JP3402012B2 - 単結晶の成長方法及び装置 - Google Patents
単結晶の成長方法及び装置Info
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Description
製造される単結晶の成長方法及び装置に係り、特に、重
量の重い単結晶を安全に、かつ有転位化することなく引
き上げ製造するのに好適な単結晶の成長方法及び装置に
関する。
たルツボから単結晶を引き上げ形成する方法として従来
よりCZ法(チョクラスキー法)が一般に採用されてい
る。図17はその概要を示すものである。まず、種結晶
12を加熱チャンバ(図略)内に収容したルツボ10内
の融液10aに接触させ、種結晶12を引き上げると、
その引き上げ速度の上昇操作により、種結晶12の下方
にネック部13が形成される。このネック部13を形成
することにより、その下方に形成される単結晶部15
(拡径部15aと直胴部15bを合わせたものを単結晶
部15と呼ぶ)が無転位化される。なお、41は種結晶
引き上げ用の吊り具である。
度の軽量、かつ小直径のものであったが、近年では半導
体生産の効率化や歩留まり向上等のため単結晶部15の
大径化,高重量化が要請された。そのため、図17に示
したネック部13では、100乃至200kg程度の高
重量の単結晶部15を安全に支持することができないと
いう問題点が生じた。その解決手段として、例えば図1
8に示すように、ネック部13と単結晶部15との間に
形成される凹凸14等を吊持具14aで挟持して引き上
げる単結晶の成長方法及び装置が採用された。
技術として、例えば、特開昭62−288191号公
報、特開昭63−252991号公報、特開平3−28
5893号公報、特開平3−295893号公報等が挙
げられる。これ等はそれぞれ特徴を有するものである
が、例えば、特開平3−285893号公報に示すもの
は、種結晶に連結するワイヤ等によりまず引き上げを行
い、所定位置に配置される把持レバー(前記吊持具14
aに相当する)によりクビレ部(前記凹凸14に相当す
る)を把持し単結晶の引き上げ形成を行うものである。
部13は一般に3乃至4mm程の直径からなり、前記し
たように高重量の単結晶部15を引き上げるには強度不
足である。そのため、特開平5−43379号公報に
は、引き上げ条件等を工夫してネック部13の直径を
4.5mm以上、10mm以下にする技術が開示されて
いる。しかしながら、単結晶部15を安全に、かつ無転
位化して形成するには、この方法では不十分である。
や前記した各公報に記載された技術が挙げられる。しか
しながら、これ等の従来技術には、次のような問題点が
ある。まず、前記した凹凸14を作製するには、種結晶
12の引き上げ速度やルツボ内融液温度の調整が必要で
あり、一定の位置に一定形状の凹凸14を形成すること
は、それ自体として難しい。この為、単結晶から転位を
消失させるために形成されるネック部の凹凸部(バルジ
部:Journal of Crystal Growth 52(1981)391-395 )、
または単結晶を成長させる際に生じる直径の微小変動部
を用いて単結晶の保持ができることがより好ましい。
ム長さの吊持具14aが装置の一定の場所に設置される
ものでは、吊持具14aと凹凸14の係合位置が安定せ
ず、把持が不十分となる問題点が生じ易い。また、図1
4に示すように、吊持具14aおよびその保持部は高温
のルツボ10の比較的近傍に配置されるため、それ等の
材質を特殊のものにする必要があり、高価なものになる
と共にルツボ10内の汚染の原因となる恐れもある。
引き上げられている凹凸14や単結晶部15に吊持具1
4aを無衝撃状態で係合させることが難しいことであ
る。形成途中の単結晶部15はわずかな衝撃力が作用し
ても容易に有転位化してしまう。従って、良質の単結晶
部15を作るには、無衝撃状態で吊持具14aを係合す
ることが必要である。しかしながら、前記した従来技術
では、この点において配慮がされていない。
ものであり、高重量の結晶引き上げを安全、かつ確実に
行うことができると共に、結晶を保持する際の衝撃を最
小限に抑えることができ、結晶の有転位化を確実に防止
し得る単結晶の成長方法及び装置を提供することを目的
とする。
達成するために、請求項1に記載の単結晶の成長方法
は、種結晶に連なるネック部と拡径部と直胴部とを有す
る単結晶を成長させる方法であって、前記種結晶に連結
される吊り具の引き上げによって前記ネック部と拡径部
と直胴部とを形成すると共に、吊り具の上昇により所定
の位置まで上昇した前記単結晶表面にある凹凸の凹部に
吊持具を係着せしめ、吊り具に掛かる荷重を吊持具に移
行させ、該吊り具に掛かる荷重が零になった後に引上げ
を吊持具のみにより行うことを特徴とする。
結晶の直下にネック部、拡径部、テーパが0.1〜0.
