JP3404973B2 - トロイダル型無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

トロイダル型無段変速機の変速制御装置

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JP3404973B2
JP3404973B2 JP07149595A JP7149595A JP3404973B2 JP 3404973 B2 JP3404973 B2 JP 3404973B2 JP 07149595 A JP07149595 A JP 07149595A JP 7149595 A JP7149595 A JP 7149595A JP 3404973 B2 JP3404973 B2 JP 3404973B2
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/66Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings
    • F16H61/664Friction gearings
    • F16H61/6648Friction gearings controlling of shifting being influenced by a signal derived from the engine and the main coupling

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トロイダル型無段変速
機に関し、特にその変速制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トロイダル型無段変速機は通常、例えば
特開平3−89066号公報に記載の如くに構成する。
このトロイダル型無段変速機は図17に示すように、同
軸配置した入出力コーンディスク1,2と、これら入出
力コーンディスク間で摩擦係合により動力の受渡しを行
うパワーローラ3とよりなるトロイダル伝動ユニット、
および後述の如き変速制御装置を具える。
【0003】パワーローラ3は入出力コーンディスク
1,2間に挟圧され、パワーローラ3と、入出力コーン
ディスク1,2との間の油膜の剪断によって、パワーロ
ーラ3は入出力コーンディスク1,2間での動力伝達を
行う。つまり、入力コーンディスク1の回転は上記油膜
の剪断によってパワーローラ3に伝達され、次いでパワ
ーローラ3の回転が上記油膜の剪断によって出力コーン
ディスク2に伝達され、逆に出力コーンディスク2から
入力コーンディスク1への動力伝達もパワーローラ3を
介して同様になされる。
【0004】ここで変速制御装置を説明するに、これは
ステップモータ4を有し、該ステップモータは、目標変
速比に対応した変速指令値(ステップ数)を与えられて
対応位置に回転し、変速制御弁5の内外弁体5a,5b
のうち、外弁体5bを内弁体5aに対し相対的に中立位
置から変位させる。これにより、両パワーローラ3を流
体圧でピストン6を介して図中上下方向へ、但し相互逆
向きに変位させる。これにより両パワーローラ3は、回
転軸線O1が入出力コーンディスク1,2の回転軸線O2
と交差する図示位置から対応方向にオフセットされ、
該オフセットによりパワーローラ3は入出力コーンディ
スク1,2からの分力で、自己の回転軸線O1 と直交す
る首振り軸線O3 の周りに傾転され、入出力コーンディ
スク1,2に対するパワーローラ3の摩擦接触円弧径が
連続的に変化することで無段変速を行うことができる。
【0005】かかる無段変速により上記の変速指令値が
達成される時、パワーローラ3のオフセットおよび傾転
をプリセスカム7および変速リンク8を介してフィード
バックされる変速制御弁5の内弁体5aは、外弁体5b
に対し相対的に初期の中立位置に復帰し、同時に、両パ
ワーローラ3は、回転軸線O1 が入出力コーンディスク
1,2の回転軸線O2 と交差する図示位置に戻ること
で、上記変速指令値の達成状態を維持することができ
る。
【0006】ここで、上記した変速機内の機械的な変速
制御系を模式図に表すと図18のごとくになり、この図
には、上記の変速制御指令値を決定するコントローラの
機能ブロック線図を併記した。
【0007】コントローラは、予めメモリしておいた変
速マップ、および目標変速比計算部を有する。そしてコ
ントローラは先ず、上記の変速マップを基にスロットル
開度TVOおよび車速VSPから、目標とすべき変速機
入力回転数Ni * を求め、次いで上記の目標変速比計算
部において、変速機目標入力回転数Ni * と変速機出力
回転数No とから目標変速比を演算し、この目標変速比
に対応した変速制御指令値(フィードフォワードステッ
プ数)をステップモータ4に与える。
【0008】この時ステップモータ4は、変速制御指令
値(フィードフォワードステップ数)に応じた駆動によ
り、変速制御弁5の外弁体5bをXSpだけ内弁体5aに
対し相対的に中立位置から変位させる。これにより、変
速制御弁5およびピストン6で構成される油圧サ−ボは
前記したように、パワーローラ3をy(mm)だけオフ
セットさせ、このオフセットに伴いパワーローラ3はφ
(rad.)だけ傾転する。この傾転φは、変速機出力
回転数No との関係で決まる変速機入力回転数Ni を目
標入力回転数Ni * に近づくよう変化させる。
【0009】ところでプリセスカム7は前記したよう
に、パワーローラオフセット量yおよびパワーローラ傾
転角φを変速制御弁5の内弁体5aにフィードバックし
て、これをX(mm)だけ、外弁体5bの上記変位に追
従するよう移動させ、変速制御弁5の内外弁体間相対変
位をdx(mm)に減ずる。このdxは変速の進行につ
れて小さくなり、上記の変速指令値が達成される時、遂
には0になる。この時変速制御弁5の内弁体5aおよび
外弁体5bは相対的に初期の中立位置に復帰し、変速指
令値の達成状態を維持することができる。
【0010】ここで、プリセスカム7からのフィードバ
ック量Xは、プリセスカム7のカム形状で決まる傾転角
フィードバックゲインをa、変速リンク8のレバー比で
決まるオフセット量フィードバックゲインをbとする
と、X=a・φ+b・yで表される。なお、パワーロー
ラ傾転角φを目標変速比に対応した値にすることが制御
の狙いであるから、基本的にプリセスカム7はパワーロ
ーラ傾転角φのみをフィードバックすればよいことにな
るが、ここでパワーローラオフセット量yをもフィード
バックする理由は、変速制御が振動的になるのを防止す
るダンピング効果を与えて、変速制御のハンチング現象
を回避するためである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のトロイダル型無段変速機の変速制御装置にあっては、
パワーローラ3を回転自在に支持した部材の変形を主た
る原因として、更にガタが加わって生じた、パワーロー
ラ3とパワーローラ支持部材との間におけるオフセット
方向相対変位が、図18に示す外乱Δyとなってプリセ
スカム7に付加され、このプリセスカムを経て変速制御
弁5にフィードバックされるオフセット量を、本来フィ
ードバックすべきパワーローラ3のオフセット量に対し
て狂わしてしまう。このため、前記の式X=a・φ+b
・yで表される理論上のフィードバック量が、実際には
X=a・φ+b(y+Δy)となってしまい、フィード
バック量のずれ分(b・Δy)に起因して、変速制御弁
5が中立位置へ復帰した時に、つまり変速終了時に、パ
ワーローラ3が変速指令値に対応した傾転角になり得
ず、パワーローラ傾転角が目標変速比対応の傾転角から
ずれた所謂トルクシフトを生じて、変速精度の低下を免
れなかった。
【0012】上記のトルクシフトを、定常走行からアク
セルペダルの最大踏み込みによりキックダウン走行へ移
行した場合におけるシミュレーション結果のタイムチャ
ートにより示すと、図9(a)の如くになる。つまり、
