JPH05270974A - 単結晶引上装置 - Google Patents

単結晶引上装置

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JPH05270974A
JPH05270974A JP9341092A JP9341092A JPH05270974A JP H05270974 A JPH05270974 A JP H05270974A JP 9341092 A JP9341092 A JP 9341092A JP 9341092 A JP9341092 A JP 9341092A JP H05270974 A JPH05270974 A JP H05270974A
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道夫 喜田
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武 佐藤
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健彰 佐平
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリコン単結晶棒にくびれを形成することな
くシリコン単結晶棒を支持することができる機構を備え
た単結晶引上装置を提供する。 【構成】 シリコン融液4を保持する石英坩堝3を回
転、昇降自在に設ける。このシリコン融液4から、その
半径が略一定のシリコン単結晶棒40を引き上げる引上
機構6を設ける。この引上機構6と連動し単結晶棒40
を支持する保持機構20を設ける。この保持機構20
は、単結晶棒の長さ方向に延在する結晶係合装置21
と、単結晶棒40のボディ面41を係止し、単結晶棒4
0を支持する下フック27と、結晶係合装置21の一部
に回動自在に設けられ、引上機構6の昇降用リング18
に連動し、上槓杆25,下槓杆26のてこ運動を介して
下フック27を動作させる上フック24と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CZ(Czochralski)
法による単結晶引上装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、大口径の円柱状シリコン単結晶棒
の製造に適したCZ法は、シリコン融液にシリコン単結
晶の種子結晶を浸し、この種子結晶を回転させながら徐
々に引き上げ、種子結晶と同じ結晶方位の大口径のシリ
コン単結晶棒を成長させるものである。この場合、種子
結晶に存在していた転位がシリコン単結晶棒中に伝播し
ないように、種子結晶から成長させるときシリコン単結
晶棒を一旦細く絞ってから太らせる、いわゆるダッシュ
ズネック(Dash's neck)を形成してシリコン単結晶棒
を無転位化させることが行われている。そして、このダ
ッシュズネックの直径は3〜4mm、その長さは数10
mm、その機械的強度は100〜200kgfであっ
た。この強度はシリコン単結晶棒の引張強度である。引
上中のシリコン単結晶棒に、捩れまたは横方向の力が加
わった場合には、ダッシュズネックが破損し、シリコン
単結晶棒がシリコン融液中に落下してしまい、単結晶引
上装置の破損、シリコン融液の流出、水蒸気爆発などの
危険が生じ、人身事故を招来する恐れもあった。
【0003】そこで、このような危険を防止するための
単結晶引上装置として、例えば、特開昭63−2529
91号公報、または、特開昭62−288191号公報
に記載されたものがある。特開昭62−288191号
公報の単結晶引上装置は、図4に示すように、シリコン
単結晶棒100のショルダ101にくびれ102を形成
した後、このくびれ102を把持することができるクラ
ンプアーム103を備えているものである。このクラン
プアーム103の先端をくびれ102に係止させながら
シリコン単結晶棒100を引き上げることにより、大重
量の大口径のシリコン単結晶棒を安全に製造するもので
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のCZ法の単結晶引上装置にあっては、クラン