3の倒立直円錐部、直胴部の順に有する単結晶を成長さ
せる方法であって、前記種結晶に連結される吊り具の上
昇により所定の位置まで上昇した前記倒立直円錐部の外
周面に吊持具を係着せしめ、吊り具に掛かる荷重を吊持
具に移行させ、該吊り具に掛かる荷重が零になった後に
引上げを吊持具のみにより行うことを特徴とする。
記単結晶表面の凹凸が、単結晶を成長させる際に温度、
引上げ速度、対流の変動により生じる直径の微小変動に
より形成されたものであることを特徴とする。
記ネック部の凹凸が、単結晶から転位を消失させるため
に形成される凹凸(バルジ)であることを特徴とする。
記ネック部、拡径部、直胴部の凹凸が意図的に形成され
たことを特徴とする。
記倒立直円錐部が、単結晶の引上げ速度、ルツボ内の融
液温度の少なくとも一方を制御することにより形成され
たものであることを特徴とする。
記吊持具の上昇速度VB と前記吊持具の係着後における
前記吊り具の引き上げ速度VA とを加算した速度Vを、
前記吊持具が係着する直前の前記吊り具の上昇速度VSE
と同一速度にするべく、前記吊持具の速度VB を係着直
後の零値から徐々に上昇させると共に、これと同期して
前記吊り具の引き上げ速度VA をVSEから次第に減少せ
しめることを特徴とする。
記吊り具に付加される荷重を計測し、荷重計測値が零に
なった後に吊り具の引き上げ速度VA を零にすることを
特徴とする。
結晶の成長装置であって、半導体材料の融体を収容する
ルツボと相対向して配置されるスライダと、前記スライ
ダに係合し該スライダを垂直方向に移動及び案内するス
ライダ移動機構部と、該スライダ移動機構部上に枢支さ
れる保持ケースと、該保持ケースの回転機構部と、種結
晶に連結される吊り具と、前記保持ケース側に設けられ
該吊り具を移動させる吊り具昇降機構部と、前記保持ケ
ース側に設けられ前記吊り具に付加される単結晶の荷重
を計測する荷重計測手段と、単結晶を吊持する吊持具
と、前記吊持具を単結晶保持用の係着部に近接側又はこ
れから離隔する側に移動させる吊持具駆動機構部と、前
記スライダ移動機構部,回転機構部,吊り具昇降機構
部,荷重計測手段および吊持具駆動機構部に連結し、こ
れ等の制御を行う制御装置とを備えることを特徴とす
る。
前記制御装置が、前記吊り具から吊持具への単結晶の引
上げ移行に関し、荷重計測手段による荷重計測値が零に
なった後に吊持具のみによる単結晶の引上げ制御を行う
ことを特徴とする。
種結晶に連なるネック部と拡径部と直胴部とを有する単
結晶を成長させる装置であって、種結晶に連なるネック
部と拡径部と直胴部の一部を形成し、前記種結晶に連結
する吊り具と、前記単結晶表面の凹凸の凹部に係着する
吊持具とにより前記単結晶を吊持し、単結晶に振動や衝
撃を付加することなく無転位化された単結晶を吊り上げ
形成するための単結晶の成長装置であり、半導体材料の
融体を収容するルツボと相対向して配置されるスライダ
と、前記スライダに係合し該スライダを垂直方向に速度
VB で移動及び案内するスライダ移動機構部と、該スラ
イダ移動機構部上に枢支される保持ケースと、該保持ケ
ースの回転機構部と、前記保持ケース側に設けられ前記
種結晶に連結される吊り具を速度VA で移動させる吊り
具昇降機構部と、前記保持ケース側に設けられ前記吊り
具に付加される単結晶の荷重を計測する荷重計測手段
と、前記保持ケース側に設けられ前記凹凸の凹部に着離
自在に係着する前記吊持具を前記凹部に近接側又はこれ
から離隔する側に移動させる吊持具駆動機構部と、前記
スライダ移動機構部,回転機構部,吊り具昇降機構部,
荷重計測手段および吊持具駆動機構部に連結し、これ等
の同期制御を行う制御装置とを有し、該制御装置は少な
くとも、前記吊り具昇降機構部による前記吊り具の引き
上げ速度VA と前記凹部に係着する吊持具の速度VB と
の加算値が、前記吊持具が前記凹部と係着する直前にお
ける前記吊り具の引き上げ速度VSEと合致するべく、前
記速度VA ,VB を制御し、荷重計測手段による荷重計
測値が零になった後に吊り具の引き上げ速度V A を零に
することを特徴とする。
種結晶の直下にネック部、拡径部、テーパが0.1〜
0.3の倒立直円錐部、直胴部の順に有する単結晶を成
長させる装置であって、前記種結晶に連結する吊り具
と、前記倒立直円錐部の外周面に係着する吊持具とによ
り前記単結晶を吊持し、単結晶に振動や衝撃を付加する
ことなく無転位化された単結晶を吊り上げ形成するため
の単結晶の成長装置であり、半導体材料の融体を収容す
るルツボと相対向して配置されるスライダと、前記スラ
イダに係合し該スライダを垂直方向に速度VB で移動及
び案内するスライダ移動機構部と、該スライダ移動機構
部上に枢支される保持ケースと、該保持ケースの回転機
構部と、前記保持ケース側に設けられ前記種結晶に連結
される吊り具を速度VA で移動させる吊り具昇降機構部
と、前記保持ケース側に設けられ前記吊り具に付加され
る単結晶の荷重を計測する荷重計測手段と、前記保持ケ
ース側に設けられ前記倒立直円錐部の外周面に着離自在
に係着する前記吊持具を前記倒立直円錐部の外周面に近
接側又はこれから離隔する側に移動させる吊持具駆動機
構部と、前記スライダ移動機構部,回転機構部,吊り具
昇降機構部,荷重計測手段および吊持具駆動機構部に連
結し、これ等の同期制御を行う制御装置とを有し、該制
御装置は少なくとも、前記吊り具昇降駆動部による前記
吊り具の引き上げ速度VA と前記倒立直円錐部の外周面
