JP3369570B2 - 耐食性に優れるステンレス鋼板の製造方法 - Google Patents
耐食性に優れるステンレス鋼板の製造方法Info
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Description
技術分野
本発明は、ステンレス鋼の製造方法に係り、とくに耐
食性に優れるステンレス鋼板の製造方法に関する。 背景技術 ステンレス鋼板は、種々の腐食環境において耐食性に
優れていることから、建築材料、自動車材料、化学プラ
ント材料などとして広く用いられている。ここに近年、
その使用環境がより苛酷になった事例も多く見られ、そ
れ故にステンレス鋼板に対しても、より一層優れた耐食
性が求められるようになってきている。一方、ステンレ
ス鋼製造者側の立場からは、優れた耐食性を具備してい
ても製造に手間がかかるステンレス鋼は好ましくなく、
製造性に優れたもの、とりわけ熱間加工性に優れたもの
が望まれている。 このような背景の下で、最近、製鋼技術の進歩によっ
て鋼中の不純物の低減が可能となったことから、かかる
ステンレス鋼についてもC,S,Oを低減することにより、
上述した耐食性や熱間加工性を改善する試みがされてい
る。例えば、特公昭60−57501号公報にはC,S,Oの低減に
より耐海水性と熱間加工性を改善する方法が開示され、
また特公平2−46642号公報、特公平2−14419号公報に
は同様にして主に熱間加工性を改善する方法が開示され
ている。 しかしながら、従来の上記改善技術による場合、熱間
圧延−焼鈍−酸洗した後のステンレス鋼板の表面に著し
い荒れが発生することがある。この荒れは冷延後に倒れ
込んでかさぶた状の欠陥として残存し、そのために熱延
鋼板や冷延鋼板の耐食性を劣化させるという問題を抱え
ていた。 もちろん、かかる荒れた鋼板表面をグラインダー等で
手入れすることも試みられているが、この方法では、生
産性の低下、コスト上昇を来すために、有利な対策とは
なりえなかった。このことから、焼鈍−酸洗後のステン
レス鋼板の表面に上記の荒れを発生させない技術の確立
が強く望まれていた。 発明の開示 そこで、本発明の主たる目的は、現在のステンレス鋼
板とくにC,S,O含有量を極低量にしたステンレス鋼板を
製造する際の上述した問題点を克服するところにあり、
焼鈍−酸洗後の鋼板表面を手入れするまでもなく、従来
よりも一層優れた耐食性を示すステンレス鋼板の製造方
法を提案するところにある。 さて、上掲の目的の実現に向け、従来、焼鈍−酸洗後
のステンレス鋼板表面に生じていた荒れの発生原因につ
いて鋭意調査するとともに、その防止策を検討した。そ
の結果、次の事実が明らかとなった。すなわち、 1) 鋼板表面の荒れは、焼鈍持に形成される脱Cr層が
酸により侵食され、鋼板表面に凹凸が形成されることに
より起こる。 2) 脱Cr層は、熱延板のスケール(Fe3O4)の量が多
いほど発達する。 3) 脱Cr層は、熱延板のスケール(Fe3O4)と地鉄と
の密着性が強いほど発達する。 4) 熱延板のFe3O4スケールは、830℃以下の比較的低
温で生成する。 これらのことから、発明者らは、 5) 鋼板表面の荒れを防ぐには、Fe3O4スケール量を
減少させるとともに、地鉄との密着性を低下させること
が有効であり、 6) Fe3O4スケール量の減少と地鉄との密着性の低下
については、熱延仕上げ温度、その後の冷却速度および
巻き取り温度により制御することが有効である ということに気づいた。 なお、上述したスケール(Fe3O4)による脱Cr層の発
生機構については必ずしも明白ではないが、以下のよう
に考えられる。 一般に、ステンレス鋼冷延板の焼鈍は、比較的高温の
低酸素雰囲気中で行われる。ステンレス鋼がこのような
雰囲気で焼鈍されると、酸化してCr2O3を生成するが、
このCr2O3は酸化に対する保護性を有するために、酸化
速度が次第に低下し、やがて鋼板表面における脱Cr層は
殆ど形成されなくなる。一方、ステンレス鋼の熱間圧延
(以下、略して熱延ともいう)においては、雰囲気が上
記焼鈍の場合と異なるため、Fe3O4を主体とするスケー
ルが生成する。このFe3O4スケールと地鉄との密着性が
強いと、焼鈍持に (3/2)O2+Fe3O4+2Cr→Fe2O3+FeCr2O1 または、 4O2+Fe3O4+6Cr→3FeCr2O4 のような反応によりスケールが地鉄からCrを吸収する。 このように、表面にFe3O4が存在すると、酸化に対す
る保護性を有するCr2O3を生成することなくCrが消費さ
れ、その結果、脱Cr層を著しく発達させることになると
考えられる。 また、熱延板のFe3O4スケールが、830℃以下の比較的
低温で発達する理由は、熱延後、大気中で冷却されると
Feは十分に速く酸化される一方で、鋼中のCrは拡散が遅
く表面まで拡散できないことから、スケールの主体がFe
になるためであると考えられる。そして、とくに極低C,
S,Oのステンレス鋼が、C,S,Oを通常レベル程度に含むス
テンレス鋼と比べて酸洗後表面の荒れの程度が大きいこ
とは、極低C,S,Oステンレス鋼では、スケールと地鉄と
の密着性が高いことによると考えられる。 本発明は、前記の知見に基づいてなされたものであ
る。すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。 (1)C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下およびO:0.005
wt%以下を含有するステンレス鋼素材に、830℃以下に
おける圧下率が30%以上の熱間圧延を行い、引き続き25
℃/sec以上の冷却速度で冷却し、650℃以下で巻き取っ
た後、焼鈍次いで酸洗を行うことを特徴とする耐食性に
優れるステンレス鋼板の製造方法(第1発明)。 (2)C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下およびO:0.005
wt%以下を含有するステンレス鋼素材に、830℃以下に
おける圧下率が30%以上の熱間圧延を行って板厚1.5mm
以下とし、引き続き25℃/sec以上の冷却速度で冷却し、
650℃以下で巻き取った後、焼鈍、酸洗および圧下率が2
0%以下のスキンパス圧延を順次に行うことを特徴とす
る耐食性に優れるステンレス鋼板の製造方法(第2発
明)。 (3)C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下およびO:0.005
wt%以下を含有するステンレス鋼素材に、830℃以下に
おける圧下率が30%以上の熱間圧延を行い、引き続き25
℃/sec以上の冷却速度で冷却し、650℃以下で巻き取っ
た後、焼鈍次いで酸洗を行い、さらにロール径250mm以
上のワークロールを有する冷間圧延設備にて、該ワーク
ロールによる合計圧下率が20%を超える冷間圧延を行う
ことを特徴とする耐食性に優れるステンレス鋼板の製造
方法(第3発明)。 (4)C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下、 O:0.005wt%以下、Si:3wt%以下、 Mn:5wt%以下、Cr:9〜50wt%および Ni:5wt%未満 を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるフェ
ライト系ステンレス鋼を素材として用いることを特徴と
する第1〜3発明のいずれか一に記載の製造方法(第4
発明)。 (5)C:0.01wt%以下、S:0.005wtwt%以下、 O:0.005wtwt%以下、Si:3wt%以下、 Mn:5wt%以下、Cr:9〜50wt%および Ni:5wt%未満 を含み、さらに Ti:0.01〜1.0wt%、Nb:0.01〜1.0wt%、 V:0.01〜1.0wt%、Zr:0.01〜1.0wt%、 Ta:0.01〜1.0wt%、Co:0.1〜5wt%、 Cu:0.1〜5wt%、Mo:0.1〜5wt%、 W:0.1〜5wt%、Al:0.005〜5.0wt%、 Ca:0.0003〜0.01wt%およびB:0.0003〜0.01wt%以下 のうちから選ばれるいずれか1種または2種以上を含有
し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるフェライト
系ステンレス鋼を素材として用いることを特徴とする第
1〜3発明のいずれか一に記載の製造方法(第5発
明)。 (6)C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下、 O:0.005wt%以下、Si:3wt%以下、 Mn:20wt%以下、Cr:9〜50wt%、 Ni:5〜20wt%およびN:0.2wt%以下 を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるオー
ステナイト系ステンレス鋼または二相ステンレス鋼を素
材として用いることを特徴とする第1〜3発明のいずれ
か一に記載の製造方法(第6発明)。 (7)C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下 O:0.005wt%以下、Si:3wt%以下、 Mn:20wt%以下、Cr:9〜50wt%、 Ni:5〜20wt%、N:0.2wt%以下 を含み、さらに Ti:0.01〜1.0wt%、Nb:0.01〜1.0wt%、 V:0.01〜1.0wt%、Zr:0.01〜1.0wt%、 Ta:0.01〜1.0wt%、Co:0.1〜5wt%、 Cu:0.1〜5wt%、Mo:0.1〜5wt%、 W:0.1〜5wt%、Al:0.005〜5.0wt%、 Ca:0.0003〜0.01wt%およびB:0.0003〜0.01wt%以下 のうちから選ばれるいずれか1種または2種以上を含有
し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるオーステナ
イト系ステンレス鋼または二相ステンレス鋼を素材とし
て用いることを特徴とする第1〜3発明のいずれか一に
記載の製造方法(第7発明)。 また、上記第5発明又は第7発明における選択的添加
元素は、Ti、Nb、V、Zr、Ta、Co、Cu、Mo、W、
Al、Ca及びBの各群の元素をそれぞれ単独で使う
か、〜の各群の中から選んだ元素を2または3種以
上組み合わせて添加することが有効である。 以下、本発明において、上記要旨構成のとおりに限定
した理由について説明する。 ・830℃以下における圧下率が30%以上; 上記範囲の加工は、極低C,S,Oのステンレス鋼におい
て、熱延中に生成したFe3O4スケールに亀裂を生じさせ
ることによりスケールと地鉄との密着性を低下させる作
用を有し、これにより、続く焼鈍持で脱Cr層が発達する
ことを抑制し、耐食性を高めることができる。 そのためには、Fe3O4スケールがとくに発達する830℃
以下の圧下率が重要であり、その値が30%未満では十分
な歪み量が与えられず、耐食性改善に十分な亀裂が導入
できない。したがって、830℃以下における圧下率は30
%以上にする必要がある。 なお、ここでいう圧下率とは、鋼板が830℃であった
時の板厚に対する熱延後の板厚の割合であって、その圧
下方法については、複数回の圧延で行っても、また、1
回の圧延で行ってもよい。また、圧延温度は、低いこと
が望ましいが、低くなりすぎると熱延時の表面欠陥が増
加して、焼鈍時の酸化により生成した脱Cr層以外の要因
で、酸洗後の凹凸が増加するために、700℃以上の温度
で行うことが望ましい。 図1は、極低C、極低S、極低O鋼(以下、単に極低
CSO鋼という;C:0.0050wt%、S:0.0040wt%、O:0.0040wt
%)および市販鋼(C:0.0500wt%、S:0.0082wt%、O:0.
