JP3050135B2 - 単結晶引き上げ方法及び単結晶引き上げ装置 - Google Patents

単結晶引き上げ方法及び単結晶引き上げ装置

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JP3050135B2 JP8249155A JP24915596A JP3050135B2 JP 3050135 B2 JP3050135 B2 JP 3050135B2 JP 8249155 A JP8249155 A JP 8249155A JP 24915596 A JP24915596 A JP 24915596A JP 3050135 B2 JP3050135 B2 JP 3050135B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単結晶引き上げ方
法及び単結晶引き上げ装置に関し、より詳細には、チョ
クラルスキー法(以下、CZ法と記す)に代表される引
き上げ法により、シリコン等からなる単結晶を引き上げ
る際に使用される、単結晶引き上げ方法及び単結晶引き
上げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、LSI(大規模集積回路)等の回
路素子形成用基板の製造に使用されているシリコン単結
晶の大部分は、CZ法により引き上げられたシリコン単
結晶である。図5は、このCZ法に用いられる、従来の
単結晶引き上げ装置を模式的に示した断面図であり、図
中21は、坩堝を示している。
【0003】この坩堝21は、有底円筒形状の石英製坩
堝21aと、この石英製坩堝21aの外側に嵌合され
た、同じく有底円筒形状の黒鉛製坩堝21bとから構成
されており、また、黒鉛製坩堝21bは黒鉛製の嵌合部
材28aに嵌合されている。そして、これら坩堝21及
び嵌合部材28aは、図中の矢印方向に所定の速度で回
転する、支持軸28に支持されている。この坩堝21の
外側には、抵抗加熱式のヒータ22、ヒータ22の外側
には、保温筒27が同心円状に配置されており、坩堝2
1内にはこのヒータ22により溶融させた結晶用原料の
溶融液23が充填されている。また、坩堝21の中心軸
上には、引き上げ棒あるいはワイヤー等からなる、引き
上げ軸24が吊設されており、この引き上げ軸24の先
に、保持具34aを介して、種結晶35が取り付けられ
るようになっている。また、これら部材は、圧力の制御
が可能な水冷式のチャンバ39内に納められており、一
方、坩堝21上方でチャンバ39の外側には、光学的計
測手段19が配設されている。
【0004】上記した単結晶引き上げ装置30を用いて
単結晶36を引き上げる際には、まずヒータ22により
結晶用原料を溶融させ、チャンバ39内を減圧した後、
しばらく放置して溶融液23中のガスを十分に放出さ
せ、その後、不活性ガスを導入して減圧の不活性ガス雰
囲気とする。
【0005】次に、支持軸28と同一軸心で逆方向に所
定の速度で引き上げ軸24を回転させながら、保持具3
4aに取り付けられた種結晶35を降下させて溶融液2
3に着液させ、単結晶36の引き上げを開始する。次
に、種結晶35の先端に結晶を成長させてゆくが、この
とき、所定径になるまで結晶を細く絞り、ネック36a
を形成する(以下、この工程をネッキング工程と記
す)。
【0006】次に、ネック36aを所定の径まで成長さ
せ、ショルダ36bを形成した後、一定の径、所定長さ
のメインボディ36cを形成する。その後、単結晶36
の直径を徐々に絞って、単結晶36全体の温度を徐々に
降下させ、終端コーンを形成した後、単結晶36を溶融
液23から切り離す。なお、上記工程において、単結晶
36が形成される際の溶融液23表面における成長界面
(フュージョンリング)の輝度を光学的計測手段19に
より測定することにより、単結晶36の径を測定するこ
とができ、この測定結果に基づいて径の制御を行ってい
る。
【0007】上記した従来の単結晶引き上げ方法におい
ては、種結晶35を溶融液23に着液させた際、熱ショ
ックにより導入される転位を排除するため種結晶35の
