JP2002283880A - 無段変速機搭載車の変速異常対策装置 - Google Patents

無段変速機搭載車の変速異常対策装置

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JP2002283880A
JP2002283880A JP2002020043A JP2002020043A JP2002283880A JP 2002283880 A JP2002283880 A JP 2002283880A JP 2002020043 A JP2002020043 A JP 2002020043A JP 2002020043 A JP2002020043 A JP 2002020043A JP 2002283880 A JP2002283880 A JP 2002283880A
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shift
speed
abnormality
engine
gear ratio
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Application number
JP2002020043A
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English (en)
Inventor
Yusuke Minagawa
裕介 皆川
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速異常による不都合を緩和するエンジント
ルクダウンを高速変速比側変速異常時に行うとトルク不
足で走行不能になるが、この問題をトルクダウンの禁止
で解消する。 【解決手段】 111で目標入力軸回転数と実入力軸回転
数との間の偏差Nerrの絶対値|Nerr |が、正常な変
速制御がなされていればあり得ないような設定値N f
上である時を故障が発生した変速異常時と判別する。異
常判定時は114でエンジン回転数Ne がヒステリシスを
越えて上方設定値NFH以上になった変速異常(低速変速
比側への変速異常)か否かを、また115で、エンジン回
転数Ne がヒステリシスを越えて下方設定値NFL未満に
なった変速異常(高速変速比側への変速異常)か否かを
判別する。低速変速比側への変速異常時は、116でエン
ジントルク制御フラグFLGe を1にセットして異常対
策用のエンジンのトルクダウンを行わせ、高速変速比側
への変速異常時は、117でエンジントルク制御フラグF
LGe を0にリセットして上記の異常対策用のトルクダ
ウンを中止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Vベルト式無段変
速機や、トロイダル型無段変速機等の無段変速機を搭載
した車両に関し、特に、該無段変速機が変速異常を発生
した時における対策装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】無段変速機は、目標変速状態に応じ決定
した変速指令値に変速アクチュエータを応動させ、この
アクチュエータで変速制御弁を操作することにより、実
変速状態を上記の目標変速状態にするよう変速制御され
る。
【0003】ここで、トロイダル型無段変速機について
更に詳述するに、この種無段変速機は通常、例えば特開
平7−4508号公報に記載の如く、同軸配置した入出
力コーンディスクと、これら入出力コーンディスク間で
摩擦係合により動力の受渡しを行うパワーローラとで伝
動系を構成され、後述の如き変速制御装置を具える。
【0004】パワーローラは入出力コーンディスク間に
挟圧され、パワーローラと、入出力コーンディスクとの
間の油膜の剪断によって、パワーローラは入出力コーン
ディスク間での動力伝達を行う。つまり、入力コーンデ
ィスクの回転は上記油膜の剪断によってパワーローラに
伝達され、次いでパワーローラの回転が上記油膜の剪断
によって出力コーンディスクに伝達され、逆に出力コー
ンディスクから入力コーンディスクへの動力伝達もパワ
ーローラを介して同様になされる。
【0005】ここでトロイダル型無段変速機における一
般的な変速制御装置を説明するに、これは変速アクチュ
エータを有し、該アクチュエータは、目標変速比に対応
したアクチュエータ操作量を与えられて対応位置に回転
し、変速制御弁の内外弁体のうち、外弁体を内弁体に対
し相対的に中立位置から変位させる。これにより両パワ
ーローラは、流体圧でピストンを介して、パワーローラ
回転軸線が入出力コーンディスクの回転軸線と交差する
非変速位置から、相互逆向きに変位される。この時両パ
ワーローラは対応方向にオフセットされ、入出力コーン
ディスクからの回転分力でパワーローラ回転軸線と直交
する首振り軸線周りに傾転され、入出力コーンディスク
に対するパワーローラの摩擦接触円弧径が連続的に変化
することで無段変速を行わせることができる。
【0006】かかる無段変速により上記の目標変速比が
達成される時、パワーローラのオフセット量および傾転
角をフィードバックされる変速制御弁の内弁体は、外弁
体に対し相対的に初期の中立位置に復帰し、同時に、両
パワーローラは、その回転軸線が入出力コーンディスク
の回転軸線と交差する非変速位置に戻ることで、上記目
標変速比の達成状態を維持することができる。
【0007】ところで、無段変速機、特に上記のトロイ
ダル型無段変速機においては、変速制御系に故障を生じ
て異常な変速を行うようになると、有段変速機の場合よ
りも不都合が大きく、変速異常時の対策が望まれる。そ
