JP2984809B2 - 牛肉乾燥加工食品の製造方法 - Google Patents

牛肉乾燥加工食品の製造方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、牛肉を繊維状にほぐし
て乾燥させた牛肉乾燥加工食品の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、牛肉を乾燥加工したものとしてビ
ーフジャーキーが知られている。これは変敗しやすい肉
を長期間保存することを目的としたもので、塩漬した肉
を十分に乾燥することで製造される。したがって、水分
が極めて少ないことから、たいへんに固く、食べにくい
という欠点を有していた。
【0003】その後、こうした欠点を解消すると共に、
タントリミングのような繊維の強い部位の原料肉から繊
維状にほぐれた食感のよい牛肉乾燥加工食品を製造すべ
く、特公平3−69255号公報に開示されているよう
に、原料肉に塩漬剤を25%濃度の液としたものを30
%加えて減圧マッサージワゴンで5〜10℃の低温で圧
力を減少させながら8〜10時間ピックリングマッサー
ジを行ない、次いで高圧レトルトで1平方cm当り0.
9〜1kgの圧力で30〜45分間蒸煮して好ましい色
の発色と軟化及び繊維状にほぐれるようにし、更に調味
料を加えこれをニーダーに投入して攪拌しながら加熱減
圧乾燥を行って出来た乾燥肉を脱酸素剤と共に包装する
という製造方法が用いられるようになった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この製造方法
では、塩漬後の原料肉の煮沸を高圧レトルトで行なうた
め、その高圧レトルト装置を要する分製造コストが嵩ん
だ。
【0005】また、この製造方法では、味付から最終的
な乾燥までを容量の決まっている減圧ニーダーによって
行なうので、その生産量は限られてしまい、連続的に大
量のものを乾燥することはできなかった。
【0006】更に、前記製造方法のように、減圧下で長
時間ピックリングマッサージを行なうと、肉繊維にダメ
ージを与えてしまい、もろく食感の悪い製品が出来るこ
とがあった。
【0007】そこで、本発明は、上述した不都合な点等
に鑑み、塩漬後の原料肉の煮沸を高圧レトルトを用いず
に常圧下で行なって牛肉乾燥加工食品を低コストで製造
可能にすると共に、連続的な工程で大量生産可能にし、
また、肉繊維にダメージを与えることのない牛肉乾燥加
工食品の製造方法を提供することを課題として創出され
たものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は、原
料牛肉に対し、食塩、砂糖、発色剤、香辛料を成分とす
る塩漬剤に4倍加水して作ったピックル液を23%混合
して低温・減圧下で0.5〜1時間マッサージを行な
い、そして、10〜12時間静置して、肉に食塩、砂
糖、発色剤、香辛料の浸透を図り、その後、常圧下にお
いて100℃の温度で2.5〜3時間煮沸して、肉繊維
を結合している結合組織中のコラーゲンを水と加熱する
ことでゼラチン化させ、不要な筋膜や脂肪を除きながら
肉繊維をほぐし、更に、これに調味料を加えてニーダー
で肉から分離したおおよその水がなくなるまで加熱攪拌
し、その後、被加工材料を連続乾燥する熱風乾燥機によ
り水分活性0.85以下になるまで乾燥し、乾燥し終え
た肉を冷却装置で冷却し、最後にガスバリア性を有する
包材に脱酸素剤と共に充填して密封することにより上記
課題を解決する。
【0009】
【作用】しかして、本発明によれば、原料牛肉に対し、
食塩、砂糖、発色剤、香辛料を成分とする塩漬剤に4倍
加水して作ったピックル液を23%混合して低温・減圧
下で0.5〜1時間マッサージを行ない、その後、10
〜12時間静置して、肉にダメージを与えることなく食
塩、砂糖、発色剤、香辛料の浸透を図り、後工程におけ
るほぐし作業を容易にすると共に、内部まで一様に発色
させる。
【0010】そして、常圧下において100℃の温度で
2.5〜3時間煮沸して、肉繊維を結合している結合組