破線で示すパワーローラ目標傾転角φ* に対して実傾転
角φが実線で示すような経時変化となって、大きくずれ
てしまい、トルクシフトが大きな問題となっていた。
【0013】上記のトルクシフトを解消する対策として
は、トルクシフトの主たる原因であるパワーローラ支持
部材の変形が、パワーローラ3を入出力コーンディスク
1,2間に挟圧する挟圧力に起因し、この挟圧力が変速
機入力トルクに対応して生ずるよう構成されていること
から、この変速機入力トルクと、フィードバックずれ量
(b・Δy)との関係を予め測定しておき、この測定結
果にもとづき、ステップモータ4への変速制御指令値
(フィードフォワードステップ数)を決定するに当たっ
て、これを、上記のトルクシフトが解消されるようにす
ることを狙って補正することが考えられる。
【0014】しかし実際には、パワーローラ3およびプ
リセスカム7間の相対的なオフセット方向の位置ずれΔ
yは、ガタの経時変化や、エンジンおよびトルクコンバ
ータの経時変化等により様々に変化し、上記の対策によ
って長期不変にトルクシフトを生じなくすることは不可
能に近い。
【0015】上記のトルクシフトを解消する他の対策と
しては、パワーローラ目標傾転角φ* に対するパワーロ
ーラ実傾転角φの偏差に応じたPI制御(Pは比例制
御、Iは積分制御)等のフィードバック制御により、パ
ワーローラ実傾転角φを目標傾転角φ* に収束させるよ
うにすることも考えられる。
【0016】ところで、トルクシフトの原因であるパワ
ーローラ3およびプリセスカム7間の相対的なオフセッ
ト方向の位置ずれΔyが相当に大きく、上記の収束を実
用的な応答レベルで達成するためには、上記フィードバ
ック制御の比例ゲインを相当に大きくする必要がある。
【0017】これがため上記のフィードバック制御で
は、トロイダル型無段変速機の変速制御系が2次以上の
高次系であることもあって、制御系の安定性が損なわれ
ることを確かめた。つまり、図9(a)と同じ条件で行
ったシミュレーション結果を示す同図(b)におけるパ
ワーローラ実傾転角φおよびパワーローラ目標傾転角φ
* の経時変化の比較から明らかなように、傾転角(変速
比)を変化させる過渡期において、実傾転角φが目標傾
転角φ* に対しハンチングし、当該フィードバック制御
のみでは十分でない。
【0018】なお上記の対策としては、前記の式におい
てハンチングに対し有効なダンピングを効かせるための
項b・yにおける係数bを、変速リンク8の変更により
大きくして上記のハンチングに関する問題をなくすこと
も考えられる。しかし図18に示すように、トルクシフ
トの原因であるパワーローラ3およびプリセスカム7間
の相対的なオフセット方向の位置ずれΔyも、係数bに
応じてフィードバック量を決定されることから、係数b
を大きくする対策では、却ってトルクシフトの増大によ
り変速制御精度の低下を惹起する。
【0019】従って本発明は、上記の考え方に基づくフ
ィードバック制御を付加するも、これに起因する上記ハ
ンチングの問題を解消するフィードバック系をも更に付
加し、もって係数bを上記の観点からフェールセーフ上
要求される最低限の小さなものにしておいても、安定し
た変速制御を実現可能なトロイダル型無段変速機の変速
制御装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】この目的のため第1発明
による変速制御装置は、同軸配置した入出力コーンディ
スクと、これら入出力コーンディスク間で摩擦係合によ
り動力の受渡しを行うパワーローラとよりなるトロイダ
ル伝動ユニットを具え、変速指令値に対応して前記パワ
ーローラを、自己の回転軸線が前記入出力コーンディス
クの回転軸線と交差する位置からオフセットさせ、該オ
フセットにより入出力コーンディスクからの分力でパワ
ーローラを、自己の回転軸線と直交する首振り軸線周り
に傾転させることにより無段変速を行わせると共に、該
無段変速により前記変速指令値が達成される時、前記パ
ワーローラを、前記オフセットがなくなる位置に復帰さ
せて、前記変速指令値の達成状態を維持するようにした
変速制御装置を有するトロイダル型無段変速機におい
て、前記変速指令値を演算する電子系に、前記パワーロ
ーラの傾転角に関した物理量を電子的にフィードバック
して該パワーローラ傾転角に関する物理量と目標値との
偏差に応じたフィードバック制御量を求める第1の電子
フィードバック系を付加すると共に、前記パワーローラ
傾転角の変化速度に関した物理量を電子的にフィードバ
ックして該パワーローラ傾転角変化速度に関する物理量
に応じたフィードバック制御量を求める第2の電子フィ
ードバック系を付加し、該第2の電子フィードバック系
は、トロイダル型無段変速機の変速制御系を数式で表し
たモデルに前記変速指令値を与えた時の該モデル内にお
けるパワーローラオフセット量から前記パワーローラの
オフセット量を推定するパワーローラオフセット量推定
手段を具え、この手段により推定したパワーローラオフ
セット量を前記パワーローラ傾転角の変化速度に関した
物理量として前記変速指令値演算電子系にフィードバッ
クするよう構成し、前記変速指令値演算電子系は、これ
ら第1および第2の電子フィードバック系からのフィー
ドバック制御量を用いて前記変速指令値を演算するよう
構成したことを特徴とするものである。
【0021】第2発明によるトロイダル型無段変速機の
変速制御装置において、前記パワーローラオフセット量
推定手段は、前記モデルに前記変速指令値を与えた時の
該モデル内におけるパワーローラ傾転角と、実際のパワ
ーローラ傾転角との間の偏差に応じ、該偏差がなくなる
よう前記変速指令値を修正して前記モデルに与えるモデ
ル化誤差補正系を付加して具えたことを特徴とするもの
である。
【0022】第3発明によるトロイダル型無段変速機の
変速制御装置は、前記モデルに前記変速指令値を与えた
時の該モデル内におけるパワーローラ傾転角と、実際の
パワーローラ傾転角との間の偏差に応じ、該偏差が大き
いほど前記変速指令値演算電子系の変速指令値制御ゲイ
ンを低下させるゲイン変更手段を付加して具えたことを
特徴とするものである。
【0023】第4発明によるトロイダル型無段変速機の
変速制御装置は、前記モデルに前記変速指令値を与えた
時の該モデル内におけるパワーローラ傾転角と、実際の
パワーローラ傾転角との間の偏差に応じ、該偏差が大き
いほど前記モデルの諸元を変速制御が振動的になるのを
防止するよう変更するモデル諸元変更手段を付加して具
えたことを特徴とするものである。
【0024】第5発明によるトロイダル型無段変速機の
変速制御装置は、前記モデルに前記変速指令値を与えた
時の該モデル内におけるパワーローラ傾転角と、実際の
パワーローラ傾転角との間の偏差に応じ、該偏差が大き
いほど前記変速指令値演算電子系で用いる変速マップ
を、変速が遅くなるよう変更する変速マップ変更手段を
付加して具えたことを特徴とするものである。
【0025】
【作用】第1発明において、トロイダル伝動ユニットの
パワーローラは、同軸配置の入出力コーンディスク間で
摩擦係合により動力の受渡しを行う。ここで変速に際し
変速制御装置は、変速指令値に対応して上記パワーロー
ラを、回転軸線が上記入出力コーンディスクの回転軸線
と交差する位置からオフセットさせ、該オフセットによ
り入出力コーンディスクからの分力でパワーローラを、
自己の回転軸線と直交する首振り軸線周りに傾転させる
ことにより、無段変速を行なわせる。この無段変速によ
り前記変速指令値が達成される時、変速制御装置はパワ
ーローラを、上記オフセットがなくなる位置に復帰させ
て、変速指令値の達成状態を維持する。
【0026】上記の変速中、第1の電子フィードバック
系は、前記の変速指令値を演算する電子系に、前記パワ
ーローラの傾転角に関した物理量を電子的にフィードバ
ックしてパワーローラ傾転角に関する物理量と目標値と
の偏差に応じたフィードバック制御量を求め、同時に第
2の電子フィードバック系は、前記パワーローラ傾転角
の変化速度に関した物理量を電子的にフィードバックし
