JP3393229B2 - 船舶推進装置 - Google Patents

船舶推進装置

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JP3393229B2
JP3393229B2 JP11871194A JP11871194A JP3393229B2 JP 3393229 B2 JP3393229 B2 JP 3393229B2 JP 11871194 A JP11871194 A JP 11871194A JP 11871194 A JP11871194 A JP 11871194A JP 3393229 B2 JP3393229 B2 JP 3393229B2
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浩 荻野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前後2枚のプロペラを
互いに逆方向に回転駆動する所謂二重反転方式を採用す
る船舶推進装置に関する。
【0002】
【従来の技術】船外機等に設けられる船舶推進装置にお
いて、二重反転方式を採用すれば高い推進効率が得られ
ることは既に知られている。斯かる船舶推進装置は、ロ
アケース内に、一方向に回転する入力軸の端部に結着さ
れた水平ベベルギヤと、該水平ベベルギヤに噛合する前
後一対の垂直ベベルギヤと、互いに独立して回転する内
軸及び外軸と、外軸を支承するベアリングを保持するベ
アリングハウジング等を収納し、前記垂直ベベルギヤの
回転を前記内軸と外軸に伝達して内軸と外軸の各後端部
に結着されたプロペラを互いに逆方向に回転駆動して高
い推進効率を得るものである。
【0003】ところで、斯かる船舶推進装置にあって
は、前記ベアリングハウジングは外軸からラジアル荷重
とスラスト荷重を受けるため、そのロアケースへの取り
付け構造には工夫を要する。
【0004】又、ベアリングハウジングの取付構造は、
当該ベアリングハウジングの組付容易性及び組み付けた
後の緩み防止等を考慮して決められるべきである。
【0005】例えば、ベアリングハウジングの前端外周
部をロアケースに螺着するとともに、ロアケースに螺着
されたリングナットをベアリングハウジングの後端面に
当接してベアリングハウジングを位置決め固定すれば、
該ベアリングハウジングに作用するスラスト力が当該ベ
アリングハウジングの外周部とリングナットの各ネジ部
で受けられるため、該ベアリングハウジングのスラスト
負担能力が高められる。又、この場合、両ネジ部を互い
に逆ネジの関係にしておけば、組み付けた後のベアリン
グハウジングの緩みが防がれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようにベアリングハウジング側のネジとリングナットの
ネジを互いに逆ネジの関係にすると、ベアリングハウジ
ングを一方向に回転させてその前端外周部をロアケース
に螺着した後、リングナットを逆方向に回してこれをロ
アケースに螺着する場合、リングナットの締まり方向は
ベアリングハウジングにとっては緩み方向であるため、
一旦ロアケースに螺着されたベアリングハウジングが緩
んでしまい、該ベアリングハウジングの組付性が悪いと
いう問題がある。
【0007】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、ベアリングハウジングに高い
負荷負担能力と組付容易性を確保するとともに、組み付
け後のベアリングハウジングの緩み防止を図ることがで
きる船舶推進装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
請求項1記載の発明は、ロアケース内に、一方向に回転
する入力軸の端部に結着された水平ベベルギヤと、該水
平ベベルギヤに噛合する前後一対の垂直ベベルギヤと、
互いに独立して回転する内軸及び外軸と、外軸を支承す
るベアリングを保持するベアリングハウジング等を収納
し、前記垂直ベベルギヤの回転を前記内軸と外軸に伝達
して内軸と外軸の各後端部に結着されたプロペラを互い
に逆方向に回転駆動する船舶推進装置において、前記ベ
アリングハウジングの前端外周部を前記ロアケースに螺
着するとともに、ロアケースに螺着されたリングナット
をベアリングハウジングの後端面に当接して該ベアリン