下方にネック36aを形成していた。通常、このネック
36aの直径は3mm程度でその長さは30mm程度で
あり、直径が約6インチ、重量が80kg程度の単結晶
36を引き上げる際には、上記したネック36aの直径
であっても、引き上げる単結晶36を十分に支持するこ
とができた。
【0008】しかしながら、近年の半導体デバイスの高
集積化、低コスト化及び生産性の効率化に対応して、ウ
エハも大口径化が要求されてきており、最近では、例え
ば直径約12インチ(300mm)、重量が300kg
程度の単結晶36の製造が望まれている。この場合、従
来のネック36aの直径(通常3mm程度)では、ネッ
ク36aが引き上げられる単結晶36の重さに耐えられ
ずに破損し、単結晶36が落下してしまうという問題が
あった。
【0009】上記問題を解決するために、ネックの下に
一旦単結晶の径を次第に拡大させた拡大部を形成した
後、次第に径を縮小させた縮小部を形成し、この縮小部
を支持装置により支持しながら単結晶を引き上げる方法
が開示されている。
【0010】図6は、従来のこの種の単結晶支持装置が
組み込まれた単結晶引き上げ装置を模式的に示した断面
図であり(特公平7−515号公報)、図中51は坩堝
を示している。
【0011】略有底円筒形状の坩堝51内には単結晶原
料を溶融させた溶融液53が充填されるようになってい
る。坩堝51の上方には引き上げ用ワイヤ41aが吊設
されており、この引き上げ用ワイヤ41aはワイヤ駆動
部47により上下方向に移動させられると共に、矢印A
方向に回転させられるようになっている。引き上げ用ワ
イヤ41a下端部には略丸棒形状の引き上げ軸41bが
接続され、引き上げ軸41bの外方には略パイプ形状の
ロータ42がベアリング42aを介して回動可能に配設
されている。また引き上げ軸41b上部にはモータ43
が取り付けられ、モータ43はロータ42上部に連結さ
れる一方、受信部43aと電気的に接続されている。そ
して送信手段(図示せず)を用いて単結晶引き上げ装置
40の外方から送信された信号を受信部43aにおいて
受信すると、モータ43が駆動してロータ42が矢印B
またはC方向に回動するようになっている。またロータ
42の外周には雄ねじ部42bが形成され、雄ねじ部4
2bには略円板形状の支持部44aが螺合され、支持部
44a下部からは略円筒形状の把持ホルダ44bが延設
され、把持ホルダ44bの内面には上下方向のガイド溝
44cが対向して形成されている。また把持ホルダ44
b下部には複数個の切り欠き部44dが形成され、切り
欠き部44d内には爪部44eが回動可能に枢支され、
把持ホルダ44b下端部にはストッパ部44fが形成さ
れており、爪部44eは上方への回転が可能である一
方、下方への回転がストッパ部44fにより規制される
ようになっている。把持手段44は、これら支持部44
a、把持ホルダ44b、爪部44e、ストッパ部44f
等を含んで構成されている。他方、引き上げ軸41b下
端部には保持具41cが連結され、保持具41cの外周
にはフランジ45が固定され、このフランジ45先端部
はガイド溝44c内に上下方向摺動可能に係合してお
り、ロータ42が回転すると、把持手段44の回転が規
制されつつ、把持手段44が上下方向に移動するように
なっている。そして、単結晶支持装置40aは、これら
引き上げ軸41b、ロータ42、モータ43、把持手段
44、フランジ45等を含んで構成されている。また、
保持具41c下端部には種結晶41dが取り付けられて
いる。
【0012】このように構成された単結晶引き上げ装置
40を用いて単結晶46を引き上げる場合、モータ43
を正転駆動させてロータ42を例えば矢印B方向に回転
させ、これに螺合された把持手段44を上方に移動させ
ておく。次にワイヤ駆動部47を駆動させ、引き上げ用
ワイヤ41a、引き上げ軸41bを介して保持具41c
を下方に移動させ、種結晶41dを溶融液53に浸漬す
る。次にワイヤ駆動部47を駆動させ、引き上げ用ワイ
ヤ41aを回転させつつ比較的速い速度で引き上げてゆ
くと、種結晶41d下端部からネック46aが形成され
る。次に速度を次第に遅くしながら引き上げ用ワイヤ4