てパワーローラ傾転角変化速度に関する物理量に応じた
フィードバック制御量を求める。そして上記変速指令値
演算電子系は、これら第1および第2の電子フィードバ
ック系からのフィードバック制御量を用いて前記の変速
指令値を演算する。上記第1の電子フィードバック系か
らの、パワーローラ傾転角に関した物理量と目標値との
偏差に応じたフィードバック制御量は前記トルクシフト
の回避に寄与し、また当該トルクシフト防止効果が十分
なものとなるようフィードバックゲインを大きくして
も、これに伴って生じようとする変速制御のハンチング
が、第2の電子フィードバック系からの、パワーローラ
傾転角速度に関する物理量に応じたフィードバック制御
量で抑制することができ、トルクシフトの確実な防止
と、ハンチングの抑制とを両立させることができる。
【0027】ところで第1発明においては特に、パワー
ローラオフセット量推定手段が上記パワーローラのオフ
セット量を推定し、前記第2の電子フィードバック系が
この手段により推定したパワーローラオフセット量を上
記パワーローラ傾転角の変化速度に関した物理量として
前記変速指令値演算電子系にフィードバックするため、
以下の作用効果が奏し得られる。つまり、パワーローラ
傾転角の変化速度そのものをフィードバックする場合、
これを推定するのに微分が必要になってノイズ混入の可
能性が高くなるが、パワーローラ傾転角の変化速度に関
与するパワーローラのオフセット量をパワーローラ傾転
角の変化速度としてフィードバックする第1発明の構成
によれば、このパワーローラオフセット量を推定する際
に微分の必要がない分ノイズの混入を防げて精度上大い
に有利である。
【0028】第1発明によれば更に加えて、パワーロー
ラオフセット量推定手段がパワーローラオフセット量を
推定するに際し、トロイダル型無段変速機の変速制御系
を数式で表したモデルに前記変速指令値を与えた時の該
モデル内におけるパワーローラオフセット量をパワーロ
ーラオフセット量推定値とするため、つまり、モデルを
用いてパワーローラオフセット量を推定するため、ハー
ドウエアに余分な構成を付加する必要がなくて構成を簡
単にし得ると共に、パワーローラオフセットの推定を正
確に行うことができる。
【0029】第2発明では、前記パワーローラオフセッ
ト量推定手段におけるモデル化誤差補正系が、前記モデ
ルに前記変速指令値を与えた時の該モデル内におけるパ
ワーローラ傾転角と、実際のパワーローラ傾転角との間
の偏差に応じ、該偏差がなくなるよう前記変速指令値を
修正して前記モデルに与える。よって、実際の変速制御
系に対するモデルの誤差を常時なくして、該モデルを用
いて行うパワーローラオフセット量の推定を、上記第1
0発明よりもさらに正確なものにすることができる。
【0030】第3発明においては、ゲイン変更手段が、
前記モデルに前記変速指令値を与えた時の該モデル内に
おけるパワーローラ傾転角と、実際のパワーローラ傾転
角との間の偏差に応じ、該偏差が大きいほど前記変速指
令値演算電子系の変速指令値制御ゲインを低下させる。
よって、モデル内におけるパワーローラ傾転角と、実際
のパワーローラ傾転角との間の偏差、つまりモデル化誤
差が大きい時、これに伴って変速制御が振動的になるの
を、変速指令値制御ゲインの上記低下により抑制するこ
とができ、モデル化誤差に伴う制御不安定に対するフェ
ールセーフ対策を実現し得る。
【0031】第4発明においては、モデル諸元変更手段
が、前記モデルに前記変速指令値を与えた時の該モデル
内におけるパワーローラ傾転角と、実際のパワーローラ
傾転角との間の偏差に応じ、該偏差が大きいほど前記モ
デルの諸元を変速制御が振動的になるのを防止するよう
変更する。よってこの場合も、モデル内におけるパワー
ローラ傾転角と、実際のパワーローラ傾転角との間の偏
差、つまりモデル化誤差が大きい時、これに伴って変速
制御が振動的になるのを、モデル諸元の上記変更により
抑制することができ、モデル化誤差に伴う制御不安定に
対するフェールセーフ対策を実現し得る。
【0032】第5発明においては、変速マップ変更手段
が、前記モデルに前記変速指令値を与えた時の該モデル
内におけるパワーローラ傾転角と、実際のパワーローラ
傾転角との間の偏差に応じ、該偏差が大きいほど前記変
速指令値演算電子系で用いる変速マップを、変速が遅く
なるよう変更する。よってこの場合も、モデル内におけ
るパワーローラ傾転角と、実際のパワーローラ傾転角と
の間の偏差、つまりモデル化誤差が大きい時、これに伴
って変速制御が振動的になるのを、変速マップの上記変
更により抑制することができ、モデル化誤差に伴う制御
不安定に対するフェールセーフ対策を実現し得る。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1および図2は、本発明一実施の態様にな
る変速制御装置を具えたトロイダル型無段変速機を例示
し、図1は同トロイダル型無段変速機の縦断側面図、図
2は同じくその縦断正面図である。なお便宜上、これら
図中、図17におけると同様の部分は同一符号を付して
示した。
【0034】先ず、トロイダル伝動ユニットを説明する
に、これは図示せざるエンジンからの回転を伝達される
入力軸20を具え、この入力軸は図1に明示するよう
に、エンジンから遠い端部を変速機ケース21内に軸受
22を介して回転自在に支持し、中央部を変速機ケース
21の中間壁23内に軸受24および中空出力軸25を
介して回転自在に支持する。入力軸20上には入出力コ
ーンディスク1,2をそれぞれ回転自在に支持し、これ
らコーンディスクを、トロイド曲面1a,2aが相互に
対向するよう配置する。そして入出力コーンディスク
1,2の対向するトロイド曲面間には、入力軸20を挟
んでその両側に配置した一対のパワーローラ3を介在さ
せ、これらパワーローラを入出力コーンディスク1,2
間に挟圧するために、以下の構成を採用する。
【0035】即ち、入力軸20の軸受け端部にローディ
ングナット26を螺合し、該ローディングナットにより
抜け止めして入力軸20上に回転係合させたカムディス
ク27と、入力コーンディスク1のトロイド曲面1aか
ら遠い端面との間にローディングカム28を介在させ、
このローディングカムを介して入力軸20からカムディ
スク27への回転が入力コーンディスク1に伝達される
ようになす。ここで、入力コーンディスク1の回転はパ
ワーローラ3の回転を介して出力コーンディスク2に伝
わり、この伝動中ローディングカム28は伝達トルクに
比例したスラストを発生して、パワーローラ3を入出力
コーンディスク1,2間に挟圧し、上記の動力伝達を可
能ならしめる。
【0036】出力コーンディスク2は出力軸25に楔着
し、この軸上に出力歯車29を一体回転するよう嵌着す
る。出力軸25は更に、ラジアル兼スラスト軸受30を
介して変速機ケース21の端蓋31内に回転自在に支持
し、この端蓋31内には別にラジアル兼スラスト軸受3
2を介して入力軸20を回転自在に支持する。ここで、
ラジアル兼スラスト軸受30,32はスペーサ33を介
して相互に接近し得ないよう突き合わせ、また相互に遠
去かる方向へも相対変位不能になるよう、対応する出力
歯車29および入力軸20に対し軸線方向に衝接させ
る。かくて、ローディングカム28によって入出力コー
ンディスク1,2間に作用するスラストは、スペーサ3
3を挟むような内力となり、変速機ケース21に作用す
ることがない。
【0037】各パワーローラ3は図2にも示すように、
トラニオン41に回転自在に支持し、該トラニオンは各
々、上端を球面継手42によりアッパリンク43の両端
に回転自在および揺動自在に、また下端を球面継手44
によりロアリンク45の両端に回転自在および揺動自在
に連結する。そして、アッパリンク43およびロアリン
ク45は中央を球面継手46,47により変速機ケース
21に上下方向揺動可能に支持し、両トラニオン41を
相互逆向きに同期して上下動させ得るようにする。
【0038】かように両トラニオン41を相互逆向きに
