JP3230545B2 - 感光材料処理装置 - Google Patents

感光材料処理装置

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JP3230545B2
JP3230545B2 JP07367693A JP7367693A JP3230545B2 JP 3230545 B2 JP3230545 B2 JP 3230545B2 JP 07367693 A JP07367693 A JP 07367693A JP 7367693 A JP7367693 A JP 7367693A JP 3230545 B2 JP3230545 B2 JP 3230545B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、処理液による処理後の
感光材料が千鳥状に配列された複数のローラに前記感光
材料の表裏面が交互に接触することにより搬送されなが
ら乾燥処理される乾燥部を備えた感光材料処理装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】画像が露光された感光材料は、現像液、
定着液、水洗水等の処理液によって順次現像処理、定着
処理、水洗処理等が行われ、この後、乾燥部へ送り込ま
れて乾燥処理される。
【0003】乾燥部では、複数のローラを千鳥状に配列
し、これらの間を処理液によって処理された感光材料が
通過する。感光材料はその表裏面が交互にローラに接触
することによって、搬送力を受け搬送される。
【0004】ここで、各ローラ間には、乾燥風の吹出口
が配設されており、感光材料は、千鳥状に配列されたロ
ーラ間を通過中に乾燥風が吹付けられて乾燥される構成
である。
【0005】ところで、近年、処理効率のアップを図る
ため、乾燥パス長を延長することなく、感光材料の搬送
速度を速めることが要求されている。これに対応するた
めに前記ローラの上流側の一部をヒートローラとし、感
光材料に含まれる水分の蒸発を促進することが考えられ
ている。
【0006】これにより、処理された直後の飽和水分量
を超えた感光材料は、まずヒートローラに接触すること
により熱が伝えられ蒸発が促進され、その後、多湿とな
った周辺雰囲気を乾燥風によって排除するため、乾燥効
率が高まり、乾燥パス長を延長することなく、処理効率
をアップすることができる。
【0007】ヒートローラは、ローラ表面の軸線方向中
央部に温度センサを接触配置し、内部に持つ熱源(例え
ば、ハロゲンランプ)による加熱温度を制御している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ヒート
ローラは、乾燥部の最上流側に配設され、スクイズ処理
がなされた感光材料がそのままヒートローラによって加
熱される構成となっているため、スクイズ処理によって
処理しきれなかった水滴が感光材料の搬送方向前端又は
後端に付着した状態でヒートローラへ持ち込まれてヒー
トローラの周面へ付着して加熱処理されることになる。
【0009】このため、水滴量の多い箇所ではヒートロ
ーラの1回転毎にその水滴が再び感光材料に付着し、汚
れの原因となる。また、温度低下され、加熱むらを生じ
させる原因となっている。この加熱むらにより、結果的
に乾燥むらが発生し、過乾燥、未乾燥といった最悪の状
態を招くことがあった。
【0010】本発明は上記事実を考慮し、ヒートローラ
による蒸発促進のための加熱を感光材料の全面に亘って
均一に施すことができ、乾燥むらを防止することができ
る感光材料処理装置を得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、処理液による処理後の感光材料を千鳥状に配列され
た複数のローラに前記感光材料の表裏面を交互に接触さ
せることにより搬送しながら乾燥処理する乾燥部を備え
た感光材料処理装置であって、前記複数のローラの上流
側の一部が内部に熱源を有さず、感光材料に付着した水
滴を前記感光材料の全面に亘って略均一にならすための
複数の非ヒートローラであり、前記非ヒートローラの下
流側に内部に熱源を持ち、前記感光材料の乾燥処理をす
るためのヒートローラが配置されていることを特徴とし
ている。
【0012】請求項2に記載の発明は、少なくとも前記
