JP4618338B2 - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、変速比が連続的に変更される無段変速機の変速制御装置に係り、特に、その変速制御装置の正常作動判定に関するものである。
エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路において、変速比が連続的に変更される無段変速機を搭載した車両がよく知られている。前記無段変速機では、通常、無段変速機の入力軸回転速度および出力軸回転速度に基づいて算出される実際の変速比(実変速比)が、例えば車速やアクセル開度などに基づいて決定される目標変速比となるように変速制御される。ここで、無段変速機の変速は、通常無段変速機内の油圧制御回路によって実施されるが、例えば油圧制御回路内に配設されたソレノイド弁等が故障すると変速制御が正常に実施されなくなる。そこで、変速制御が正常に実施されるか否かを判定することが望まる。
そこで、特許文献1では、無段変速機(トロイダル型無段変速機)の目標変速比と変速比との偏差の絶対値を算出し、その偏差の絶対値の変化が小さくなった場合、正常状態にあると判断する旨が記載されている。また、特許文献2では、目標変速比と実変速比との偏差が設定値を超えた状態が所定時間継続しているか否かに基づいて、変速制御が正常か否かを判定する技術が開示されている。
特開平8−233083号公報 特開平8−127261号公報
ところで、特許文献1および特許文献2をはじめとした油圧制御回路には、変速制御ソレノイドの他、元圧であるライン油圧を制御するリニアソレノイド弁など複数個のバルブが設けられている。ここで、例えばライン圧を制御するリニアソレノイド弁が故障したとき、油圧制御回路の各バルブに十分なライン圧を供給できなくなるため、実変速比と目標変速比との偏差が大きくなり、変速制御が正常に実施されないと判定される。すなわち、変速制御ソレノイド弁が正常であっても変速制御装置に異常が発生したと判定されることとなる。このように、変速制御ソレノイド弁が正常であっても他の部品の故障によって変速制御が異常と判定されるため、前記偏差による判定のみでは、変速制御ソレノイド弁が正常に作動するか否かを正確に判定することが出来なかった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、変速比が連続的に変更される無段変速機の変速制御装置において、変速制御装置の正常判定を正確に実施することができる無段変速機の変速制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための、請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(a)実変速比を目標変速比に近づけるフィードバック制御を実行する無段変速機の変速制御装置において、(b)前記実変速比と目標変速比との偏差、および所定の区間における変速比の移動量に基づいて正常判定を実施する正常作動判定手段を備え、(c)前記正常作動判定手段は、前記実変速比と目標変速比との偏差が所定値以下であり、且つ、前記所定の区間における前記実変速比の移動量と前記目標変速比の移動量とが略等しいとき、正常と判定することを特徴とする。
また、請求項にかかる発明の要旨とするところは、請求項の無段変速機の変速制御装置において、前記正常作動判定手段は、前記無段変速部の最大変速比および最小変速比を含まない変速比範囲で実施されることを特徴とする。
また、請求項にかかる発明の要旨とするところは、請求項の無段変速機の変速制御装置において、前記実変速比の移動量と前記目標変速比の移動量は、前記実変速比と目標変速比との偏差が所定値以下であるときに測定されることを特徴とする。
請求項1にかかる発明の無段変速機の変速制御装置によれば、前記実変速比と目標変速比との偏差、および所定の区間における変速比の移動量に基づいて正常判定を実施する正常作動判定手段を備えるため、変速制御用の変速制御ソレノイド弁が正常に作動するか否かを正確に判定することができる。すなわち、偏差のみならず、移動量に基づいても正常判定を実施するため、正常判定の信頼性が高くなる。具体的には、前記正常作動判定手段は、前記実変速比と目標変速比との偏差が所定値以下であり、且つ、前記所定の区間における前記実変速比の移動量と前記目標変速比の移動量とが略等しいとき、正常と判定するため、変速制御用の変速制御ソレノイド弁の正常判定を正確に実施することができる。
また、請求項にかかる発明の無段変速機の変速制御装置によれば、前記正常作動判定手段は、前記無段変速部の最大変速比および最小変速比を含まない変速比範囲で実施されるため、変速制御用の変速制御ソレノイド弁以外の装置の影響が少ない状態で正常判定を実施することができる。