織中のコラーゲンを水と加熱することでゼラチン化さ
せ、後工程のほぐし作業を容易にする。
【0011】次いで、不要な筋膜や脂肪を除きながら肉
繊維をほぐし、これに調味料を加えてニーダーで肉から
分離したおおよその水がなくなるまで加熱攪拌して、調
味料を浸透させると共に、次工程の乾燥が速やかに行わ
れるように水が垂れない程度にする。
【0012】その後、被加工材料を連続乾燥する熱風乾
燥機により水分活性0.85以下になるまで乾燥して、
自由水を除去し、乾燥し終えた肉を冷却し、最後にガス
バリア性を有する包材に脱酸素剤と共に充填して密封す
る。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を説
明すると次の通りである。しかして、本発明の牛肉乾燥
加工食品の製造方法は、図1において示すように、解凍
した牛肉に対して、食塩、砂糖、発色剤、香辛料を成分
とする塩漬剤に加水して作ったピックル液を混合し、こ
れをタンブラーに入れて低温・減圧下で0.5〜1時間
マッサージを行なう。その後、このままの状態で10〜
12時間静置してピックル液を漬け込むようにする。そ
の後、水をきって、常圧下において100℃の温度で
2.5〜3時間煮沸し、筋膜や脂肪を除きながら肉繊維
をほぐし、更に、これに調味料を加えてニーダーで肉か
ら分離したおおよその水がなくなるまで加熱攪拌し、そ
の後、熱風乾燥して冷却し、最後にガスバリア性を有す
る包材に脱酸素剤と共に充填して密封するものである。
【0014】次ぎに、具体的な実施結果について詳述す
る。原料とする冷凍牛肉は完全解凍して10℃以下に
し、肉塊が大きい場合は肉繊維を切断しないように厚さ
5〜7cmの小塊にしておき、次の表1の成分からなる
塩漬剤に4倍加水してピックル液を作り、これを肉に対
して23%混合してタンブラーに投入し、5℃の低温で
減圧しながら40分間マッサージを行なう。このマッサ
ージは、5〜10℃の低温で0.5〜1時間が好適であ
り、これよりも短いとピックル液の浸透は不十分であ
り、長いと肉繊維にダメージを与えることになる。
【0015】
【表1】
【0016】マッサージを終えたら、そのままタンブラ
ーの中で10〜12時間静置してピックル液を浸透させ
る。このピックル液の浸透は、塩の作用で肉繊維をほぐ
れやすくして後工程のほぐし作業を容易にすることと、
発色剤により肉の内部まで一様に発色させることを目的
とする。
【0017】次いで、タンブラーから肉を取り出して水
をきり、常圧下において100℃の温度で2.5時間煮
沸し、取り出して、筋膜や脂肪を取り除きながら肉繊維
を繊維方向に裂いてほぐす。肉繊維は先の煮沸によって
結合組織中のコラーゲンがゼラチン化しているので、温
いうちであれば極めて簡単にほぐすことができる。ま
た、このほぐし作業は、滑り止め付きのローラーで外圧
を加えるほぐし機を用いることで大量に処理可能であ
る。
【0018】ほぐした肉は、次の表2に示した成分から
なる調味料と共に、ニーダーに適量を投入し、加熱攪拌
して汁が垂れない状態にまで水分をとばし、肉に味を染
み込ませる。
【0019】
【表2】
【0020】続いて、これをベルトコンベアで被加工材
料が連続的に送り込まれて乾燥が行われる熱風乾燥機で
水分活性0.85になるまで乾燥する。肉中の水分は、
この乾燥と調味料の影響とで肉中の自由水を減らすこと
により、水分活性を食品衛生法に規定された乾燥食肉製
品の水分活性0.87以下にすることを目的とし、これ
によって保存性は高められる。
【0021】また、ニーダーにより汁が垂れない状態と
なるように肉から分離したおおよその水分をとばし、連
続的に乾燥を行える熱風乾燥機により最終的な乾燥を行
うことで、容量の決まっている減圧ニーダーで最終的な
乾燥までを行う従来の製造方法に比して、大量に生産す
ることが可能となる。
【0022】乾燥を終えた肉は、冷却装置で7〜10℃
まで冷却し、計量して脱酸素剤と共にガスバリア性のあ
る透明フィルムに充填して密封し、製造年月日を印刷す