プアーム103の先端をシリコン単結晶棒100のくび
れ102に係止させて、シリコン単結晶棒100を支持
しているので、予めシリコン単結晶棒100のショルダ
101にくびれ102を形成しなければならない。この
ため、シリコン単結晶棒100の引上速度、シリコン融
液104の温度などの制御をくびれ102の形成時に、
変更しなければならず、この変更が大変困難であるとい
う課題があった。
【0005】そこで、本発明は、シリコン単結晶棒にく
びれを形成することなくシリコン単結晶棒を支持するこ
とができる機構を備えた単結晶引上装置を提供すること
を、その目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の単結晶
引上装置においては、結晶融液を保持する坩堝と、この
結晶融液からその半径が略一定の単結晶棒を引き上げる
引上機構と、この引上機構と連動し上記単結晶棒を支持
する保持機構と、を備えた単結晶引上装置において、上
記保持機構は、上記単結晶棒の側壁に係合して、この単
結晶棒を支持する第1てこユニットと、上記引上機構に
連動し、上記第1てこユニットを動作させる第2てこユ
ニットと、を有するものである。
【0007】また、請求項2に記載の単結晶引上装置に
おいては、上記保持機構は、倍力ユニットを有し、この
倍力ユニットを介して、上記第2てこユニットの動作を
上記第1てこユニットに伝達するものである。
【0008】また、請求項3に記載の単結晶引上装置に
おいては、上記引上機構は、単結晶棒のダッシュズネッ
クに連結され昇降可能な第1引上ユニットと、この第1
引上ユニットから独立して昇降可能であり、上記第2て
こユニットを動作させる第2引上ユニットと、を含むも
のである
【0009】また、請求項4に記載の単結晶引上装置に
おいては、上記引上機構は、上記単結晶棒をその軸線回
りに回転させる回転手段を有するとともに、上記第1引
上ユニットおよび上記第2引上ユニットは、それぞれ引
上原動機を有し、これらの引上原動機は、上記回転手段
に保持されているものである。
【0010】また、請求項5に記載の単結晶引上装置に
おいては、上記第1引上ユニットおよび上記第2引上ユ
ニットはそれぞれワイヤを有し、これらのワイヤ同士の
捩れを防止する捩れ防止体を設けたものである。
【0011】また、請求項6に記載の単結晶引上装置に
おいては、上記保持機構は、水平面内で回動可能に設け
られた支持部材を有し、この支持部材に上記第1てこユ
ニットおよび上記第2てこユニットが支持されたもので
ある。
【0012】
【作用】請求項1に記載の発明に係る単結晶引上装置に
あっては、単結晶棒は引上機構により引き上げられる。
この引き上げの際には、保持機構の第2てこユニットが
引上機構の動作に連動する。この第2てこユニットのて
こ運動により、第1てこユニットが連動して動作する。
この第1てこユニットはてこ運動をして単結晶棒の側壁
に係合して、単結晶棒を保持する。
【0013】また、請求項2に記載の発明にあっては、
保持機構の第2てこユニットが引上機構の動作に連動す
る。この第2てこユニットのてこ運動により、倍力ユニ
ットが連動し、第2てこユニットのてこ運動の力を数倍
にする。この倍力ユニットの動作に第1てこユニットが
連動する。この結果、単結晶棒の保持する力をより安定
化することができる。また、倍力ユニットの倍力率を変
更することにより、引き上げる単結晶棒の重さに対応し
た保持が実現できる。
【0014】また、請求項3に記載の発明に係る単結晶
引上装置にあっては、第2引上ユニットは第1引上ユニ
ットの昇降運動に影響されることなく昇降する。そし
て、この第2引上ユニットの動作に基づいて第2てこユ
ニットが作動し、単結晶棒が保持される。この結果、単
結晶棒の引き上げと単結晶棒の保持とを互いに独立に制
御することができる。したがって、単結晶棒の引き上げ
を妨げることなく、単結晶棒を保持することができる。
【0015】また、請求項4に記載の発明に係る単結晶
引上装置にあっては、第1引上ユニットおよび第2引上
ユニットのそれぞれの回転速度および回転方向を同じに
することができる。したがって、単結晶棒の引き上げに