1aを引き上げてゆくと、次第に大きい直径を有する拡
大部46bがネック46aの下方に形成される。この後
再び比較的速い速度で引き上げ用ワイヤ41aを引き上
げると、拡大部46bよりも小さい直径の縮小部46c
がこの下方に形成され、次に速度を次第に遅くしながら
引き上げてゆくと、ショルダ部46dが縮小部46cの
下方に形成される。このとき前記送信手段を用いて受信
部43aに信号を送信すると、モータ43が逆転駆動し
てロータ42が矢印C方向に回転し、把持手段44が下
方に移動させられ、爪部44eが拡大部46b先端に当
接して、爪部44eが拡大部46bを逃げるかたちで相
対的に上方へ回転させられた後、縮小部46cに係合す
る。次に、モータ43を停止させた後、所定速度で引き
上げ用ワイヤ41aを引き上げてゆくと、単結晶支持装
置40aにより把持された状態で、所定直径のメインボ
ディ46eがショルダ部46dの下方に形成されてゆ
く。次に坩堝51内の溶融液53が所定量以下になった
ところで、比較的速い速度で引き上げ用ワイヤ41aを
引き上げると、テール部(図示せず)が形成されて溶融
液53から切り離され、単結晶46の引き上げが終了す
る。
【0013】上記単結晶引き上げ装置40を用いること
により、大型の単結晶46の引き上げが可能になるが、
従来の単結晶引き上げ装置30の場合と同様に、光学的
計測手段19を用いて径の制御を行おうとすると、縮小
部46cを形成する際、成長界面は拡大部46bにより
隠されてしまうため、フュージョンリングを観察するこ
とができない。従って、縮小部46cを形成する際に、
光学的計測手段19を用いて単結晶46の径を制御する
ことが難しくなり、所定の形状を有する縮小部46cを
形成するのが難しいという課題があった。また、縮小部
46cの形状の制御が難しいため、溶融液53の温度等
の条件が変化した際に対応しにくく、そのため縮小部4
6cに転位が導入され易いという課題もあった。
【0014】また、上記したように、縮小部46cを保
持しながら単結晶46を引き上げるる従来の単結晶引き
上げ装置40(図6)等は、その機構が複雑で、溶融液
53のすぐ上方の高温の雰囲気中にこのような複雑な単
結晶支持装置40aを配置した場合、故障等が発生し易
いという課題もあった。
【0015】また、縮小部を保持するための機構と単結
晶を引き上げるための引き上げ軸とが独立に昇降する単
結晶引き上げ装置も開示されているが、これらの装置に
おいては、昇降速度や回転数の同期をとるのが難しく、
また、中心軸にわずかのずれが生じても単結晶を確実に
保持するのが難しいという課題もあった。
【0016】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あり、単結晶の縮小部を形成する際の径の制御を安定的
に行うことができる単結晶の引き上げ方法を提供するこ
とを目的の一つとしている。
【0017】また、本発明は、その機構が比較的簡単で
あり、高温の雰囲気中においても故障等が生じにくく、
引き上げの初期段階において保持具と単結晶保持手段と
の一体化を図ることにより、回転速度や回転数の同期を
特別にとる必要がなく、中心軸のずれ等も生じず、縮小
部の径や長さに多少の変化が生じた場合にも、確実に縮
小部を保持することができる単結晶引き上げ装置を提供
することも目的の一つとしている。
【0018】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記目的を
達成するために、本発明に係る単結晶引き上げ方法は、
坩堝の上方に配設された光学的計測手段により溶融液界
面の単結晶の径を計測し、その径を制御しながら引き上
げる方法を用い、坩堝内の溶融液に種結晶を浸漬した
後、該種結晶を回転させながら前記種結晶の下方にネッ
クを形成するネッキング工程、該ネッキング工程の後一
旦単結晶の直径を徐々に拡大させる拡大部形成工程、及
び該拡大部形成工程の後単結晶の直径を徐々に縮小させ
る縮小部形成工程を含んだ単結晶の引き上げ方法におい
て、その径を前記光学的計測手段により常時測定しなが
ら前記縮小部を形成することを特徴としている。