また、請求項にかかる発明の無段変速機の変速制御装置によれば、前記実変速比の移動量と前記目標変速比の移動量は、前記実変速比と目標変速比との偏差が所定値以下であるときに測定されるため、前記各移動量に基づく正常判定の信頼性が高くなる。
ここで、好適には、正常作動判定手段は、ベルト巻き掛け径を変更することにより変速比が無段階的に変更されるベルト式無段変速機や入出力ディスクとパワーローラーとの接触点を変更することで変速比が無段階的に変更されるトロイダル式無段変速機などの無段変速機において適宜適用される。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例である車両用動力伝達装置10の骨子図である。この車両用動力伝達装置10は、横置き型の自動変速機であって、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両に好適に採用されるものであり、走行用の動力源として機能するエンジン12を備えている。内燃機関にて構成されているエンジン12の出力は、エンジン12のクランク軸、流体伝動装置としてのトルクコンバータ14から前後進切換装置16、入力軸36、ベルト式無段変速機18、出力軸44、減速歯車装置20を介して終減速機22に伝達され、左右の駆動輪24L、24Rに分配される。なお、本実施例のベルト式無段変速機18が、本発明の無段変速機に対応している。
トルクコンバータ14は、エンジン12のクランク軸に連結されたポンプ翼車14p、およびタービン軸34を介して前後進切換装置16に連結されたタービン翼車14tを備えており、流体を介して動力伝達を行うようになっている。また、それらのポンプ翼車14pおよびタービン翼車14tの間には、ロックアップクラッチ26が設けられており、図示しない油圧制御装置の切換弁などよって係合側油室および解放側油室に対する油圧供給が切り換えられることにより、係合または解放されるようになっており、完全係合されることによってポンプ翼車14pおよびタービン翼車14tは一体回転させられる。上記ポンプ翼車14pには、ベルト式無段変速機18を変速制御したりベルト挟圧力を発生させたり、或いは各部に潤滑油を供給したりするための油圧を発生させる機械式のオイルポンプ28が設けられている。
前後進切換装置16は、ダブルピニオン型の遊星歯車装置を主体として構成されており、トルクコンバータ14のタービン軸34はサンギヤ16sに一体的に連結され、ベルト式無段変速機18の入力軸36は、キャリヤ16cに一体的に連結されている一方、キャリヤ16cとサンギヤ16sは前進用クラッチC1を介して選択的に連結され、リングギヤ16rは後進用ブレーキB1を介してハウジングに選択的に固定されるようになっている。前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1は、何れも油圧シリンダによって摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置であり、図2に示されるように、前進用クラッチC1が係合させられると共に後進用ブレーキB1が解放されることにより、前後進切換装置16は一体回転状態とされることにより前進用動力伝達経路が成立させられて、前進方向の回転が減速されることなくベルト式無段変速機18側へ伝達される一方、後進用ブレーキB1が係合させられると共に前進用クラッチC1が解放されることにより、前後進切換装置16は後進用動力伝達経路が成立させられて、入力軸36はタービン軸34に対して逆方向に回転させられるようになり、後進方向の回転がベルト式無段変速機18側へ伝達される。また、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1が共に解放されると、前後進切換装置16は動力伝達を遮断するニュートラル(遮断状態)状態になる。
ベルト式無段変速機18は、入力軸36に設けられている入力側部材である有効径が可変の入力側可変プーリ42と、出力軸44に設けられている出力側部材である有効径が可変の出力側可変プーリ46と、それらの可変プーリ42、46に巻き掛けられた摩擦接触する動力伝達部材として機能する伝動ベルト48とを備えており、可変プーリ42、46と伝動ベルト48との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。可変プーリ42および46は、入力軸36および出力軸44にそれぞれ固定された固定シーブ42aおよび46aと、入力軸36および出力軸44に対して軸心まわりの相対回転不能且つ、軸心方向の移動可能に設けられた可動シーブ42bおよび46bと、それらの間のV溝幅が可変とする推力を付与する入力側油圧シリンダ42cおよび出力側油圧シリンダ46cとを備えて構成されており、入力側可変プーリ42の入力側油圧シリンダ42cの油圧が制御されることにより、両可変プーリ42、46のV溝幅が変化して伝動ベルト48の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(=入力軸回転速度Nin/出力軸回転速度Nout)が連続的に変化させられる。一方、出力側可変プーリ46の出力側油圧シリンダ46cの油圧が制御されることにより、伝動ベルト48を挟圧する挟圧力が変更される。また、伝動ベルト48は、例えば多数の金属製の駒に左右に複数枚に重ねられたスチールバンドをはめた構造となっている。