こで従来、特開平1−269620号公報に記載のごと
く、無段変速機の異常時に、無段変速機の前段における
エンジンの出力トルクを低下させて、上記の不都合を緩
和するようになした異常時の安全対策が提案されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の提案技術
は、無段変速機に異常が発生すると無条件にエンジンの
出力トルクを低下させるトルクダウンを行うというもの
であるため、当該異常が変速比を異常に高速変速比側へ
変速させるようなものである場合においては、かかる高
速変速比側変速異常で車輪駆動トルクが不足している状
態であるにもかかわらず、上記のトルクダウンが強制的
に行われて走行不能になってしまう虞がある。
【0009】本発明は、上述の観点から変速異常時に上
記のトルクダウンを無条件に行うのでなく、変速異常の
発生時に高速変速比側変速異常かどうかを判定し、変速
異常がこの高速変速比側変速異常である時はトルクダウ
ンを中止して上記走行不能の事態に陥ることのないよう
にした異常対策装置を提案し、もって上述の問題を解消
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的のため本発明に
よる無段変速機搭載車の変速異常対策装置は、請求項1
に記載のごとく、目標変速状態に応じた変速指令値に変
速アクチュエータを応動させ、これにより変速制御弁を
操作することで変速状態を目標変速状態に向かわせるよ
うにした無段変速機を搭載し、この無段変速機を経てエ
ンジン動力を車輪に伝達される車両において、無段変速
機が異常な変速を行うようになったのを検出する変速異
常検出手段、および、これによる変速異常検出時にエン
ジンの出力トルクを減ずるトルクダウン手段を設ける。
さらにエンジンの回転数が、高速変速比側への変速異常
を示す低エンジンの回転数域であるのを判定して、上記
の変速異常が高速変速比側への変速異常であるのを検出
する高速変速比側変速異常検出手段を設け、かかる高速
変速比側への変速異常が検出される時、上記トルクダウ
ン手段によるエンジン出力トルクの低減を中止するトル
クダウン中止手段を設ける。
【0011】
【発明の効果】かかる構成において変速アクチュエータ
は、目標変速状態に応じた変速指令値に応動して変速制
御弁を操作する。かかる変速制御弁の操作に呼応して無
段変速機は、変速状態を目標変速状態に向けて変化さ
れ、車両は、かように変速制御される無段変速機を経て
エンジン動力を車輪に伝達される。
【0012】ところで本発明においては、無段変速機が
異常な変速を行うようになったのを変速異常検出手段が
検出すると、これからの信号に応答してトルクダウン手
段はエンジンの出力トルクを減じ、これにより変速異常
による不都合、例えばエンジンが吹け上がるような不都
合を緩和することができる。
【0013】しかし一方で高速変速比側変速異常検出手
段が、高速変速比側への変速異常を示す低エンジンの回
転数の検知により上記の変速異常を高速変速比側への変
速異常と認定すると、トルクダウン中止手段が、上記ト
ルクダウン手段によるエンジン出力トルクの低減を中止
する。よって、高速変速比側変速異常の発生時は上記の
トルクダウンが行われることがなくなり、高速変速比側
変速異常で車輪駆動トルクが不足している状態にもかか
わらず、トルクダウンが行われて走行不能になってしま
うような事態に至るのを回避することができる。
【0014】なお請求項2に記載のごとく上記に付加し
て、目標変速状態と実変速状態との間の変速状態偏差を
演算する変速状態偏差演算手段を設け、前記変速異常検
出手段は、当該演算した変速状態偏差が正常時はあり得
ないような設定値以上の大きさになった時をもって、前
記変速異常が発生したと判別するよう構成することがで
きる。かかる構成によれば、目標変速状態と実変速状態
との間の変速状態偏差のみから異常を判別することとな
り、異常検出が容易である。
【0015】また、変速異常検出手段は上記に代えて請
求項3に記載のごとく、以下のような構成にすることも
できる。つまり目標変速状態と実変速状態との間の変速
状態偏差を演算する変速状態偏差演算手段、および変速
比の変化速度を検出する変速速度検出手段を、請求項1
に記載の構成に付加して設け、変速異常検出手段はこれ
ら手段からの信号に応答して、変速状態偏差が小さな領
域において該領域では正常ならあり得ないような高速で
変速比が変化する時をもって、前記変速異常が発生した
と判別するよう構成することができる。この場合、変速
状態偏差が小さな領域において異常判別を完了し得るこ
ととなり、実変速状態が目標変速状態から大きくずれて
しまってから異常と判別する場合に較べ、異常の検出を
速やかに行って、変速異常対策を迅速なものにすること
ができる。
【0016】ところで、上記何れの構成を採用するにし
ても、請求項4に記載のごとく、上記高速変速比側変速
異常検出手段が高速変速比側への変速異常を検出する
時、エンジンおよび無段変速機間における流体伝動手段
を、入出力要素間が直結されたロックアップ状態にする
のを禁止するロックアップ禁止手段を付加して設けるの
がよい。かかる構成では、高速変速比側への変速異常時
においてロックアップ禁止手段が、エンジンおよび無段
変速機間における流体伝動手段のロックアップを禁止す
るから、当該変速異常時における車輪駆動トルクの不足
を、流体伝動手段のトルク増大作用により補償し得るこ
ととなり、前記トルクダウンの中止と相まって当該変速
異常時に走行不能になるのを一層確実に回避することが
