JP4923999B2 - 変速制御装置 - Google Patents

変速制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4923999B2
JP4923999B2 JP2006333679A JP2006333679A JP4923999B2 JP 4923999 B2 JP4923999 B2 JP 4923999B2 JP 2006333679 A JP2006333679 A JP 2006333679A JP 2006333679 A JP2006333679 A JP 2006333679A JP 4923999 B2 JP4923999 B2 JP 4923999B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
control
ratio
target
change
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006333679A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008144881A (ja
Inventor
則己 浅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006333679A priority Critical patent/JP4923999B2/ja
Publication of JP2008144881A publication Critical patent/JP2008144881A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4923999B2 publication Critical patent/JP4923999B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、変速機の入力回転数と出力回転数との間における変速比を制御する場合に用いる制御量を求める変速制御装置に関するものである。
従来、車両、運搬機械、産業機械などにおいて、動力源から出力されたトルクの伝達経路に変速機を設け、その変速機の入力回転数と出力回転数との間における変速比を制御する変速制御装置が知られており、その変速制御装置の一例が、特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載された変速制御装置は、トロイダル型無段変速機を制御するものであり、このトロイダル型無段変速機は入力ディスクおよび出力ディスクを有している。また、前記入力ディスクと前記出力ディスクとの間にローラが挟持されており、このローラの一方側が前記入力ディスクに接触し、前記ローラの他方側が前記出力ディスクに接触している。そして、前記入力ディスクのトルクが前記出力ディスクに伝達される。また、前記ローラはトラニオンにより支持されており、そのトラニオンは軸方向に移動可能で、かつ、その軸を中心として回動可能となっている。トロイダル型無段変速機の変速比を制御する場合、トラニオンを軸方向にオフセットさせると、ローラは入力ディスクの周辺側に移動する力(傾転の力)がかかる。そして、オフセット量が零に戻ったときには、ローラが、入力ディスクおよび出力ディスクに接触する位置が半径方向に変位している。これによって、トロイダル型無段変速機の変速比が変化する。
このような変速比制御のための構成として、トロイダル型無段変速機には油圧ピストン室が設けられており、油圧ピストン室からの油圧によってトラニオンにおける軸方向の変位量(ストローク量)が制御されるように構成されている。このトラニオンのストローク量の制御によって変速比の変更がおこなわれる。さらに、前記トラニオンの傾転角およびストローク量はセンサで検出されており、そのセンサの信号がコントローラに入力されている。このコントローラには、アクセル開度、車速などの信号が入力され、前記コントローラは、アクセル開度、車速から目標変速比を決定し、この目標変速比と、センサにより検出された傾転角に対応する実変速比との偏差に基づいて、目標ストローク量を決定する。この目標ストローク量に基づいて油圧制御弁を制御して、トラニオンのストローク量を制御する。そして、特許文献1においては、基本的に上記のようなフィードバック制御をおこなうだけでよいとされている。なお、変速機に用いられる変速制御装置に関する技術は、特許文献2ないし4にも記載されている。
特開2003−336732号公報 特開2005−61511号公報 特開2003−56685号公報 特開平5−332435号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように、目標変速比と実変速比との偏差に基づいて、トラニオンのストローク量をフィードバック制御した場合でも、変速機における変速比の変化速度を急激に高める要求には応えられない可能性があった。
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであり、変速機における変速比の変化速度の要求に対する応答性を高めることの可能な変速制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、変速機の入力回転数と出力回転数との間における変速比を制御する場合に用いる制御量を求める変速制御装置において、前記変速比の変化速度の要求度合い判断する要求判断手段と、前記変速比の変化速度の要求度合いに基づいて、第1フィードバック制御および第2フィードバック制御を使い分けて前記制御量を求める制御量算出手段とを有し、前記第1フィードバック制御には、前記入力回転数と出力回転数との間における目標変速比と、入力回転数と出力回転数との間における実変速比との偏差に基づいて、前記目標変速比と実変速比との偏差を小さくする制御が含まれており、前記第2フィードバック制御には、前記入力回転数と出力回転数との間における変速比の目標変化速度と、入力回転数と出力回転数との間における変速比の実変化速度との偏差に基づいて、前記変速比の目標変化速度と、前記変速比の実変化速度との偏差を小さくする制御が含まれ、前記要求判断手段は、要求される変速比の変化速度が、予め定められた変速比の変化速度よりも低いか高いかを判断する手段を含み、前記制御量算出手段は、前記要求される変速比の変化速度が、予め定められた変速比の変化速度よりも低いと判断された場合に前記第1フィードバック制御を用いて前記制御量を求め、かつ、前記第2フィードバック制御を用いない手段と、前記要求される変速比の変化速度が、予め定められた変速比の変化速度よりも高いと判断された場合に、前記第2フィードバック制御を用い、かつ、前記第1フィードバック制御を用いるかまたは用いることなく前記制御量を求める手段を含むことを特徴とするものである。

請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、同一軸線上に配置されて回転する入力ディスクおよび出力ディスクと、前記入力ディスクと前記出力ディスクとの間に挟まれたパワーローラと、このパワーローラを中心線を中心として傾転可能に保持する保持機構とを有するトロイダル式無段変速機が設けられており、前記中心線は、前記軸線と平行な平面に沿って配置され、かつ、その平面内では前記軸線と前記中心線とが直角となるように配置されているとともに、前記トロイダル型無段変速機が前記変速機であり、この保持機構を前記中心線と平行な方向に動作させて、前記パワーローラと前記入力ディスクとの接触点にスリップ力を発生させ、そのスリップ力により前記パワーローラを前記中心線を中心として傾転させることにより、前記変速機の変速比を制御するアクチュエータが設けられており、前記制御量算出手段は、前記アクチュエータの制御に用いる制御量を求める場合に、前記第1フィードバック制御と前記第2フィードバック制御とを使い分ける手段を含むことを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、変速機の入力回転数と出力回転数との間における変速比を制御する制御量を求める場合に、要求される変速比の変化速度の度合いが判断され、要求される変速比の変化速度の度合いに基づいて、変速比の変化速度が異なる第1フィードバック制御および第2フィードバック制御を使い分ける。したがって、要求される変速比の変化速度の度合いに合わせて、変速比の変化速度の変更応答性を高めることが可能である。
