドッグ18を経
て内軸5に伝達され、外軸6及びこれに結着された前側
プロペラ2と内軸5及びこれに結着された後側プロペラ
3とが互いに逆方向に回転駆動される。このように、前
進時においては、前後一対のプロペラ2,3が互いに逆
方向に回転駆動される所謂二重反転方式が実行されるた
め、これらのプロペラ2,3には高い推進効率が得られ
る。
【0039】ところで、2分割された一方の駆動軸22
Aはエンジン53のクランク軸54に直結されている
が、該駆動軸22Aと他方の駆動軸22Bとは流体継手
25を介して連結されているため、エンジン回転数が低
い低速域においては流体継手25のハウジング27の回
転速度も低く、該流体継手25に収納されたボール32
に作用する遠心力が小さいために該ボール32は図2及
び図3に示す位置にあって、圧力プレート31はボール
32によって押圧されない状態に保たれる。従って、流
体継手25の各クラッチプレート29とフリクションプ
レート30とは密着されず(遠心クラッチOFF状態が
保たれ)、駆動軸22Aの回転は流体継手25内のシリ
コンオイルの粘性抵抗によって他方の駆動軸22Bに伝
達され、この結果、駆動軸22Bの回転は駆動軸22A
に対してスリップを発生し、前後進切換機構40を介し
て駆動軸22Bの回転を受ける外軸6と前プロペラ2及
び内軸5と後プロペラ3の回転にもスリップが発生する
こととなる。
【0040】而して、シフト操作によって不図示のシフ
トレバーを「前進位置」に切り換える場合には、上述の
ように前後一対のプロペラ2,3の回転にスリップが発
生するため、エンジン53の負荷が軽くなり、シフトシ
ョックが軽減される。
【0041】そして、エンジン回転数が増加して流体継
手25のハウジング27の回転が高くなると、該流体継
手25に収納されたボール32に作用する遠心力が大き
くなり、該ボール32がハウジング27のテーパ面27
aに沿って径方向外方に移動するため、圧力プレート3
1がボール32によって上方へ押される。この結果、流
体継手25の各クラッチプレート29とフリクションプ
レート30とが密着して両者がロックされ(遠心クラッ
チがON状態となり)、駆動軸22Aの回転はスリップ
を発生することなくそのまま他方の駆動軸22Bに伝達
され、更に前後進切換機構40及び外軸6と内軸5を経
てプロペラ2,3に伝達され、前後一対のプロペラ2,
3はスリップを生ずることなく互いに逆方向に回転駆動
されて所要の推進力を発生する。
【0042】ここで、本発明に係る船舶推進装置1を備
える船外機50におけるエンジン回転数の経時変化を従
来の船舶推進装置(動力伝達系に流体継手を用いないも
の)を備える船外機のそれとの比較において図4に示す
が、本発明に係る船外機50においては、加速初期の低
速時にプロペラ2,3の回転にスリップが生じてエンジ
ン53の負荷が軽くなるため、該エンジン53の回転上
昇が早められて加速時間が短縮されることとなり、この
結果、船体60の加速性が高められる。尚、図4におい
て実線Aは本発明に係る船舶推進装置1を備える船外機
50におけるエンジン回転数の経時変化を、破線Bは従
来の船舶推進装置を備える船外機のエンジン回転数の経
時変化をそれぞれ示すが、本発明によれば、図に斜線に
て示す部分だけ加速性が高められる。
【0043】而して、本実施の形態においては、流体継
手25はウォータポンプ24と前後進切換機構40との
間(つまり、動力伝達経路においてウォータポンプ24
の下流側)に配置されるため、中立時及び後述の後進時
も含めてウォータポンプ24は流体継手25のスリップ
の影響を受けることなくエンジン回転をそのまま伝達さ
れて駆動され、流体継手25にスリップが発生する低速
時においても所要の冷却水量を確保することができる。
【0044】尚、エンジン53からの排気ガスは、ロア
ケース4内に形成された前記排気通路36を下方に向か
って流れ、ベアリングハウジング15の外周に沿って後
方に流れた後、リングナット16の開口部16aから水
中に排出される。
【0045】次に、不図示のシフトレバーを「後進位
置」に切り換えると、前記シフトロッド23とシフトカ
ム35が所定方向に所定角度だけ回動せしめられ、第1
のドック17と第2のドッグ18が前方に摺動し、第1
のドッグ17の爪17aは前側の垂直ベベルギヤ9の爪