【0019】上記単結晶引き上げ装置によれば、前記縮
小部を形成する際に、フュージョンリングにより、常
時、その径を測定することができるため、前記縮小部の
形状を精度よく制御することができ、溶融液の温度等が
変化した際にも的確に対応できるため、縮小部の形成時
に転位が導入されることはなく、転位等の欠陥を含まな
い単結晶を引き上げることができる。
【0020】また、本発明に係る単結晶引き上げ装置
(1)は、種結晶の下方にネックを有し、該ネックの下
方に拡大部及び縮小部を有する単結晶における前記縮小
部を保持しながら引き上げる単結晶保持手段を備えた単
結晶引き上げ装置において、前記単結晶保持手段を構成
し、前記単結晶の縮小部に係合する係合部を待機位置か
ら縮小部係合位置に移動させる押圧手段を備えているこ
とを特徴としている。
【0021】また、本発明に係る単結晶引き上げ装置
(2)は、上記単結晶引き上げ装置(1)において、単
結晶保持手段における係合部が平面視略V字形、U字
形、コの字形又は弧の形状をしていることを特徴として
いる。
【0022】上記単結晶引き上げ装置(1)又は(2)
によれば、単結晶保持手段を構成する係合部を、押圧手
段により待機位置から縮小部係合位置に移動させること
により、単結晶に形成された前記縮小部を前記係合部に
より確実に保持することができる。また、前記単結晶保
持手段は前記押圧手段により押圧するのみで、前記縮小
部に係合するという簡単な機構により構成されており、
また、係合部も前記縮小部の位置が少しずれた場合にも
確実に前記縮小部を保持できる形状となっており、高温
下においても故障がすくない。従って、上記単結晶引き
上げ装置を用いることにより、大重量の単結晶を安全か
つ確実に引き上げることができる。
【0023】また、本発明に係る単結晶引き上げ装置
(3)は、上記単結晶引き上げ装置(1)又は(2)に
おいて、種結晶保持具と単結晶保持手段との一体化が図
られた後、係合部が縮小部に係合させられるように構成
されていることを特徴としている。
【0024】上記単結晶引き上げ装置(3)によれば、
単結晶引き上げの初期に近い段階で前記保持具と前記単
結晶保持手段とが一体化するので、回転速度や回転数の
同期を特別にとる必要がなく、中心軸のずれ等も生じに
くく、容易に特性に優れた単結晶を引き上げることがで
きる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る単結晶引き上
げ方法及び単結晶引き上げ装置の実施の形態を、図面に
基づいて説明する。
【0026】本実施の形態に係る単結晶引き上げ方法及
び単結晶引き上げ装置は、12インチ以上の大口径、大
重量の単結晶の引き上げを前提としている。
【0027】図1は、実施の形態に係る単結晶引き上げ
装置を模式的に示した縦断面図であり、図2は、前記単
結晶引き上げ装置を構成する単結晶保持手段の近傍を、
模式的に示した部分断面側面図である。また、図3は、
図2におけるIII −III 線断面図であり、図4は、前記
単結晶保持手段を模式的に示した平面図である。
【0028】本実施の形態に係る単結晶引き上げ装置1
0においては、図1に示したようにネック26aの下方
に拡大部26b及び縮小部26cを有する単結晶26を
引き上げる際に、縮小部26cを保持しながら引き上げ
る単結晶保持手段11を備えているが、その他の部材は
図5に示した単結晶引き上げ装置30と同様に構成され
ている。従って、単結晶保持手段11及び単結晶保持手
段11に関係する部材以外の説明を、ここでは省略す
る。
【0029】単結晶保持手段11は、係合部12、アー
ム部13a、13b、支持棒14a、14b、支持部材
15、円板16、及びガイド17により構成されてお
り、これら単結晶保持手段11は、単結晶26を所定の
位置に引き上げるまでは所定の位置で待機するようにな
っている。
【0030】ガイド17はプルチャンバ29a下部の左
右の内壁に設置され、円板16がこのガイド17上に載
置されている。円板16は、ガイド17の下方には移動
しないが、上方には自由に移動できるようになってい
