JP2000086386A - 単結晶育成装置及び方法 - Google Patents

単結晶育成装置及び方法

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JP2000086386A
JP2000086386A JP10260288A JP26028898A JP2000086386A JP 2000086386 A JP2000086386 A JP 2000086386A JP 10260288 A JP10260288 A JP 10260288A JP 26028898 A JP26028898 A JP 26028898A JP 2000086386 A JP2000086386 A JP 2000086386A
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chuck mechanism
single crystal
pulling
crystal
seed
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JP10260288A
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Yasuhiro Kogure
康弘 木暮
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B15/00Single-crystal growth by pulling from a melt, e.g. Czochralski method
    • C30B15/32Seed holders, e.g. chucks
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B15/00Single-crystal growth by pulling from a melt, e.g. Czochralski method
    • C30B15/30Mechanisms for rotating or moving either the melt or the crystal

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単結晶50の育成途中から単結晶50の上端
部をチャック機構50により把持して引上げる場合に、
チャック機構35による原料融液40の汚染を防止す
る。 【解決手段】 チャック機構35の昇降及び回転を、引
上げ軸37′の昇降及び回転から独立して制御可能とす
る。単結晶50の上端部をプルチャンバ20内の最下部
で把持するにあたり、その把持までは、チャック機構3
5をプルチャンバ20内の最上部に待機させる。把持の
際には、チャック機構35を待機位置から把持位置へ下
降させる。下降時のチャック機構35の回転数を共振が
発生しない回転数に選択する。下降後はチャック機構3
5を引上げ軸37′と同期して回転させながら上昇させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CZ法による引上
げで単結晶を育成する単結晶育成装置、及びその育成装
置を用いた単結晶育成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造に使用されるシリ
コンウエーハの素材としては、CZ法により育成された
シリコン単結晶が多用されている。CZ法によるシリコ
ン単結晶の育成では、周知の通り、引上げ軸の下端に保
持された種結晶を、石英坩堝内に形成されたシリコン融
液に漬け、この状態から引上げ軸を回転させながら上昇
させることにより、種結晶の下方にシリコン単結晶を育
成する。
【0003】ここで種結晶は、シリコン単結晶からなる
直径が10数mm程度の細い棒体であり、上部が種ホル
ダーに連結され、下部がシリコン融液に浸漬される。こ
のような種結晶を高温のシリコン融液に浸漬すると、熱
衝撃により転位が導入されるため、種結晶をシリコン融
液に浸漬した後に種結晶の直径を絞り、しばらくの間こ
の状態を維持して結晶の無転位化を図る所謂種絞りが実
施される。種絞り部の直径は無転位化の点から5mm以
下が必要とされ、3mm以下が望ましいとされている。
【0004】一方、CZ法によって育成されるシリコン
単結晶は、これまでは直径が8インチで重量が100k
g前後のものが主流であった。しかし、最近になって単
結晶の更なる大径化が進み、直径が12インチのシリコ
ン単結晶の育成も始まっている。単結晶の直径が大きく
なると、当然その重量も増え、直径が12インチの場合
で重量は200kgに達する。そして、この重量は種結
晶の特に種絞り部に集中するが、シリコンの破壊強度は
20kg/mm2 程度であるため、200kgのシリコ
ン単結晶を確実に保持するためには少なく見積もっても