同期して上下動させることにより変速を行う変速制御装
置を、図2に基づき次に説明する。各トラニオン41に
は、これらを個々に上下方向へストロークさせるための
ピストン6を設け、両ピストン6の両側にそれぞれ上方
室51,52および下方室53,54を画成する。そし
て両ピストン6を相互逆向きにストローク制御するため
に、変速制御弁5を設置する。ここで、変速制御弁5は
スプール型の内弁体5aとスリーブ型の外弁体5bとを
相互に摺動自在に嵌合して具え、外弁体5bを弁外筐5
cに摺動自在に嵌合して構成する。
【0039】上記の変速制御弁5は、入力ポート5dを
圧力源55に接続し、一方の連絡ポート5eをピストン
室51,54に、また他方の連絡ポート5fをピストン
室52,53にそれぞれ接続する。そして内弁体5a
を、一方のトラニオン41の下端に固着したプリセスカ
ム7のカム面に、ベルクランク型の変速レバー8を介し
て共働させ、外弁体5bをステップモータ4にラックア
ンドピニオン型式で駆動係合させる。
【0040】変速制御弁5の操作指令は、変速指令値U
に応動するステップモータ4がラックアンドピニオンを
介し外弁体5bにストロークとして与えることとする。
この操作指令で変速制御弁5の外弁体5bが内弁体5a
に対し相対的に中立位置から例えば図2の位置に変位さ
れる時、圧力源55からの流体圧が室52,53に供給
される一方、他の室51,54がドレンされ、また変速
制御弁5の外弁体5bが内弁体5aに対し相対的に中立
位置から逆方向に変位される時、圧力源55からの流体
圧が室51,54に供給される一方、他の室52,53
がドレンされ、両トラニオン41が流体圧でピストン6
を介して図中、対応した上下方向へ相互逆向きに変位さ
れるものとする。これにより両パワーローラ3は、回転
軸線O1 が入出力コーンディスク1,2の回転軸線O2
と交差する図示位置からオフセット(オフセット量y)
されることになり、該オフセットによりパワーローラ3
は入出力コーンディスク1,2からの首振り分力で、自
己の回転軸線O1 と直交する首振り軸線O3 の周りに傾
転(傾転角φ)されて無段変速を行うことができる。
【0041】かかる変速中、一方のトラニオン41の下
端に結合したプリセスカム7は、変速リンク8を介し
て、トラニオン41およびパワーローラ3の上述した上
下動(オフセット量y)および傾転角φを変速制御弁5
の内弁体5aに機械的にフィードバックされる。そして
上記の無段変速によりステップモータ4への変速指令値
Uが達成される時、上記のプリセスカム7を介した機械
的フィードバックが変速制御弁5の内弁体5aをして、
外弁体5bに対し相対的に初期の中立位置に復帰させ、
同時に、両パワーローラ3は、回転軸線O1 が入出力コ
ーンディスク1,2の回転軸線O2 と交差する図示位置
に戻ることで、上記変速指令値の達成状態を維持するこ
とができる。
【0042】なお、パワーローラ傾転角φを目標変速比
に対応した値にすることが制御の狙いであるから、基本
的にプリセスカム7はパワーローラ傾転角φのみをフィ
ードバックすればよいことになるが、ここでパワーロー
ラオフセット量yをもフィードバックする理由は、変速
制御が振動的になるのを防止するダンピング効果を与え
て、変速制御のハンチング現象を回避するためである。
【0043】ステップモータ4への変速指令値Uは、変
速指令値演算系を成すコントローラ61によりこれを決
定し、これがためコントローラ61には、エンジンスロ
ットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ62
からの信号、車速VSPを検出する車速センサ63から
の信号、および変速機入力回転数Ni (エンジン回転数
e でもよい)を検出する入力回転センサ64からの信
号をそれぞれ入力する。コントローラ61は、これら入
力情報をもとに以下の演算によりステップモータ4への
変速指令値Uを決定するものとする。
【0044】本例では特に、プリセスカム7が上記の目
的からパワーローラ傾転角φのみならずパワーローラオ
フセット量yをもフィードバックするが故に、前記した
ごとくに生ずるトルクシフトの問題が解消されるようコ
ントローラ61を図3に示すごとくに構成する。但し、
図3における傾転角速度演算部61dを含む系は、本発
明において必須の、パワーローラ傾転角の変化速度に関
した物理量を電子的にフィードバックするための第2の
電子フィードバック系であるが、この系を実際は、図3
におけるようにパワーローラ傾転角φからその変化速度
(d/dt)φを求めてこれそのものをフィードバックする構
成とするのではなく、図8、図10、図12、図14ま
たは図16につき後述するごとく変速制御系の数学モデ
ルを用いて、パワーローラ傾転角の変化速度を表すパワ
ーローラオフセット量を推定してフィードバックする構
成となす。しかして図3について説明する間は判りやす
さを保つ便宜上、傾転角速度演算部61dがパワーロー
ラ傾転角φを1階微分してその変化速度(d/dt)φを求
め、このパワーローラ傾転角速度(d/dt)φそのものをフ
ィードバックすることとして説明を進めることとする。
【0045】なおこの図3には、上記変速機内における
プリセスカム7を介した機械的フィードバック変速制御
系をも併記したが、この機械的フィードバック変速制御
系は、図18につき前述したと同じもので、同じ模式図
によって表現し得るため、対応するもの同士同一符号に
より示した。ここで、オフセット量yに係わる係数b
(変速リンク8で決まる)は前記の理由から、フェール
セーフ上要求される最低限の小さなものにとどめること
とする。
【0046】コントローラ61は、予めメモリしておい
た変速マップ61aと、目標傾転角演算部61bと、第
1の電子フィードバック系を構成するPI制御部61c
と、第2の電子フィードバック系の一部を成し、パワー
ローラ傾転角速度推定手段を構成する傾転角速度演算部
61dとを有する。そしてコントローラ61は先ず、上
記の変速マップ61aを基にスロットル開度TVOおよ
び車速VSPから、目標とすべき変速機入力回転数Ni
* を求め、次いで目標傾転角演算部61bにおいて、変
速機目標入力回転数Ni * と変速機出力回転数No とか
らパワーローラ目標傾転角φ* を演算する。
【0047】コントローラ61は先ず、当該パワーロー
ラ目標傾転角φ* に対応したステップモータ4のフィー
ドフォワードステップ数SFFをフィードフォワード系6
1eに出力する。またコントローラ61はPI制御部6
1cにおいて、フィードバック系61fからの実際のパ
ワーローラ傾転角φと、上記パワーローラ目標傾転角φ
* との偏差に応じたフィードバックステップ数SFBを求
める。ここでPI制御部61cにおけるフィードバック
制御の比例ゲインは、前記した通りトルクシフトの原因
である外乱Δyが大きいのに呼応して大きく設定し、パ
ワーローラ傾転角φを良好な応答で目標傾転角φ* に収
束させるようにする。
【0048】しかし、かようにフィードバック制御の比
例ゲインを大きくする場合、前記したように制御系の安
定性が損なわれて、過渡期において変速制御のハンチン
グを生ずることから、これを回避するためにコントロー
ラ61は、傾転角速度演算部61dにおいてパワーロー
ラ傾転角φの時間変化割合(d/dt)φを求め、これ
にゲインKを乗算してダンピングステップ数SDp=K・
(d/dt)φを求め、第2の電子フィードバック系6
1gに出力することとする。
【0049】コントローラ61は、フィードフォワード
ステップ数SFF、フィードバックステップ数SFB、およ
びダンピングステップ数SDpの総和を、変速指令値(ス
テップ数)Uとしてステップモータ4に与える。この時
ステップモータ4は、変速制御指令値Uに応じた段歩駆
動により、変速制御弁5の外弁体5bをXSpだけ内弁体
5aに対し相対的に中立位置から変位させる。これによ
り、変速制御弁5およびピストン6で構成される油圧サ
−ボは、パワーローラ3をyだけオフセットさせ、この