また、要求される変速比の変化速度が低い場合は、前記第1フィードバック制御を用いて制御量が算出され、かつ、前記第2フィードバック制御は用いない。これに対して、前記要求される変速比の変化速度が高い場合は、前記第2フィードバック制御を用いて制御量を算出し、かつ、前記第1フィードバック制御を用いるか、または用いない。したがって、前記要求される変速比の変化速度が高い場合に、変速比の変化速度の制御応答性を、一層高めることができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果を得られる他に、入力ディスクと出力ディスクとの間にパワーローラが挟まれており、前記入力ディスクのトルクが、前記パワーローラを経由して前記出力ディスクに伝達される。具体的には、前記入力ディスクと前記パワーローラとの接触点、および前記出力ディスクと前記パワーローラとの接触点にトラクションオイルが介在されており、トラクション伝動の原理により動力伝達がおこなわれる。そして、トロイダル型無段変速機の変速比は、軸線を中心とする前記入力ディスクと前記パワーローラとの接触点の半径と、軸線を中心とする前記パワーローラと前記出力ディスクとの接触点の半径との比に応じた値となる。さらに、アクチュエータの動力により保持機構を動作させて、前記パワーローラと前記入力ディスクとの接触点にスリップ力を発生させ、そのスリップ力により前記パワーローラを前記基準点を中心として傾転させることにより、前記入力ディスクと前記出力ディスクとの間における変速比が制御される。そして、第1フィードバック制御および第2フィードバック制御の混合割合により求められた制御量に基づいて、前記アクチュエータにより発生する動力が制御される。
つぎに、この発明をより具体的に説明する。この発明で対象とする変速機は、入力回転数と出力回転数との比である変速比を変更可能であり、特に、その変速比を連続的(無段階)に変更可能な無段変速機に用いた場合に有効である。また、変速機の変速比を制御するアクチュエータが設けられており、そのアクチュエータの制御に用いる制御量に基づいて、前記変速機の変速比の制御特性を変化させることが可能である。この発明で対象とする無段変速機、より具体的には、トロイダル型無段変速機は、入力ディスクおよび出力ディスクとを同一軸線上で回転可能に配置するとともに、これらのディスクの間に、回転中心軸線が、各ディスクの回転中心軸線に対してほぼ直交するようにパワーローラを配置して挟み込み、そのパワーローラを介して各ディスクの間でトルクを伝達するように構成した無段変速機である。また、入力ディスクおよび出力ディスクを一対(1組)備えたいわゆるシングルキャビティ型の無段変速機に限らず、入力ディスクおよび出力ディスクを二対(2組)備えたダブルキャビティ型の無段変速機であってもよい。そして、入力ディスクと出力ディスクとの間に挟み込むパワーローラは、ディスクの円周方向に等間隔に複数設けられていればよい。
また、この発明で対象とするトロイダル型無段変速機は、パワーローラを挟み付けるいわゆる挟圧力を油圧によって発生させるように構成したものである。さらに、前記パワーローラを回転可能に保持部材で保持し、その保持部材を略直線状に動作させることで、前記パワーローラを中立位置から変位させ、ついで、パワーローラを中立位置に復帰させる動作を、前記保持部材に推力を与えるアクチュエータによって行うように構成したものであってよい。そのアクチュエータとしては、油圧シリンダや電動シリンダや空気圧シリンダなどを採用することができ、その推力に応じて保持部材が動作し、かつ、パワーローラが中立位置から変位させられて、パワーローラの傾転および変速比の変化が生じる。また、アクチュエータとして、ステッピングモータの回転を、ラックアンドピニオン機構を用いて、直線運動に変換しその推力を保持機構に与えることも可能である。
この発明においては、変速比の変化速度の要求程度が、予め定められた値よりも高い場合と、予め定められた値以下である場合とに分けて、第1フィードバック制御または第2フィードバック制御のいずれか一方を単独で用いる処理を選択可能である。また、この発明においては、変速比の変化速度の要求程度(要求割合)に基づいて、第1フィードバック制御と第2フィードバック制御との混合割合を、調整する処理を選択可能である。これらの2つの処理に基づいて、第1フィードバック制御および第2フィードバック制御を使い分けるという概念が抽出される。また、変速比の変化速度は、入力回転数の変化速度、パワーローラの保持機構の傾転角の変化速度、パワーローラの保持機構のストローク位置の変化速度などから判断することが可能である。
この発明において、「変速比の変化速度の要求度合いに基づいて、第1フィードバック制御および第2フィードバック制御を使い分ける」には、第1フィードバック制御または第2フィードバック制御のうち何れか一方の制御を用い、他方の制御を用いないという意味が含まれる。また、「変速比の変化速度の要求度合いに基づいて、第1フィードバック制御および第2フィードバック制御を使い分ける」には、第1フィードバック制御および第2フィードバック制御の両方を混合して用い、その混合割合もしくは混合比率を求めるという意味も含まれる。また、変速機の変速比を制御するアクチュエータが設けられており、そのアクチュエータを制御する制御量、またはアクチュエータにより動作し、かつ、変速機の変速比を設定する動作部材の動作量(ストローク量)から、この発明における「変速比を制御する場合に用いる制御量」の概念が抽出される。なお、動作部材の動作量には、直線方向のストローク量、回転方向の回転角度などが含まれる。さらに、パワーローラを保持する棒形状の部材(トラニオン)、トラニオンを支持する軸受、軸受が取り付けられるリンク部材などの構成から、この発明の保持機構の概念が抽出される。
図2および図3には、ダブルキャビティ式のハーフトロイダル型無段変速機の一例を模式的に示してある。図2は、入力ディスクおよび出力ディスクの回転中心となる軸線に沿った方向における縦断面図であり、前記軸線は水平に配置されている。また、図3は、前記軸線に直交する平面に沿った縦断面図である。このトロイダル型無段変速機50は、例えば、車両の駆動力源から車輪に至る動力伝達経路に配置される。ここで、駆動力源は、車輪に伝達される動力を出力する装置であり、動力の発生原理が異なる複数種類の駆動力源、または単数の駆動力源のいずれでもよい。用いることの可能な駆動力源としては、内燃機関(エンジン)、電動機、モータ・ジェネレータ、油圧モータ、フライホイールシステムなどが挙げられる。このトロイダル型無段変速機50は、トロイダル面を対向させた入力ディスク1と出力ディスク2とが、二対、同一の軸線A1上に配置されている。これらの図2,図3に示す例では、軸線A1に沿った方向、言い換えれば、軸線A1と平行な方向で所定間隔をおいて2個の入力ディスク1が配置されている。また、前記軸線A1に沿った方向で、前記入力ディスク1同士の間に出力ディスク2が、いわゆる背合わせに配置されている。さらに、前記軸線A1に沿った方向で、前記出力ディスク2同士の間に、トロイダル型無段変速機50の出力部材としての出力ギヤ3が配置されている。