る。図4に示したように、円板16の中心部分には円筒
形状の支持部材15が固定され、円板16及び支持部材
15の中心軸部分には貫通孔15a、16aが形成さ
れ、引き上げ軸24が貫通している。また、支持部材1
5には、中心軸を通るように水平方向に2つの貫通孔1
5b、15cが形成され、2本の支持棒14a、14b
が左右から貫通している。この2本の支持棒14a、1
4bは、略平行に位置し、下端に屈曲部130a、13
0bを有する略棒状のアーム部13a、13bの上端部
にネジ止め固定されている。アーム部13a、13b下
端の屈曲部130a、130bには、図3に示したよう
に平面視V字形状の係合部12が固定されている。ま
た、アーム部13a、13bは、円板16に形成された
わずかに屈曲した細長い形状の貫通孔16b、16cを
貫通している。貫通孔16b、16cは、アーム部13
a、13bの位置を制御するために屈曲した形状となっ
ており、アーム部13a、13bは貫通孔16b、16
cが形成された位置よりも少し外側に広がった形状で形
成されているため、貫通孔16b、16cの左側の端部
160b、160c及び右側の端部165b、165c
で仮固定できるようになっている。単結晶26の引き上
げ前や、引き上げを開始してからしばらくの間は、図2
に仮想線で示したように、アーム13a、13bを端部
160b、160cの位置に仮固定し、待機位置で待機
させておき、単結晶26を保持する必要が生じた場合に
は、プルチャンバ29aの最下端に配置した押圧手段
(図示せず)を構成する押圧部材18を内側に押し出す
ことにより、アーム13a、13bを端部165b、1
65cの方にずらせ、縮小部係合位置にする。上記操作
により、アーム部13a、13bの下端に固定された係
合部12が単結晶26に形成された縮小部26cに係合
し、単結晶26を保持する。この後、単結晶保持手段1
1は単結晶26を保持した状態で、保持具24aや引き
上げ軸24等と一体化し、引き上げ軸24を引き上げる
につれ、上昇していく。
【0031】次に、単結晶保持手段11を使用した単結
晶の引き上げ方法について説明する。単結晶26の引き
上げを行う前の段階において、単結晶保持手段11をチ
ャンバ29内に設置し、アーム13a、13bを円板の
貫通孔16b、16cの端部160b、160cの部分
に仮固定し、待機位置にしておく。引き上げ軸24は支
持部材15及び円板16の貫通孔15a、16aを貫通
し、引き上げ軸24の下端には種結晶25を保持した保
持具24aが吊設されている。保持具24a等は通常の
単結晶引き上げ装置30と同様に回転や引き上げを自由
に行うことができる。また、この単結晶引き上げ装置1
0には、引き上げる単結晶26の径を制御するために、
単結晶26の径を測定する光学的計測手段19が設置さ
れている。
【0032】まず、従来の方法と同様に坩堝21の溶融
液23に種結晶25を着液させ、種結晶25の下方にネ
ック26aを形成する。次に、光学的計測手段19によ
り径を測定しながら引き上げ軸24の引き上げ速度を遅
くし、径を次第に大きくして拡大部26bをネック26
aの下方に形成する。次に、再び比較的速い速度で引き
上げ軸24を引き上げ、拡大部26bよりも小さい直径
の縮小部26cを下方に形成する。このとき、光学的計
測手段19により、常時、フュージョンリングが観察で
きるような形状に縮小部26cを形成する。すなわち、
図1に示したように、光学的計測手段19の光軸と水平
面とのなす角度をθm としたとき、縮小部26cの断面
の表面部分を構成する直線と水平面とのなす角度θs
角度θmよりも大きくなるように、縮小部26cを形成
する。
【0033】具体的には、拡大部26bの最大径をD
1 、縮小部26cの断面を構成する線分Zを延長したと
きに交差する点までの長さをLとしたとき、下記の数1
式で表されるtanθs がtanθm よりも大きくなる
ように、縮小部26cを形成すればよい。
【0034】
【数1】L/0.5D=2L/D=tanθs 上記形状の縮小部26cを形成することにより、縮小部
26cを形成する間、常時、フュージョンリングを観察