0068wt%)の2種類のSUS304鋼について、また図2は、
極低CSO鋼(C:0.0020wt%、S:0.0038wt%、O:0.0030wt
%)および市販鋼(C:0.0520wt%、S:0.0068wt%、0:0.
0065wt%)の2種類のSUS430鋼について、830℃以下の
圧下率が、それぞれ熱延板および冷延板の耐食性に及ぼ
す影響を示したものである。なお、熱延板は、熱延(冷
却速度:40℃/sec、巻き取り温度:600℃)−焼鈍−酸洗
を施して得られたものであり、冷延板は、熱延(冷却速
度:45℃/sec、巻き取り温度:600℃)−焼鈍−酸洗−冷
延(ロール径:250mmでの圧下率:50%)−焼鈍−酸洗を
施して得られたものである。耐食性はCCT試験で2日後
の発錆面積率で評価した。 図中、記号■は、極低CSO鋼の熱延板を示し、記号□
は、極低CSO鋼の冷延板を示し、記号●は、市販鋼の熱
延板を示し、そして記号○は、市販鋼の冷延板を示して
いる。これらの図より、830℃以下における圧下率は30
%以上とすることにより、特に極低CSO鋼に対して、耐
食性を著しく改善する効果のあることが判る。 ・25℃/sec以上の冷却速度; 熱延終了後の冷却速度を高めることにより、熱延終了
後に生成するスケール量が減少するとともに、地鉄の熱
膨張との間によりスケールと地鉄との密着性を低下さ
せ、スケールを剥離するのに効果的である。これによ
り、続く焼鈍において脱Cr層が発達することを抑制し、
耐食性を高めることができる。 その効果は、25℃/sec未満では得られないので、25℃
/sec以上とする。なお、好ましい冷却速度は40℃/sec以
上である。 図3は、極低CSO鋼(C:0.0050wt%、S:0.0040wt%、
O:0.0040wt%)および市販鋼(C:0.0500wt%、S:0.0082
wt%、O:0.0068wt%)の2種類のSUS304鋼について、ま
た図4は、極低CSO鋼(C:0.0020wt%、S:0.0038wt%、
O:0.0030wt%)および市販鋼(C:0.0520wt%、S:0.0068
wt%、O:0.0065wt%)の2種類のSUS430鋼について、熱
延後の冷却速度が、それぞれ熱延板および冷延板の耐食
性に及ぼす影響を示したものである。なお、熱延板は、
熱延(830℃以下における圧下率:30%、巻き取り温度:5
50℃)−焼鈍−酸洗を施した得られたものであり、冷延
板は、熱延(830℃以下における圧下率:35%、巻き取り
温度:550℃)−焼鈍−酸洗−冷延(ロール径300mmでの
圧下率:50%)−焼鈍−酸洗を施して得られたものであ
る。耐食性はCCT試験で2日後の発錆面積率で評価し
た。 図中、記号■は、極低CSO鋼の熱延板を示し、記号□
は、極低CSO鋼の冷延板を示し、記号●は、市販鋼の熱
延板を示し、そして記号○は、市販鋼の冷延板を示して
いる。これらの図より、熱延後の冷却速度を25℃/sec以
上にすれば、特に極低CSO鋼において、耐食性を著しく
改善する効果のあることが判る。 ・巻き取り温度が650℃以下; 巻き取り温度は、スケールと地鉄との密着性および巻
き取り後のスケール生成量に影響を及ぼす。巻き取り温
度が650℃を超えるとスケールと地鉄との密着性の弱化
が不十分であるのみでなく、巻き取り後のスケール生成
量も増える。このため、続く焼鈍において脱Cr層が発達
し、耐食性を劣化させる。したがって、脱Cr層を抑制
し、耐食性を向上させるためには、巻き取り温度は650
℃以下にする必要がある。このように、巻き取り温度は
低いことが望ましいが、低くなり過ぎると、巻き取り時
の表面欠陥が増加して、脱Cr層以外の要因で酸洗後の凹
凸が増加するので、巻き取りは200℃以上で行うことが
望ましい。 図5は、極低CSO鋼(C:0.0050wt%、S:0.0040wt%、
O:0.0040wt%)および市販鋼(C:0.0500wt%、S:0.0082
wt%、O:0.0068wt%)の2種類のSUS304鋼について、ま
た図6は、極低CSO鋼(C:0.0020wt%、S:0.0038wt%、
O:0.0030wt%)および市販鋼(C:0.0520wt%、S:0.0068
wt%、O:0.0065wt%)の2種類のSUS430鋼について、熱
延後の巻き取り温度がそれぞれ熱延板および冷延板の耐
食性に及ぼす影響を示したものである。なお、熱延板
は、熱延(830℃以下における圧下率:40%、冷却速度:4
0℃/sec)−焼鈍−酸洗を施して得られたものであり冷
延板は、熱延(830℃以下における圧下率:40%、冷却速
度:45℃/sec)−焼鈍−酸洗−冷延(ロール径250mmでの
圧下率:45%)−焼鈍−酸洗を施して得られたものであ
る。耐食性はCCT試験で2日後の発錆面積率で評価し
た。 図中、記号■は、極低CSO鋼の熱延板を示し、記号□
は、極低CSO鋼の冷延板を示し、記号●は、市販鋼の熱
延板を示し、そして記号○は、市販鋼の冷延板を示して
いる。これらの図より、熱延、急冷後の巻き取り温度を
650℃以下にすれば、特に極低CSO鋼において、耐食性を
著しく改善する効果のあることが判る。 ・熱延板板厚が1.5mm以下およびスキンパス圧延圧下率
が20%以下; 一般に、板厚が1.5mm以下のステンレス鋼板は、熱延
板を冷延して製造されている。かかる方法に本発明を適
用して、ステンレス冷延鋼板を製造することができるの
は勿論であるが、最近では、熱間圧延機の能力向上やス
ラブ厚さの低減により、板厚が1.5mm以下のステンレス
鋼板を、冷延工程を省略したいわゆる熱延−焼鈍−酸洗
工程により製造することが試みられている。このような
工程で製造すると、従来は、酸洗後の表面の荒れがその
まま残って、耐食性が従来の冷延板に比べて低下すると
いう問題があった。 本発明法は、上述した工程で製造する場合、なかでも
熱延板板厚を1.5mm以下とし圧下率が20%以下のスキン
パスを行って製造する場合に、顕著な効果を発揮するの
で、熱延板板厚を1.5mm以下およびスキンパス圧延圧下
率を20%以下、好ましくは1〜15%とする。本発明法に
よれば、この工程により、従来のブライト仕上げの冷延
板相当品を製造可能である。 ・冷間圧延設備のワークロール径が250mm以上および該
ワークロールによる合計圧下率が20%超え; 一般に、ステンレス冷延鋼板は直径が100mm以下のロ
ールで冷延されて製造されるが、その生産性は、通常、
普通鋼の圧延に用いられる太径のロールを使用したタン
デム圧延機に比べて著しく低い。そのため、最近では、
タンデム圧延機を用いてステンレス鋼を冷延する場合が
増えてきた。しかし、タンデム圧延機を用いると、冷延
前の表面の凹凸が倒れ込んで欠陥となりやすく、耐食性
が低下するという問題があった。 本発明法は、上述した工程で製造する場合、なかでも
直径が250mm以上のワークロールを用い、合計圧下率が2
0%を超える場合に、顕著な効果を発揮するので、冷間
圧延設備のワークロール径を250mm以上および該ワーク
ロールによる合計圧下率を20%超えとする。かような冷
間圧延の後は、常法に従い焼鈍−酸洗または光輝焼鈍を
行えばよい。 本発明において、上述した工程以外の製造条件につい
ては、特に限定する必要はなく常法に従って行えばよ
