JP3381472B2 - トロイダル型無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

トロイダル型無段変速機の変速制御装置

Info

Publication number
JP3381472B2
JP3381472B2 JP20430895A JP20430895A JP3381472B2 JP 3381472 B2 JP3381472 B2 JP 3381472B2 JP 20430895 A JP20430895 A JP 20430895A JP 20430895 A JP20430895 A JP 20430895A JP 3381472 B2 JP3381472 B2 JP 3381472B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
speed
deviation
state
continuously variable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20430895A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0953696A (ja
Inventor
裕介 皆川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP20430895A priority Critical patent/JP3381472B2/ja
Publication of JPH0953696A publication Critical patent/JPH0953696A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3381472B2 publication Critical patent/JP3381472B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Friction Gearing (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトロイダル型無段変
速機の変速制御装置、特にその異常対策装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】トロイダル型無段変速機は通常、例えば
特開平7−4508号公報に記載の如く、同軸配置した
入出力コーンディスクと、これら入出力コーンディスク
間で摩擦係合により動力の受渡しを行うパワーローラと
で伝動系を構成され、後述の如き変速制御装置を具え
る。
【0003】パワーローラは入出力コーンディスク間に
挟圧され、パワーローラと、入出力コーンディスクとの
間の油膜の剪断によって、パワーローラは入出力コーン
ディスク間での動力伝達を行う。つまり、入力コーンデ
ィスクの回転は上記油膜の剪断によってパワーローラに
伝達され、次いでパワーローラの回転が上記油膜の剪断
によって出力コーンディスクに伝達され、逆に出力コー
ンディスクから入力コーンディスクへの動力伝達もパワ
ーローラを介して同様になされる。
【0004】ここでトロイダル型無段変速機における一
般的な変速制御装置を説明するに、これは変速アクチュ
エータを有し、該アクチュエータは、目標変速比に対応
したアクチュエータ操作量を与えられて対応位置に回転
し、変速制御弁の内外弁体のうち、外弁体を内弁体に対
し相対的に中立位置から変位させる。これにより両パワ
ーローラは、流体圧でピストンを介して、パワーローラ
回転軸線が入出力コーンディスクの回転軸線と交差する
非変速位置から、相互逆向きに変位される。これにより
両パワーローラは対応方向にオフセットされ、入出力コ
ーンディスクからの分力でパワーローラ回転軸線と直交
する首振り軸線周りに傾転され、入出力コーンディスク
に対するパワーローラの摩擦接触円弧径が連続的に変化
することで無段変速を行わせることができる。
【0005】かかる無段変速により上記の目標変速比が
達成される時、パワーローラのオフセット量および傾転
角をフィードバックされる変速制御弁の内弁体は、外弁
体に対し相対的に初期の中立位置に復帰し、同時に、両
パワーローラは、その回転軸線が入出力コーンディスク
の回転軸線と交差する非変速位置に戻ることで、上記目
標変速比の達成状態を維持することができる。なお、パ
ワーローラ傾転角を目標変速比に対応した値にすること
が制御の狙いであることから、基本的にはパワーローラ
傾転角のみを変速制御弁にフィードバックすれば良いこ
とになるが、パワーローラオフセット量をもフィードバ
ックする理由は、変速制御が振動的になるのを防止する
ダンピング効果を与えて、変速制御のハンチングを回避
するためである。
【0006】ところで、トロイダル型無段変速機の変速
制御装置にあっては、パワーローラを回転自在に支持し
た部材の変形を主たる原因として、更にガタが加わって
生じた、パワーローラとパワーローラ支持部材との間に
おけるオフセット方向相対変位が外乱となって、上記変
速制御弁へのフィードバック量を、本来フィードバック
すべき量に対して狂わしてしまう。このため、理論上の
フィードバック量と、実際のフィードバック量との間に
ずれを生じ、このずれ分に起因して、変速制御弁が中立
位置へ復帰した時に、つまり変速終了時に、パワーロー
ラが目標変速比に対応した傾転角になり得ず、パワーロ
ーラ傾転角が目標変速比対応の傾転角からずれた所謂ト
ルクシフトを生じて、変速精度の低下を免れなかった。
【0007】上記のトルクシフトによる変速制御への影
響を回避するためには、通常、変速アクチュエータの操
作量を少なくとも、目標変速比に対応する基準操作量
と、トルクシフトを補償するための予め定めたトルクシ
フト補償操作量との和で決定することが考えられる。し
かして、トルクシフトは変速機の経時劣化や、作動条件
に応じて様々に変化し、上記予定のトルクシフト補償操
作量だけでは対処仕切れないのが実情である。
【0008】そこで、前記の文献にも記載されている
が、トルクシフトが目標変速比と実変速比との偏差にな
って現れることから、当該偏差に応じ学習制御した、該