することができるので、縮小部26cの径の制御を容易
に行うことができ、溶融液23の温度等の条件の変化に
も対応し易く、縮小部26cに転位が導入されるのを防
止することができる。
【0035】縮小部26cを形成した後、引き上げ速度
を次第に遅くすることにより、ショルダ26dを形成
し、次に一定直径のメインボディ26eを形成する。そ
して、ある程度の高さまで保持具24aが上昇すると、
保持具24aが単結晶保持手段11を構成する円板16
に当接するようになる。このとき、係合部12を縮小部
係合位置に移動させると、係合部12が縮小部26cに
丁度係合するように種結晶25から縮小部26までの長
さを制御しておく。従って、押圧部材18を用いてアー
ム部13及び係合部12を待機位置から縮小部係合位置
に移動させると、係合部12が縮小部26cに係合し、
単結晶26を保持するようになる。なお、縮小部26の
位置が多少ずれても、係合部12はV字形状をしている
ので、縮小部26cを確実に係合、保持することができ
る。
【0036】この後、保持具24aや引き上げ軸24等
と単結晶保持手段11とは一体化し、引き上げ軸24を
引き上げるに従って単結晶保持手段11も同速度で上昇
する。また、引き上げ軸24を回転させることにより、
単結晶保持手段11も同速度で回転する。従って、この
後は、従来の場合と同様の条件で単結晶26を引き上げ
ればよく、引き上げの際、単結晶26は単結晶保持手段
11により保持されているため大重量の単結晶26であ
っても、破損等の事故を発生させることなく、容易に引
き上げることができる。また、何らかの原因で、ネック
26aが破損した場合でも、単結晶26は単結晶保持手
段11により保持されているため落下することはなく、
そのまま安全に引き上げを続行することができる。
【0037】上記したように、保持具24aが円板16
に当接した後は、保持具24a等と単結晶保持手段11
とが一体化するため、あらためて別の操作を行わなくて
も昇降速度や回転数の同期がとれており、引き上げ軸2
4と単結晶保持手段11との中心軸がずれるという虞れ
もない。また、単結晶保持手段11の機構が比較的簡単
であるため、高温の雰囲気中においても故障等が生じに
くい。
【0038】上記実施の形態においては、アーム部13
a、13bの下端に配設された係合部12の形状として
平面視略V字形のものを使用しているが、縮小部26c
を係合することができる形状であれば、係合部12の形
状はV字形のものに限られない。従って、別の実施の形
態においては、係合部12の形状が平面視略U字形、コ
の字形、又は円を構成する弧の形状等であってもよい。
【0039】また、アーム部13a、13bを待機位置
から縮小部係合位置に移動させる手段も、図2に示した
押圧部材18を含む押圧手段に限られず、アーム部13
a、13bに固定された支持棒14a、14bに歯車を
配設し、円板16上に固定された歯車を有するモータと
組み合わすことにより支持棒14a、14bを回転さ
せ、アーム部13a、13bを移動させるようにしても
よい。
【0040】
【実施例及び比較例】以下、実施例に係る単結晶引き上
げ方法及び単結晶引き上げ装置を図面に基づいて説明す
る。また、比較例として、実施例の場合と同様の装置を
用い、縮小部の径を急激に減少させた場合についても説
明する。なお、実施例1及び比較例1の場合、図1〜図
4に示した単結晶引き上げ装置10を用い、単結晶26
の引き上げを行った。表1〜表5にその条件を記載す
る。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】<実施例1及び比較例1の結果>上記実施
例1の場合に形成した縮小部26cは、上記表5に示し
たように、最大径D1 が40mmで最小径D2 が10m
m、その高さが50mmである。従って、長さLは6
6.7mmとなり、数1式よりtanθs は3.35で
あり、光学的計測手段19の光軸が水平面となす角の正
接値(tanθm )の2.144よりも大きく、縮小部
26cを形成する間、フュージョンリングにより径を測
定することができ、縮小部26cの径の制御を行うこと
