JP3542433B2 - インク、これを用いたインクジェット記録方法及びかかるインクを用いた機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク、これを用いたインクジェット記録方法及びかかるインクを用いた機器に関し、更に詳しくは、一般のオフィス等で使用されている酸性紙、中性紙等のいわゆる普通紙に対する印字記録物の耐水性に優れ、且つ低温環境下における長期の保存安定性に優れたインク、これを用いたインクジェット記録方法及びかかるインクを用いた機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からインクジェット用インクについては、実に様々な組成のものが報告されているが、このようなインクジェット用インクに要求される性能としては、
(1)画像濃度が高く、鮮明であること
(2)不定形又は不規則なにじみのない高品位な画像が得られること
(3)被記録材に対し、定着性が速いこと
(4)印字物の耐水性、耐光性が優れていること
(5)微細な吐出口を目詰まりさせないこと
(6)印字途中で吐出が乱れないこと
(7)保存安定性が良好であること
(8)安全性に優れていること
(9)熱的な吐出安定性に優れていること
などが挙げられる。
【0003】
中でも近年はオフィスで一般に使用れさているコピー用紙、レポート用紙、ノート、便箋等の普通紙に対しての印字記録物の耐水性の要望が高まっており、インクの組成及び物性等の多様な面から詳細な研究開発が為されている。
【0004】
例えば、特公昭55−18753号公報、特公昭60−21710号公報等にはポリアミンを含有させることにより、印字記録物の耐水性を向上させることが提案されている。
【0005】
しかし、耐水性とインクの経時安定性は相反し、耐水性の良いインクは染料又は顔料等の色材の溶解性が低いため、色材が析出、沈殿し、印字濃度の低下や目詰まり性の悪化等の問題を引き起こしていた。
【0006】
耐水性と経時安定性を両立したインクとして、例えば、特開平2−296878号公報及び特開平2−255876号公報において、水性インク組成物に耐水性付与剤としてポリアミン、溶解安定性付与剤として尿素類等を添加することが提案されている。
【0007】
また、特開平6−128515号公報には、第2級アミン、第2級アミンの誘導体、第3級アミン、第3級アミンの誘導体およびそれぞれの複合化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物であって、且つ該化合物がアルキル基、カルボキシル基、カルボキシル基の塩、スルホン基、スルホン基の塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を有する化合物を添加したインクを用いることにより、酸性紙及び中性紙等の普通紙に対する耐水性を向上し、保存性も良好になることが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平6−128515号公報のインクにおいては、耐水性や印字品位が向上し、通常の環境下での保存性は問題ない。しかし、北欧や北米など寒冷地では、冬季かなりの低温が長期間続くため、暖房設備の無い倉庫等に保管すると沈澱物が発生し、この沈澱物がインクの供給路や記録ヘッドのノズルに詰まり、インクが吐出しなくなるという問題があった。かといって、暖房設備のある倉庫では、暖房費がかかり、また環境の面からも問題である。
【0009】
従って、本発明の目的は一般のオフィス等で使用されている酸性紙、中性紙等のいわゆる普通紙に対する印字記録を行った場合に耐水性に優れ、且つ低温下における長期の保存安定性に優れたインク、これを用いたインクジェット記録方法及びかかるインクを用いた機器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は以下の本発明によって達成される。
即ち、本発明の第一の発明は、(i)下記一般式(II)で表わされる化合物、(ii)色材、(iii)下記一般式(III)で示される化合物及びポリアリルアミンから選ばれるカチオン性物質、及び(iv)上記(i)〜(iii)を溶解又は分散する液媒体、を含有することを特徴とするインクである。
【0013】
【化5】
【0014】
(式中、Rは炭素原子数1〜22のアルキル基を、Yは水素原子、炭素原子数1〜22のアルキル基、−COOM、−SO3M、−NO2、−NH2、−OHから選ばれる基を、Xは−COOM、−SO3Mから選ばれる基を、Mは水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表わす)。
【0017】
【化6】
【0018】
(式中、R1 は炭素原子数1〜48のアルキル基又は水素原子を表し、R2 は(CH2 )a −X1 又は水素原子を表し、aは1〜4の整数である。R3 は、(CH2 )b −X2 、Y−R 4 又は水素原子を表し、bは1〜4の整数を表す。R4 は炭素原子数1〜48のアルキル基又は水素原子を表す。Zは(NR5 Cq H2q)c (NHCn H2n)d を表し、q及びnは2〜4の整数、c+dは0〜50の整数を表す。Yは(NR6 Cm H2m)e (NHCp H2p)f を表し、m及びpは2〜4の整数、e+fは0〜50の整数を表す。R5 は(CH2 )g −X3 を
