JP3828348B2 - 中栓及び該中栓を使用した芳香剤容器 - Google Patents

中栓及び該中栓を使用した芳香剤容器 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は中栓及び該中栓を使用した芳香剤容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
中栓として、容器体口頚部上面に周縁部を載置して嵌着し、また、口頚部内周面に密嵌させたシール筒部を有し、ここでの気密性,液密性を図ったものが種々知られている。これらには、例えば、口頚部内周面に嵌合させたシール筒部上端縁より口頚部上面に外向きフランジを延設するとともに、シール筒部下端縁より口頚部上端開口を閉塞する蓋板を延設したごくシンプルな形状のものが一般に知られている。また、中栓の名称にも係わらず、収納液の注出が可能な注出口を持ったもの、或いは後述する芳香剤容器の如く吸上芯等の液体移送手段を備えたものも中栓として使用されている。
【0003】
これらは用途によって種々の容器に使用されている。例えは芳香剤容器として、揮発性の液状芳香剤を収納させた容器体内に液体の吸収性が良好な材質よりなる吸上芯を垂下させ、この芯の上端を容器体口頚部に嵌着した中栓により支持したものが知られている。これらは吸上芯により吸い上げた芳香剤を、その上端より揮発させるように構成したものであり、従って、常時周囲に芳香を散在させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の中栓では、用途,形態によって取り外さずに使用するもの、或いは取り外して使用するものがあるが、中栓を覆って口頚部外周にキャップを装着する場合が多く、口頚部内周面に嵌合させたシール筒を、口頚部上に周縁部を載置させた頂板裏面より垂設したもの、或いはシール筒の上端縁より口頚部上にフランジを延設したもの等の周縁形態のものが一般的であり、従って、これらの嵌合状態では取り外しが面倒となる欠点があった。
【0005】
また、芳香剤容器等の中栓を取り外さずに使用する容器は一般に使い捨てが多く、収納液が無くなればそのまま廃棄していたが、近年のゴミ処理事情に照らし収納液の詰め替えの要望が強く、その場合には中栓を外さなければならない。その場合、従来の容器は詰め替えに考慮が払われておらず、一方、この種容器は揮発性の液を収納するため、運搬,保管時には強い気密性が要求され、その為中栓には頂板の裏面より容器体口頚部内周に密に嵌合するシール筒が垂設されているものが多く、しかも一般的なシール筒よりも密に嵌合させている場合が多い。従って、容器体から中栓を取り外すのが容易でないというのが実態である。
【0006】
本発明は上記した点に鑑みなされたもので、着脱が容易で、口頚部部分に於ける充分な液密性も併せて維持することができ、構造も簡単な優れた中栓を提案するものである。
【0007】
また、本発明では、中栓の着脱が容易で、収納液の詰め替えを容易に行えるとともに、口頚部部分に於ける充分な液密性も合わせて維持することができ、構造も簡単な優れた芳香剤容器を提案するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、容器体口頚部8上面に周縁部を載置して嵌着した中栓3であって、外周縁部にヒンジ18を介して上端縁を一体に連結した指掛片19を、口頚部8外周に突周設した螺条9の一部を縦断する切欠部17部分に、キャップ5の螺着が可能に垂設したことを特徴とする中栓として構成した。
【0009】
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、上記指掛片19を上方から切欠部17に押し込み嵌合可能に構成するとともに、切欠部17部分の各螺条端面に両側面を係止可能に構成した。
【0010】
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、容器体口頚部8上面に周縁部を載置して嵌着した中栓3により、上端を中栓上方へ突出し、下端を容器体内下部に垂下させた吸上芯4を支持し、口頚部8外周に周壁13を螺着させたキャップ5を着脱可能に装着してなる芳香剤容器であって、口頚部8外周に突周設した螺条9の一部を縦断する切欠部17を設け、中栓外周縁部にヒンジ18を介して上端縁を一体に連結した指掛片19を、キャップ5の螺着が可能に切欠部17部分の口頚部外周に垂設し、上記指掛片 19 を上方から切欠部 17 に押し込み嵌合可能に構成するとともに、切欠部 17 部分の各螺条端面に両側面を係止可能に構成したことを特徴とする芳香剤容器として構成した。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例の形態を図面を参照して説明する。
【0012】
図面は本発明芳香剤容器の一実施例を示し、該容器1は、容器体2と、中栓3と、吸上芯4と、キャップ5とを備えている。
【0013】
容器体2は合成樹脂により形成されたもので、筒状の胴部より口頚部を起立したものが使用される。図示例では、楕円筒状の胴部6上端縁より肩部7を介して口頚部8を起立している。また、口頚部8外周にはキャップ5を螺着させるための螺条9を突周設している。
【0014】
中栓3も同様に合成樹脂により形成され、口頚部上面に周縁部を載置させた頂板10の裏面周縁部より、口頚部8内周に密嵌させたシール筒11を垂設し、また、シール筒11内方の頂板10に上端を開口した保持筒12を垂設している。図示例では、口頚部8上端に載置させた周縁の水平部10a 内側縁より垂直部10b を延設し、該垂直部内周縁よりテーパ部10c を延設し、テーパ部10c 中央に保持筒12上端を開口している。また、テーパ部10c には容器体2内の内圧を良好に維持するための透孔aを穿設している。