5mmを超える直径が種絞り部に必要になる。従って、
単結晶保持の点からは、12インチ単結晶の引上げが不
可能ということなる。
【0005】この矛盾を解消して12インチ単結晶の育
成を可能にする、とりわけ有効な技術として、特公平5
−65477号公報等に記載されている、種結晶に依存
しない引上げ技術がある。これは、単結晶の上端部にク
ビレ部を形成し、このクビレ部をチャック機構により別
途把持して単結晶を引上げるものである。チャック機構
としては、クビレ部を周囲からクランプする複数の爪部
材がある。複数の爪部材は種結晶、即ち種ホルダー及び
引上げ軸と同期して回転しながら上昇することにより単
結晶の引上げを行う。
【0006】この引上げ技術は、チャック機構が単結晶
の荷重を負担して、種絞り部に付加される荷重を取り除
くので、12インチを超える単結晶の育成も可能にする
が、特公平5−65477号公報等に記載された初期の
技術では、チャック機構は種ホルダーと一体になってい
る。この構造によると、チャック機構による引上げ時
に、チャック機構は種ホルダーと完全に同期して回転及
び上昇を行う。しかし、種結晶を原料融液に浸漬すると
きやその前後においては、チャック機構が原料融液に接
近し、1000℃を超える高温の雰囲気に晒されるた
め、そのチャック機構によって原料融液が金属汚染され
る問題がある。また、その汚染防止のために、モリブデ
ン材やモリブデンメッキをチャック機構に用いても、1
000℃を超える高温の雰囲気中では摺動部が焼き付い
て、把持動作を行うことができなくなる問題もある。
【0007】これらの問題を解決するものとして、チャ
ック機構を種ホルダーに対して独立に昇降させる技術が
ある。特開平9−227282号公報に記載されたこの
技術では、引上げ軸を昇降させるモータから独立したモ
ータによりチャック機構が昇降駆動される。これによれ
ば、原料融液の近傍までチャック機構を下降させる必要
がなくなり、単結晶の引上げ途中でその上端部を把持で
き、その把持までは、チャック機構を低温域に待機させ
ておくことができる。これにより、チャック機構は原料
融液から離れた低温域に一応保持され、チャック機構の
過熱と原料融液の汚染が抑制される。単結晶の上端部を
把持するとき及びそれ以降は、チャック機構が引上げ軸
と同期して上昇するため、チャック機構による引上げに
支障は生じない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−227282号公報に記載された従来技術でも、チ
ャック機構の過熱と原料融液の汚染は十分には抑制され
ないことが判明した。その理由は、チャック機構を把持
位置より上方に待機させると、把持位置への下降途中に
共振が生じ、有転位化が多発するため、チャック機構を
比較的低い把持位置に待機させなければならないからで
ある。チャック機構の下降過程で共振が発生する理由は
以下の通りである。
【0009】特開平9−227282号公報に記載され
た従来技術では、チャック機構を昇降させる機構が、引
上げ軸を回転させる機構と一体化されている。この一体
化により、チャック機構は常に引上げ軸と同期して回転
することになる。この引上げ軸とチャック機構の同期回
転動作は、単結晶を把持するときやその後の引上げでは
必要不可欠なものではあるが、一方ではチャック機構が
把持位置へ下降するときに、そのチャック機構を水平方
向に振動させる原因になる。
【0010】即ち、チャック機構はその昇降のために複
数本のワイヤにより吊り下げられており、そのワイヤを
下方へ送り出すことにより把持位置へ下降するが、その
機構が引上げ軸の回転機構と一体化されていることによ
り、この下降中もチャック機構は引上げ軸と同じ回転速
度で定速回転を行う。このとき、吊り下げワイヤの有効
長をL、重力加速度をgとすると、数式1が成立する。
【0011】
【数1】共振回転数=(1/2π)・(g/L)1/2
60rpm
【0012】チャック機構の下降中、吊り下げワイヤの
有効長Lは連続的に増加する。数式1は、チャック機構
の下降中の回転数が、引上げ軸の回転数に支配される一
定速度であれば、吊り下げワイヤの有効長Lが特定長に
なったときに、共振が生じることを表す。これは、チャ
ック機構が把持位置へ下降する途中に共振が起こり、そ
のチャック機構が水平方向に大きく振れ始めることを意
味する。一旦この振れが発生すると、チャック機構が引
上げ軸と同期して回転していても、単結晶の把持時には
その単結晶に水平方向の大きな外力が加わり、単結晶の
有転位化や結晶落下事故を生じる原因になる。
【0013】このように、特開平9−227282号公
報に記載された従来技術では、把持位置より上方にチャ
ック機構を待機させた場合は、待機位置から把持位置へ
下降する途中に共振が発生し、有転位化が多発するの
で、チャック機構を把持位置に待機させる必要があり、
