JP3350839B2 - インクジェット記録用イエローインク及び画像記録方法 - Google Patents
インクジェット記録用イエローインク及び画像記録方法Info
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- C09D11/30—Inkjet printing inks
- C09D11/32—Inkjet printing inks characterised by colouring agents
- C09D11/328—Inkjet printing inks characterised by colouring agents characterised by dyes
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録用イ
ンク、特に記録画像の色調、耐水性及び耐光性が良好で
あり、インクの保存安定性、吐出安定性に優れ、更に速
乾性で滲みがなく且つ濃度の高い鮮明画像が得られるイ
ンクジェット記録用イエローインク、及び画像記録方法
に関するものである。
ンク、特に記録画像の色調、耐水性及び耐光性が良好で
あり、インクの保存安定性、吐出安定性に優れ、更に速
乾性で滲みがなく且つ濃度の高い鮮明画像が得られるイ
ンクジェット記録用イエローインク、及び画像記録方法
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】通常、インクジェット記録用インクは染
料、湿潤剤及び水などを基本的な成分とするものであ
り、染料としては、酸性染料、直接染料、塩基性染料等
が知られているが、塩基性染料は、安全性及び保存安定
性の面からインクジェット記録用インクにはあまり用い
られておらず、主に直接染料、酸性染料が用いられてい
る。インクジェット記録用イエローインクには、例え
ば、直接染料としてはＣ．I．ダイレクトイエロー１、
８、１２、２４、２６、３３、４４、５０、８６、１２
０、１３２、１４４などが、また酸性染料としてはＣ．
I．アシッドイエロー１７、４２、４４、７９、１４２
などが用いられている。
料、湿潤剤及び水などを基本的な成分とするものであ
り、染料としては、酸性染料、直接染料、塩基性染料等
が知られているが、塩基性染料は、安全性及び保存安定
性の面からインクジェット記録用インクにはあまり用い
られておらず、主に直接染料、酸性染料が用いられてい
る。インクジェット記録用イエローインクには、例え
ば、直接染料としてはＣ．I．ダイレクトイエロー１、
８、１２、２４、２６、３３、４４、５０、８６、１２
０、１３２、１４４などが、また酸性染料としてはＣ．
I．アシッドイエロー１７、４２、４４、７９、１４２
などが用いられている。
【０００３】しかし、このような染料を含有したインク
をインクジェット記録に用いると、直接染料を含有した
インクジェット記録用インクの場合には、直接染料の溶
解性が悪いため長期保存中、連続記録中または記録休止
中に沈殿物が生じあるいはインク物性が変化するなど保
存安定性に劣り、また連続記録時や記録再開時にノズル
の目詰まりを起こすなど吐出安定性に劣るという問題が
あり、一方、酸性染料を含有したインクジェット記録用
インクの場合には、色調の良いものが多いが、記録画像
の耐水性及び耐光性が悪く、画像の保存性に劣るという
問題がある。
をインクジェット記録に用いると、直接染料を含有した
インクジェット記録用インクの場合には、直接染料の溶
解性が悪いため長期保存中、連続記録中または記録休止
中に沈殿物が生じあるいはインク物性が変化するなど保
存安定性に劣り、また連続記録時や記録再開時にノズル
の目詰まりを起こすなど吐出安定性に劣るという問題が
あり、一方、酸性染料を含有したインクジェット記録用
インクの場合には、色調の良いものが多いが、記録画像
の耐水性及び耐光性が悪く、画像の保存性に劣るという
問題がある。
【０００４】例えば、特開平２−２３３７８１号公報に
は、直接染料であるＣ．Ｉ．ダイレクトイエロー８６を
用いたインクジェット記録用インク処方が開示されてお
り、その処方により色調再現性の向上が図られている
が、インクの保存安定性や吐出安定性が不十分であり信
頼性に劣るという難点がある。
は、直接染料であるＣ．Ｉ．ダイレクトイエロー８６を
用いたインクジェット記録用インク処方が開示されてお
り、その処方により色調再現性の向上が図られている
が、インクの保存安定性や吐出安定性が不十分であり信
頼性に劣るという難点がある。
【０００５】また、耐水性をより改良した染料として、
−ＮＨ4 +をカウンターイオンにもつ下記一般式の染料が
Ｔｈｅ ９ｔｈ Iｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ Ｃｏｎ
ｇｒｅｓｓ ｏｎ Ａｄｖａｎｃｅｓ ｉｎ Ｎｏｎ−
Iｍｐａｃｔ Ｐｒｉｎｔｉｎｇ ｔｅｃｈｎｏｌｏｇ
ｉｅｓ／ＪＡＰＡＮ ＨＡＲＤＣＯＰＹ ’９３におい
て、ＺＥＮＥＣＡ社のＲ．Ｗ．ＫＥＮＹＯＮにより提案
され、この染料を含有するインクジェット記録用インク
を用いた場合には、記録画像の色調及び耐水性ともに優
れているが、記録画像の濃度が低く、またインク保存安
定性や吐出安定性が不十分であり信頼性に劣るという難
点がある。
−ＮＨ4 +をカウンターイオンにもつ下記一般式の染料が
Ｔｈｅ ９ｔｈ Iｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ Ｃｏｎ
ｇｒｅｓｓ ｏｎ Ａｄｖａｎｃｅｓ ｉｎ Ｎｏｎ−
Iｍｐａｃｔ Ｐｒｉｎｔｉｎｇ ｔｅｃｈｎｏｌｏｇ
ｉｅｓ／ＪＡＰＡＮ ＨＡＲＤＣＯＰＹ ’９３におい
て、ＺＥＮＥＣＡ社のＲ．Ｗ．ＫＥＮＹＯＮにより提案
され、この染料を含有するインクジェット記録用インク
を用いた場合には、記録画像の色調及び耐水性ともに優
れているが、記録画像の濃度が低く、またインク保存安
定性や吐出安定性が不十分であり信頼性に劣るという難
点がある。
【化１０】
【０００６】ところで、濃度の高い記録画像を得るに
は、インクジェット記録用インクにおける染料濃度を高
くすることが必要であり、一方、染料濃度を上げるため
には染料の溶解性が高いことが必要である。そしてこの
染料の溶解性がインクの保存安定性及び吐出安定性に大
きく影響を与えるものである。しかしながら、従来のイ
ンクジェット記録用インクは、このように染料の溶解性
が高く且つ溶解安定性に優れ、濃度の高い記録画像が安
定して得られ、しかも記録画像の色調、耐水性及び耐光
性が良好であるような優れた保存安定性や吐出安定性を
有するものではなかった。また、従来より、印字画像の
乾燥性を向上させるために、インクジェット記録用イン
クの成分として界面活性剤が添加されている。界面活性
剤の役割は、インクの表面張力を下げインクの紙への浸
透性を高めることであり、それによって印字画像の乾燥
速度を速めることができる。
は、インクジェット記録用インクにおける染料濃度を高
くすることが必要であり、一方、染料濃度を上げるため
には染料の溶解性が高いことが必要である。そしてこの
染料の溶解性がインクの保存安定性及び吐出安定性に大
きく影響を与えるものである。しかしながら、従来のイ
ンクジェット記録用インクは、このように染料の溶解性
が高く且つ溶解安定性に優れ、濃度の高い記録画像が安
定して得られ、しかも記録画像の色調、耐水性及び耐光
性が良好であるような優れた保存安定性や吐出安定性を
有するものではなかった。また、従来より、印字画像の
乾燥性を向上させるために、インクジェット記録用イン
クの成分として界面活性剤が添加されている。界面活性
剤の役割は、インクの表面張力を下げインクの紙への浸
透性を高めることであり、それによって印字画像の乾燥
速度を速めることができる。
【０００７】特開昭５５−２９５４６号公報には、界面
活性剤のもつ紙などへの浸透力を利用して、見かけ上の
乾燥性を上げることが開示されているが、その処方では
記録紙の種類により印字画像が著しく滲み画像品質を劣
化させるという欠点がある。特公昭６０−２３７９３号
公報には、界面活性剤として、ジアルキルスルホコハク
酸塩を用いることにより、印字画像の乾燥性を向上さ
せ、且つ画像品質の劣化も少なくできることが開示され
ているが、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムや、ジ