非ヒートローラと前記ヒートローラとの間付近で前記複
数のローラにより搬送される感光材料の表裏両面へ向け
て感光材料の幅方向に亘って乾燥風を吹き出す吹出し装
置を配置したことを特徴としている。
【0013】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、乾燥部には処
理液による処理が終了し、その後例えば、スクイズされ
た後の感光材料が送り込まれる。乾燥部では、まずこの
感光材料を非ヒートローラによって搬送される。ここ
で、一般に、ローラが対向するように配置されている場
合では、ローラの挟持位置に水分を巻き込む作用により
水分が滞溜することは周知である。 そこで、請求項1に
記載の発明では、ヒートローラによる乾燥の前に複数の
非ヒートローラを千鳥状に配置することで、感光材料の
全面に亘って水滴を均一化させている。すなわち、請求
項1に記載の非ヒートローラは、ならしローラとしての
役割を担っており、千鳥状に配置することによって、感
光材料の搬送方向前端又は後端、或いは中間部の局部に
残った水滴をならし、偏った水滴の付着を解消した後、
ヒートローラへと送り込むことができる
【0014】このような千鳥状に配置された非ヒートロ
ーラ間を通過した感光材料をヒートローラに接触させる
ことによって、感光材料の全面に亘って平均的に蒸発が
促進され、部分的にヒートローラの表面温度が低下する
ようなことがない。
【0015】その後、ヒートローラによって加熱された
感光材料にヒートローラ及びその下流のローラによる搬
送中に乾燥風を吹き付けることにより、乾燥する。な
お、一般的に乾燥風の温度は、ヒートローラよりも低い
温度とされる。
【0016】この乾燥風による乾燥によって、感光材料
は乾燥むらを発生させることなく、最適な状態で乾燥さ
れる。
【0017】請求項2に記載の発明によれば、吹出装置
によって前記非ヒートローラとヒートローラとの間付近
で感光材料の表裏両面に向けて感光材料の幅方向に亘っ
て乾燥風を吹き出すようにしたので、ヒートローラ手前
での水滴の均一化をさらに図ることができる。
【0018】
【実施例】図1には、本発明の感光材料処理装置の一例
である自動現像装置10が示されている。この自動現像
装置10は、感光材料の一例であるフィルム20を現像
液、定着液及び水洗水に浸漬して処理したのち乾燥処理
するものである。
【0019】自動現像装置10は、機枠12内に処理液
処理部11及び乾燥部50が設けられている。処理液処
理部11は、現像液を貯留する現像槽14、定着液を貯
留する定着槽16、水洗水を貯留する水洗槽18を備え
ており、機枠12に設けられた挿入口15近傍に、フィ
ルム20を機枠12内に引き入れる挿入ラック17、及
び挿入されるフィルム20を検出する挿入検出センサ8
0が配設されている。
【0020】処理液処理部11の現像槽14、定着槽1
6、水洗槽18内には、複数の搬送ローラ22、26、
30をそれぞれ有する搬送ラック24、28、32が、
現像液、定着液、水洗水に浸漬されて配設されている。
また、現像槽14と定着槽16との間、定着槽16と水
洗槽18との間には、それらの上部に搬送ローラ36及
びガイド38を備えたクロスオーバーラック34が配設
されている。
【0021】挿入口15から挿入されたフィルム20
は、挿入ラック17によって引き入れられ、搬送ローラ
22、26、36の回転駆動によって現像液、定着液、
水洗水に順次浸漬しながら搬送されて現像、定着、水洗
処理が行われる。
【0022】水洗槽18と乾燥部50との間には、フィ
ルム20をスクイズしながら搬送するスクイズローラ4
2とフィルム20と乾燥部50へ向けて案内するガイド
43を備えたスクイズラック40が配設されている。水
洗槽18から送り出されたフィルム20は、スクイズロ
ーラ42によって表面の水分が絞り取られながら乾燥部
50へ案内される。
【0023】なお、水洗槽18に近いスクイズローラ4
2とガイド43との部分に、現像槽14、定着槽16と
の間のクロスオーバーラック34、定着槽16と水洗槽
18とのクロスオーバーラック34と同様の構成のクロ
スオーバーラックを適用することができる。
【0024】図2に示される如く、乾燥部50には、互
いに平行に配設された一対の側板54間に掛け渡され、
フィルム20を搬送する搬送ローラ44とヒートローラ