その結果として、原料融液の汚染やチャック機構の熱劣
化が十分に抑制されないのである。
【0014】なお、把持位置を上げれば、待機位置も上
がるが、把持位置を上げた場合は、把持までに種絞り部
が破断し、単結晶が落下するおそれがある。このため、
把持位置は引上げ長に対する比率で言えば約50%以下
に制限される。このような低位置では、チャック機構が
原料融液から離れているとは言え、その距離はそれほど
大きくはなく、しかも待機時間が長いために、原料融液
の汚染やチャック機構の熱劣化が避けられない。
【0015】本発明の目的は、原料融液の汚染やチャッ
ク機構の熱劣化を低位に抑制でき、しかも、共振による
有転位化を防止できる単結晶育成装置及び方法を提供す
ることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の単結晶育成装置は、引上げ軸の下端に種結
晶を保持し、坩堝内の原料融液に種結晶を浸漬した状態
から引上げ軸を回転させながら上昇させることにより、
種結晶の下方に単結晶を育成する第1の引上げ手段と、
育成結晶の上端部を把持するチャック機構を引上げ軸と
同期して回転させながら上昇させることにより育成結晶
を引上げる第2の引上げ手段とを具備し、第2の引上げ
手段は、チャック機構の回転及び昇降を前記引上げ軸に
対して独立に制御できる構成としたものである。
【0017】また、本発明の単結晶育成方法は、上記単
結晶育成装置を用いて単結晶を育成する方法であって、
チャック機構によって育成結晶の上端部を把持するまで
は、チャック機構を把持位置より上方に待機させ、チャ
ック機構によって育成結晶の上端部を把持する際には、
非回転又は共振を生じない回転数でチャック機構を把持
位置まで降下させ、下降後は、チャック機構を引上げ軸
と同期して回転させながら上昇させるものである。
【0018】本発明の単結晶育成装置及び方法では、チ
ャック機構の回転及び昇降が引上げ軸の回転及び昇降に
対してそれぞれ独立に制御されるので、引上げ軸の回転
に依存せずにチャック機構の回転速度を設定することが
可能となる。このため、把持位置より上方にチャック機
構を待機させても、チャック機構が把持位置へ下降する
ときの回転数として、数式1を満足しないもの(0を含
む)を選択でき、下降時の共振を防止できる。その結
果、把持位置より上方にチャック機構を待機させること
が可能になる。
【0019】チャック機構の待機位置は、原料融液から
離れているほど好ましく、具体的には、育成結晶を引き
込むプルチャンバ内の上部が好ましい。雰囲気温度で言
えば500℃以下の場所が好ましい。
【0020】ちなみに、チャック機構による結晶把持位
置は、引上げ長の40〜50%が好ましく、具体的には
プルチャンバ内の下部あたりが好ましい。結晶把持が早
いとチャック機構が原料融液に接近し、遅いと種絞り部
の破断を生じる危険性がある。雰囲気温度で言えば30
0〜500℃の場所が好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の単結晶育成装置の実
施形態を示す装置構成図である。
【0022】本実施形態の単結晶育成装置は、メインチ
ャンバ10と、その上に連結された小径のプルチャンバ
20と、プルチャンバ20の上端部に取り付けられた回
転引上げ機構30とを備えている。
【0023】メインチャンバ10内には坩堝11が設置
されている。坩堝11は内側の石英坩堝を外側の黒鉛坩
堝で保持する2重構造である。石英坩堝内には、その外
側に配置されたヒータによりシリコンの原料融液40が
形成され、その原料融液40からシリコンの単結晶50
が引上げられる。ヒータの更に外側には、断熱材がメイ
ンチャンバ10の内面に沿って配置されている。
【0024】回転引き上げ機構30は、種結晶51を用
いて単結晶50の初期引上げを行う第1の引上げ手段
と、その単結晶50を途中から引上げる第2の引上げ手
段とを備えている。具体的には、プルチャンバ20の最
上部に第1回転ドラム31が同心状に取り付けられ、第
1ドラム31内には、第1ドラム31より小径の第2回
転ドラム32が同心状に配設されている。
【0025】第1回転ドラム31は、プルチャンバ20
の上方に配置された大径部31aと、その下方に連結さ
れてプルチャンバ20内に挿入された小径部31bとか
らなり、プルチャンバ20には回転自在に取り付けられ
ている。プルチャンバ20の上部外面には速度制御が可
能な第1モータ33が取り付けられている。第1モータ
33は、チェーン33′を介して第1回転ドラム31を
周方向に回転駆動する。
【0026】大径部31a内には、複数本のワイヤ3
4′,34′を同期して巻き取り且つ送り出す複数の第
1ウインチ34,34が設けられている。複数本のワイ
ヤ34′,34′は小径部31b内を通ってプルチャン
バ20内の中心線回りに対称的に垂下しており、その下