偏差を減少させるための修正操作量だけ補正してアクチ
ュエータ操作量を決定する考え方もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来は、前記変
速制御弁が一時的にスティックしたり、パワーローラの
傾転がロックにより一時的に行われなくなる等の故障が
発生した時の対策が提案されておらず、当該故障が発生
した異常時も上記の学習制御をそのまま継続すると、誤
った学習が行われることとなり、学習制御を行わなかっ
た場合よりも更に、変速精度が低下してしまうという弊
害を生ずる。
【0010】本発明は上記の実情に鑑み、故障が発生し
た異常時はむしろ、前記の学習制御を行わない方がよい
との観点から、異常時は学習制御を中止するようにな
し、もって上記の問題を解消することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的のため第1発明
によるトロイダル型無段変速機の変速制御装置は、アク
チュエータの操作により無段変速を生起され、該アクチ
ュエータの操作量を少なくとも、目標変速状態に対応す
る基準操作量と、トルクシフトを補償するための予め定
めたトルクシフト補償操作量との和で決定すると共に、
前記目標変速状態に対する実変速状態の偏差に応じ学習
制御した、該偏差を減少させるための修正操作量だけ補
正するようにしたトロイダル型無段変速機において、
記目標変速状態と実変速状態との間の変速状態偏差を演
算する変速状態偏差演算手段と、 該手段により演算した
変速状態偏差が正常時はあり得ないような設定値以上の
大きさになった時をもって、トロイダル型無段変速機が
異常な変速を行うようになった故障状態であると判断す
異常検出手段と、該手段により前記故障が検出される
時、前記学習制御を中止する学習制御中止手段とを設け
たことを特徴とするものである。
【0012】かかる構成において、アクチュエータは少
なくとも、目標変速状態に対応する基準操作量と、トル
クシフトを補償するための予め定めたトルクシフト補償
操作量との和で決定すると共に、上記目標変速状態に対
する実変速状態の偏差に応じ学習制御した、該偏差を減
少させるための修正操作量だけ操作量を補正され、該ア
クチュエータの操作によりトロイダル型無段変速機は無
段変速される。
【0013】ここで異常検出手段が、トロイダル型無段
変速機が異常な変速を行うようになった故障を検出する
と、学習制御中止手段は前記学習制御を中止する。よっ
て、上記の故障が発生した異常時に上記の学習制御がそ
のまま継続されて誤った学習が行われることがなくな
り、学習制御を行わなかった場合よりも更に、変速精度
が低下してしまうという弊害をなくすことができる。
【0014】第1発明においては更に、異常検出手段が
前記トロイダル型無段変速機の故障を以下のようにして
検出する。つまり、変速状態偏差演算手段が上記目標変
速状態と実変速状態との間の変速状態偏差を演算し、異
常検出手段は、上記により演算した変速状態偏差が正常
時はあり得ないような設定値以上の大きさになった時を
もって、トロイダル型無段変速機の故障が発生したと判
別する。
【0015】かかる異常検出によれば、目標変速状態と
実変速状態との間の変速状態偏差のみから異常を判別す
ることとなり、異常検出が容易である。
【0016】更に第発明によるトロイダル型無段変速
機の変速制御装置は、アクチュエータの操作により無段
変速を生起され、該アクチュエータの操作量を少なくと
も、目標変速状態に対応する基準操作量と、トルクシフ
トを補償するための予め定めたトルクシフト補償操作量
との和で決定すると共に、前記目標変速状態に対する実
変速状態の偏差に応じ学習制御した、該偏差を減少させ
るための修正操作量だけ補正するようにしたトロイダル
型無段変速機において、 前記目標変速状態と実変速状態
との間の変速状態偏差を演算する変速状態偏差演算手段
と、 変速比の変化速度を検出する変速速度検出手段と、
これら手段からの信号に応答し、変速状態偏差が小さな
領域において該領域では正常ならばあり得ないような高
速で変速比が変化する時をもって、トロイダル型無段変
速機が異常な変速を行うようになった故障状態であると
判断する異常検出手段と、 該手段により前記故障が検出
される時、前記学習制御を中止する学習制御中止手段と
を設けたものである。
【0017】かかる第2発明の構成においても第1発明
と同様に、異常検出手段による異常変速の検出時に学習
制御中止手段が学習制御を中止するから、第1発明と同
様の作用効果を奏し得る。 更に加えて第2発明によれ
ば、異常検出手段が前記トロイダル型無段変速機の故障
を検出するに際し、変速状態偏差演算手段により演算さ
れた目標変速状態と実変速状態との間の変速状態偏差
と、変速速度検出手段により検出された変速比の変化速
度とから、変速状態偏差が小さな領域において該領域で
は正常ならばあり得ないような高速で変速比が変化する
時をもって、前記故障が発生したと判別するから、変速
状態偏差が小さな領域において異常判別を完了すること
となり、実変速状態が目標変速状態から大きくずれてし
まってから異常と判別する場合に較べ、異常の検出を速
やかに行って学習制御の中止を迅速なものにすることが
できる。
【0018】更に第発明によるトロイダル型無段変速
機の変速制御装置は、前記目標変速状態を目標入力側回
転数としたものである。この場合、入力側におけるエン
ジンが最も効率良く運転され、最も燃費が良くなるよう
な変速制御が可能となり、良好な変速制御を実現するこ
とが容易となる。
【0019】第発明によるトロイダル型無段変速機の
変速制御装置においては、前記学習制御中止手段前記
修正操作量を学習初期値に戻すよう構成したものであ
る。この場合、学習初期値が通常は0であることによっ
て、故障発生時までの学習を排除することとなって、当
該学習による影響を皆無にすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1および図2は、本発明一
実施の態様になる変速制御装置を具えた車両用のトロイ
ダル型無段変速機を例示し、図1は同トロイダル型無段
変速機の縦断側面図、図2は同じくその縦断正面図であ
る。