図3は、図1の車両用動力伝達装置10などを制御するために車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。本発明の変速制御装置に対応する電子制御装置50は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、エンジン12の出力制御やベルト式無段変速機18の変速制御およびベルト挟圧力制御やロックアップクラッチ26のトルク容量制御等を実行するようになっており、必要に応じてエンジン制御用や無段変速機18およびロックアップクラッチ26の油圧制御用等に分けて構成される。
電子制御装置50には、エンジン回転速度センサ52により検出されたクランク軸回転角度(位置)ACR(°)およびエンジン12の回転速度(エンジン回転速度)Nに対応するクランク軸回転速度を表す信号、タービン回転速度センサ54により検出されたタービン軸34の回転速度(タービン回転速度)Nを表す信号、入力軸回転速度センサ56により検出された無段変速機18の入力回転速度である入力軸36の回転速度(入力軸回転速度)Ninを表す信号、車速センサ(出力軸回転速度センサ)58により検出された無段変速機18の出力回転速度である出力軸44の回転速度(出力軸回転速度)Noutすなわち出力軸回転速度Noutに対応する車速Vを表す車速信号、スロットルセンサ60により検出されたエンジン12の吸気配管に備えられた電子スロットル弁のスロットル弁開度θTHを表すスロットル弁開度信号、冷却水温センサ62により検出されたエンジン12の冷却水温Tを表す信号、CVT油温センサ64により検出された無段変速機18等の油圧回路の油温TCVTを表す信号、アクセル開度センサ66により検出されたアクセルペダル68の操作量であるアクセル開度Accを表すアクセル開度信号、フットブレーキスイッチ70により検出された常用ブレーキであるフットブレーキの操作の有無BONを表すブレーキ操作信号、レバーポジションセンサ72により検出されたシフトレバー74のレバーポジション(操作位置)PSHを表す操作位置信号などが供給されている。
また、電子制御装置50からは、エンジン12の出力制御の為のエンジン出力制御指令信号S、例えば電子スロットル弁の開閉を制御するためのスロットルアクチュエータ76を駆動するスロットル信号や燃料噴射装置78から噴射される燃料の量を制御するための噴射信号や点火装置80によるエンジン12の点火時期を制御するための点火時期信号などが出力される。また、ベルト式無段変速機18の変速比γを変化させる為の変速制御指令信号S例えば駆動側油圧シリンダ42cへの作動油の流量を制御する変速制御用ソレノイド弁DS1および変速制御用ソレノイド弁DS2を駆動するための指令信号、伝動ベルト48の挟圧力を調整させる為の挟圧力制御指令信号S例えばベルト挟圧力制御油圧Pdを調圧するリニアソレノイド弁SLSを駆動するための指令信号、ライン油圧PLを制御するリニアソレノイド弁SLTやリニアソレノイド弁SLSを駆動するための指令信号などが油圧制御回路101へ出力される。
シフトレバー74は、例えば運転席の近傍に配設され、順次位置させられている5つのレバーポジション「P」、「R」、「N」、「D」、および「L」のうちの何れかへ手動操作されるようになっている。
「P」ポジション(レンジ)は車両用動力伝達装置10の動力伝達経路を解放しすなわち車両用駆動装置10の動力伝達が遮断されるニュートラル状態(中立状態)とし且つメカニカルパーキング機構によって機械的に出力軸44の回転を阻止(ロック)するための駐車ポジション(位置)であり、「R」ポジションは出力軸44の回転方向を逆回転とするための後進走行ポジション(位置)であり、「N」ポジションは車両用駆動装置10の動力伝達が遮断されるニュートラル状態とするための中立ポジション(位置)であり、「D」ポジションはベルト式無段変速機18の変速を許容する変速範囲で自動変速モードを成立させて自動変速制御を実行させる前進走行ポジション(位置)であり、「L」ポジションは強いエンジンブレーキが作用させられるエンジンブレーキポジション(位置)である。このように、「P」ポジションおよび「N」ポジションは動力伝達経路をニュートラル状態とし車両を走行させないときに選択される非走行ポジションであり、「R」ポジション、「D」ポジションおよび「L」ポジションは動力伝達経路を動力伝達経路の動力伝達を可能とする動力伝達可能状態とし車両を走行させるときに選択される走行ポジションである。