い。例えば、好ましいスラブ加熱温度は1000〜1300℃、
焼鈍温度は700〜1300℃、酸洗条件は硫酸後、混酸(硝
酸・フッ酸)浸漬である。また、酸洗後の不働態化処理
を行うことも、耐食性向上のためには好ましい。 次に、本発明に好適に適用されるステンレス鋼の化学
組成について説明する。 C:0.0100wt%以下、S:0.0050wt%以下、O:0.0050wt%以
下; これらの元素は、ステンレス鋼の耐食性を低下させる
ほか、熱間加工性をも低下させるので、少ないことが望
ましい。そして特に、C,S,Oをそれぞれ0.0100wt%、0.0
050wt%、0.0050wt%を超えて含有させると耐食性が著
しく低下して、本発明法の条件で製造しても、良好な耐
食性が得られないので、C:0.0100wt%以下、S:0.0050wt
%以下、O:0.0050wt%以下、好ましくはC:0.0030wt%以
下、S:0.0020wt%以下、O:0.0040wt%以下とする。 Si:3wt%以下; Siは、鋼の高強度化、耐酸化性向上、鋼中酸素量低減
およびフェライト相の安定化に有効な元素である。しか
し、Si量が3wt%を超えると、熱延時の表面欠陥の増加
のため、焼鈍−酸洗後の凹凸が増加し、脱Cr層以外の要
因での耐食性劣化を引き起こすので、Siの含有量は3wt
%以下にする。なお、上記の効果は、0.05wt%以上で現
れ始め、0.1wt%以上でその効果が明確になる。 Mn:5wt%以下(フェライト系)、Mn:20wt%以下(オー
ステナイト系、2相); Mnは、フェライト系ステンレス鋼においては、鋼の高
強度化および熱間加工性向上に有効な元素であるが、Mn
を5wt%を超えて含有させると、熱延時の表面欠陥の増
加のため、焼鈍−酸洗後の凹凸が増加し、脱Cr層以外の
要因での耐食性劣化を引き起こすので、含有量は5wt%
以下にする。なお、Mnは、フェライト系ステンレス鋼に
おいては、0.05wt%以上で上記の効果が現れ始める。 また、Mnは、オーステナイト系ステンレス鋼および2
相ステンレス鋼においては、鋼の高強度化、熱間加工性
向上ばかりでなく、オーステナイト相の安定化にも有効
な元素であるが、Mnを20wt%を超えて含有させると、同
様に、熱延時の表面欠陥の増加のため、焼鈍−酸洗後の
凹凸が増加し、脱Cr層以外の要因での耐食性劣化を引き
起こすので、含有量は20wt%以下にする。なお、Mnは、
オーステナイト系ステンレス鋼、2相ステンレス鋼にお
いては、0.10wt%以上で上記の効果が現れ始める。 Cr:9〜50wt%; Crは、耐食性を向上させる元素であり、9wt%未満の
含有量では耐食性の向上に寄与しない。一方、50wt%を
超えて含有させると、熱延時の表面欠陥の増加のため、
焼鈍−酸洗後の凹凸が増加し、脱Cr層以外の要因での耐
食性劣化を引き起こすので、その含有量は50wt%以下に
する。 なお、耐食性および製造性の観点から、12〜30wt%と
するのが好ましい。 Ni:5wt%未満(フェライト系)、5〜20wt%(オーステ
ナイト系、2相); Niは、フェライト系ステンレス鋼においては、加工性
向上、耐酸化性向上および靱性向上に有効な元素である
ため、0.1wt%程度以上を含有させることもできるが、5
wt%以上含有させるとマルテンサイト相を生じて著しく
脆くなるので、含有量は5wt%未満にする。 また、Niは、オーステナイト系ステンレス鋼および2
相ステンレス鋼においては、加工性向上、耐食性向上、
靱性向上ばかりでなく、オーステナイト相の安定化に必
要な元素である。Niが5wt%未満ではその効果はなく、
一方20wt%を超えて含有させると、熱延時の表面欠陥の
増加のため、焼鈍−酸洗後の凹凸が増加し、脱Cr層以外
の要因での耐食性劣化を引き起こすので、含有量は20wt
%以下にする。 N:0.2000wt%以下(オーステナイト系、2相); Nは、オーステナイト系ステンレス鋼および2相ステ
ンレス鋼において、鋼の高強度化、耐食性向上およびオ
ーステナイト相の安定化に有効な元素であるが、0.2000
wt%を超えて含有させると、熱延時の表面欠陥の増加の
ため、焼鈍−酸洗後の凹凸が増加し、脱Cr層以外の要因
での耐食性劣化を引き起こすので、含有量は0.2000wt%
以下にする。なお、上記の効果は、0.01wt%程度以上で
現れ始める。また、フェライト系ステンレス鋼において
は、N含有量を0.02wt%以下とするのが望ましい。 本発明においては、上記のフェライト系ステンレス
鋼、オーステナイト系ステンレス鋼および2相ステンレ
ス鋼にさらに、Ti:0.01〜1.0wt%、Nb:0.01〜1.0wt%、
V:0.01〜1.0wt%、Zr:0.01〜1.0wt%、Ta:0.01〜1.0wt
%、Co:0.1〜5wt%、Cu:0.1〜5wt%、Mo:0.1〜5wt%、
W:0.1〜5wt%、Al:0.01〜1.0wt%、Ca:0.0003〜0.0100w
t%およびB:0.0003〜0.0100wt%のうちから選ばれるい
ずれか1種または2種以上を含有させることができる。
以下、その限定理由について説明する。 Ti:0.01〜1.0wt%、Nb:0.01〜1.0wt%、V:0.01〜1.0w
t%、Zr:0.01〜1.0wt%、Ta:0.01〜1.0wt%; これらの元素は、いずれも鋼中のC,Nを固定して、良
好な機械的性質を得るために添加する。その効果はTi:
0.01wt%以上、Nb:0.01wt%以上、V:0.01wt%以上、Zr:
0.01wt%以上、Ta:0.01wt%以上で得られるが、これら
の合金元素量が増え過ぎると、製鋼時や熱延時の表面欠
陥が増加して、焼鈍−酸洗後の凹凸が増加し、脱Cr層以
外の要因での耐食性劣化を引き起こすので、Ti:1.0wt%
以下、Nb:1.0wt%以下、V:1.0wt%以下、Zr:1.0wt%以
下、Ta:1.0wt%以下にする。なお、好ましくは、それぞ
れ、Ti:0.01〜0.6wt%、Nb:0.01〜0.6wt%、V:0.01〜0.
6wt%、Zr:0.01〜0.6wt%、Ta:0.01〜0.6wt%とする。 なお、この元素群に含まれる各元素は、以下の各元素
群と同様に、ほとんど共通する作用効果を有するので、
これらの元素の1つを使用すれば他の元素の組み合わせ
もほとんど同じ作用効果を有することになる。したがっ
て、以下の説明については、群の各元素をまとめて説明
する。 Co:0.1〜5wt%、Cu:0.1〜5wt%; これらの元素は、フェライト系ステンレス鋼において
は、加工性を向上させたり靱性を向上させる効果があ
り、オーステナイト系ステンレス鋼や2相ステンレス鋼
においては、オーステナイト相を安定にして加工誘起マ
ルテンサイト等の生成を抑制して、加工性を向上させる
効果がある。そして、それらの効果はいずれのステンレ
ス鋼においても、Co:0.1wt%以上、Cu:0.1wt%以上で得
られるが、これらの合金元素量が増え過ぎると、熱延時
の表面欠陥の増加のため、焼鈍−酸洗後の凹凸が増加
し、脱Cr相以外の要因での耐食性劣化を引き起こすの
で、含有量はCo:5wt%以下、Cu:5wt%以下にする。 Mo:0.1〜5wt%、W:0.1〜5wt%; これらの元素はいずれも、ステンレス鋼の耐食性を向
上させる効果があり、その効果はMo:0.1wt%以上、W:0.