【0021】先ず、トロイダル伝動ユニットを説明する
に、これは原動機であるエンジンEからの回転を、トル
クコンバータT/Cを経由して伝達される入力軸20を
具え、この入力軸は図1に明示するように、エンジンE
から遠い端部を変速機ケース21内に軸受22を介して
回転自在に支持し、中央部を変速機ケース21の中間壁
23内に軸受24および中空出力軸25を介して回転自
在に支持する。入力軸20上には入出力コーンディスク
1,2をそれぞれ回転自在に支持し、これらコーンディ
スクを、トロイド曲面1a,2aが相互に対向するよう
配置する。そして入出力コーンディスク1,2の対向す
るトロイド曲面間には、入力軸20を挟んでその両側に
配置した一対のパワーローラ3を介在させ、これらパワ
ーローラを入出力コーンディスク1,2間に挟圧するた
めに、以下の構成を採用する。
【0022】即ち、入力軸20の軸受け端部にローディ
ングナット26を螺合し、該ローディングナットにより
抜け止めして入力軸20上に回転係合させたカムディス
ク27と、入力コーンディスク1のトロイド曲面1aか
ら遠い端面との間にローディングカム28を介在させ、
このローディングカムを介して入力軸20からカムディ
スク27への回転が入力コーンディスク1に伝達される
ようになす。ここで、入力コーンディスク1の回転はパ
ワーローラ3の回転を介して出力コーンディスク2に伝
わり、この伝動中ローディングカム28は伝達トルクに
比例したスラストを発生して、パワーローラ3を入出力
コーンディスク1,2間に挟圧し、上記の動力伝達を可
能ならしめる。
【0023】出力コーンディスク2は中空出力軸25に
楔着し、この軸上に出力歯車29を一体回転するよう嵌
着することで、出力コーンディスク2の回転を出力歯車
29およびディファレンシャルギヤ装置D/Gを介して
左右駆動車輪WL ,WR に伝達可能とする。出力軸25
は更に、ラジアル兼スラスト軸受30を介して変速機ケ
ース21の端蓋31内に回転自在に支持し、この端蓋3
1内には別にラジアル兼スラスト軸受32を介して入力
軸20を回転自在に支持する。ここで、ラジアル兼スラ
スト軸受30,32はスペーサ33を介して相互に接近
し得ないよう突き合わせ、また相互に遠去かる方向へも
相対変位不能になるよう、対応する出力歯車29および
入力軸20に対し軸線方向に衝接させる。かくて、ロー
ディングカム28によって入出力コーンディスク1,2
間に作用するスラストは、スペーサ33を挟むような内
力となり、変速機ケース21に作用することがない。
【0024】各パワーローラ3は図2にも示すように、
トラニオン41に回転自在に支持し、該トラニオンは各
々、上端を球面継手42によりアッパリンク43の両端
に回転自在および揺動自在に、また下端を球面継手44
によりロアリンク45の両端に回転自在および揺動自在
に連結する。そして、アッパリンク43およびロアリン
ク45は中央を球面継手46,47により変速機ケース
21に上下方向揺動可能に支持し、両トラニオン41を
相互逆向きに同期して上下動させ得るようにする。
【0025】かように両トラニオン41を相互逆向きに
同期して上下動させることにより変速を行う変速制御装
置を、図2に基づき次に説明する。各トラニオン41に
は、これらを個々に上下方向へストロークさせるための
ピストン6を設け、両ピストン6の両側にそれぞれ上方
室51,52および下方室53,54を画成する。そし
て両ピストン6を相互逆向きにストローク制御するため
に、変速制御弁5を設置する。ここで、変速制御弁5は
スプール型の内弁体5aとスリーブ型の外弁体5bとを
相互に摺動自在に嵌合して具え、外弁体5bを弁外筐5
cに摺動自在に嵌合して構成する。
【0026】上記の変速制御弁5は、入力ポート5dを
圧力源55に接続し、一方の連絡ポート5eをピストン
室51,54に、また他方の連絡ポート5fをピストン
室52,53にそれぞれ接続する。そして内弁体5a
を、一方のトラニオン41の下端に固着したプリセスカ
ム7のカム面に、ベルクランク型の変速レバー8を介し
て共働させ、外弁体5bを変速アクチュエータとしての
ステップモータ4にラックアンドピニオン型式で駆動係
合させる。
【0027】変速制御弁5への操作指令は、変速指令値
(アクチュエータ操作量=ステップ数ASTP)に応動
するステップモータ4がラックアンドピニオンを介し外
弁体5bにストロークとして与えることとする。この操
作指令で変速制御弁5の外弁体5bが内弁体5aに対し
相対的に中立位置から例えば図2の位置に変位される
時、圧力源55からの流体圧が室52,53に供給され
る一方、他の室51,54がドレンされ、また変速制御
弁5の外弁体5bが内弁体5aに対し相対的に中立位置
から逆方向に変位される時、圧力源55からの流体圧が
室51,54に供給される一方、他の室52,53がド
レンされ、両トラニオン41が流体圧でピストン6を介
して図中、対応した上下方向へ相互逆向きに変位される
ものとする。これにより両パワーローラ3は、その回転
軸線O1 が入出力コーンディスク1,2の回転軸線O2
と交差する図示の非変速位置からオフセット(オフセッ
ト量y)されることになり、該オフセットによりパワー
ローラ3は入出力コーンディスク1,2からの首振り分
力で、自己の回転軸線O1 と直交する首振り軸線O3
周りに傾転(傾転角φ)されて無段変速を行うことがで
きる。
【0028】かかる変速中、一方のトラニオン41の下
端に結合したプリセスカム7は、変速リンク8を介し
て、トラニオン41およびパワーローラ3の上述した上
下動(オフセット量y)および傾転角φを変速制御弁5
の内弁体5aに機械的にフィードバックされる。そして
上記の無段変速によりステップモータ4への変速指令値
(アクチュエータ操作量=ステップ数ASTP)が達成
される時、上記のプリセスカム7を介した機械的フィー
ドバックが変速制御弁5の内弁体5aをして、外弁体5
bに対し相対的に初期の中立位置に復帰させ、同時に、
両パワーローラ3は、回転軸線O1 が入出力コーンディ
スク1,2の回転軸線O2 と交差する図示の非変速位置
に戻ることで、上記変速指令値の達成状態を維持するこ
とができる。
【0029】なお、パワーローラ傾転角φを目標変速比