図4は、入力側油圧シリンダ42cおよび出力側油圧シリンダ46cに作動油を供給する油圧制御回路101の一部を簡略的に示したものである。図4において、オイルパン81からストレーナ82を介して吸引された作動油は、オイルポンプ28によって昇圧させられて油路86に供給される。油路86の作動油圧、すなわち、ポンプ吐出圧はソレノイド弁SLTから出力される信号油圧PSLTに基づいて制御される調圧弁88によって調圧されてライン圧PLとなる。このライン圧PLを有する作動油が、油路86から分岐された油路90側に供給されると、油路90に設けられている調圧弁92によって調圧される。調圧弁92は、ライン圧PLを元圧としてベルト挟圧制御ソレノイド弁SLSから出力される信号油圧PSLSに基づいて制御される調圧弁であり、調圧された作動油は、出力側油圧シリンダ46cに供給される。このように、出力側油圧シリンダ46cへの油圧Pd(ベルト狭圧力制御油圧Pd)が調圧制御されることで、入力側可変プーリ42と出力側可変プーリ46との間に巻き掛けられた伝動ベルト48のベルト挟圧力が調整される。
一方、油路86から油路94側に供給される作動油は、変速比コントロールバルブ96に供給される。変速比コントロールバルブ96は、変速制御用ソレノイド弁DS1および変速制御用ソレノイド弁DS2により、ライン圧供給ポート98、ドレンポート100、および入力側可変プーリ42の入力側油圧シリンダ42cの出力ポート102の連通および非連通が切り換えられる。例えば、変速制御用ソレノイド弁DS1がON状態であると、ライン圧供給ポート98と出力ポート102とが連通させられ、ライン圧PLが入力側油圧シリンダ42cに供給される。一方、変速制御用ソレノイド弁DS2がON状態であると、出力ポート102とドレンポート100とが連通状態となり、入力側油圧シリンダ42cから作動油が排出される。このように、入力側油圧シリンダ42cに対して作動油を給排制御することにより、入力側可変プーリ42に巻き掛けられている伝動ベルト48の回転半径が適宜変化させられ、ベルト式無段変速機18の変速比が連続的に変化される。また、本実施例のライン圧PLは、ソレノイド弁SLTを介して調圧弁88によって制御され、出力側油圧シリンダ46cの油圧室に供給されるベルト挟圧力制御油圧Pd[MPa]は、ベルト挟圧制御ソレノイド弁SLSを介して調圧弁92によって制御され、それぞれ独立に制御可能に構成されている。モジュレータ油圧Pは、電子制御装置50によってデューティ制御されるソレノイド弁DS1の出力油圧である制御油圧PDS1およびデューティ制御されるソレノイド弁DS2の出力油圧である制御油圧PDS2の元圧となるものであって、図示しないモジュレータバルブにより一定圧に調圧されるようになっている。なお、油圧制御回路101に備えられている各種ソレノイド弁は、図示しない車速センサやアクセル開度センサ等から供給される各諸元に基づいて、電子制御装置50によって好適に制御される。
例えば図5に示すような車両の運転性と燃費性とを両立するように実験的に求められた、アクセル開度Accをパラメータとして車速Vと無段変速機18の目標入力回転速度である目標入力軸回転速度Nintとの関係(変速マップ)が予め記憶されており、その関係(変速マップ)から実際の車速Vおよびアクセル開度Accで示される車両状態に基づいて所定回転部材としての入力軸36の目標入力軸回転速度Nintが設定される。そして、その設定された目標入力軸回転速度Nintと実際の入力軸回転速度Nin(以下、目標入力軸回転速度Nintとの関係で紛らわしい場合には「実入力軸回転速度Nin」と表す)とが一致するように、それ等の回転速度差(偏差)ΔNin(=Nint−Nin)に応じてベルト式無段変速機18の変速がフィードバック制御により実行される、すなわち駆動側油圧シリンダ42cに対する作動油の供給および排出により両可変プーリ42、46のV溝幅が変化させられて変速比γがフィードバック制御により連続的に変化させられる。
図5の変速マップは変速条件に相当するもので、アクセル開度Accや車速Vなどをパラメータとする実験的に定められた演算式などでもよく、車速Vが小さくアクセル開度Accが大きい程大きな変速比γになる目標入力軸回転速度Nintが設定されるようになっている。また、車速Vは出力軸回転速度Noutに対応するため、入力軸回転速度Ninの目標値である目標入力軸回転速度Nintは目標変速比γ(=Nint/Nout)に対応し、無段変速機18の最小変速比γminと最大変速比γmaxの範囲内で定められる。