に係着する吊持具の速度VB との加算値が、吊持具が前
記倒立直円錐部の外周面に係着する直前における前記吊
り具の引き上げ速度VSEと合致するべく、前記速度
VA ,VB を制御し、荷重計測手段による荷重計測値が
零になった後に吊り具の引き上げ速度V A を零にするこ
とを特徴とする。
前記吊り具と吊持具の上昇速度が直径制御装置により制
御されることを特徴とする。
前記ルツボを加熱チャンバ中に設け、加熱チャンバの上
方に結晶取出用チャンバを設け、前記結晶取出用チャン
バは上下方向に伸縮自在に形成したことを特徴とする。
前記結晶取出用チャンバをベローズで構成したことを特
徴とする。
前記吊持具が、その中間部を前記保持ケース側に枢支さ
れ下端側に前記凹凸の凹部に係着する係着部を形成して
なる一対のアーム状部材からなり、前記吊持具駆動機構
部が、前記アーム状部材の上端部に連結する一対の油圧
シリンダ又はモータからなることを特徴とする。
前記吊持具が、その中間部を前記保持ケース側に枢支さ
れ下端側に前記倒立直円錐部の外周面に係着する係着部
を形成してなる一対のアーム状部材からなり、前記吊持
具駆動機構部が、前記アーム状部材の上端部に連結する
一対の油圧シリンダ又はモータからなることを特徴とす
る。
前記係着部は、前記アーム状部材に一体的に形成される
ことを特徴とする。
装置の不動側の所定位置に、前記吊り具により引き上げ
られる単結晶のネック部、拡径部及び直胴部の表面の各
位置を検出する検出手段が配置されてなることを特徴と
する。
装置の不動側の所定位置に、前記吊り具により引き上げ
られる単結晶のネック部、拡径部、倒立直円錐部及び直
胴部の表面の各位置を検出する検出手段が配置されてな
ることを特徴とする。
装置においては、吊り具の先端に種結晶を設け、これを
ルツボ内の融液に接触させ、吊り具昇降機構部により吊
り具を引き上げると共に回転機構部を作動させる。引き
上げ速度の調整等によりネック部、拡径部および直胴部
(なお、拡径部と直胴部の両者を含めたものを単結晶部
と称する)が形成される。ネック部,拡径部または直胴
部が所定の位置に引き上げられたことを検出手段が検出
すると、吊持具駆動機構部が作動し吊持具が単結晶表面
にある凹凸の凹部に係合するが、吊持具は、これと同時
にスライダ移動機構部により速度VB で上昇し、かつ回
転機構部により回転する。吊持具が単結晶表面にある凹
凸の凹部に係合する直前における吊り具の引き上げ速度
をVSEとすると、吊持具が前記凹凸の凹部に係着する直
後から一定時間の間は、吊り具の引き上げ速度VA と吊
持具の引き上げ速度VB との加算値が前記のVSEに合致
するように、吊り具および吊持具の速度コントロールを
行う。これにより、吊り具から吊持具への受け渡しを円
滑に行い、衝撃力の発生を防止する。吊り具の荷重が零
になった後は、吊持具のみの引き上げと回転により、単
結晶部が安定して引き上げられ、所定の形状の単結晶部
が形成される。
いては、吊り具の先端に種結晶を設け、これをルツボ内
の融液に接触させ、吊り具昇降機構部により吊り具を引
き上げると共に回転機構部を作動させる。引き上げ速度
の調整等によりネック部、拡径部、倒立直円錐部および
直胴部がこの順に形成される。倒立直円錐部が所定の位
置に引き上げられたことを検出手段が検出すると、吊持
具駆動機構部が作動し吊持具が倒立直円錐部の外周面に
係合するが、吊持具は、これと同時にスライダ移動機構
部により速度VB で上昇し、かつ回転機構部により回転
する。吊持具が倒立直円錐部の外周面に係合する直前に
おける吊り具の引き上げ速度をVSEとすると、吊持具が
前記外周面に係着する直後から一定時間の間は、吊り具
の引き上げ速度VA と吊持具の引き上げ速度VB との加
算値が前記のVSEに合致するように、吊り具および吊持
具の速度コントロールを行う。これにより、吊り具から
吊持具への受け渡しを円滑に行い、衝撃力の発生を防止
する。吊り具の荷重が零になった後は、吊持具のみの引
き上げと回転により、単結晶全体が安定して引き上げら
れ、所定の形状の単結晶部が形成される。
る。 実施例1 図1は本実施例の全体構成図、図2は吊り具および吊持
具まわりの詳細構造を示す軸断面図、図3は本実施例に
おける可撓性弾性部材のベローズの概要構造を示す一部
軸断面図、図4は検出手段を示す部分軸断面図、図5乃
至図7は本実施例の作用を説明するための軸断面図、図
8は吊り具から吊持具への単結晶の受け渡しを説明する
ための軸断面図、図9は吊り具による単結晶引き上げの
経過時間と引き上げ速度との関係を示す線図、図10は
吊り具から吊持具への単結晶の受け渡し時における吊り
具および吊持具の速度変化を示す線図、図11は吊持具
の一例の詳細を示し、(a)は正面図、(b)は側面
図、(c)は前記正面図のA−A断面図、図12は吊持
具の係着部と単結晶の凹経、凸径との位置関係を示す説
明図である。
装置の構造を説明する。成長装置は大別して、スライダ
移動機構部1と、可撓性弾性部材2と、保持ケース3
と、保持ケース3を回転させる回転機構部4と、吊り具
昇降機構部5と、荷重計測手段6と、吊持具駆動機構部
7と、検出手段8と、制御装置9等からなる。シリコン
のような半導体材料の融液を蓄溜するルツボ(図略)は
不動側に設置され、その上方にフランジ11を形成す
る。
に、種結晶12に連結するネック部13の下方側には凹
凸14が形成され、その下方に無転位化された単結晶部
15が形成されるが、この形成方法については公知技術