ヘキシルスルホコハク酸ナトリウムなどでは、紙によっ
ては印字画像における画素径が著しく異なったり、イン
クのｐＨがアルカリ側であるときは、界面活性剤が分解
し、長期保存時には界面活性剤の効果がなくなるなどの
欠点がある。特開昭５６−５７８６２号公報等には、印
字画像の乾燥性を向上させるために強塩基性物質の添加
されたインクが開示されているが、ロジンサイズされた
酸性紙では効果があるものの、サイズ剤としてアルキル
ケテンダイマ−やアルケニルスルホコハク酸を用いた紙
には効果がなく、また酸性紙でも２色重ね部分における
印字画像では効果がない等の欠点がある。また、特開平
１−２０３４８３号公報には、インクに多価アルコール
誘導体及びペクチンを含有させることにより、印字画像
の乾燥性を向上させ、且つ滲みを防止して画像品質の良
好な記録画像を得ることが開示されているが、ペクチン
は水酸基を親水基とする非イオン性であるため水への溶
解性が悪く、印字休止後の吐出安定性に欠けるという欠
点がある。従来のインクジェット記録用インクにおいて
は、吐出安定性を損なうことなく印字画像の乾燥性を向
上させ、且つ滲みを防止して画像品質の良好な記録画像
を得るということは困難であった。
活性剤のもつ紙などへの浸透力を利用して、見かけ上の
乾燥性を上げることが開示されているが、その処方では
記録紙の種類により印字画像が著しく滲み画像品質を劣
化させるという欠点がある。特公昭６０−２３７９３号
公報には、界面活性剤として、ジアルキルスルホコハク
酸塩を用いることにより、印字画像の乾燥性を向上さ
せ、且つ画像品質の劣化も少なくできることが開示され
ているが、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムや、ジ
ヘキシルスルホコハク酸ナトリウムなどでは、紙によっ
ては印字画像における画素径が著しく異なったり、イン
クのｐＨがアルカリ側であるときは、界面活性剤が分解
し、長期保存時には界面活性剤の効果がなくなるなどの
欠点がある。特開昭５６−５７８６２号公報等には、印
字画像の乾燥性を向上させるために強塩基性物質の添加
されたインクが開示されているが、ロジンサイズされた
酸性紙では効果があるものの、サイズ剤としてアルキル
ケテンダイマ−やアルケニルスルホコハク酸を用いた紙
には効果がなく、また酸性紙でも２色重ね部分における
印字画像では効果がない等の欠点がある。また、特開平
１−２０３４８３号公報には、インクに多価アルコール
誘導体及びペクチンを含有させることにより、印字画像
の乾燥性を向上させ、且つ滲みを防止して画像品質の良
好な記録画像を得ることが開示されているが、ペクチン
は水酸基を親水基とする非イオン性であるため水への溶
解性が悪く、印字休止後の吐出安定性に欠けるという欠
点がある。従来のインクジェット記録用インクにおいて
は、吐出安定性を損なうことなく印字画像の乾燥性を向
上させ、且つ滲みを防止して画像品質の良好な記録画像
を得るということは困難であった。
【０００８】インクジェット記録において、長期に亘つ
て良好な印字記録を行うためには、インクジェット記録
用インクが、以下の条件を満たすことが必要である。す
なわち、１）インクの噴射特性が優れていること、その
ためには液滴発生方法や液滴飛翔制御方法に応じたイン
ク特性としてインクの粘度、表面張力、比伝導度、密度
が適当範囲に含まれること、２）保存安定性に優れてい
ること、すなわち長期間の保存中、連続記録中あるいは
記録休止中に沈殿物などの析出がなく、またインク物性
が変化しないこと、３）吐出安定性に優れていること、
すなわち連続記録中あるいは記録休止後の記録再開始時
に液滴の噴射方向がずれたり吐出液滴の重量が変化した
りすることなく、またノズルが詰まることがないこと、
４）記録画像は、色調が良好であり、十分に濃度が高
く、滲みのない鮮明画像であること、５）記録画像の乾
燥が速いこと、５）記録画像は耐水性、耐光性に優れ、
かつ耐摩耗性にも優れていること、などの条件を満たす
ことが必要である。
て良好な印字記録を行うためには、インクジェット記録
用インクが、以下の条件を満たすことが必要である。す
なわち、１）インクの噴射特性が優れていること、その
ためには液滴発生方法や液滴飛翔制御方法に応じたイン
ク特性としてインクの粘度、表面張力、比伝導度、密度
が適当範囲に含まれること、２）保存安定性に優れてい
ること、すなわち長期間の保存中、連続記録中あるいは
記録休止中に沈殿物などの析出がなく、またインク物性
が変化しないこと、３）吐出安定性に優れていること、
すなわち連続記録中あるいは記録休止後の記録再開始時
に液滴の噴射方向がずれたり吐出液滴の重量が変化した
りすることなく、またノズルが詰まることがないこと、
４）記録画像は、色調が良好であり、十分に濃度が高
く、滲みのない鮮明画像であること、５）記録画像の乾
燥が速いこと、５）記録画像は耐水性、耐光性に優れ、
かつ耐摩耗性にも優れていること、などの条件を満たす
ことが必要である。
【０００９】しかしながら、従来においては、記録画像
の色調、耐水性及び耐光性が良好であり、しかも濃度の
高い記録画像が安定して得られるような優れた保存安定
性や吐出安定性を有するインクジェット記録用イエロー
インクを得ることが困難であった。また、吐出安定性を
損なうことなく印字画像の乾燥性を向上させると共に滲
みを防止し、画像品質の良好な記録画像を得ることも困
難であった。
の色調、耐水性及び耐光性が良好であり、しかも濃度の
高い記録画像が安定して得られるような優れた保存安定
性や吐出安定性を有するインクジェット記録用イエロー
インクを得ることが困難であった。また、吐出安定性を
損なうことなく印字画像の乾燥性を向上させると共に滲
みを防止し、画像品質の良好な記録画像を得ることも困
難であった。
【００１０】
【発明の解決しようとする課題】本発明の目的は、長期
に亘つて良好な印字記録を行うための上記条件を満た
し、特に記録画像の色調、耐水性及び耐光性が良好であ
り、インクの保存安定性、吐出安定性に優れ、更に速乾
性で滲みがなく且つ濃度の高い鮮明な画像が得られるイ
ンクジェット記録用イエローインクを提供することにあ
る。
に亘つて良好な印字記録を行うための上記条件を満た
し、特に記録画像の色調、耐水性及び耐光性が良好であ
り、インクの保存安定性、吐出安定性に優れ、更に速乾
性で滲みがなく且つ濃度の高い鮮明な画像が得られるイ
ンクジェット記録用イエローインクを提供することにあ
る。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、水
溶性染料、界面活性剤及び湿潤剤を含有する水溶液から
なるインクジェット記録用インクにおいて、水溶性染料
として下記一般式（１）で表される化合物と、下記一般
式（２）及び（３）で表される化合物の少なくとも一種
とを同時に含有することを特徴とするインクジェット記
録用イエローインクによって達成される。
溶性染料、界面活性剤及び湿潤剤を含有する水溶液から
なるインクジェット記録用インクにおいて、水溶性染料
として下記一般式（１）で表される化合物と、下記一般
式（２）及び（３）で表される化合物の少なくとも一種
とを同時に含有することを特徴とするインクジェット記
録用イエローインクによって達成される。
【化１】
【化２】
【化３】 （式中、Ｘ及びＹは水素原子、アルキル基、アルコキシ
基またはハロゲン原子、Ｚはアルカノールアミン基、Ｍ
はアルカリ金属、第４級アンモニウム、第４級ホスホニ
ウムまたはアルカノールアミンを表し、ｊ、ｋ、ｌ及び
ｍは０、１、２、３のいずれかの整数を表す。）
基またはハロゲン原子、Ｚはアルカノールアミン基、Ｍ
はアルカリ金属、第４級アンモニウム、第４級ホスホニ
ウムまたはアルカノールアミンを表し、ｊ、ｋ、ｌ及び
ｍは０、１、２、３のいずれかの整数を表す。）
【００１２】このインクジェット記録用イエローインク
によれば、色調が良好であり、且つ耐水性及び耐光性に
優れた記録画像を得ることができ、またインクの保存性
安定性及び吐出安定性にも優れており信頼性の高いイン
クジェット記録を行うことができる。
によれば、色調が良好であり、且つ耐水性及び耐光性に
優れた記録画像を得ることができ、またインクの保存性
安定性及び吐出安定性にも優れており信頼性の高いイン
クジェット記録を行うことができる。
【００１３】また、上記一般式（１）〜（３）で表され