1wt%以上で得られるが、これらの合金元素量が増え過
ぎると、熱延時の表面欠陥の増加のため、焼鈍−酸洗後
の凹凸が増加し、脱Cr相以外の要因での耐食性劣化を引
き起こすので、含有量はMo:5wt%以下、W:5wt%以下に
する。 Al:0.005〜5.0wt%; Alは、鋼の耐酸化性を向上させるとともに、強度を向
上させる効果があり、その効果は0.005wt%以上で得ら
れるが、Al量が増え過ぎると、製鋼時や熱延時の表面欠
陥が増加するため、焼鈍−酸洗後の凹凸が増加し、脱Cr
相以外の要因での耐食性劣化を引き起こすので、添加量
は5.0wt%以下にする。 Ca:0.0003〜0.0100wt%; Caは、鋼中の介在物の形態や強度を制御して、機械的
性質や靱性を向上させる効果があり、その効果は0.0003
wt%以上で得られるが、添加量が増え過ぎると、製鋼時
や熱延時の表面欠陥が増加するため、焼鈍−酸洗後の凹
凸が増加し、脱Cr層以外の要因での耐食性劣化を引き起
こすので、添加量は0.0100wt%以下にする。 B:0.0003〜0.0100wt%; Bは、粒界に偏析して粒界の強度を向上させ、二次加
工脆性を改善する効果がある。その効果は0.0003wt%以
上で得られるが、含有量が増え過ぎると、製鋼時や熱延
時の表面欠陥が増加するため、焼鈍−酸洗後の凹凸が増
加し、脱Cr層以外の要因での耐食性劣化を引き起こすの
で、添加量は0.0100wt%以下にする。 その他の成分については特に定める必要はないが、P
は0.05wt%以下とするのが望ましい。 本発明において、上記選択的添加元素は、〜に掲
げた各群の元素をそれぞれ単独で使うか、〜の各群
の中から選んだ元素を2または3種以上組み合わせて添
加することが有効である。 図面の簡単な説明 図1は、SUS304ステンレス鋼における、830℃以下で
の圧下率と発錆面積率との関係を示すグラフである。 図2は、SUS430ステンレス鋼における、830℃以下で
の圧下率と発錆面積率との関係を示すグラフである。 図3は、SUS304ステンレス鋼における、熱延終了後の
冷却速度と発錆面積率との関係を示すグラフである。 図4は、SUS430ステンレス鋼における、熱延終了後の
冷却速度と発錆面積率との関係を示すグラフである。 図5は、SUS304ステンレス鋼における、巻き取り温度
と発錆面積率との関係を示すグラフである。 図6は、SUS430ステンレス鋼における、巻き取り温度
と発錆面積率との関係を示すグラフである。 発明を実施するための最良の形態 表1〜表4に示す化学組成になるステンレス鋼(表中
の鋼種欄にてFはフェライト系、Aはオーステナイト
系、Dは2相系を示す)を、転炉で溶製し、VOD脱ガ
ス、微量成分の調整を行った後、連続鋳造して200mm厚
のスラブとした。 次いでこれらのスラブを1200℃で2時間再加熱し、粗
圧延により板厚を10〜20mmとし、さらに、連続した仕上
げ圧延を行って、板厚が0.9〜4mmの熱延板とした。この
熱延段階は、種々の条件になる830℃以下での圧下率、
圧延終了温度、冷却速度および巻き取り温度で行った。 熱延後は、これらの熱延板につき、No.1〜49、90、9
2、94〜98については、ブタン燃焼雰囲気中で、1150℃
で1分間、加熱した後、室温まで水冷する連続焼鈍を、
また、No.50〜56、No.72、80、81、93については、ブタ
ン燃焼雰囲気中で、1000℃で1分間、加熱した後、室温
まで水冷する連続焼鈍を、また、No.57〜71、73〜79、8
2〜89、91、95、99〜101については、H2ガス:5%、露
点:−30℃、残部N2からなる雰囲気中で、850℃で5時
間、加熱した後、室温まで徐冷するバッチ焼鈍を施し
た。その後、それぞれの焼鈍板について、ショットブラ
ストによる機械的な予備脱スケール処理をし、続いて、
H2SO4:200g/l(0.2g/cm3)を含む80℃の水溶液に10秒浸
漬し、次いで、HF:25g/l(0.025g/cm3)、HNO3:150g/l
(0.150g/cm3)を含む60℃の水溶液に10秒浸漬した後、
水洗して、酸洗脱スケールを完了させた。
食性に優れるステンレス鋼板の製造方法に関する。 背景技術 ステンレス鋼板は、種々の腐食環境において耐食性に
優れていることから、建築材料、自動車材料、化学プラ
ント材料などとして広く用いられている。ここに近年、
その使用環境がより苛酷になった事例も多く見られ、そ
れ故にステンレス鋼板に対しても、より一層優れた耐食
性が求められるようになってきている。一方、ステンレ
ス鋼製造者側の立場からは、優れた耐食性を具備してい
ても製造に手間がかかるステンレス鋼は好ましくなく、
製造性に優れたもの、とりわけ熱間加工性に優れたもの
が望まれている。 このような背景の下で、最近、製鋼技術の進歩によっ
て鋼中の不純物の低減が可能となったことから、かかる
ステンレス鋼についてもC,S,Oを低減することにより、
上述した耐食性や熱間加工性を改善する試みがされてい
る。例えば、特公昭60−57501号公報にはC,S,Oの低減に
より耐海水性と熱間加工性を改善する方法が開示され、
また特公平2−46642号公報、特公平2−14419号公報に
は同様にして主に熱間加工性を改善する方法が開示され
ている。 しかしながら、従来の上記改善技術による場合、熱間
圧延−焼鈍−酸洗した後のステンレス鋼板の表面に著し
い荒れが発生することがある。この荒れは冷延後に倒れ
込んでかさぶた状の欠陥として残存し、そのために熱延
鋼板や冷延鋼板の耐食性を劣化させるという問題を抱え
ていた。 もちろん、かかる荒れた鋼板表面をグラインダー等で
手入れすることも試みられているが、この方法では、生
産性の低下、コスト上昇を来すために、有利な対策とは
なりえなかった。このことから、焼鈍−酸洗後のステン
レス鋼板の表面に上記の荒れを発生させない技術の確立
が強く望まれていた。 発明の開示 そこで、本発明の主たる目的は、現在のステンレス鋼
板とくにC,S,O含有量を極低量にしたステンレス鋼板を
製造する際の上述した問題点を克服するところにあり、
焼鈍−酸洗後の鋼板表面を手入れするまでもなく、従来
よりも一層優れた耐食性を示すステンレス鋼板の製造方
法を提案するところにある。 さて、上掲の目的の実現に向け、従来、焼鈍−酸洗後
のステンレス鋼板表面に生じていた荒れの発生原因につ
いて鋭意調査するとともに、その防止策を検討した。そ
の結果、次の事実が明らかとなった。すなわち、 1) 鋼板表面の荒れは、焼鈍持に形成される脱Cr層が
酸により侵食され、鋼板表面に凹凸が形成されることに
より起こる。 2) 脱Cr層は、熱延板のスケール(Fe3O4)の量が多
いほど発達する。 3) 脱Cr層は、熱延板のスケール(Fe3O4)と地鉄と
の密着性が強いほど発達する。 4) 熱延板のFe3O4スケールは、830℃以下の比較的低
温で生成する。 これらのことから、発明者らは、 5) 鋼板表面の荒れを防ぐには、Fe3O4スケール量を
減少させるとともに、地鉄との密着性を低下させること
が有効であり、 6) Fe3O4スケール量の減少と地鉄との密着性の低下
については、熱延仕上げ温度、その後の冷却速度および
巻き取り温度により制御することが有効である ということに気づいた。 なお、上述したスケール(Fe3O4)による脱Cr層の発
生機構については必ずしも明白ではないが、以下のよう
に考えられる。 一般に、ステンレス鋼冷延板の焼鈍は、比較的高温の
低酸素雰囲気中で行われる。ステンレス鋼がこのような
雰囲気で焼鈍されると、酸化してCr2O3を生成するが、
このCr2O3は酸化に対する保護性を有するために、酸化
速度が次第に低下し、やがて鋼板表面における脱Cr層は
殆ど形成されなくなる。一方、ステンレス鋼の熱間圧延
(以下、略して熱延ともいう)においては、雰囲気が上
記焼鈍の場合と異なるため、Fe3O4を主体とするスケー
ルが生成する。このFe3O4スケールと地鉄との密着性が
強いと、焼鈍持に (3/2)O2+Fe3O4+2Cr→Fe2O3+FeCr2O1 または、 4O2+Fe3O4+6Cr→3FeCr2O4 のような反応によりスケールが地鉄からCrを吸収する。 このように、表面にFe3O4が存在すると、酸化に対す
る保護性を有するCr2O3を生成することなくCrが消費さ
れ、その結果、脱Cr層を著しく発達させることになると
考えられる。 また、熱延板のFe3O4スケールが、830℃以下の比較的
低温で発達する理由は、熱延後、大気中で冷却されると
Feは十分に速く酸化される一方で、鋼中のCrは拡散が遅
く表面まで拡散できないことから、スケールの主体がFe
になるためであると考えられる。そして、とくに極低C,
S,Oのステンレス鋼が、C,S,Oを通常レベル程度に含むス
テンレス鋼と比べて酸洗後表面の荒れの程度が大きいこ
とは、極低C,S,Oステンレス鋼では、スケールと地鉄と
の密着性が高いことによると考えられる。 本発明は、前記の知見に基づいてなされたものであ
る。すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。 (1)C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下およびO:0.005
wt%以下を含有するステンレス鋼素材に、830℃以下に
おける圧下率が30%以上の熱間圧延を行い、引き続き25
℃/sec以上の冷却速度で冷却し、650℃以下で巻き取っ
た後、焼鈍次いで酸洗を行うことを特徴とする耐食性に
