JP3239254B2 - 海老の加熱処理方法 - Google Patents

海老の加熱処理方法

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JP3239254B2 JP25750295A JP25750295A JP3239254B2 JP 3239254 B2 JP3239254 B2 JP 3239254B2 JP 25750295 A JP25750295 A JP 25750295A JP 25750295 A JP25750295 A JP 25750295A JP 3239254 B2 JP3239254 B2 JP 3239254B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海老の加熱処理方
法に関し、特に、冷凍処理されている生のむき海老を解
凍後に蒸気等により加熱処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、殻を剥いて冷凍された状態の小海老等を各種食品に
使用する際に、あらかじめ高温の蒸気で加熱処理するこ
とが行われている。しかし、海老等を加熱処理すると、
内部の水分が流出するとともに、この水分に伴われてエ
キス分が流出し、加熱後の歩留りが低下するだけでな
く、食感や食味等の品質が悪化する現象を生じる。特
に、大量の海老を加熱処理する現場においては、上記歩
留りの低下がコストに大きく影響することから、歩留り
の向上が強く望まれている。
【0003】このため、加熱処理を行う前に、解凍後の
海老に食塩や卵白、澱粉、あるいはその他の特定の化合
物を配合することによって歩留りを向上させることが従
来から行われている。しかし、これらの従来の方法で
は、歩留りの向上が十分ではないだけではなく、食感や
食味に悪影響を及ぼすことがあり、未だ改良の余地が残
されている。
【0004】そこで本発明は、食感や食味に悪影響を与
えることなく歩留りを向上させることができる海老の加
熱処理方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の海老の加熱処理方法は、生のむき海老10
0重量部に対し、カルシウム製剤0.01〜1重量部と
食塩0.1〜3重量部とを添加して混合し、冷蔵庫で数
時間から16時間程度保存した後、添加した余分のカル
シウム製剤及び食塩を水で洗い流して、加熱処理を行う
ことを特徴とするものであり、特に、冷凍生海老を解凍
して加熱処理を行うにあたっては、解凍後の海老100
重量部に対し、カルシウム製剤0.01〜1重量部と食
塩0.1〜3重量部とを添加して混合し、30分以上放
置してから、冷蔵庫で数時間から16時間程度保存した
後、添加した余分のカルシウム製剤及び食塩を水で洗い
流して、加熱処理を行うことを特徴とし、さらに好まし
くは前記前記カルシウム製剤及び食塩と共に、澱粉1〜
50重量部を配合してから30分以上放置した後、加熱
処理を行うことを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、冷凍生海老を解
凍して加熱処理を行う手順に従ってさらに詳細に説明す
る。まず、最初に、冷凍生海老の解凍を行う。この冷凍
生海老は、未加熱の小海老のむき身をブロック状に冷凍
処理したものであって、解凍処理は、通常、冷凍ブロッ
クを流水中に浸して行う。
【0007】解凍後の海老は、水切りを行った後、前記
カルシウム製剤,食塩及び必要に応じて澱粉を添加し、
十分に混合してこれらの添加剤と海老とを配合する。こ
の添加剤と海老との配合は、海老の処理量に応じて各種
手段で行うことができ、例えば、工業的に行う場合に
は、混合機に海老と前記各添加剤とを投入して混合する
ようにすればよく、少量の場合にはこれらを適当な大き
さの容器に入れて手で混合するようにしてもよい。な
お、同時に味付けを目的として糖類やアミノ酸等の調味
料を併せて添加することもできる。
【0008】上記各添加剤の添加量は、海老(殻,頭
部,尻尾を取除いた海老の身の部分)100重量部に対
してカルシウム製剤は0.01〜1重量部の範囲、食塩
は0.1〜3重量部の範囲、さらに、澱粉を添加する場
合は、1〜50重量部の範囲が適当であり、これより少
ないと添加した効果が十分に得られず、添加量が多すぎ
ると、食感や食味に悪影響を及ぼす。
【0009】また、カルシウム製剤としては、食品添加
物として認められているものならば各種のものを使用す
ることが可能であり、例えば、炭酸カルシウム,塩化カ
ルシウム,乳酸カルシウム,牛骨粉,卵殻粉,カキ貝殻
粉,及びこれらを加熱処理することにより得られる焼成
体等を使用することができる。さらに、澱粉としては、
加熱によりゲル化するものであればよく、天然澱粉,加
工澱粉のいずれでも使用可能である。
【0010】海老と前記各添加剤とを配合した後、添加
剤が海老の内部に十分に浸透するように、好ましくは3
0分以上放置する。この放置時間は、上記配合に要する
時間との関係もあるため、特に限定されるものではない
が、放置時間が短いと各添加剤の効果が十分に生かされ
