JP3396125B2 - 定電圧ダイオード - Google Patents

定電圧ダイオード

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JP3396125B2 JP07531496A JP7531496A JP3396125B2 JP 3396125 B2 JP3396125 B2 JP 3396125B2 JP 07531496 A JP07531496 A JP 07531496A JP 7531496 A JP7531496 A JP 7531496A JP 3396125 B2 JP3396125 B2 JP 3396125B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は定電圧ダイオードに
かかり、特に、出力電圧の制御性がよく、低出力電圧で
の温度係数を改善した定電圧ダイオードに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の定電圧ダイオード(ツェナーダイ
オード)を、図7の符号102で示すと、該ツェナーダ
イオード102は、高濃度のシリコン基板112を有し
ており、その表面からシリコン基板112とは反対の導
電型の不純物が拡散され、拡散層113が形成されてい
る。
【0003】このツェナーダイオード102では、拡散
層113とシリコン基板112とのpn接合を逆バイア
ス状態にして電流を流した場合、その両端に表れるツェ
ナー電圧は、流す電流の大きさによらずほぼ一定の値を
示すことから、従来より基準電圧源として広く使用され
ている。
【0004】また、電流値の変動があった場合ばかりで
なく、温度の変動があった場合でも一定の出力電圧を得
たい場合には、図8に示すように、前記ツェナーダイオ
ード102に、別途製造されたpn接合ダイオード12
2を直列接続し、ツェナー電圧の温度特性を、pn接合
ダイオード122の順方向電圧の温度特性で補償して、
全体の出力電圧が温度変化の影響を受けないようにした
回路が用いられていた。
【0005】しかしながら従来技術のツェナーダイオー
ド102の温度係数は、図9のグラフに示すように、5
V付近をゼロとして、それより大きい場合は正、それよ
り小さい場合は負となっており、他方、pn接合ダイオ
ード122の順方向降下電圧は室温で約0.7Vである
が、その電圧の温度による変動は、−2.0mV/℃程
度の大きさであるのが普通である。
【0006】従って、ツェナー電圧の温度変動が+2.
0mV/℃以下のツェナーダイオードでは、その温度係
数をpn接合ダイオードでは補償できず、全体の出力電
圧の温度係数をゼロにすることは不可能である。また、
5V以下の低電圧では、正の温度係数を持たせることも
不可能である。
【0007】更に、従来技術のツェナーダイオードで
は、非常に濃度の高い拡散層を形成しなければならず、
その濃度や拡散深さの制御が難しいため、出力電圧精度
にバラツキがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の諸問題を解決するために創作されたもので、その目的
は、出力電圧が5.5V以下であっても、ゼロまたは正
の温度係数を得ることができる定電圧ダイオードを提供
することにある。
【0009】本発明の他の目的は、出力電圧の精度がよ
く、また、出力電圧の経時変化が少なく、安定な定電圧
ダイオードを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、半導体基板とベース・コレ
クタ接合を作るベース拡散層と、前記ベース拡散層とベ
ース・エミッタ接合を作るエミッタ拡散層とを前記半導
体基板表面から拡散して形成する際、前記各拡散層を、
仮に、前記半導体基板側から前記ベース拡散層に少数キ
ャリアを注入した場合の電流増幅率が1.0を超える値
となるように構成し、前記ベース拡散層を浮遊電位に置
き、前記エミッタ拡散層と前記半導体基板の裏面との間
に電圧を印加して、前記ベース・コレクタ接合を順バイ
アスに、前記ベース・エミッタ接合を逆バイアスにして
電流を流したときに、前記エミッタ拡散層と前記半導体
基板の間に生じる出力電圧が、前記ベース・コレクタ接
合単独の順方向降下電圧と、前記ベース・エミッタ接合