であり説明を省略する。なお、凹凸14の凹部16には
吊持具44の係着部46が係着する。
ジ11上にはボールねじ17およびガイド軸18が立設
する。スライダ19はフランジ11と相対向して水平に
配置され、ボールねじ17に螺合するナット部材20が
固定されると共に、ガイド軸18に摺動自在に支持され
る。ボールねじ17の下方側には、モータ21に連結す
る駆動機構部22(図1)が配置される。以上の構造に
よりモータ21を作動することにより、スライダ19は
ガイド軸18に案内されボールねじ17により垂直方向
に上下動される。
弾性部材2により結晶取出用チャンバが形成される。本
実施例では、可撓性弾性部材2としてベローズ2aが採
用される。ベローズ2aは図3に示すような軸断面形状
を有するものからなり、公知技術である。ベローズ2a
は中空円筒体からなり、その外面の上下のフランジ板2
3,24間には、適宜長さのスパンを有する屈曲体25
が、適宜ピッチで多数枚配設される。屈曲体25はステ
ンレス、チタン等の材質の板材を成形・溶接したものか
らなり、直線性のあるばね特性を有し、ヒステリシスも
殆ど無視できる。また、体積変化率も大きく、耐圧性・
耐熱性・耐久性に優れる。
される保持具26には、保持ケース3が軸受27を介し
て枢支される。なお、保持ケース3は、第1の保持ケー
ス3aと第2の保持ケース3bを連結固定したものから
なる。第1の保持ケース3aは中空円筒体からなり、軸
受27により保持具26に支持されると共に、両者間に
は磁気シール28が介設される。また、第1の保持ケー
ス3aには大径状のプーリ29が形成されると共に、後
に説明する吊持具駆動機構部7が装着されるボス部30
が、内部に開口して形成される。一方、第2の保持ケー
ス3bは、第1の保持ケース3a上に載置される中空箱
体からなり、内部には後に説明する吊り具昇降機構部5
や荷重計測手段6が収納される。
するプーリ32と、第1の保持ケース3aのプーリ29
とプーリ32間に架設されるプーリベルト33等からな
る。モータ31を作動することにより保持ケース3全体
が回転する。なお、モータ31はスライダ19上に載置
される。
を説明する。図2に示すように第2の保持ケース3bの
底板34上には、プーリ35を支持する支持ブラケット
36と、プーリ35を回転駆動するモータ37と、支持
柱38等が載置される。支持柱38には、レバー部材3
9の基端が片持ちピン支持される。レバー部材39の中
間部にはプーリ40が枢支される。また、レバー部材3
9の先端は、荷重計測手段6の1つであるロードセル6
aに支持される。
1aからなり、プーリ40を介しプーリ35に巻回され
る。また、ワイヤ41aの下端部には、支持杆42を介
して種結晶12が連結される。また、ワイヤ41aは、
第1の保持ケース3aの中心部に垂直方向に沿って固定
されるガイドチューブ43内を挿通し、他の周辺の構成
部品との干渉を防止されている。以上の構造において、
モータ37を作動することによりワイヤ41aがプーリ
35に巻回されて昇降すると共に、ワイヤ41aに作用
する荷重は、プーリ40からレバー部材39を介しロー
ドセル6aに付加される。
直方向に沿って、かつ相対向して配設される吊持具44
は、本実施例では一対のアーム状部材44a,44aか
らなる。これらのアーム状部材44a,44aは中間部
で交差して配置され、交差部はピン45により連結され
る。アーム状部材44aの先端部には係着部46が形成
される。
圧シリンダ47のピストンロッド48にピン連結され
る。油圧シリンダ47は、第1の保持ケース3aのボス
部30等に固定される。なお、油圧シリンダ47の替り
に、ピストンロッド48を往復動させるモータ(図略)
およびその駆動機構部(図略)を採用してもよい。
動すると、アーム状部材44a,44aの先端部が互い
に近接又は離隔する方向に移動し、係着部46を凹凸1
4の凹部16に係着又はこれから離れる方向に移動させ
る。
られる単結晶の凹凸14と単結晶部15との連結部位
の、例えば凹部16の位置検出を行うものである。具体
的には、図4に示すように開口孔49,49に近接して
配置されるレーザ光発信器50およびレーザ光受信器5
1等からなる。勿論、レーザ光に限らず、CCDカメラ
やラインセンサ等も採用される。
液の対流・温度、単結晶の引き上げ速度等の変動により
生じる凹凸、単結晶から転位を消失させるために形成
される凹凸(バルジ)、ルツボ内融液の対流・温度、
単結晶の引き上げ速度の制御により意図的に形成された
凹凸が含まれる。なお、意図的に凹凸を形成する場合、
不図示の直径制御装置を用いることができ、この直径制
御装置としては、公知のものが適用でき、例えば、特開
平3−137092号公報に示されたものが使用可能で
ある。
21、モータ31、モータ37、ロードセル6a、油圧
ユニット52および油圧シリンダ47、検出手段8等に
連結され、これ等を自動制御している。その制御作用に
ついては後に説明する。
示すように、まず、種結晶12を先端部に取り付けたワ
イヤ41aを、モータ37を作動して引き上げる。これ
により凹凸14および単結晶部15を有する単結晶が引
き上げられる。同時に、モータ31を作動して保持ケー
ス3を回転させる。この場合、保持ケース3を移動させ
るモータ21は作動しない。従って、吊持具44のアー
ム状部材44aは所定位置にあり、かつその先端部の係
着部46を開口した状態に保持される。勿論、ワイヤ4