る。この場合、透明フィルムの材質としては塩化ビニリ
デン、ポリプロピレン、ポリエステル等がガスバリア性
に優れており好適である。
【0023】以上のごとき製造方法によれば、従来のビ
ーフジャーキーに比して、肉繊維を手で簡単にほぐせる
ほどに柔らかく、歯ざわりのよい牛肉乾燥加工食品が得
られた。
【0024】また、前記製造方法では、結着剤である重
合燐酸塩を塩漬剤に用いていないことから、煮沸後の肉
のほぐし作業は極めて容易に行えることとなった。
【0025】尚、塩漬剤の成分、配合量、調味料の成
分、配合量、包材の材質、構成は、前述した実施例に限
定されないことは言うまでもない。
【0026】
【発明の効果】前述のごとく構成した本発明によれば、
原料牛肉に対し、食塩、砂糖、発色剤、香辛料を成分と
する塩漬剤に4倍加水して作ったピックル液を23%混
合して低温・減圧下で0.5〜1時間マッサージを行な
い、そして、10〜12時間静置して、肉に食塩、砂
糖、発色剤、香辛料の浸透を図り、その後、常圧下にお
いて100℃の温度で2.5〜3時間煮沸して、肉繊維
を結合している結合組織中のコラーゲンを水と加熱する
ことでゼラチン化させ、不要な筋膜や脂肪を除きながら
肉繊維をほぐし、更に、これに調味料を加えてニーダー
で肉から分離したおおよその水がなくなるまで加熱攪拌
し、その後、被加工材料を連続乾燥する熱風乾燥機によ
り水分活性0.85以下になるまで乾燥し、乾燥し終え
た肉を冷却装置で冷却し、最後にガスバリア性を有する
包材に脱酸素剤と共に充填して密封するので、高圧レト
ルトを用いることなく低コストで牛肉乾燥加工食品を製
造できた。
【0027】特に、マッサージを0.5〜1時間内にし
たことで、肉繊維にダメージを与える虞れがなくなり、
もろく食感の悪い製品となる虞れもなくなる。しかも、
ピックル液が肉に十分浸透するようになり、牛肉乾燥加
工食品を良好な状態に仕上げることができる。
【0028】また、マッサージ後、10〜12時間静置
して、肉に食塩、砂糖、発色剤、香辛料の浸透を図るの
で、塩の作用で肉繊維がほぐれやすくなり、後工程のほ
ぐし作業が容易となる。しかも、発色剤により肉の内部
まで一様に発色させることができるようになる。
【0029】更に、乾燥工程をニーダーと熱風乾燥機と
に分けたことで、連続的に大量の被加工材料を連続乾燥
できるようになり、従来の製造方法のように容量の決ま
っている減圧ニーダーで一貫して乾燥を行うのに比べて
加工能率が良くなり、牛肉乾燥加工食品の大量生産が可
能となった。
【0030】以上説明したように、本発明によれば、食
感のよい牛肉乾燥加工食品を低コストで、且つ、大量に
生産できる等、牛肉乾燥加工食品の製造方法として極め
て有益な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す製造工程図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料牛肉に対し、食塩、砂糖、発色剤、
    香辛料を成分とする塩漬剤に4倍加水して作ったピック
    ル液を23%混合して低温・減圧下で0.5〜1時間マ
    ッサージを行ない、そして、10〜12時間静置して、
    肉に食塩、砂糖、発色剤、香辛料の浸透を図り、その
    後、常圧下において100℃の温度で2.5〜3時間煮
    沸して、肉繊維を結合している結合組織中のコラーゲン
    を水と加熱することでゼラチン化させ、不要な筋膜や脂
    肪を除きながら肉繊維をほぐし、更にこれに調味料を
    加えてニーダーで肉から分離したおおよその水がなくな
    るまで加熱攪拌し、その後被加工材料を連続乾燥する
    熱風乾燥機により水分活性0.85以下になるまで乾燥
    、乾燥し終えた肉を冷却装置で冷却し、最後にガスバ
    リア性を有する包材に脱酸素剤と共に充填して密封する
    ことを特徴とした牛肉乾燥加工食品の製造方法。
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