単独の降伏電圧とを加えた値よりも小さくされたことを
特徴とし、
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の定
電圧ダイオードであって、前記ベース・エミッタ接合
は、その降伏電圧の温度係数が正にされていることを特
徴とし、
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2のいずれか1項記載の定電圧ダイオードであって、
前記ベース拡散層の全表面と、前記ベース・コレクタ接
合と前記ベース・エミッタ接合とが露出する表面に絶縁
性の保護膜が成膜され、前記ベース拡散層は外部とは電
気的に接続されていないことを特徴とし、
【0013】請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求
項3のいずれか1項記載の定電圧ダイオードであって、
前記ベース拡散層周囲に前記半導体基板と同じ導電型の
チャネルストッパー層が設けられ、前記エミッタ拡散層
表面に成膜された金属電極薄膜が、前記保護膜表面の前
記チャネルストッパー層上に位置する部分にまで広げら
れたことを特徴とする。
【0014】このような本発明の定電圧ダイオードによ
って所定の出力電圧を取り出す際、ベース・エミッタ接
合が逆バイアス状態に置かれるが、一般に、pn接合
は、降伏電圧以下の電圧が印加されても電流は流れず、
降伏電圧を超える電圧が印加されるとアバランシェブレ
ークダウンによって急に電流が流れ始めるという性質を
持っている。
【0015】そして、一旦生じたアバランシェブレーク
ダウンが維持される場合には、なだれ増倍効果によって
インピーダンスが極端に小さくなっているので、pn接
合が破壊しない限り、微小な増加電圧で大電流を流すこ
とができる。従って、電流が流れた場合には、電流変動
があっても、出力電圧はほぼその降伏電圧の大きさが維
持される。
【0016】このような降伏電圧は、トランジスタにと
っては、印加できる最大電圧を決める耐圧として規定さ
れているが、高耐圧トランジスタを使用する技術分野で
は、エミッタをオープン状態にしてベース・コレクタ間
を逆バイアスにした場合の降伏電圧VCBOよりも、ベー
スを浮遊電位に置き、コレクタ・ベース接合を逆バイア
ス、ベース・エミッタ接合を順バイアスになるようにし
た場合の降伏電圧VCE Oの方が低いことが知られてい
る。
【0017】そのVCEOとVCBOの関係は、普通にトラン
ジスタを使用する場合の電流増幅率hFEを用い、次式で
表せることが知られている(nは製造プロセスによって
異なる値をとる)。
【0018】
【数1】
【0019】それに対し、本発明の定電圧ダイオードで
は、ベース拡散層が外部とは電気的に接続されておら
ず、常に浮遊電位に置かれている点で前述したVCEO
出力されるときと同じであるが、ベース・コレクタ接合
が順バイアスにされ、ベース・エミッタ接合が逆バイア
スにされる点が異なる。従って、エミッタ拡散層と半導
体基板との間に印加される電圧の方向は、前記VCEO
与えられる際に印加される方向とは逆となる。
【0020】この、前述のVCEOとは逆向きに電圧が印
加される場合の降伏電圧をVECOと表すとすると、該V
ECOの大きさは、コレクタ領域側からベース拡散層に少
数キャリアを注入したとき(逆トランジスタ動作)の電流
増幅率hFCと、コレクタがオープン状態にあるときのエ
ミッタ・ベース接合の降伏電圧VEBOとから、次式で表
せると考えられる。
【0021】
【数2】
【0022】一般に、上記(2)式のnの値は、シリコン
NPNトランジスタでは、2.0乃至5.0、シリコン
PNPトランジスタであれば、4.0乃至8.0程度の
大きさであると言われているが、シリコンNPNトラン
ジスタの場合、実験によると、hFCが1.0を超える値
であれば、前記nの値は3.0程度になることが確認さ
れている。上記(2)式によれば、前記hFCが1.0を超
えたときに、VECOがVE BOよりも小さくなる。そして、
2.0程度の大きさにすると、ベース・コレクタ接合単
独の順方向降下電圧と、ベース・エミッタ接合単独の降
伏電圧とを加えた値よりも小さくすることが可能とな
る。
【0023】この場合、ベース・エミッタ接合の降伏電