各ディスク1,2および出力ギヤ3の中心部を入力軸4が貫通しており、各入力ディスク1はこの入力軸4と一体となって回転し、かつ軸線A1に沿った方向に移動できるように取り付けられている。これに対して出力ディスク2および出力ギヤ3は、前記入力軸4に対して回転自在に嵌合しており、かつ各出力ディスク2と出力ギヤ3とは一体となって回転するように連結されている。入力軸4の一方の端部(図2の左側の端部)には、入力ディスク1を抜け止めするためのロック部材としてのロックナット5が取り付けられている。これとは反対側の端部(図2での右側の端部)には、油圧シリンダ6が取り付けられている。この油圧シリンダ6は、各対の入力ディスク1と出力ディスク2とを互いに接近させる方向に押圧する挟圧力を生じさせるための挟圧力発生機構であって、シリンダ7が入力軸4に固定されるとともに、そのシリンダ7の内部に、前記軸線A1に沿った方向に移動可能に収容したピストン8が、前記入力ディスク1の背面に接触させられている。したがって、そのシリンダ7とピストン8との間に油圧を供給することにより、ピストン8が図2で左側に向けて押圧されて、図2で右側に配置されている入力ディスク1を、図2で左側に配置されている入力ディスク1に向けて押圧する。なお、この挟圧力発生機構は、油圧シリンダ6に替えて、トルクを前記軸線A1に沿った方向の推力に変化させるカム機構や、ネジ機構などの他の機構によって構成してもよい。
各対の入力ディスク1と出力ディスク2との間にそれぞれ複数のパワーローラ9が挟み込まれている。これらのパワーローラ9は、入力ディスク1と出力ディスク2との間でのトルクの伝達を媒介するいわゆる伝動部材であって、ほぼ円盤状をなし、入力ディスク1と出力ディスク2との間に、各ディスク1,2の円周方向に等間隔に配置されている。各パワーローラ9は、各ディスク1,2の回転に伴って自転し、また各ディスク1,2の間で傾く(傾転する)ように、それぞれトラニオン10によって保持されている。ここで、傾転および傾転角について、図2および図3および図4を参照して説明する。図4は、前記軸線A1と平行な平面における平面図である。前記パワーローラ9は、前記トラニオン10によって回転可能に支持されており、そのトラニオン10は中心線B1を中心として、所定角度の範囲内で回転可能に構成されている。前記中心線B1は鉛直方向に沿って配置されている。そして、図4に示す平面において、1個のパワーローラ9の中心線C1と、線分D1とのなす角度が傾転角であり、その傾転角が変化する挙動が傾転である。ここで、前記線分D1は、図4の平面内で、前記軸線A1および前記中心線B1の両方に対して直角な線分である。図4において、前記入力ディスク1および出力ディスク2に形成されたトロイダル面は、仮想最小半径r3を有している。また、前記中心線C1と、中心線B1から接触点S1または接触点S2に至る線分とのなす角度が、半頂角θである。なお、前記中心線B1が、図4では便宜上、点B1として描かれている。
各トラニオン10は、パワーローラ9を自転かつ傾転自在に保持するためのものであって、中心側を向く面を平坦面とした保持部11の上下両側にトラニオン軸12が延びて形成されている。図3での上側のトラニオン軸12が軸受を介してアッパーヨーク(アッパーリンク)13に嵌合させられ、また図3での下側のトラニオン軸12が軸受を介してロアーヨーク(ロアーリンク)14に嵌合させられている。また、アッパーヨーク13は、前記軸線A1と平行な軸線(図示せず)を中心として揺動可能に構成され、ロアーヨーク14は、前記軸線A1と平行な軸線(図示せず)を中心として揺動可能に構成されている。各パワーローラ9は各トラニオン10における前記保持部11に取り付けたピボットシャフト15によって回転自在に保持され、また各パワーローラ9とそれぞれのトラニオン10との間にはスラスト軸受16が介装されている。これらトラニオン10やピボットシャフト15、スラスト軸受16などが、パワーローラを傾転可能に保持する保持機構となっている。なお、図3においては、便宜上、右側に示されたトラニオン10、および左側に示されたトラニオン10を支持するアッパーヨーク13およびロアーヨーク14が、左右に分離して示されているが、実際には一体成形されたアッパーヨーク13、および一体成形されたロアーヨーク14により、左右のトラニオン10が共に支持されている。
各トラニオン10における図3での下側のトラニオン軸12は、直線的な上下動作を行うアクチュエータに連結されている。そのアクチュエータは、流体圧シリンダや、トルクを推力に変化させて出力する電動シリンダなどによって構成されており、図に示す例では、油圧シリンダ17が採用されている。具体的には、前記トラニオン軸12は、各パワーローラ9に対応して設けた油圧シリンダ17のピストン18に連結されている。これらの油圧シリンダ17は、一方のパワーローラ9を図3での上側に移動させると同時に、他方のパワーローラ9を図3での下側に移動させるように構成されている。例えば、図3の左側の油圧シリンダ17におけるピストン18より上側の油圧室が変速比の小さい高速側に変速させるためのハイ油室17Hであり、これとは反対の下側の油圧室が変速比の大きい低速側に変速させるためのロー油室17Lとなっている。また、図3での右側の油圧シリンダ17におけるピストン18より上側の油圧室が変速比の大きい低速側に変速させるためのロー油室17Lであり、これとは反対の下側の油圧室が変速比の小さい高速側に変速させるためのハイ油室17Hとなっている。そして、ハイ油室17H同士、およびロー油室17L同士が互いに連通されている。ここで、前記ピストン18の構成を具体的に説明すると、前記ピストン18は円板形状の外向きフランジ部を有しており、その外向きフランジ部により、前記ハイ油室17Hと前記ロー油室17Lとが区画されている。そして、外向きフランジ部には、前記ハイ油室17Hの油圧が加わる受圧面18Aと、前記ロー油室17Lの油圧が加わる受圧面18Bとが設けられている。そして、受圧面18Aの面積に、ハイ油室17Hの油圧を乗算した値に対応して、前記中心線B1に沿った方向の推力が発生し、受圧面18Bの面積に、ロー油室17Lの油圧を乗算した値に対応して、前記中心線B1に沿った方向の推力が発生する。
上記のパワーローラ9を、中立位置からアップシフト側あるいはダウンシフト側に変位(オフセット)させて変速を実行するための機構について説明する。ここで、前記パワーローラ9の変位とは、前記中心線B1に沿った方向における位置の変化を意味する。このパワーローラ9の変位は、前記トラニオン10が中心線B1に沿った方向に動作することで達成される。また、前記中立位置とは、前記線分D1が前記軸線A1と交差することとなるような、前記中心線B1に沿った方向のパワーローラ9の位置である。また、前記アップシフト側とは、トロイダル型無段変速機50の変速比が小さくなるように、前記パワーローラ9を変位させる方向であり、前記ダウンシフト側とは、トロイダル型無段変速機50の変速比が大きくなるように、前記パワーローラ9を変位させる方向である。このトロイダル型無段変速機50の変速比を制御するための機構は、前記油圧シリンダ17などのアクチュエータを動作させるように構成された機構であり、図2および図3に示す例では、デューティ比が制御される電磁弁19によって構成されている。この電磁弁19は、圧油の流量を制御する流量制御弁である。なお、この種の制御弁は、前述したハイ油室17Hに対する油圧の給排を制御する弁とロー油室17Lに対する油圧の給排を制御する弁との二本を設けてもよく、あるいは一本の制御弁で各油室17H,17Lに対する油圧の給排を同時に制御するように構成してもよい。
図2および図3に示す電磁弁19は、前記ハイ油室17Hに連通するハイ側ポート20と、前記ロー油室17Lに連通するロー側ポート21と、ライン圧が入力される入力ポート22と、二つのドレーンポート23,24と、ソレノイド25と、このソレノイド25の反対側に配置されたスプリング26と、このスプリング26の押圧力によって軸線方向に移動させられて、前記ポートの連通状態を切り替えるスプール27とを有している。そして、そのスプール27は、入力ポート22および各ドレーンポート23,24をハイ側ポート20およびロー側ポート21のいずれに対しても閉じた状態、入力ポート22をハイ側ポート20に連通させると同時にロー側ポート21をドレーンポート24に連通させたアップシフト状態、これとは反対にロー側ポート21を入力ポート22に連通させると同時にハイ側ポート20をドレーンポート23に連通させたダウンシフト状態とに切り替えるように構成されている。