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1および図2は、本発明一
実施の態様になる変速異常対策装置を具えた車両用のト
ロイダル型無段変速機を例示し、図1は同トロイダル型
無段変速機の縦断側面図、図2は同じくその縦断正面図
である。
【0018】先ず、トロイダル伝動ユニットを説明する
に、これは原動機であるエンジンEからの回転を、流体
伝動手段であるトルクコンバータT/Cを経由して伝達
される入力軸20を具える。入力軸20は図1に明示す
るように、エンジンEから遠い端部を変速機ケース21
内に軸受22を介して回転自在に支持し、中央部を変速
機ケース21の中間壁23内に軸受24および中空出力
軸25を介して回転自在に支持する。入力軸20上には
入出力コーンディスク1,2をそれぞれ回転自在に支持
し、これらコーンディスクを、トロイド曲面1a,2a
が相互に対向するよう配置する。そして入出力コーンデ
ィスク1,2の対向するトロイド曲面間には、入力軸2
0を挟んでその両側に配置した一対のパワーローラ3を
介在させ、これらパワーローラを入出力コーンディスク
1,2間に挟圧するために、以下の構成を採用する。
【0019】即ち、入力軸20の軸受け端部にローディ
ングナット26を螺合し、該ローディングナットにより
抜け止めして入力軸20上に回転係合させたカムディス
ク27と、入力コーンディスク1のトロイド曲面1aか
ら遠い端面との間にローディングカム28を介在させ、
このローディングカムを介して入力軸20からカムディ
スク27への回転が入力コーンディスク1に伝達される
ようになす。ここで、入力コーンディスク1の回転はパ
ワーローラ3の回転を介して出力コーンディスク2に伝
わり、この伝動中ローディングカム28は伝達トルクに
比例したスラストを発生して、パワーローラ3を入出力
コーンディスク1,2間に挟圧し、上記の動力伝達を可
能ならしめる。
【0020】出力コーンディスク2は中空出力軸25に
楔着し、この軸上に出力歯車29を一体回転するよう嵌
着することで、出力コーンディスク2の回転を出力歯車
29およびディファレンシャルギヤ装置D/Gを介して
左右駆動車輪WL ,WR に伝達可能とする。出力軸25
は更に、ラジアル兼スラスト軸受30を介して変速機ケ
ース21の端蓋31内に回転自在に支持し、この端蓋3
1内には別にラジアル兼スラスト軸受32を介して入力
軸20を回転自在に支持する。ここで、ラジアル兼スラ
スト軸受30,32はスペーサ33を介して相互に接近
し得ないよう突き合わせ、また相互に遠去かる方向へも
相対変位不能になるよう、対応する出力歯車29および
入力軸20に対し軸線方向に衝接させる。かくて、ロー
ディングカム28によって入出力コーンディスク1,2
間に作用するスラストは、スペーサ33を挟むような内
力となって打ち消し合い、変速機ケース21に作用する
ことがない。
【0021】各パワーローラ3は図2にも示すように、
トラニオン41に回転自在に支持し、該トラニオンは各
々、上端を球面継手42によりアッパリンク43の両端
に回転自在および揺動自在に、また下端を球面継手44
によりロアリンク45の両端に回転自在および揺動自在
に連結する。そして、アッパリンク43およびロアリン
ク45は中央を球面継手46,47により変速機ケース
21に上下方向揺動可能に支持し、両トラニオン41を
相互逆向きに同期して上下動させ得るようにする。
【0022】かように両トラニオン41を相互逆向きに
同期して上下動させることにより変速を行う変速制御装
置を、図2に基づき次に説明する。各トラニオン41に
は、これらを個々に上下方向へストロークさせるための
ピストン6を設け、両ピストン6の両側にそれぞれ上方
室51,52および下方室53,54を画成する。そし
て両ピストン6を相互逆向きにストローク制御するため
に、変速制御弁5を設置する。ここで、変速制御弁5は
スプール型の内弁体5aとスリーブ型の外弁体5bとを
相互に摺動自在に嵌合して具え、外弁体5bを弁外筐5
cに摺動自在に嵌合して構成する。
【0023】上記の変速制御弁5は、入力ポート5dを
圧力源55に接続し、一方の連絡ポート5eをピストン
室51,54に、また他方の連絡ポート5fをピストン
室52,53にそれぞれ接続する。そして内弁体5a
を、一方のトラニオン41の下端に固着したプリセスカ
ム7のカム面に、ベルクランク型の変速レバー8を介し
て共働させ、外弁体5bを変速アクチュエータとしての
ステップモータ4にラックアンドピニオン型式で駆動係
合させる。
【0024】変速制御弁5への操作指令は、変速指令値
(アクチュエータ操作量=ステップ数ASTP)に応動
するステップモータ4がラックアンドピニオンを介し外
弁体5bにストロークとして与えることとする。この操
作指令で変速制御弁5の外弁体5bが内弁体5aに対し
相対的に中立位置から例えば図2の位置に変位される
時、圧力源55からの流体圧が室52,53に供給され
る一方、他の室51,54がドレンされ、また変速制御
弁5の外弁体5bが内弁体5aに対し相対的に中立位置
から逆方向に変位される時、圧力源55からの流体圧が
室51,54に供給される一方、他の室52,53がド
レンされ、両トラニオン41が流体圧でピストン6を介
して図中、対応した上下方向へ相互逆向きに変位される
ものとする。これにより両パワーローラ3は、その回転
軸線O1 が入出力コーンディスク1,2の回転軸線O2
と交差する図示の非変速位置からオフセット(オフセッ
ト量y)されることになり、該オフセットによりパワー
ローラ3は入出力コーンディスク1,2からの首振り分
力で、自己の回転軸線O1 と直交する首振り軸線O3