る化合物において、Ｍで示されるイオンがナトリウム、
リチウム及び／または下記一般式（４）で示される第４
級アンモニウム、第４級ホスホニウム、アルカノ−ルア
ミンイオンである場合には、水に対する溶解安定性がよ
り向上し、これらを含有するインクジェット記録用イエ
ローインクによれば、保存性安定性及び吐出安定性が更
に向上し信頼性の高いインクジェット記録を行うことが
でき、良好な記録画像を安定して得ることができる。
る化合物において、Ｍで示されるイオンがナトリウム、
リチウム及び／または下記一般式（４）で示される第４
級アンモニウム、第４級ホスホニウム、アルカノ−ルア
ミンイオンである場合には、水に対する溶解安定性がよ
り向上し、これらを含有するインクジェット記録用イエ
ローインクによれば、保存性安定性及び吐出安定性が更
に向上し信頼性の高いインクジェット記録を行うことが
でき、良好な記録画像を安定して得ることができる。
【化４】 （式中、Ｘは窒素またはリン、Ｒ1、Ｒ2、Ｒ3及びＲ4は
炭素数１〜４のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ハ
ロゲン化アルキル基または水素原子を表す。）
炭素数１〜４のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ハ
ロゲン化アルキル基または水素原子を表す。）
【００１４】上記一般式で表される染料の混合比として
は、一般式（１）で表される染料と一般式（２）で表さ
れる染料とを用いる場合には、一般式（１）表される染
料を５０〜９０重量％、一般式（２）で表される染料を
１０〜５０重量％用いることが好ましく、一般式（１）
で表される染料と一般式（３）で表される染料とを用い
る場合には、一般式（１）表される染料を７０〜９５重
量％、一般式（３）で表される染料を５〜３０重量％用
いることが好ましく、また一般式（１）で表される染料
と一般式（２）で表される染料及び一般式（３）で表さ
れる染料とを用いる場合には、一般式（１）表される染
料を５０〜９０重量％、一般式（２）で表される染料を
１〜４５重量％、一般式（３）で表される染料を５〜９
重量％用いることが好ましい。一般式（１）で表される
染料を上記の範囲で用い、これと一般式（２）で表され
る染料及び／または一般式（３）で表される染料を上記
の範囲で用いることにより、特に、染料の溶解性を向上
させてインクの保存安定性や吐出安定性に優れた信頼性
の高いインクジェット記録を行うことができ、且つ色調
が良好であり、且つ耐水性及び耐光性に優れた記録画像
を得ることができる。一般式（１）で表される染料と一
般式（２）で表される染料とを用いる場合には、一般式
（２）で表される染料を１０重量％以上用いることによ
り、特に染料の溶解性を向上させることができる。ま
た、一般式（３）で表される染料の添加量が全染料量の
３０％を越えると記録画像の耐水性が悪くなるため、一
般式（３）で表される染料の添加量は３０％以下が好ま
しい。
は、一般式（１）で表される染料と一般式（２）で表さ
れる染料とを用いる場合には、一般式（１）表される染
料を５０〜９０重量％、一般式（２）で表される染料を
１０〜５０重量％用いることが好ましく、一般式（１）
で表される染料と一般式（３）で表される染料とを用い
る場合には、一般式（１）表される染料を７０〜９５重
量％、一般式（３）で表される染料を５〜３０重量％用
いることが好ましく、また一般式（１）で表される染料
と一般式（２）で表される染料及び一般式（３）で表さ
れる染料とを用いる場合には、一般式（１）表される染
料を５０〜９０重量％、一般式（２）で表される染料を
１〜４５重量％、一般式（３）で表される染料を５〜９
重量％用いることが好ましい。一般式（１）で表される
染料を上記の範囲で用い、これと一般式（２）で表され
る染料及び／または一般式（３）で表される染料を上記
の範囲で用いることにより、特に、染料の溶解性を向上
させてインクの保存安定性や吐出安定性に優れた信頼性
の高いインクジェット記録を行うことができ、且つ色調
が良好であり、且つ耐水性及び耐光性に優れた記録画像
を得ることができる。一般式（１）で表される染料と一
般式（２）で表される染料とを用いる場合には、一般式
（２）で表される染料を１０重量％以上用いることによ
り、特に染料の溶解性を向上させることができる。ま
た、一般式（３）で表される染料の添加量が全染料量の
３０％を越えると記録画像の耐水性が悪くなるため、一
般式（３）で表される染料の添加量は３０％以下が好ま
しい。
【００１５】本発明においては、界面活性剤としては、
アニオン系界面活性剤やノニオン系界面活性剤を用いる
ことができる。アニオン系界面活性剤としては、下記一
般式（５）で表されるポリオキシエチレンアルキルエ−
テル酢酸塩、または下記一般式（６）で表されるジアル
キルスルホコハク酸塩が好ましい。
アニオン系界面活性剤やノニオン系界面活性剤を用いる
ことができる。アニオン系界面活性剤としては、下記一
般式（５）で表されるポリオキシエチレンアルキルエ−
テル酢酸塩、または下記一般式（６）で表されるジアル
キルスルホコハク酸塩が好ましい。
【化５】 ＲＯ（ＣＨ2ＣＨ2Ｏ）nＣＨ2ＣＯＯＭ′ （５）
【化６】 （式中、Ｒは炭素数１３〜１４の直鎖あるいは分岐した
アルキル基、Ｒ′は炭素数５〜７の直鎖あるいは分岐し
たアルキル基、Ｍ′はアルカリ金属、第４級アンモニウ
ム、第４級ホスホニウムまたはアルカノールアミンを表
し、ｎは３から１２の整数のいずれかを表す。） ポリオキシエチレンアルキルエ−テル酢酸塩としては、
Ｒが炭素数１３のアルキル基であるものが好ましく、ま
たｎが３のものが最も好ましい。また、ジアルキルスル
ホコハク酸塩としては、Ｒ′が炭素数５または７のアル
キル基であるものが好ましい。ポリオキシエチレンアル
キルエ−テル酢酸塩あるいはジアルキルスルホコハク酸
塩を添加することによって、インクの表面張力を下げ、
インクの紙への浸透性を高めることができる。これによ
り普通紙等に印字した際に乾燥速度が速く、且つ滲みの
少ない高画質の記録画像を得ることができる。
アルキル基、Ｒ′は炭素数５〜７の直鎖あるいは分岐し
たアルキル基、Ｍ′はアルカリ金属、第４級アンモニウ
ム、第４級ホスホニウムまたはアルカノールアミンを表
し、ｎは３から１２の整数のいずれかを表す。） ポリオキシエチレンアルキルエ−テル酢酸塩としては、
Ｒが炭素数１３のアルキル基であるものが好ましく、ま
たｎが３のものが最も好ましい。また、ジアルキルスル
ホコハク酸塩としては、Ｒ′が炭素数５または７のアル
キル基であるものが好ましい。ポリオキシエチレンアル
キルエ−テル酢酸塩あるいはジアルキルスルホコハク酸
塩を添加することによって、インクの表面張力を下げ、
インクの紙への浸透性を高めることができる。これによ
り普通紙等に印字した際に乾燥速度が速く、且つ滲みの
少ない高画質の記録画像を得ることができる。
【００１６】アニオン系界面活性剤の添加によってイン
クの表面張力を５０ｍＮ／ｍ以下、特に４０ｍＮ／ｍ以
下に調整することが好ましい。アニオン系界面活性剤の
添加量としては、インク全量に対して、０．０１〜３．
０重量％が好ましい。０．０１重量％よりも少ないと表
面張力を十分に下げることができず、乾燥性が悪く、ま
た３．０重量％よりも多いとインク保存時に界面活性剤
の析出などが生じるようになる。また、ジアルキルスル
ホコハク酸塩は、アルカリ側で放置すると分解するた
め、通常、インクのｐＨを調整することにより用いるこ
とができる。
クの表面張力を５０ｍＮ／ｍ以下、特に４０ｍＮ／ｍ以
下に調整することが好ましい。アニオン系界面活性剤の
添加量としては、インク全量に対して、０．０１〜３．
０重量％が好ましい。０．０１重量％よりも少ないと表
面張力を十分に下げることができず、乾燥性が悪く、ま
た３．０重量％よりも多いとインク保存時に界面活性剤
の析出などが生じるようになる。また、ジアルキルスル
ホコハク酸塩は、アルカリ側で放置すると分解するた
め、通常、インクのｐＨを調整することにより用いるこ
とができる。
【００１７】更に、これらポリオキシエチレンアルキル
エ−テル酢酸塩のカルボン酸基あるいはジアルキルスル
ホコハク酸塩のスルホン酸基の対イオンＭがナトリウ
ム、リチウム及び／または下記一般式（７）で示される
第４級アンモニウム、第４級ホスホニウム、アルカノ−