したがって、電磁弁19によってハイ油室17Hおよびロー油室17Lに圧油を適宜に給排することにより、これらの油室17H,17Lに差圧が生じ、その差圧に応じた推力が油圧シリンダ17からトラニオン10に作用する。具体的には、その差圧とピストン18の受圧面積との積が推力となる。一方、パワーローラ9には、トルクを伝達することに伴う接線力が作用し、その合力が前記推力に対向する方向の荷重となる。したがって、前記推力と前記荷重とのいずれかが大きければ、前記パワーローラ9が傾転し、両者がバランスすれば、パワーローラ9が傾転せずに所定の位置に維持される。上記の電磁弁19を使用した変速制御を電気的に実行するように構成されている。すなわち、各パワーローラ9の位置を、トラニオン10の位置もしくはストローク量(変位量)として検出するためにストロークセンサ28が設けられている。このストロークセンサ28は一例として、一方のトラニオン10のトラニオン軸12に取り付けられており、その中心線B1に沿った方向におけるトラニオン10の変位量を電気的に検出して検出信号として出力するように構成されている。ここで変位量とは、パワーローラ9に対してサイドスリップ力もしくは傾転力が作用しない中立位置からの前記中心線B1に沿った方向の移動量である。
さらに、いずれかの入力ディスク1の回転数を検出して電気的な信号を出力する入力回転数センサ30と、いずれかの出力ディスク2の回転数を検出して電気的な信号を出力する出力回転数センサ31とが設けられている。したがって、これらの回転数センサ30,31で検出された各回転数に基づいて、実際の変速比を求めることができる。また、特には図示しないが、上記のロー油室17Lの油圧およびハイ油室17Hの油圧を検出する油圧センサが設けられている。これら各センサ28,30,31は、変速比や前述した挟圧力を制御するための電子制御装置(ECU)32に電気的に接続されている。この電子制御装置32は、マイクロコンピュータを主体として構成されたものであって、入力された信号および予め記憶しているデータならびにプログラムに従って各種の演算を行い、その演算結果に基づいて制御指令信号を出力するように構成されている。上記のトロイダル型無段変速機50は、車両に搭載することができ、その場合、この電子制御装置32には、上記の各センサ28,30,31からの信号に加えて、アクセル開度や車速、エンジン回転数などの各種の検出信号が入力される。
上記のトロイダル型無段変速機50におけるトルクの伝達原理、およびトロイダル型無段変速機50における変速比(つまり、入力回転数NINと出力回転数NOUTとの比)の制御について説明する。エンジンなどの動力源から入力ディスク1にトルクが入力されると、その入力ディスク1にトラクションオイルを介して接触しているパワーローラ9にトルクが伝達され、さらにそのパワーローラ9から出力ディスク2にトラクションオイルを介してトルクが伝達される。その場合、トラクションオイルは加圧されることによりガラス転移し、それに伴う大きい剪断力によってトルクを伝達するので、各ディスク1,2は入力トルクに応じた圧力がパワーローラ9との間に生じるように押圧される。また、パワーローラ9の周速と各ディスク1,2のトルク伝達点(パワーローラ9がトラクションオイルを介して接触している接触点S1,S2)の周速とが実質的に同じであるから、パワーローラ9が傾転して、このパワーローラ9と入力ディスク1との間の接触点S1の半径r1と、出力ディスク2とパワーローラ9との間の接触点S2の半径r2とに応じて、各ディスク1,2の回転数(回転速度)が異なり、その回転数(回転速度)の比率が変速比となる。
このようにして、トロイダル型無段変速機50の変速比を設定するパワーローラ9の傾転は、パワーローラ9を図2および図3で上下方向に移動させることにより生じる。例えば、前記電磁弁19を制御して油圧シリンダ17のハイ油室17Hにライン圧を供給すると、各油室17H,17Lの圧力差に基づく推力とパワーローラ9の接線力との差によって、図3の左側のパワーローラ9が下側に移動し、かつ図3の右側のパワーローラ9が上側に移動する。その結果、各パワーローラ9にはこれを傾転させる力(サイドスリップ力)がディスク1,2との間に生じ、各パワーローラ9が傾転する。パワーローラ9の変位量を制御する場合、フィードバック制御を実行可能である。具体的には、実際の傾転角と目標とする傾転角との偏差を求め、その偏差を小さくするように実際の傾転角が制御される。そして、前記パワーローラ9の実傾転角と目標傾転角とが一致すると、前記トラニオン10が中心線B1方向で逆向きに動作されて、前記パワーローラ9が中立位置に復帰させられ、その傾転が止まる。その結果、トロイダル型無段変速機50で目標とする変速比に維持される。この中立位置では、前記差圧は、これに基づく推力とパワーローラ9の接線力とがバランスするように制御される。
上記の電子制御装置32は、スロットル開度などで代表される要求駆動量や車速などに基づいて目標変速比を求めるとともに、その目標変速比に対応する目標傾転角を求める。さらに、その目標傾転角と実傾転角とを比較し、実傾転角を目標傾転角に近づけるように、電磁弁19に指令信号を出力する。その目標傾転角は、前記トラニオン10および前記パワーローラ9を、前記中心線B1に沿った方向にストロークさせることにより達成できる。したがって、前記パワーローラ9のオフセット量を前記ストロークセンサ28によって検出し、その検出したオフセット量とストローク指令量との偏差を制御偏差として電磁弁19に対する指令信号(例えばデューティ比)がフィードバック制御される。また、トロイダル型無段変速機50の変速比を制御する場合に、上記のようなフィードバック制御(第1フィードバック制御)の他に、変速比の制御特性が異なる第2フィードバック制御を実行可能である。この第2フィードバック制御は、トロイダル型無段変速機50の入力回転数と出力回転数との間における変速比の目標変化速度と、入力回転数と出力回転数との間における変速比の実変化速度との偏差に基づいて、前記変速比の目標変化速度と、前記変速比の実変化速度との偏差を小さくする制御である。以下、第1フィードバック制御と第2フィードバック制御とを使い分ける制御例を説明する。
(制御例1)
第1フィードバック制御と第2フィードバック制御を使い分ける制御例1を、図5のフローチャートに基づいて説明する。図5に示すように、トロイダル型無段変速機50の変速比制御にエントリーし、トロイダル式無段変速機50の変速比を変更するにあたりに、その変速比の変化速度を急激に高める要求があるか否かが判断される(ステップS1)。このステップS1の判断は、例えば、アクセル開度、スロットル開度、目標変速比の変化率などをパラメータとしておこなうことが可能である。まず、アクセル開度をパラメータとする場合、そのアクセル開度が、予め定められた値よりも大きい場合は、ステップS1で肯定的に判断される一方、アクセル開度が、予め定められた値以下である場合は、ステップS1で否定に判断される。また、スロットル開度をパラメータとする場合、そのスロットル開度が、予め定められた値よりも大きい場合は、ステップS1で肯定的に判断される一方、スロットル開度が、予め定められた値以下である場合は、ステップS1で否定に判断される。すなわち、アクセル開度とスロットル開度との関係が、一義的に決定されないような構成の電子スロットルバルブを有する車両においては、このような判断をおこなうことができる。さらに、前述した目標変速比をパラメータとすると、目標変速比の変化率または変化割合が、予め定められた値よりも大きい場合は、ステップS1で肯定判断され、目標変速比の変化率または変化割合が、予め定められた値以下である場合は、ステップS1で否定判断される。