1aには単結晶部15等の荷重が付加されるため、ロー
ドセル6aには荷重が付加される。
4の位置が検出手段8により検出されると、制御装置9
(図1)は吊持具駆動機構部7の油圧シリンダ47を作
動する。このため図6に示すように、アーム状部材44
aが閉止方向に移動し、係着部46が凹凸14の凹部1
6に係着する。この状態ではワイヤ41aの引き上げは
続行され、かつワイヤ41aおよびアーム状部材44a
は、モータ31による保持ケース3の回転により同時に
回転する。次に、モータ21を作動し、図7に示すよう
に保持ケース3を上昇させる。これにより、アーム状部
材44aに挟持された単結晶部15等は引き上げられ
る。
19間に張架され、結晶取出用チャンバ61を形成す
る。アーム状部材44aで凹凸14を把持して単結晶部
15を引き上げる際に、ワイヤ41aから円滑にアーム
状部材44aへの引き上げ移行を行う必要があり、かつ
アーム状部材44aの係着部46と凹部16との係合が
円滑に行われることが必要である。まず、係着部46と
凹部16との係着は係着部46に弧状部が形成され、か
つ検出手段8により係着位置が特定されるため問題はな
い。更に、前記弧状部に軸受等を使用することにより円
滑な係合が可能になる。
aによる単結晶引き上げからアーム状部材44aによる
単結晶引き上げに移行する時の円滑な移行の確保の方法
について説明する。
よる把持が行われる直前のワイヤ41aによる引き上げ
速度をVSEとする。図9はその状態を示す。所定位置で
アーム状部材44aが凹凸14の凹部16に係合した後
のアーム状部材44aの引き上げ速度をVB とする。ま
た、アーム状部材44aの係合後のワイヤ41aの引き
上げ速度をVA とする。単結晶部15は、アーム状部材
44aが係合した後も速度VSEで引き上げられることが
必要である。従って、アーム状部材44aが係合した直
後からある時間範囲(図10の時間tの範囲)は速度V
A と速度VB の加算値がVSEになる必要がある。従っ
て、図10に示すように、アーム状部材44aの係合位
置(図10のt0 の位置)以後はVA は次第下降し、V
B は零から次第に上昇することが必要になる。
モータ21により決められる。制御装置9がモータ37
とモータ21の回転をコントロールすると共に、VA +
VB=VSEの条件を満足させながらロードセル6aに付
加される荷重をチェックし、この値が零になったことを
検知し、この検知情報により、ワイヤ41aによる引き
上げ終了位置をコントロールすることができる。
VA =0,VB =VSEとなるが、この状態でワイヤ41
aの引き上げを停止すると単結晶部15側に若干の衝撃
が加わる恐れがあるため、ワイヤ41aをマイナス方向
に作動し、アーム状部材44aの速度VB をVSEよりも
上昇させる。その後、図示のようにワイヤ41aの速度
VA を少しづつ上昇させると共に、アーム状部材44a
の速度VB を少しづつ下降させる。t0 の位置から時間
tだけ経過した位置t2 で、VA を零にしVBをVSEに
することにより、ワイヤ41aからアーム状部材44a
への引き上げ移行が完了する。以上の方法により単結晶
部15は常時速度VSEで引き上げられ、ワイヤ41aか
らアーム状部材44aへの移行時の衝撃が発生しない。
としたがロッド式のものでもよい。また、吊持具44は
図示のようなアーム状部材44aとしたが、それに限定
するものではない。また、可撓性弾性部材2もベローズ
2aに限定するものではない。また、荷重計測手段6は
ロードセル6aに限定するものではなく、他の公知技術
も適用される。また、前記したように吊持具駆動機構部
7は、油圧シリンダ47の替りにモータを使用しても勿
論よい。また、スライダ移動機構部1も図示のボールね
じ17とガイド軸18によるものでなくてもよく、回転
機構部4も図示のものに限定されない。
させるために形成されるネックの凹凸部(バルジ部:Jo
urnal of Crystal Growth 52(1981)391-395 )、または
単結晶を成長させる際に生じる直径の微小変動部を積極
的に用いて単結晶を吊持具により保持するのが好まし
い。これは、故意に直径変動させて一定の大きさ、形状
の凹凸14を一定の位置に形成するには、種結晶12の
引上げ速度や融液の温度調整が必要であり、それ自体と
して難しいからである。しかし、本発明のように、装置
の不動側の所定位置に、前記吊り具により引き上げられ
る単結晶のネック部、拡径部及び直胴部の表面の各位置
を検出する検出手段を配置すれば、既述のように、故意
に直径変動させて、適当な大きさの凹凸をネック部また
は直胴部の適当な位置に作成し、この凹凸を用いて、吊
持具により保持するようにすることができる。
度、ルツボ内融液の温度・対流等の変動により直胴部1
5bに自然に生じる直径の微小変動(±1〜3mm)に
よる微小変動部を吊持するのに適した治具の実施例を示
す。吊持具44は、アーム状部材44aの下方に半円筒
部53と、それに連設する鍔部54とを有し、鍔部54
の内縁には半円形の係着部46を形成してある。円筒部
53により、吊持具44の係着部46近辺の強度が大き
くなる。吊持具による単結晶の保持を、単結晶成長時に
自然に生じる直径の微小変動部を用いて行う場合には、
該吊持具の係着部46が、図12に示すように、単結晶
の凹凸の凹径部分に入るため、単結晶の直胴部15bは
吊持具によって確実に係着される。
にネック部13、拡径部15a、テーパが0.1〜0.
3の倒立直円錐部15c、直胴部15bの順に単結晶を
成長させる。この単結晶保持用の吊持具としては、下部
構造が例えば図13および図14に示されるもの、また
は図15および図16に示されるものを使用する。単結
晶を保持は、吊持具を倒立直円錐部15cの外周面に係
着させて行う。単結晶成長装置の全体構造、および前記
吊持具の上部構造は実施例1と同一である。すなわちス
ライダ移動機構部、可撓性弾性部材、保持ケース、保持
ケースの回転機構部、吊り具昇降機構部、荷重計測手
段、吊持具駆動機構部、検出手段、制御装置等(いずれ
も図略)は図1,2に示すものと同一である。
る。すなわち、倒立直円錐部15cの最大直径と最小直
径の差を、倒立直円錐部15cの長さで割った値であ
る。倒立直円錐部15cは、単結晶の引き上げ速度、ル
ツボ内融液の温度の少なくとも一方を制御することによ
り成長させることができる。
0.3とすることで、結晶欠陥のない単結晶を安定して
成長させることができ、かつ吊持具による単結晶の保持
を的確・安定に行うことが可能となる。テーパが0.3
を超えると(テーパが0.3を超えるほどに上記引き上
げ速度または温度の変化を大きくすると)、単結晶に結
晶欠陥が発生しやすくなるうえ、円筒研削時の加工ロス
が大きくなる問題がある。テーパが0.1未満になる
と、吊持具による単結晶の保持を的確・安定に行うこと
が困難となる。倒立直円錐部15cは、成長工程終了後
に円筒研削で直胴部15bと同一直径の円筒状に加工す
ることによって、直胴部15bと同一品質の単結晶製品
として扱うことができる。
る単結晶の保持を確実に行うことができるものであれば
よい。図13では、倒立直円錐部15cの長さをかなり
長くしてあるため、これを短くした場合によりも、単結
晶の成長状態が安定する。倒立直円錐部15cの長さを
図13よりも短くし、直胴部15bの直径の約1/5に
形成してもよい。なお、長すぎた場合、上記円筒研削に
よる加工ロスが多くなるので、この点についての配慮が
必要である。
一対のアーム状部材71a,71bからなる。アーム状
71a,71bは、実施例1のアーム状部材44a,4
4aと同じく中間部で交差し、この交差部はピンで連結
してある(図略)。アーム状部材71a,71bの下端
部にはそれぞれ半円環部73,74を設けてあり、これ
ら半円環部の内周面が単結晶保持用の係着部となる。す
なわち、図14に示すように、前記半円環部73の先端
部に凸部73aを形成し、半円環部74の先端部には、
前記凸部73aと嵌合する凹部74aを形成する。従っ
て、半円環部73,74を互いに接近させることによ
り、図14に示すように凸部73aと凹部74aが嵌合
して、ほぼ完全な円環状の部材が構成される。
には、あらかじめ半円環部73,74を直胴部15bの
位置まで降下させ、ここで凸部73aと凹部74aを嵌
合させて前記円環状部材としてから、この円環状部材を
上昇させることにより、半円環部73,74の内周面を
倒立直円錐部15cの外周面に係着させる。この場合、
単結晶部15の重量により前記円環状部材に、これを拡
開しようとする力が作用すが、上記のように半円環部7
3,74が凹凸嵌合しているため、これら半円環部同士
が分離することはない。単結晶の成長終了後には、油圧
シリンダ(図略)の作動によりアーム状部材71a,7
1b間の間隔を拡げることにより、半円環部同士を簡単
に分離することができる。このように、半円環部73と
74は、簡単な操作で結合・分離することができ、しか
も結合後には、単結晶の荷重が掛かっても外れることが
ないので、単結晶の保持が確実なものとなる。
一対のアーム状部材81a,81bからなる。これらア
ーム状部材81a,81bの下端部に、それぞれ補強部
材82を介して倒立半円錐部83を設ける。この倒立半
円錐部83は、内周面のテーパを倒立直円錐部15cの
テーパと同一とする。アーム状部材81aと81bを互
いに接近させることにより、ほぼ完全な倒立直円錐体が
形成され、その結果、前記内周面が単結晶保持用の係着
部となる。
を奏する。 1)単結晶部がネック部によってのみ支持されないで、
吊持具により途中から支持されて引き上げられるため、
引き上げ中における単結晶部の落下が発生しない。従っ
て安全な引き上げが行われる。 2)吊り具による単結晶部の引き上げから吊持具による
引き上げに移行する際に、両者の引き上げ速度を同期制
御して常時一定の引き上げ速度で引き上げを行うように
することにより、単結晶部への衝撃が最小限に抑えら
れ、単結晶の有転位化が防止される。 3)検出手段を用いて吊持具と凹凸の係合位置を特定す
る方法を採用することにより、両者の係合が円滑に行わ
れ、係着時の衝撃発生が防止される。 4)荷重計測手段を用いることにより、吊り具による引
き上げ停止状態を正確に確認することができる。 5)単結晶の成長工程では、拡径部に続いてテーパが
0.1〜0.3の倒立直円錐部、直胴部の順に形成する
と共に、吊持具を倒立直円錐部の外周面に係着させるこ