60とが千鳥状に配列されてフィルム20の搬送路が形
成されると共にヒータ及び乾燥ファンを備えた乾燥風供
給部45によって供給された乾燥風を搬送ローラ44及
びヒートローラ60の近傍に向けて噴出する吹出パイプ
47が配設されている。吹出パイプ47は、各搬送ロー
ラ44及びヒートローラ60間にそれぞれ独立して配設
されており、これらの長手方向一端部には、チャンバー
49が設けられている。なお、ヒートローラ60はテフ
ロン(米国デュポン社の商品名)が表面に塗布されてい
る。
【0025】すなわち、ヒータ及び乾燥ファンによって
発生された乾燥風は、一旦チャンバー49に貯留される
ことにより均圧とされた後、各吹出パイプ47へと案内
され、吹出パイプ47の吹出口から噴出される構成とな
っている。
【0026】乾燥部50内の搬送ローラ44とヒートロ
ーラ60との配列順は、乾燥部50の上方からまず非ヒ
ートローラとしての2個の搬送ローラ44が配列され、
その後4個のヒートローラ60が配列され、次いで10
個の搬送ローラ44が配列されている。フィルム20
は、上記のように千鳥状に配列された搬送ローラ44及
びヒートローラ60に順次表裏面が接触しながら、搬送
力を受けて下方へ向けて搬送されると共に吹出パイプ4
7から噴出される乾燥風によって過熱乾燥される。
【0027】ここで、図3に示される如く、ヒートロー
ラ60は、内方が空洞とされ、軸線上には、ハロゲンラ
ンプ62が配設されている。このハロゲンランプ62
は、制御部64に接続され、制御部64からの信号によ
って点灯されることにより、ヒートローラ60の表面が
加熱される構成となっている。
【0028】このように、ヒートローラ60は内部のハ
ロゲンランプ62によって加熱されるため、側板54に
軸支するための軸受56が耐熱性を有する部材によって
形成されている。図4及び図5に示される如く、軸受5
6は、半透明状の耐熱樹脂(例えば、ポリイミド樹脂に
グラファイトとテフロン(米国デュポン社の商品名)を
添加した樹脂)の成型品であり、1個の軸受56によっ
て2個のヒートローラ60の軸部61を支持するように
2個の円筒部56Aが形成されている。この2個の円筒
部56Aを連結する鍔部56Bは、長円状とされてい
る。これに対して、前記側板54には、前記円筒部56
Aが挿通される円孔54Aが設けられ、それぞれの円筒
部56Aがこの円孔54Aに緊密に挿通されるようにな
っている。鍔部56Bには、円筒部56A間に2個の小
円孔56Cが設けられ、円筒部56Aの円孔54Aへの
挿通時に側板54に形成された雌ねじ54Bと同軸とさ
れ、ビス58によって側板54に固定される。
【0029】この軸受56は、所謂すべり軸受構造であ
り、ヒートローラ60の軸部61は前記円筒部56Aの
貫通孔に軸支される。
【0030】軸受56の鍔部56Bの外周からは、それ
ぞれの円筒部56Aの半径方向矩形状の筒体部56Dが
一体形成されている。この筒体部56Dには温度ヒュー
ズ68が収容され、その検出端子は筒体部56Dの奥側
及び側板54を貫通して、ヒートローラ60の周面に接
触されている。
【0031】この温度ヒューズ68は、ハロゲンランプ
62を通電するための配線に接続されており、所定の温
度(約100℃)以上になると、強制的にハロゲンラン
プ62の点灯を遮断する役目を有している。なお、温度
ヒューズ68が筒体部56Dに収容されるのは、ヒート
ローラ60を回転させるための歯車72(図6参照)が
存在しない側に対応する端部の軸受56のみとなってい
る。
【0032】すなわち、図6に示される如く、歯車72
は、ヒートローラ60の軸部61の基部に嵌入されてお
り、歯車72を貫通した軸部61が軸受56に軸支され
る構成となっている。ここで、歯車72と軸受56との
間には、所定の隙間が設けられており、ヒートローラ6
0を加熱することによる、熱膨張分のクリアランスが予
め見込まれて組付けられている。
【0033】このように形成されたヒートローラ60用
の軸受56は、各側板54にそれぞれ2個取付けること
によって、4個のヒートローラ60の両端部を軸支して
いる。ここで、前記乾燥風を一時的にストックするチャ
ンバー49が設けられた側の側板54には、前記2個の
軸受56を覆うように遮風ボックス70が取付けられて
いる。すなわち、ヒートローラ60の両端面は開放され