グハウジングを位置決め固定し、ベアリングハウジング
の前端外周部のネジピッチと前記リングナットのネジピ
ッチとを異ならせたことを特徴とする。
【0009】又、請求項2記載の発明は、上記請求項1
記載の発明において、前記ベアリングハウジングの前端
外周部のネジピッチを前記リングナットのネジピッチよ
りも大きく設定したことを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明によれば、ベアリングハウジングに作用
する負荷(特に、スラスト力)は、該ベアリングハウジ
ングの前端外周部のネジ部とリングナットのネジ部の2
箇所で受けられるため、当該ベアリングハウジングの負
荷負担能力が高められる。
【0011】又、ベアリングハウジングの前端外周部の
ネジとリングナットのネジの方向を同方向とすれば、ベ
アリングハウジングを一方向に回転させてこれの前端外
周部をロアケースに螺着した後、リングナットを同方向
に回転させてこれをロアケースに螺着すれば、ベアリン
グハウジングが位置決めされて固定されるが、ベアリン
グハウジングの前端外周部のネジとリングナットのネジ
の締まり方向は同一であるため、ベアリングハウジング
の前端外周部をロアケースに螺着した後にリングナット
を回しても、ベアリングハウジングが緩むことがなく、
該ベアリングハウジングの組付性が高められる。
【0012】そして、ベアリングハウジングの前端外周
部のネジピッチと前記リングナットのネジピッチとが異
なっている(特に、請求項2記載の発明によれば、ベア
リングハウジングの前端外周部のネジピッチがリングナ
ットのネジピッチよりも大きく設定されている)ため、
ベアリングハウジングがロアケースに組み付けられた後
においては、該ベアリングハウジングとリングナットが
同時に一体的に回転して緩むことがなく、両者は互いの
緩みを規制し合い、組み付け後のベアリングハウジング
の緩みが確実に防がれる。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0014】図1は本発明に係る船舶推進装置の側断面
図、図2は同船舶推進装置要部の拡大断面図、図3は同
船舶推進装置のベアリングハウジング部の拡大断面図、
図4は図3のA−A線断面図、図5は図1のB−B線断
面図、図6は船外機の側面図である。
【0015】図6に示す船外機50は、クランプブラケ
ット51によって船体60の船尾板60aに取り付けら
れており、該船外機50の上部のハウジング52内には
不図示のエンジンが収納されている。又、船外機50の
下部には本発明に係る船舶推進装置1が設けられてお
り、該船舶推進装置1は、前進時には不図示の前記エン
ジンによってその前後一対のプロペラ2、3が互いに逆
方向に回転駆動される所謂二重反転方式を採用してい
る。
【0016】ここで、本発明に係る前記船舶推進装置1
の構成の詳細を図1乃至図5に基づいて説明する。
【0017】図1において、4はロアケースであって、
このロアケース4の下部には内外二重軸を構成する中実
の内軸5と中空の外軸6が前後方向(図1の左右方向)
に水平に、且つ、回転自在に配されている。尚、内軸5
の軸中心には油孔5aが形成されている。
【0018】そして、上記外軸6のロアケース4から後
方へ延出する後端部には前記前プロペラ2がダンパ部材
7を介して結着されており、該前プロペラ2の後方であ
って、且つ、内軸5の外軸6から後方へ延出する後端部
には前記後プロペラ3がダンパ部材8を介して結着され
ている。
【0019】ところで、プロペラ2,3は、それぞれ内
筒2a,3aと外筒2b,3b、これら内筒2a,3a
と外筒2b,3bとを接続するリブ2c,3c及び外筒
2b,3bの外周に一体に形成された複数枚の羽根2
d,3dによって構成されている。そして、各内筒2
a,3aと外筒2b,3bとの間には排気通路9が形成
されており、該排気通路9は、ロアケース4に形成され
た排気通路10に連通されている。尚、排気通路10は
不図示のエンジンの排気系に接続されている。
【0020】又、図2に詳細に示すように、前記内軸5
の前端部外周と外軸6の前端部外周にはメタルベアリン
グ11,12によってそれぞれ自由回転自在に支承され
た前後一対の垂直ベベルギヤ13,14が相対向して配
されている。そして、前側の垂直ベベルギヤ13の外周
部はテーパローラベアリング15を介してロアケース4