9aに係合し、第2のドッグ18の爪18aは前側の垂
直ベベルギヤ9の爪9bから離脱する。
【0046】このため、駆動軸22の回転は流体継手2
5、水平ベベルギヤ34、前側の垂直ベベルギヤ9及び
第1のドッグ17を経て外軸6のみに伝達され、内軸5
には伝達されず、外軸6とこれに結着された前プロペラ
2のみが前進時とは逆方向に回転駆動される。
【0047】而して、この後進時においても、低速時に
は前プロペラ2の回転にスリップが発生してエンジン5
3の負荷が軽減されるが、この場合においてもウォータ
ポンプ24は流体継手25のスリップの影響を受けるこ
となくエンジン回転をそのまま伝達されて駆動され、流
体継手25にスリップが発生する低速時においても所要
の冷却水量を確保することができる。
【0048】尚、以上の実施の形態では、流体継手25
として遠心クラッチ付ビスカスカップリングを用いた
が、単なるビスカスカップリング或は他の任意の形式の
流体継手を用いることができる。
【0049】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、水冷エンジンの回転を駆動軸及び前後進切換機
構を経てプロペラ軸に伝達し、該プロペラ軸に結着され
たプロペラを回転駆動して所要の推進力を発生するとと
もに、駆動軸によってウォータポンプを駆動するように
した船舶推進装置において、前記駆動軸の前記ウォータ
ポンプと前後進切換機構の間に流体継手を配置したた
め、低速時においても十分な冷却水量を確保しつつ、船
舶の加速性向上を図ることができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る船舶推進装置を備える船外機の側
面図である。
【図2】本発明に係る船舶推進装置を備える船外機下部
(船舶推進装置部分)の側断面図である。
【図3】本発明に係る船舶推進装置要部の拡大断面図で
ある。
【図4】本発明に係る船舶推進装置を備える船外機にお
けるエンジンの加速特性を示す図である。
【符号の説明】
1 船舶推進装置 2,3 プロペラ 5 内軸(プロペラ軸) 6 外軸(プロペラ軸) 9,10 垂直ベベルギヤ 17,18 ドッグ 22 駆動軸 24 ウォータポンプ 25 流体継手(遠心クラッチ付ビスカスカップ
リング) 34 水平ベベルギヤ 40 前後進切換機構 50 船外機 53 水冷4サイクルエンジン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水冷エンジンの回転を駆動軸及び前後進
    切換機構を経てプロペラ軸に伝達し、該プロペラ軸に結
    着されたプロペラを回転駆動して所要の推進力を発生す
    るとともに、駆動軸によってウォータポンプを駆動する
    ようにした船舶推進装置において、 前記駆動軸の前記ウォータポンプと前後進切換機構の間
    に流体継手を配置したことを特徴とする船舶推進装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動軸の端部に結着された水平ベベ
    ルギヤと、該水平ベベルギヤに噛合する前後一対の垂直
    ベベルギヤと、該垂直ベベルギヤに選択的に係合する前
    後一対のドッグを含んで前記前後進切換機構を構成する
    とともに、前記プロペラ軸を互いに独立に回転可能な内
    軸と外軸とで構成し、少なくとも前進時には前記内軸と
    外軸を前記各ドッグと一体的に回転させてこれらに結着
    された2枚のプロペラを互いに逆方向に回転駆動する二
    重反転方式を採用することを特徴とする請求項1記載の
    船舶推進装置。
  3. 【請求項3】 前記流体継手は、遠心クラッチ付ビスカ
    スカップリングで構成されることを特徴とする請求項1
    又は2記載の船舶推進装置。
  4. 【請求項4】 前記水冷エンジンは、4サイクルエンジ
    ンであることを特徴とする請求項1,2又は3記載の船
    舶推進装置。
JP8120126A 1996-05-15 1996-05-15 船舶推進装置 Pending JPH09301283A (ja)

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