ており、ハロゲンランプ62の両端部が突出されて、側
板54よりも外側の支持板(図示省略)に固定されてい
るため、前記遮風ボックス70を設けることにより、ヒ
ートローラ60の周囲とヒートローラ60の内部とが仕
切られることになり、ヒートローラ60の内方への外気
の出入りによって、ヒートローラ60の温度管理が困難
となることを防止している。なお、チャンバー49の配
設側に遮風ボックス70を設けることにより、特に、チ
ャンバー49から吹出パイプ47を介して噴出される乾
燥風による外気の流れに影響されにくくなる。
【0034】フィルム20は、この4個のヒートローラ
60に表裏面が交互に接触されることにとよって、ヒー
トローラ60から熱を受けて、加熱される。この加熱に
よって、フィルム20に含浸される水分が蒸発され、こ
の蒸発された水分を含む周囲の雰囲気が乾燥風によって
排除されるため、この蒸発はさらに促進される。
【0035】ヒートローラ60の表面温度は、フィルム
20の処理量、搬送速度、乾燥風の温度、吹出量及び周
囲の環境湿度等によって設定され、ヒートローラ60個
々に対応して設けられた接触型の温度センサ66からの
検出信号に基づいてフィードバック制御されるようにな
っている。温度センサ66は、それぞれヒートローラ6
0の周面に接触された状態で取付けられている。この接
触位置は、フィルム20の接触位置とは異なる位置であ
り、フィルム20と温度センサ66との干渉はない。
【0036】各温度センサ66は、制御部64へ接続さ
れており、この制御部64には、制御条件とされる前述
のような温度制御情報が入力されるようになっている。
制御部64では、この温度制御情報及び温度センサ66
からの検出温度に基づいてハロゲンランプ62の点灯、
消灯を制御する。
【0037】図3に示される如く温度センサ66の取付
位置は、各ヒートローラ60によって軸線方向にオフセ
ットされている。
【0038】第1のヒートローラ60A(最も上方にあ
るヒートローラ60)に対応する温度センサ66Aは、
軸線方向一端側に偏った位置に配設されている。この取
付位置は、送り込まれるフィルム20の幅方向一端より
も若干内側とされ、実際にフィルム20と接触するヒー
トローラ20の周面の温度が検出可能となっている。
【0039】この第1のヒートローラ60Aに対して、
下方の第2乃至第4のヒートローラ60B、60C、6
0Dでは、温度センサ66B、66C、66Dの取付位
置が順次軸線方向中央寄りにオフセット(約30mm
毎)されている。ここで、各温度センサ66はヒートロ
ーラ60に接触しているため、ヒートローラ60から熱
を奪うことがあるが、上記の如く、それぞれの温度セン
サ66をオフセットしておくことにより、熱を奪うヒー
トローラ60の周面の位置がずれ、フィルム20の幅方
向一部(フィルム20の搬送方向に線状となる)に集中
して熱が奪われることを防止している。
【0040】ここで、各温度センサ66は、ヒートロー
ラ60の軸線の一端側に偏って配設されるが、この一端
側には、前記乾燥風を一時的に貯留するチャンバー49
側となっている。
【0041】図3に示される如く、チャンバー49から
吹出パイプ47を介して吹き出される乾燥風は、フィル
ムに対してあてられるようになっているが、実際は搬送
ローラ44(ヒートローラ60を含む)の軸線に沿って
一端から他端への流れる風向となっている。
【0042】一般に、乾燥風の温度は、ヒートローラ6
0の表面温度よりも低いため、ヒートローラ60の軸線
方向一端では、直接この乾燥風が当たるため、設定温度
(例えば80℃)に対して、低い温度に降下することに
なる。一方、ヒートローラ60の他端側では、乾燥風が
ヒートローラ60によって加熱されるために、ヒートロ
ーラ60の表面温度は殆ど降下しない(温度差約20
℃)。
【0043】このため、温度センサ66をこのチャンバ
ー49が配設された側のヒートローラ60の軸線方向一
端側に偏った位置に配置することによって、検出温度に
乾燥風による温度低下分を含ませることができ、ヒート
ローラ60の表面温度の低下を防止している。また、こ
れによって、ヒートローラ60の中央及び他端側の温度
は過加熱されるが、乾燥風によって熱が奪われるため、
ヒートローラ60の一端から他端までの温度差を比較的
小さく抑えることができる(温度差約10℃)。