に回転自在に支承され、後側の垂直ベベルギヤ14の外
周部はベアリングハウジング16に保持されたテーパロ
ーラベアリング17によって回転自在に支承されてい
る。
【0021】上記ベアリングハウジング16は、これに
貫通する外軸6の外周部の離間した2点をニードルベア
リング18,19を介して回転自在に支承しており、そ
の前端外周部はロアケース4に螺着され、後端部はロア
ケース4に螺着されたリングナット20によって位置決
め固定されている。
【0022】ところで、図2に詳細に示すように、外軸
6の前端部外周にはフランジ6aが一体に形成されてお
り、前記テーパローラベアリング17のインナーレース
17aは前記後側の垂直ベベルギヤ14とフランジ6a
によって挟み込まれて位置決めされている。このため、
後述のように外軸6と一体に回転する垂直ベベルギヤ1
4の径方向の位置精度が高められ、前記メタルベアリン
グ12のクリアランスを小さく抑えて垂直ベベルギヤ1
4の倒れを防ぎ、結果的にテーパローラベアリング17
に作用する負荷を小さく抑えることができる。
【0023】又、外軸6のフランジ6aとベアリングハ
ウジング16の間には、図2に詳細に示すように、スラ
ストニードルベアリング21と減摩部材22が介設され
ている。そして、これらのスラストニードルベアリング
21と減摩部材22の近傍に前記ニードルベアリング1
8が配され、該ニードルベアリング18の後方に所定距
離を隔てて他方のニードルベアリング19が配されてお
り、外軸6の両ニードルベアリング18,19の間の部
位は小径に成形されている。従って、外軸6とベアリン
グハウジング16の間には空間Sが形成され、該空間S
に、外軸6に形成された油孔6bが開口している。尚、
ベアリングハウジング16の後端部と外軸6の間にはオ
イルシール23が設けられている。
【0024】一方、前記内軸5は、その前端部と後端部
がニードルベアリング24,25によって回転自在に支
承されている。
【0025】ところで、外軸6の前端外周部であって、
且つ、前後一対の垂直ベベルギヤ13,14の内側部分
には、第1のスライダ26が外軸6に沿って前後方向に
摺動自在にスプライン嵌合されている。同様に内軸5の
前記前側の垂直ベベルギヤ13の前方の前端外周部に
は、第2のスライダ27が内軸5に沿って前後方向に摺
動自在にスプライン嵌合されている。
【0026】そして、図2に詳細に示すように、前記第
1のスライダ26の前、後端部には、垂直ベベルギヤ1
3,14の各内側に形成された爪13a,14aに対し
てそれぞれ選択的に係合する爪26a,26bが形成さ
れており、前記第2のスライダ27の後端部には、前側
の垂直ベベルギヤ13の外側に形成された爪13bに対
して係脱する爪27aが形成されている。
【0027】又、内軸5の先端部の中心には中空状のプ
ランジャ28が前後方向に摺動自在に嵌装されており、
該プランジャ28には、内軸5に貫設された長孔5b,
5cに挿通するピン29,30が軸直角方向に挿通され
ている。そして、前記第1のスライダ26はピン29に
よってプランジャ28に連結されており、前記第2のス
ライダ27はピン30によってプランジャ28に連結さ
れている。
【0028】従って、第1のスライダ26と第2のスラ
イダ27とはプランジャ28とピン29,30によって
互いに連結されており、両者はピン29,30が長孔5
b,5c内を移動し得る範囲内で、前後方向に摺動可能
である。
【0029】一方、ロアケース4内には、不図示のエン
ジンによって一方向に回転駆動される入力軸31と、該
入力軸31と平行に延在するシフトロッド32が垂設さ
れており、入力軸31の下端には、前記一対の垂直ベベ
ルギヤ13,14に噛合する水平ベベルギヤ33が結着
されている。
【0030】又、前記第2のスライダ27の上方に配さ
れる前記シフトロッド32の下端部にはシフトカム35
が結着されており、該シフトカム35下部には、シフト
ロッド32の軸中心(回動中心)に対して偏心した偏心
ピン32aが突設されており、該偏心ピン32aは、第
2のスライダ27の外周に形成された溝27bに嵌合す
る減摩部材36の溝に係合している。
【0031】而して、不図示のシフトレバーを操作して
シフトロッド32をその軸中心回りに回動させれば、シ
フトカム35の偏心ピン35aが回動して減摩部材36
を前後方向に移動させるため、第2のスライダ27が第