優れるステンレス鋼板の製造方法(第1発明)。 (2)C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下およびO:0.005
wt%以下を含有するステンレス鋼素材に、830℃以下に
おける圧下率が30%以上の熱間圧延を行って板厚1.5mm
以下とし、引き続き25℃/sec以上の冷却速度で冷却し、
650℃以下で巻き取った後、焼鈍、酸洗および圧下率が2
0%以下のスキンパス圧延を順次に行うことを特徴とす
る耐食性に優れるステンレス鋼板の製造方法(第2発
明)。 (3)C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下およびO:0.005
wt%以下を含有するステンレス鋼素材に、830℃以下に
おける圧下率が30%以上の熱間圧延を行い、引き続き25
℃/sec以上の冷却速度で冷却し、650℃以下で巻き取っ
た後、焼鈍次いで酸洗を行い、さらにロール径250mm以
上のワークロールを有する冷間圧延設備にて、該ワーク
ロールによる合計圧下率が20%を超える冷間圧延を行う
ことを特徴とする耐食性に優れるステンレス鋼板の製造
方法(第3発明)。 (4)C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下、 O:0.005wt%以下、Si:3wt%以下、 Mn:5wt%以下、Cr:9〜50wt%および Ni:5wt%未満 を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるフェ
ライト系ステンレス鋼を素材として用いることを特徴と
する第1〜3発明のいずれか一に記載の製造方法(第4
発明)。 (5)C:0.01wt%以下、S:0.005wtwt%以下、 O:0.005wtwt%以下、Si:3wt%以下、 Mn:5wt%以下、Cr:9〜50wt%および Ni:5wt%未満 を含み、さらに Ti:0.01〜1.0wt%、Nb:0.01〜1.0wt%、 V:0.01〜1.0wt%、Zr:0.01〜1.0wt%、 Ta:0.01〜1.0wt%、Co:0.1〜5wt%、 Cu:0.1〜5wt%、Mo:0.1〜5wt%、 W:0.1〜5wt%、Al:0.005〜5.0wt%、 Ca:0.0003〜0.01wt%およびB:0.0003〜0.01wt%以下 のうちから選ばれるいずれか1種または2種以上を含有
し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるフェライト
系ステンレス鋼を素材として用いることを特徴とする第
1〜3発明のいずれか一に記載の製造方法(第5発
明)。 (6)C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下、 O:0.005wt%以下、Si:3wt%以下、 Mn:20wt%以下、Cr:9〜50wt%、 Ni:5〜20wt%およびN:0.2wt%以下 を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるオー
ステナイト系ステンレス鋼または二相ステンレス鋼を素
材として用いることを特徴とする第1〜3発明のいずれ
か一に記載の製造方法(第6発明)。 (7)C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下 O:0.005wt%以下、Si:3wt%以下、 Mn:20wt%以下、Cr:9〜50wt%、 Ni:5〜20wt%、N:0.2wt%以下 を含み、さらに Ti:0.01〜1.0wt%、Nb:0.01〜1.0wt%、 V:0.01〜1.0wt%、Zr:0.01〜1.0wt%、 Ta:0.01〜1.0wt%、Co:0.1〜5wt%、 Cu:0.1〜5wt%、Mo:0.1〜5wt%、 W:0.1〜5wt%、Al:0.005〜5.0wt%、 Ca:0.0003〜0.01wt%およびB:0.0003〜0.01wt%以下 のうちから選ばれるいずれか1種または2種以上を含有
し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるオーステナ
イト系ステンレス鋼または二相ステンレス鋼を素材とし
て用いることを特徴とする第1〜3発明のいずれか一に
記載の製造方法(第7発明)。 また、上記第5発明又は第7発明における選択的添加
元素は、Ti、Nb、V、Zr、Ta、Co、Cu、Mo、W、
Al、Ca及びBの各群の元素をそれぞれ単独で使う
か、〜の各群の中から選んだ元素を2または3種以
上組み合わせて添加することが有効である。 以下、本発明において、上記要旨構成のとおりに限定
した理由について説明する。 ・830℃以下における圧下率が30%以上; 上記範囲の加工は、極低C,S,Oのステンレス鋼におい
て、熱延中に生成したFe3O4スケールに亀裂を生じさせ
ることによりスケールと地鉄との密着性を低下させる作
用を有し、これにより、続く焼鈍持で脱Cr層が発達する
ことを抑制し、耐食性を高めることができる。 そのためには、Fe3O4スケールがとくに発達する830℃
以下の圧下率が重要であり、その値が30%未満では十分
な歪み量が与えられず、耐食性改善に十分な亀裂が導入
できない。したがって、830℃以下における圧下率は30
%以上にする必要がある。 なお、ここでいう圧下率とは、鋼板が830℃であった
時の板厚に対する熱延後の板厚の割合であって、その圧
下方法については、複数回の圧延で行っても、また、1
回の圧延で行ってもよい。また、圧延温度は、低いこと
が望ましいが、低くなりすぎると熱延時の表面欠陥が増
加して、焼鈍時の酸化により生成した脱Cr層以外の要因
で、酸洗後の凹凸が増加するために、700℃以上の温度
で行うことが望ましい。 図1は、極低C、極低S、極低O鋼(以下、単に極低
CSO鋼という;C:0.0050wt%、S:0.0040wt%、O:0.0040wt
%)および市販鋼(C:0.0500wt%、S:0.0082wt%、O:0.
0068wt%)の2種類のSUS304鋼について、また図2は、
極低CSO鋼(C:0.0020wt%、S:0.0038wt%、O:0.0030wt
%)および市販鋼(C:0.0520wt%、S:0.0068wt%、0:0.
0065wt%)の2種類のSUS430鋼について、830℃以下の
圧下率が、それぞれ熱延板および冷延板の耐食性に及ぼ
す影響を示したものである。なお、熱延板は、熱延(冷
却速度:40℃/sec、巻き取り温度:600℃)−焼鈍−酸洗
を施して得られたものであり、冷延板は、熱延(冷却速
度:45℃/sec、巻き取り温度:600℃)−焼鈍−酸洗−冷
延(ロール径:250mmでの圧下率:50%)−焼鈍−酸洗を
施して得られたものである。耐食性はCCT試験で2日後
の発錆面積率で評価した。 図中、記号■は、極低CSO鋼の熱延板を示し、記号□
は、極低CSO鋼の冷延板を示し、記号●は、市販鋼の熱
延板を示し、そして記号○は、市販鋼の冷延板を示して
いる。これらの図より、830℃以下における圧下率は30
%以上とすることにより、特に極低CSO鋼に対して、耐
食性を著しく改善する効果のあることが判る。 ・25℃/sec以上の冷却速度; 熱延終了後の冷却速度を高めることにより、熱延終了
後に生成するスケール量が減少するとともに、地鉄の熱
膨張との間によりスケールと地鉄との密着性を低下さ
せ、スケールを剥離するのに効果的である。これによ
り、続く焼鈍において脱Cr層が発達することを抑制し、
耐食性を高めることができる。 その効果は、25℃/sec未満では得られないので、25℃
/sec以上とする。なお、好ましい冷却速度は40℃/sec以
上である。 図3は、極低CSO鋼(C:0.0050wt%、S:0.0040wt%、
O:0.0040wt%)および市販鋼(C:0.0500wt%、S:0.0082
wt%、O:0.0068wt%)の2種類のSUS304鋼について、ま
た図4は、極低CSO鋼(C:0.0020wt%、S:0.0038wt%、
O:0.0030wt%)および市販鋼(C:0.0520wt%、S:0.0068
wt%、O:0.0065wt%)の2種類のSUS430鋼について、熱
延後の冷却速度が、それぞれ熱延板および冷延板の耐食
性に及ぼす影響を示したものである。なお、熱延板は、
熱延(830℃以下における圧下率:30%、巻き取り温度:5
50℃)−焼鈍−酸洗を施した得られたものであり、冷延
板は、熱延(830℃以下における圧下率:35%、巻き取り
温度:550℃)−焼鈍−酸洗−冷延(ロール径300mmでの
圧下率:50%)−焼鈍−酸洗を施して得られたものであ
る。耐食性はCCT試験で2日後の発錆面積率で評価し
た。 図中、記号■は、極低CSO鋼の熱延板を示し、記号□
は、極低CSO鋼の冷延板を示し、記号●は、市販鋼の熱
延板を示し、そして記号○は、市販鋼の冷延板を示して
いる。これらの図より、熱延後の冷却速度を25℃/sec以
上にすれば、特に極低CSO鋼において、耐食性を著しく
改善する効果のあることが判る。 ・巻き取り温度が650℃以下; 巻き取り温度は、スケールと地鉄との密着性および巻
き取り後のスケール生成量に影響を及ぼす。巻き取り温
度が650℃を超えるとスケールと地鉄との密着性の弱化
が不十分であるのみでなく、巻き取り後のスケール生成
量も増える。このため、続く焼鈍において脱Cr層が発達
し、耐食性を劣化させる。したがって、脱Cr層を抑制
し、耐食性を向上させるためには、巻き取り温度は650
℃以下にする必要がある。このように、巻き取り温度は
低いことが望ましいが、低くなり過ぎると、巻き取り時