さらに、別のパラメータを用いて、ステップS1の判断をおこなうことも可能である。車両の走行中に、目標ストローク位置と実ストローク位置との偏差が、予め定められた値よりも大きくなった場合に、ステップS1で肯定的に判断する一方、車両の走行中に、目標ストローク位置と実ストローク位置との偏差が、予め定められた値以下である場合に、ステップS1で否定判断する制御も可能である。すなわち、車両の道路状況(道路勾配)が変化した場合、エンジントルクが急激に変化した場合などのように、外乱が増したときにステップS1で肯定的に判断される。なお、ステップS1の判断時に用いる「目標ストローク位置」は目標変速比に相当する最終的な値ではなく、目標変速比に到達する途中で、便宜的に設定される過渡的な目標変速比に応じた値である。このようにして、ステップS1の判断がおこなわれて、ステップS1で否定的に判断された場合は、第1フィードバック制御を実行し(ステップS2)、図5の制御ルーチンをリターンする。これに対して、ステップS2で肯定的に判断された場合は、第2フィードバック制御を実行し(ステップS3)、リターンする。つぎに、第1フィードバック制御および第2フィードバック制御で用いられるコントローラの例を説明する。
(コントローラ例1)
上記のステップS2でおこなわれる第1フィードバック制御に用いるコントローラ例を、図6にブロック図によって概念的に示してある。この図6のコントローラは、ストローク位置を高精度に制御することを重視したコントローラであり、位置型コントローラと称する。この位置型コントローラでは、先ず、アクセル開度などで表される要求駆動量と、車速とに基づいて、車両における要求駆動力が算出され、その要求駆動力と車速とから目標出力が求められ、その目標出力を最小の燃費で達成する目標エンジン回転数が求められ、トロイダル型無段変速機50の入力回転数が、その目標エンジン回転数に相当する回転数となるように目標変速比が求められる。また、この目標変速比に基づいて、前記パワーローラ9の目標傾転角度φT が求められる。ついで、この目標傾転角φT と実傾転角(実際の傾転角)φとが比較され、その偏差が求められる。その偏差に所定のゲインKφによる処理を施して、前記パワーローラ9の目標ストローク変位量ΔXT が求められる。この目標ストローク変位量ΔXT は、ストローク変位量の目標値であり、図6では、「目標変位ΔXT 」として示されている。その目標ストローク変位量ΔXT と、中立位置に相当するストローク位置XO とが加算されて、目標ストローク位置Xが求められる。このストローク位置XO は、図6では「中立点ストローク位置XO 」と示されている。ついで、実際のストローク位置(実ストローク位置)Xと、目標ストローク位置XT とが比較され、その偏差が求められる。その偏差に所定のゲインKx による処理を施して、電磁弁19を制御する制御量である指令デューティ比が求められる。
(コントローラ例2)
つぎに、ステップS3に進んだ場合におこなうことの可能な第2フィードバック制御用のコントローラ例を、図7のブロック図に基づいて説明する。この図7に示すコントローラは、変速比の変化速度を重視した特性を有し、速度型コントローラと称する。この図7において、目標傾転角φT と実傾転角(実際の傾転角)φとが比較されてその偏差が求められ、その偏差に所定のゲインKφによる処理を施すまでの処理は、図6の場合と同じである。この図7においては、前記偏差に所定のゲインKφによる処理を施し、フィードバック制御用の目標変位位置XT_F/B を求める。一方、上記の処理と並行して、変速比の変更中に(過渡変速時)、目標入力回転数の変化率(傾き)ΔNIN を求め、その目標入力回転数の変化率(傾き)ΔNIN に、所定のゲインKφ_F/Fによる処理を施し、フィードフォワード制御(F/F )用の目標変位位置XT_F/F を求める。このフィードフォワード制御(F/F )用の目標変位位置XT_F/F を求めるにあたっては、前記パワーローラ9の傾転方向フリクション分の変位XT_F/F_fricを加味する。そして、前記目標変位位置XT_F/B および目標変位位置XT_F/F に基づいて、目標変位位置XT を求める。図7のコントローラにおいて、目標変位位置XT を求めた後の処理は、図6の場合と同じである。
(コントローラ例3)
また、ステップS3に進んだ場合におこなうことの可能な第2フィードバック制御用のコントローラの第2の例を、図8のブロック図に基づいて説明する。この図8においては、変速比の変更中(過渡変速時)に、目標入力回転数の変化率(傾き)ΔNINT(k)を目標傾転角速度算出手段で処理し、目標傾転角速度φT_dot (k)を求める。この「目標傾転角速度φT_dot (k)」とは、パワーローラ9を傾転させる場合における角速度の目標値である。この処理と並行して、実傾転角φ(k)を実傾転角速度算出手段で処理し、実傾転角速度φ_dot(k)を求める。この「実傾転角速度φ_dot(k)」とは、傾転するパワーローラ9の実際の角速度である。そして、目標傾転角速度φT_dot (k)と実傾転角速度φ_dot(k)との偏差を求め、その偏差に所定のゲインKφ_dotを施し、目標トラニオンストローク補正量ΔXT (k−1)を求める。この目標トラニオンストローク補正量ΔXT (k−1)とは、トラニオン10における「ストロークの補正量」である。そして、前回の目標トラニオンストローク位置XT (k−1)と、目標トラニオンストローク補正量ΔXT (k)とを加算して、目標トラニオンストローク位置XT (k)が求められる。ここで、目標トラニオンストローク位置とは、トラニオン10のストローク位置の目標値である。そして、目標トラニオンストローク位置XT (k)と、トラニオン実ストローク位置X(k)との偏差を求め、その偏差にゲインKxを施して、電磁弁19の制御に用いるデューティ比を求める。
(制御例2)
つぎに、第1フィードバック制御と第2フィードバック制御を使い分ける制御例2を、図1に基づいて説明する。この図1において、トロイダル式無段変速機50の変速比の変化速度の要求程度が判断される(ステップS11)。このステップS11の判断に用いられるパラメータは、図4のステップS1で用いたパラメータと同じでよい。そして、ステップS11についで、トロイダル式無段変速機50の変速比の変化速度の要求程度に基づいて、第1フィードバック制御と第2フィードバック制御との混合割合を決定し(ステップS12)、リターンする。この図1の制御を、図9のブロック図に基づいて説明する。この図9に示された位置型コントローラは図6で説明したものである。また、図9に示された速度型コントローラとしては、図7または図8説明したもののうち、何れか一方を用いることが可能である。そして、混合割合決定手段により、位置型コントローラの制御値と、速度型コントローラの制御値との混合割合が決定される。この図9では、位置型コントローラの混合割合が“k”で示され、速度型コントローラの値を用いる割合が“1−k”で示されている。ここで、“1”は混合割合が100%であることを意味している。すなわち、用いる制御値の全体100%から位置型コントローラの混合割合kを減じた値が、速度型コントローラの混合割合であることを示す。また、0≦k≦1
である。
そして、上記の位置型コントローラの混合割合kを求める場合、例えば、図9のマップを用いることが可能である。この図9においては、縦軸に混合割合kが示され、横軸にステップS11の判断に用いるパラメータが示されている。この図9に示すマップは、アクセル開度またはスロットル開度が大きくなることにともない、混合割合kが小さくなる傾向になっている。また、図9に示すマップは、アクセル開度の変化率またはスロットル開度の変化率または目標変速比の変化率が大きくなることにともない、混合割合kが小さくなる傾向になっている。さらに、この図9に示すマップは、目標ストローク位置と実ストローク位置との偏差が大きくなることにともない、混合割合kが小さくなる傾向になっている。なお、図9に示すようなマップを用いることなく、前記したパラメータを用いて演算処理により、混合割合を決定するように、演算式を電子制御装置32に記憶させておくことも可能である。このようにして、位置型コントローラの制御値と、速度がコントローラの制御値とが割合されて、前記電磁弁19のデューティ比の最終制御量が求められる。なお、上記の各制御例やコントローラの処理に用いるデータ、マップ、プログラムは、前記電子制御装置32に記憶されている。また、図1のステップS11、または図5のステップS1において、車速およびアクセル開度に基づいてトロイダル型無段変速機50の変速比を制御している場合に、車速およびアクセル開度とは異なる条件、例えば、マニュアルシフトレバーなどの変速操作がおこなわれた場合に、要求変速速度が増加したと判断する制御を実行することも可能である。