1のスライダ26と共に一体的に前後方向に摺動せしめ
られる。
【0032】ここで、本発明の要旨を図3乃至図5に基
づいて説明する。
【0033】前記ベアリングハウジング16は、図3に
示すように、これを貫通する外軸6を前記ニードルベア
リング18,19を介して回転自在に支承するととも
に、前記後側の垂直ベベルギヤ14の外周部を支承する
前記テーパローラベアリング17をその前端部で保持し
ている。
【0034】又、上記ベアリングハウジング16の前端
部と後端部は共に大径に成形されており、前端部外周に
はネジ16aが刻設されており、後端部には、排気通路
を構成する4つの貫通孔(図5参照)16bが軸方向に
貫設されている。
【0035】而して、ベアリングハウジング16は、そ
の前端外周部がロアケース4に螺着されており、その後
端部外周はロアケース4の孔部4aに嵌合されている。
そして、ベアリングハウジング16の後端面には、ロア
ケース4の孔部4aに螺合する前記リングナット20が
当接しており、該リングナット20を締め付けることに
よって、ベアリングハウジング16は軸方向の位置決め
がなされてロアケース4に固定される。そして、このベ
アリングハウジング16が固定された状態においては、
該ベアリングハウジング16は、図3に示すように、ス
ペーサ37との間で前記テーパローラベアリング17の
アウターレース17bを挟み込んでこれを位置決めして
いる。
【0036】尚、前記リングナット20は、これとベア
リングハウジング16の後端面との間に介設された回り
止め板38によつてその回り止が図られている。
【0037】ところで、本実施例では、ベアリングハウ
ジング16の前端外周部に形成されたネジ16aとリン
グナット20の外周部に形成されたネジ20aの方向
(締め付け方向及び緩み方向)は同方向であるが、各ネ
ジ16a,20aのピッチは互いに異なっており、本実
施例では、ベアリングハウジング16の前端外周部に形
成されたネジ16aのピッチの方がリングナット20の
ネジ20aのピッチよりも大きく設定されている。
【0038】次に、本実施例に係る船舶推進装置1の作
用を説明する。
【0039】不図示のエンジンが駆動され、該エンジン
によって入力軸31が一方向に回転駆動されると、該入
力軸31の回転は水平ベベルギヤ33を介して前後一対
の垂直ベベルギヤ13,14に伝達され、両垂直ベベル
ギヤ13,14が互いに逆方向に常時回転駆動される。
【0040】ここで、不図示のシフトレバーを「中立位
置」にセットすると、図1及び図2に示すように、第1
のスライダ26と第2のスライダ27は共に垂直ベベル
ギヤ13,14に噛み合わない(即ち、第1のスライダ
26の爪26a,26bが垂直ベベルギヤ13,14の
各内側に形成された爪13a,14aに係合せず、第2
のスライダ27の爪27aが垂直ベベルギヤ13の外側
に形成された爪13bに係合しない)中立状態に保た
れ、このとき、両垂直ベベルギヤ13,14は自由回転
(空転)し、入力軸31の回転は内軸5及び外軸6に伝
達されない。従って、前後のプロペラ2,3は共に回転
せず、推進力は発生しない。
【0041】次に、シフトレバーを「前進位置」にセッ
トすると、前記シフトロッド32とシフトカム35が所
定の方向に所定角度だけ回動せしめられ、第1のスライ
ダ26と第2のスライダ27が一体的に後方へ摺動せし
められ、第1のスライダ26の爪26bは後側の垂直ベ
ベルギヤ14の爪14aに噛合し、第2のスライダ26
の爪26aは前側の垂直ベベルギヤ13の爪13bに噛
合する。
【0042】而して、入力軸31の回転は水平ベベルギ
ヤ33と垂直ベベルギヤ14及び第1のスライダ26を
経て外軸6に伝達されるとともに、水平ベベルギヤ33
と垂直ベベルギヤ13及び第2のスライダ27を経て内
軸5に伝達され、外軸6及びこれに結着された前側プロ
ペラ2と内軸5とこれに結着された後側プロペラ3とが
互いに逆方向に回転駆動される。このように、前進時に
おいては、前後の一対のプロペラ2,3が互いに逆方向
に回転駆動される二重反転方式が実行されるため、これ
らのプロペラ2,3には高い推進効率が得られる。
【0043】尚、エンジンからの排気ガスは、ロアケー
ス4に形成された前記排気通路10及びプロペラ2,3
の外筒2b,3b内に形成された前記排気通路9を流
れ、プロペラ3の後端部から水中に排出される。