但し、入力軸回転速度Ninの目標値として目標入力軸回転速度Nintをそのまま設定しても良いが、好適には、加速走行時や減速走行時(コースト走行時)や変速過渡時等の走行状態に応じて目標入力軸回転速度Nintを処理した値である基本目標入力軸回転速度Nint_bcを設定し、その基本目標入力軸回転速度Nint_bcに基づいて最終的な入力軸回転速度Ninの目標値である過渡目標入力軸回転速度Nint_trsを設定する。従って、この場合には、その過渡目標入力軸回転速度Nint_trsと実入力軸回転速度Ninとが一致するように、それ等の回転速度差(偏差)ΔNint_trs(=Nint_trs−Nin)に応じて無段変速機18の変速がフィードバック制御により実行される。
図6は、電子制御装置50による制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図6において、変速制御手段152は、例えば図5に示すような予め記憶された変速マップ(変速条件)に従って、実際の車速Vおよびアクセル開度Accで示される車両状態に基づいて目標変速比γ(=Nint/Nout)に対応する目標入力軸回転速度Nintを逐次設定する。
そして、変速制御手段152は、無段変速機18の実際の変速比γ(=Nin/Nout)が目標変速比γに近づくように駆動側プーリ42における伝動ベルト48の巻付け径(有効径)を制御するフィードバック制御を実行することにより、無段変速機18の変速を行う。実入力軸回転速度Ninに着目して表現すれば、変速制御手段152は、実入力軸回転速度Ninが上記設定した目標入力軸回転速度Nintと一致するように、すなわち回転速度差(偏差)ΔNin(=Nint−Nin)を解消するように、その回転速度差ΔNinに応じて無段変速機18の変速を上記フィードバック制御により実行する。すなわち、変速制御手段152は、駆動側油圧シリンダ(駆動側油圧アクチュエータ)42cに対する作動油の給排を制御して無段変速機18の変速を行う。具体的には、駆動側油圧シリンダ42cに対する作動油の流量QCVTを制御する上記フィードバック制御の実行により両可変プーリ42、46のV溝幅を変化させる変速制御指令信号(油圧指令)Sを油圧制御回路101へ出力して変速比γを連続的に変化させる。ここで、上記フィードバック制御において、上記駆動側油圧シリンダ42cに対する作動油の流量QCVTは変速時の変速比γの変化速度(変速速度)に対応しており、予め設定された制御式によって決定される。
ベルト挟圧力設定手段154は、例えば図7に示すような予め実験的に求められて記憶されたベルト挟圧力マップから、実際のアクセル開度Accおよび電子制御装置50により実際の入力軸回転速度Ninおよび出力軸回転速度Noutに基づいて算出される実変速比γ(=Nin/Nout)で示される車両状態に基づいてベルト挟圧力Pdを設定する。つまり、ベルト挟圧力設定手段154は、ベルト挟圧力Pdが得られる為の出力側油圧シリンダ46cのベルト挟圧Pdを設定する。なお、車速Vが前記変速比検出下限車速以下である場合は上記実変速比γは算出できないので、例えばその場合、ベルト挟圧力設定手段154は、その実変速比γは最大変速比γmaxであるとみなしてベルト挟圧力Pdやベルト挟圧Pdを設定する。
ベルト挟圧力制御手段156は伝動ベルト48が滑りを生じないようにベルト挟圧Pdを調圧する。具体的には、ベルト挟圧力制御手段156は、前記ベルト挟圧力設定手段154により設定されたベルト挟圧力Pdが得られるように従動側油圧シリンダ46cのベルト挟圧Pdを調圧する挟圧力制御指令信号Sを油圧制御回路100へ出力してベルト挟圧力Pdを増減させる。
油圧制御回路101は、上記変速制御指令信号Sに従ってベルト式無段変速機18の変速が実行されるように変速制御用ソレノイド弁DS1および変速制御用ソレノイド弁DS2を作動させて駆動側油圧シリンダ42cへの作動油の供給・排出量を制御すると共に、上記挟圧力制御指令信号Sに従ってベルト挟圧力Pdが増減されるようにリニアソレノイド弁SLSを作動させてベルト挟圧Pdを調圧する。
エンジン出力制御手段158は、エンジン12の出力制御の為にエンジン出力制御指令信号S、例えばスロットル信号や噴射信号や点火時期信号などをそれぞれスロットルアクチュエータ76や燃料噴射装置78や点火装置80へ出力する。例えば、エンジン出力制御手段158は、アクセル開度Accに応じたスロットル開度θTHとなるように電子スロットル弁を開閉するスロットル信号をスロットルアクチュエータ76へ出力してエンジントルクTEを制御する。