端部にはチャック機構35が結合されている。チャック
機構35は、単結晶50の上端部に形成されるクビレ部
52を把持できる公知の構造で、例えばプルチャンバ2
0の中心線周囲に対称的に配置された複数の可動爪3
5′,35′により構成され、遠隔から開閉操作され
る。
【0027】第2回転ドラム32は、第1回転ドラム3
1の大径部31a内に配設された大径部21aと、その
下方に連結されて第1回転ドラム31の小径部31b内
に挿入された小径部32bとからなる。第1回転ドラム
31の大径部31a内には第2モータ36が設けられて
いる。第2モータ36は、チェーン36′を介して第2
回転ドラム32を第1回転ドラム31内で周方向に回転
駆動する。
【0028】第2回転ドラム32の大径部32a内に
は、引上げ軸としてのワイヤ37′を巻き取り且つ送り
出す第2ウインチ37が設けられている。ワイヤ37′
は小径部32b,31b内を通ってプルチャンバ20内
の中心位置に垂下しており、その下端部には、種結晶5
1を保持する種ホルダー38が結合されている。
【0029】第2回転ドラム32、第2モータ36、第
2ウインチ37及び種ホルダー38は、種結晶51を用
いて単結晶50の初期引上げを行う第1の引上げ手段に
属し、第1回転ドラム31、第1モータ33、第1ウイ
ンチ34及びチャック機構35は、単結晶50を途中か
ら引上げる第2の引上げ手段に属する。この第2の引上
げ手段は、第1の引上げ手段から独立したウインチ及び
モータを備えているため、種ホルダー38(引上げ軸)
の昇降及び回転から独立して、チャック機構35の昇降
及び回転を行うことができる。
【0030】次に、上記単結晶育成装置を使用して単結
晶50を育成する具体的方法を、本発明の単結晶育成方
法の実施形態として説明する。
【0031】メインチャンバ10内及びプルチャンバ2
0内を真空排気し、所定の減圧雰囲気に保持する。坩堝
11内に原料融液40を形成する。このとき、チャック
機構35及び種ホルダー38はプルチャンバ20内の最
上部で待機している。また、種ホルダー38には種結晶
51が保持されている。
【0032】坩堝11内に原料融液40が形成される
と、第2ウインチ37を作動させてワイヤ37′を下方
に送り出し、種ホルダー38及び種結晶51を下降させ
る。種結晶51を原料融液40に漬けた後、第2ウイン
チ37を逆方向に作動させ、単結晶50の引上げを開始
する。このとき、第2モータ36を作動させてワイヤ3
7′、種ホルダー38及び種結晶51を所定速度で回転
させる。また、坩堝11を逆方向に回転させる。
【0033】引上げ開始時に種結晶51の上昇速度等を
制御して種絞りを行う。種絞りを終え、増径に移行した
後、再び縮径を行い、増径に戻すことにより、単結晶5
0の上端部にクビレ部52を形成する。
【0034】単結晶50の引上げが進み、その上端部が
1000℃以下の低温域、例えばプルチャンバ20の下
端部内に達すると、第1ウインチ34を作動させてチャ
ック機構35を上方の退避位置から単結晶50の上端部
と同じレベルまで下降させる。このとき、第1モータ3
3を作動させてチャック機構35を引上げ中の種ホルダ
ー38と同方向に回転させるか、第1モータ33を作動
させずにチャック機構35を下降させる。チャック機構
35を回転させるときは、その回転数として数式1を満
足しないものを選択する。これにより、チャック機構3
5が下降するときの共振が防止される。チャック機構3
5を回転させないときも下降中の共振が防止される。
【0035】チャック機構35が単結晶50の上端部と
同じレベルまで下降すると、第1ウインチ34を逆方向
に作動させて、チャック機構35を種結晶51と同期し
て上昇させる。また、第1モータ33の作動により、チ
ャック機構35を種結晶51と同期して回転させる。そ
して、チャック機構35により、単結晶50の上端部に
形成されたクビレ部52を把持し、チャック機構35に
よる単結晶50の引上げを開始する。
【0036】これにより、単結晶50が大重量の場合
も、種絞り部の破断による単結晶50の落下が防止さ
れ、所定長の引上げが可能となる。また、チャック機構
35は把持まではプルチャンバ20内の最上部で待機
し、把持のときもプルチャンバ20内の最下部までしか
下降しないので、チャック機構35による原料融液40
の汚染及びチャック機構35の過熱による動作不良等が
効果的に抑制される。更に、チャック機構35を把持位
置より上方に待機させるにもかかわらず、把持位置まで
下降するときの共振も前述した通り確実に防止されるの
で、その共振による有転位化が防止される。
【0037】
【実施例】8インチのシリコン単結晶を1000mm育
成する場合に上記単結晶育成方法を実施して、その単結
晶を把持するまでチャック機構をプルチャンバ内の最上
部(雰囲気温度約100℃)に待機させ、そこから把持
位置まで数式1を満足しない回転数(2rpm)で下降