【0044】次に、不図示のシフトレバーを「後進位
置」にセットすると、前記シフトロッド32とシフトカ
ム35が所定の方向に所定角度だけ回動せしめられ、第
1のスライダ26と第2のスライダ27が一体的に前方
へ摺動せしめられ、第2のスライダ27と垂直ベベルギ
ヤ13との噛合が解除される一方、第1のスライダ26
の噛合が後側の垂直ベベルギヤ14から前側の垂直ベベ
ルギヤ13に切り換えられる。即ち、第1のスライダ2
6の爪26aが後側の垂直ベベルギヤ14の爪14aか
ら離脱して前側の垂直ベベルギヤ13の爪13aに噛合
する。
【0045】このため、入力軸31の回転は水平ベベル
ギヤ33と前側の垂直ベベルギヤ13及び第1のスライ
ダ26を経て外軸6のみに伝達され、内軸5には伝達さ
れず、外軸6とこれに結着された前側プロペラ2のみが
前進時とは逆方向に回転駆動される。
【0046】上述のように、後進時に前側プロペラ2の
みが回転駆動されると、静止している後側プロペラ3が
回転している前側プロペラ2の障害にならないため、前
側プロペラ2に高い推進効率が確保されて十分な推進力
が得られる。
【0047】以上において、本実施例においては、ベア
リングハウジング16に作用する負荷(特に、スラスト
力)は、該ベアリングハウジング16の前端外周部のネ
ジ16aとリングナット20のネジ20aの2箇所で受
けられるため、当該ベアリングハウジング16の負荷負
担能力が高められる。
【0048】又、ベアリングハウジング16の前端外周
部のネジ16aとリングナット20のネジ20aの方向
は前述のように同方向であるため、ベアリングハウジン
グ16を一方向に回転させてこれの前端外周部をロアケ
ース4に螺着した後、リングナット20を同方向に回転
させてこれをロアケース4に螺着すれば、ベアリングハ
ウジング16が位置決めされて固定されるが、ベアリン
グハウジング16の前端外周部のネジ16aとリングナ
ット20のネジ20aの締まり方向は同一であるため、
ベアリングハウジング16の前端外周部をロアケース4
に螺着した後にリングナット20を回しても、ベアリン
グハウジング16が緩むことがなく、ベアリングハウジ
ング16の組付性が高められる。
【0049】そして、ベアリングハウジング16の前端
外周部のネジ16aのピッチと前記リングナット20の
ネジ20aのピッチとが異なっており、本実施例におい
ては、ベアリングハウジング16の前端外周部のネジ1
6aピッチがリングナット20のネジ20aのピッチよ
りも大きく設定されているため、ベアリングハウジング
16がロアケース4に組み付けられた後においては、該
ベアリングハウジング16とリングナット20が同時に
一体的に回転して緩むことがなく、両者は互いの緩みを
規制し合い、組み付け後のベアリングハウジング16の
緩みが確実に防がれる。
【0050】ところで、以上の実施例では、第1のスラ
イダ26と第2のスライダ27とは前述のようにプラン
ジャ28とピン29,30によって互いに連結されてお
り、シフトロッド32の操作によって両スライダ26,
27が一体的に前後に摺動して前後進の切り換えが行わ
れたが、ここで、第1のスライダ26と第2のスライダ
27の連結構造の別実施例を図7及び図8に基づいて説
明する。
【0051】尚、図7は船舶推進装置の前後進切換機構
の拡大断面図、図8は同前後進切換機構の分解斜視図で
あり、これらの図においては、前記実施例において示し
たと同一要素には同一符号を付しており、以下、それら
についての説明は省略する。
【0052】本実施例では、内軸5の外周にスリーブ4
0を軸方向(前後方向)に摺動自在に嵌合し、該スリー
ブ40の前端部を第2のスライダ26に螺着している。
又、このスリーブ40の後端部にはフランジ部40aが
形成されており、このフランジ部40aは、両端に減摩
部材41を介して第1のスライダ26の内周部に嵌着さ
れた前後一対のスナップリング42によって第1のスラ
イダ26の内周部に連結されている。
【0053】従って、本実施例では、第1のスライダ2
6と第2のスライダ27とは前記スリーブ40によって
互いに連結されており、両スライダ26,27は一体的
に前後に摺動して前後進の切り換えが行われる。
【0054】即ち、シフトロッド32の回動操作によっ
て第2のスライダ27が前後に摺動せしめられると、該
第2のスライダ27にスリーブ40によって連結された