の表面欠陥が増加して、脱Cr層以外の要因で酸洗後の凹
凸が増加するので、巻き取りは200℃以上で行うことが
望ましい。 図5は、極低CSO鋼(C:0.0050wt%、S:0.0040wt%、
O:0.0040wt%)および市販鋼(C:0.0500wt%、S:0.0082
wt%、O:0.0068wt%)の2種類のSUS304鋼について、ま
た図6は、極低CSO鋼(C:0.0020wt%、S:0.0038wt%、
O:0.0030wt%)および市販鋼(C:0.0520wt%、S:0.0068
wt%、O:0.0065wt%)の2種類のSUS430鋼について、熱
延後の巻き取り温度がそれぞれ熱延板および冷延板の耐
食性に及ぼす影響を示したものである。なお、熱延板
は、熱延(830℃以下における圧下率:40%、冷却速度:4
0℃/sec)−焼鈍−酸洗を施して得られたものであり冷
延板は、熱延(830℃以下における圧下率:40%、冷却速
度:45℃/sec)−焼鈍−酸洗−冷延(ロール径250mmでの
圧下率:45%)−焼鈍−酸洗を施して得られたものであ
る。耐食性はCCT試験で2日後の発錆面積率で評価し
た。 図中、記号■は、極低CSO鋼の熱延板を示し、記号□
は、極低CSO鋼の冷延板を示し、記号●は、市販鋼の熱
延板を示し、そして記号○は、市販鋼の冷延板を示して
いる。これらの図より、熱延、急冷後の巻き取り温度を
650℃以下にすれば、特に極低CSO鋼において、耐食性を
著しく改善する効果のあることが判る。 ・熱延板板厚が1.5mm以下およびスキンパス圧延圧下率
が20%以下; 一般に、板厚が1.5mm以下のステンレス鋼板は、熱延
板を冷延して製造されている。かかる方法に本発明を適
用して、ステンレス冷延鋼板を製造することができるの
は勿論であるが、最近では、熱間圧延機の能力向上やス
ラブ厚さの低減により、板厚が1.5mm以下のステンレス
鋼板を、冷延工程を省略したいわゆる熱延−焼鈍−酸洗
工程により製造することが試みられている。このような
工程で製造すると、従来は、酸洗後の表面の荒れがその
まま残って、耐食性が従来の冷延板に比べて低下すると
いう問題があった。 本発明法は、上述した工程で製造する場合、なかでも
熱延板板厚を1.5mm以下とし圧下率が20%以下のスキン
パスを行って製造する場合に、顕著な効果を発揮するの
で、熱延板板厚を1.5mm以下およびスキンパス圧延圧下
率を20%以下、好ましくは1〜15%とする。本発明法に
よれば、この工程により、従来のブライト仕上げの冷延
板相当品を製造可能である。 ・冷間圧延設備のワークロール径が250mm以上および該
ワークロールによる合計圧下率が20%超え; 一般に、ステンレス冷延鋼板は直径が100mm以下のロ
ールで冷延されて製造されるが、その生産性は、通常、
普通鋼の圧延に用いられる太径のロールを使用したタン
デム圧延機に比べて著しく低い。そのため、最近では、
タンデム圧延機を用いてステンレス鋼を冷延する場合が
増えてきた。しかし、タンデム圧延機を用いると、冷延
前の表面の凹凸が倒れ込んで欠陥となりやすく、耐食性
が低下するという問題があった。 本発明法は、上述した工程で製造する場合、なかでも
直径が250mm以上のワークロールを用い、合計圧下率が2
0%を超える場合に、顕著な効果を発揮するので、冷間
圧延設備のワークロール径を250mm以上および該ワーク
ロールによる合計圧下率を20%超えとする。かような冷
間圧延の後は、常法に従い焼鈍−酸洗または光輝焼鈍を
行えばよい。 本発明において、上述した工程以外の製造条件につい
ては、特に限定する必要はなく常法に従って行えばよ
い。例えば、好ましいスラブ加熱温度は1000〜1300℃、
焼鈍温度は700〜1300℃、酸洗条件は硫酸後、混酸(硝
酸・フッ酸)浸漬である。また、酸洗後の不働態化処理
を行うことも、耐食性向上のためには好ましい。 次に、本発明に好適に適用されるステンレス鋼の化学
組成について説明する。 C:0.0100wt%以下、S:0.0050wt%以下、O:0.0050wt%以
下; これらの元素は、ステンレス鋼の耐食性を低下させる
ほか、熱間加工性をも低下させるので、少ないことが望
ましい。そして特に、C,S,Oをそれぞれ0.0100wt%、0.0
050wt%、0.0050wt%を超えて含有させると耐食性が著
しく低下して、本発明法の条件で製造しても、良好な耐
食性が得られないので、C:0.0100wt%以下、S:0.0050wt
%以下、O:0.0050wt%以下、好ましくはC:0.0030wt%以
下、S:0.0020wt%以下、O:0.0040wt%以下とする。 Si:3wt%以下; Siは、鋼の高強度化、耐酸化性向上、鋼中酸素量低減
およびフェライト相の安定化に有効な元素である。しか
し、Si量が3wt%を超えると、熱延時の表面欠陥の増加
のため、焼鈍−酸洗後の凹凸が増加し、脱Cr層以外の要
因での耐食性劣化を引き起こすので、Siの含有量は3wt
%以下にする。なお、上記の効果は、0.05wt%以上で現
れ始め、0.1wt%以上でその効果が明確になる。 Mn:5wt%以下(フェライト系)、Mn:20wt%以下(オー
ステナイト系、2相); Mnは、フェライト系ステンレス鋼においては、鋼の高
強度化および熱間加工性向上に有効な元素であるが、Mn
を5wt%を超えて含有させると、熱延時の表面欠陥の増
加のため、焼鈍−酸洗後の凹凸が増加し、脱Cr層以外の
要因での耐食性劣化を引き起こすので、含有量は5wt%
以下にする。なお、Mnは、フェライト系ステンレス鋼に
おいては、0.05wt%以上で上記の効果が現れ始める。 また、Mnは、オーステナイト系ステンレス鋼および2
相ステンレス鋼においては、鋼の高強度化、熱間加工性
向上ばかりでなく、オーステナイト相の安定化にも有効
な元素であるが、Mnを20wt%を超えて含有させると、同
様に、熱延時の表面欠陥の増加のため、焼鈍−酸洗後の
凹凸が増加し、脱Cr層以外の要因での耐食性劣化を引き
起こすので、含有量は20wt%以下にする。なお、Mnは、
オーステナイト系ステンレス鋼、2相ステンレス鋼にお
いては、0.10wt%以上で上記の効果が現れ始める。 Cr:9〜50wt%; Crは、耐食性を向上させる元素であり、9wt%未満の
含有量では耐食性の向上に寄与しない。一方、50wt%を
超えて含有させると、熱延時の表面欠陥の増加のため、
焼鈍−酸洗後の凹凸が増加し、脱Cr層以外の要因での耐
食性劣化を引き起こすので、その含有量は50wt%以下に
する。 なお、耐食性および製造性の観点から、12〜30wt%と
するのが好ましい。 Ni:5wt%未満(フェライト系)、5〜20wt%(オーステ
ナイト系、2相); Niは、フェライト系ステンレス鋼においては、加工性
向上、耐酸化性向上および靱性向上に有効な元素である
ため、0.1wt%程度以上を含有させることもできるが、5
wt%以上含有させるとマルテンサイト相を生じて著しく
脆くなるので、含有量は5wt%未満にする。 また、Niは、オーステナイト系ステンレス鋼および2
相ステンレス鋼においては、加工性向上、耐食性向上、
靱性向上ばかりでなく、オーステナイト相の安定化に必
要な元素である。Niが5wt%未満ではその効果はなく、
一方20wt%を超えて含有させると、熱延時の表面欠陥の
増加のため、焼鈍−酸洗後の凹凸が増加し、脱Cr層以外
の要因での耐食性劣化を引き起こすので、含有量は20wt
%以下にする。 N:0.2000wt%以下(オーステナイト系、2相); Nは、オーステナイト系ステンレス鋼および2相ステ
ンレス鋼において、鋼の高強度化、耐食性向上およびオ
ーステナイト相の安定化に有効な元素であるが、0.2000
wt%を超えて含有させると、熱延時の表面欠陥の増加の
ため、焼鈍−酸洗後の凹凸が増加し、脱Cr層以外の要因
での耐食性劣化を引き起こすので、含有量は0.2000wt%
以下にする。なお、上記の効果は、0.01wt%程度以上で
現れ始める。また、フェライト系ステンレス鋼において
は、N含有量を0.02wt%以下とするのが望ましい。 本発明においては、上記のフェライト系ステンレス
鋼、オーステナイト系ステンレス鋼および2相ステンレ
ス鋼にさらに、Ti:0.01〜1.0wt%、Nb:0.01〜1.0wt%、
V:0.01〜1.0wt%、Zr:0.01〜1.0wt%、Ta:0.01〜1.0wt
%、Co:0.1〜5wt%、Cu:0.1〜5wt%、Mo:0.1〜5wt%、
W:0.1〜5wt%、Al:0.01〜1.0wt%、Ca:0.0003〜0.0100w
t%およびB:0.0003〜0.0100wt%のうちから選ばれるい
ずれか1種または2種以上を含有させることができる。
以下、その限定理由について説明する。 Ti:0.01〜1.0wt%、Nb:0.01〜1.0wt%、V:0.01〜1.0w
t%、Zr:0.01〜1.0wt%、Ta:0.01〜1.0wt%; これらの元素は、いずれも鋼中のC,Nを固定して、良
好な機械的性質を得るために添加する。その効果はTi:
0.01wt%以上、Nb:0.01wt%以上、V:0.01wt%以上、Zr:
0.01wt%以上、Ta:0.01wt%以上で得られるが、これら
の合金元素量が増え過ぎると、製鋼時や熱延時の表面欠
陥が増加して、焼鈍−酸洗後の凹凸が増加し、脱Cr層以
外の要因での耐食性劣化を引き起こすので、Ti:1.0wt%
以下、Nb:1.0wt%以下、V:1.0wt%以下、Zr:1.0wt%以
下、Ta:1.0wt%以下にする。なお、好ましくは、それぞ
れ、Ti:0.01〜0.6wt%、Nb:0.01〜0.6wt%、V:0.01〜0.