【0015】
吸上芯4は、吸水性、揮散性を有する材質、例えば、紙、合成樹脂繊維束、合成樹脂繊維成形体、合成樹脂発泡成形体等の従来この種吸上芯に使用された材質により形成した円柱状をなし、上端部を保持筒12上端より上方へ突出して嵌着固定している。
【0016】
キャップ5は合成樹脂により形成されたもので、口頚部8外周に周壁13を螺着させて装着している。図示例では、周壁13上端縁より延設した頂壁14により中栓3上面を閉塞し、周壁13内周には螺条9と螺合させた螺条15を周設している。また、頂壁14の中央部分は吸上芯4上端を収納するために隆起させており、更に頂壁14中央部より中栓3の頂板垂直部10b 内面に密嵌するシール筒部16を垂設している。
【0017】
本発明の中栓は、上記した如き芳香剤容器に使用される吸上芯等の液体移送手段をもつもの、或いは注出口を備えたもの、或いは一般的な口頚部上端開口を閉塞するもの等従来から使用されている中栓であって、容器体口頚部8上面に周縁部を載置するとともに、口頚部8内周上端部にシール筒11を嵌合させて装着したもので、外周縁部にヒンジ18を介して上端縁を一体に連結した指掛片19を、口頚部8外周に突周設した螺条9の一部を縦断する切欠部17部分に、キャップ5の螺着が可能に垂設している。そして、この様な指掛片19を設けることにより、容易に容器体から取り外すことができる如く構成している。図示例の中栓3はその一実施例を示すものである。指掛片19の形状は種々採用できるが、図示例の縦長長方形状の如く、上方から切欠部17に押し込み嵌合可能に構成するとともに、切欠部17部分の各螺条端面に両側面を係止可能に構成したものが好ましい。
【0018】
また、本発明は、上記したこの種の芳香剤容器に於いて、容器体口頚部8外周の螺条9の一部を縦断する切欠部17を設け、一方、中栓3の頂板10縁部にヒンジ18を介して回動可能に上端縁を一体に連結した指掛片19を、キャップ5の螺着が可能に切欠部17部分の口頚部外周に垂設している。この様な指掛片19を設けることにより、収納液の詰め替えを容易に行える如く構成している。
【0019】
上記の如き芳香剤容器1は、収納液が無くなった際に、キャップ5を外し、指掛片19を掴んで図3に示す如く上方に引き上げれば簡単に中栓3を外すことができ、液を注入後再び中栓3と吸上芯4とを装着し、指掛片19を元の状態に戻した後キャップ5を螺着させれば簡単に液の詰め替えを行えるものである。
【0020】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明の中栓は、既述構成としたことにより、キャップを外し、指掛片を掴んで引き上げれば、たとえ中栓を容器体に対して密に嵌合していても簡単に取り外すことができものである。また、指掛片は切欠部部分の口頚部外周に垂設して、キャップの螺着が可能に設けているため、不使用時にはキャップ内に収納され全く邪魔にならず、外観を損なうこともなく、また、使用時のキャップを外した際にも邪魔にならない。
【0021】
また、指掛片を上方から切欠部に押し込み嵌合可能に構成するとともに、切欠部部分の各螺条端面に両側面を係止可能に構成してなるものにあっては、キャップを外した使用時に指掛片がぶらぶらすることがなく、しかも、再び中栓を装着する場合に指掛片下端部を切欠部分に挿入してそのまま中栓を嵌合させれば良く、位置決めが容易となる。
【0022】
また、本発明の芳香剤容器は、既述構成としたことにより、キャップを外し、指掛片を掴んで引き上げれば、たとえ中栓を容器体に対して密に嵌合していても吸上芯ごと簡単に取り外すことができ、従って、収納液を使い切った際の液の詰め替えを極めて容易に行えるものである。また、同様に不使用時にはキャップ内に収納され全く邪魔にならず、外観を損なうこともなく、また、使用時のキャップを外した際にも邪魔にならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す一部切欠側面図である。
【図2】同実施例のキャップを外した状態の分解正面図である。
【図3】同実施例のキャップを外し指掛片を持ち上げた状態の一部切欠側面図である。
【符号の説明】
2…容器体,3…中栓,4…吸上芯,5…キャップ,8…口頚部,
9…螺条,13…周壁,17…切欠部,18…ヒンジ,19…指掛片

Claims (2)

  1. 容器体口頚部8上面に周縁部を載置して嵌着した中栓3であって、外周縁部にヒンジ18を介して上端縁を一体に連結した指掛片19を、口頚部8外周に突周設した螺条9の一部を縦断する切欠部17部分に、キャップ5の螺着が可能に垂設し、上記指掛片19を上方から切欠部17に押し込み嵌合可能に構成するとともに、切欠部17部分の各螺条端面に両側面を係止可能に構成してなることを特徴とする中栓。
  2. 容器体口頚部8上面に周縁部を載置して嵌着した中栓3により、上端を中栓上方へ突出し、下端を容器体内下部に垂下させた吸上芯4を支持し、口頚部8外周に周壁13を螺着させたキャップ5を着脱可能に装着してなる芳香剤容器であって、口頚部8外周に突周設した螺条9の一部を縦断する切欠部17を設け、中栓外周縁部にヒンジ18を介して上端縁を一体に連結した指掛片19を、キャップ5の螺着が可能に切欠部17部分の口頚部外周に垂設し、上記指掛片19を上方から切欠部17に押し込み嵌合可能に構成するとともに、切欠部17部分の各螺条端面に両側面を係止可能に構成したことを特徴とする芳香剤容器。
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