第1のスライダ26が第2のスライダ27と共に一体的
に摺動し、両スライダ26,27の垂直ベベルギヤ1
3,14との選択的な係合によって前後進の切り換えが
なされる。
【0055】ところで、本実施例では、図8に示すよう
に、スリーブ40には軸方向に長い4つの切欠き40b
が形成されており、この切欠き40bには、内軸5の外
周に突設された4つの突起5aの各々が貫通している。
【0056】而して、図7に示すように、上記突起5a
は前側の垂直ベベルギヤ13の端面に当接しており、後
進時に内軸5に作用する前向きのスラスト力は突起5a
及び垂直ベベルギヤ13を経てテーパローラベアリング
15によって受けられる。
【0057】尚、以上の実施例では、本発明に係る船舶
推進装置を船外機に適用した場合について説明したが、
本発明に係る船舶推進装置は、エンジンを船内に、推進
装置を船外に配した所謂船内外機にも適用し得ることは
勿論である。
【0058】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、ロアケース内に、一方向に回転する入力軸の端
部に結着された水平ベベルギヤと、該水平ベベルギヤに
噛合する前後一対の垂直ベベルギヤと、互いに独立して
回転する内軸及び外軸と、外軸を支承するベアリングを
保持するベアリングハウジング等を収納し、前記垂直ベ
ベルギヤの回転を前記内軸と外軸に伝達して内軸と外軸
の各後結着されたプロペラを互いに逆方向に回転駆動す
る船舶推進装置において、前記ベアリングハウジングの
前端外周部を前記ロアケースに螺着するとともに、ロア
ケースに螺着されたリングナットをベアリングハウジン
グの後端面に当接して該ベアリングハウジングを位置決
め固定し、ベアリングハウジングの前端外周部のネジピ
ッチと前記リングナットのネジピッチとを異ならせたた
め、ベアリングハウジングに高い負荷負担能力と組付容
易性を確保するとともに、組み付け後のベアリングハウ
ジングの緩み防止を図ることができるという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る船舶推進装置の側断面図である。
【図2】本発明に係る船舶推進装置要部の拡大断面図で
ある。
【図3】本発明に係る船舶推進装置のベアリングハウジ
ング部の拡大断面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】図1のB−B線断面図である。
【図6】船外機の側面図である。
【図7】船舶推進装置の前後進切換機構の拡大断面図で
ある。
【図8】前後進切換機構の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 船舶推進装置 2,3 プロペラ 4 ロアケース 5 内軸 6 外軸 3,14 垂直ベベルギヤ 16 ベアリングハウジング 16a ネジ 18,19 ニードルベアリング 20 リングナット 20a ネジ 31 入力軸 33 水平ベベルギヤ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロアケース内に、一方向に回転する入力
    軸の端部に結着された水平ベベルギヤと、該水平ベベル
    ギヤに噛合する前後一対の垂直ベベルギヤと、互いに独
    立して回転する内軸及び外軸と、外軸を支承するベアリ
    ングを保持するベアリングハウジング等を収納し、前記
    垂直ベベルギヤの回転を前記内軸と外軸に伝達して内軸
    と外軸の各後端部に結着されたプロペラを互いに逆方向
    に回転駆動する船舶推進装置において、前記ベアリング
    ハウジングの前端外周部を前記ロアケースに螺着すると
    ともに、ロアケースに螺着されたリングナットをベアリ
    ングハウジングの後端面に当接して該ベアリングハウジ
    ングを位置決め固定し、ベアリングハウジングの前端外
    周部のネジピッチと前記リングナットのネジピッチとを
    異ならせたことを特徴とする船舶推進装置。
  2. 【請求項2】 前記ベアリングハウジングの前端外周部
    のネジピッチを前記リングナットのネジピッチよりも大
    きく設定したことを特徴とする請求項1記載の船舶推進
    装置。
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