表し、gは1〜4の整数を表す。R6 は(CH2 )h −X4 を表し、hは1〜4の整数を表す。X1 、X2 、X3 及びX4 は夫々、カルボキシル基、カルボキシル基の塩、スルホン基、スルホン基の塩又は水素原子からなる群から選ばれる。又、一般式(III)の化合物は、カルボキシル基、カルボキシル基の塩、スルホン基及びスルホン基の塩からなる群から選ばれるものを少なくとも1つ以上有する。また、R2及びR3が夫々水素原子である時、cが0になることはなく、又、X1、X2、X3及びX4が全て水素原子になることもない。)
【0019】
上記の一般式(III)で示される化合物の式中、X1 、X2 、X3 及びX4 が夫々カルボキシル基の塩、スルホン基の塩又は水素原子からなる群から選ばれるカチオン性物質が好ましい。
【0020】
また、上記の一般式(III)で示される化合物の式中、R1 及びR4 が夫々炭素原子数1〜32のアルキル基、c+d及びe+fが夫々0〜16の整数、a、b、g及びhが夫々1〜2の整数であるカチオン性物質が好ましい。
【0021】
色材は、直接性のある染料で、特にスルホン基を有する染料、および2価の有機連結基を除いた部分で窒素原子を有する染料が好ましい。
また、本発明のインクは、粘度の最大ピークを示すpHよりもアルカリ側に調整してなるインクが好ましい。
【0022】
本発明の第二の発明は、インクを記録信号に応じてオリフィスから吐出させて被記録材に記録を行うインクジェット記録方法において、前記インクが上記のインクであることを特徴とするインクジェット記録方法である。
本発明のインクジェット記録方法は、インクに熱エネルギーを作用させてインク滴を吐出させる記録方法が好ましい。
【0023】
本発明の第三の発明は、インクを収容しているインク収容部と、該インクを吐出させる為のインクジェットヘッド部と、を備えた記録ユニットにおいて、前記インクが上記のインクであることを特徴とする記録ユニットである。
本発明の記録ユニットは、ヘッド部が、インクに熱エネルギーを作用させてインク滴を吐出させるヘッドであるのが好ましい。
また、インク収容部が、内部にインク吸収体を含有しているのが好ましい。
また、インク収容部が、ポリウレタン、セルロース又はポリビニルアセテートで形成されているのが好ましい。
【0024】
本発明の第四の発明は、インクを収容しているインク収容部を備えたインクカートリッジにおいて、前記インクが上記のインクであることを特徴とするインクカートリッジである。
本発明のインクカートリッジは、インク収容部がポリオレフィンで形成された接液面を有するインクカートリッジが好ましい。
【0025】
本発明の第五の発明は、インクを収容しているインク収容部と、該インクをインク滴として吐出させる為のヘッド部を有する記録ユニットを備えたインクジェット記録装置において、前記インクが上記のインクであることを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0026】
本願発明のインクジェット記録装置は、ヘッド部が、インクに熱エネルギーを作用させてインク滴を吐出させるヘッドであるのが好ましい。
また、インク収容部が、内部にインク吸収体を含有しているのが好ましい。
また、インク収容部が、ポリウレタン、セルロース又はポリビニルアセテートで形成されているのが好ましい。
【0027】
本発明の第六の発明は、インクを吐出する為の記録ヘッド、インクを収容しているインク収容部を有するインクカートリッジ及び該インクカートリッジからインクジェット記録ヘッドにインクを供給する為のインク供給部を備えたインクジェット記録装置において、前記インクが上記のインクであることを特徴とするインクジェット記録装置である。
本願発明のインクジェット記録装置は、記録ヘッドが、インクに熱エネルギーを作用させてインク滴を吐出させるヘッドであるのが好ましい。
また、インク収容部がポリオレフィンで形成された接液面を有するのが好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明のインクは、上記の一般式(II)で表わされる少なくとも1種以上の化合物、色材、カチオン性物質及びそれらを溶解又は分散する液媒体を含有することを特徴とする。
【0029】
本発明者らは、従来より耐水性が良好なインクとして知られているカチオン性物質を含有したインクが低温環境下に長期間保存した後に沈殿物が発生する原因を調査して以下の要因を見い出した。低温環境下に長期間保存して発生する沈澱物は色材とカチオン化合物が弱く会合したものであり、この会合体の低温環境下のインク媒体に対する溶解度が低いため、溶解出来ない会合体が沈澱物として発生する。
【0030】
そこで、本発明者らは沈澱物の低温環境下のインク媒体に対する溶解度を高めるために検討した結果、一般式(II)で表わされる化合物を1種以上添加すれば、低温環境下に長期間保存しても沈澱物が発生せず、印字記録物の耐水性も良好であることを確認した。
【0031】