ず、また、放置時間が長すぎると、海老の品質が劣化す
るおそれがある。さらに、常温で放置すると細菌類が増
殖し易く海老の品質劣化が早まるため、冷蔵庫内に入れ
て放置しておくことが好ましく、通常は、一晩乃至一昼
夜(数時間から16時間程度)冷蔵庫で保存すればよ
い。
【0011】次に、上記添加剤を配合した海老を水で洗
浄して余分な添加剤を洗い流し、水切りを行った後、蒸
気等を用いて加熱処理を行う。この加熱処理は、従来か
ら行われている方法で行うことができ、例えば、海老を
所定温度の湯の中に投入して所定時間おいてもよく、高
温の蒸気で蒸し上げるようにしてもよい。
【0012】このようにして加熱処理を行った後、水冷
して水切りを行うことにより、加熱処理された海老を得
ることができる。この海老は、そのままサラダ等に加え
て食することもできるが、通常の凍結処理を行うことに
より、加熱済み冷凍海老として製品化することも可能で
あり、他の食材と混合して、例えば海老ピラフや海老グ
ラタン用の海老として用いることができ、これらを凍結
させることにより冷凍食品として流通させることもでき
る。
【0013】上述のように、海老を加熱処理するにあた
り、海老にカルシウム製剤と食塩とを配合することによ
り、食感や食味に悪影響を与えることなく海老の歩留り
を向上させることができ、さらに澱粉を配合することに
より、海老の歩留まりを大きく向上させることができ
る。
【0014】なお、冷凍海老だけでなく、生海老に上記
同様の処理を施しても、食感や食味をそのままにして加
熱処理後の歩留まりを向上させることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を説明す
る。ベトナム産の未加熱冷凍むき海老(規格:200〜
300尾/ポンド)を使用し、 A:添加剤の配合処理を行わずに加熱処理 B:カルシウム製剤(貝殻粉焼成カルシウム粉、以下同
じ)のみを配合 C:食塩のみを配合 D:澱粉のみを配合 E:食塩と澱粉とを配合 F:食塩と澱粉と卵白とを配合 G:食塩とカルシウム製剤とを配合(実施例1) H:食塩と澱粉とカルシウム製剤とを配合(実施例2) の8通りについて、加熱処理後の歩留りを算出するとと
もに、食味及び食感の評価を行った。
【0016】まず、前記未加熱冷凍むき海老を流水中で
解凍し、ざるにあげて十分に水切りを行った後、500
gずつにボールに小分けした。次いで、B〜Hについて
は各添加剤を添加して十分に手で混合した。各添加剤の
配合量は、解凍,水切り後の海老100重量部(500
g)に対して、食塩は2重量部(10g)、澱粉は2重
量部(10g)、カルシウム製剤は0.3重量部(1.
5g)、卵白は1.2重量部(6g)とした。
【0017】その後、5℃の冷蔵庫内に一晩(16時
間)放置し、放置後の海老を流水で洗浄して水切りを行
った後、家庭用の蒸し器を使用して3分間蒸し加熱を行
った。加熱後に水で冷却し、水切りしたものの重量を測
定して歩留りを算出するとともに、食味及び食感の評価
を行った。その結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】なお、カルシウム製剤のみを配合した場合
(B)は、海老とカルシウム製剤とを混合する際に強い
粘りが発生して強い力を必要としたが、食塩を同時に添
加すると(G及びH)粘りの発生が抑えられ、容易に混
合することができた。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の海老の加
熱処理方法によれば、食味,食感等を損なうことなく加
熱処理における歩留りを大幅に向上させることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−341160(JP,A) 特開 平7−322853(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/33

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生のむき海老100重量部に対し、カル
    シウム製剤0.01〜1重量部と食塩0.1〜3重量部
    とを添加して混合し、冷蔵庫で数時間から16時間程度
    保存した後、添加した余分のカルシウム製剤及び食塩を
    水で洗い流して、加熱処理を行うことを特徴とする海老
    の加熱処理方法。
  2. 【請求項2】 冷凍生海老を解凍して加熱処理を行うに
    あたり、解凍後の海老100重量部に対し、カルシウム
    製剤0.01〜1重量部と食塩0.1〜3重量部とを
    加して混合し、30分以上放置してから、冷蔵庫で数時
    間から16時間程度保存した後、添加した余分のカルシ
    ウム製剤及び食塩を水で洗い流して、加熱処理を行うこ
    とを特徴とする海老の加熱処理方法。
  3. 【請求項3】 前記カルシウム製剤及び食塩と共に、澱
    粉1〜50重量部を配合することを特徴とする請求項1
    又は2記載の海老の加熱処理方法。
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