ルアミンイオンである場合に、水に対する溶解安定性が
さらに向上し、保存安定性及び吐出安定性に優れたイン
クジェット記録用イエローインクを得ることができる。
これにより乾燥速度が速く、且つ滲みの少ない高画質の
記録画像を安定して得ることができる。
エ−テル酢酸塩のカルボン酸基あるいはジアルキルスル
ホコハク酸塩のスルホン酸基の対イオンＭがナトリウ
ム、リチウム及び／または下記一般式（７）で示される
第４級アンモニウム、第４級ホスホニウム、アルカノ−
ルアミンイオンである場合に、水に対する溶解安定性が
さらに向上し、保存安定性及び吐出安定性に優れたイン
クジェット記録用イエローインクを得ることができる。
これにより乾燥速度が速く、且つ滲みの少ない高画質の
記録画像を安定して得ることができる。
【化７】 （式中、Ｙは窒素またはリン、Ｒ5、Ｒ6、Ｒ7及びＲ8は
炭素数１〜４のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ハ
ロゲン化アルキル基または水素原子を表す。） また、ノニオン系界面活性剤としては、下記一般式
（８）で表されるポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル、または下記一般式（９）で表されるアセチレ
ングリコール系界面活性剤が好ましい。
炭素数１〜４のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ハ
ロゲン化アルキル基または水素原子を表す。） また、ノニオン系界面活性剤としては、下記一般式
（８）で表されるポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル、または下記一般式（９）で表されるアセチレ
ングリコール系界面活性剤が好ましい。
【化８】
【化９】 （式中、Ｒ″は炭素数６〜１４の直鎖あるいは分岐した
アルキル基を表し、ｎ′は５から１２の整数のいずれか
を表す。ａ及びｂは０或いは１から４０の整数のいずれ
かを表す。）
アルキル基を表し、ｎ′は５から１２の整数のいずれか
を表す。ａ及びｂは０或いは１から４０の整数のいずれ
かを表す。）
【００１８】ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テルあるいはアセチレングリコール系界面活性剤を添加
することによって、インクの表面張力が低くなりインク
と紙表面との濡れ性が向上し、インクの紙への浸透性を
高めることができる。これにより普通紙等に印字した際
に乾燥速度が速く、且つ滲みの少ない高画質の印字記録
を行うことができ、また特に本発明の染料とともに用い
ることにより画像劣化の極めて少ない記録画像を得るこ
とができる。
テルあるいはアセチレングリコール系界面活性剤を添加
することによって、インクの表面張力が低くなりインク
と紙表面との濡れ性が向上し、インクの紙への浸透性を
高めることができる。これにより普通紙等に印字した際
に乾燥速度が速く、且つ滲みの少ない高画質の印字記録
を行うことができ、また特に本発明の染料とともに用い
ることにより画像劣化の極めて少ない記録画像を得るこ
とができる。
【００１９】ノニオン系界面活性剤の添加量としては、
インクジェット記録用イエローインク全量に対して、
０．０１〜３．０重量％が好ましい。０．０１重量％よ
りも少ないと表面張力が下がらず、乾燥性が悪く、また
３．０重量％よりも多いとインク保存時に面活性剤の析
出が生じるようになる。更に、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテルあるいはアセチレングリコール系
界面活性剤に、尿素、またはヒドロキシエチル尿素及び
ジヒドロキシエチル尿素等の尿素誘導体を添加すること
により、染料とノニオン系界面活性剤との相互作用が弱
められ、また染料の会合が緩和され、浸透性がさらに向
上し、また長期保存安定性や吐出安定性により、更に優
れたインクジェット記録用イエローインクを得ることが
できる。このインクジェット記録用イエローインクによ
れば、乾燥速度が速く、且つ滲みの少ない高画質の印字
記録画像を安定して得ることができる。尿素あるいは尿
素誘導体の添加量としては、インク全量に対して０．１
〜５重量％が好ましい。０．１％重量未満では効果が少
なく、５％重量以上では水分蒸発時の粘度変化に影響を
及ぼすようになることがある。
インクジェット記録用イエローインク全量に対して、
０．０１〜３．０重量％が好ましい。０．０１重量％よ
りも少ないと表面張力が下がらず、乾燥性が悪く、また
３．０重量％よりも多いとインク保存時に面活性剤の析
出が生じるようになる。更に、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテルあるいはアセチレングリコール系
界面活性剤に、尿素、またはヒドロキシエチル尿素及び
ジヒドロキシエチル尿素等の尿素誘導体を添加すること
により、染料とノニオン系界面活性剤との相互作用が弱
められ、また染料の会合が緩和され、浸透性がさらに向
上し、また長期保存安定性や吐出安定性により、更に優
れたインクジェット記録用イエローインクを得ることが
できる。このインクジェット記録用イエローインクによ
れば、乾燥速度が速く、且つ滲みの少ない高画質の印字
記録画像を安定して得ることができる。尿素あるいは尿
素誘導体の添加量としては、インク全量に対して０．１
〜５重量％が好ましい。０．１％重量未満では効果が少
なく、５％重量以上では水分蒸発時の粘度変化に影響を
及ぼすようになることがある。
【００２０】本発明における前記染料及び界面活性剤の
スルホン基あるいはカルボン酸基をアルカリ塩とするに
は、インク調整時にこれらを水に溶解する際、所望のア
ルカリイオンを含んだアルカリ水酸化物を添加すること
により容易に行うことができる。例えば、リチウム塩の
場合は水酸化リチウムを添加すればよい。また一般式
（４）または（７）の第４級アンモニウム、ホスホニウ
ム、アルカノ−ルアミン陽イオンに関しては、具体的に
は下記表１以下に示す水酸化物を添加すればよい。
スルホン基あるいはカルボン酸基をアルカリ塩とするに
は、インク調整時にこれらを水に溶解する際、所望のア
ルカリイオンを含んだアルカリ水酸化物を添加すること
により容易に行うことができる。例えば、リチウム塩の
場合は水酸化リチウムを添加すればよい。また一般式
（４）または（７）の第４級アンモニウム、ホスホニウ
ム、アルカノ−ルアミン陽イオンに関しては、具体的に
は下記表１以下に示す水酸化物を添加すればよい。
【００２１】
【表１】
【００２２】なお、本発明において前記染料あるいは界
面活性剤の対イオンがすべてナトリウム、リチウム及び
／または前記の一般式（４）あるいは（７）の化合物で
ある必要はなく、他のアルカリイオンと混合することも
できる。好ましい他の対イオンとしては、カリウム、ト
リエタノ−ルアミン等である。ナトリウム、リチウム及
び／または上記一般式（４）あるいは（７）の化合物に
よるイオンの量としては該染料あるいは該界面活性剤の
ユニットモル数に対して３０％以上となるように添加す
ることが好ましく、特に５０％以上となるように添加す
ることが好ましい。
面活性剤の対イオンがすべてナトリウム、リチウム及び
／または前記の一般式（４）あるいは（７）の化合物で
ある必要はなく、他のアルカリイオンと混合することも
できる。好ましい他の対イオンとしては、カリウム、ト
リエタノ−ルアミン等である。ナトリウム、リチウム及
び／または上記一般式（４）あるいは（７）の化合物に
よるイオンの量としては該染料あるいは該界面活性剤の
ユニットモル数に対して３０％以上となるように添加す
ることが好ましく、特に５０％以上となるように添加す
ることが好ましい。
【００２３】以下、一般式（１）、（２）または（３）
で表される染料の具体例を表２−（１）から表２−
（５）に、一般式（５）または一般式（６）で表される
アニオン系界面活性剤の具体例を表３−（１）に、また
一般式（８）または一般式（９）で表されるノニオン系
界面活性剤の具体例を表３−（２）に、それぞれ示す
が、これらに限定されるものではない。
で表される染料の具体例を表２−（１）から表２−
（５）に、一般式（５）または一般式（６）で表される
アニオン系界面活性剤の具体例を表３−（１）に、また
一般式（８）または一般式（９）で表されるノニオン系