本発明の重要なポイントとして一般式(II)で表わされる化合物を1種以上使用することにある。すなわち、一般式(II)で表わされる化合物が親水基と疎水基を有するため、界面活性剤として作用し、この会合体とインク媒体とを結び付け、この会合体の溶解性が向上する事が可能となる。
【0032】
次に、本発明の好ましい実施態様を挙げて更に詳しく説明する。本発明のインクは、下記の一般式(II)で表わされる少なくとも1種以上の化合物、色材、カチオン性物質及びそれらを溶解又は分散する液媒体を含有することを特徴とするインクである。下記の一般式(I)表わされる少なくとも1種以上の化合物を更に用いてもよい。
【0033】
【化7】
【0034】
【化8】
【0035】
一般式(I)および一般式(II)に於いて、Rは炭素原子数1〜22、好ましくは炭素原子数3〜22のアルキル基を表わす。
【0036】
Xは−COOM、−SO3Mから選ばれる基を表わす。
Yは水素原子、炭素原子数1〜22のアルキル基、−COOM、−SO3M、−NO2、−NH2、−OHから選ばれる基を表わす。
【0037】
また、Mは水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表わす。Mのアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウムが挙げられ、有機アンモニウムとしては、モノ乃至トリメチルアンモニウム、モノ乃至トリエチルアンモニウム、モノ乃至トリエタノールアンモニウムなとが挙げられる。
【0038】
一般式(I)および一般式(II)で表される化合物の具体例としては、例えば、
【0039】
【化9】
等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、又、これらの化合物は2種以上を同時に使用することも出来る。
【0040】
又、本発明に使用される一般式(II)で表わされる少なくとも1種以上の化合物のインク中での含有量は0.01〜10重量%の範囲であることが好ましく、0.01重量%より少ないと低温下の沈澱物抑制効果が無く、10重量%より多いと耐水性や印字品位の劣化が起こる。また、更に好ましくは0.1〜5重量%である。
【0041】
次に、本発明のインクの必須成分であるカチオン性物質としては、具体的には下記一般式(III)で示される化合物及びポリアリルアミンから選ばれる。
【0043】
【化10】
【0044】
(式中、R1 は炭素原子数1〜48のアルキル基又は水素原子を表し、R2 は(CH2 )a −X1 又は水素原子を表し、aは1〜4の整数である。R3 は、(CH2 )b −X2 、R4 −Y又は水素原子を表し、bは1〜4の整数を表す。R4 は炭素原子数1〜48のアルキル基又は水素原子を表す。Zは(NR5 Cq H2q)c (NHCn H2n)d を表し、q及びnは2〜4の整数、c+dは0〜50の整数を表す。Yは(NR6 Cm H2m)e (NHCp H2p)f を表し、m及びpは2〜4の整数、e+fは0〜50の整数を表す。R5 は(CH2 )g −X3 を表し、gは1〜4の整数を表す。R6 は(CH2 )h −X4 を表し、hは1〜4の整数を表す。X1 、X2 、X3 及びX4 は夫々、カルボキシル基、カルボキシル基の塩、スルホン基、スルホン基の塩又は水素原子からなる群から選ばれる。又、一般式(III)の化合物は、カルボキシル基、カルボキシル基の塩、スルホン基及びスルホン基の塩からなる群から選ばれるものを少なくとも1つ以上有する。また、R2 及びR3 が夫々水素原子である時、c及びeが共に0になることはなく、またX1 、X2 、X3 及びX4 が全て水素原子になることもない。)
【0045】
前記一般式(III)で示される化合物の式中、R1 及びR4 が夫々炭素原子数1〜32のアルキル基、c+d及びe+fが夫々0〜16の整数、a、b、g及びhが夫々1〜2の整数であるのが好ましい。
【0046】
又、一般式(III)の化合物において、インク性能の安定性等を考えると、特にX1 、X2 、X3 及びX4 が夫々、カルボキシル基の塩、スルホン基の塩又は水素原子からなる郡から選ばれることが好ましい。この理由はX1 、X2 、X3 及びX4 が夫々、カルボキシル基又はスルホン基から選ばれると、一般式(III)の化合物は、環状化合物を形成し、インクの性能や信頼性を低下させ易くなる為である。
【0047】
以下に、一般式(III)に含まれる好ましい化合物を列挙するが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではなく、又、これらの化合物は2種以上を同時に使用することも出来る。
【0048】
【化11】
【0049】
【化12】
【0050】
【化13】
【0051】
【化14】
【0052】
又、本発明に使用されるカチオン性物質のインク中での含有量は、用途、目的、色材種、インク組成に依存するところが大きいが、好ましくは0.01〜20重量%の範囲、更に好ましくは0.1〜10重量%の範囲である。
【0053】
