JP3350413B2 - 草刈り機 - Google Patents

草刈り機

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JP3350413B2 JP25857497A JP25857497A JP3350413B2 JP 3350413 B2 JP3350413 B2 JP 3350413B2 JP 25857497 A JP25857497 A JP 25857497A JP 25857497 A JP25857497 A JP 25857497A JP 3350413 B2 JP3350413 B2 JP 3350413B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば芝刈等を行
う草刈り機に関し、詳しくは走行機体に草刈り装置を設
けるとともに、該草刈り装置で刈取された刈草をダクト
を通して集草容器に収容するように構成した草刈り機に
関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の草刈り機にあっては、集
草容器において、ダクトにより供給される刈草の導入や
収容された刈草の排出を行うための開口をダクト側に向
いた前面に設け、その開口箇所に刈草収容時には閉止さ
れるように蓋体をその上端を開口の上端側において横軸
芯周りで揺動開閉自在に支持し、その閉止状態で蓋体の
刈草導入口にダクトの先端を差し込むようにしたものが
周知である。そして、走行機体に固定されている固定枠
に、集草容器の上部前側箇所を横軸芯周りで枢支して、
集草容器を該横軸芯周りで後端側を持ち上げるように例
えば油圧シリンダのようなアクチュエータによって持ち
上げることで、蓋体は吊り下げ姿勢を維持したままで集
草容器の本体のみが持ち上がるときに開口を開放させ
て、集草容器内の刈草を地面に排出するように構成して
いた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構造の草刈り機にあっては、集草容器を揺動操作する
横軸芯周りでの揺動操作のみによって集草容器を持ち上
げて開口を開放するものであるから、排出姿勢の集草容
器は比較的低い位置で刈草排出するものとなっており、
このため、例えば単に地面に刈草を排出するのでなくト
レーラ等に排出する場合にはより高く集草容器を持ち上
げた対地的に高くなった姿勢で集草容器の開口を開放し
なければならないが、従来のように低い姿勢でしか刈草
排出ができないものでは高い位置からの収容刈草の排出
が困難となっていた。そこで、集草容器の蓋からダクト
を後方に抜く動作を行い、次いで集草容器を上方に移動
させた後集草容器を後方側を持ち上げて開口を開放させ
るように多数のアクチュエータを利用して多段階に集草
容器を作動させることも考えられるが、この場合、アク
チュエータが多く必要で構造的にも複雑になってコスト
高を招来する等の問題がある。
【０００４】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、集草容器からの刈草の排出を極力高い位置か
ら構造簡単に行えるようにできる草刈り機の提供を目的
とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
（構成） 本発明の請求項１にかかる草刈り機は、走行
機体に装備した草刈り装置で刈り取られた刈草をダクト
を通して機体後部の集草容器に収容するように構成した
草刈り機において、前記集草容器に、その前面に設けら
れた開口部を開閉する蓋体を設け、この蓋体を前記開口
部の上端近くに位置設定した横軸芯周りで集草容器に対
して相対揺動自在に支持させるとともに、該蓋体に、前
記草刈り装置側から延出された前記ダクトの終端部を挿
抜自在な刈草導入口を形成し、前記蓋体を機体側の固定
枠に対して上下一対のリンクを介して四連リンク状に連
結支持し、前記上下一対のリンクの揺動に伴って、前記
蓋体が垂下姿勢のまま前記集草容器を後方上方に振り上
げ移動させるよう構成し、前記蓋体が所定高さになる
と、その蓋体に対して前記集草容器を前記横軸芯周りで
さらに後方上方に振り上げ揺動可能に構成してあること
を特徴構成とする。
【０００６】（作用） 本発明の請求項１にかかる構成
によれば、集草容器に収容された刈草を排出する際に
は、集草容器を後方上方に持ち上げていくと、先ず四連
リンク機構によりほぼ後方上方向きに軌跡を描く状態で
集草容器が移動するとともに、蓋体は集草容器の前面の
縦壁面となっている状態を維持しているので、その移動
軌跡に沿って集草容器の蓋体の導入口からダクトが抜け
ていくことになる。さらに、集草容器を持ち上げていく
と、四連リンク機構がさらに上昇側に操作されて、集草
容器が位置的に高くなっていき、所定高さまで達した状
態で集草容器の蓋体がそれ以上上昇することの規制がな
されることになって、蓋体をその垂下姿勢のまま維持し
た状態で、蓋体以外の集草容器の本体部分のみがさらに
振り上げられていくので、蓋体は四連リンク機構の上下
向きに沿うリンク部材を構成する姿勢のまま、蓋体で閉
じられていた集草容器の開口部が開放されていき、その
開口部から刈草が下方に排出されることになる。
【０００７】 （効果） 従って、本発明の請求項１にかかる構成によ
れば、四連リンク機構を介して蓋体とともに集草容器を
持ち上げるだけで、集草容器の刈草排出位置を高いとこ
ろまでもっていって、その状態で排出できるから、例え
ば単に地面に排出するのでなく、トレーラ等の地上高の
高い所への排出も容易に行えるようになって、その排出
可能な高さにおいて汎用性が高まるとともに、その排出
を行うための構成も四連リンク機構と、集草容器の蓋体
の所定高さ以上の上昇移動を規制するための規制構造を
備えるだけの簡易な構造となり、上昇作動等を単一のア
クチュエータのみで行うことが可能であって、安価に構
成できる。
【０００８】 （構成） 本発明の請求項２にかかる草刈り機は、請求
項１記載のものにおいて、前記集草容器に、該集草容器
より前記固定枠側に延出する状態で揺動規制棒を設け、
前記集草容器の上昇操作時に前記揺動規制棒が前記固定
枠に接当規制されることにより、前記集草容器の上昇操
作時に前記揺動規制棒が前記固定枠に接当規制されるこ
とにより、前記集草容器が横軸芯周りに揺動して蓋体に
対する相対姿勢を変化させられるように構成してあるこ
とを特徴構成とする。
【０００９】（作用） 本発明の請求項２にかかる構成
によれば、集草容器より固定枠側に延出する状態で揺動
規制棒を設け、集草容器の上昇操作時に揺動規制棒が固
定枠に接当規制されることにより、前記集草容器が横軸
芯周りに揺動して蓋体に対する相対姿勢を変化させられ
るように構成してあるから、集草容器が所定高さまで上
昇すると、揺動規制棒が固定枠に接当してその揺動規制
棒の上昇側への移動を規制することになり、さらに集草
容器の蓋体以外の部分を振り上げていくことによって、
集草容器の後端側が上昇し、蓋体は垂下姿勢を維持した
まま集草容器の蓋体で閉じられていた開口部が開放され
るようになる。
【００１０】 （効果） 従って、本発明の請求項２にかかる構成によ
れば、揺動規制棒を所定高さにおいて固定枠体に接当さ
れるように設けて集草容器の開口部が開放される高さ位
置やタイミングを設定できるから、構造的に極めて簡単
なものとなるとともに、安価に構成できるに至った。
【００１１】
【発明の実施の形態】図１に、操向車輪としての左右一
対の前輪１，１と、駆動車輪としての左右一対の後輪
２，２とによって対地支持される板金構造の機体フレー
ム３の前部にエンジン４およびラジエータ５を含む原動
部が装備され、機体フレーム３の中間部にステアリング
ポスト６が設けられ、機体フレーム３の後部にＨＳＴ７
及びギヤ式トランスミッション８が搭載された草刈り機
の一例としての乗用型芝刈機が示されている。ステアリ
ングポスト６の上端にはハンドル９が取り付けられ、ス
テアリングポスト６付近まで延びて運転部を形成する後
輪フェンダー１０の上部に運転座席１１が設置されてい
る。前輪１と後輪２の間にリンク機構１２を介して草刈
り装置としてのモーアユニットＭが昇降操作可能に機体
フレーム３から吊り下げ配置されている。
【００１２】機体フレーム３の後端に集草容器１３が装
着されており、モーアユニットＭで刈り取られた刈草は
刈草搬送用のダクト１４を通って集草容器１３に蓄積さ
れる。集草容器１３の前面には、機体フレーム３の後端
部に固定された固定枠１５に左右一対の上側のリンク１
６，１６と、左右一対の下側のリンク１７，１７を介し
て枠構造を成す蓋体１８を配置している。従って、固定
枠１５、リンク１６，１７及び蓋体１８によって四連リ
ンク機構１９が構成されている。この蓋体１８は上下左
右方向での中間箇所に前記ダクト１４の後端の刈芝の吐
出口１４ａを挿入するための刈草導入口２０を形成して
いる。そして、図１及び図４に示すように、蓋体１８
は、上側のリンク１６，１６に枢支軸２１を介して連結
されている。また、蓋体１８には、集草容器１３と一体
に設けられた規制棒体２４，２４を支承する左右一対の
支承金具２３，２３が設けられ、その支承金具２３，２
３を貫通した前記規制棒体２４，２４の左右端部のそれ
ぞれが、集草容器１３の開口部を前向きにした状態で前
方へ向くように屈曲されて延出されている。このように
して蓋体１８は、支承金具２３，２３に支承された部位
の規制棒体２４，２４を支軸とし、その支軸部分の横軸
芯Ｘ周りで揺動自在に、集草容器１３の前面側の上端部
に枢支されている。集草容器１３は比較的強度の高い樹
脂製のものであって、ほぼ全体に空気抜き用の目合いを
形成している。
【００１３】固定枠１５はパイプ材で形成した枠体であ
って、その固定枠１５の左右の両側の支柱部１５Ａ，１
５Ａに前記リンク１６，１７がそれぞれ枢支されてい
る。そして、両支柱部１５Ａ，１５Ａのリンク１６の枢
支位置よりさらに上方に延出された端部には、後述の油
圧シリンダ２５で上昇された集草容器１３の前記規制棒
体２４，２４が接当してそれ以上蓋体１８が集草容器１
３と共に振り上げられないよう規制するための位置規制
部２６，２６を横外方に突出する状態で設けている。そ
して、集草容器１３を後方上方に持ち上げるためのアク
チュエータとしての一つの油圧シリンダ２５を、固定枠
１５を機体フレーム３の後端部に固定するためのブラケ
ット２７と、集草容器１３の左側面部における前記枢支
軸２１近くとにわたって架設している。通常の刈取作業
時には、油圧シリンダ２５を最短にしておくことで、集
草容器１３が最下位でかつ固定枠１５に最も近接した状
態となるので、ダクト１４の後端が蓋体１８の刈草導入
口２０に挿入され、集草容器１３の前面側の開口部Ｋは
垂下姿勢の蓋体１８により閉止される集草可能な状態と
なっている。
【００１４】上記構成により、集草容器１３に集草され
た刈芝を排出する場合には、運転部に設けた排出操作ス
イッチ（図示せず）をオン操作すると、油圧シリンダ２
５が伸長していき、集草容器１３が後方上方向きに斜め
に移動するよう、上下のリンク１６，１７が後方上方が
わに揺動していき、蓋体１８は垂下姿勢に維持されたま
ま、ダクト１４が蓋体１８の刈草導入口２０から相対的
に抜けていく。さらに、油圧シリンダ２５を伸長してい
くと、図４（イ）に示すように、規制棒体２４，２４が
位置規制部２６，２６に下方から接当する。この接当に
より位置規制部２６，２６がその接当を継続する状態
で、さらなる油圧シリンダ２５の伸長により、集草容器
１３の後端側が前記横軸芯Ｘ周りで振り上がることにな
る。その際、蓋体１８は直接油圧シリンダ２５で持ち上
げられるものでなく横軸芯Ｘ周りで揺動自在に集草容器
１３に枢支されているから、その垂下姿勢を維持する。
そのため、蓋体１８は一定の垂下姿勢のままであるの
に、集草容器１３の後端が持ち上がることにより開口部
Ｋが開放されていき、図４（ロ）に示すように、最も油
圧シリンダ２５を伸長させた状態となると、集草容器１
３は開口部Ｋが真下を向いた状態に持ち上がることにな
る。
【００１５】次に、ダクト１４の変形構造について簡単
に説明する。図６及び図７に示すように、ダクト１４内
に刈り草が詰まった場合に、その詰まりを解消するため
に、ダクト１４を開放する構造として、ダクト１４の底
面板１４Ａを左右の横面部１４Ｌ，１４Ｒに対して刈り
草移送方向に沿ってスライドすることで着脱自在に設け
ている。すなわち、刈り草の詰まりがダクト１４の途中
に生じたときには、集草容器１３をダクト１４から外し
た上で、底面板１４Ａを後方に抜き取ることでダクト１
４のほぼ全体にわたる下方が開放されるので、詰まった
刈り草が下方に落ちたり、人手により取り除いたりする
ことによって詰まり解消できる。
【００１６】又、図８に示すように、ダクト１４の後端
部の一部の底面板１４Ｂをダクト本体１４Ｃと別体に構
成し、集草容器１３の蓋体１８とその底面板１４Ｂとを
一体に設けておいても良い。このようにすると、集草容
器１３を持ち上げたときに、蓋体１８と共に一部の底面
板１４Ｂがダクト本体１４Ｃから外れるので、詰まり解
消時に底面板１４Ｂを人手によって取り外したりする手
間が掛からない。
【図面の簡単な説明】
【図１】草刈り機の一例の乗用型芝刈機を示す全体側面
図
【図２】乗用型芝刈機の一部省略下面図
【図３】乗用型芝刈機の一部省略縦断後面図
【図４】持ち上げ途中の集草容器等（イ）と、最大上昇
時の集草容器等（ロ）とを示す側面図
【図５】集草容器等を示す正面図
【図６】変形例としてのダクト構造を示す一部破断側面
図
【図７】変形例としてのダクト構造を示す縦断正面図
【図８】別の変形例としてのダクト構造を示す一部破断
側面図
【符号の説明】
１３ 集草容器 １４ ダクト １５ 固定枠 １６ リンク １７ リンク １８ 蓋体 ２０ 刈草導入口 ２４ 揺動規制棒 Ｋ 開口部 Ｍ 草刈り装置 Ｘ 横軸芯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 信行 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (72)発明者 藤井 隆司 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (56)参考文献 実開 平６−52410（ＪＰ，Ｕ) 実開 平１−175524（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A01D 34/63

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 走行機体に装備した草刈り装置で刈り取
    られた刈草をダクトを通して機体後部の集草容器に収容
    するように構成した草刈り機において、 前記集草容器に、その前面に設けられた開口部を開閉す
    る蓋体を設け、この蓋体を前記開口部の上端近くに位置
    設定した横軸芯周りで集草容器に対して相対揺動自在に
    支持させるとともに、該蓋体に、前記草刈り装置側から
    延出された前記ダクトの終端部を挿抜自在な刈草導入口
    を形成し、 前記蓋体を機体側の固定枠に対して上下一対のリンクを
    介して四連リンク状に連結支持し、 前記上下一対のリンクの揺動に伴って、前記蓋体が垂下
    姿勢のまま前記集草容器を後方上方に振り上げ移動させ
    るよう構成し、 前記蓋体が所定高さになると、その蓋体に対して前記集
    草容器を前記横軸芯周りでさらに後方上方に振り上げ揺
    動可能に構成してある草刈り機。
  2. 【請求項２】 前記集草容器に、該集草容器より前記固
    定枠側に延出する状態で揺動規制棒を設け、前記集草容
    器の上昇操作時に前記揺動規制棒が前記固定枠に接当規
    制されることにより、前記集草容器が横軸芯周りに揺動
    して蓋体に対する相対姿勢を変化させられるように構成
    してある請求項１記載の草刈り機。
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