周りに傾転(傾転角φ)されて無段変速を行うことがで
きる。
【0025】かかる変速中、一方のトラニオン41の下
端に結合したプリセスカム7は、変速リンク8を介し
て、トラニオン41およびパワーローラ3の上述した上
下動(オフセット量y)および傾転角φを変速制御弁5
の内弁体5aに機械的にフィードバックされる。そして
上記の無段変速によりステップモータ4への変速指令値
(アクチュエータ操作量=ステップ数ASTP)が達成
される時、上記のプリセスカム7を介した機械的フィー
ドバックが変速制御弁5の内弁体5aをして、外弁体5
bに対し相対的に初期の中立位置に復帰させ、同時に、
両パワーローラ3は、回転軸線O 1 が入出力コーンディ
スク1,2の回転軸線O2 と交差する図示の非変速位置
に戻ることで、上記変速指令値の達成状態を維持するこ
とができる。
【0026】なお、パワーローラ傾転角φを目標変速比
に対応した値にすることが制御の狙いであるから、基本
的にプリセスカム7はパワーローラ傾転角φのみをフィ
ードバックすればよいことになるが、ここでパワーロー
ラオフセット量yをもフィードバックする理由は、変速
制御が振動的になるのを防止するダンピング効果を与え
て、変速制御のハンチング現象を回避するためである。
【0027】ステップモータ4への変速指令値(アクチ
ュエータ操作量=ステップ数ASTP)は変速機コント
ローラ61によりこれを決定し、これがためコントロー
ラ61には、エンジンスロットル開度TVOを検出する
スロットル開度センサ62からの信号と、変速機出力軸
25の回転数No を検出する出力回転センサ63からの
信号と、変速機入力軸20の回転数Nt を検出する入力
回転センサ64からの信号と、エンジン回転数Ne を検
出するエンジン回転センサ65からの信号とをそれぞれ
入力する。
【0028】コントローラ61は、これら入力情報をも
とに以下の演算によりステップモータ4への変速指令値
(ステップ数ASTP)を決定するが、その外にトルク
コンバータT/C(図1参照)の入出力要素間における
直結(ロックアップ)を制御するロックアップ信号L/
Uを適宜出力し、更にエンジン1(図1参照)を運転制
御するエンジンコントローラ67へ後述のトルクダウン
信号FLGe を適宜出力するものとする。
【0029】図3(a)〜(c)は、変速機コントロー
ラ61が例えば10msec毎の定時割り込みにより実行す
るもので、先ずステップ71においてスロットル開度T
VO、エンジン回転数Ne 、入力軸回転数Nt 、および
出力軸回転数No を読み込み、次のステップ72で、出
力軸回転数No に定数Aを掛けて車速VSPを演算す
る。
【0030】更にステップ73〜79のうち、ステップ
73,74,75,78においては、上記の読み込み情
報および演算結果をもとに後述の如くに、ステップモー
タ4への変速指令値(指令ステップ数ASTP)を演算
し、本発明における変速異常検出手段を構成するステッ
プ76では、変速機の変速制御に係わる異常を判別し、
ステップ79では、当該異常時であるか否かに応じてト
ルクコンバータT/Cのロックアップ制御を行うものと
する。
【0031】最後にステップ80では、ステップ73,
74,75,78において求めたステップ数ASTPを
ステップモータ4に出力することにより、前記の変速制
御を生起させると同時に、ステップ76での判定結果か
ら得られた、詳しくは後述する信号FLGe およびFL
f のうち、FLGe をエンジンコントローラ67およ
びステップ79でのロックアップ制御部に出力し、FL
f をステップ73での基準操作量計算部およびステッ
プ77でのステップモータ制御部に出力する。
【0032】以後ステップ73〜79を順次詳述する
に、ステップ73は、トルクシフトを考慮しないステッ
プモータ4の基準操作量(基準ステップ数)FSTP
を、図4の制御プログラムにより算出するものである。
ここで、トルクシフトはトロイダル型無段変速機に特有
の外乱で、パワーローラ3を支持するトラニオン41の
変形を主たる原因として、更にガタが加わって生じた、
パワーローラ3とトラニオン41との間におけるオフセ
ット方向相対変位に起因して、変速制御弁5が中立位置
に復帰した変速終了時も、実変速比が目標値からずれる
現象のことである。
【0033】このトルクシフトを考慮しないステップモ
ータ4の基準操作量(基準ステップ数)FSTPを求め
るに際しては、先ず図4におけるステップ81で、図5
に例示する予定の変速マップを基に、車速VSPおよび
スロットル開度TVOから目標とすべき入力軸回転数N
t * を検索し、これを変数DSRREVにセットする。
ここで目標とすべき入力軸回転数Nt * は、本発明にお
ける目標変速状態に相当する。次いでステップ82にお
いて、詳しくは図12および図13につき後述するフェ
ールフラグFLGf から、これが1の変速異常時か、0
の正常時かを判定する。
【0034】正常時ならステップ83において、ステッ
プ81における目標入力回転数DSRREVを出力軸回
転数No で除算することにより目標変速比RTOを求め
る。そしてステップ84で、図6に例示した特性に対応
するテーブルデータを基に、上記目標変速比RTOに対
応するステップモータ4の基準操作量(基準ステップ
数)FSTPを検索して求める。
【0035】ところで変速異常時ならステップ85で、
目標変速比RTOに当該変速異常時用の固定値RTO1
をセットする。ここで変速異常時用の固定値RTO1
は、慎重な発進操作を行えば車両の発進も可能である
し、且つ高速道路上での走行も可能な変速比とするのが
良く、本例では変速機入出力軸回転数が同じになる変速