以上のように、図1または図5の制御例のいずれを実行した場合でも、トロイダル型無段変速機50の入力回転数と出力回転数との間における変速比を制御する制御量を求める場合に、要求される変速比の変化速度の度合いが判断され、要求される変速比の変化速度の度合いに基づいて、変速比の変化速度が異なる第1フィードバック制御および第2フィードバック制御を使い分ける。したがって、要求される変速比の変化速度の度合いに合わせて、変速比の変化速度の変更応答性を高めることが可能である。また、要求される変速比の変化速度が低い場合は、図6のコントローラに示すように、前記第1フィードバック制御を用いて制御量が算出され、かつ、前記第2フィードバック制御は用いない。これに対して、前記要求される変速比の変化速度が高い場合は、図7のコントローラに示すように、前記第2フィードバック制御を用いて制御量を算出し、かつ、前記第1フィードバック制御を用いるか、図8に示すように、前記第2フィードバック制御を用いて制御量を算出し、かつ、前記第1フィードバック制御を用いない。したがって、前記要求される変速比の変化速度が高い場合に、変速比の変化速度の制御応答性を、一層高めることができる。
ここで、比較例の変速比の制御と、上記各制御例とを比較する。前記比較例とは、目標入力回転数と実入力回転数との偏差を小さくするように、実入力回転数をフィードバック制御する制御であり、例えば、前記特許文献1に記載された制御も、この比較例に含まれる。具体的な変速について述べると、トロイダル型無段変速機の大きくする変速、つまり、ダウンシフト時には目標入力回転数が上昇する。図11のタイムチャート例は、ダウンシフトを実行する場合、特に、アクセル開度が急激に増加した(キックダウン)時に相当するものであり、この図11では、トロイダル型無段変速機の入力回転数、傾転角、トラニオンの目標ストローク位置の経時変化が示されている。時刻t1以前においては、アクセル開度が略一定であり、目標入力回転数および実入力回転数が略一定で、かつ、略一致している。また、傾転角は零度よりも大きい角度で略一定に維持されており、トラニオンの目標ストローク位置は、中立位置にある。なお、図11に示す例は、時刻t1以前において、トロイダル型無段変速機の変速比が「1」未満に設定されている場合に相当する。
そして、時刻t1でアクセル開度が急激に増加すると、その時点でダウンシフト後の変速比に応じた最終入力回転数が破線で示すようにステップ的に上昇するとともに、時刻t2から、トロイダル型無段変速機の変速過渡時における目標入力回転数が実線で示すように上昇を開始する。また、時刻t2以降、目標ストローク位置が中立位置から、ダウンシフトが発生する方向に変位するとともに、前記目標傾転角が、実線で示すように減少を開始する。ついで、時刻t3から、実傾転角が破線で示すように減少を開始する。時刻t3以降は、トラニオンの目標ストローク位置が、略同じ位置に設定され、時刻t4以降は、トラニオンの目標ストローク位置が、中立位置に近づく方向に変化する。そして、時刻t4以降における目標傾転角の減少勾配が、前記時刻t3から時刻t4までの間における目標傾転角の減少勾配よりも緩やかに設定されている。さらに、時刻t5以降、実傾転角が目標傾転角よりも一旦小さくなり、時刻t6以降は、トラニオンの目標ストローク位置が、略中立位置に設定される。したがって、時刻t6以降は、実傾転角が目標傾転角に略一致する。そして、時刻t7で、変速過渡時における目標入力回転数が、ダウンシフト後の最終目標入力回転数に一致している。
このように、比較例においては、時刻t1で、トロイダル型無段変速機の変速比を急激に大きくする要求が発生している場合でも、時刻t2から時刻t3の間に示すように、目標傾転角と実傾転角との偏差が徐々に発生するため、トラニオンの目標ストローク位置を急激に変化させる制御量を出力できず、トロイダル型無段変速機の変速比の変化応答性(ダウンシフト応答性)が不足し、変速フィーリングが損なわれる。より具体的には、トロイダル型無段変速機の変速開始初期段階における傾転角の変化応答性が低下する。その結果、内燃機関、具体的にはエンジンのトルクが、トロイダル型無段変速機を経由して車輪に伝達される構成のパワートレーンを有する車両においては、エンジン回転数の上昇(吹き上がり)が遅延して、車両としての駆動力の増加が遅れる可能性があった。
このような比較例の制御による不都合を回避するため、トラニオンのストローク位置を制御するアクチュエータの感度を高める(ストロークの変化速度を高める)構成を採用することも考えられる。しかしながら、このような構成を採用すると、定常走行状態(略一定車速、かつ、略一定のアクセル開度で走行する状態)において、アクセル開度が若干変化した場合にも、変速比が急激に変化してしまう。具体的には、急激なダウンシフトにより、エンジン回転数がレッドゾーンに突入する、エンジンの燃費が低下する、トラニオンの傾転角度規制ストッパに接触する、変速比の制御精度が低下するなどの不都合があり、実用的ではなかった。これに対して、実施例の制御例1および制御例2においては、トロイダル型無段変速機50における変速比の変化速度の要求程度に基づいて、変速比の変化速度を高精度に調整可能であるため、比較例で述べたような不都合は生じない上、定常走行状態における変速比の制御精度の低下をも回避できる。
ここで、「特許請求の範囲」に記載された発明と、各制御例との対応関係を説明すると、図1および図4の制御例に基づいて、請求項1の発明が抽出されており、図4の制御例に基づいて請求項2の発明が抽出されている。また、図2および図3および図3の構成に基づいて、請求項3の発明が抽出されている。そして、この発明と図1に示す具体例との関係を簡単に説明すると、ステップS1の機能的手段が、この発明の要求判断手段に相当し、ステップS12の機能的手段が、この発明の制御量算出手段に相当する。また、この発明と図4に示す具体例との関係を簡単に説明すると、ステップS1の機能的手段が、この発明の要求判断手段に相当し、ステップS2,S3の機能的手段が、この発明の制御量算出手段に相当する。また、電磁弁19のデューティ比、トラニオン19のストローク量などのパラメータが、この発明における「制御量」に相当する。さらに、図2および図3および図4に示された構成と、この発明の構成との対応関係を説明すると、トロイダル型無段変速機50が、この発明の変速機に相当し、軸線A1が、この発明の軸線に相当し、前記トラニオン10およびピボットシャフト15およびスラスト軸受16が、この発明における保持機構に相当し、前記中心線B1が、この発明の中心線に相当し、接触点S1,S2が、この発明の接触点に相当し、電磁弁19および電子制御装置32が、この発明のアクチュエータに相当する。
(制御例3)
つぎに、上記の各制御例のステップS3またはステップS12を実行する場合の具体的な制御例を説明する。この制御例3は、前述のようにしてトロイダル型無段変速機50の変速比の変更速度を制御する場合に、フィードバック制御の補正指令値を求める例である。この制御例3においても、図8のコントローラを用いる。なお、前述の図8で示された実傾転角速度検出手段は、つぎのように構成することが可能である。例えば、トラニオン10の傾転角を、直接検出可能なセンサを用いることが可能である。また、前回処理におけるトラニオン10の角速度の平均と、今回処理におけるトラニオン10の角速度の平均との差を用いることが可能である。さらに、また、前回処理におけるトラニオン10の角速度の平均と、今回処理におけるトラニオン10の角速度の平均との差を用いる場合に、ローパスフィルタを施すことが可能である。すなわち、算出される「差」が、予め定められた所定値以下である場合に、そのフィルタを通過させて処理に用いる。これに対して、算出される差が所定値以上である場合は、ノイズであると判断してフィルタを通過させない。さらに、前述した目標傾転角度検出手段は、例えば、トロイダル型無段変速機50の出力回転数NOUT、トラニオン10の傾転角、トロイダル型無段変速機10およびアクチュエータの寸法などの諸元から算出可能である。ここで、諸元には、油圧回路のオリフィスの係数、前記パワーローラ8の半径、電磁弁19の流量特性、前記ピストン18における受圧面18A,18Bの受圧面積(有効面積)、入力ディスク1および出力ディスク2における仮想最小半径r3、半頂角θなどが含まれる。