ができた。そのため、単結晶26に転位が導入されるこ
とはなく、欠陥等のない単結晶26を引き上げることが
できた。また、保持具24aが円板16に当接した直後
に係合部12を縮小部26cに係合させ、その後保持具
24a等が単結晶保持手段11と一体化した状態で単結
晶を引き上げたが、引き上げ時及び取り出し時にもネッ
ク26aが破断することはなく、安全に引き上げ作業を
行うことができた。さらに、引き上げた単結晶26のネ
ック26aを人為的に破断したが、単結晶26が落下す
ることはなく、単結晶保持手段11による単結晶26の
保持が確実に行われていることを確認することができ
た。
【0047】一方、比較例の場合には、拡大部26b形
成の後、引き上げ速度を上げ、急激に縮小部26cの径
をしぼった。上記操作により、最大径D1 が40mmで
最小径D2 が10mm、その高さが20mmの形状を有
する縮小部26cが形成された。前記寸法より、長さL
は26.7mmとなり、数1式よりtanθs は1.3
4で、tanθm の2.144よりも小さい値となっ
た。そのため、縮小部26cを形成する際には、光学的
計測手段19でフュージョンリングを測定することによ
り径を測定することができず、径の制御を適切に行うこ
とができなかったため、引き上げた単結晶には、40%
の割合で転位が導入されていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る単結晶引き上げ装置
を、模式的に示した縦断面図である。
【図2】実施の形態に係る単結晶引き上げ装置を構成す
る単結晶保持手段の近傍を、模式的に示した部分断面側
面図である。
【図3】図2におけるIII −III 線断面図である。
【図4】実施の形態に係る単結晶引き上げ装置を構成す
る単結晶保持手段を、模式的に示した平面図である。
【図5】従来の単結晶引き上げ装置を、模式的に示した
断面図である。
【図6】従来の別の単結晶引き上げ装置を、模式的に示
した断面図である。
【符号の説明】
10 単結晶引き上げ装置 11 単結晶保持手段 12 係合部 18 押圧部材 19 光学的計測手段 21 坩堝 23 溶融液 25 種結晶 26 単結晶 26a ネック 26b 拡大部 26c 縮小部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 坩堝の上方に配設された光学的計測手段
    により溶融液界面の単結晶の径を計測し、その径を制御
    しながら引き上げる方法を用い、坩堝内の溶融液に種結
    晶を浸漬した後、該種結晶を回転させながら前記種結晶
    の下方にネックを形成するネッキング工程、該ネッキン
    グ工程の後一旦単結晶の直径を徐々に拡大させる拡大部
    形成工程、及び該拡大部形成工程の後単結晶の直径を徐
    々に縮小させる縮小部形成工程を含んだ単結晶の引き上
    げ方法において、その径を前記光学的計測手段により常
    時測定しながら前記縮小部を形成することを特徴とする
    単結晶引き上げ方法。
  2. 【請求項2】 種結晶の下方にネックを有し、該ネック
    の下方に拡大部及び縮小部を有する単結晶における前記
    縮小部を保持しながら引き上げる単結晶保持手段を備え
    た単結晶引き上げ装置において、前記単結晶保持手段を
    構成し、前記単結晶の縮小部に係合する係合部を待機位
    置から縮小部係合位置に移動させる押圧手段を備えてい
    ることを特徴とする単結晶引き上げ装置。
  3. 【請求項3】 単結晶保持手段における係合部が平面視
    略V字形、U字形、コの字形又は弧の形状をしているこ
    とを特徴とする請求項2記載の単結晶引き上げ装置。
  4. 【請求項4】 種結晶保持具と単結晶保持手段との一体
    化が図られた後、係合部が縮小部に係合させられるよう
    に構成されていることを特徴とする請求項2又は請求項
    3記載の単結晶引き上げ装置。
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