に対応した値にすることが制御の狙いであるから、基本
的にプリセスカム7はパワーローラ傾転角φのみをフィ
ードバックすればよいことになるが、ここでパワーロー
ラオフセット量yをもフィードバックする理由は、変速
制御が振動的になるのを防止するダンピング効果を与え
て、変速制御のハンチング現象を回避するためである。
【0030】ステップモータ4への変速指令値(アクチ
ュエータ操作量=ステップ数ASTP)は変速機コント
ローラ61によりこれを決定し、これがためコントロー
ラ61には、エンジンスロットル開度TVOを検出する
スロットル開度センサ62からの信号、変速機出力軸2
5の回転数No を検出する出力回転センサ63からの信
号、変速機入力軸20の回転数Nt を検出する入力回転
センサ64からの信号、およびエンジン回転数Ne を検
出するエンジン回転センサ65からの信号をそれぞれ入
力する。コントローラ61は、これら入力情報をもとに
以下の演算によりステップモータ4への変速指令値(ス
テップ数ASTP)を決定するが、その外にトルクコン
バータT/C(図1参照)の入出力要素間における直結
(ロックアップ)を制御するロックアップ信号L/Uを
適宜出力し、更にエンジン1(図1参照)を運転制御す
るエンジンコントローラ67へ後述のトルクダウン信号
FLGe を適宜出力するものとする。
【0031】図3(a)〜(c)は、変速機コントロー
ラ61が例えば10msec毎の定時割り込みにより実行す
るもので、先ずステップ71においてスロットル開度T
VO、エンジン回転数Ne 、入力軸回転数Nt 、および
出力軸回転数No を読み込み、次のステップ72で、出
力軸回転数No に定数Aを掛けて車速VSPを演算す
る。
【0032】更にステップ73〜79のうち、ステップ
73,74,75,77,78においては、上記の読み
込み情報および演算情報をもとに後述の如くに、ステッ
プモータ4への変速指令値(指令ステップ数ASTP)
を演算し、本発明における異常検出手段を構成するステ
ップ76では、変速機の変速制御に係わる異常を判別
し、ステップ79では、当該異常時であるか否かに応じ
てトルクコンバータのロックアップ制御を行うものとす
る。
【0033】最後にステップ80では、ステップ73,
74,75,77,78において求めたステップ数AS
TPをステップモータ4に出力することにより、前記の
変速制御を生起させると同時に、ステップ76での判定
結果から得られた、詳しくは後述する信号FLGe およ
びFLGf のうち、FLGe をエンジンコントローラ6
7およびステップ79でのロックアップ制御部に出力
し、FLGf をステップ77での学習制御ステップ数計
算部に出力する。
【0034】以後ステップ73〜79を順次詳述する
に、ステップ73は、トルクシフトを考慮しないステッ
プモータ4の基準操作量(基準ステップ数)FSTP
を、図4の制御プログラムにより算出するものである。
図4におけるステップ81では、図5に例示する予定の
変速マップを基に、車速VSPおよびスロットル開度T
VOから目標とすべき入力軸回転数Nt * を検索し、こ
れを変数DSRREVにセットする。ここで目標とすべ
き入力軸回転数Nt * は、本発明における目標変速状態
に相当する。次いでステップ82において、目標入力回
転数DSRREVを出力軸回転数No で除算し、目標変
速比RTOを求める。そしてステップ83で、図6に例
示した特性に対応するテーブルデータを基に、上記目標
変速比RTOに対応するステップモータ4の基準操作量
(基準ステップ数)FSTPを検索して求める。
【0035】図3(b)におけるステップ74は、前記
のトルクシフトに起因した変速制御への影響をなくすた
めのステップモータ4のトルクシフト補償操作量(トル
クシフト補償ステップ数)TS1を図7の制御プログラ
ムにより算出するものである。図7におけるステップ8
5では、スロットル開度TVOおよびエンジン回転数N
e から、図8に例示するエンジン性能線図に対応したマ
ップを基に、エンジントルクTe を検索して求める。次
のステップ86では、図9に例示するトルクコンバータ
の性能線図を基に、エンジン回転数(トルクコンバータ
入力回転数)N e に対する変速機入力軸回転数(トルク
コンバータ出力回転数)Nt の比で表されるトルクコン
バータ速度比eから、トルクコンバータのトルク比tr
toを検索して、これをTRTOにセットする。
【0036】そして次のステップ87では、上記トルク
コンバータトルク比TRTOに、ステップ85で求めた
エンジントルクTe を掛けて求め得る変速機入力軸トル
ク(トルクコンバータ出力トルク)Tt と、前記目標変
速比RTOとから、図10に例示するトルクシフト(T
S)発生特性に対応したマップをもとに、トルクシフト
TSを検索すると共に、該トルクシフトを補償するため
に必要なステップモータ4のトルクシフト補償ステップ
数TS1 を検索により求める。
【0037】図3(b)におけるステップ75は、前記
目標入力軸回転数Nt * と実入力軸回転数Nt との間の
入力回転偏差、つまり目標変速状態と実変速状態との間
の変速状態偏差に基づき、該偏差をなくすのに必要なス
テップモータ4のフィードバック操作量FBSTPを、
図11の制御プログラムにより算出するものである。図
11のステップ91は、本発明における変速状態偏差演
算手段を成し、このステップ91では、目標入力軸回転
数Nt * と実入力軸回転数Nt との間の入力回転偏差N
err を演算する。そして次のステップ92では、当該入
力回転偏差Ner r の積分値Ni を求める。
【0038】そしてステップ93で、スロットル開度T
VOおよび車速VSPから決定した比例制御定数Kp
上記の入力回転偏差Nerr に掛けて、比例制御分のステ
ップモータフィードバック操作量FBp を求め、次のス
テップ94で、スロットル開度TVOおよび車速VSP
から決定した積分制御定数Ki を上記の入力回転偏差積
分値Ni に掛けて、積分制御分のステップモータフィー
ドバック操作量FBiを求める。次いでステップ95に
おいて、上記の操作量FBp およびFBi を加算し、ス
テップモータ4のフィードバック操作量FBSTPを求