比1とした。
【0036】図3(b)におけるステップ74は、前記
のトルクシフトに起因した変速制御への影響をなくすた
めのステップモータ4のトルクシフト補償操作量(トル
クシフト補償ステップ数)TS1を図7の制御プログラ
ムにより算出するものである。図7におけるステップ8
6では、スロットル開度TVOおよびエンジン回転数N
e から、図8に例示するエンジン性能線図に対応したマ
ップを基に、エンジントルクTe を検索して求める。次
のステップ87では、図9に例示するトルクコンバータ
の性能線図を基に、エンジン回転数(トルクコンバータ
入力回転数)Ne に対する変速機入力軸回転数(トルク
コンバータ出力回転数)Nt の比で表されるトルクコン
バータ速度比eから、トルクコンバータのトルク比tr
toを検索して、これをTRTOにセットする。
【0037】そして次のステップ88では、上記トルク
コンバータトルク比TRTOに、ステップ85で求めた
エンジントルクTe を掛けて求め得る変速機入力軸トル
ク(トルクコンバータ出力トルク)Tt と、前記目標変
速比RTOとから、図10に例示するトルクシフト(T
S)発生特性に対応したマップをもとに、トルクシフト
TSを検索すると共に、該トルクシフトを補償するため
に必要なステップモータ4のトルクシフト補償ステップ
数TS1 を検索により求める。
【0038】図3(b)におけるステップ75は、前記
目標入力軸回転数Nt * と実入力軸回転数Nt との間の
入力回転偏差、つまり目標変速状態と実変速状態との間
の変速状態偏差に基づき、該偏差をなくすのに必要なス
テップモータ4のフィードバック操作量FBSTPを、
図11の制御プログラムにより算出するものである。図
11のステップ91は、本発明における変速状態偏差演
算手段を構成し、このステップ91では、目標入力軸回
転数Nt * と実入力軸回転数Nt との間の入力回転偏差
err を演算する。そして次のステップ92では、当該
入力回転偏差Nerr の積分値Ni を求める。
【0039】そしてステップ93で、スロットル開度T
VOおよび車速VSPから決定した比例制御定数Kp
上記の入力回転偏差Nerr に掛けて、比例制御分のステ
ップモータフィードバック操作量FBp を求め、次のス
テップ94で、スロットル開度TVOおよび車速VSP
から決定した積分制御定数Ki を上記の入力回転偏差積
分値Ni に掛けて、積分制御分のステップモータフィー
ドバック操作量FBiを求める。次いでステップ95に
おいて、上記の操作量FBp およびFBi を加算し、ス
テップモータ4のフィードバック操作量FBSTPを求
める。
【0040】図3(b)におけるステップ76は、本発
明における変速異常検出手段に相当し、トロイダル型無
段変速機が変速制御に関する故障を生じた場合、図12
の制御プログラムによりこれを変速異常と判別するもの
である。つまり、先ずステップ111において入力回転
偏差Nerr の絶対値|Nerr |が、正常な変速制御がな
されていればあり得ないような設定値Nf 以上である時
をもって、故障が発生した異常時と判別する。ステップ
111で、|Nerr |<Nf の正常時であると判別した
場合、このことを示すようにステップ112でフェール
フラグFLGf を0にリセットし、|Nerr |≧Nf
異常時であると判別した場合、このことを示すようにス
テップ113でフェールフラグFLGf を1にセットす
る。
【0041】異常時であると判別している間は更に、ス
テップ114〜117で以下の処理を行う。ステップ1
14では、エンジン回転数Ne (入力軸回転数Nt でも
よい)がヒステリシスを越えて上方設定値NFH以上にな
った変速異常か否か、つまり低速変速比側への変速異常
であるか否かを判定し、低速変速比側への変速異常であ
るとき、本発明におけるトルクダウン手段を成すステッ
プ116でエンジントルク制御フラグFLGe を1にセ
ットする。本発明における高速変速比側変速異常検出手
段に対応したステップ115では、エンジン回転数Ne
がヒステリシスを越えて下方設定値NFL未満になった異
常であると判別するときは、つまり高速変速比側への変
速異常であると判別するときは、本発明におけるトルク
ダウン中止手段を成すステップ117でエンジントルク
制御フラグFLGe を0にリセットする。
【0042】エンジン回転数Ne が上方設定値NFH以上
になるということは、上記の異常が低速側変速比になる
変速異常であるから、このことを示すように上記の通り
1にセットされたエンジントルク制御フラグFLGe
を、図2に示すごとくエンジンコントローラ67に伝送
し、該エンジンコントローラ67を介してエンジンEの
トルクを低下させ、これにより、車輪駆動トルクが上記
の変速異常で過大になって、エンジンが吹け上がるとい
った弊害を回避する。逆に、エンジン回転数Ne が下方
設定値NFL未満になるということは、上記の異常が高速
側変速比になる変速異常であるから、このことを示すよ
うに上記の通りエンジントルク制御フラグFLGe を0
にリセットすることで、エンジンコントローラ67に対
するエンジントルク制御フラグFLGe の伝送、つまり
エンジンEのトルクダウンを中止し、これにより、上記
の変速異常で車輪駆動トルクが不足するのに、更にエン
ジンEのトルクダウンがなされて、走行不能になるとい
った弊害を回避する。
【0043】なお、異常判別は上記に代えて図13に示
すプログラムにより、入力軸回転数偏差Nerr が小さい
にもかかわらず、変速比の変化速度が速い時をもって故
障が発生した変速異常時と判別することもできる。ただ