6wt%、Zr:0.01〜0.6wt%、Ta:0.01〜0.6wt%とする。 なお、この元素群に含まれる各元素は、以下の各元素
群と同様に、ほとんど共通する作用効果を有するので、
これらの元素の1つを使用すれば他の元素の組み合わせ
もほとんど同じ作用効果を有することになる。したがっ
て、以下の説明については、群の各元素をまとめて説明
する。 Co:0.1〜5wt%、Cu:0.1〜5wt%; これらの元素は、フェライト系ステンレス鋼において
は、加工性を向上させたり靱性を向上させる効果があ
り、オーステナイト系ステンレス鋼や2相ステンレス鋼
においては、オーステナイト相を安定にして加工誘起マ
ルテンサイト等の生成を抑制して、加工性を向上させる
効果がある。そして、それらの効果はいずれのステンレ
ス鋼においても、Co:0.1wt%以上、Cu:0.1wt%以上で得
られるが、これらの合金元素量が増え過ぎると、熱延時
の表面欠陥の増加のため、焼鈍−酸洗後の凹凸が増加
し、脱Cr相以外の要因での耐食性劣化を引き起こすの
で、含有量はCo:5wt%以下、Cu:5wt%以下にする。 Mo:0.1〜5wt%、W:0.1〜5wt%; これらの元素はいずれも、ステンレス鋼の耐食性を向
上させる効果があり、その効果はMo:0.1wt%以上、W:0.
1wt%以上で得られるが、これらの合金元素量が増え過
ぎると、熱延時の表面欠陥の増加のため、焼鈍−酸洗後
の凹凸が増加し、脱Cr相以外の要因での耐食性劣化を引
き起こすので、含有量はMo:5wt%以下、W:5wt%以下に
する。 Al:0.005〜5.0wt%; Alは、鋼の耐酸化性を向上させるとともに、強度を向
上させる効果があり、その効果は0.005wt%以上で得ら
れるが、Al量が増え過ぎると、製鋼時や熱延時の表面欠
陥が増加するため、焼鈍−酸洗後の凹凸が増加し、脱Cr
相以外の要因での耐食性劣化を引き起こすので、添加量
は5.0wt%以下にする。 Ca:0.0003〜0.0100wt%; Caは、鋼中の介在物の形態や強度を制御して、機械的
性質や靱性を向上させる効果があり、その効果は0.0003
wt%以上で得られるが、添加量が増え過ぎると、製鋼時
や熱延時の表面欠陥が増加するため、焼鈍−酸洗後の凹
凸が増加し、脱Cr層以外の要因での耐食性劣化を引き起
こすので、添加量は0.0100wt%以下にする。 B:0.0003〜0.0100wt%; Bは、粒界に偏析して粒界の強度を向上させ、二次加
工脆性を改善する効果がある。その効果は0.0003wt%以
上で得られるが、含有量が増え過ぎると、製鋼時や熱延
時の表面欠陥が増加するため、焼鈍−酸洗後の凹凸が増
加し、脱Cr層以外の要因での耐食性劣化を引き起こすの
で、添加量は0.0100wt%以下にする。 その他の成分については特に定める必要はないが、P
は0.05wt%以下とするのが望ましい。 本発明において、上記選択的添加元素は、〜に掲
げた各群の元素をそれぞれ単独で使うか、〜の各群
の中から選んだ元素を2または3種以上組み合わせて添
加することが有効である。 図面の簡単な説明 図1は、SUS304ステンレス鋼における、830℃以下で
の圧下率と発錆面積率との関係を示すグラフである。 図2は、SUS430ステンレス鋼における、830℃以下で
の圧下率と発錆面積率との関係を示すグラフである。 図3は、SUS304ステンレス鋼における、熱延終了後の
冷却速度と発錆面積率との関係を示すグラフである。 図4は、SUS430ステンレス鋼における、熱延終了後の
冷却速度と発錆面積率との関係を示すグラフである。 図5は、SUS304ステンレス鋼における、巻き取り温度
と発錆面積率との関係を示すグラフである。 図6は、SUS430ステンレス鋼における、巻き取り温度
と発錆面積率との関係を示すグラフである。 発明を実施するための最良の形態 表1〜表4に示す化学組成になるステンレス鋼(表中
の鋼種欄にてFはフェライト系、Aはオーステナイト
系、Dは2相系を示す)を、転炉で溶製し、VOD脱ガ
ス、微量成分の調整を行った後、連続鋳造して200mm厚
のスラブとした。 次いでこれらのスラブを1200℃で2時間再加熱し、粗
圧延により板厚を10〜20mmとし、さらに、連続した仕上
げ圧延を行って、板厚が0.9〜4mmの熱延板とした。この
熱延段階は、種々の条件になる830℃以下での圧下率、
圧延終了温度、冷却速度および巻き取り温度で行った。 熱延後は、これらの熱延板につき、No.1〜49、90、9
2、94〜98については、ブタン燃焼雰囲気中で、1150℃
で1分間、加熱した後、室温まで水冷する連続焼鈍を、
また、No.50〜56、No.72、80、81、93については、ブタ
ン燃焼雰囲気中で、1000℃で1分間、加熱した後、室温
まで水冷する連続焼鈍を、また、No.57〜71、73〜79、8
2〜89、91、95、99〜101については、H2ガス:5%、露
点:−30℃、残部N2からなる雰囲気中で、850℃で5時
間、加熱した後、室温まで徐冷するバッチ焼鈍を施し
た。その後、それぞれの焼鈍板について、ショットブラ
ストによる機械的な予備脱スケール処理をし、続いて、
H2SO4:200g/l(0.2g/cm3)を含む80℃の水溶液に10秒浸
漬し、次いで、HF:25g/l(0.025g/cm3)、HNO3:150g/l
(0.150g/cm3)を含む60℃の水溶液に10秒浸漬した後、
水洗して、酸洗脱スケールを完了させた。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
このようにして得られた熱延板から、熱延板のまま
もの、さらに10%のスキンパス圧延したもの、あるい
はさらに冷延をおこなったものの各試験材を作成して
耐食性試験に供した。 なお、の試験材は、熱延板の板厚が1.5mm以下のも
のについてのみ採取した。また、の試験材は以下の方
法により作成した。すなわち、上記の方法で得られた熱
延板を直径が250mmのロールからなるタンデム圧延機
で、種々の圧下率で冷延した後、No.1〜32、66、68、7
0、72〜74の場合は、ブタンガス燃焼雰囲気中で、1150
℃で10秒加熱し、室温まで空冷する焼鈍を施した。その
後、Na2SO4:200g/lを含む80℃の中性塩水溶液中で、電
流密度:10A/dm2で鋼板がアノード溶解するように40秒電
解し、次いでHF:25g/l(0.025g/cm3)、HNO3:55g/l(0.
055g/cm3)を含む60℃の水溶液に10秒浸漬した後、HN
O3:100g/l(0.100g/cm3)を含む水溶液中で電流密度:10
A/dm2で鋼板が不働態化するように電解を行い、No.33〜
65、67、69、71、75〜77の場合は、アンモニア分解ガス
中で、900℃で10秒加熱する光輝焼鈍を施した。 表5〜表8に、熱延板板厚のほか、この時の830℃以
下での圧下率、圧延終了温度、冷却速度、巻き取り温度
および直径250mmのワークロールによる冷延圧下率を示
す。
もの、さらに10%のスキンパス圧延したもの、あるい
はさらに冷延をおこなったものの各試験材を作成して
耐食性試験に供した。 なお、の試験材は、熱延板の板厚が1.5mm以下のも
のについてのみ採取した。また、の試験材は以下の方
法により作成した。すなわち、上記の方法で得られた熱
延板を直径が250mmのロールからなるタンデム圧延機
で、種々の圧下率で冷延した後、No.1〜32、66、68、7
0、72〜74の場合は、ブタンガス燃焼雰囲気中で、1150
℃で10秒加熱し、室温まで空冷する焼鈍を施した。その
後、Na2SO4:200g/lを含む80℃の中性塩水溶液中で、電
流密度:10A/dm2で鋼板がアノード溶解するように40秒電
解し、次いでHF:25g/l(0.025g/cm3)、HNO3:55g/l(0.