界面活性剤の具体例を表３−（２）に、それぞれ示す
が、これらに限定されるものではない。
【００２４】
【表２−（１）】
【００２５】
【表２−（２）】
【００２６】
【表２−（３）】
【００２７】
【表２−（４）】
【００２８】
【表２−（５）】
【００２９】
【表３−（１）】
【００３０】
【表３−（２）】
【００３１】アニオン系界面活性剤のポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル酢酸塩は、具体的にはニッコールＥ
ＣＴシリーズ（商品名、日本サーファクタント工業化学
社製〕などとして入手することができる。また、ジアル
キルスルホコハク酸塩は、エアロールＯＢ−７０（東邦
化学社製）、エアロゾ−ルＭＡ−８０、エアロゾ−ルＡ
Ｙ−１００（三井サイアナミド社製）などとして入手す
ることができる。ノニオン系界面活性剤のポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテルは、ノニポール（三洋
化成社製）などとして、またアセチレングリコール系界
面活性剤は、サ−フィノール４６５、４８５（エアープ
ロダクツ社製）などとして入手することができる。
ンアルキルエーテル酢酸塩は、具体的にはニッコールＥ
ＣＴシリーズ（商品名、日本サーファクタント工業化学
社製〕などとして入手することができる。また、ジアル
キルスルホコハク酸塩は、エアロールＯＢ−７０（東邦
化学社製）、エアロゾ−ルＭＡ−８０、エアロゾ−ルＡ
Ｙ−１００（三井サイアナミド社製）などとして入手す
ることができる。ノニオン系界面活性剤のポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテルは、ノニポール（三洋
化成社製）などとして、またアセチレングリコール系界
面活性剤は、サ−フィノール４６５、４８５（エアープ
ロダクツ社製）などとして入手することができる。
【００３２】本発明のインクジェット記録用イエローイ
ンクは液媒体として水を使用するものであるが、インク
の乾燥を防止するため、または、染料の溶解安定性を向
上させるため、或いはインクを所望の物性にするため等
の目的で、湿潤剤が添加されている。
ンクは液媒体として水を使用するものであるが、インク
の乾燥を防止するため、または、染料の溶解安定性を向
上させるため、或いはインクを所望の物性にするため等
の目的で、湿潤剤が添加されている。
【００３３】湿潤剤としては、例えば、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、グリセロール、１，５ペンタンジオール、１，６へ
キサンジオール、１，２，６へキサントリオール、１，
２，４ブタントリオール、１，２，３ブタントリオー
ル、ペンタントリオール等の多価アルコール類、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテル、ジエチレングリコ一ルモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエ
ーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、
エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アル
コールアリールエーテル額、Ｎ−メチル−２−ピロリド
ン、Ｎ−ヒドロキシエチル−２−ピロリドン、１，３−
ジメチルイミイダゾリジノン、ε−力プロラクタム等の
含窒素複素環化合物、ホルムアミド、Ｎ−メチルホルム
アミド、Ｎ，Ｎ−ジメチルホルムアミド等のアミド類、
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、ト
リエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、
スルホラン、チオジエタノ−ル等の含硫黄化合物類、プ
ロピレンカーボネート、炭酸エチレン、γ−ブチロラク
トン等が挙げられる。これらの湿潤剤は、水とともに単
独もしくは、複数混合して用いられる。
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、グリセロール、１，５ペンタンジオール、１，６へ
キサンジオール、１，２，６へキサントリオール、１，
２，４ブタントリオール、１，２，３ブタントリオー
ル、ペンタントリオール等の多価アルコール類、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテル、ジエチレングリコ一ルモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエ
ーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、
エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アル
コールアリールエーテル額、Ｎ−メチル−２−ピロリド
ン、Ｎ−ヒドロキシエチル−２−ピロリドン、１，３−
ジメチルイミイダゾリジノン、ε−力プロラクタム等の
含窒素複素環化合物、ホルムアミド、Ｎ−メチルホルム
アミド、Ｎ，Ｎ−ジメチルホルムアミド等のアミド類、
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、ト
リエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、
スルホラン、チオジエタノ−ル等の含硫黄化合物類、プ
ロピレンカーボネート、炭酸エチレン、γ−ブチロラク
トン等が挙げられる。これらの湿潤剤は、水とともに単
独もしくは、複数混合して用いられる。
【００３４】これらの湿潤剤において、特にトリエチレ
ングリコールは一般式（１）表される染料の溶解安定性
を向上させる効果及び接液特性に特に優れており、トリ
エチレングリコールを添加することにより、保存安定性
及び吐出安定性の高いインクを得ることができる。これ
により水分蒸発による固着物の発生がなく、ノズルの目
詰り防止に対して優れた効果が得られ、また染料濃度を
高くすることができるので、画像濃度の高い記録画像を
安定して得ることができる。トリエチレングリコールの
添加量は、全湿潤剤量の１乃至８０重量％が好ましい。
１重量％未満では染料の溶解安定性が得られず、保存安
定性及び吐出安定性が不十分となり、また、添加量が８
０％を越えると印字品質に問題が生じるようになる。
ングリコールは一般式（１）表される染料の溶解安定性
を向上させる効果及び接液特性に特に優れており、トリ
エチレングリコールを添加することにより、保存安定性
及び吐出安定性の高いインクを得ることができる。これ
により水分蒸発による固着物の発生がなく、ノズルの目
詰り防止に対して優れた効果が得られ、また染料濃度を
高くすることができるので、画像濃度の高い記録画像を
安定して得ることができる。トリエチレングリコールの
添加量は、全湿潤剤量の１乃至８０重量％が好ましい。
１重量％未満では染料の溶解安定性が得られず、保存安
定性及び吐出安定性が不十分となり、また、添加量が８
０％を越えると印字品質に問題が生じるようになる。
【００３５】また、インクジェット記録用イエローイン
クの紙への浸透性を高めるために、前記界面活性剤の他
に次のような浸透剤を添加することができる。このよう
な浸透剤としては、ジエチレングリコールモノフェニル
エーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、
エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレング
リコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコール
モノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチル
エーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエ
ーテル等の多価アルコールのアルキル及びアリールエー
テル類、フッ素系界面活性剤、アセチレン系界面活性
剤、エタノール、２−プロパノ一ル等の低級アルコール
類を挙げることができ、特にジエチレングリコ−ルモノ