オフセットに伴いパワーローラ3はφだけ傾転する。こ
の傾転φは、変速機出力回転数No との関係で決まる変
速機入力回転数Niを目標入力回転数Ni * に近づくよ
う変化させ、所定の変速を行わせることができる。
【0050】この変速中プリセスカム7は前記したよう
に、パワーローラオフセット量yおよびパワーローラ傾
転角φを変速制御弁5の内弁体5aにフィードバックし
て、これをXだけ、外弁体5bの上記変位に追従するよ
う移動させ、変速制御弁5の内外弁体間相対変位をdx
に減ずる。このdxは変速の進行につれて小さくなり、
上記の変速指令値が達成される時、遂には0になる。こ
の時変速制御弁5の内弁体5aおよび外弁体5bは相対
的に初期の中立位置に復帰し、変速指令値Uの達成状態
を維持することができる。
【0051】ところで、プリセスカム7および変速リン
ク8を含む機械的フィードバック系が、パワーローラ傾
転角φだけでなくパワーローラオフセット量yをもフィ
ードバックすることから、パワーローラ3およびプリセ
スカム7間のオフセット方向相対ずれ量Δyに伴う前記
トルクシフトの問題を生じようとするが、変速指令値U
を決定するに当たって、パワーローラ傾転角φを電子的
に系61fを経てフィードバックし、これと目標傾転角
φ* との偏差に応じたPI制御により当該決定を行うこ
とから、上記のずれ量Δyがフィードバックされること
がなくなり、上記トルクシフトの問題を解消することが
できる。
【0052】なお、この問題解決を十分な応答性をもっ
て実現するには、ずれ量Δyが相当に大きいことから、
上記PI制御の比例ゲインを前記したように大きくする
を要するが、この場合、図9(b)につき前述したよう
に変速過渡期において制御がハンチングを生じて不安定
になる。そこで本例においては、上記したフィードバッ
ク対象のパワーローラ傾転角φを1階微分した傾転角速
度(d/dt)φを傾転角速度演算部61dで求め、こ
れに応じたフィードバックをかけて、ダンピングステッ
プ数SDp=K・(d/dt)φだけ変速指令値Uを補正
し、これにより、図9(a),(b)と同じ条件で行っ
たシミュレーション結果を示す図9(c)によって示さ
れるように、変速過渡期において制御がハンチングを生
じるという問題をもなくし得るようにする。
【0053】以上の作用説明から明らかなように本例で
は、第1の電子フィードバック系61fと、第2の電子
フィードバック系61gとで、トルクシフトを生ずるこ
となく、そして十分な応答性および安定性をもって、パ
ワーローラ傾転角φを目標値φ* に一致させることが可
能となり、プリセスカム7および変速リンク8を含む機
械的なフィードバック系が不要であるが、この機械的な
フィードバック系は、電子フィードバック系が故障等で
機能しなくなった時のフェールセーフ用に残しておくこ
ととする。但し、この機械的なフィードバック系は、ト
ルクシフトの原因であるずれ量Δyをフィードバックす
ることから、先に既に説明したが、このΔyに係わる係
数bが上記のフェールセーフ上要求される最小限の小さ
なものとなるよう変速リンク8を構成すること勿論であ
る。
【0054】なお、上述の例では第1の電子フィードバ
ック系61fにパワーローラ傾転角φそのものをフィー
ドバックすることとしたが、パワーローラ傾転角φを表
す物理量であれば、その他の情報でも良い。ここで、そ
の他の情報としては、傾転角φで変速比iが決まること
から、入出力コーンディスク1,2の回転数比から変速
比iを求め、これを系61fにフィードバックしたり、
また変速中は車速、つまり出力コーンディスク2の回転
数が変化しないと見做せることから、変速機入力回転数
を検出して系61fにフィードバックすることが考えら
れ、これらによっても前記の作用効果を達成し得ること
はいうまでもない。
【0055】コントローラ61は、これをマイクロコン
ピュータで構成する場合、図4乃至図7に示す制御プロ
グラムを実行して、前記したと同様の作用を果たし得
る。図4は、制御の全体を示すメインルーチンで、ステ
ップ100において、図5のサブルーチンにより前記フ
ィードフォワードステップ数SFFを演算し、ステップ1
10において、図6のサブルーチンにより前記フィード
バックステップ数SFBを演算し、ステップ120におい
て、図7のサブルーチンにより前記ダンピングステップ
数SDPを演算する。
【0056】図5においてフィードフォワードステップ
数SFFを演算するに当たっては、ステップ200,21
0でスロットル開度TVOおよび車速VSPをそれぞれ
読み込む。次いでステップ220において、スロットル
開度TVOおよび車速VSPから前記の変速マップ61
a(図3参照)をもとに、変速機の目標入力回転数Ni
*を求め、ステップ230において、車速VSPからフ
ァイナルドライブギヤ比を考慮して変速機出力回転数N
o を演算する。ステップ240では、変速機目標入力回
転数Ni * および変速機出力回転数No から判る目標変
速比Ni * /No から、これに対応したパワーローラ目
標傾転角φ* を算出し、ステップ250において、パワ
ーローラ目標傾転角φ* を達成するためのステップモー
タ4のフィードフォワードステップ数SFFを算出する。
【0057】図6においてフィードバックステップ数S
FBを演算するに当たっては、ステップ300,310で
スロットル開度TVOおよび車速VSPをそれぞれ読み
込む。次いでステップ320において、スロットル開度
TVOおよび車速VSPから、予め設定されているゲイ
ンマップをもとに、前記PI制御61c(図3参照)に
おけるP(比例)ゲインKp およびI(積分)ゲインK
I を検索して決定する。次のステップ330において
は、図5のステップ240で求めたパワーローラ目標傾
転角φ* を読み込み、更にステップ340において、実
際のパワーローラ傾転角φを読み込む。ここでパワーロ
ーラ傾転角φの読み込みに当たっては、変速機入力回転
数Niと、車速VSPから判る変速機出力回転数No
から、実変速比iを求め、この実変速比iからパワーロ
ーラ傾転角φを割り出すことができる。次いでステップ
350において、実際のパワーローラ傾転角φと、パワ
ーローラ目標傾転角φ* との間における偏差Δφを求
め、ステップ360でこの偏差Δφと、その積分値にそ
れぞれ、比例ゲインKp および積分ゲインKI を乗じて
得られた値を合計することによりフィードバックステッ
プ数SFBを演算する。
【0058】図7においてダンピングステップ数SDP
演算するに当たっては、ステップ400,410におい
て変速機入力回転数Ni および変速機出力回転数No
読み込み、ステップ420で、これらを基に実変速比i
=Ni /No を算出する。次いでステップ430におい
て、実変速比iからパワーローラ傾転角φを割り出して
求め、ステップ440において、パワーローラ傾転角φ
の時間変化割合(傾転角速度)(d/dt)φを計算す
る。パワーローラ傾転角速度(d/dt)φの計算に当
たっては、図7の1演算サイクル中におけるパワーロー
ラ傾転角φの変化量を求め、これをパワーローラ傾転角
速度(d/dt)φとすることが考えられる。ここで、
パワーローラ傾転角φの上記差分値が大きめに出るのを
考慮してローパスフィルタを掛けることも考えられる。
次にステップ450で、ダンピングステップ数SDPをS
DP=K・(d/dt)φにより演算する。
【0059】図4のステップ130では、以上のように
して求めたフィードフォワードステップ数SFF、フィー
ドバックステップ数SFB、およびダンピングステップ数
DPを合計して、変速指令値U=SFF+SFB+SDPを求
め、これをステップ140においてステップモータ4へ
の出力することにより、前記の変速を行わせる。
【0060】図3における傾転角速度演算部61dを含
む第2の電子フィードバック系は、前記したごとく発明
を理解しやすくするために便宜上、傾転角速度演算部6
1dがパワーローラ傾転角φを1階微分してその変化速