圧の温度特性は、図9に示したのと同様の温度係数が観
察されるので、その降伏電圧の大きさが5.0V以上で
あれば温度係数を正にすることができる。他方、順バイ
アスにされるベース・コレクタ接合の順方向降下電圧の
温度による変動は−2.0mV/℃前後であるから、そ
の電圧変動をベース・エミッタ接合の降伏電圧固有の温
度係数に従った電圧変動で補償することが可能となる。
【0024】具体的に説明すると、上記(2)式におい
て、VEBOが6.2(V)のときの温度係数を0.32(%
/℃)、nが3.0、hFCが3.2である場合に、出力
電圧(VECO)が約4.2Vであって温度係数がゼロとな
る。このように、hFCや降伏電圧の大きさを制御するこ
とで、5.5V以下であっても正の温度係数の定電圧を
得ることができる。
【0025】ところで、プレーナー型の半導体装置で
は、半導体基板表面の状態が信頼性や耐圧に大きな影響
を与えることが知られている。本発明の定電圧ダイオー
ドでは、ベース拡散層を外部と電気的に接続する必要が
ないので、ベース・コレクタ接合やベース・エミッタ接
合が半導体基板表面に露出する部分ばかりでなく、ベー
ス拡散層の全表面にも絶縁性の保護膜を成膜することで
表面を安定化している。
【0026】また、コレクタ領域の表面に反転層が生
じ、リーク電流が発生すると、出力電圧精度や抵抗特性
に重大な影響を与えるので、外部からの汚染を防止する
ために、ベース拡散層周囲に前記半導体基板と同じ導電
型のチャネルストッパー層を設けておき、更に、エミッ
タ拡散層表面に成膜した金属電極薄膜を、保護膜表面の
うち、チャネルストッパー層上に位置する部分まで広げ
ておくとよい。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を図
面を用いて説明する。図1を参照し、符号2は、本発明
の一実施例の定電圧ダイオードであり、N型のシリコン
単結晶から成る半導体基板12を有している。その半導
体基板12の表面には、一旦シリコン熱酸化膜が全面成
膜された後、フォトリソグラフ工程とエッチング工程と
を経て部分的な窓開けがされ、その窓開け部分からp型
不純物が選択的に拡散され、ベース拡散層13が形成さ
れており、該ベース拡散層13と半導体基板12との間
でベース・コレクタ接合21が作られている。
【0028】ベース拡散層13を形成する際には、半導
体基板12表面にシリコン熱酸化膜が成膜されるように
されており、そのときにベース拡散層13表面に形成さ
れたシリコン熱酸化膜も、フォトリソグラフ工程とエッ
チング工程とが施され、該ベース拡散層13上で窓開が
され、その部分からn+型不純物が選択的に拡散されて
エミッタ拡散層14が形成され、該エミッタ拡散層14
と前記ベース拡散層13との間でベース・エミッタ接合
22が作られている。
【0029】また、前記エミッタ拡散層14を形成する
ときに行われたフォトリソグラフ工程とエッチング工程
において、ベース拡散層13周囲に存するシリコン熱酸
化膜にも、ベース拡散層13を中心としてリング状に窓
開けがされ、また同時に半導体基板12の裏面が露出さ
れ、エミッタ拡散層を形成したn+不純物が、リング状
の窓開け部分と裏面全面に導入されて、それぞれ高濃度
のチャネルストッパー層17とオーミック拡散層19と
が形成されている。該オーミック拡散層19と前記ベー
ス拡散層13との間の部分は、元のシリコン基板12の
濃度のままであり、コレクタ領域18として用いられる
ようにされている。
【0030】ベース拡散層13を形成したときと、エミ
ッタ拡散層14を形成したときに成膜されたシリコン熱
酸化膜のうち、エミッタ拡散層14上に位置する部分だ
けがフォトリソグラフ工程とエッチング工程とによって
窓開けがされ、その表面にアルミニウム薄膜から成る金
属電極薄膜16が成膜されており、該金属電極薄膜16
によってエミッタ拡散層14が外部と電気的に接続でき
るようにされている。
【0031】この金属電極薄膜16を成膜するときに
は、エミッタ拡散層14上以外の部分のシリコン熱酸化
膜は除去されずに残されている。その残されたシリコン
熱酸化膜は、ベース・コレクタ接合21が露出する部分
と、ベース拡散層13の全表面と、ベース・エミッタ接
合22が露出する部分と、チャネルストッパー層17の