ブチルエーテルが好ましい。
クの紙への浸透性を高めるために、前記界面活性剤の他
に次のような浸透剤を添加することができる。このよう
な浸透剤としては、ジエチレングリコールモノフェニル
エーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、
エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレング
リコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコール
モノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチル
エーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエ
ーテル等の多価アルコールのアルキル及びアリールエー
テル類、フッ素系界面活性剤、アセチレン系界面活性
剤、エタノール、２−プロパノ一ル等の低級アルコール
類を挙げることができ、特にジエチレングリコ−ルモノ
ブチルエーテルが好ましい。
【００３６】本発明のインクジェット記録用イエローイ
ンクには、従来より知られている補助添加剤を含有させ
てもよく、例えば、防腐防黴剤として、デヒドロ酢酸ナ
トリウム、ソルビン酸ナトリウム、２−ピリジンチオー
ル−１−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、
ペンタクロロフェノールナトリウム等、防錆剤として、
酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール
酸アンモン、ジイソプロピルアンモニイウムニトライ
ト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシク口へキシルア
ンモニウムニトライト等を用いることができ、その他目
的に応じて水溶性紫外線吸収剤、水溶性赤外線吸収剤も
使用することができる。
ンクには、従来より知られている補助添加剤を含有させ
てもよく、例えば、防腐防黴剤として、デヒドロ酢酸ナ
トリウム、ソルビン酸ナトリウム、２−ピリジンチオー
ル−１−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、
ペンタクロロフェノールナトリウム等、防錆剤として、
酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール
酸アンモン、ジイソプロピルアンモニイウムニトライ
ト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシク口へキシルア
ンモニウムニトライト等を用いることができ、その他目
的に応じて水溶性紫外線吸収剤、水溶性赤外線吸収剤も
使用することができる。
【００３７】さらに、本発明のインクジェット記録用イ
エローインクにおいては、一般にそのｐＨを７以上１１
以下に調整することにより、インクの保存安定性がより
向上し、長期印字休止後や連続印字時でも安定した吐出
が可能なインクを得ることができる。ただし、一般式
（６）で表される界面活性剤を使用する場合には、ｐＨ
が９を越えると保存時に界面活性剤が分解するようにな
り、界面活性剤としての効果がなくなるため、インクジ
ェット記録用イエローインクのｐＨは７〜９とすること
が望ましい。
エローインクにおいては、一般にそのｐＨを７以上１１
以下に調整することにより、インクの保存安定性がより
向上し、長期印字休止後や連続印字時でも安定した吐出
が可能なインクを得ることができる。ただし、一般式
（６）で表される界面活性剤を使用する場合には、ｐＨ
が９を越えると保存時に界面活性剤が分解するようにな
り、界面活性剤としての効果がなくなるため、インクジ
ェット記録用イエローインクのｐＨは７〜９とすること
が望ましい。
【００３８】本発明のインクジェット記録用イエローイ
ンクを用いることにより、インクジェット記録用コート
紙は勿論のこと、普通紙に高画質、高解像度の記録画像
を形成することができる。また、オーバーヘッドプロジ
ェクター用フィルムにも高画質、高解像度の記録画像を
得ることができる。オフィスで一般に使用されている記
録用紙等はｐＨが５〜６のものが多く、本発明のインク
ジェット記録用イエローインクを熱エネルギーまたは機
械エネルギーにより微少な液滴として飛翔させてこれら
の被記録材に付着せしめることにより、滲みのない高画
質、高解像度の記録画像を安定して形成することができ
る。特に、ステキヒトサイズ度が３秒以上のいわゆる普
通紙に上記の方法により印字記録することによって、高
画質、高解像度の記録画像を得ることができる。
ンクを用いることにより、インクジェット記録用コート
紙は勿論のこと、普通紙に高画質、高解像度の記録画像
を形成することができる。また、オーバーヘッドプロジ
ェクター用フィルムにも高画質、高解像度の記録画像を
得ることができる。オフィスで一般に使用されている記
録用紙等はｐＨが５〜６のものが多く、本発明のインク
ジェット記録用イエローインクを熱エネルギーまたは機
械エネルギーにより微少な液滴として飛翔させてこれら
の被記録材に付着せしめることにより、滲みのない高画
質、高解像度の記録画像を安定して形成することができ
る。特に、ステキヒトサイズ度が３秒以上のいわゆる普
通紙に上記の方法により印字記録することによって、高
画質、高解像度の記録画像を得ることができる。
【００３９】印字記録は、例えば、インクジェット記録
用イエローインクを熱エネルギーまたは機械エネルギー
により、２０〜６０μｍ径の微細な吐出口より吐出重量
が１０〜１６０ｎｇの液滴として、５〜２０ｍ／ｓで飛
翔させ、被記録材に付着せしめることによって行われ
る。
用イエローインクを熱エネルギーまたは機械エネルギー
により、２０〜６０μｍ径の微細な吐出口より吐出重量
が１０〜１６０ｎｇの液滴として、５〜２０ｍ／ｓで飛
翔させ、被記録材に付着せしめることによって行われ
る。
【００４０】
【実施例】以下に実施例、比較例により本発明を説明す
るが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
るが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【００４１】実施例１〜１２ 表４に示すような組成で処方したインク組成物を、室温
中で撹拌溶解し、これを０．２２μｍのテフロンフィル
タ−にて濾過し、更に３０分程度の脱気を行ってインク
ジェット記録用イエローインクを得た。
中で撹拌溶解し、これを０．２２μｍのテフロンフィル
タ−にて濾過し、更に３０分程度の脱気を行ってインク
ジェット記録用イエローインクを得た。
【００４２】
【表４】
【００４３】比較例１〜８ 表５に示すような組成で処方したインク組成物を、室温
中で撹拌溶解し、これを０．２２μｍのテフロンフィル
タ−にて濾過し、更に３０分程度の脱気を行ってインク
ジェット記録用イエローインクを得た。なお、比較例４
における界面活性剤Ｎｏ．１６は、下記の化合物であ
る。（但し、Ｍ：ＮＨ4）
中で撹拌溶解し、これを０．２２μｍのテフロンフィル
タ−にて濾過し、更に３０分程度の脱気を行ってインク
ジェット記録用イエローインクを得た。なお、比較例４
における界面活性剤Ｎｏ．１６は、下記の化合物であ
る。（但し、Ｍ：ＮＨ4）
【００４４】
【表５】
【００４５】つぎに上記実施例１〜１２及び比較例１〜
８で得られたインクジェット記録用イエローインクにつ
いて下記の評価を行った。その結果を表６−１及び表６
−２に示す。 １）画像の鮮明性 サーマルインクジェット方式の３００ｄｐｉのノズルを
有するインクジェットプリン夕ー、及び積層ＰＺＴを液
室流路の加圧に使用した３００ｄｐｉのノズルを有する
インクジェットプリンタ−を用いて印字記録を行った。
記録用紙には市販の再生紙、上質紙及びボンド紙の３紙
を用い、それぞれの記録画像について滲み、色調、濃度
を目視により総合的に判断し、次の基準により評価し
た。 ○……画像が鮮明で滲みがなく、色調も良好。 △……画像に若干の滲みがみられ鮮明に欠ける。 ×……画像が鮮明でなく、色調も悪い。 ２）画像の耐水性 印字した記録画像サンプルを３０℃の水に１分間浸漬
し、浸漬前後の画像濃度の変化をマクベス濃度計で測定