055g/cm3)を含む60℃の水溶液に10秒浸漬した後、HN
O3:100g/l(0.100g/cm3)を含む水溶液中で電流密度:10
A/dm2で鋼板が不働態化するように電解を行い、No.33〜
65、67、69、71、75〜77の場合は、アンモニア分解ガス
中で、900℃で10秒加熱する光輝焼鈍を施した。 表5〜表8に、熱延板板厚のほか、この時の830℃以
下での圧下率、圧延終了温度、冷却速度、巻き取り温度
および直径250mmのワークロールによる冷延圧下率を示
す。
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
上述の方法で作成した供試材について耐食性を調査し
た。すなわち、NaCl:5%を含む35℃の水溶液を4時間噴
霧、2時間乾燥、2時間湿潤雰囲気保持を1サイクルと
するCCT試験を行い、2日後の発錆の程度を比較した。
その結果を表5〜表8に併せて示す。 本発明法に含まれるNo.1〜89は、熱延板、熱延−スキ
ンパス板、冷延板とも発錆面積率が5%以下で良好な耐
食性を示すのに対し、830℃以下での圧下率が30%未満
のNo.90、91、93、冷却速度が25℃/sec未満であるNo.9
2、93、巻き取り温度が650℃を超えるNo.93、94、95、
さらに製造条件は本発明に含まれるもののC,S,O量が高
いNo.96〜101は発錆面積率が5%を超えており、耐食性
が良好ではない。 産業上の利用可能性 上述したように、本発明によれば、C:0.100wt%以
下、S:0.0050wt%以下およびO:0.0050wt%以下の素材
に、830℃以下における圧下率が30%以上の熱間圧延を
行った後、25℃/sec以上の冷却速度で冷却し、650℃以
下で巻き取ることで、極低C,S,O量のステテンレス鋼板
で問題となっていた焼鈍時の脱Cr相の発達を抑制でき、
続く酸洗時での鋼板表面の荒れを防止できる。その結
果、極低C,S,Oステンレス鋼板の耐食性を著しく向上さ
せることが可能となり、とくに、熱延−焼鈍−酸洗の
後、スキンパス圧延で仕上げる場合や、太径ロールによ
り冷延する場合に、その効果が大きい。 また、本発明によれば、表面の欠陥を著しく低減でき
るので、表面が美麗で、良好な光沢を有する冷延板が得
られる。
た。すなわち、NaCl:5%を含む35℃の水溶液を4時間噴
霧、2時間乾燥、2時間湿潤雰囲気保持を1サイクルと
するCCT試験を行い、2日後の発錆の程度を比較した。
その結果を表5〜表8に併せて示す。 本発明法に含まれるNo.1〜89は、熱延板、熱延−スキ
ンパス板、冷延板とも発錆面積率が5%以下で良好な耐
食性を示すのに対し、830℃以下での圧下率が30%未満
のNo.90、91、93、冷却速度が25℃/sec未満であるNo.9
2、93、巻き取り温度が650℃を超えるNo.93、94、95、
さらに製造条件は本発明に含まれるもののC,S,O量が高
いNo.96〜101は発錆面積率が5%を超えており、耐食性
が良好ではない。 産業上の利用可能性 上述したように、本発明によれば、C:0.100wt%以
下、S:0.0050wt%以下およびO:0.0050wt%以下の素材
に、830℃以下における圧下率が30%以上の熱間圧延を
行った後、25℃/sec以上の冷却速度で冷却し、650℃以
下で巻き取ることで、極低C,S,O量のステテンレス鋼板
で問題となっていた焼鈍時の脱Cr相の発達を抑制でき、
続く酸洗時での鋼板表面の荒れを防止できる。その結
果、極低C,S,Oステンレス鋼板の耐食性を著しく向上さ
せることが可能となり、とくに、熱延−焼鈍−酸洗の
後、スキンパス圧延で仕上げる場合や、太径ロールによ
り冷延する場合に、その効果が大きい。 また、本発明によれば、表面の欠陥を著しく低減でき
るので、表面が美麗で、良好な光沢を有する冷延板が得
られる。
フロントページの続き
(72)発明者 福田 國夫
千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎
製鉄株式会社技術研究所内
(56)参考文献 特開 昭56−55522(JP,A)
特開 平5−59446(JP,A)
特開 平1−201445(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C21D 8/00 - 8/10
C21D 9/46,9/48
C22C 38/00 - 38/60
C23G 1/08
B21B 3/02
Claims (7)
- 【請求項1】C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下および
O:0.005wt%以下を含有するステンレス鋼素材に、830℃
以下における圧下率が30%以上の熱間圧延を行い、引き
続き25℃/sec以上の冷却速度で冷却し、650℃以下で巻
き取った後、焼鈍次いで酸洗を行うことを特徴とする耐
食性に優れるステンレス鋼板の製造方法。 - 【請求項2】C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下および
O:0.005wt%以下を含有するステンレス鋼素材に、830℃
以下における圧下率が30%以上の熱間圧延を行って板厚
1.5mm以下とし、引き続き25℃/sec以上の冷却速度で冷
却し、650℃以下で巻き取った後、焼鈍、酸洗および圧
下率が20%以下のスキンパス圧延を順次に行うことを特
徴とする耐食性に優れるステンレス鋼板の製造方法。 - 【請求項3】C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下および
O:0.005wt%以下を含有するステンレス鋼素材に、830℃
以下における圧下率が30%以上の熱間圧延を行い、引き
続き25℃/sec以上の冷却速度で冷却し、650℃以下で巻
き取った後、焼鈍次いで酸洗を行い、さらにロール径25
0mm以上のワークロールを有する冷間圧延設備にて、該
ワークロールによる合計圧下率が20%を超える冷間圧延
を行うことを特徴とする耐食性に優れるステンレス鋼板
の製造方法。 - 【請求項4】C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下、 O:0.005wt%以下、Si:3wt%以下、 Mn:5wt%以下、Cr:9〜50wt%および Ni:5wt%未満 を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるフェ
ライト系ステンレス鋼を素材として用いることを特徴と
する請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。 - 【請求項5】C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下、 O:0.005wt%以下、Si:3wt%以下、 Mn:5wt%以下、Cr:9〜50wt%および Ni:5wt%未満 を含み、さらに Ti:0.01〜1.0wt%、Nb:0.01〜1.0wt%、 V:0.01〜1.0wt%、Zr:0.01〜1.0wt%、 Ta:0.01〜1.0wt%、Co:0.1〜5wt%、 Cu:0.1〜5wt%、Mo:0.1〜5wt%、 W:0.1〜5wt%、Al:0.005〜5.0wt%、 Ca:0.0003〜0.01wt%およびB:0.0003〜0.01wt%以下 のうちから選ばれるいずれか1種または2種以上を含有
し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるフェライト
系ステンレス鋼を素材として用いることを特徴とする請
求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。 - 【請求項6】C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下、 O:0.005wt%以下、Si:3wt%以下、 Mn:20wt%以下、Cr:9〜50wt%、 Ni:5〜20wt%およびN:0.2wt%以下 を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるオー
ステナイト系ステンレス鋼または二相ステンレス鋼を素
材として用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
か1項に記載の製造方法。 - 【請求項7】C:0.01wt%以下、S:0.005wt%以下 O:0.005wt%以下、Si:3wt%以下、 Mn:20wt%以下、Cr:9〜50wt%、 Ni:5〜20wt%、N:0.2wt%以下 を含み、さらに Ti:0.01〜1.0wt%、Nb:0.01〜1.0wt%、 V:0.01〜1.0wt%、Zr:0.01〜1.0wt%、 Ta:0.01〜1.0wt%、Co:0.1〜5wt%、 Cu:0.1〜5wt%、Mo:0.1〜5wt%、 W:0.1〜5wt%、Al:0.005〜5.0wt%、 Ca:0.0003〜0.01wt%およびB:0.0003〜0.01wt%以下 のうちから選ばれるいずれか1種または2種以上を含有
し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるオーステナ
イト系ステンレス鋼または二相ステンレス鋼を素材とし
て用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
に記載の製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-7021 | 1994-01-26 | ||
JP702194 | 1994-01-26 | ||
PCT/JP1995/000092 WO1995020683A1 (fr) | 1994-01-26 | 1995-01-26 | Procede de production de tole d'acier inoxydable a haute resistance a la corrosion |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3369570B2 true JP3369570B2 (ja) | 2003-01-20 |
Family
ID=11654391
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP51997795A Expired - Fee Related JP3369570B2 (ja) | 1994-01-26 | 1995-01-26 | 耐食性に優れるステンレス鋼板の製造方法 |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5626694A (ja) |
EP (1) | EP0691412B1 (ja) |
JP (1) | JP3369570B2 (ja) |
KR (1) | KR100240741B1 (ja) |
CN (1) | CN1044388C (ja) |
DE (1) | DE69516336T2 (ja) |
TW (1) | TW311937B (ja) |
WO (1) | WO1995020683A1 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007270290A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Jfe Steel Kk | 溶接部の耐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼。 |
CN106048409A (zh) * | 2016-06-27 | 2016-10-26 | 武汉科技大学 | 一种提高301ln奥氏体不锈钢力学性能的方法 |
KR20200047631A (ko) | 2018-01-12 | 2020-05-07 | 닛테츠 스테인레스 가부시키가이샤 | 오스테나이트계 스테인리스강 및 그 제조 방법 |
Families Citing this family (36)
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