し図13において、図12におけると同様の処理を行う
ステップは同一符号にて示すに止め、重複説明を省略し
た。
【0044】図13のステップ118では、入力軸回転
数偏差Nerr が、目標入力軸回転数Nt * に応じて定め
た設定値Nf1未満か否かを判定し、Nerr <Nf1と判定
する時ステップ119において、入出力軸回転数Ni
o の比で表される変速比i=Ni /No を演算すると
共に、該演算の1周期間における変速比iの変化量から
変速比変化速度(d/dt)iを求めた後、ステップ1
20で、この変速比変化速度(d/dt)iが変速比i
および入力軸回転数Nt を基に決定した設定速度(d/
dt)iS 以上の高速である時をもって異常時と判別す
る。なお、上記変速比iおよび変速比変化速度(d/d
t)iの代わりに、パワーローラ傾転角φおよびその変
化速度(d/dt)φを同様の考え方によりモニタして
もよいことは言うまでもない。
【0045】ここで、ステップ118における設定入力
軸回転数偏差Nf1は、変速比変化速度(d/dt)iか
ら異常の発生を検知し得なくなる入力軸回転数偏差域の
下限値とし、また設定変速比変化速度(d/dt)iS
は、変速異常時に現れる変速比変化速度の下限値とす
る。ところで設定変速比変化速度(d/dt)iS を上
記のように、変速比iおよび入力軸回転数Nt を基に決
定する理由を次に説明する。
【0046】変速比変化速度(d/dt)iを表すパワ
ーローラ傾転角φの変化速度(d/dt)φは、本願出
願人の発行になる「公開技報YP0−910017」に
も記載されているが、前記パワーローラオフセット量y
と、パワーローラ傾転角φ(変速比i)と、パワーロー
ラ回転速度(入力軸回転数Nt )との関数で近似的に表
されることが知られている。従って当該近似式におい
て、パワーローラオフセット量yが所定値となる時の傾
転角変化速度(d/dt)φ、つまり変速比変化速度
(d/dt)iを、変速比iおよび入力軸回転数Nt
ら求めて、これを上記の設定変速比変化速度(d/d
t)iS にすればよいことが判る。これが、設定変速比
変化速度(d/dt)iS を変速比iおよび入力軸回転
数Nt を基に決定する理由である。
【0047】図14のタイムチャートにより、入力軸回
転数偏差Nerr が小さいにもかかわらず、変速比の変化
速度(d/dt)iが速い時をもって故障が発生した異
常時と判別し得ることを次に説明する。図14は、瞬時
0 にスロットル開度TVOを0/8開度から4/8開
度へとステップ状に変化させた結果、目標入力軸回転数
t * も同図(a),(b)に実線で示すごとくステッ
プ状に変化した場合における変速比iの時系列変化状況
を示す。
【0048】図14(a)は、変速が正常に行われてい
る場合のタイムチャートで、変速比iの正常な時系列変
化に呼応して入力軸回転数Nt は1点鎖線で示すように
目標入力軸回転数Nt * に一致する。ここで、入力回転
偏差Nerr が設定偏差Nf1(図13のステップ118参
照)未満になった瞬時t2 における変速比iの演算周期
Δt1 中の変化量、つまり変速比変化速度(d/dt)
C は設定速度(d/dt)iS 未満である。
【0049】ところで、変速が正常に行われない場合は
同図(b)に示すように、(a)における1点鎖線で示
す入力軸回転変化および変速比変化を移記した2点鎖線
との比較から明らかな如く、入力軸回転数Nt が1点鎖
線で示すように目標入力軸回転数Nt * を横切るような
変速比iの時系列変化を惹起する。かかる異常時におい
て、入力回転偏差Nerr が設定偏差Nf1未満になった瞬
時t1 における変速比iの演算周期Δt1 中の変化量、
つまり変速比変化速度(d/dt)if は設定速度(d
/dt)iS 以上となる。よって、入力軸回転数偏差N
err が設定偏差Nf1より小さいにもかかわらず、変速比
の変化速度(d/dt)iが設定速度(d/dt)iS
以上となる時をもって故障が発生した異常時と判別する
ことができる。
【0050】なお、図12の異常判別方式によれば、モ
ニタ対象が入力回転偏差Nerr のみで、異常判別が容易
であり、図13の異常判別によれば、入力回転偏差N
err が小さいうちから異常を判別し得ることとなり、入
力回転偏差Nerr が大きくなって初めて異常であると判
別する場合に較べ、異常対策を速やか、且つ的確に実施
することができる。
【0051】図3(b)におけるステップ78は、ステ
ップモータ4の制御を図15のプログラムに沿って行う
ものである。図15のステップ130では、図12およ
び図13における変速異常判定結果であるフェールフラ
グFLGf から、これが1の変速異常時か、0の正常時
かをチェックする。正常時ならステップ131で、ステ
ップ134,135における1演算サイクルのモータス
テップ数変更量(変速速度を決定する変速指令値変更
量)DSTPを、正常時用の設定値DSTPn に決定す
る。変速異常時なら、ステップ132で、1演算サイク
ルのモータステップ数変更量DSTPを、異常時用の設
定値DSTPf に決定する。ここで、異常時用の設定値
DSTPf は正常時用の設定値DSTPn よりも小さい
ものとし、これにより1演算サイクル当たりの変速指令
値変化量、つまり変速速度を、変速異常時は正常時に較
べて低下させる。
【0052】制御は、ステップ131または132から
ステップ133に進み、ここで前記基準操作量FSTP
と、トルクシフト補償操作量TS1と、フィードバック
操作量FBSTPとを合算し、ステップモータ4の目標
ステップ数DSRSTPを求める。次いでステップ13