悪影響を及ぼすことなく、単結晶棒を保持することがで
きる。
【0016】また、請求項5に記載の発明に係る単結晶
引上装置にあっては、捩れ防止体を設けたため、第1引
上ユニットのワイヤと第2引上ユニットのワイヤとが絡
み合うことがない。第1引上ユニットによる単結晶棒の
引き上げは、第2引上ユニットを介しての単結晶棒の保
持に、左右されない。また、単結晶棒の引き上げによっ
て、第1てこユニットが単結晶棒に係止する位置がずれ
ることはない。よって第1てこユニットの単結晶棒の保
持が弱くなることはない。その結果、結晶融液中に単結
晶棒が落下することはない。
【0017】また、請求項6に記載の発明に係る単結晶
引上装置にあっては、引上機構による単結晶棒の軸線回
りの回転に連動して、保持機構の第1てこユニットおよ
び第2てこユニットを回動させることができる。この結
果、単結晶棒および第1てこユニットの回転速度および
回転方向が同じになる。したがって、単結晶棒を第1て
こユニットにより支持するとき、第1引上ユニットのワ
イヤは捩れることがない。この捩れによる単結晶棒の横
ゆれが防止できる。したがって、単結晶棒の引き上げに
悪影響を及ぼすことなく、単結晶棒を支持することがで
きる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の一実施例に係る単結晶引上装置の
断面図である。
【0019】この図に示すように、チャンバ(図示略)
内には回転自在であって、かつ、昇降自在に坩堝軸1が
直立した状態で設けられている。この坩堝軸1の上端に
は、有底円筒状の黒鉛サセプタ2が固定されている。こ
の黒鉛サセプタ2内には、石英坩堝3が着脱可能に保持
されている。この石英坩堝3も有底円筒状をなしてい
る。この石英坩堝3内には、メルト状態のシリコン融液
4が注入、保持されている。黒鉛サセプタ2の外側に
は、シリコン融液4の加熱用ヒータ5がこの黒鉛サセプ
タ2を取り囲むように配設されている。さらに、石英坩
堝3の上方には、その半径が略一定の(例えば口径8イ
ンチ)シリコン単結晶棒を引き上げるための引上機構6
が設けられている。
【0020】この引上機構6は、上記石英坩堝3の上方
に設けられて、回転自在なヘッド7を有している。この
ヘッド7には、1本の主ワイヤ8を巻取るための主モー
タ9と、2本の副ワイヤ10をそれぞれ巻取るための副
モータ11と、が固設されている。この主ワイヤ8は、
主ローラ12で方向を変え下方のシリコン融液4に向か
って下降するものである。このように垂下された主ワイ
ヤ8の一部(中間部分)は円板状の捩れ防止リング16
の中心部に固定され、さらに、この主ワイヤ8の固定部
より下側の部分は昇降用リング18の孔19に遊貫して
下方に垂下されている。そして、主ワイヤ8の下端に
は、シードチャック13を介してシリコン単結晶の種子
結晶14が取り付けられている。
【0021】図3に示すように、この捩れ防止リング1
6は円板状で、副ワイヤ10に対応して2個の孔17が
形成されている。この捩れ防止リング16の中心部にお
いて上記のように主ワイヤ8は固着されるものであり、
この中心部(ワイヤ8の固着部)を挟んで対向するよう
に上記2個の孔17は形成されている。この捩れ防止リ
ング16は、ヘッド7と昇降用リング18との間で副ワ
イヤ10が主ワイヤ8に対して捩れないようにするもの
である。主ワイヤ8は石英坩堝3の上方で、石英坩堝3
と反対方向に回転しつつ上下動するものである。
【0022】そして、副ワイヤ10も、それぞれ副モー
タ11により副ローラ15を介して石英坩堝3に向かっ
て下降するものである。これらの副ワイヤ10は、捩れ
防止リング16の上記2個の孔17をそれぞれ遊貫し
て、副ワイヤ10と共に回転自在の昇降用リング18の
上端に、主ワイヤ8と接触することなく固定されてい
る。すなわち、主ワイヤ8に対してはこの昇降用リング
18は自由な動作ができ、副ワイヤ10に対しては捩れ
防止リング16は自由な動作ができるものである。
【0023】石英坩堝3の上方でヘッド7の下方には、
シリコン単結晶棒の重量を支える保持機構20が設けら
れている。この保持機構20は、後述するように、上記
引上機構6の昇降用リング18と連動する構成である。
すなわち、この保持機構20は、鉛直方向に延在する軸
線を有する円筒体からなる結晶係合装置21を有してい
る。この結晶係合装置21は、チャンバに固定された水
平な支え板23に、ベアリング22を介してその軸線回
りに回転自在に支持されている。
【0024】図2に示すように、この結晶係合装置21
の内周壁には、上から下に向かって所定間隔離れて支持
部材28,31,34,37が順番に固着されている。
これらの支持部材28,31,34,37には、棒状の
上フック24、上槓杆25、下槓杆26、棒状の下フッ
ク27が、軸心29,32,35,38を回動中心とし
てそれぞれ軸着されている。詳しくは、上フック24は
その一端部が支持部材28に軸着されているとともに、
その他端部には第1ワイヤ30の一端が固定、連結され
ている。第1ワイヤ30の他端部は上槓杆25の一端部
に連結されている。上槓杆25の他端部は剛体であるリ
ンク33の一端部に軸着されている。リンク33の他端
部は下槓杆26の一端部に軸着されている。そして、下
槓杆26の他端部には第2ワイヤ36の一端が連結さ
れ、この第2ワイヤ36の他端は下フック27の一端部
に連結されている。下フック27の他端部は上述したよ
うに軸心38を介して支持部材37に回動自在に支持さ
れている。
【0025】さらに、上槓杆25にあっては、軸心32
から第1ワイヤ30との連結部までの間の距離に比べ
て、軸心32からリンク33までの連結部との距離が大
きく設定され、そのてこ比によって倍力が可能となって
いる。同様に、下槓杆26も、軸心35に対するリンク
33との連結部までの距離と、軸心35から第2ワイヤ
36との連結部までの距離と、の比に応じて倍力作用を
有するものである。すなわち、この保持機構20にあっ
て、上槓杆25および下槓杆25のてこ比を適宜設定す
ることにより、所望の倍力によりシリコン単結晶棒40
を支持可能とするものである。
【0026】これらの動きは、まず、上フック24が軸
心29を中心に図2にて時計回り方向に回動すると、上
槓杆25は、第1ワイヤ30を介して軸心32を中心に
同図にて反時計回り方向に回動する。この結果、リンク
33を介して下槓杆26が軸心35を中心に図2にて時
計回り方向に回動する。よって、第2ワイヤ36を介し
て下フック27も軸心38を中心に図2にて時計回り方
向に回動する。このとき、下フック27の一端部(先端
部)の突起39はシリコン単結晶棒40のボディ面41
に下方から接触、係合してこれを完全に保持する。この
シリコン単結晶棒40を保持する力は、上槓杆25およ
び下槓杆26のそれぞれのてこ作用により、上フック2
4が回転する力を数倍化したものとなっている。
【0027】また、上述したように、シリコン単結晶棒
40を下フック27により保持するとき、ベアリング2
2を介して結晶係合装置21は鉛直方向の軸線回りに回
転自在に支持されている。このため、上記昇降用リング
18に対してこの結晶係合装置21、保持機構20は全
体として一体に回転し、その回転速度および回転方向は
同じである。よって、この保持機構20によるシリコン
単結晶棒40の保持により主ワイヤ8が捩れたりするこ
とがない。また、この捩れによるシリコン単結晶棒40
の横ゆれが防止できる。なお、保持機構20は、シリコ
ン単結晶棒40を支持する上フック24と、この上フッ
ク24を動作させる下フック27と、この下フック27
の動作を上フック24に伝達する倍力ユニットの上槓杆
25、下槓杆26と、これらの上フック24、上槓杆2
5、下槓杆26、下フック27が支持され、水平面内で
回動可能に設けられた結晶係合装置21と、を有するも
のである。
【0028】次に、シリコン単結晶棒の引き上げ方法を
説明する。引き上げに先立って、黒鉛サセプタ2内にあ
る石英坩堝3内に高純度多結晶シリコン、および、ボロ
ンを高濃度にドープしたシリコン結晶の小片を入れる。
これら全体を坩堝軸1に取り付ける。チャンバ内を真空
装置で真空にした後これにアルゴンガスを供給し、チャ
ンバ内を10〜20Torrのアルゴン雰囲気にする。
ヒータ5に通電して石英坩堝3を加熱し原料のシリコン