【0044】乾燥部50の下部には、乾燥ターン部48
が配設されており、ヒートローラ60及び乾燥風によっ
て乾燥されたフィルム20が、この乾燥ターン部48で
斜め上方へ向けてターンされた後、受け箱52にストッ
クされる。
【0045】以下に本実施例の作用を説明する。露光に
よって画像が記録されたフィルム20は、自動現像装置
10の挿入口15から、自動現像装置10内へ挿入され
て処理される。自動現像装置10では、挿入口15から
挿入されたフィルム20を挿入ラック17によって引き
入れて処理液処理部11の現像槽14へ送り込む。
【0046】現像槽14では、ラック24の搬送ローラ
22によって略U字状に搬送しながら現像液に浸漬して
現像処理を行う。現像像14での処理が終了したフィル
ム20は、クロスオーバーラック34のガイド38と搬
送ローラ36によって案内搬送されて定着槽16へ送り
込まれる。定着槽16では、ラック28の搬送ローラ2
6によってフィルム20を略U字状に案内しながら搬送
して定着液に浸漬して定着処理を行う。定着槽16での
処理が終了したフィルム20は、クロスオーバーラック
34によって案内搬送されて、水洗槽18へ送り込まれ
る。水洗槽18では、ラック32の搬送ローラ30によ
ってフィルム20を水洗水に浸漬しながら搬送して、フ
ィルム20の水洗を行い、フィルムの表面から定着液成
分を除去する。
【0047】水洗処理が終了したフィルム20は、水洗
槽18からスクイズラック40のスクイズローラ42と
ガイド43に案内搬送されて処理液処理部11から乾燥
部50へ送り込まれる。このとき、フィルム20は、ス
クイズローラ42によって表面に付着している水分が除
去される。
【0048】乾燥部50では、まず、フィルム20は、
ヒートローラ60よりも上流側に位置する非ヒートロー
ラとしての2個の搬送ローラ44に表裏面が交互に接触
されて搬送されると共に乾燥風が吹付けられる。これに
より、前記スクイズローラ42によってスクイズ仕切れ
ずに、特にフィルム20の搬送方向先端部又は後端部に
残る水滴、並びにフィルム20の全体に亘って不均一に
残る水滴等を比較的均一な状態にすることができる。
【0049】次に、上記搬送ローラ44及び乾燥風によ
って比較的均一に水滴が付着したフィルム20は、4個
のヒートローラ60によってその表裏面が交互に接触す
るため、蒸発が促進される。その後、ヒートローラ60
に対応する吹出パイプ47からの乾燥風によって、多量
に水分を含んだ雰囲気がダクト49と反対側に排除さ
れ、さらに蒸発が促進される。このとき、水滴むらがな
いため、部分的に蒸発が遅れたり、進んだりすることが
なく、フィルム20の前面に亘って均一に蒸発が促進さ
れる。
【0050】その後、10個の搬送ローラ44によって
フィルム20を搬送しながら、乾燥風供給部45で発生
した乾燥風を吹出パイプ47からフィルム20の表裏面
に向けて噴出して、フィルム20を加熱乾燥する。フィ
ルム20は、加熱されながら搬送されて乾燥ターン部4
8に達すると、斜め上方に向けてターンされて排出さ
れ、受け箱49にストックされる。
【0051】ここで、本実施例の4個のヒートローラ6
0は、それぞれ、その周面に温度センサ66が接触状態
で取付けられ、各温度センサ66からの信号によってハ
ロゲンランプ62の点灯、消灯が制御される。
【0052】この温度センサ66は、チャンバー49か
らの乾燥風が直接当たるヒートローラ60の軸線方向一
端側に偏って配設されているため、この乾燥風によるヒ
ートローラ60の表面温度の低下分を含んだ温度を検出
することができる。すなわち、乾燥風の温度は、ヒート
ローラ60の表面設定温度よりも低いため、この乾燥風
がヒートローラ60に直接当たる軸線方向一端側は設定
温度よりも低くなることがある。これに対し、吹出パイ
プ47から吹き出された乾燥風は、ヒートローラ60の
軸線に沿って他端側へ送られ、ヒートローラ60の中央
及び他端側の温度を低下させる。従って、乾燥風による
温度低下分を含んだ温度に基づいてヒートローラ60の
温度を制御することによって、ヒートローラ60の温度
を処理可能な最低温度を下回るようなことがなくなり、
未乾燥を防止することができる。また、ヒートローラ6
0の中央及び他端側の温度は乾燥風によって適度に低下
されるため、一端から他端にかけての温度差を小さくす