つぎに、制御例3に相当するタイムチャートの一例を、図12に示す。まず、時刻t1以前においては、アクセル開度が略一定に維持されており、傾転角が略一定である。また、目標トラニオンストローク量は零であり、目標トラニオンストローク補正量も零であり、傾転角速度も零である。そして、時刻t1でアクアセル開度の急激な増加などにより、トロイダル型無段変速機50の変速比の変更速度を急激に増加する要求が発生すると、ダウンシフト後の変速比に相当する最終目標入力回転数が、破線で示すようにステップ的に上昇する。ついで、時刻t2になると、目標入力回転数が実線で示すように上昇を開始するとともに、目標トラニオンストローク量が急激に増加し、かつ、目標傾転角が実線で示すように減少し、かつ、傾転角速度が急激に増加する。また、時刻t2以降、実傾転角も破線で示すように減少する。ここで、目標トラニオンストローク量および傾転角速度は、時刻t2から時刻t3までの間、略一定になる。また、時刻t2の後、目標傾転角と実傾転角度との差は小さいとともに、実傾転角速度は破線で示すように、目標傾転角速度と一致する。このため、時刻t2で目標トラニオンストローク補正量は急激に増加するが、この目標トラニオンストローク補正量は、時刻t3よりも前に零となる。
また、時刻t3になると、目標トラニオンストローク量が中立位置へ近づくとともに、目標傾転角速度が減少する。これに対して、実傾転角速度は目標傾転角速度よりも遅れて低下するため、目標トラニオンストローク補正量が、時刻t3以降は負側(アップシフト側)になっている。そして、実傾転角速度が目標傾転角速度に一致すると、目標トラニオンストローク補正量も零となる。なお、時刻t4以降は、目標トラニオンストローク量が略一定であり、目標傾転角速度が略一定であり、その目標傾転角速度と、実傾転角速度とが一致している。したがって、目標トラニオンストローク補正量も零となっている。そして、時刻t4以降は、目標傾転角の変化勾配が、時刻t4以前よりも緩やかになり、時刻t5以降は、目標傾転角と実傾転角とが略一致している。さらに、目標入力回転数の上昇勾配は、時刻t4以前よりも時刻t4以降の方が緩やかになる。そして、時刻t6になると、目標入力回転数が最終目標入力回転数と一致する。上記のように、時刻t2で目標トラニオンストローク量をステップ的に増加することができるため、目標傾転角と実傾転角との偏差を小さくすることができる。したがって、キックダウン制御時において、アクセルペダルが踏み込まれて、エンジン回転数が上昇すると同時に駆動力が上昇するため、変速フィーリングの低下を抑制できる。
なお、各制御例では、いずれもトロイダル型無段変速機50の変速比を大きくする変速、つまりダウンシフト制御を具体例として挙げているが、各実施例は、トロイダル型無段変速機50の変速比を小さくする変速、つまり、アップシフト制御をおこなう場合にも適用可能である。さらに、上記の説明では、無段変速機の一例として、トロイダル型無段変速機50が挙げられているが、この発明は、他の無段変速機構例えば、ベルト式無段変速機の変速比の変速速度を制御する場合にも、この発明を適用可能である。このベルト式無段変速機は、プライマリプーリおよびセカンダリプーリを有しているとともに、セカンダリプーリおよびプライマリプーリの溝にベルトが巻き掛けられている。また、プライマリプーリが可動片および固定片を有しており、このプイマリプーリの溝幅を制御するプライマリ油圧室が設けられている。また、セカンダリプーリは可動片および固定片を有しており、セカンダリプーリの溝幅を制御するセカンダリ油圧室を有している。そして、プライマリ油圧室およびセカンダリ油圧室の油圧を制御する油圧制御装置(アクチュエータ)が設けられており、プライマリ油圧室に供給される圧油の流量を制御することにより、ベルト式無段変速機の変速比を制御されるように構成されているとともに、セカンダリ油圧室の油圧を制御することにより、伝達トルクが制御されるように構成されている。このような構成のベルト式無段変速機においては、前記プライマリ油圧室に供給される圧油量を制御する電磁弁のデューティ比(制御量)を制御することにより、変速比の変速速度を制御可能である。また、プライマリプーリの可動片の位置、プライマリプーリの溝幅、ベルト式無段変速機の入力回転数、などに基づいて、変速比の変速速度を求めることが可能である。
また、変速比を段階的(不連続)に切り換え可能な変速機においても、この発明を適用可能である。例えば、遊星歯車機構、およびクラッチやブレーキなどの摩擦係合装置を有する変速機であるとともに、前記摩擦係合装置の係合・解放をアクチュエータにより制御して変速を実行する変速機である場合、摩擦係合装置の係合・解放速度を制御することにより、その変速速度を制御可能である。前記アクチュエータが電磁弁を有する油圧制御装置である場合、電磁弁のデューティ比を制御することにより、変速速度の要求程度を判断し、電磁弁のデューティ比を制御すればよい。また、このような変速機においては、摩擦係合装置のトルク容量、摩擦係合装置のトルク容量を制御する油圧室の油圧に基づいて、変速速度を判断することも可能である。
この発明の変速制御装置でおこなわれる制御例を示すフローチャートである。 この発明で対象とするトロイダル型無段変速機の一例を模式的に示し、軸線に沿った平面における縦断面図である。 図2に示すトロイダル型無段変速機の一方のキャビティを、その中央部を通る平面で切断した状態を示す模式的な縦断面図である。 図2に示されたトロイダル型無段変速機における入力ディスクおよび出力ディスクに対して、パワーローラが傾転している状態を示す平面図である。 この発明の変速制御装置でおこなわれる他の制御例を示すフローチャートである。 図5の制御例で用いられる位置型コントローラの構成を示すブロック図である。 図5の制御例で用いられる速度型コントローラの構成を示すブロック図である。 図5の制御例で用いられる速度型コントローラの構成を示すブロック図である。 図1の制御例で用いられる位置型コントローラおよび速度型コントローラの混合例を示すブロック図である。 図9のブロック図で用いられるマップの一例である。 比較例の制御における各パラメータの経時変化例を示すタイムチャートである。 図8のコントローラ例に対応するタイムチャートの一例である。
符号の説明
1…入力ディスク、 2…出力ディスク、 9…パワーローラ、 10…トラニオン、 15…ピボットシャフト、 16…スラスト軸受、 50…トロイダル式無段変速機、 A1…軸線、 B1…中心線、 S1,S2…接触点。

Claims (2)

  1. 変速機の入力回転数と出力回転数との間における変速比を制御する場合に用いる制御量を求める変速制御装置において、
    前記変速比の変化速度の要求度合い判断する要求判断手段と、
    前記変速比の変化速度の要求度合いに基づいて、第1フィードバック制御および第2フィードバック制御を使い分けて前記制御量を求める制御量算出手段と
    を有し、
    前記第1フィードバック制御には、前記入力回転数と出力回転数との間における目標変速比と、入力回転数と出力回転数との間における実変速比との偏差に基づいて、前記目標変速比と実変速比との偏差を小さくする制御が含まれており、前記第2フィードバック制御には、前記入力回転数と出力回転数との間における変速比の目標変化速度と、入力回転数と出力回転数との間における変速比の実変化速度との偏差に基づいて、前記変速比の目標変化速度と、前記変速比の実変化速度との偏差を小さくする制御が含まれ、
    前記要求判断手段は、要求される変速比の変化速度が、予め定められた変速比の変化速度よりも低いか高いかを判断する手段を含み、