シフトポジション判定手段160は、レバーポジションPSHに基づいてすなわち各レバーポジションPSHのON信号に基づいて現在のレバーポジションPSHを判定したり、シフトレバー74の操作履歴を判定する。例えば、シフトポジション判定手段160は、レバーポジションPSHに基づいてN→Dシフト判定、N→Rシフト判定、「D」ポジション判定、「N」ポジション判定、「R」ポジション判定等を行う。
係合制御手段162は、前記シフトポジション判定手段160によりN→Dシフト或いはN→Rシフトが行われたと判定されたとき、前進用クラッチC1或いは後進用ブレーキB1の過渡的な係合状態を制御するために係合ショックが抑制されるように係合油圧を緩やかに上昇させるための制御油圧PSLTを出力し且つライン油圧PLを調圧するために信号圧PSLSを出力するシフト指令信号Sを油圧制御回路101へ出力する。例えば、係合制御手段162は、リニアソレノイド弁SLTをデューティー制御するための指令信号SLTDUTYとして係合過渡油圧指令圧pcltexcを油圧制御回路101へ出力する。
正常作動判定手段170は、ベルト式無段変速機18の変速制御が正常に実施されるか否か、特に、変速制御に拘わる変速制御用ソレノイド弁(DS1、DS2)が正常に作動するか否かを判定する。ここで、変速制御用ソレノイド弁(DS1、DS2)の正常判定は、通常、最小変速比γminの到達度合いをみるなどして、容易に判定することができるが、例えばリニアソレノイド弁SLSやリニアソレノイド弁SLT等が故障すると、変速比γが最小変速比γminまで到達することが不可能となる。これにより、上記方法では、変速制御用ソレノイド弁(DS1、DS2)の正常判定は不可能となる。また、目標変速比と実変速比の偏差に基づいて正常判定を実施する方法があるが、電気的な故障などにより偏差のみでは誤判定される可能性がある。そこで、正常作動判定手段170は、ベルト式無段変速機18の変速途中の目標変速比γに対する実変速比γの追従性によって正常判定を実施する。具体的には、正常作動判定手段170は、変速途中の目標変速比γと実変速比γとの偏差eおよび移動量(Δγ、Δγ)に基づいて正常判定を実施する。
正常作動判定手段170は、先ず、変速時において目標変速比γおよび実変速比γの移動量を測定する所定の区間を設定する。始点設定手段172は、目標変速比γの移動量および実変速比γの移動量を測定する前記区間の始点を設定する。始点設定手段172は、先ず、実変速比γが予め設定されている所定の変速比範囲(A〜B)内にあるか否かを判定する。ここで、前記所定の変速比範囲(A〜B)は、最大変速比γmaxおよび最小変速比γminを含まない変速比範囲に設定される。これにより、リニアソレノイド弁SLSやリニアソレノイド弁SLTなどの他の部品の影響が生じない状態での正常判定が実施される。次いで、実変速比γが所定の変速比範囲内にあると判定されると、始点設定手段172は、目標変速比γと実変速比γとの偏差e(=γ−γ)を算出し、算出された偏差eが所定値C以下であるか否かを判定する。そして、実変速比γが所定の変速比範囲にあると共に、偏差eが所定値C以下と判定されると、始点設定手段172は、そのときの実変速比γを始点に設定する。なお、所定値Cは、予め実験的または理論的に求められる値であり、目標変速比γと実変速比γとが略等しい状態で始点が設定されるような低い値に設定される。
始点設定手段172によって始点となる実変速比γが設定されると、移動量を測定する区間の終点が終点設定手段174によって設定される。終点設定手段174は、例えば予め終点として設定された一定値γ、始点設定手段172によって設定された始点となる実変速比γに応じて設定される実変速比γ、或いは、始点設定時を基準として所定時間(t)経過後の実変速比γを終点として設定する。また、終点設定手段174は、実変速比γが終点として設定された変速比γに到達したか否かを判定する。
移動量算出手段176は、目標変速比γおよび実変速比γの移動量を算出する。目標変速比γの移動量Δγは、始点が設定された時点での目標変速比γ と終点が設定された時点での目標変速比γ との差Δγ(=γ −γ )で定義される。また、実変速比γの移動量Δγは、始点が設定された時点での実変速比γと終点が設定された時点での実変速比γとの差Δγ(=γ−γ)で定義される。
目標移動量判定手段178は、移動量算出手段176によって算出された目標変速比γの移動量Δγが、所定値Dよりも大きいか否かを判定する。ここで、所定値Dは、予め実験的または理論的に設定される値であり、移動量に基づいて正常判定を実施する際、その判定に十分な信頼性が得られる大きさに設定される。例えば、目標変速比γの移動量Δγが小さい状態で正常判定が実施されると、その判定の信頼性が低くなる。そこで、正常判定を実施するときに際し、移動量Δγが所定値Dよりも小さい状態では、正常判定が実施されないように制御される。