ることができる(温度差約10℃)。なお、吹出パイプ
47としては、それぞれを別個に成型したものでも、或
いは複数個のパイプを一体的に成型したものであっても
よい。
【0053】また、各温度センサ66は、各ヒートロー
ラ60毎に軸線方向にオフセット(約30mm)されて
いるため、この温度センサ66の接触により奪われる熱
が、フィルム20が接触する同一位置に集中することが
なく、乾燥むらを防止することができる。
【0054】以下に、ヒートローラ60の温度制御の一
例を図7のタイムチャートに従い説明する。
【0055】図7における矢印1は、運転開始位置を示
しており最初は乾燥風の温度を上げていき、この乾燥風
の温度がスタンバイ状態(約55℃)となった時点(図
7の矢印2参照)でハロゲンランプ62の点灯を開始す
る。これにより、ヒートローラ60の表面温度が加熱さ
れていく。これと同時に乾燥風温度は、乾燥風供給部4
5のヒータ及びファンのオン・オフ制御によって所定温
度範囲内に維持される。
【0056】ここで、ヒートローラ60の表面温度がス
タンバイ状態(約70℃)となると(図7の矢印3参
照)、ハロゲンランプ62のオン・オフ制御によって所
定温度範囲内に維持される。この場合、ヒートローラ6
0の表面温度がスタンバイ温度(約70℃)になった時
点で、ファンを作動させることにより、ヒートローラ6
0の極端な温度上昇を抑制するようにしている。
【0057】次に挿入検出センサ80によってフィルム
20の挿入が検出されると(図7の矢印4参照)、所定
時間後(図7の矢印5参照)に乾燥風及びヒートローラ
表面を乾燥可能温度までの立ち上げを開始し、フィルム
20が乾燥部50へ到達するまでに設定温度まで上昇さ
せる(図7の矢印6参照)。
【0058】また、連続処理の場合は、設定温度+αま
でシフトアップして処理する(図7の矢印7参照)。
【0059】上記のような、温度制御において、温度セ
ンサ66をヒートローラ60のチャンバー49側一端に
偏って配設してあるため、ヒートローラ60の設定温度
である80℃を下回ることがなく、また、この一端側の
80℃前後に制御することによって過加熱されるヒート
ローラ60の中央及び他端側は、乾燥風によって、表面
温度が低下されるため、温度センサ66を中央寄りに配
設したときのヒートローラ60の両端間の温度差よりも
小さい温度差に維持することができる。
【0060】上記構成のヒートローラ60は、その表面
温度が約80℃まで加熱されるため、軸受56として、
ポリイミド樹脂にグラファイトとテフロン(米国デュポ
ン社の商品名)を添加した耐熱樹脂によって形成してい
る。ヒートローラ60の軸部61は、この軸受56の円
筒部56Aにそれぞれ軸支されることによって、ヒート
ローラ60の表面温度に拘らず、円滑に回転させること
ができる。なお、グラファイト、テフロン(米国デュポ
ン社の商品名)を添加しているため、すべり摩擦は極め
て小さく、回転に伴う磨耗等の心配はない。
【0061】また、1個の軸受56には、2個の円筒部
56Aが形成されており、円筒部56Aがそれぞれ側板
54の円孔54Aに挿通された状態で、ビス58を小円
孔56Dに挿入し、雌ねじ54Bに螺合させることによ
って、2個のヒートローラ60の軸部61を軸支するこ
とができるため、組付作業性が良い。
【0062】さらに、この軸受56には、ヒートローラ
60の周面温度を検出し、所定以上の温度(約100
℃)になると強制的にハロゲンランプ62への通電を遮
断する温度ヒューズ68を収容可能な筒体部56Dが一
体形成されているため、軸受56の組付けによって、温
度ヒューズ68の組付も同時に行うことができる。
【0063】また、この軸受60が取付けられた側板5
4(チャンバー49が配設された側)には、遮風ボック
ス70が取付けられ、開放されたヒートローラ60の両
端面を外気から遮断しているため、チャンバー49から
吹出パイプ47を介して噴出される乾燥風等の外気がヒ
ートローラ60の内方へ至るようなことがなくなり、ヒ
ートローラ60の表面温度への影響を少なくすることが
できる。このため、温度センサ66による温度制御(ハ
ロゲンランプ62のオン・オフ制御)の管理が簡単とな
る。
【0064】なお、本実施例では、遮風ボックス70に
よって、2個の軸受56をまとめて覆うようにしたが、
各ヒートローラ60の端面の開放面に遮風部材を組付け
るようにしてもよい。また、チャンバー49が配設され
ていない側の開放面は、外気の流動が小さいため、ま
た、ハロゲンランプ62の電源線等が配線されているた
め、遮風する必要はないが、必要に応じて遮風ボックス
70或いは遮風部材を取付けてもよい。
【0065】なお、本実施例では、シート状のフィルム
20の1枚毎に搬送する場合について述べたが、本装置
では、この装置で処理可能な最大幅寸法よりも少なくと
も半分以下の幅寸法とされる長尺状のフィルムを複数本
の並べて同時進行で処理する場合がある。このような場
合、それぞれの長尺状のフィルムが接触するヒートロー
ラ60の表面温度を測定することが好ましい。このよう
な場合、温度センサ66を並行処理されるフィルムの本
数に合わせ、かつそれぞれのフィルムが接触する部分の
ヒートローラ表面温度を測定できるように取付けるよう
にすればよい。
【0066】また、並行処理されるフィルムの本数が決
まっていない場合には、予め並行処理可能なフィルム本
数分の温度センサをヒートローラ60と並行に配設され
た軸に摺動可能に取り付けておき、この軸の一端又は両
端を温度センサの待機位置とし、必要数の温度センサを
軸に沿って摺動させ、かつ所定位置に配置するような構
造としてもよい。なお、例えば、長尺状のフィルムを処
理する場合には、各フィルム毎にこのフィルムを供給す
る装置及び巻き取る装置を図1の装置の左右に取付ける
ため、この取付け位置及び本数をセンサ等で検出し、自
動的に温度センサを摺動させるようにしてもよい。
【0067】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る感光材料
処理装置は、ヒートローラによる蒸発促進のための加熱
を感光材料の全面に亘って均一に施すことができ、乾燥
むらを防止することができるという優れた効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る自動現像装置の概略構成図であ
る。
【図2】乾燥部のローラ及びヒートローラの配列状態を
示す正面図である。
【図3】ヒートローラへの温度センサの取付状態を示す
模式図である。
【図4】チャンバー側の側板近傍の断面図である。
【図5】軸受及びその周辺の分解斜視図である。
【図6】歯車取付側の側板近傍の断面図である。
【図7】温度制御タイムチャートである。
【符号の説明】
10 自動現像装置 42 スクイズローラ 44 搬送ローラ 50 乾燥部 60 ヒートローラ 62 ハロゲンランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 淳 神奈川県南足柄市竹松1250番地 富士機 器工業株式会社内 (72)発明者 野沢 良衛 神奈川県南足柄市竹松1250番地 富士機 器工業株式会社内 (72)発明者 勝俣 満 神奈川県南足柄市竹松1250番地 富士機 器工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−131854(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理液による処理後の感光材料を千鳥状
    に配列された複数のローラに前記感光材料の表裏面を交
    互に接触させることにより搬送しながら乾燥処理する乾
    燥部を備えた感光材料処理装置であって、 前記複数のローラの上流側の一部が内部に熱源を有
    ず、感光材料に付着した水滴を前記感光材料の全面に亘
    って略均一にならすための複数の非ヒートローラであ
    り、 前記非ヒートローラの下流側に内部に熱源を持ち、前記
    感光材料の乾燥処理をするためのヒートローラが配置さ
    れていることを特徴とする感光材料処理装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも前記非ヒートローラと前記ヒ
    ートローラとの間付近で前記複数のローラにより搬送さ
    れる感光材料の表裏両面へ向けて感光材料の幅方向に亘
    って乾燥風を吹き出す吹出し装置を配置したことを特徴
    とする請求項1記載の感光材料処理装置。
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