度(d/dt)φを求め、このパワーローラ傾転角速度(d/dt)
φそのものをフィードバックすることとして説明した
が、本実施の形態においては実際上この第2の電子フィ
ードバック系は、図8における変速制御装置のモデル6
1hを用いて、パワーローラ傾転角速度(d/dt)φを表す
パワーローラオフセット量を推定し、その推定値ym
フィードバックするものである。なお図8中、図3にお
けると同様の部分を同一符号により示し、また同じ記号
は全て同じ意味合いを持つものとする。
【0061】ここで、パワーローラオフセット量yがパ
ワーローラ傾転角速度(d/dt)φを表すものであっ
て、パワーローラ傾転角速度(d/dt)φの代りにパ
ワーローラオフセット量の上記推定値ym を系61gに
フィードバック可能であることを以下に証明する。トロ
イダル型無段変速機において、パワーローラオフセット
量yと、パワーローラ傾転角φとの間には、次式により
表される所定の関係が成立することが知られている。 (d/dt)φ=f×y …(1) 但し、 f=〔cos(θ- φ)(1+η-cosφ) 〕Ω0 / 〔1+η-cos(2θ- φ) 〕…(2) ここで、Ω0 は出力コーンディスク2の回転数、η,θ
はトロイダル型無段変速機の設計段階で決まる構造に関
する定数であり、上式からパワーローラオフセット量y
がパワーローラ傾転角速度(d/dt)φの関数であっ
て、上記パワーローラオフセット量の推定値ym をパワ
ーローラ傾転角速度(d/dt)φの代りに系61gへ
フィードバックしても、前記した例におけると同様の作
用効果を達成し得ることが証明された。
【0062】図8においてはこの観点から、図3の傾転
角速度演算部61dに代わるパワーローラオフセット量
推定手段としてのモデル61hを設ける。このモデル6
1hは、プリセスカム7を含むトロイダル型無段変速機
内の機械的フィードバック変速制御系を数式で表したモ
デルとする。従って変速制御系モデル61hは、パワー
ローラモデル3mと、油圧サーボモデル5m,6mと、
プリセスカムモデル7mとよりなる図示のごとき模式図
で表すことができ、ゲインKSMに応じた変速指令値Uを
与えた時、油圧サーボモデル5m,6mはパワーローラ
モデル3mをオフセットさせ、オフセット量推定値ym
によりパワーローラモデル3mの傾転(φm )が生起さ
れる。パワーローラモデル3mのオフセット量推定値y
m および傾転角推定値φm はプリセスカムモデル7mを
経てフィードバックされ、オフセット量推定値ym のフ
ィードバックによるダンピング効果のもと、傾転角推定
値φm を変速指令値Uに対応したものにする。
【0063】ここで、上記の変速制御系モデル61hが
実際の機械的フィードバック変速制御系と完全に一致し
ており、モデル化誤差のないものであれば、傾転角推定
値φm は実傾転角φと同じになる。従って、傾転角推定
値φm と実傾転角φとの間の偏差はモデル化誤差を表
し、このモデル化誤差に係数Kerr を乗じた値だけモデ
ル61hへの入力を補正して、モデル化誤差をなくすた
めのモデル化誤差補正系61iをモデル61hに付加す
る。
【0064】本例では、上記の変速制御系モデル61h
内におけるオフセット量推定値ymにゲインKを乗じて
ダンピングステップ数SDPを演算し、これを系61gに
フィードバックする。ところで、パワーローラオフセッ
ト量y(オフセット量推定値ym )がパワーローラ傾転
角速度(d/dt)φの関数であって、オフセット量推
定値ym を図3におけるパワーローラ傾転角速度(d/
dt)φの代りに系61gへフィードバックする図8の
構成によっても、前記した作用効果を達成することがで
きる。なお、図3のようにパワーローラ傾転角速度(d
/dt)φをフィードバックする場合、微分演算が必要
であることから、演算結果にノイズが混入し易いが、図
8のようにオフセット量推定値ym をフィードバックす
る場合、ノイズの混入が少なく、この点で大いに有利で
ある。
【0065】なお系61gにフィードバックすべき、パ
ワーローラ傾転角速度(d/dt)φを表す物理量は、
上記パワーローラオフセット量推定値ym に限られず、
パワーローラ傾転角速度(d/dt)φを表す物理量で
あればその他のものでも良い。ここで、パワーローラ傾
転角速度(d/dt)φを表すその他の物理量として
は、短い変速期間中は車速(変速機出力回転数)を一定
と見做すことができるから、変速機入出力回転数比から
求めた変速比の変化速度や、変速機入力回転数の変化速
度が考えられ、更に変速比を一定に保って走行する場合
は、変速機出力回転数の変化速度が考えられる。
【0066】上記その他の物理量を用いる場合、図示し
なかったが、変速比の変化速度を推定する変速比変化速
度推定手段や、変速機入力回転数の変化速度を演算する
入力回転数変化速度演算手段や、変速機出力回転数の変
化速度を演算する出力回転数変化速度演算を設け、これ
ら手段からの信号に応じたフィードバックを系61gに
掛ければ良い。
【0067】図10、図12、および図14はそれぞ
れ、フィードバック変速制御系モデル61hが何らかの
理由でモデル化誤差を生じた時においても、変速制御不
能になったり、変速制御がでたらめになることのないよ
うにする、フェールセーフ対策例を示す。
【0068】パワーローラ3を制御する油圧回路は、変
速制御弁5の開度を入力とし、パワーローラオフセット
量yを出力とした場合、入出力の関係を純積分に近似で
きる特性を持った構造にすることができる。この条件下
においては、前記の関数fが定数であるならば、制御論
において状態推定オブザーバとして知られる以下の関係
式によりパワーローラオフセット量推定値ym を計算す
ることができる。 (dφm /dt)=a11×φm +a12×y m + k1 ×φ …(3) (dym /dt)=a21×φm +a22×y m + k2 ×φ+c×U…(4)
【0069】従って、フィードバック変速制御系モデル
61hは、図10、図12、および図14にそれぞれ示
す行列式により表すことができる。ここでa11,a12
21,a22,k1 ,k2 ,cはそれぞれ、プリセスカム
7を含む機械的なフィードバック系のフィードバックゲ
インや、前記の関数fや、設計値である状態推定オブザ
ーバの極により計算される所定の値である。Uは変速比
制御機構が出力する信号、つまり本例ではステップモー
タ4に与えるステップ数であるが、これらと、変速制御
弁5のストローク位置とを結び付ける換算係数として前
記cが与えられる。
【0070】前記のように、プリセスカム7を含む機械
的なフィードバック系による傾転角フィードバックゲイ
ンをaとし、オフセット量yのフィードバックゲインを
bとし、設計値である状態推定オブザーバ極をωとする
と、 a11=−k112=f a21=−(k2 +a) a22=−b k1 =2×ω−b k2 =(ω2 −k1 ×b)/f−a と与えられる。
【0071】なお、制御すべきトロイダル型無段変速機
が上記と異なる構造を持つ場合であっても、上記(1)
式,(2)式、および与えるべき入力とパワーローラオ
フセット量yの関係式を実験により求めることにより、
同様にパワーローラオフセット量yを推定することが可
能である。
【0072】図10の実施例においては、オブザーバの
推定傾転角φm と実傾転角φとの差で表されるモデル化
誤差をゲイン変更手段61j に入力する。前記したよう
な、パワーローラオフセット量yとパワーローラ傾転角
φとの関係を表す関数fが定数であればオブザーバーは
収束することが保証される。しかし実際には関数であ
り、またトロイダル型無段変速機の運転状況、外部から
の力学的干渉等により構造が変化し、予め設定された関
数fとは異なる関数関係になることも考えられる。この
ような場合、オブザーバの推定値ym ,φm が正しい値
となる保証はなく、上記のモデル化誤差を生ずる。
【0073】本例においては、オブザーバの傾転角の推
定値φm と実傾転角φとの差が所定値以上であれば、オ
ブザーバが正しく機能していないとして、ゲイン変更手