本発明のインクに使用される色材としては、特に限定されることなく、各種の染料及び顔料等の色材が使用される。この中で、インク化の容易性、及びインクの安定性を考えると、例えば、酸性染料、塩基性染料及び直接染料が使用し易く、特に有効な色材は直接性のある染料である。又、直接性を持つ染料がスルホン基を有すると特に好ましい。又、直接性を持つ染料が、2価の有機連結基を除いた部分で窒素原子を有するものも好ましい。これらの中で、特に好ましくは、色材が少なくともアミノ基又は窒素原子と共に5又は6員環を形成する環状化合物を有する染料である。以上の色材について、具体的には、例えば、ダイレクトブラック168、ダイレクトブラック154、ダイレクトブラック115、ダイレクトブラック195、ダイレクトイエロー142、ダイレクトイエロー86、ダイレクトレッド227、ダイレクトブルー199及び、下記の遊離酸の形で一般式(A)及び(B)の色材も挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0054】
以下に一般式(A)で表わされる色材を示す。
【0055】
【化15】
Pc(SO3 H)t (SO2 −NR1 −L−NR2 −X−NR3 −G)u
(A)
【0056】
(式中、Pcは含金フタロシアニン核、R1 、R2 及びR3 は各々独立に、H、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アラルキル基又は置換アラルキル基を表す。Lは2価の有機連結基を表す。Xは、夫々独立に、カルボニル基又は下記(2)〜(4)式で示される基を表す。
【0057】
【化16】
【0058】
各Zは夫々独立に、NR4 R5 、SR6 又はOR6 を表し、各Yは夫々独立に、H、Cl、Z、SR7 又はOR7 を表し、各Eは夫々独立に、Cl又はCNを表す。
R4 、R5 、R6 及びR7 は夫々独立に、H、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基又は置換アラルキル基を表し、R4 及びR5 は窒素原子と共に5又は6員環を形成する。Gは1又は2個のCOSH又はCOOHで置換された無色有機残基を表し、t+uは3〜4の整数とする。
【0059】
一般式(A)で表される化合物としては、例えば、以下の(5)式で示される様なものが挙げられる。
【0060】
【化17】
【0061】
次に、一般式(B)で表わされる色材を示す。
【0062】
【化18】
Ar1 N=NJX(NR11LNR12X)s JN=NAr2
(B)
【0063】
(式中、Jは下記の式を表わす。
【0064】
【化19】
【0065】
Ar1 及びAr2 は、各々独立に、アリール基又は置換アリール基であって、Ar1 とAr2 の少なくとも1つが独立にCOOHとCOSHから選ばれる置換基を1個以上有する。R11及びR12は独立に、H、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基又は置換アルケニル基を表し、Lは2価の有機連結基を表し、sは0又は1を表す。Xは夫々独立に、カルボニル基、又は下記の(2)〜(4)式で表される基を表す。
【0066】
【化20】
【0067】
Zは夫々独立に、NR13R14、SR15又はOR15を表し、Yは夫々独立に、H、Cl、Z、SR16又はOR16を表し、Eは夫々独立に、Cl又はCNを表す。R13、R14、R15及びR16は夫々独立に、H、アルキル基、置換アルキル基、アニケニル基、置換アルケニル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基、置換アラルキル基を表し、R13又はR14は窒素原子と共に5又は6員環を形成する。又、一般式(B)で表される化合物は、少なくともSO3 Hと同数のCOOH又はCOSHから選ばれた基を有する。)
【0068】
一般式(B)で示される化合物として、具体的には、例えば、以下の様な(6)〜(9)式で示されるものが挙げられる。
【0069】
【化21】
【0070】
【化22】
【0071】
本発明における色材の使用量は、特に制限されないが、一般的にはインクの全重量に対して0.1〜15重量%の範囲が好適で、より好適には0.1〜10重量%の範囲である。
【0072】
また、本発明のインクは染料の溶解性を保つためにpH調整剤を添加し、インクのpHを7以上に調整してもよい。pH調整剤には、各種塩基性成分、酸性成分、塩類が用いられる。具体的にには、塩基性成分としては水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム等、酸性成分としては硫酸、酢酸、塩酸等、塩類としては、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム及び硫酸アンモニウム等の硫酸塩、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウムカリウム、炭酸アンモニウム及び炭酸水素アンモニウム等の炭酸塩、リン酸リチウム、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリウム、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、リン酸三アンモニウム等のリン酸塩、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム及び酢酸アンモニウム等の酢酸塩が挙げられる。