正常作動判定手段170は、移動量算出手段176によって算出された目標変速比γの移動量Δγおよび実変速比γの移動量Δγを比較し、互いの移動量がほぼ同値であるとき、変速制御用ソレノイド弁(DS1、DS2)が正常と判定する。具体的には、例えば、互いの移動量の差f(=Δγ−Δγ)を算出し、その差fが零に近い所定の値以下の値であれば正常と判定する。或いは、互いの移動量の比g(=Δγ/Δγ)を算出し、その比gが1.0に近い所定の値以下の値であれば正常と判定する。すなわち、正常作動判定手段170は、偏差e(=γ−γ)が所定値以下であり、且つ、所定の区間における各移動量(Δγ、Δγ)が略等しいときに正常と判定する。
図8は、電子制御装置50の制御作動の要部すなわちベルト式無段変速機18変速制御の正常判定を正確に実施することができる制御作動を説明するフローチャートであり、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実施されるものである。
先ず、始点設定手段172に対応するステップSA1(以下ステップを省略する)において、実変速比γが予め設定された所定の変速比範囲内(A〜B)にあるか否かが判定される。SA1が否定されると、変速制御の正常判定が不可能と判定され、本ルーチンが終了させられる。SA1が肯定されると、始点設定手段172に対応するSA2において、目標変速比γと実変速比γとの偏差e(=γ−γ)が算出されると共に、その偏差eが所定値C以下か否かが判定される。SA2が否定される、すなわち偏差eが所定値Cを越えると判定されると、変速制御の正常判定が不可能と判定されて本ルーチンが終了させられる。
一方、SA2が肯定されると、始点設定手段172および終点設定手段174に対応するSA3において、始点および終点が既に設定されたか否かが判定される。SA3が否定されると、始点設定手段172に対応するSA4において、始点が設定される。図9は、例えば、ベルト式無段変速機18がアップシフトされたときの、目標変速比γおよび実変速比γと時間との関係を示す図である。ここで、実線で示す放物線が目標変速比γを示しており、一点鎖線で示す放物線が実変速比γを示している。図9において、始点は、例えばt1時点における実変速比γが設定されるものとする。従って、t1時点における実変速比γ1は、所定の変速比範囲内(A〜B)であり、且つ、t1時点での偏差eが所定値C以下となる。
そして、終点設定手段174に対応するSA5において、終点が設定される。終点は、前述したように、予め設定された実変速比γ、始点での実変速比γに応じて設定される実変速比γ、或いは、始点設定時を基準として所定時間(t)経過後の実変速比γが終点として設定される。そして、SA4およびSA5において、始点および終点が設定される、或いはSA3が肯定される、すなわち前回のルーチンにおいて、既に始点および終点が設定されたとき、終点設定手段174に対応するSA6において、実変速比γが終点である実変速比γ2に到達したか否かが判定される。SA6が否定されると、SA1に戻り、同様のステップが繰り返されることとなる。なお、SA4およびSA5において設定された始点および終点は記憶され、次回のステップにおいて適用されることとなる。すなわち、次回のSA3においては、SA3が肯定されることとなる。
SA6が肯定されると移動量算出手段176に対応するSA7において、目標変速比γの移動量Δγおよび実変速比γの移動量Δγがそれぞれ算出される。そして、目標移動量判定手段178に対応するSA8において、目標変速比γの移動量Δγが所定値Dよりも大きいか否かが判定される。SA8が否定されると、正常判定を実施しても十分な信頼性が得られないと判定され、本ルーチンは終了させられる。SA8が肯定されると、正常作動判定手段170に対応するSA9において、目標変速比γの移動量Δγおよび実変速比γの移動量Δγに基づいて正常判定が実施される。なお、目標変速比γの移動量Δγは、図9において、始点における目標変速比γ (t1時点)と終点における目標変速比γ (t2時点)との差Δγであり、実変速比γの移動量Δγは、図9において、始点における実変速比γと終点における実変速比γ2との差Δγとなる。これらの移動量の差fや比gなどを算出することで正常判定が実施される。そして、例えば差fが所定値以下、もしくは比gが1.0近傍であれば、正常と判定される。一方、差fが所定を越える、もしくは比gが1.0から離れるとき、変速制御用ソレノイド弁の作動が異常であると判定される。
上述のように、本実施例によれば、実変速比γと目標変速比γとの偏差e、および所定の区間(始点から終点の間)における目標変速比γおよび実変速比γの移動量(Δγ、Δγ)に基づいて正常判定を実施する正常作動判定手段170を備えるため、変速制御用のソレノイド弁が正常に作動するか否かを正確に判定することができる。すなわち、本実施例では、偏差eのみならず、移動量(Δγ、Δγ)に基づいても正常判定を実施するため、正常判定の信頼性が高くなる。