める。
【0039】図3(b)におけるステップ76は、本発
明における異常検出手段に相当し、トロイダル型無段変
速機が変速制御に関する故障を生じた場合、図12の制
御プログラムによりこれを異常と判別するものである。
つまり、先ずステップ111において入力回転偏差N
err の絶対値|Nerr |が、正常な変速制御がなされて
いればあり得ないような設定値Nf 以上である時をもっ
て、故障が発生した異常時と判別する。ステップ111
で、|Nerr |<Nf の正常時であると判別した場合、
このことを示すようにステップ112でフェールフラグ
FLGf を0にリセットし、|Nerr |≧Nf の異常時
であると判別した場合、このことを示すようにステップ
113でフェールフラグFLGf を1にセットする。
【0040】異常時であると判別している間は更に、ス
テップ114〜117で、エンジン回転数Ne (入力軸
回転数Nt でもよい)がヒステリシスを越えて上方設定
値N FH以上になった異常時、つまり低速変速比側への異
常変速であるとき、エンジントルク制御フラグFLGe
を1にセットし、ヒステリシスを越えて下方設定値N FL
未満になった異常時、つまり高速変速比側への異常変速
であるとき、エンジントルク制御フラグFLGe を0に
リセットする。エンジン回転数Ne が上方設定値NFH
上になるということは、上記の異常が低速側変速比にな
る異常であるから、このことを示すように上記の通り1
にセットされたエンジントルク制御フラグFLGe を、
図2に示すごとくエンジンコントローラ67に伝送し、
該エンジンコントローラ67を介してエンジンEのトル
クを低下させ、これにより車輪駆動トルクが上記の異常
で過大になるのを防止する。
【0041】なお、異常判別は上記に代えて図13に示
すプログラムにより、入力軸回転数偏差Nerr が小さい
にもかかわらず、変速比の変化速度が速い時をもって故
障が発生した異常時と判別することもできる。但し図1
3において、図12におけると同様の処理を行うステッ
プは同一符号にて示すにとどめ、重複説明を省略した。
【0042】図13のステップ118では、入力軸回転
数偏差Nerr が、目標入力軸回転数Nt * に応じて定め
た設定値Nf1未満か否かを判定し、Nerr <Nf1と判定
する時、本発明における変速速度検出手段に相当するス
テップ119において、入出力軸回転数Ni ,No の比
で表される変速比i=Ni /No を演算すると共に、該
演算の1周期間における変速比iの変化量から変速比変
化速度(d/dt)iを求めた後、ステップ120で、
この変速比変化速度(d/dt)iが変速比iおよび入
力軸回転数Nt を基に決定した設定速度(d/dt)i
S 以上の高速である時をもって異常時と判別する。な
お、上記変速比iおよび変速比変化速度(d/dt)i
の代わりに、パワーローラ傾転角φおよびその変化速度
(d/dt)φを同様の考え方によりモニタしてもよい
ことは言うまでもない。
【0043】ここで、ステップ118における設定入力
軸回転数偏差Nf1は、変速比変化速度(d/dt)iか
ら異常の発生を検知し得なくなる入力軸回転数偏差域の
下限値とし、また設定変速比変化速度(d/dt)iS
は、異常時に現れる変速比変化速度の下限値とする。と
ころで設定変速比変化速度(d/dt)iS を上記のよ
うに、変速比iおよび入力軸回転数Nt を基に決定する
理由を次に説明する。
【0044】変速比変化速度(d/dt)iを表すパワ
ーローラ傾転角φの変化速度(d/dt)φは、前記パ
ワーローラオフセット量yと、パワーローラ傾転角φ
(変速比i)と、パワーローラ回転速度(入力軸回転数
Nt )との関数で近似的に表されることが知られてい
る。従って当該近似式において、パワーローラオフセッ
ト量yが所定値となる時の傾転角変化速度(d/dt)
φ、つまり変速比変化速度(d/dt)iを、変速比i
および入力軸回転数Nt から求めて、これを上記の設
定変速比変化速度(d/dt)iS にすればよいこと
が判る。これが、設定変速比変化速度(d/dt)iS
を変速比iおよび入力軸回転数Nt を基に決定する
理由である。
【0045】図14のタイムチャートにより、入力軸回
転数偏差Nerr が小さいにもかかわらず、変速比の変化
速度(d/dt)iが速い時をもって故障が発生した異
常時と判別し得ることを次に説明する。図14は、瞬時
0 にスロットル開度TVOを0/8開度から4/8開
度へとステップ状に変化させた結果、目標入力軸回転数
t * も同図(a),(b)に実線で示すごとくステッ
プ状に変化した場合における変速比iの時系列変化状況
を示す。
【0046】図14(a)は、変速が正常に行われてい
る場合のタイムチャートで、変速比iの正常な時系列変
化に呼応して入力軸回転数Nt は1点鎖線で示すように
目標入力軸回転数Nt * に一致する。ここで、入力回転
偏差Nerr が設定偏差Nf1(図13のステップ118参
照)未満になった瞬時t2 における変速比iの演算周期
Δt1 中の変化量、つまり変速比変化速度(d/dt)
C は設定速度(d/dt)iS 未満である。ところ
で、変速が正常に行われない場合は同図(b)に示すよ
うに、(a)における1点鎖線で示す入力軸回転変化お
よび変速比変化を移記した2点鎖線との比較から明らか
な如く、入力軸回転数Nt が1点鎖線で示すように目標
入力軸回転数Nt * を横切るような変速比iの時系列変
化を惹起する。かかる異常時において、入力回転偏差N
err が設定偏差Nf1未満になった瞬時t1 における変速
比iの演算周期Δt1 中の変化量、つまり変速比変化速
度(d/dt)if は設定速度(d/dt)iS 以上と
なる。よって、入力軸回転数偏差Nerr が設定偏差Nf1
より小さいにもかかわらず、変速比の変化速度(d/d
t)iが設定速度(d/dt)iS 以上となる時をもっ
て故障が発生した異常時と判別することができる。
【0047】なお、図12の異常判別方式によれば、モ
ニタ対象が入力回転偏差Nerr のみで、異常判別が容易
であり、図13の異常判別によれば、入力回転偏差N
err が小さいうちから異常を判別し得ることとなり、入
力回転偏差Nerr が大きくなって初めて異常であると判