【0073】
本発明で使用される液媒体は、水と水溶性有機溶剤との混合物であることが好ましい。具体的な水溶性有機溶剤の例としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;アセトンなどのケトン類;テトラヒドラフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;グリセリン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルサルフォオキサイド、2−ピロリドン、ε−カプロラクタム等の環状アミド化合物及びスクシンイミド等のイミド化合物等が挙げられる。
【0074】
上記水溶性有機溶剤の含有量は、一般にはインクの全重量に対して、1〜40重量%が好ましく、より好ましくは3〜30重量%の範囲である。
【0075】
又、インク中の水の含有量は、30〜95重量%の範囲で使用される。30重量%より少ないと染料の溶解性が悪くなり、インクの粘度も高くなるため好ましくない。一方、95重量%より多いと蒸発成分が多すぎて、充分な固着特性を満足することができない。
【0076】
更に、本発明のインクは上記成分の他に必要に応じて水溶性有機溶剤、界面活性剤、防錆剤、防腐剤、防カビ剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤及び水溶性ポリマー等の種々の添加剤を添加してもよい。
【0077】
尚、本発明のインクには、尿素、チオ尿素、尿素誘導体を添加して固着特性をさらに改良してもよい。
【0078】
本発明のインクは、熱エネルギーによるインクの発泡現象によりインクを吐出させるタイプのインクジェット記録方法に適用する場合に特に好適であり、吐出が極めて安定となり、サテライトドットの発生等が生じないという特徴がある。但し、この場合には、熱的な物性値(例えば、比熱、熱膨張係数、熱伝導率等)を調整する場合もある。更に、本発明のインクは普通紙等に記録した場合の印字記録物のインクの耐水性の問題を解決すると同時に、インクジェット用ヘッドに対するマッチングを良好にする面から、インク自体の物性として25℃における表面張力が30〜68dyne/cm、粘度が15cP以下、好ましくは10cP以下、より好ましくは5cP以下に調整されることが望ましい。従って、上記物性にインクを調整し、普通紙における問題を解決する為には、本発明のインク中に含有される水分量を前述の範囲にするのが好適である。
【0079】
本発明のインクは、熱エネルギーの作用により液滴を吐出させて記録を行うインクジェット記録方法にとりわけ好適に用いられるが、一般の筆記用具としても使用出来る。本発明のインクを用いて記録を行うのに好適な方法及び装置としては、記録ヘッドの室内のインクに記録信号に対応した熱エネルギーを与え、該熱エネルギーにより液滴を発生させる方法及び装置が挙げられる。
【0080】
その装置の主要部であるヘッド構成例を図1、図2及び図3に示す。
ヘッド13はインクを通す溝14を有するガラス、セラミック又はプラスチック板等と、感熱記録に用いられる発熱ヘッド15(図ではヘッドが示されているが、これに限定されるものではない)とを密着して得られる。発熱ヘッド15は酸化シリコン等で形成される保護膜16、アルミニウム電極17−1及び17−2、ニクロム等で形成される発熱抵抗体層18、蓄熱層19、アルミナ等の放熱性の良い基板20より成っている。
【0081】
インク21は吐出オリフィス(微細孔)22迄来ており、不図示の圧力によりメニスカス23を形成している。
【0082】
今、電極17−1、17−2に電気信号が加わると、発熱ヘッド15のnで示される領域が急激に発熱し、ここに接しているインク21に気泡が発生し、その圧力でメニスカス23が突出し、インク21が吐出し、オリフィス22より記録小滴24となり、被記録材25に向かって飛翔する。
【0083】
図3には図1に示すヘッドを多数並べたマルチヘッドの外観図を示す。該マルチヘッドはマルチ溝26を有するガラス板27と、図1に説明したものと同様な発熱ヘッド28を密着して製作される。
【0084】
尚、図1は、インク流路に沿ったヘッド13の断面図であり、図2は図1のA−B線での切断面である。
【0085】
図4に、かかるヘッドを組み込んだインクジェット記録装置の1例を示す。図4において、61はワイピング部材としてのブレードであり、その一端はブレード保持部材によって保持されて固定端となり、カンチレバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッドによる記録領域に隣接した位置に配設される。
【0086】