し、下記の式にて耐水退色率を求めた。 耐水退色率（％）＝〔１−（処理前の画像濃度／処理後
の画像濃度）〕×１００ 耐水退色率について次の基準により評価した。 ◎……退色率が５％未満。 ○……退色率が５〜２０％未満。 △……退色率が２０〜５０％未満。 ×……退色率が５０％以上。 ３）画像の耐光性 印字した記録画像サンプルにカ−ボンア−ク式フェード
メ一夕−にて６３℃で３時間光照射し、光照射前後の画
像濃度の変化をマクベス濃度計で測定し、下記の式にて
耐光退色率を求めた。 耐光退色率（％）＝〔１−（処理前の画像濃度／処理後
の画像濃度）〕×１００ 耐光退色率について次の基準により評価した。 ○……退色率が３％未満。 △……退色率が３〜１０％未満。 ×……退色率が１０％以上。 ４）画像の乾燥性 記録用紙として再生紙、上質紙及びボンド紙を用いて印
字した後の画像に一定条件（指で軽く押す程度）で濾紙
を押しつけインクが濾紙に転写しなくなるまでの時間を
測定した。いずれの紙でも、１０秒以内で乾燥した場合
に○と判定した。 ５）保存安定性 インクジェット記録用イエローインクを４個のポリエチ
レン容器に入れ、それぞれを個別に−２０℃、５℃、２
０℃、７０℃の条件下で３ヵ月保存し、保存後の表面張
力、粘度の変化、及び沈澱物析出の有無を調べ、次の基
準により評価した。 ○……いずれの条件で保存しても、物性の変化及び沈澱
物析出がないもの。 △……いずれかの条件で物性の変化及び／または沈澱物
析出がみられるもの。 ×……いずれの条件で物性の変化及び／または沈澱物析
出がみられるもの。 ６）印字休止時の信頼性 積層ＰＺＴを液室流路の加圧に使用した３００ｄｐｉの
ノズルを有するインクジェットプリンタ−を用い、プリ
ンタ−の作動中にノズルにキャップをせずに一定時間
（秒）印字を休止し、ノズルのクリーニングを行わずに
印字を再作動させたときに、噴射方向がずれるか、ある
いは吐出液滴の重量が変化するようになるまでの印字休
止時間（秒）を測定した。この印字休止時間（秒）が長
いほど印字休止時の信頼性が高い。
８で得られたインクジェット記録用イエローインクにつ
いて下記の評価を行った。その結果を表６−１及び表６
−２に示す。 １）画像の鮮明性 サーマルインクジェット方式の３００ｄｐｉのノズルを
有するインクジェットプリン夕ー、及び積層ＰＺＴを液
室流路の加圧に使用した３００ｄｐｉのノズルを有する
インクジェットプリンタ−を用いて印字記録を行った。
記録用紙には市販の再生紙、上質紙及びボンド紙の３紙
を用い、それぞれの記録画像について滲み、色調、濃度
を目視により総合的に判断し、次の基準により評価し
た。 ○……画像が鮮明で滲みがなく、色調も良好。 △……画像に若干の滲みがみられ鮮明に欠ける。 ×……画像が鮮明でなく、色調も悪い。 ２）画像の耐水性 印字した記録画像サンプルを３０℃の水に１分間浸漬
し、浸漬前後の画像濃度の変化をマクベス濃度計で測定
し、下記の式にて耐水退色率を求めた。 耐水退色率（％）＝〔１−（処理前の画像濃度／処理後
の画像濃度）〕×１００ 耐水退色率について次の基準により評価した。 ◎……退色率が５％未満。 ○……退色率が５〜２０％未満。 △……退色率が２０〜５０％未満。 ×……退色率が５０％以上。 ３）画像の耐光性 印字した記録画像サンプルにカ−ボンア−ク式フェード
メ一夕−にて６３℃で３時間光照射し、光照射前後の画
像濃度の変化をマクベス濃度計で測定し、下記の式にて
耐光退色率を求めた。 耐光退色率（％）＝〔１−（処理前の画像濃度／処理後
の画像濃度）〕×１００ 耐光退色率について次の基準により評価した。 ○……退色率が３％未満。 △……退色率が３〜１０％未満。 ×……退色率が１０％以上。 ４）画像の乾燥性 記録用紙として再生紙、上質紙及びボンド紙を用いて印
字した後の画像に一定条件（指で軽く押す程度）で濾紙
を押しつけインクが濾紙に転写しなくなるまでの時間を
測定した。いずれの紙でも、１０秒以内で乾燥した場合
に○と判定した。 ５）保存安定性 インクジェット記録用イエローインクを４個のポリエチ
レン容器に入れ、それぞれを個別に−２０℃、５℃、２
０℃、７０℃の条件下で３ヵ月保存し、保存後の表面張
力、粘度の変化、及び沈澱物析出の有無を調べ、次の基
準により評価した。 ○……いずれの条件で保存しても、物性の変化及び沈澱
物析出がないもの。 △……いずれかの条件で物性の変化及び／または沈澱物
析出がみられるもの。 ×……いずれの条件で物性の変化及び／または沈澱物析
出がみられるもの。 ６）印字休止時の信頼性 積層ＰＺＴを液室流路の加圧に使用した３００ｄｐｉの
ノズルを有するインクジェットプリンタ−を用い、プリ
ンタ−の作動中にノズルにキャップをせずに一定時間
（秒）印字を休止し、ノズルのクリーニングを行わずに
印字を再作動させたときに、噴射方向がずれるか、ある
いは吐出液滴の重量が変化するようになるまでの印字休
止時間（秒）を測定した。この印字休止時間（秒）が長
いほど印字休止時の信頼性が高い。
【００４６】
【表６−（１）】
【００４７】
【表６−（２）】
【００４８】表６−（１）及び表６−（２）から明らか
なように、本発明のインクジェット記録用イエローイン
クによれば記録画像の鮮明性、耐水性、耐候性及び乾燥
性に優れている。またインク保存安定性に優れており、
印字休止時の信頼性も高いものである。
なように、本発明のインクジェット記録用イエローイン
クによれば記録画像の鮮明性、耐水性、耐候性及び乾燥
性に優れている。またインク保存安定性に優れており、
印字休止時の信頼性も高いものである。
【００４９】
【発明の効果】請求項１の発明によれば、色調が良好で
あり、且つ耐水性及び耐候性に優れた記録画像を得るこ
とができ、また保存性安定性及び吐出安定性にも優れた
信頼性の高いインクジェット記録用イエローインクを提
供することができる。請求項２の発明によれば、水に対
する染料の溶解安定性をより向上させることができ、保
存性安定性及び吐出安定性により優れたインクジェット
記録用イエローインクを提供することができる。請求項
３の発明によれば、記録画像の耐水性により優れ、且つ
色調も良好な信頼性の高いインクジェット記録用イエロ
ーインクを提供することができる。請求項４の発明によ
れば、インクの浸透性を高めることができ、普通紙等に
印字した際に乾燥速度が速く、且つ滲みの少ない高画質
の記録画像が得られるインクジェット記録用イエローイ
ンクを提供することができる。請求項５の発明によれ
ば、水に対する溶解安定性をより向上させることがで
き、保存性安定性及び吐出安定性により優れ、且つ速乾
性で高画質の記録画像が得られるインクジェット記録用
イエローインクを提供することができる。請求項６の発
明によれば、インクの浸透性を高めることができ、普通
紙等に印字した際に乾燥速度が速く、且つ滲みの少ない
高画質の記録画像が得られるインクジェット記録用イエ
ローインクを提供することができる。請求項７の発明に
よれば、インクの浸透性がさらに向上し、また長期保存
安定性や吐出安定性により優れたインクジェット記録用
イエローインクを提供することができる。請求項８の発
明によれば、染料濃度が高く、且つ保存安定性及び吐出
安定性が高いインクジェット記録用イエローインクを提
供することができる。これにより、画像濃度の高い記録
画像を安定して形成することができる。請求項９の発明
によれば、長期印字休止後や連続印字時でも安定した吐
出ができ、信頼性の高い印字を行うことができるインク
ジェット記録用イエローインクを提供することができ
る。請求項１０の発明によれば、インクジェット記録用
コート紙はもちろん、いわゆる普通紙にも、良好な濡れ
性を示し、浸透速度が速く、滲みのない高画質、高解像
度の記録画像を得ることができる。また、オーバーヘッ
ドプロジェクター用フィルムにも高画質、高解像度の記
録画像を得ることができる。
あり、且つ耐水性及び耐候性に優れた記録画像を得るこ
とができ、また保存性安定性及び吐出安定性にも優れた
信頼性の高いインクジェット記録用イエローインクを提
供することができる。請求項２の発明によれば、水に対
する染料の溶解安定性をより向上させることができ、保
存性安定性及び吐出安定性により優れたインクジェット
記録用イエローインクを提供することができる。請求項
３の発明によれば、記録画像の耐水性により優れ、且つ
色調も良好な信頼性の高いインクジェット記録用イエロ
ーインクを提供することができる。請求項４の発明によ