別する場合に較べ、異常対策を速やか、且つ的確に実施
することができる。
【0048】図3(b)におけるステップ77は、前記
した同図におけるステップ75による(図11のプログ
ラムによる)フィードバック制御によっても解消しきれ
ない、トルクシフトによる変速状態の不正を解消するの
に必要なステップモータ4の学習制御ステップ数(修正
操作量)LSTPを算出するものである。この学習制御
ステップ数(修正操作量)LSTPは、目標変速比RT
Oごとに対応番地にメモリされているもので、目標変速
比RTOから検索により求める。
【0049】ここで学習制御ステップ数(修正操作量)
LSTPは、図15の制御プログラムにより以下のごく
に学習制御することとする。つまり、先ずステップ12
1では、前記の図12または図13による異常判別結果
から決まるフェールフラグFLGf が1であるか否か
を、従って故障が発生した異常時か否かをチェックす
る。
【0050】故障が発生していない正常時は、先ずステ
ップ122で、前記の入力回転数偏差Nerr が偏差許容
上限値NTHより大きいか否かを、つまり入力軸回転数N
t が目標入力軸回転数Nt * に対して過小か否かを、次
いでステップ123で、入力回転数偏差−Nerr が偏差
許容下限値NTLより小さいか否かを、つまり入力軸回転
数Nt が目標入力軸回転数Nt * に対して過大か否かを
判定する。入力軸回転数Nt が過小でもなく、過大でも
ない場合は、当然制御をそのまま終了して、全ての学習
制御ステップ数(修正操作量)LSTPを前回値のまま
に保持する。
【0051】そして、入力軸回転数Nt が過小である場
合、ステップ124で、当該走行条件に対応する番地の
学習制御ステップ数(修正操作量)LSTPは勿論のこ
と、全ての番地の学習制御ステップ数(修正操作量)L
STPを、例えば0.5の一定のステップ数だけ減少さ
せる。かかるステップ数の減少は、図6の傾向に照らし
て明らかなように、目標変速比RTOの低速側変速比へ
の修正を意味し、入力軸回転数Nt の増大をもたらし
て、入力軸回転数Nt の過小を解消させ得る。
【0052】そして、入力軸回転数Nt が過大である場
合、ステップ125で、当該走行条件に対応する番地の
学習制御ステップ数(修正操作量)LSTPは勿論のこ
と、全ての番地の学習制御ステップ数(修正操作量)L
STPを、例えば0.5の一定のステップ数だけ増加さ
せる。かかるステップ数の増加は、図6の傾向に照らし
て明らかなように、目標変速比RTOの高速側変速比へ
の修正を意味し、入力軸回転数Nt の低下をもたらし
て、入力軸回転数Nt の過大を解消させ得る。
【0053】ところで、ステップ121においてフェー
ルフラグFLGf が1であると判定する異常時は、本発
明における学習制御中止手段に相当するステップ126
で、学習制御ステップ数(修正操作量)LSTPを初期
値(通常は0)に戻し、事実上、ステップ数(修正操作
量)LSTPの学習制御を中止する。
【0054】よって、異常時にもかかわらず上記の学習
制御がそのまま継続されて誤った学習がなされるのを防
止することができ、当該誤学習で変速精度が著しく悪く
なるという弊害を回避することが可能となる。
【0055】図3(b)におけるステップ78は、ステ
ップモータ4の制御を図16のプログラムに沿って行う
ものである。図16のステップ130では、基準操作量
FSTPと、トルクシフト補償操作量TS1と、フィー
ドバック操作量FBSTPと、修正操作量LSTPとを
合算し、ステップモータ4の目標ステップ数DSRST
Pを求める。次のステップ131では、この目標ステッ
プ数DSRSTPに対して現在のステップ数指令値AS
TPが大き過ぎるのか、不足しているのかを判定する。
【0056】ステップ数指令値ASTPが大き過ぎてい
る間、ステップ132で、ステップ数指令値ASTPを
一定値DSTPづつ低下させ、ステップ133において
ステップ数指令値ASTPが目標ステップ数DSRST
Pに達したと判定するまで、当該ステップ数指令値AS
TPの低下を継続する。逆にステップ数指令値ASTP
が小さ過ぎている間、ステップ134で、ステップ数指
令値ASTPを一定値DSTPづつ増加させ、ステップ
135においてステップ数指令値ASTPが目標ステッ
プ数DSRSTPに達したと判定するまで、当該ステッ
プ数指令値ASTPの増加を継続する。以上によりステ
ップ数指令値ASTPが目標ステップ数DSRSTPに
達したところで、制御はステップ133または135か
らステップ136に進み、ここでステップ数指令値AS
TPを目標ステップ数DSRSTPに一致させる。
【0057】かくして、ステップモータ4は最終的に目
標ステップ数DSRSTPだけ操作され、トロイダル型
無段変速機の変速比を前記の変速制御により、トルクシ
フトやその他の外乱に影響されることなく図5の変速マ
ップに沿った変速比に持ち来すことができる。
【0058】ところで図15につき前述したように、フ
ェールフラグFLGf が1であると判定する異常時は、
学習制御ステップ数(修正操作量)LSTPを初期値
(通常は0)に戻し、事実上、ステップ数(修正操作
量)LSTPの学習制御を中止することから、異常時に
もかかわらずステップ数(修正操作量)LSTPの学習
制御が継続されて誤った学習がなされるのを防止するこ
とができ、当該誤学習で変速精度が著しく悪くなるとい
う弊害を回避し得る。
【0059】図3(b)におけるステップ79は、図1
2または図13の異常判定結果に応じ、図17のごとく
にトルクコンバータT/C(図1参照)のロックアップ
制御を行うものである。図17のステップ141では、
高速変速比側への異常発生を判別して、エンジントルク
制御フラグFLGe が0にされているか否かをチェック
する。このエンジントルク制御フラグFLGe が0であ
るとき、つまり前記したように高速側変速比になるよう
な異常時は、ステップ142において、ロックアップ信
号L/UをOFFしてトルクコンバータを、入出力要素
間が直結されないコンバータ状態に保持し、これにより
車輪駆動トルクが不足ぎみになるのを補償する。そし
て、エンジントルク制御フラグFLGe が0以外である