又、本例の場合、記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持される。62はキャップであり、ブレード61に隣接するホームポジションに配設され、記録ヘッドの移動方向と垂直な方向に移動して吐出口面と当接し、キャッピングを行う構成を具備する。更に63はブレード61に隣接して配設されるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持される。上記ブレード61、キャップ62、インク吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61及びインク吸収体63によってインク吐出口面の水分、塵埃等の除去が行われる。
【0087】
65は吐出エネルギー発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐出して記録を行う記録ヘッドであり、66はこの記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行う為のキャリッジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に係合し、キャリッジ66の一部はモータ68によって駆動されるベルト69と接続(不図示)している。これによりキャリッジ66はガイド軸67に沿って移動が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領域の移動が可能となる。
【0088】
51は被記録材を挿入する為の給紙部であり、52は不図示のモータにより駆動される紙送りローラである。これらの構成によって記録ヘッドの吐出口面と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行するにつれて排紙ローラ53を配した排紙部へ排紙される。
【0089】
上記の構成において、記録ヘッド65が記録終了等でホームポジションに戻る際、ヘッド回復部64のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、ブレード61は移動経路中に突出している。この結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピングされる。尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッドの移動経路中に突出する様に移動する。
【0090】
記録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード61は、上記したワイピング時の位置と同一の位置にある。この結果、この移動においても、記録ヘッド65の吐出口面はワイピングされる。
【0091】
上記の記録ヘッドのホームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッドが記録の為に記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0092】
図5は、ヘッドにインク供給部材、例えば、チューブを介して供給されるインクを収容したインクカートリッジの一例を示す図である。ここで40は供給用インクを収容したインク収納部、例えば、インク袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、インク袋40中のインクをヘッドに供給可能ならしめる。44は廃インクを受容するインク吸収体である。インク収納部としては、インクとの接液面がポリオレフフィン、特にポリエチレンで形成されているのが本発明にとって好ましい。
【0093】
本発明で使用されるインクジェット記録装置としては、上記の如きヘッドとインクカートリッジとが別体となったものに限らず、図6に示す如きそれらが一体となったものにも好適に用いられる。
【0094】
図6において、70は記録ユニットであって、この中にはインクを収容したインク収容部、例えば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収体中のインクが複数のオリフィスを有するヘッド部71からインク滴として吐出される構成になっている。インク吸収体の材料としては、ポリウレタンを用いることが本発明にとって好ましい。
【0095】
72は、記録ユニット内部を大気に連通させる為の大気連通口である。この記録ユニット70は、図4で示す記録ヘッドに代えて用いられるものであって、キャリッジ66に対し着脱自在になっている。
【0096】
【実施例】
次に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。尚、文中、部及び%とあるのは特に断りのない限り重量基準である。
なお、本発明の実施例は、実施例1、3〜5であり、実施例2、6〜8は参考例を示す。
【0097】
実施例1〜8
下記に示す各成分を混合し、十分攪拌して溶解後、ポアサイズが0.45μmのフロロポアフィルターに(商品名:住友電工(株)製)にて加圧濾過し、各実施例および各比較例のインクを夫々調整した。又、夫々の化合物の塩成分でpHを約9.5に調整した。
【0098】
実施例1のインク組成
C.I.ダイレクトブラック168 2部
ジエチレングリコール 10部
水 83.7部
化合物15 2部
ポリアリルアミン(分子量=10000) 2部
硫酸アンモニウム 0.3部
【0099】
実施例2のインク組成
C.I.ダイレクトブラック168 2部
ジエチレングリコール 10部
水 82.7部
化合物1 2部
化合物43 3部
水酸化ナトリウム 0.3部
【0100】
実施例3のインク組成
C.I.ダイレクトブラック168 2.5部
エチレングリコール 10部
尿素 5部
水 77.5部
化合物13 1部
化合物41 4部
【0101】
実施例4のインク組成
C.I.ダイレクトブラック195 2.5部
ジエチレングリコール 10部
イソプロピルアルコール 4部
水 81.7部
化合物6 0.5部
化合物9 0.5部
化合物40 3部
硫酸アンモニウム 0.3部
【0102】
実施例5のインク組成
C.I.ダイレクトブラック195 2部
ジエチレングリコール 10部
水 81.7部
化合物15 1.5部
化合物43 4部
硫酸アンモニウム 0.3部
【0103】
実施例6のインク組成
C.I.ダイレクトブルー199 2部
ジエチレングリコール 10部
水 83.2部
化合物7 1.5部
化合物43 3部
硫酸アンモニウム 0.3部
【0104】
実施例7のインク組成
C.I.ダイレクトイエロー86 2部
ジエチレングリコール 10部
水 83.2部
化合物7 1.5部
化合物43 3部
硫酸アンモニウム 0.3部
【0105】
実施例8のインク組成
C.I.ダイレクトレッド227 2部
ジエチレングリコール 10部
水 83.2部
化合物7 1.5部
化合物43 3部
硫酸アンモニウム 0.3部
【0106】
比較例1〜6
下記に示す各成分を混合し、十分攪拌して溶解後、ポアサイズが0.45μmのフロロポアフィルターに(商品名:住友電工(株)製)にて加圧濾過し、各実施例および各比較例のインクを夫々調整した。又、夫々の化合物の塩成分でpHを約9.5に調整した。
【0107】
比較例1のインク組成
C.I.ダイレクトブラック168 2部
ジエチレングリコール 10部
水 85.7部
ポリアリルアミン(分子量=10000) 2部
硫酸アンモニウム 0.3部
【0108】
比較例2のインク組成
C.I.ダイレクトブラック168 2部
ジエチレングリコール 10部
水 84.7部
化合物43 3部
水酸化ナトリウム 0.3部
【0109】
比較例3のインク組成
C.I.ダイレクトブラック195 2.5部
ジエチレングリコール 10部
水 83.2部
化合物43 4部
硫酸アンモニウム 0.3部
【0110】
比較例4のインク組成
C.I.ダイレクトブルー199 2部
ジエチレングリコール 10部
水 84.7部
化合物43 3部
硫酸アンモニウム 0.3部
【0111】
比較例5のインク組成
C.I.ダイレクトイエロー86 2部
ジエチレングリコール 10部
水 84.7部
化合物43 3部
硫酸アンモニウム 0.3部
【0112】
比較例6のインク組成
C.I.ダイレクトレッド227 2部
ジエチレングリコール 10部
水 84.7部
化合物43 3部
硫酸アンモニウム 0.3部
【0113】
次に、上記で得られた実施例1〜実施例8と比較例1〜比較例6のインクを用い、インクジェット記録装置として発熱素子をインクの吐出エネルギー源として利用したオンデマンド型インクジェットプリンター(商品名 BJ−200、キヤノン(株)社製)を使用して印字試験を行い、評価を下記の基準に従って夫々行った。又、得られた結果を後記の表1および表2に示す。
【0114】
▲1▼ 耐水性
前記プリンタを使用して、ゼロックス4024紙に英数文字及びベタ部を印字した後、プリントを停止し、印字物を1時間以上放置後、印字濃度をマクベスRD915(商品名:マクベス社製)にて測定を行う。その後、印字物を水を満たした容器に3分間浸漬した後、放置、乾燥して再度印字濃度を測定し、印字物濃度の残存率を求め、耐水性の評価とした。
【0115】
【数1】
水に浸漬後の印字濃度
印字濃度の残存率=───────────────×100
水に浸漬前の印字濃度
○:印字物濃度の残存率が80%以上。
△:印字物濃度の残存率が66%以上〜79%以下。
×:印字物濃度の残存率が65%以下。
【0116】
▲2▼ 低温環境下保存性A
各インクを耐熱性のガラス瓶に100ccずつ入れ、密栓して0℃の恒温槽に3か月放置し、そのインクをろ紙でろ過して、沈澱物の有無を目視で観察し、下記の基準で評価した。
○:沈澱物がない。
△:沈澱物が僅かに見られる。
×:沈澱物が多くある。
【0117】
▲3▼ 低温環境下保存性B
各インクを耐熱性のガラス瓶に100ccずつ入れ、密栓して−15℃の恒温槽に3か月放置し、そのインクをろ紙でろ過して、沈澱物の有無を目視で観察し、下記の基準で評価した。
○:沈澱物がない。
△:沈澱物が僅かに見られる。
×:沈澱物が多くある。
【0118】
【表1】
【0119】
【表2】
【0120】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、一般のオフィス等で使用されている酸性紙、中性紙等のいわゆる普通紙に対する印字記録物の耐水性に優れ、且つ低温環境下における長期の保存安定性に優れたインク、これを用いたインクジット記録方法及びかかるインクを用いた機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置のヘッド部の横断面図である。
【図2】インクジェット記録装置のヘッド部の縦断面図である。
【図3】図1及び図2に示したヘッドをマルチ化したヘッドの外観斜視図である。
【図4】インクジェット記録装置の一例を示す斜視図である。
【図5】インクカートリッジの縦断面図である。
【図6】記録ユニットの斜視図である。
【符号の説明】
13 ヘッド
14 溝
15 発熱ヘッド
16 保護膜
17−1,17−2 アルミニウム電極
18 発熱抵抗体層
19 蓄熱層
20 基板
21 インク
22 吐出オリフィス
23 メニスカス
24 記録小滴
25 被記録材
26 マルチ溝
27 ガラス板
28 発熱ヘッド
40 インク収納部
42 栓
44 インク吸収体
45 インクカートリッジ
51 給紙部
52 紙送りローラ
53 排紙ローラ
61 ブレード
62 キャップ
63 インク吸収体
64 吐出回復部
65 記録ヘッド
66 キャリッジ
70 記録ユニット
71 ヘッド部
72 大気連通口
Claims (23)
- (i)下記一般式(II)で表わされる化合物、(ii)色材、(iii)下記一般式(III)で示される化合物及びポリアリルアミンから選ばれるカチオン性物質、及び(iv)上記(i)〜(iii)を溶解又は分散する液媒体、を含有することを特徴とするインク。
- 前記一般式(III)で示される化合物の式中、X1 、X2 、X3 及びX4 が夫々カルボキシル基の塩、スルホン基の塩又は水素原子からなる群から選ばれる請求項1記載のインク。
- 前記一般式(III)で示される化合物の式中、R1 及びR4 が夫々炭素原子数1〜32のアルキル基、c+d及びe+fが夫々0〜16の整数、a、b、g及びhが夫々1〜2の整数である請求項1又は2記載のインク。
- 色材が直接性のある染料である請求項1乃至3のいずれかの項に記載のインク。
- 色材がスルホン基を有する染料である請求項4記載のインク。
- 色材が分子内に2価の有機連結基と、アミノ基又は含窒素5又は6員環を有している染料である請求項4記載のインク。
- 粘度の最大ピークを示すpHよりもアルカリ側に調整してなる請求項1乃至6のいずれかの項に記載のインク。
- 該インクがインクジェット用インクである請求項1乃至7のいずれかの項に記載のインク。
- インクを記録信号に応じてオリフィスから吐出させて被記録材に記録を行うインクジェット記録方法において、前記インクが請求項8に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
- インクに熱エネルギーを作用させてインク滴を吐出させる請求項9記載のインクジェット記録方法。
- インクを収容しているインク収容部と、該インクを吐出させる為のインクジェットヘッド部と、を備えた記録ユニットにおいて、前記インクが請求項9に記載のインクであることを特徴とする記録ユニット。
- インクジェットヘッド部が、インクに熱エネルギーを作用させてインク滴を吐出させるヘッドである請求項11記載の記録ユニット。
- インク収容部が、内部にインク吸収体を含有している請求項11記載の記録ユニット。
- インク収容部が、ポリウレタン、セルロース又はポリビニルアセテートで形成されている請求項11記載の記録ユニット。
- インクを収容しているインク収容部を備えたインクカートリッジにおいて、前記インクが請求項1乃至8のいずれかの項に記載のインクであることを特徴とするインクカートリッジ。
- インク収容部がポリオレフィンで形成された接液面を有する請求項15記載のインクカートリッジ。
- インクを収容しているインク収容部と、該インクをインク滴として吐出させる為のヘッド部を有する記録ユニットを備えたインクジェット記録装置において、前記インクが請求項8に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
- ヘッド部が、インクに熱エネルギーを作用させてインク滴を吐出させるヘッドである請求項17記載のインクジェット記録装置。
- インク収容部が、内部にインク吸収体を含有している請求項17又は18記載のインクジェット記録装置。
- インク収容部が、ポリウレタン、セルロース又はポリビニルアセテートで形成されている請求項17記載のインクジェット記録装置。
- インクを吐出する為の記録ヘッド、インクを収容しているインク収容部を有するインクカートリッジ及び該インクカートリッジからインクジェット記録ヘッドにインクを供給する為のインク供給部を備えたインクジェット記録装置において、前記インクが請求項8に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 記録ヘッドが、インクに熱エネルギーを作用させてインク滴を吐出させるヘッドである請求項21記載のインクジェット記録装置。
- インク収容部がポリオレフィンで形成された接液面を有する請求項21又は22記載のインクジェット記録装置。
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