段61j により、PI制御部61C のフィードバックゲ
インである比例ゲインKp および積分ゲインKI をとも
に図11に示すように低下させ、これにより、オブザー
バが正しくない推定値ym を出力する場合において前記
の変速制御が振動的な制御になるのを防止する。
【0074】また図12の例においては、オブザーバの
傾転角推定値φm と実傾転角φとの偏差をモデル諸元変
更手段としてのパラメータ変更部61k で監視し、これ
が所定の値以上であれば、トロイダル型無段変速機の特
性が変化したとし、変化した特性においてオブザーバが
正しく収束するように、オブザーバを構成する諸元を変
更可能な構成にする。
【0075】つまり、パラメータ計算部61k は偏差φ
−φm に応じて図13に示す関数関係に基づき、(2)
式によって与えられる関数fの値を変化させ、パラメー
タa11, a12, a21, a22, k1 ,k2 ,cを計算し、
これをモデル61h に供給する。ここで図13における
0 は設計値、あるいは実験により求めた理想値であ
る。
【0076】なおパラメータ計算部61k はトロイダル
型無段変速機内の作動油温および圧力、スロットル開度
などの情報、φおよびφm の時系列的変化などの情報を
利用する構成にすることもできる。
【0077】本例でも、オブザーバが正しくない推定値
を出力している場合、これをすみやかに正しい値に収束
するようにすることができ、不適性な推定値ym に基づ
く変速制御で制御が振動的になるのを防止する。
【0078】図14の例では、偏差φ−φm を変速マッ
プ制御手段61n に入力し、この手段は入力された偏差
が大きい時、目標傾転角演算部61b およびPI制御部
61c で決定されるフィードフォワードステップ数SFF
を、図15に示すように変速が生じにくくなるよう修正
するものとする。これによりφとφm の差(モデル化誤
差)が大きいときは変速比が現在の変速比から目標変速
比へ向けゆっくり変化するようになり、本例でも、モデ
ル化誤差により制御が振動的になるのを防止することが
できる。
【0079】図16は本発明の更に他の例を示す。オブ
ザーバが正しくない推定値を出力している場合、トロイ
ダル型無段変速機に外部から力学的干渉が加えられた等
が考えられ、この場合、早急に所定の処置を行うことが
要求される。そのため本例では、オブザーバが所定の推
定値を出力していない時に大きな偏差(φ−φm )を警
報装置61p に送り、警報を発生するようにし、合わせ
て、この時のオブザーバ計算結果φ,φm ,y,ym
記憶手段61g に記憶し、以後の修理等に役立てる構成
とする。
【0080】
【発明の効果】かくして第1発明によるトロイダル型無
段変速機の変速制御装置は、請求項1に記載のごとく、
トロイダル型無段変速機の変速中、変速指令値を演算す
る電子系にパワーローラの傾転角および傾転角速度に関
した物理量をそれぞれ電子的にフィードバックして、パ
ワーローラ傾転角に関した物理量と目標値との偏差に応
じたフィードバック制御量およびパワーローラ傾転角速
度に関する物理量に応じたフィードバック制御量を求
め、上記変速指令値演算電子系がこれらフィードバック
制御量を用いて変速指令値を演算する構成であるから、
パワーローラ傾転角に関した物理量と目標値との偏差に
応じた前者のフィードバック制御量でトルクシフトを防
止することができ、またこのトルクシフト防止効果が十
分なものとなるようフィードバックゲインを大きくして
も、これに伴って生じようとする変速制御のハンチング
をパワーローラ傾転角速度に関する物理量に応じた後者
のフィードバック制御量で抑制することができ、トルク
シフトの確実な防止と、ハンチングの抑制とを両立させ
ることができる。
【0081】ところで第1発明においては特に、パワー
ローラのオフセット量を推定し、第2の電子フィードバ
ック系がこの推定したパワーローラオフセット量を上記
パワーローラ傾転角の変化速度に関した物理量として変
速指令値演算電子系にフィードバックするため、以下の
作用効果を奏し得る。つまり、パワーローラ傾転角の変
化速度そのものをフィードバックする場合、これを推定
するのに微分が必要になってノイズ混入の可能性が高く
なるが、パワーローラ傾転角の変化速度に関与するパワ
ーローラのオフセット量をパワーローラ傾転角の変化速
度としてフィードバックする第1発明の構成によれば、
このパワーローラオフセット量を推定する際に微分の必
要がない分ノイズの混入を防げて精度上大いに有利であ
る。
【0082】第1発明によれば更に加えて、パワーロー
ラオフセット量を推定するに際し、トロイダル型無段変
速機の変速制御系を数式で表したモデルに変速指令値を
与えた時の該モデル内におけるパワーローラオフセット
量をパワーローラオフセット量推定値とするため、つま
り、モデルを用いてパワーローラオフセット量を推定す
るため、ハードウエアに余分な構成を付加する必要がな
くて構成を簡単にし得ると共に、パワーローラオフセッ
トの推定を正確に行うことができる。
【0083】第2発明によるトロイダル型無段変速機の
変速制御装置は、請求項2に記載のごとく、前記モデル
に前記変速指令値を与えた時の該モデル内におけるパワ
ーローラ傾転角と、実際のパワーローラ傾転角との間の
偏差に応じ、該偏差がなくなるよう前記変速指令値を修
正して前記モデルに与える構成にしたから、実際の変速
制御系に対するモデルの誤差を常時なくして、該モデル
を用いて行うパワーローラオフセット量の推定を、上記
第1発明よりもさらに正確なものにすることができる。
【0084】第3発明によるトロイダル型無段変速機の
変速制御装置は、請求項3に記載のごとく、上記モデル
に前記変速指令値を与えた時の該モデル内におけるパワ
ーローラ傾転角と、実際のパワーローラ傾転角との間の
偏差に応じ、該偏差が大きいほど前記変速指令値演算電
子系の変速指令値制御ゲインを低下させる構成にしたか
ら、モデル内におけるパワーローラ傾転角と、実際のパ
ワーローラ傾転角との間の偏差、つまりモデル化誤差が
大きい時、これに伴って変速制御が振動的になるのを、
変速指令値制御ゲインの上記低下により抑制することが
でき、モデル化誤差に伴う制御不安定に対するフェール
セーフ対策を実現し得る。
【0085】第4発明によるトロイダル型無段変速機の
変速制御装置は、請求項4に記載のごとく、上記モデル
に前記変速指令値を与えた時の該モデル内におけるパワ
ーローラ傾転角と、実際のパワーローラ傾転角との間の
偏差に応じ、該偏差が大きいほど前記モデルの諸元を変
速制御が振動的になるのを防止するよう変更する構成に
したから、この場合も、モデル内におけるパワーローラ
傾転角と、実際のパワーローラ傾転角との間の偏差、つ
まりモデル化誤差が大きい時、これに伴って変速制御が
振動的になるのを、モデル諸元の上記変更により抑制す
ることができ、モデル化誤差に伴う制御不安定に対する
フェールセーフ対策を実現し得る。
【0086】第5発明によるトロイダル型無段変速機の
変速制御装置は、請求項5に記載のごとく、上記モデル
に前記変速指令値を与えた時の該モデル内におけるパワ
ーローラ傾転角と、実際のパワーローラ傾転角との間の
偏差に応じ、該偏差が大きいほど前記変速指令値演算電
子系で用いる変速マップを、変速が遅くなるよう変更す
る構成にしたから、この場合も、モデル内におけるパワ
ーローラ傾転角と、実際のパワーローラ傾転角との間の
偏差、つまりモデル化誤差が大きい時、これに伴って変
速制御が振動的になるのを、変速マップの上記変更によ
り抑制することができ、モデル化誤差に伴う制御不安定
に対するフェールセーフ対策を実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明装置により変速制御すべきトロイダル
型無段変速機を例示する縦断側面図である。
【図2】 同トロイダル型無段変速機を、その変速制御
システムと共に示す縦断正面図である。
【図3】 同トロイダル型無段変速機用に構成した本発