    前記制御量算出手段は、前記要求される変速比の変化速度が、予め定められた変速比の変化速度よりも低いと判断された場合に前記第1フィードバック制御を用いて前記制御量を求め、かつ、前記第2フィードバック制御を用いない手段と、前記要求される変速比の変化速度が、予め定められた変速比の変化速度よりも高いと判断された場合に、前記第2フィードバック制御を用い、かつ、前記第1フィードバック制御を用いるかまたは用いることなく前記制御量を求める手段を含むことを特徴とする変速制御装置。
  2. 同一軸線上に配置されて回転する入力ディスクおよび出力ディスクと、前記入力ディスクと前記出力ディスクとの間に挟まれたパワーローラと、このパワーローラを中心線を中心として傾転可能に保持する保持機構とを有するトロイダル式無段変速機が設けられており、前記中心線は、前記軸線と平行な平面に沿って配置され、かつ、その平面内では前記軸線と前記中心線とが直角となるように配置されているとともに、前記トロイダル型無段変速機が前記変速機であり、
    この保持機構を前記中心線と平行な方向に動作させて、前記パワーローラと前記入力ディスクとの接触点にスリップ力を発生させ、そのスリップ力により前記パワーローラを前記中心線を中心として傾転させることにより、前記変速機の変速比を制御するアクチュエータが設けられており、
    前記制御量算出手段は、前記アクチュエータの制御に用いる制御量を求める場合に、前記第1フィードバック制御と前記第2フィードバック制御とを使い分ける手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の変速制御装置。
JP2006333679A 2006-12-11 2006-12-11 変速制御装置 Expired - Fee Related JP4923999B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006333679A JP4923999B2 (ja) 2006-12-11 2006-12-11 変速制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006333679A JP4923999B2 (ja) 2006-12-11 2006-12-11 変速制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008144881A JP2008144881A (ja) 2008-06-26
JP4923999B2 true JP4923999B2 (ja) 2012-04-25

Family

ID=39605286

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006333679A Expired - Fee Related JP4923999B2 (ja) 2006-12-11 2006-12-11 変速制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4923999B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5970730B2 (ja) * 2013-02-21 2016-08-17 本田技研工業株式会社 変速制御装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5762261B2 (ja) * 2011-11-26 2015-08-12 ジヤトコ株式会社 無段変速機の変速制御装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3404973B2 (ja) * 1995-03-29 2003-05-12 日産自動車株式会社 トロイダル型無段変速機の変速制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5970730B2 (ja) * 2013-02-21 2016-08-17 本田技研工業株式会社 変速制御装置
US9523426B2 (en) 2013-02-21 2016-12-20 Honda Motor Co., Ltd. Gear change control device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008144881A (ja) 2008-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003074682A (ja) 無段変速機の制御装置
JP4923999B2 (ja) 変速制御装置
JP5936633B2 (ja) ベルト式無段変速機の変速制御装置
JP4446911B2 (ja) Cvtの変速比制御装置
JPH05332426A (ja) 無段変速機の変速制御装置
JPH09210165A (ja) トロイダル型無段変速機
JP4967346B2 (ja) トロイダル型無段変速機の制御装置
JP4586433B2 (ja) トロイダル型無段変速機の変速制御装置
JP2007198509A (ja) トロイダル型無段変速機の変速制御装置
US6398691B1 (en) Speed ratio control device
JP3656482B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP3572609B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
US6347270B1 (en) Speed ratio control device
JP2001107992A (ja) 無段変速機のための発進クラッチ制御装置
JP3561907B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP2006009908A (ja) トロイダル型無段変速機の変速制御装置
JP3750177B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2007170497A (ja) トロイダル型無段変速機の変速制御装置
JP2007198510A (ja) トロイダル型無段変速機の油圧制御装置
JP4474880B2 (ja) 変速機の制御装置
JP2000097302A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPH0578456B2 (ja)
JP3303795B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPS6095257A (ja) 電子制御式無段変速装置
JP5682359B2 (ja) トロイダル型無段変速機及び無段変速装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110719

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110721

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120110

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120123

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150217

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4923999

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150217

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees