JPH0995637A - インク、これを用いたインクジェット記録方法及び記録装置 - Google Patents

インク、これを用いたインクジェット記録方法及び記録装置

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JPH0995637A
JPH0995637A JP27515595A JP27515595A JPH0995637A JP H0995637 A JPH0995637 A JP H0995637A JP 27515595 A JP27515595 A JP 27515595A JP 27515595 A JP27515595 A JP 27515595A JP H0995637 A JPH0995637 A JP H0995637A
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JP
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ink
head
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JP27515595A
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Eriko Saitou
絵里子 斉藤
Mayumi Yamamoto
真由美 山本
Mikio Sanada
幹雄 真田
Kumiko Mafune
久実子 真船
Satoshi Nagashima
聡 永嶋
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ノズル先端での耐目詰まり性に優れ、長期間
の保存に対して経時安定性に優れたインクジェット用イ
ンクを提供する。 【構成】 色剤と、尿素又は尿素誘導体の少なくとも1
種と、下記一般式(I)で示される化合物と、それらを
溶解又は分散する液媒体を含有するインク。 【化1】 (式中、R1 およびR2 はアミノ基、カルボキシル基、
スルホン基、水酸基。シアノ基、アセチル基、水素原
子、−OCn2n+1(n=1〜8の整数)または−NH
m2m+1(m=1または2)を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク、これを用
いたインクジェット記録方法及びかかるインクを用いた
機器、記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からインクジェット用インクには実
に様々な組成のものが報告されている。例えば、特開平
2−296878号公報及び特開平2−255876号
公報には、水性インク組成物にポリアミンを含有させる
ことにより印字記録物の耐水性を向上させることが提案
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
様なインクにおいては、耐水性を向上させるメカニズム
が基本的に染料の親水基部に対する増塩によるところが
大きい為、耐目詰まり性やインクの安定性およびインク
中での染料の溶解性が問題となる。特に、インクジェッ
ト記録方法において、インクタンクとヘッドが一体とな
っていない分離タイプのインクジェットプリンターを使
用する場合、インクタンクとヘッド間の接合部における
インクの固着を防止するためにも、上記の問題は重要で
ある。
【0004】また、従来、インクの安定性やインク中で
の溶解性を向上させる目的で、インク中に溶解助剤が配
合されているが、この溶解助剤に尿素および尿素誘導体
が用いられている。しかし、尿素は高温環境下や長期間
の保存によって加水分解を起こすために尿素の全体量が
減少し、アンモニアガスが発生する。このように保存に
よって劣化したインクをインクジェット記録装置に適用
するときには、溶解助剤である尿素の量が減少するため
に起こる、染料の溶解安定性の劣化に伴うノズル先端で
の固着や目詰まりの問題、アンモニアガスによるヘッド
のヒーター部分への侵食等の問題が生じていた。
【0005】本発明は、この様な従来技術に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、インクジェ
ット記録装置において、ノズル先端での耐目詰まり性に
優れ、且つ長期間の保存に対して経時安定性に優れたイ
ンク、これを用いたインクジェット記録方法及びかかる
インクを用いた機器、記録装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、色剤と、尿素
又は尿素誘導体の少なくとも1種と、下記一般式(I)
で示される化合物と、それらを溶解又は分散する液媒体
を含有することを特徴とするインクである。
【0007】
【化2】
【0008】(式中、R1 およびR2 はアミノ基、カル
ボキシル基、スルホン基、水酸基、シアノ基、アセチル
基、水素原子、−OCn2n+1(n=1〜8の整数)ま
たは−NHCm2m+1(m=1または2)を表す。)
【0009】また、上記の一般式(I)で示される化合
物は、R1 およびR2 のいずれか一方がアミノ基である
か、またはR1 およびR2 の両方がアミノ基である化合
物が好ましい。
【0010】また、本発明は、インク滴を記録信号に応
じてオリフィスから吐出させて被記録材に記録を行うイ
ンクジェット記録方法において、前記インクが上記のイ
ンクであることを特徴とするインクジェット記録方法で
ある。
【0011】さらに、本発明は、インクを収容したイン
ク収容部、該インクをインク滴として吐出させる為のヘ
ッド部を備えた記録ユニットにおいて、前記インクが上
記のインクであることを特徴とする記録ユニットであ
る。
【0012】また、本発明は、インクを収容したインク
収容部を備えたインクカートリッジにおいて、前記イン
クが上記のインクであることを特徴とするインクカート
リッジである。
【0013】また、本発明は、インクを収容したインク
収容部と、該インクをインク滴として吐出させる為のヘ
ッド部を有する記録ユニットを備えたインクジェット記
録装置において、前記インクが上記のインクであること
を特徴とするインクジェット記録装置である。
【0014】また、本発明は、インク滴を吐出する為の
記録ヘッド、インクを収容したインク収容部を有するイ
ンクカートリッジ及び該インクカートリッジから記録ヘ
ッドにインクを供給する為のインク供給部を備えたイン
クジェット記録装置において、前記インクが上記のイン
クであることを特徴とするインクジェット記録装置であ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者等は、水溶性インクによる印字記録物の耐水性
の向上の為、様々なインク組成について鋭意検討を行っ
た結果、色剤と、上記一般式(I)で示される化合物
と、それらを溶解又は分散する液媒体を主成分として含
有するインクは、ノズル先端での耐目詰まり性が良好
で、長期間の保存に対しても良好なインクであることを
見いだした。
【0016】次に、本発明の好ましい実施態様を挙げて
更に詳しく説明する。本発明のインクは、色剤と、尿素
又は尿素誘導体の少なくとも1種と、下記一般式(I)
で示される化合物と、それらを溶解又は分散する液媒体
を主成分として含有するインクである。
【0017】
【化3】
【0018】一般式(I)において、R1 およびR2
アミノ基、カルボキシル基、スルホン基、水酸基、シア
ノ基、アセチル基、水素原子、−OCn2n+1(n=1
〜8の整数)または−NHCm2m+1(m=1または
2)から選ばれる。R1 およびR2 は同じでも、又は異
なっていてもよい。
【0019】好ましい一般式(I)で示される化合物
は、R1 およびR2 のいずれか一方がアミノ基である化
合物である。更に、好ましくは、一般式(I)で示され
る化合物のR1 およびR2 の両方がアミノ基である化合
物である。
【0020】以下に、一般式(I)で示される化合物の
なかで特に好ましいものは、以下に挙げる化合物であ
る。
【0021】
【化4】 更に上記の化合物の中で好ましいのは、化合物(a)で
ある。
【0022】また、インク中における上記一般式(I)
で示される化合物の含有量は0.01〜50重量%の範
囲であり、含有量が0.01重量%未満であると長期保
存後の品位等に対する効果が不十分であり、50重量%
を越えるとインク中の色剤の溶解安定性を考慮すると好
ましくない。また、好ましくは含有量が0.1〜15重
量%、より好ましくは0.1〜10重量%の範囲であ
る。
【0023】本発明のインクには、上記一般式(I)で
示される化合物と共に尿素を含有することが好ましい。
インク中における尿素の含有量は0.01〜20重量%
の範囲であり、好ましくは0.1〜15重量%の範囲で
ある。
【0024】本発明において使用される色剤は適宜選択
して用いることができるが、従来より知られている染料
や顔料の多くのものが有効である。本発明において有効
に使用される染料は、前述したようなインクとしての信
頼性を満足しうるものであり、一般的には例えば、直接
染料、塩基性染料、酸性染料、食用染料、建染め染料、
可溶性建染め染料、分散染料、油溶性染料、媒染染料の
他、ヌレン染料、ナフトール染料、反応染料、クロム染
料、アゾイック染料、カチオン染料等の水溶性もしくは
油溶性染料が挙げられる。これらの中で特に好ましいの
は水溶性の直接染料、塩基性染料あるいは酸性染料であ
る。
【0025】本発明で使用することができる顔料は特に
制限はないが、具体的には以下に挙げる顔料が好適に使
用される。
【0026】まず、本発明において黒インクに使用され
る顔料としてはカーボンブラックが挙げられるが、特に
ファーネス法、チャネル法で製造されたものであって、
一次粒子径が15〜40mμ、BET法による比表面積
が50〜300m /g、DBP吸油量が40〜15
0ml/100g、揮発分が0.5〜10%、pH値が
2〜9等の特性を有するものが好ましく用いられる。こ
の様な特性を有する市販品としては、例えば、 No.
2300,No.900,MCF88,No.33,N
o.40,No.45,No.52,MA7,MA8,
No.2200B(以上三菱化成社製)、RAVEN1
255(コロンビア社製)、REGAL400R,RE
GAL330R,REGAL660R,MOGULL
(キャボット社製)、Color Black FW
1,Color Black FW18,Color
Black S170,Color Black S1
50,Printex 35,Printex U(デ
グッサ社製)等があり、何れも好ましく使用することが
できる。
【0027】また、イエローインクに使用される顔料と
しては、例えばC.I.PigmentYellow
1,C.I.Pigment Yellow 2,C.
I.Pigment Yellow 3,C.I.Pi
gment Yellow13, C.I.Pigme
nt Yellow 16,C.I.Pigment
Yellow 74,C.I.Pigment Yel
low 83、
【0028】マゼンタインクに使用される顔料として
は、例えばC.I.PigmentRed 5,C.
I.Pigment Red 7,C.I.Pigme
ntRed 12,C.I.Pigment Red
48(Ca),C.I.Pigment Red 48
(Mn),C.I.Pigment Red 57(C
a),C.I.Pigment Red 112,C.
I.PigmentRed 122、
【0029】シアンインクに使用される顔料としては、
例えばC.I.Pigment Blue 1,C.
I.Pigment Blue 2,C.I.Pigm
entBlue 3,C.I.Pigment Blu
e 15:3,C.I.Pigment Blue 1
6,C.I.Pigment Blue 22,C.
I.Vat Blue 4,C.I.Vat Blue
6等が挙げられるが、これらに限られるものではな
い。また、以上の他、本発明のために新たに製造された
顔料も勿論使用することが可能である。
【0030】インク中におけるこれらの色剤の含有量は
0.1〜15重量%の範囲、さらに好ましくは0.1〜
10重量%の範囲である。
【0031】尚、本発明のインクは上記成分の他に必要
に応じて水溶性有機溶剤、界面活性剤、pH調整剤、防
錆剤、防カビ剤、酸化防止剤、蒸発促進剤、キレート化
剤及び水溶性ポリマー等の添加剤を添加してもよい。
【0032】本発明に使用される上記の色剤および一般
式(I)で示される化合物を溶解または分散する液媒体
は、水と水溶性有機溶剤との混合物であることが好まし
い。具体的な水溶性有機溶剤の例としては、例えば、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミ
ド類;アセトンなどのケトン類;テトラヒドラフラン、
ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコー
ル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
チレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,
6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレ
ングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基
が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;
グリセリン;エチレングリコールモノメチル(又はエチ
ル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又は
エチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル
(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アル
キルエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、トリエタノールア
ミン、スルホラン、ジメチルサルフォオキサイド、2−
ピロリドン、ε−カプロラクタム等の環状アミド化合物
及びスクシンイミド等のイミド化合物等が挙げられる。
【0033】上記水溶性有機溶剤の含有量は、一般には
インクの全重量に対して、1〜40重量%が好ましく、
より好ましくは3〜30重量%の範囲である。又、イン
ク中の水の含有量は、30〜95重量%の範囲で使用さ
れる。30重量%より少ないと色剤の溶解性等が悪くな
り、インクの粘度も高くなるため好ましくない。一方、
95重量%より多いと蒸発成分が多すぎて、十分な固着
特性を満足できない。
【0034】本発明で使用される界面活性剤としては、
脂肪酸塩類、高級アルコール酸エステル塩、アルキルベ
ンゼンスルホン酸類、高級アルコールリン酸エステル塩
等のアニオン界面活性剤、脂肪族アミン塩類、第4級ア
ンモニウム塩類等のカチオン界面活性剤、高級アルコー
ルエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチ
レンオキサイド付加物、脂肪族エチレンオキサイド付加
物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド
付加物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、高級
アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ポリプロピ
レングリコールエチレンオキサイド付加物、多価アルコ
ールの脂肪酸エステル、アルカノールアミンの脂肪酸ア
ミド類等の非イオン性界面活性剤、アミノ酸型、ベタイ
ン酸型両性界面活性剤等が用いられる。特に制限はない
が、より好ましくは高級アルコールのエチレンオキサイ
ド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付
加物、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重
合体、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加
物等の非イオン性界面活性剤、アミノ酸型両性界面活性
剤が用いられる。前記エチレンオキサイド付加物の付加
モル数は4〜20の範囲が特に好ましい。
【0035】界面活性剤のインク中の含有量は特に制限
はないが、好ましくは0.01〜10重量%の範囲であ
る。0.01重量%未満では界面活性剤の種類にもよる
が、一般に浸透性が少なく、10重量%を越える範囲で
はインクの初期粘度が大きくなるために好ましくない。
更に、好ましくは0.1〜5重量%の範囲である。
【0036】本発明のインクには、尿素およびエチレン
尿素、プロピレン尿素、ジエチル尿素、チオ尿素等の尿
素誘導体の少なくとも1種を含有することが好ましい。
尿素または尿素誘導体のインク中の含有量は0.01〜
20重量%の範囲、好ましくは0.1〜15重量%の範
囲である。
【0037】本発明にかかるインクは、一般の水性筆記
用具としても使用出来るが、熱エネルギーによるインク
の発泡現象によりインクを吐出させるタイプのインクジ
ェット記録方法に適用する場合に特に好適であり、吐出
が極めて安定となり、サテライトドットの発生等が生じ
ないという特徴がある。但し、この場合には、熱的な物
性値(例えば、比熱、熱膨張係数、熱伝導率等)を調整
する場合もある。
【0038】更に、本発明にかかるインクは普通紙等に
記録した場合の印字記録物のインクの耐水性の問題を解
決すると同時に、インクジェット用ヘッドに対するマッ
チングを良好にする面から、インク自体の物性として2
5℃における表面張力が30〜68dyne/cm、粘
度が15cP以下、好ましくは10cP以下、より好ま
しくは5cP以下に調整されることが望ましい。
【0039】本発明のインクを用いて記録を行なうのに
好適な方法及び装置としては、記録ヘッドの室内のイン
クに記録信号に対応した熱エネルギーを与え、該熱エネ
ルギーにより液滴を発生させるインクジェット記録方法
及びインクジェット記録装置が挙げられる。
【0040】その装置の主要部であるヘッド構成例を図
1、図2及び図3に示す。ヘッド13はインクを通す溝
14を有するガラス、セラミック又はプラスチック板等
と、感熱記録に用いられる発熱ヘッド15(図ではヘッ
ドが示されているが、これに限定されるものではない)
とを密着して得られる。発熱ヘッド15は酸化シリコン
等で形成される保護膜16、アルミニウム電極17−1
及び17−2、ニクロム等で形成される発熱抵抗体層1
8、蓄熱層19、アルミナ等の放熱性の良い基板20よ
り成っている。
【0041】インク21は吐出オリフィス(微細孔)2
2迄来ており、不図示の圧力によりメニスカス23を形
成している。今、電極17−1、17−2に電気信号が
加わると、発熱ヘッド15のnで示される領域が急激に
発熱し、ここに接しているインク21に気泡が発生し、
その圧力でメニスカス23が突出し、インク21が吐出
し、オリフィス22より記録小滴24となり、被記録材
25に向かって飛翔する。
【0042】図3には図1に示すヘッドを多数並べたマ
ルチヘッドの外観図を示す。該マルチヘッドはマルチ溝
26を有するガラス板27と、図1に説明したものと同
様な発熱ヘッド28を密着して製作される。尚、図1
は、インク流路に沿ったヘッド13の断面図であり、図
2は図1のA−B線での切断面である。
【0043】図4に、かかるヘッドを組み込んだインク
ジェット記録装置の1例を示す。図4において、61は
ワイピング部材としてのブレードであり、その一端はブ
レード保持部材によって保持されて固定端となり、カン
チレバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッドによ
る記録領域に隣接した位置に配設される。
【0044】又、本例の場合、記録ヘッドの移動経路中
に突出した形態で保持される。62はキャップであり、
ブレード61に隣接するホームポジションに配設され、
記録ヘッドの移動方向と垂直な方向に移動して吐出口面
と当接し、キャッピングを行う構成を具備する。更に6
3はブレード61に隣接して配設されるインク吸収体で
あり、ブレード61と同様、記録ヘッドの移動経路中に
突出した形態で保持される。上記ブレード61、キャッ
プ62、インク吸収体63によって吐出回復部64が構
成され、ブレード61及びインク吸収体63によってイ
ンク吐出口面の水分、塵埃等の除去が行われる。
【0045】65は吐出エネルギー発生手段を有し、吐
出口を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐
出して記録を行う記録ヘッドであり、66はこの記録ヘ
ッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行う為のキ
ャリッジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動
可能に係合し、キャリッジ66の一部はモータ68によ
って駆動されるベルト69と接続(不図示)している。
これによりキャリッジ66はガイド軸67に沿って移動
が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその
隣接した領域の移動が可能となる。
【0046】51は被記録材を挿入する為の給紙部であ
り、52は不図示のモータにより駆動される紙送りロー
ラである。これらの構成によって記録ヘッドの吐出口面
と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行する
につれて排紙ローラ53を配した排紙部へ排紙される。
【0047】上記の構成において、記録ヘッド65が記
録終了等でホームポジションに戻る際、ヘッド回復部6
4のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避
しているが、ブレード61は移動経路中に突出してい
る。この結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピング
される。尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に
当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録
ヘッドの移動経路中に突出する様に移動する。
【0048】記録ヘッド65がホームポジションから記
録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード
61は、上記したワイピング時の位置と同一の位置にあ
る。この結果、この移動においても、記録ヘッド65の
吐出口面はワイピングされる。
【0049】上記の記録ヘッドのホームポジションへの
移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘ
ッドが記録の為に記録領域を移動する間に所定の間隔で
記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この移
動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0050】図5は、ヘッドにインク供給部材、例え
ば、チューブを介して供給されるインクを収容したイン
クカートリッジの一例を示す図である。ここで40は供
給用インクを収容したインク収容部、例えば、インク袋
であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられてい
る。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、
インク袋40中のインクをヘッドに供給可能ならしめ
る。44は廃インクを受容するインク吸収体である。イ
ンク収容部としては、インクとの接液面がポリオレフフ
ィン、特にポリエチレンで形成されているのが本発明に
とって好ましい。
【0051】本発明で使用されるインクジェット記録装
置としては、上記の如きヘッドとインクカートリッジと
が別体となったものに限らず、図6に示す如きそれらが
一体となったものにも好適に用いられる。
【0052】図6において、70は記録ユニットであっ
て、この中にはインクを収容したインク収容部、例え
ば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収
体中のインクが複数のオリフィスを有するヘッド部71
からインク滴として吐出される構成になっている。イン
ク吸収体の材料としては、ポリウレタン、セルロース又
はポリビニルアセテートを用いることが本発明にとって
好ましい。
【0053】72は、記録ユニット内部を大気に連通さ
せる為の大気連通口である。この記録ユニット70は、
図4で示す記録ヘッドに代えて用いられるものであっ
て、キャリッジ66に対し着脱自在になっている。
【0054】
【実施例】次に実施例および比較例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明する。尚、文中、部及び%とあるのは
特に断りのない限り重量基準である。
【0055】実施例1〜4 下記に示す各成分を混合し、十分攪拌して溶解後、ポア
サイズが0.45μmのフロロポアフィルターに(商品
名:住友電工(株)製)にて加圧濾過し、本実施例のイ
ンクを夫々調整した。又、夫々の化合物の塩成分でpH
を約9.5に調整した。
【0056】実施例1のインク組成 化合物a 0.5部 尿素 5部 エチレングリコール 7部 水 84.4部 C.I.ダイレクトブルー199 3部 水酸化ナトリウム 0.1部
【0057】実施例2のインク組成 化合物b 1部 尿素 5部 2−ピロリドン 5部 水 84.8部 C.I.フードブラック2 4部 水酸化リチウム 0.2部
【0058】実施例3のインク組成 化合物a 1部 尿素 3部 チオジグリコール 7部 C.I.ダイレクトイエロー86 2部 イソプロピルアルコール 1部 水 85.9部 水酸化ナトリウム 0.1部
【0059】実施例4のインク組成 化合物d 0.5部 尿素 3部 ジエチレングリコール 5部 水 87.8部 C.I.フードブラック1 3部 酢酸ナトリウム 0.5部 水酸化カリウム 0.2部
【0060】比較例1 実施例1の組成において、化合物aを除き、それを純水
におきかえてインクを調整した。
【0061】比較例2 実施例2の組成において、化合物bを除き、それを純水
におきかえてインクを調整した。
【0062】比較例3 実施例3の組成において、化合物cを除き、それを純水
におきかえてインクを調整した。
【0063】比較例4 実施例4の組成において、化合物dを除き、それを純水
におきかえてインクを調整した。
【0064】(評価方法および評価基準) (1)目詰まり性(固着回復性)の評価 インクジェットプリンター(BJC600J、キヤノン
(株)製)を35℃の恒温槽に1ケ月間放置し、その後
室温に24時間放置し、回復操作(ポイピングによる吸
引操作)を行った後、印字して下記基準で評価した。 ○;回復操作5回以内に正常な印字状態に戻る。 △;回復操作6〜10回で正常な印字状態に戻る。 ×;回復操作6〜10回で不吐出または印字の乱れがあ
る。
【0065】(2)保存後のインクの画像品位の評価 ガラス製の容器にそれぞれのインクを入れ、60℃の環
境下に3ケ月間放置したインクをインクジェット記録装
置(商品名 BJC600J、キヤノン(株)製)を用
いて、普通紙に文字を印字し、目視で観察し、下記基準
で評価した。 ○;文字に乱れがない。 △;文字に若干の乱れがあるが、問題のないレベルであ
る。 ×;文字が乱れて読めない。
【0066】(3)保存後のインク物性値の評価 ガラス製の容器にそれぞれのインクを入れ、50℃の環
境下に3ケ月間放置し、そのインクのpHをpHメータ
ーにて測定を行い、下記基準で評価した。 ○;pH変化が5%以内である。 △;pH変化が5%以上10%以内である。 ×;pH変化が10%以上である。
【0067】各実施例および各比較例の以上の評価結果
を表1に示す。
【0068】
【表1】
【0069】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のインクによ
れば、一般にオフィス等で使用されている普通紙に対し
て印字記録をした場合、印字記録物の印字品位に悪影響
を及ぼすことなく、耐目詰まり性に優れ、且つ長期間の
保存安定性に優れ、インクジェット記録システムに用い
ても何等の問題のない信頼性の高い記録を行なうことが
できるインクが得られる。
【0070】また、本発明のインクジェット記録方法及
び記録装置によれば、上記のインクを用いて、ノズル先
端での耐目詰まり性に優れた、信頼性の高い記録を行な
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置のヘッド部の縦断面図
である。
【図2】インクジェット記録装置のヘッド部の横断面図
である。
【図3】図1に示したヘッドをマルチ化したヘッドの外
観斜視図である。
【図4】インクジェット記録装置の一例を示す斜視図で
ある。
【図5】インクカートリッジの縦断面図である。
【図6】記録ユニットの斜視図である。
【符号の説明】
13 ヘッド 14 溝 15 発熱ヘッド 16 保護膜 17−1,17−2 アルミニウム電極 18 発熱抵抗体層 19 蓄熱層 20 基板 21 インク 22 吐出オリフィス 23 メニスカス 24 記録小滴 25 被記録材 26 マルチ溝 27 ガラス板 28 発熱ヘッド 40 インク収容部 42 栓 44 インク吸収体 45 インクカートリッジ 51 給紙部 52 紙送りローラ 53 排紙ローラ 61 ブレード 62 キャップ 63 インク吸収体 64 吐出回復部 65 記録ヘッド 66 キャリッジ 70 記録ユニット 71 ヘッド部 72 大気連通口
フロントページの続き (72)発明者 真船 久実子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 永嶋 聡 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色剤と、尿素又は尿素誘導体の少なくと
    も1種と、下記一般式(I)で示される化合物と、それ
    らを溶解又は分散する液媒体を含有することを特徴とす
    るインク。 【化1】 (式中、R1 およびR2 はアミノ基、カルボキシル基、
    スルホン基、水酸基、シアノ基、アセチル基、水素原
    子、−OCn2n+1(n=1〜8の整数)または−NH
    m2m+1(m=1または2)を表す。)
  2. 【請求項2】 前記一般式(I)で示される化合物のR
    1 およびR2 のいずれか一方がアミノ基である請求項1
    に記載のインク。
  3. 【請求項3】 前記一般式(I)で示される化合物のR
    1 およびR2 がアミノ基である請求項1に記載のイン
    ク。
  4. 【請求項4】 インク滴を記録信号に応じてオリフィス
    から吐出させて被記録材に記録を行うインクジェット記
    録方法において、前記インクが請求項1に記載のインク
    であることを特徴とするインクジェット記録方法。
  5. 【請求項5】 インクに熱エネルギーを作用させてイン
    ク滴を吐出させる請求項4に記載のインクジェット記録
    方法。
  6. 【請求項6】 インクを収容したインク収容部、該イン
    クをインク滴として吐出させる為のヘッド部を備えた記
    録ユニットにおいて、前記インクが請求項1に記載のイ
    ンクであることを特徴とする記録ユニット。
  7. 【請求項7】 ヘッド部が、インクに熱エネルギーを作
    用させてインク滴を吐出させるヘッドである請求項6に
    記載の記録ユニット。
  8. 【請求項8】 インク収容部が、内部にインク吸収体を
    含有している請求項6に記載の記録ユニット。
  9. 【請求項9】 インク収容部が、ポリウレタン、セルロ
    ース又はポリビニルアセテートで形成されている請求項
    6または8に記載の記録ユニット。
  10. 【請求項10】 インクを収容したインク収容部を備え
    たインクカートリッジにおいて、前記インクが請求項1
    に記載のインクであることを特徴とするインクカートリ
    ッジ。
  11. 【請求項11】 インク収容部がポリオレフィンで形成
    された接液面を有する請求項10に記載のインクカート
    リッジ。
  12. 【請求項12】 インクを収容したインク収容部と、該
    インクをインク滴として吐出させる為のヘッド部を有す
    る記録ユニットを備えたインクジェット記録装置におい
    て、前記インクが請求項1に記載のインクであることを
    特徴とするインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 ヘッド部が、インクに熱エネルギーを
    作用させてインク滴を吐出させるヘッドである請求項1
    2に記載のインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 インク収容部が、内部にインク吸収体
    を含有している請求項12に記載のインクジェット記録
    装置。
  15. 【請求項15】 インク収容部が、ポリウレタン、セル
    ロース又はポリビニルアセテートで形成されている請求
    項12に記載のインクジェット記録装置。
  16. 【請求項16】 インク滴を吐出する為の記録ヘッド、
    インクを収容したインク収容部を有するインクカートリ
    ッジ及び該インクカートリッジから記録ヘッドにインク
    を供給する為のインク供給部を備えたインクジェット記
    録装置において、前記インクが請求項1に記載のインク
    であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  17. 【請求項17】 記録ヘッドが、インクに熱エネルギー
    を作用させてインク滴を吐出させるヘッドである請求項
    16に記載のインクジェット記録装置。
  18. 【請求項18】 インク収容部がポリオレフィンで形成
    された接液面を有する請求項16に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
JP27515595A 1995-09-29 1995-09-29 インク、これを用いたインクジェット記録方法及び記録装置 Pending JPH0995637A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004051695A (ja) * 2002-07-17 2004-02-19 Konica Minolta Holdings Inc インクジェットインク及びインクジェット記録方法
US7025817B2 (en) 2003-08-11 2006-04-11 Canon Kabushiki Kaisha Ink, recording method, recording unit, ink cartridge, and recording apparatus
JP2011195685A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Fujifilm Corp インク組成物、インクセットおよび画像形成方法
JP2012171151A (ja) * 2011-02-18 2012-09-10 Fujifilm Corp 画像記録用液体カートリッジ及び画像形成装置

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