させた。ちなみに、このときの引上げ軸(種ホルダー)
の回転数は15rpmである。また、把持位置はプルチ
ャンバ内の最下部(雰囲気温度約500℃)であり、引
上げ長に対する比率では50%である。
【0038】育成結晶のボトム部から切り出したウエー
ハ中の重金属汚染の指標となるライフタイムを測定し
た。その測定結果を図2に本発明例として示す。また、
単結晶育成での有転位化率を調査した結果を図3に本発
明例として示す。
【0039】参考例として、チャック機構を用いずに単
結晶の育成を行った。そのときの結果を図2及び図3に
示す。
【0040】比較例1として、チャック機構を、把持位
置であるプルチャンバ内の最下端部に待機させた。待機
時間は原料溶解から単結晶を把持するまでの約20時間
であった。そのときの結果を図2及び図3に示す。
【0041】比較例2として、チャック機構を結晶把持
までプルチャンバ内の最上部に待機させ、把持の際にチ
ャック機構を把持位置まで引上げ軸(種結晶)と同期回
転させながら下降させた。そのときの結果を図2及び図
3に示す。
【0042】図2及び図3から分かるように、チャック
機構をプルチャンバ内の最上部に待機させ、そこから把
持位置まで数式1を満足しない回転速度で下降させる本
発明例では、チャック機構を使用するにもかかわらず、
原料融液の重金属汚染及び有転位化はチャック機構を使
用しない場合と同程度に抑制されている。
【0043】しかしながら、チャック機構をプルチャン
バの最下部内に待機位置させた比較例1では、チャック
機構を使用したことによる有転位化は殆ど発生していな
いが、チャック機構を使用したことによる原料融液の重
金属汚染は明確に認められた。一方、チャック機構を把
持位置まで引上げ軸(種結晶)と同期回転させながら下
降させた比較例2では、チャック機構を使用したことに
よる原料融液の重金属汚染は殆ど発生していないが、下
降時の共振による有転位化が多発した。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の単結晶育成装置及び方法は、単結晶の上端部を把持す
るチャック機構の回転及び昇降を引上げ軸の回転及び昇
降に対してそれぞれ独立に制御することにより、共振に
よる有転位化を防止できるので、把持位置より上方にチ
ャック機構を待機させることが可能となる。その結果、
チャック機構を使用したことによる原料融液の重金属汚
染やチャック機構自体の熱劣化等を効果的に抑制でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の単結晶育成装置の実施形態を示す装置
構成図である。
【図2】本発明による効果を、ウエーハのライフタイム
により示す図表である。
【図3】本発明による効果を、有転位化率により示す図
表である。
【符号の説明】
10 メインチャンバ 11 坩堝 20 プルチャンバ 30 回転引上げ機構 31 第1回転ドラム 32 第2回転ドラム 33 第1モータ 34 第1ウインチ 34′ ワイヤ 35 チャック機構 36 第2モータ 37 第2ウインチ 37′ ワイヤ(引上げ軸) 38 種ホルダー 40 原料融液 50 単結晶 51 種結晶 52 クビレ部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引上げ軸の下端に種結晶を保持し、坩堝
    内の原料融液に種結晶を浸漬した状態から引上げ軸を回
    転させながら上昇させることにより、種結晶の下方に単
    結晶を育成する第1の引上げ手段と、 育成結晶の上端部を把持するチャック機構を引上げ軸と
    同期して回転させながら上昇させることにより育成結晶
    を引上げる第2の引上げ手段とを具備し、 第2の引上げ手段は、チャック機構の回転及び昇降を前
    記引上げ軸に対して独立に制御できることを特徴とする
    単結晶育成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の単結晶育成装置を用い
    て単結晶を育成する方法であって、チャック機構によっ
    て育成結晶の上端部を把持するまでは、チャック機構を
    把持位置より上方に待機させ、チャック機構によって育
    成結晶の上端部を把持する際には、非回転又は共振を生
    じない回転数でチャック機構を待機位置から把持位置ま
    で下降させ、下降後は、チャック機構を引上げ軸と同期
    して回転させながら上昇させることを特徴とする単結晶
    育成方法。
JP10260288A 1998-09-14 1998-09-14 単結晶育成装置及び方法 Pending JP2000086386A (ja)

Priority Applications (2)

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