明変速制御装置の一実施例を示す変速制御系の模式図で
ある。
【図4】 同変速制御系をマイクロコンピュータを用い
て構成した場合において、該マイクロコンピュータが実
行すべき変速指令値決定プログラムのメインルーチンを
示すフローチャートである。
【図5】 同変速指令値決定プログラムにおけるフィー
ドフォワードステップ数決定プログラムを示すフローチ
ャートである。
【図6】 同変速指令値決定プログラムにおけるフィー
ドバックステップ数決定プログラムを示すフローチャー
トである。
【図7】 同変速指令値決定プログラムにおけるダンピ
ングステップ数決定プログラムを示すフローチャートで
ある。
【図8】 図3では説明を判りやすくするため便宜上概
念的に示した第2の電子フィードバック系を具体的に示
した、図3におけると同様な模式図である。
【図9】 トロイダル型無段変速機の変速制御装置によ
るシミュレーション結果を示し、(a)は、従来式トロ
イダル型無段変速機の変速制御装置によるシミュレーシ
ョン結果を示す動作タイムチャート、(b)は、トロイ
ダル型無段変速機の変速制御装置にパワーローラ傾転角
のみを電子的にフィードバックした場合のシミュレーシ
ョン結果を示す動作タイムチャート、(c)は、トロイ
ダル型無段変速機の変速制御装置にパワーローラ傾転角
を電子的にフィードバックすると共に、パワーローラ傾
転角速度をも電子的にフィードバックするようにした図
3の系によるシミュレーション結果を示す動作タイムチ
ャートである。
【図10】 本発明による変速制御装置の更に他の例を
示す、図8におけると同様な模式図である。
【図11】 同例における変速制御装置において行うフ
ィードバックゲインの変更例を示すフィードバックゲイ
ン変更特性図である。
【図12】 本発明による変速制御装置の更に別の例を
示す、図10におけると同様な模式図である。
【図13】 同例における変速制御装置において行うモ
デル諸元の変更例を示すモデルパラメータ変更特性図で
ある。
【図14】 本発明による変速制御装置の更に他の例を
示す、図10におけると同様な模式図である。
【図15】 同例の変速制御装置が行う変速動作例を示
す動作タイムチャートである。
【図16】 本発明による変速制御装置の更に他の例を
示す、図10におけると同様な模式図である。
【図17】 従来のトロイダル型無段変速機を示す縦断
正面図である。
【図18】 同トロイダル型無段変速機の変速制御系を
示す模式図である。
【符号の説明】
1 入力コーンディスク 2 出力コーンディスク 3 パワーローラ 4 ステップモータ 5 変速制御弁 6 ピストン 7 プリセスカム 8 変速リンク 20 入力軸 28 ローディングカム 41 トラニオン 61 コントローラ(変速指令値演算電子系) 61a 変速マップ 61b 目標傾転角演算部 61C PI制御部 61d 傾転角速度演算部 61e フィードフォワード系 61f 第1の電子フィードバック系 61g 第2の電子フィードバック系 61h 変速制御系モデル(パワーローラオフセット量推
定手段) 61i モデル化誤差補正系 61j ゲイン変更手段 61k パラメータ計算部(モデル諸元変更手段) 61n 変速マップ変更手段 61p 警報装置 61q 記憶装置 62 スロットル開度センサ 63 車速センサ 64 入力回転センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48 F16H 15/38 G05D 3/00 - 3/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同軸配置した入出力コーンディスクと、
    これら入出力コーンディスク間で摩擦係合により動力の
    受渡しを行うパワーローラとよりなるトロイダル伝動ユ
    ニットを具え、 変速指令値に対応して前記パワーローラを、自己の回転
    軸線が前記入出力コーンディスクの回転軸線と交差する
    位置からオフセットさせ、該オフセットにより入出力コ
    ーンディスクからの分力でパワーローラを、自己の回転
    軸線と直交する首振り軸線周りに傾転させることにより
    無段変速を行わせると共に、該無段変速により前記変速
    指令値が達成される時、前記パワーローラを、前記オフ
    セットがなくなる位置に復帰させて、前記変速指令値の
    達成状態を維持するようにした変速制御装置を有するト
    ロイダル型無段変速機において、 前記変速指令値を演算する電子系に、前記パワーローラ
    の傾転角に関した物理量を電子的にフィードバックして
    該パワーローラ傾転角に関する物理量と目標値との偏差
    に応じたフィードバック制御量を求める第1の電子フィ
    ードバック系を付加すると共に、前記パワーローラ傾転
    角の変化速度に関した物理量を電子的にフィードバック
    して該パワーローラ傾転角変化速度に関する物理量に応
    じたフィードバック制御量を求める第2の電子フィード
    バック系を付加し、該第2の電子フィードバック系は、トロイダル型無段変
    速機の変速制御系を数式で表したモデルに前記変速指令
    値を与えた時の該モデル内におけるパワーローラオフセ
    ット量から前記パワーローラのオフセット量を推定する
    パワーローラオフセット量推定手段を具え、この手段に
    より推定したパワーローラオフセット量を前記パワーロ
    ーラ傾転角の変化速度に関した物理量として前記変速指
    令値演算電子系にフィードバックするよう構成し、 前記変速指令値演算電子系は、これら第1および第2の
    電子フィードバック系からのフィードバック制御量を用
    いて前記変速指令値を演算するよう構成したことを特徴
    とするトロイダル型無段変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記パワーローラオ
    フセット量推定手段は、 前記モデルに前記変速指令値を
    与えた時の該モデル内におけるパワーローラ傾転角と、
    実際のパワーローラ傾転角との間の偏差に応じ、該偏差
    がなくなるよう前記変速指令値を修正して前記モデルに
    与えるモデル化誤差補正系を付加したものであることを
    特徴とするトロイダル型無段変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記モデル
    に前記変速指令値を与えた時の該モデル内におけるパワ
    ーローラ傾転角と、実際のパワーローラ傾転角との間の
    偏差に応じ、該偏差が大きいほど前記変速指令値演算電
    子系の変速指令値制御ゲインを低下させるゲイン変更手
    段を付加したことを特徴とするトロイダル型無段変速機
    の変速制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、前記モデル
    に前記変速指令値を与えた時の該モデル内におけるパワ
    ーローラ傾転角と、実際のパワーローラ傾転角との間の
    偏差に応じ、該偏差が大きいほど前記モデルの諸元を変
    速制御が振動的になるのを防止するよう変更するモデル
    諸元変更手段を付加したことを特徴とするトロイダル型
    無段変速機の変速制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または2において、前記モデル
    に前記変速指令値を与えた時の該モデル内におけるパワ
    ーローラ傾転角と、実際のパワーローラ傾転角との間の
    偏差に応じ、該偏差が大きいほど前記変速指令値演算電
    子系で用いる変速マップを、変速が遅くなるよう変更す
    る変速マップ変更手段を付加したことを特徴とするトロ
    イダル型無段変速機の変速制御装置。
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