ときは、トルク不足の懸念はないから、ステップ143
で、トルクコンバータを通常通りにロックアップ制御す
べく、ロックアップ信号L/Uを決定することとする。
【0060】なお図示例では、トルクシフトに起因する
変速制御への影響をなくすためのトルクシフト補償制御
を、図3(b)のステップ74におけるフィードフォワ
ード制御と、同図のステップ77における学習制御とで
行うことから、定常偏差をなくすための同図ステップ7
5におけるフィードバック制御のパラメータを減少し、
且つデータ数を減少させることができるという効果も併
せて奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置により変速制御すべきトロイダル型
無段変速機を例示する縦断側面図である。
【図2】同トロイダル型無段変速機を、その変速制御シ
ステムと共に示す縦断正面図である。
【図3】同例におけるコントローラが実行する変速制御
プログラムで、(a)は、信号計測処理のフローチャー
ト、(b)は、変速制御処理のフローチャート、(c)
は、信号出力処理のフローチャートである。
【図4】図3(b)におけるステップモータ基準操作量
の演算処理ステップを具体的に示すフローチャートであ
る。
【図5】トロイダル型無段変速機の変速マップを例示す
る線図である。
【図6】目標変速比に対するステップモータ基準操作量
の特性を示す線図である。
【図7】図3(b)におけるトルクシフト補償操作量の
演算処理ステップを具体的に示すフローチャートであ
る。
【図8】エンジンの性能曲線を例示する特性線図であ
る。
【図9】トルクコンバータの性能曲線を例示する特性線
図である。
【図10】トロイダル型無段変速機におけるトルクシフ
トの発生状況、および該トルクシフトによる変速制御へ
の影響をなくすのに必要なステップモータのトルクシフ
ト補償操作量を示す線図である。
【図11】図3(b)におけるフィードバック操作量の
演算処理ステップを具体的に示すフローチャートであ
る。
【図12】図3(b)における変速制御異常判定処理の
ステップを具体的に示すフローチャートである。
【図13】同じく変速制御異常判定処理のステップに係
わる他の例を具体的に示すフローチャートである。
【図14】図13の動作説明に用いた、正常時と異常時
との間における変速比変化速度の違いを示す動作タイム
チャートで、(a)は、変速制御が正常である場合の動
作タイムチャート、(b)は、変速制御が異常である場
合の動作タイムチャートである。
【図15】修正操作量の学習制御を具体的に示すフロー
チャートである。
【図16】図3(b)におけるステップモータの制御処
理ステップを具体的に示すフローチャートである。
【図17】図3(b)におけるトルクコンバータのロッ
クアップ制御処理ステップを具体的に示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
E エンジン T/C トルクコンバータ D/G ディファレンシャルギヤ装置 WL 左駆動車輪 WR 右駆動車輪 1 入力コーンディスク 2 出力コーンディスク 3 パワーローラ 4 ステップモータ(変速アクチュエータ) 5 変速制御弁 6 ピストン 7 プリセスカム 8 変速リンク 20 入力軸 28 ローディングカム 41 トラニオン 61 変速機コントローラ 62 スロットル開度センサ 63 出力回転センサ 64 入力回転センサ 65 エンジン回転センサ 67 エンジンコントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−42247(JP,A) 特開 平2−304262(JP,A) 特開 平5−306758(JP,A) 特開 平7−4507(JP,A) 特開 平7−4508(JP,A) 特開 平7−305752(JP,A) 実開 昭62−71032(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/12 F16H 15/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクチュエータの操作により無段変速を
    生起され、該アクチュエータの操作量を少なくとも、目
    標変速状態に対応する基準操作量と、トルクシフトを補
    償するための予め定めたトルクシフト補償操作量との和
    で決定すると共に、前記目標変速状態に対する実変速状
    態の偏差に応じ学習制御した、該偏差を減少させるため
    の修正操作量だけ補正するようにしたトロイダル型無段
    変速機において、前記目標変速状態と実変速状態との間の変速状態偏差を
    演算する変速状態偏差演算手段と、 該手段により演算した変速状態偏差が正常時はあり得な
    いような設定値以上の大きさになった時をもって、 トロ
    イダル型無段変速機が異常な変速を行うようになった故
    状態であると判断する異常検出手段と、 該手段により前記故障が検出される時、前記学習制御を
    中止する学習制御中止手段とを具備することを特徴とす
    るトロイダル型無段変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 アクチュエータの操作により無段変速を
    生起され、該アクチュエータの操作量を少なくとも、目
    標変速状態に対応する基準操作量と、トルクシフトを補
    償するための予め定めたトルクシフト補償操作量との和
    で決定すると共に、前記目標変速状態に対する実変速状
    態の偏差に応じ学習制御した、該偏差を減少させるため
    の修正操作量だけ補正するようにしたトロイダル型無段
    変速機において、 前記目標変速状態と実変速状態との間の変速状態偏差を
    演算する変速状態偏差演算手段と、 変速比の変化速度を検出する変速速度検出手段と、 これら手段からの信号に応答し、変速状態偏差が小さな
    領域において該領域では正常ならばあり得ないような高
    速で変速比が変化する時をもって、トロイダル型無段変
    速機が異常な変速を行うようになった故障状態であると
    判断する異常検出手段と、 該手段により前記故障が検出される時、前記学習制御を