4において、この目標ステップ数DSRSTPに対して
現在のステップ数指令値ASTPが大き過ぎるのか、不
足しているのかを判定する。
【0053】ステップ数指令値ASTPが大き過ぎてい
る間、ステップ135で、ステップ数指令値ASTP
を、ステップ131または132により上記のごとくに
決定した設定値DSTPづつ低下させ、ステップ136
おいてステップ数指令値ASTPが目標ステップ数DS
RSTPに達したと判定するまで、当該ステップ数指令
値ASTPの低下を継続する。逆にステップ134で、
ステップ数指令値ASTPが小さ過ぎると判定する間、
ステップ137で、ステップ数指令値ASTPを上記の
設定値DSTPづつ増加させ、ステップ138において
ステップ数指令値ASTPが目標ステップ数DSRST
Pに達したと判定するまで、当該ステップ数指令値AS
TPの増加を継続する。以上によりステップ数指令値A
STPが目標ステップ数DSRSTPに達したところ
で、制御はステップ136または138からステップ1
39に進み、ここでステップ数指令値ASTPを目標ス
テップ数DSRSTPに一致させる。
【0054】かくして、ステップモータ4は最終的に目
標ステップ数DSRSTPだけ操作され、トロイダル型
無段変速機の変速比を前記の変速制御により、トルクシ
フトやその他の外乱に影響されることなく図5の変速マ
ップに沿った変速比に持ち来すことができる。
【0055】ところで図4につき前述したように、フェ
ールフラグFLGf が1であると判定する変速異常時
は、ステップ85で目標変速比RTOを、変速異常時用
に定めた設定変速比、つまり、入出力軸回転数が同じに
なる1に固定する構成であるから、加えて図15につき
前述したように、フェールフラグFLGf が1であると
判定する変速異常時は、ステップ132で、実変速比か
ら上記設定変速比(=1)に固定した目標変速比RTO
へ向かう変速の速度を決定する1演算サイクル当たりの
変速指令値変化量DSTPを、正常時のDSTPn より
も小さなDSTPfに決定し、変速速度を変速異常時は
正常時よりも低下させる構成であるから、更に、図12
および図13につき前述したように、変速異常が低速変
速比側への変速異常である時はステップ116で、エン
ジン出力トルクを低下させる構成にしたこととも相俟っ
て、変速異常時は、当該変速異常の発生原因にかかわら
ず、全ての異常対策が並行的になされることとなり、確
実且つ速やかに変速異常に対処することができるし、原
因を究明してから原因ごとの対策をする場合に懸念され
る、対策遅れに伴う不都合の発生も回避することができ
る。
【0056】そして、変速異常時に上記のごとく変速比
を1に固定することで、慎重な操作であれば車両を発進
させることができるし、高速道路での走行も可能ならし
め、異常対策によっても走行への支承を最小限に止める
ことができる。また、変速異常の検出時にエンジンの出
力トルクを減ずる上記トルクダウンによれば、変速異常
によるエンジンの吹け上がりのような不都合を緩和する
ことができる。
【0057】ところで、図12および図13につき前述
したように、変速異常が高速変速比側への変速異常であ
る時はステップ117で、エンジン出力トルクを低下さ
せる上記トルクダウンを行わないことにしたから、高速
変速比側変速異常が車輪駆動トルクを不足気味にする状
態にもかかわらず、トルクダウンが行われれて走行不能
に陥るといった弊害を回避することができる。
【0058】図3(b)における最後のステップ79
は、図12または図13の異常判定結果に応じ、図16
のごとくにトルクコンバータT/C(図1参照)のロッ
クアップ制御を行うものである。図16のステップ14
1では、高速変速比側への異常発生を判別して、エンジ
ントルク制御フラグFLGe が0にされているか否かを
チェックする。このエンジントルク制御フラグFLGe
が0であるとき、つまり前記したように高速側変速比に
なるような異常時は、本発明におけるロックアップ禁止
手段を成すステップ142において、ロックアップ信号
L/UをOFFしてトルクコンバータを、入出力要素間
が直結されないコンバータ状態に保持し、これにより、
当該変速異常で車輪駆動トルクが不足気味になるにもか
かわらず、トルクコンバータT/Cのロックアップ状態
で更にトルク不足になって走行不能に至ることのないよ
うにする。そして、エンジントルク制御フラグFLGe
が0以外であるときは、トルク不足の懸念はないから、
ステップ143で、トルクコンバータを通常通りにロッ
クアップ制御すべく、ロックアップ信号L/Uを決定す
ることとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態になる変速異常対策装
置を具えたトロイダル型無段変速機を例示する縦断側面
図である。
【図2】 同トロイダル型無段変速機を、その変速制御
システムと共に示す縦断正面図である。
【図3】 同例におけるコントローラが実行する変速制
御プログラムで、(a)は、信号計測処理のフローチャ
ート、(b)は、変速制御処理のフローチャート、
(c)は、信号出力処理のフローチャートである。
【図4】 図3(b)におけるステップモータ基準操作
量の演算処理ステップを具体的に示すフローチャートで
ある。
【図5】 トロイダル型無段変速機の変速マップを例示
する線図である。
【図6】 目標変速比に対するステップモータ基準操作
量の特性を示す線図である。
【図7】 図3(b)におけるトルクシフト補償操作量
の演算処理ステップを具体的に示すフローチャートであ
る。
【図8】 エンジンの性能曲線を例示する特性線図であ
る。
【図9】 トルクコンバータの性能曲線を例示する特性
線図である。
【図10】 トロイダル型無段変速機におけるトルクシ
フトの発生状況、および該トルクシフトによる変速制御
への影響をなくすのに必要なステップモータのトルクシ
フト補償操作量を示す線図である。
【図11】 図3(b)におけるフィードバック操作量
の演算処理ステップを具体的に示すフローチャートであ
る。
【図12】 図3(b)における変速制御異常判定処理
のステップを具体的に示すフローチャートである。
【図13】 同じく変速制御異常判定処理のステップに
係わる他の例を具体的に示すフローチャートである。
【図14】 図13の動作説明に用いた、正常時と異常
時との間における変速比変化速度の違いを示す動作タイ
ムチャートで、(a)は、変速制御が正常である場合の
動作タイムチャート、(b)は、変速制御が異常である
場合の動作タイムチャートである。
【図15】 図3(b)におけるステップモータの制御
処理ステップを具体的に示すフローチャートである。
【図16】 図3(b)におけるトルクコンバータのロ
ックアップ制御処理ステップを具体的に示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
E エンジン T/C トルクコンバータ D/G ディファレンシャルギヤ装置 WL 左駆動車輪 WR 右駆動車輪 1 入力コーンディスク 2 出力コーンディスク 3 パワーローラ 4 ステップモータ(変速アクチュエータ) 5 変速制御弁 6 ピストン 7 プリセスカム 8 変速リンク 20 入力軸 28 ローディングカム 41 トラニオン 61 変速機コントローラ 62 スロットル開度センサ 63 出力回転センサ 64 入力回転センサ 65 エンジン回転センサ 67 エンジンコントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 61/14 601 F16H 61/14 601K // F16H 59:06 59:06 59:36 59:36 63:06 63:06 Fターム(参考) 3D041 AA36 AA51 AA53 AB01 AC01 AC15 AC30 AD02 AD07 AD09 AD38 AD39 AE04 AE07 AE32 3G093 AA01 AA05 BA05 BA14 BA17 CA07 CA11 CB08 DA01 DB11 EA02 EA05 3J053 BA01 CB21 DA06 DA12 3J552 MA07 MA09 MA12 NA01 NB01 PB10 UA02 UA08 VA32Z VA37Z VA74W VB01Z VC01W VC03Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標変速状態に応じた変速指令値に応動
    する変速アクチュエータで変速制御弁を操作することに
    より、実変速状態が前記目標変速状態に向けて変化する
    よう構成した無段変速機を搭載し、この無段変速機を経
    てエンジン動力を車輪に伝達される車両において、 無段変速機が異常な変速を行うようになったのを検出す
    る変速異常検出手段と、 該手段からの信号に応答して変速異常検出時に前記エン
    ジンの出力トルクを減ずるトルクダウン手段と、 前記エンジンの回転数が、高速変速比側への変速異常を
    示す低エンジンの回転数域であるのを判定して、前記変
    速異常が高速変速比側への変速異常であるのを検出する
    高速変速比側変速異常検出手段と、 該手段が高速変速比側への変速異常を検出する時、前記
    トルクダウン手段によるエンジン出力トルクの低減を中
    止するトルクダウン中止手段とを具備することを特徴と
    する無段変速機搭載車の変速異常対策装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記目標変速状態と
    実変速状態との間の変速状態偏差を演算する変速状態偏
    差演算手段を付加して具え、 前記変速異常検出手段は、該演算した変速状態偏差が正
    常時はあり得ないような設定値以上の大きさになった時
    をもって、前記変速異常が発生したと判別するよう構成
    したことを特徴とする無段変速機搭載車の変速異常対策
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記目標変速状態と
    実変速状態との間の変速状態偏差を演算する変速状態偏
    差演算手段、および変速比の変化速度を検出する変速速
    度検出手段を付加して具え、 これら手段からの信号に応答して前記変速異常検出手段
    は、変速状態偏差が小さな領域において該領域では正常
    ならあり得ないような高速で変速比が変化する時をもっ
    て、前記変速異常が発生したと判別するよう構成したこ
    とを特徴とする無段変速機搭載車の変速異常対策装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項におい
    て、前記高速変速比側変速異常検出手段からの信号に応
    答し、該手段が高速変速比側への変速異常を検出する
    時、エンジンおよび無段変速機間における流体伝動手段
    を、入出力要素間が直結されたロックアップ状態にする
    のを禁止するロックアップ禁止手段を付加して設けたこ
    とを特徴とする無段変速機搭載車の変速異常対策装置。
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