全表面と、及びコレクタ領域18の表面とに位置してお
り、保護膜15が構成されている。また、その保護膜1
5上にも金属電極薄膜16が成膜され、エミッタ拡散層
14と同電位になるようにされており、保護膜15への
不純物の吸着や侵入が阻止されるとともに、コレクタ領
域表面近傍の反転が防止され、電気的特性が安定になる
ように構成されている。
【0032】なお、半導体基板12裏面に形成されたオ
ーミック拡散層19の表面には金属薄膜が成膜されてお
り(図示せず)、コレクタ領域18を外部回路と接続でき
るように構成されている。
【0033】次に、この定電圧ダイオード2の拡散構造
の値を具体的に説明すると、半導体基板12の比抵抗は
0.03Ω・cm(ドーパントはアンチモン、不純物濃
度換算6.0×1017個/cm3)、ベース拡散層13
(ドーパントはボロン)の表面濃度は3.5×1019個/
cm3、エミッタ拡散層14(ドーパントはリン)の押し
出し効果も含めたときに、その深さは6.4μmに形成
されている。エミッタ拡散層14の表面濃度は1.0×
1020個/cm3以上であって、深さ3.4μmに形成
されている(ベース幅WB=3.0μm)。
【0034】この定電圧ダイオード2において、前記エ
ミッタ拡散層14からコレクタ領域18へ電流を流した
場合の特性を図4に示す。ジャンクション温度(Tj)が
25℃での特性をl1、150℃での特性をl2のグラフ
で示す。出力電圧が約4.0Vで正の温度係数(約1m
V/℃)の特性が得られている。
【0035】この定電圧ダイオード2に、コレクタ領域
18からエミッタ拡散層14に向けて電流を流した場合
の電流−電圧特性を図5に示す。ジャンクション温度
(Tj)が25℃での特性をm1、150℃での特性をm2
のグラフで示す。いずれの場合も約7V以下の印加電圧
では電流は流れないので、外付ダイオードは不要であ
る。
【0036】ところで、この定電圧ダイオード2では、
ベース拡散層13を外部回路に電気的に接続させる電極
は設けられておらず、浮遊電位に置かれるように構成さ
れているが、各拡散層の表面濃度や拡散深さは前述の値
の通り形成されているので、TEGパターンを作るフォ
トリソマスク等を用い、ベース拡散層13を含めてエミ
ッタ拡散層14とコレクタ領域18とを電気的に外部回
路に接続できるトランジスタの3端子構造とする。そし
て、ベース・エミッタ接合を逆バイアスにするとともに
ベース・コレクタ接合21を順バイアスにしてコレクタ
接合21からベース拡散層13へ少数キャリアを注入し
て逆トランジスタ動作をさせたところ、そのときの電流
増幅率hFCは、1.0より大きい値(測定値では約2.
0)になっていた。
【0037】また、エミッタ拡散層14を形成した後の
ベース拡散層13の拡散深さxjBを一定に保ち、ベース
幅WBを変えて出力電圧Vzを測定した。その結果を図6
に○のプロットを結んだグラフで示す。ベース幅WB
小さくするほど電流増幅率hF Cを大きくできるので、そ
れを制御して所望の出力電圧Vzが得られることが分か
る。
【0038】以上は、比較的低抵抗の半導体基板18を
用いたが、動作抵抗を制御したい場合には、図2に示し
た定電圧ダイオード3のように、高抵抗半導体基板1
2'を用い、先ず、n型不純物を選択的に拡散してn型
拡散層51を形成し、該n型拡散層51表面からp型不
純物を拡散してベース拡散層13を形成し、そのベース
拡散層13と前記n型拡散層51とで、ベース・コレク
タ接合21'を形成してもよい。
【0039】また、図3に示した定電圧ダイオード4の
ように、N型低濃度サブストレート52上に低抵抗のn
型エピタキシャル層18''を堆積してN型半導体基板1
2''を構成し、表面からp型不純物を拡散してベース拡
散層13を形成し、そのベース拡散層13と前記n型エ
ピタキシャル層18''とで、ベース・コレクタ接合2
1''を形成してもよい。このような定電圧ダイオード
3、4でも、コレクタ領域18、18''の抵抗を制御で
きるので、それによって所望の動作抵抗を得ることが可
能となる、
【0040】以上はnpn型構造の定電圧ダイオードに
ついて説明したが、半導体基板にP型シリコン基板を用
い、それにn型不純物を拡散しベース拡散層を、そのベ
ース拡散層表面からp型不純物を拡散してエミッタ拡散
層を形成したpnp型の定電圧ダイオードも本発明に含
まれる。また、保護膜15はシリコン熱酸化膜に限定さ
れるものではなく、シリコン窒化膜や、シリコン熱酸化
膜とシリコン窒化膜の積層物等、種々の絶縁性の薄膜を
用いることが可能である。
【0041】なお、チャネルストッパー17はチップ端
面まで伸ばし、側面にチャネルストッパー17が露出す
る構成も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0042】
【発明の効果】逆トランジスタ動作の電流増幅率を制御
することで、所望の大きさの定電圧を精度よく得ること
ができる。また、ベース拡散層表面が保護膜で覆われて
いるので、出力電圧の経年変化が小さく、また、チャネ
ルストッパー層が設けられているので、表面が反転した
場合でもリーク電流は小さい。ベース・コレクタ接合の
順方向降下電圧の温度係数は約−2.0mVの一定値で
あるので、ベース・エミッタ接合の降伏電圧の温度係数
を制御することで、5.5V以下の出力で、ゼロ又は正
の温度係数を有する定電圧ダイオードを得ることができ
る。ベース・コレクタ接合の耐圧が高いので、外付のダ
イオードが不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の定電圧ダイオードの一例の拡散構造
を説明するための図
【図2】 他の例の拡散構造を説明するための図
【図3】 更に他の例の拡散構造を説明するための図
【図4】 本発明の定電圧ダイオードの出力電圧とその
温度特性を説明するためのグラフ
【図5】 その逆方向特性を説明するためのグラフ
【図6】 ベース幅と出力電圧の関係を説明するための
【図7】 従来技術のツェナーダイオードの拡散構造を
説明するための図
【図8】 そのツェナーダイオードの使用方法を説明す
るための回路図
【図9】 従来技術のツェナーダイオードの出力電圧
(ツェナー電圧)と温度係数との関係を示すグラフ
【符号の説明】
12……半導体基板 13……ベース拡散
層 14……エミッタ拡散層 17……チャネルス
トッパー層 21……ベース・コレクタ接合 22……ベース・エ
ミッタ接合

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板とベース・コレクタ接合を作
    るベース拡散層と、前記ベース拡散層とベース・エミッ
    タ接合を作るエミッタ拡散層とを前記半導体基板表面か
    ら拡散して形成する際、前記各拡散層を、仮に、前記半
    導体基板側から前記ベース拡散層に少数キャリアを注入
    したときの電流増幅率が1.0を超える値となるように
    構成し、 前記ベース拡散層を浮遊電位に置き、 前記エミッタ拡散層と前記半導体基板の裏面との間に電
    圧を印加して、前記ベース・コレクタ接合を順バイアス
    に、前記ベース・エミッタ接合を逆バイアスにして電流
    を流したときに、 前記エミッタ拡散層と前記半導体基板の間に生じる出力
    電圧が、前記ベース・コレクタ接合単独の順方向降下電
    圧と、前記ベース・エミッタ接合単独の降伏電圧とを加
    えた値よりも小さくされたことを特徴とする定電圧ダイ
    オード。
  2. 【請求項2】 前記ベース・エミッタ接合は、その降伏
    電圧の温度係数が正にされていることを特徴とする請求
    項1記載の定電圧ダイオード。
  3. 【請求項3】 前記ベース拡散層の全表面と、前記ベー
    ス・コレクタ接合とベース・エミッタ接合とが露出する
    表面に絶縁性の保護膜が成膜され、前記ベース拡散層は
    外部とは電気的に接続されていないことを特徴とする請
    求項1又は請求項2のいずれか1項記載の定電圧ダイオ
    ード。
  4. 【請求項4】 前記ベース拡散層周囲に前記半導体基板
    と同じ導電型のチャネルストッパー層が設けられ、 前記エミッタ拡散層表面に成膜された金属電極薄膜が、
    前記保護膜表面の前記チャネルストッパー層上に位置す
    る部分にまで広げられたことを特徴とする請求項1乃至
    請求項3のいずれか1項記載の定電圧ダイオード。
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