    中止する学習制御中止手段とを具備する ことを特徴とす
    るトロイダル型無段変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の変速制御装置
    おいて、前記目標変速状態を目標入力側回転数とした
    とを特徴とするトロイダル型無段変速機の変速制御装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    変速制御装置において、前記学習制御中止手段は前記修
    正操作量を学習初期値に戻すよう構成したことを特徴と
    するトロイダル型無段変速機の変速制御装置。
JP20430895A 1995-08-10 1995-08-10 トロイダル型無段変速機の変速制御装置 Expired - Fee Related JP3381472B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20430895A JP3381472B2 (ja) 1995-08-10 1995-08-10 トロイダル型無段変速機の変速制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20430895A JP3381472B2 (ja) 1995-08-10 1995-08-10 トロイダル型無段変速機の変速制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0953696A JPH0953696A (ja) 1997-02-25
JP3381472B2 true JP3381472B2 (ja) 2003-02-24

Family

ID=16488338

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20430895A Expired - Fee Related JP3381472B2 (ja) 1995-08-10 1995-08-10 トロイダル型無段変速機の変速制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3381472B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4893590B2 (ja) * 2007-11-07 2012-03-07 トヨタ自動車株式会社 トロイダル式無段変速機
JP7384118B2 (ja) * 2020-06-16 2023-11-21 トヨタ自動車株式会社 異常要因判定装置、車両用制御装置、および車両用制御システム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0953696A (ja) 1997-02-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3404973B2 (ja) トロイダル型無段変速機の変速制御装置
JP3374677B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
US6135917A (en) Speed ratio controller and control method of automatic transmission
JP3430927B2 (ja) トロイダル型無段変速機用変速制御装置
JP3475670B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
US6146307A (en) Speed ratio controller and control method of automatic transmission
JP3381472B2 (ja) トロイダル型無段変速機の変速制御装置
JP3265908B2 (ja) トロイダル型無段変速機の変速制御装置
EP0730111B1 (en) Continuously variable toroidal transmission
US6165101A (en) Speed ratio controller and control method of continuously variable transmission
JP3430276B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JPH0979369A (ja) 無段変速機搭載車の変速異常対策装置
US6076031A (en) Speed ratio controller and control method of toroidal continuously variable transmission
JP2002283880A (ja) 無段変速機搭載車の変速異常対策装置
US6370468B1 (en) Speed ratio control device for vehicle
JP3488948B2 (ja) トロイダル型無段変速機の変速制御装置
JP3257331B2 (ja) トロイダル型無段変速機の変速制御装置
JP3446412B2 (ja) トロイダル型無段変速機の変速制御装置
JP3536675B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP3402208B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3407664B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP3402209B2 (ja) 無段変速機用変速制御装置の初期化装置
JP2956419B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP3801787B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3790370B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees