JP3259875B2 - 容 器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は容器に関し、詳しくは、
外装体内に固定した容器体に内容物を充填して使用し、
内容物使用後は内容物が充填された新たな容器体に交換
する如く構成した容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種容器として、簡素に構成した容器
体に内容物を充填し、これの使用に当たっては、意匠的
並びに実用的に優れた外装体に装着した状態で使用する
とともに、容器体内の収納物切れに際しては、空の容器
体に換えて、内容物の充満する新たな容器体を前記外装
体に装着して使用し、外装体は反復して使用し得る如く
構成したものがある。

【０００３】この様なものとして、特公平４−２４０４
５号公報に記載されたものがある。

【０００４】この容器は、有底筒状の本体の開口部にプ
ロテクターを着脱自在に装着した外装体と、この外装体
の本体内に嵌脱自在に内装し、前記プロテクターにて、
その注出口側を固定して、外装体に嵌脱自在に装着した
リフィール容器と、このリフィール容器の注出口に着脱
自在に装着した外装キャップとから構成している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記容器はプロテクタ
ーを外装体本体上部に螺着させて装着しているので、交
換用容器体の交換の際には、プロテクターを何回も回動
させて取り外した後、容器体を引出し、しかる後、新た
な容器体を収納してプロテクターを再び回動させて装着
させており、比較的交換に時間がかかる欠点がある。

【０００６】また、プロテクターの螺着により容器体を
固定しているため、振動等によりプロテクターが緩む等
の不都合を生じる場合がある。

【０００７】本発明は上記した点に鑑みなされたもの
で、容器体の交換を従来品と比較して簡単に行えるとと
もに、振動等で外装体固定部分が緩む等の不都合を生じ
ることがなく、しかも従来通り外装体は反復使用出来て
経済的である優れた容器を提案するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本請求項１記載の発明は
上記課題を解決するため、上端を開口した有底円筒状を
なす胴部６の周壁6b頂面より一部に切欠き部８を設けて
なる嵌合筒７を一体に立設するととも、該筒７外周下部
に係合凹溝９を周設してなる外装体２と、上記嵌合筒７
外周に下部を嵌合させるとともに、内面下部に設けた下
部突条10を上記係合凹溝９に嵌合させて回動可能に装着
した固定リング３と、上記外装体胴部６内に収納させた
円筒状胴部12上端より口頚部14を起立させるとともに、
胴部周壁外周上部所定位置に突設させた嵌合突起15を上
記切欠き部８内に上方より嵌合させて装着した容器体４
と、上記口頚部14に着脱自在に嵌合させたキャップ５と
からなり、上記固定リング３内面上部所定位置に突設し
た上部突条11を、上記切欠き部８内の嵌合突起15上面に
回動係合させて容器体４を外装体２に抜け出し不能に固
定してなることを特徴とした。

【０００９】また、請求項２記載の発明は、上記容器体
４の嵌合突起15上面に小突部18を設けるとともに、上記
固定リング３の上部突条11下面に小凹部19を形成して、
固定リング３による容器体４の回動固定時に上記小突部
18が小凹部19に抜け出し可能に嵌合する如く構成してな
る請求項１記載の容器として構成した。

【００１０】

【作用】図１の状態から外装体２に対して固定リング３
を所定方向に回動させると、固定リング３の上部突条11
が容器体４の嵌合突起15上面より外れ、その結果、容器
体４は上方への引き出しが可能となる。

【００１１】容器体４を引き出した後、内容物を充満し
た新たな容器体４を外装体２上方より挿入し、各嵌合突
起15を各切欠き部８に嵌合させて胴部12を外装体２内へ
収納し、次いで固定リング３を所定方向に回動させるこ
とにより、各上部突条11が各嵌合突起15上面に係合し
て、容器体４が外装体２より外れることなくしっかりと
固定される。

【００１２】この際、請求項２記載の発明では、嵌合突
起15上面の小突部18が上部突条11下面の小凹部19に嵌合
する。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。

【００１４】本発明の容器１は、外装体２と、固定リン
グ３と、容器体４と、キャップ５とを主要部材として構
成している。

【００１５】外装体２は、底壁6a周縁より周壁6bを立設
した上端面開口の円筒状胴部６を有し、該胴部６の周壁
6b頂面内側縁部からは嵌合筒７を一体に起立している。
この嵌合筒７の左右には正面視矩形状をなす一対の切欠
き部８を凹設しており、外周下部には係合凹溝９を横設
している。尚、外装体２の装飾性をより向上させる等の
目的で、更に胴部６の外周に金属筒等を嵌合させても良
い。

【００１６】固定リング３は、容器体４を外装体２に固
定するためのもので、図４に示す如く、短円筒状をな
し、その径は上記嵌合筒７外周に略ピッタリ嵌合する大
きさを有している。また、内周下端縁部には、外装体２
の嵌合筒７外周を強制的に乗り越えてその係合凹溝９に
係合する一対の下部突条10を横設している。各下部突条
10は少なくとも上記切欠き部８の横幅より大きい間隙を
あけて設けている。

【００１７】また、固定リング３内面の上記各下部突条
10間上方所定位置には容器体４を係止するための一対の
上部突条11を横設している。各上部突条11は固定リング
３を外装体２に嵌着させた際に、少なくともその嵌合筒
７上面より上方に位置して固定リング３の外装体２に対
する回動が可能に構成している。

【００１８】上記の如く構成した固定リング３は、図６
に示す如く、各下部突条10を係合凹溝９に係合させてそ
の内面下部を嵌合筒７外面に回動可能に装着する。

【００１９】容器体４は、図５に示す如く、円筒状胴部
12上端より肩部13を介して口頚部14を起立して構成して
おり、固定リング３を嵌着した外装体２内にその胴部12
が収納可能な大きさを有している。また、胴部12外周上
部の左右所定位置には、上記各切欠き部８内にそれぞれ
嵌合し、その際上面が嵌合筒７上面と略同一となる一対
の嵌合突起15を突設している。各嵌合突起15を各切欠き
部８内に嵌合させることにより、容器体４の外装体２に
対する水平回動方向のガタ付きを防止するとともに、固
定リング３を回動させてその上部突条11を嵌合突起15上
面に係合させることにより、容器体４の上方への抜け出
しを防止する如く構成している。

【００２０】本実施例では、容器体４外周上端部にフラ
ンジ16を突設し、該フランジ16と嵌合突起15との間の間
隙に上記上部突条11が密嵌する如く構成して容器体４の
外装体２へのより密な固定を可能に構成している。ま
た、各上記嵌合突起15上面一側には止め突起17を起立
し、上部突条11の所定位置への嵌合を容易に行える如く
構成している。

【００２１】更に、各嵌合突起15上面中央部には正面視
上向き半円状の小突部18を突設し、各上部突条11下面中
央部には同様形状の小凹部19を凹設し、上部突条11が嵌
合突起15上面に係合した際に、小突部18が小凹部19に抜
け出し可能に嵌合する如く構成している。この様に構成
することにより、固定部分の振動等による弛みをより確
実に防止できるものである。

【００２２】容器体４には、必要に応じて図１に示す如
き中栓20を嵌着固定しても良い。

【００２３】キャップ５は、容器体口頚部14に着脱自在
に装着したもので、本実施例では、口頚部外周に螺着さ
せた螺筒部21により着脱自在に装着している。また、上
記螺筒部21を頂壁22裏面中央部より垂設するとともに、
外周壁23を頂壁22外周縁より垂設し、また、頂壁22裏面
中央より上記中栓20の注出孔に液密に嵌合する棒栓24を
垂設している。

【００２４】キャップ５は、反復使用する外装キャップ
とすることも、或いは交換用の容器体に装着したものを
そのまま使用して内容物の使用後は容器体とともに廃棄
する使い捨てとすることも可能である。

【００２５】尚、上記各部材は特に断りのない限り全て
合成樹脂により形成する。

【００２６】

【発明の効果】以上説明した如く本発明容器は、外装体
に対して固定リングを所定方向へ回動させた後引き抜く
だけで容器体を取り外すことが出来、また、外装体上方
より挿入嵌合した後、固定リングを回動させるという簡
単な操作で新たな容器体を装着出来るため、容器体の着
脱に当たり固定リングを外す必要もなく、容器体の交換
操作が極めて容易で速やかに行える。

【００２７】また、振動等により固定リングが緩んでし
まうことはなく、特に請求項２記載の容器の如く、小突
部及び小凹部を設ければより確実に固定リングの弛みを
防止できるものである。

【００２８】更に、内容物を使い切った後に容器体のみ
を交換することが出来、外装体，固定リング，キャップ
は反復使用が可能であるため、また、容器体は上端の一
部しか露出部分が無い（キャップ装着時は殆ど露出部分
が無い）ため、反復使用部分に十分なる装飾性を施して
おけば、格調高い外観を長期に渡って、しかも経済的に
維持できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明容器の一実施例を示す縦断面図であ
る。

【図２】 同実施例の９０°水平回動状態の要部縦断面
図である。

【図３】 同実施例の外装体を示す斜視図である。

【図４】 同実施例の固定リングを示す斜視図である。

【図５】 同実施例の容器体を示す斜視図である。

【図６】 同実施例の固定リングを装着した外装体の斜
視図である。

【図７】 同実施例のキャップを外した状態の斜視図で
ある。

【符号の説明】

２…外装体，３…固定リング，４…容器体，５…キャッ
プ，６…胴部，6a…胴部底壁，6b…胴部周壁，７…嵌合
筒，８…切欠き部，９…嵌合凹溝，10…下部突条，11…
上部突条，12…容器体胴部，14…口頚部，15…嵌合突
起，18…小突部，19…小凹部

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上端を開口した有底円筒状をなす胴部６
   の周壁6b頂面より一部に切欠き部８を設けてなる嵌合筒
   ７を一体に立設するととも、該筒７外周下部に係合凹溝
   ９を周設してなる外装体２と、上記嵌合筒７外周に下部
   を嵌合させるとともに、内面下部に設けた下部突条10を
   上記係合凹溝９に嵌合させて回動可能に装着した固定リ
   ング３と、上記外装体胴部６内に収納させた円筒状胴部
   12上端より口頚部14を起立させるとともに、胴部周壁外
   周上部所定位置に突設させた嵌合突起15を上記切欠き部
   ８内に上方より嵌合させて装着した容器体４と、上記口
   頚部14に着脱自在に嵌合させたキャップ５とからなり、
   上記固定リング３内面上部所定位置に突設した上部突条
   11を、上記切欠き部８内の嵌合突起15上面に回動係合さ
   せて容器体４を外装体２に抜け出し不能に固定してなる
   ことを特徴とする容器。
2. 【請求項２】 上記容器体４の嵌合突起15上面に小突部
   18を設けるとともに、上記固定リング３の上部突条11下
   面に小凹部19を形成して、固定リング３による容器体４
   の回動固定時に上記小突部18が小凹部19に抜け出し可能
   に嵌合する如く構成してなる請求項１記載の容器。