とにより単結晶を保持するようにしたので、単結晶を的
確・安定に保持することができる。また、結晶欠陥のな
い倒立直円錐部を成長させることができ、従って、この
倒立直円錐部を円筒研削することで、直胴部と同一品質
の単結晶製品として扱うことができる。
造を示す軸断面図。
概要構造を示す一部軸断面図。
する軸断面図。
態を説明する軸断面図。
げ状態を説明する軸断面図。
する軸断面図。
り具の引き上げ速度との関係を示す線図。
経過時間と、吊り具の引き上げ速度および吊持具の上昇
速度との関係を示す線図。
図、(b)は側面図、(c)は前記正面図のA−A断面
図。
置関係を示す説明図。
および吊持具による単結晶の保持状態を説明する軸断面
図。
る状態を説明する軸断面図。
図。
の従来例を示す部分軸断面図。
Claims (20)
- 【請求項1】 種結晶に連なるネック部と拡径部と直胴
部とを有する単結晶を成長させる方法であって、前記種
結晶に連結される吊り具の引き上げによって前記ネック
部と拡径部と直胴部とを形成すると共に、吊り具の上昇
により所定の位置まで上昇した前記単結晶表面にある凹
凸の凹部に吊持具を係着せしめ、吊り具に掛かる荷重を
吊持具に移行させ、該吊り具に掛かる荷重が零になった
後に引上げを吊持具のみにより行うことを特徴とする単
結晶の成長方法。 - 【請求項2】 種結晶の直下にネック部、拡径部、テー
パが0.1〜0.3の倒立直円錐部、直胴部の順に有す
る単結晶を成長させる方法であって、前記種結晶に連結
される吊り具の上昇により所定の位置まで上昇した前記
倒立直円錐部の外周面に吊持具を係着せしめ、吊り具に
掛かる荷重を吊持具に移行させ、該吊り具に掛かる荷重
が零になった後に引上げを吊持具のみにより行うことを
特徴とする単結晶の成長方法。 - 【請求項3】 前記単結晶表面の凹凸が、単結晶を成長
させる際に温度、引上げ速度、対流の変動により生じる
直径の微小変動により形成されたものであることを特徴
とする請求項1に記載の単結晶の成長方法。 - 【請求項4】 前記ネック部の凹凸が、単結晶から転位
を消失させるために形成される凹凸(バルジ)であるこ
とを特徴とする請求項1に記載の単結晶の成長方法。 - 【請求項5】 前記ネック部、拡径部、直胴部の凹凸が
意図的に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の
単結晶の成長方法。 - 【請求項6】 前記倒立直円錐部が、単結晶の引き上げ
速度、ルツボ内の融液温度の少なくとも一方を制御する
ことにより形成されたものであることを特徴とする請求
項2に記載の単結晶の成長方法。 - 【請求項7】 前記吊持具の上昇速度VB と前記吊持具
の係着後における前記吊り具の引き上げ速度VA とを加
算した速度Vを、前記吊持具が係着する直前の前記吊り
具の上昇速度VSEと同一速度にするべく、前記吊持具の
速度VB を係着直後の零値から徐々に上昇させると共
に、これと同期して前記吊り具の引き上げ速度VA をV
SEから次第に減少せしめることを特徴とする請求項1ま
たは2に記載の単結晶の成長方法。 - 【請求項8】 前記吊り具に付加される荷重を計測し、
荷重計測値が零になった後に吊り具の引き上げ速度VA
を零にすることを特徴とする請求項7に記載の単結晶の
成長方法。 - 【請求項9】 単結晶の成長装置であって、半導体材料
の融体を収容するルツボと相対向して配置されるスライ
ダと、前記スライダに係合し該スライダを垂直方向に移
動及び案内するスライダ移動機構部と、該スライダ移動
機構部上に枢支される保持ケースと、該保持ケースの回
転機構部と、種結晶に連結される吊り具と、前記保持ケ
ース側に設けられ該吊り具を移動させる吊り具昇降機構
部と、前記保持ケース側に設けられ前記吊り具に付加さ
れる単結晶の荷重を計測する荷重計測手段と、単結晶を
吊持する吊持具と、前記吊持具を単結晶保持用の係着部
に近接側又はこれから離隔する側に移動させる吊持具駆
動機構部と、前記スライダ移動機構部,回転機構部,吊
り具昇降機構部,荷重計測手段および吊持具駆動機構部
に連結し、これ等の制御を行う制御装置とを備えること
を特徴とする単結晶の成長装置。 - 【請求項10】 前記制御装置が、前記吊り具から吊持
具への単結晶の引上げ移行に関し、荷重計測手段による
荷重計測値が零になった後に吊持具のみによる単結晶の
引上げ制御を行うことを特徴とする請求項9に記載の単
結晶の成長装置。 - 【請求項11】 種結晶に連なるネック部と拡径部と直
胴部とを有する単結晶を成長させる装置であって、種結
晶に連なるネック部と拡径部と直胴部の一部を形成し、
前記種結晶に連結する吊り具と、前記単結晶表面の凹凸
の凹部に係着する吊持具とにより前記単結晶を吊持し、
単結晶に振動や衝撃を付加することなく無転位化された
単結晶を吊り上げ形成するための単結晶の成長装置であ
り、半導体材料の融体を収容するルツボと相対向して配
置されるスライダと、前記スライダに係合し該スライダ
を垂直方向に速度VB で移動及び案内するスライダ移動
機構部と、該スライダ移動機構部上に枢支される保持ケ
ースと、該保持ケースの回転機構部と、前記保持ケース
側に設けられ前記種結晶に連結される吊り具を速度VA
で移動させる吊り具昇降機構部と、前記保持ケース側に
設けられ前記吊り具に付加される単結晶の荷重を計測す
る荷重計測手段と、前記保持ケース側に設けられ前記凹
凸の凹部に着離自在に係着する前記吊持具を前記凹部に
近接側又はこれから離隔する側に移動させる吊持具駆動
機構部と、前記スライダ移動機構部,回転機構部,吊り
具昇降機構部,荷重計測手段および吊持具駆動機構部に
連結し、これ等の同期制御を行う制御装置とを有し、該
制御装置は少なくとも、前記吊り具昇降機構部による前
記吊り具の引き上げ速度VA と前記凹部に係着する吊持
具の速度VB との加算値が、前記吊持具が前記凹部と係
着する直前における前記吊り具の引き上げ速度VSEと合
致するべく、前記速度VA ,VB を制御し、荷重計測手
段による荷重計測値が零になった後に吊り具の引き上げ
速度V A を零にすることを特徴とする単結晶の成長装
置。 - 【請求項12】 種結晶の直下にネック部、拡径部、テ
ーパが0.1〜0.3の倒立直円錐部、直胴部の順に有
する単結晶を成長させる装置であって、前記種結晶に連
結する吊り具と、前記倒立直円錐部の外周面に係着する
吊持具とにより前記単結晶を吊持し、単結晶に振動や衝
撃を付加することなく無転位化された単結晶を吊り上げ
形成するための単結晶の成長装置であり、半導体材料の
融体を収容するルツボと相対向して配置されるスライダ
と、前記スライダに係合し該スライダを垂直方向に速度
VB で移動及び案内するスライダ移動機構部と、該スラ
イダ移動機構部上に枢支される保持ケースと、該保持ケ
ースの回転機構部と、前記保持ケース側に設けられ前記
種結晶に連結される吊り具を速度VA で移動させる吊り
具昇降機構部と、前記保持ケース側に設けられ前記吊り
具に付加される単結晶の荷重を計測する荷重計測手段
と、前記保持ケース側に設けられ前記倒立直円錐部の外
周面に着離自在に係着する前記吊持具を前記倒立直円錐
部の外周面に近接側又はこれから離隔する側に移動させ
る吊持具駆動機構部と、前記スライダ移動機構部,回転
機構部,吊り具昇降機構部,荷重計測手段および吊持具
駆動機構部に連結し、これ等の同期制御を行う制御装置
とを有し、該制御装置は少なくとも、前記吊り具昇降駆
動部による前記吊り具の引き上げ速度VA と前記倒立直
円錐部の外周面に係着する吊持具の速度VB との加算値
が、吊持具が前記倒立直円錐部の外周面に係着する直前
における前記吊り具の引き上げ速度VSEと合致するべ
く、前記速度VA ,VB を制御し、荷重計測手段による
荷重計測値が零になった後に吊り具の引き上げ速度V A
を零にすることを特徴とする単結晶の成長装置 - 【請求項13】 前記吊り具と吊持具の上昇速度が直径
制御装置により制御されること特徴とする請求項11ま
たは12に記載の単結晶の成長装置。 - 【請求項14】 前記ルツボを加熱チャンバ中に設け、
加熱チャンバの上方に結晶取出用チャンバを設け、前記
結晶取出用チャンバは上下方向に伸縮自在に形成したこ
とを特徴とする請求項11または12に記載の単結晶の
成長装置。 - 【請求項15】 前記結晶取出用チャンバをベローズで
構成したことを特徴とする請求項11または12に記載
の単結晶の成長装置。 - 【請求項16】 前記吊持具が、その中間部を前記保持
ケース側に枢支され下端側に前記凹凸の凹部に係着する
係着部を形成してなる一対のアーム状部材からなり、前
記吊持具駆動機構部が、前記アーム状部材の上端部に連
結する一対の油圧シリンダ又はモータからなることを特
徴とする請求項11に記載の単結晶の成長装置。 - 【請求項17】 前記吊持具が、その中間部を前記保持
ケース側に枢支され下端側に前記倒立直円錐部の外周面
に係着する係着部を形成してなる一対のアーム状部材か
らなり、前記吊持具駆動機構部が、前記アーム状部材の
上端部に連結する一対の油圧シリンダ又はモータからな
ることを特徴とする請求項12に記載の単結晶の成長装
置。 - 【請求項18】 前記係着部は、前記アーム状部材に一
体的に形成されることを特徴とする請求項16または1
7に記載の単結晶の成長装置。 - 【請求項19】 装置の不動側の所定位置には、前記吊
り具により引き上げられる単結晶のネック部、拡径部及
び直胴部の表面の各位置を検出する検出手段が配置され
てなることを特徴とする請求項11に記載の単結晶の成
長装置。 - 【請求項20】 装置の不動側の所定位置には、前記吊
り具により引き上げられる単結晶のネック部、拡径部、
倒立直円錐部及び直胴部の表面の各位置を検出する検出
手段が配置されてなることを特徴とする請求項12に記
載の単結晶の成長装置。
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