れば、インクの浸透性を高めることができ、普通紙等に
印字した際に乾燥速度が速く、且つ滲みの少ない高画質
の記録画像が得られるインクジェット記録用イエローイ
ンクを提供することができる。請求項５の発明によれ
ば、水に対する溶解安定性をより向上させることがで
き、保存性安定性及び吐出安定性により優れ、且つ速乾
性で高画質の記録画像が得られるインクジェット記録用
イエローインクを提供することができる。請求項６の発
明によれば、インクの浸透性を高めることができ、普通
紙等に印字した際に乾燥速度が速く、且つ滲みの少ない
高画質の記録画像が得られるインクジェット記録用イエ
ローインクを提供することができる。請求項７の発明に
よれば、インクの浸透性がさらに向上し、また長期保存
安定性や吐出安定性により優れたインクジェット記録用
イエローインクを提供することができる。請求項８の発
明によれば、染料濃度が高く、且つ保存安定性及び吐出
安定性が高いインクジェット記録用イエローインクを提
供することができる。これにより、画像濃度の高い記録
画像を安定して形成することができる。請求項９の発明
によれば、長期印字休止後や連続印字時でも安定した吐
出ができ、信頼性の高い印字を行うことができるインク
ジェット記録用イエローインクを提供することができ
る。請求項１０の発明によれば、インクジェット記録用
コート紙はもちろん、いわゆる普通紙にも、良好な濡れ
性を示し、浸透速度が速く、滲みのない高画質、高解像
度の記録画像を得ることができる。また、オーバーヘッ
ドプロジェクター用フィルムにも高画質、高解像度の記
録画像を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−233975（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−106989（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−190561（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−40044（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−97541（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−109429（ＪＰ，Ａ) 国際公開95／29208（ＷＯ，Ａ１) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C09D 11/00 - 11/20 B41J 2/00 - 2/21 B41M 5/00 ＣＡ（ＳＴＮ) ＲＥＧＩＳＴＲＹ（ＳＴＮ)
Claims (10)
- 【請求項１】水溶性染料、界面活性剤及び湿潤剤を含有
する水溶液からなるインクジェット記録用インクにおい
て、水溶性染料として下記一般式（１）で表される化合
物と、下記一般式（２）及び（３）で表される化合物の
少なくとも一種とを同時に含有することを特徴とするイ
ンクジェット記録用イエローインク。 【化１】 【化２】 【化３】 （式中、Ｘ及びＹは水素原子、アルキル基、アルコキシ
基またはハロゲン原子、Ｚはアルカノールアミン基、Ｍ
はアルカリ金属、第４級アンモニウム、第４級ホスホニ
ウムまたはアルカノールアミンを表し、ｊ、ｋ、ｌ及び
ｍは０、１、２、３のいずれかの整数を表す。） - 【請求項２】一般式（１）、（２）または（３）で表さ
れる化合物の対イオンＭが、ナトリウム、リチウム及び
／または下記一般式（４）で示される第４級アンモニウ
ム、第４級ホスホニウム、アルカノールアミンイオンで
あることを特徴とする請求項１記載のインクジェット記
録用イエローインク。 【化４】 （式中、Ｘは窒素またはリン、Ｒ1、Ｒ2、Ｒ3及びＲ4は
炭素数１〜４のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ハ
ロゲン化アルキル基または水素原子を表す。） - 【請求項３】一般式（３）で表される化合物の含有比
が、含有全染料の３０重量％以下であることを特徴とす
る請求項１または２記載のインクジェット記録用イエロ
ーインク。 - 【請求項４】界面活性剤が下記一般式（５）で表される
ポリオキシエチレンアルキルエ−テル酢酸塩、または下
記一般式（６）で表されるジアルキルスルホコハク酸塩
であることを特徴とする請求項１、２または３記載のイ
ンクジェット記録用イエローインク。 【化５】 ＲＯ（ＣＨ2ＣＨ2Ｏ）nＣＨ2ＣＯＯＭ′ （５） 【化６】 （式中、Ｒは炭素数１３〜１４の直鎖あるいは分岐した
アルキル基、Ｒ′は炭素数５〜７の直鎖あるいは分岐し
たアルキル基、Ｍ′はアルカリ金属、第４級アンモニウ
ム、第４級ホスホニウムまたはアルカノールアミンを表
し、ｎは３から１２の整数のいずれかを表す。） - 【請求項５】界面活性剤のカルボン酸基またはスルホン
酸基の対イオンＭ′がナトリウム、リチウム及び／また
は下記一般式（７）でされる第４級アンモニウム、第４
級ホスホニウム、アルカノールアミンイオンであること
を特徴とする請求項４記載のインクジェット記録用イエ
ローインク。 【化７】 （式中、Ｙは窒素またはリン、Ｒ5、Ｒ6、Ｒ7及びＲ8は
炭素数１〜４のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ハ
ロゲン化アルキル基または水素原子を表す。） - 【請求項６】界面活性剤が下記一般式（８）または
（９）で表される化合物であることを特徴とする請求項
１、２または３記載のインクジェット記録用インク。 【化８】 【化９】 （式中、Ｒ″は炭素数６〜１４の直鎖あるいは分岐した
アルキル基を表し、ｎ′は５から１２の整数のいずれか
を表す。ａ及びｂは０或いは１から４０の整数のいずれ
かを表す。） - 【請求項７】尿素及び尿素誘導体の少なくとも一種を含
有することを特徴とする請求項６記載のインクジェット
記録用イエローインク。 - 【請求項８】湿潤剤がトリエチレングリコールを含み、
かつその添加量が、全湿潤剤量の１乃至８０重量％であ
ることを特徴とする請求項１、２、３、４、５、６また
は７記載のインクジェット記録用イエローインク。 - 【請求項９】ｐＨが７以上１１以下であることを特徴と
する請求項１、２、３、４、５、６、７または８記載の
インクジェツト記録用イエローインク。 - 【請求項１０】請求項１、２、３、４、５、６、７、８
または９のインクジェツト記録用イエローインクを熱エ
ネルギーまたは機械エネルギーにより微小な液滴として
飛翔させ、ステキヒトサイズ度が３以上の被記録材に付
着せしめることにより画像を形成することを特徴とする
画像記録方法。
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|---|---|---|---|
| JP15511695A JP3350839B2 (ja) | 1995-05-30 | 1995-05-30 | インクジェット記録用イエローインク及び画像記録方法 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15511695A JP3350839B2 (ja) | 1995-05-30 | 1995-05-30 | インクジェット記録用イエローインク及び画像記録方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08325493A JPH08325493A (ja) | 1996-12-10 |
| JP3350839B2 true JP3350839B2 (ja) | 2002-11-25 |
Family
ID=15598937
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15511695A Expired - Fee Related JP3350839B2 (ja) | 1995-05-30 | 1995-05-30 | インクジェット記録用イエローインク及び画像記録方法 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
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