等を溶融する。そして、シードチャック13にシリコン
単結晶の種子結晶14を取り付け、この種子結晶14を
シリコン融液4の液面の中心に接触させる。この接触と
同時に、モータで坩堝軸1を所定の坩堝回転速度で一方
向に回転させるともに、引上機構6のヘッド7により、
所定の結晶回転速度で種子結晶14を、他方向に回転さ
せながらゆっくり上昇させる。
【0029】そして、種子結晶14の下端に連続してダ
ッシュズネックを形成する。このダッシュズネックの大
径部の直径は10mm、その小径部の直径は3mmとす
る。この後、主ワイヤ8の引上速度を遅くし、シリコン
単結晶棒40の直径を増大してショルダを形成する。こ
の後、引上速度等を変化させて、シリコン単結晶棒40
のボディ(例えば口径200mm)を形成する。この引
き上げに際しては、シリコン単結晶棒40の引上成長に
伴って、副ワイヤ10に固着された捩れ防止リング16
と、主ワイヤ8に固着された昇降リング18と、は所定
間隔を保って、同じ回転速度、同じ方向に回転しながら
上昇する。このとき、保持機構20の上フック24は水
平になるように位置させている。次いで、昇降リング1
8の下部が保持機構20の上フック24の他端部に当
接、係合すると、上フック24はその軸心29を中心に
して図2にて時計回り方向に回転し始める。この回転に
連動し、上槓杆25は反時計回り方向に、下槓杆26は
時計回り方向に、下フック27も時計回り方向にそれぞ
れ回転する。
【0030】そして、上フック24の他端部は昇降リン
グ18の下部に係止し続けるので、結晶係合装置21は
昇降リング18と共に回転しながら上昇する。この副ワ
イヤ10による結晶係合装置21の上昇速度は、主ワイ
ヤ8によるシードリフトレートよりも速く設定する。結
晶係合装置21を上昇させる速度は、下フック27の突
起39がシリコン単結晶棒40のボディ面41と接触す
る1〜3mm程度手前で、シードリフトレートの1.0
2〜1.2倍程度に減速させる。そして、下フック27
の突起39が、シリコン単結晶棒40のボディ面41に
接触する。この接触面には、シリコン単結晶棒40の重
さと、上フック24,上槓杆25,下槓杆26,下フッ
ク27等による引上力と、が加わり、シリコン単結晶棒
40のボディ面41と下フック27の突起39との係合
が確実に保持され外れることがない。この係合した後
は、結晶係合装置21を上昇させる速度をシードリフト
レートと同じにする。この結果、結晶係合装置21は、
シリコン単結晶棒40を支持しながら回転上昇する。
【0031】したがって、シリコン単結晶棒40のショ
ルダに予め突部または係合部を形成することなく、シリ
コン単結晶棒40を引き上げながら保持することができ
る。倍力ユニットを構成する上槓杆25または下槓杆2
6のてこ比を変更することにより、シリコン単結晶棒4
0の重さに対応した力で保持することができる。また、
シリコン単結晶棒40の引き上げと、シリコン単結晶棒
40の保持とを互いに独立にして制御することができ
る。したがって、シリコン単結晶棒40の引き上げ動作
を妨げることなく、下フック27を回動させて、シリコ
ン単結晶棒40を保持することができる。また、主ワイ
ヤ8および副ワイヤ10のそれぞれの回転速度および回
転方向を同じにすることができる。したがって、シリコ
ン単結晶棒40の引き上げに悪影響を及ぼすことなく、
シリコン単結晶棒40を保持することができる。また、
捩れ防止リング16を用いたので、主ワイヤ8と副ワイ
ヤ10とが絡み合うことがない。よって、結晶係合装置
21の下フック27がシリコン単結晶棒40のボディ面
41に係止する位置がずれることはない。これらの結
果、下フック27のシリコン単結晶棒40の保持が弱く
なることはない。したがって、シリコン単結晶棒40が
シリコン融液4中に落下することはない。また、直径8
インチ、長さ2000mm、重さ150kgfのシリコ
ン単結晶棒40を安全に引き上げ成長させることができ
る。引き上げたシリコン単結晶棒は、無転位で、歪もな
い。なお、上フック24、上槓杆25、下槓杆26を用
いないで、昇降リング18と下フック27とをワイヤで
連結して、シリコン単結晶棒40を引き上げることも可