また、本実施例によれば、正常作動判定手段170は、実変速比γと目標変速比γとの偏差eが所定値C以下であり、且つ、所定の区間における実変速比γの移動量Δγと目標変速比γの移動量Δγとが略等しいとき、正常と判定するため、変速制御用のソレノイド弁(DS1、DS2)の正常判定を正確に実施することができる。
また、本実施例によれば、正常作動判定手段170は、ベルト式無段変速部18の最大変速比γminおよび最小変速比γmaxを含まない変速比範囲で実施されるため、変速制御用のソレノイド弁以外の装置の影響が少ない状態で正常判定を実施することができる。
また、本実施例によれば、実変速比γの移動量Δγと目標変速比γの移動量Δγは、実変速比γと目標変速比γとの偏差eが所定値C以下であるときに測定されるため、各移動量(Δγ、Δγ)に基づく正常判定の信頼性が高くなる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、実変速比γが始点から終点まで移動するとき、逐次偏差eの判定が実施されるされるが、必ずしも逐次偏差eの判定を実施する必要はなく、例えば始点での偏差eのみであっても構わない。
また、前述の実施例において、偏差eが所定値を越えたとき、本ルーチンが終了されるが、偏差eは車両の何らか変化によって一時的に大きくなることも考えられるので、偏差eが所定値を越える状態が予め設定された所定時間経過したとき、本ルーチンを終了する制御であっても構わない。
また、前述の実施例では、無段変速機18は、ベルトの巻き掛け径が制御されるとこにより変速比が連続的に変更される無段変速機であったが、例えば、トロイダル型無段変速機など他の無段変速機であっても適用することができる。
また、前述の実施例では、前記走行用動力源であるエンジン12としては、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関であるエンジンが広く用いられる。更に、補助的な走行用動力源として、電動機等がエンジン12に加えて用いられても良い。或いは、走行用動力源として電動機のみが用いられてもよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
本発明の一実施例である車両用動力伝達装置の骨子図である。 図1の車両用動力伝達装置の作動状態を表す係合作動表である。 図1の車両用動力伝達装置などを制御するために車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。 入力側油圧シリンダおよび出力側油圧シリンダに作動油を供給する油圧制御回路の一部を簡略的に示したものである。 図1の無段変速機の変速制御において目標入力回転速度を求める際に用いられる変速マップの一例を示す図である。 図3の電子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。 図1の無段変速機の挟圧力制御において変速比等に応じて必要油圧を求める必要油圧マップの一例を示す図である。 電子制御装置の制御作動の要部すなわちベルト式無段変速機の変速制御の正常判定を正確に実施することができる制御作動を説明するフローチャートである。 ベルト式無段変速機がアップシフトされたときの、目標変速比および実変速比と時間との関係を示す図である。
符号の説明
18:ベルト式無段変速機(無段変速機)
170:正常作動判定手段
e:偏差
γ:実変速比
Δγ:実変速比の移動量
γ:目標変速比
Δγ:目標変速比の移動量
γmax:最大変速比
γmin:最小変速比

Claims (3)

  1. 実変速比を目標変速比に近づけるフィードバック制御を実行する無段変速機の変速制御装置であって、
    前記実変速比と目標変速比との偏差、および所定の区間における変速比の移動量に基づいて正常判定を実施する正常作動判定手段を備え
    前記正常作動判定手段は、前記実変速比と目標変速比との偏差が所定値以下であり、且つ、前記所定の区間における前記実変速比の移動量と前記目標変速比の移動量とが略等しいとき、正常と判定することを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  2. 前記正常作動判定手段は、前記無段変速部の最大変速比および最小変速比を含まない変速比範囲で実施されることを特徴とする請求項の無段変速機の変速制御装置。
  3. 前記実変速比の移動量と前記目標変速比の移動量は、前記実変速比と目標変速比との偏差が所定値以下であるときに測定されることを特徴とする請求項の無段変速機の変速制御装置。
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