能である。
【0032】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明に係る単
結晶引上装置によれば、単結晶棒に突部または係合部を
予め形成することなく、単結晶棒を引き上げながら保持
することができる。また、引き上げる単結晶棒の重さに
対応した力で保持することができる。さらに、単結晶棒
の引き上げと単結晶棒の保持とを互いに独立に制御する
ことができ、かつ、引上機構および保持機構を同じ回転
速度、同じ方向に回動させながら昇降させることによ
り、単結晶棒の引き上げを妨げることなく、単結晶棒を
保持することができる。また、第1引上ユニットと第2
引上ユニットの各引上用のワイヤ同士が捻れないので、
第1引上ユニットによる単結晶棒の引き上げにおいて、
第2引上ユニットを介して第1てこユニットによる単結
晶棒に対する係止位置がずれない。さらに、第1てこユ
ニットの単結晶棒の保持が弱くなることはない。したが
って、結晶融液中に単結晶棒が落下することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る単結晶引上装置の断面
図である。
【図2】本発明の一実施例に係る単結晶引上装置の断面
図である。
【図3】本発明の一実施例に係る単結晶引上装置の要部
斜視図である。
【図4】従来例に係る単結晶引上装置の断面図である。
【符号の説明】
3 石英坩堝 4 シリコン融液(結晶融液) 6 引上機構 7 ヘッド(回転手段) 8 主ワイヤ(第1引上ユニットのワイヤ) 9 主モータ(第1引上ユニットの引上原動機) 10 副ワイヤ(第2引上ユニットのワイヤ) 11 副モータ(第2引上ユニットの引上原動機) 16 捩れ防止リング 20 保持機構 21 結晶係合装置(支持部材) 24 上フック(第2てこユニット) 25 上槓杆(倍力ユニット) 26 下槓杆(倍力ユニット) 27 下フック(第1てこユニット) 40 シリコン単結晶棒

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶融液を保持する坩堝と、 この結晶融液からその半径が略一定の単結晶棒を引き上
    げる引上機構と、 この引上機構と連動し上記単結晶棒を支持する保持機構
    と、を備えた単結晶引上装置において、 上記保持機構は、上記単結晶棒の側壁に係合して、この
    単結晶棒を支持する第1てこユニットと、 上記引上機構に連動し、上記第1てこユニットを動作さ
    せる第2てこユニットと、を有することを特徴とする単
    結晶引上装置。
  2. 【請求項2】 上記保持機構は、倍力ユニットを有し、 この倍力ユニットを介して、上記第2てこユニットの動
    作を上記第1てこユニットに伝達する請求項1に記載の
    単結晶引上装置。
  3. 【請求項3】 上記引上機構は、 単結晶棒のダッシュズネックに連結され昇降可能な第1
    引上ユニットと、 この第1引上ユニットから独立して昇降可能であり、上
    記第2てこユニットを動作させる第2引上ユニットと、
    を含む請求項1または請求項2に記載の単結晶引上装
    置。
  4. 【請求項4】 上記引上機構は、上記単結晶棒をその軸
    線回りに回転させる回転手段を有するとともに、 上記第1引上ユニットおよび上記第2引上ユニットは、
    それぞれ引上原動機を有し、これらの引上原動機は、上
    記回転手段に保持されている請求項3に記載の単結晶引
    上装置。
  5. 【請求項5】 上記第1引上ユニットおよび上記第2引
    上ユニットはそれぞれワイヤを有し、これらのワイヤ同
    士の捩れを防止する捩れ防止体を設けた請求項3または
    請求項4に記載の単結晶引上装置。
  6. 【請求項6】 上記保持機構は、水平面内で回動可能に
    設けられた支持部材を有し、 この支持部材に上記第1てこユニットおよび上記第2て
    こユニットが支持された請求項1〜請求項5のいずれか
    1項に記載の単結晶引上装置。
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