JP3228863B2 - 酸素選択性収着剤 - Google Patents

酸素選択性収着剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】発明は、ガス混合物から酸素
を回収することに関する。一層特には、発明は、酸素含
有ガス混合物を分離或は精製するために有用な酸素選択
性収着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】何年もの間、空気は極低温蒸留によって
分離されてき、極低温蒸留についての作業温度は、液化
混合物の気−液平衡によって決められる。空気は、ま
た、収着プロセスによっても分離されることができ、収
着プロセスは、収着剤の気−固平衡によって決められる
温度で作動する。極低温分離プラントは、特に数百トン
/日より少ない生産速度について、資本集約的である。
より最近になって、窒素選択性ゼオライト吸着剤をベー
スにした吸着プロセスが、そのような生産速度、並びに
ずっと少ない生産速度で使用されるようになった。その
ような非極低温圧力スイング吸着(PSA)タイププロ
セスについて生成物費を低減させるのに、相当の進歩が
なされてきた。しかし、そのような窒素選択性収着剤
は、吸着プロセスに通される供給空気のほとんどを取り
扱う必要があり、窒素選択性収着剤の利用可能な選択性
は、プロセス制限を課し、原料分離を制限する。
【0003】酸素選択性収着剤は、極低温を必要としな
い収着プロセスについて有効な物質を構成することがで
きる。そのような酸素選択性物質は、必要とされる収着
剤インベントリーのサイズを減少させかつプロセスサイ
クルの簡易化を可能にする。酸素選択性収着剤は、窒素
を生産する収着プロセス用に特に適している。良好な収
着能力及び酸素についての高い選択性を有するそのよう
な収着剤は、非極低温窒素生産の費用を有意に低減させ
ることができる。酸素選択性収着剤は、収着剤インベン
トリーを減少させ、装置を少なくしてプロセスを簡単に
し、動力消費量を少なくして窒素純度を高くさせるに至
ることができる。
【0004】良好な収着能力及び高い選択性を有する酸
素選択性収着剤が、現在パラジウムのような微細な金属
への化学吸着により、或は極低温蒸留によって行われて
いる低純度窒素及び粗製アルゴンについての後精製技術
の魅力的な代替法になることができることは認められる
ものと思う。化学吸着技術は、化学収着剤を再生するた
めの水素についての要求量に付随する費用ファクターが
加わる。極低温蒸留アプローチは、後精製処理において
酸素不純物を除くのに、大きな費用のかかる蒸留塔を使
用することを必要とする。
【0005】酸素分離或は除去用の2つの異なるクラス
の酸素選択性収着剤が、当分野において知られており、
該収着剤は、分離の機構が異なる。「速度選択性」吸着
剤は、臨界寸法に基づいて収着される分子を区別し、そ
れで酸素のような小さい分子は、窒素のような大きい分
子に比べて一層速く吸着しかつ脱着する。速度選択性を
示す物質はいくつかのタイプがあるが、酸素は、常に窒
素に先立って選択吸着されることになる。「平衡選択
性」収着剤は、平衡親和力に基づいてそれらと相互作用
する分子を区別し、窒素選択性か或は酸素選択性のいず
れかになる。例えば5A或は13Xモレキュラーシーブ
物質のようなゼオライトへの特定の物理的吸着につい
て、窒素選択性が観測され、他方、多数のコバルト錯体
上の温和な化学反応に関して酸素選択性が観測される。
【0006】速度タイプの酸素選択性収着剤に関し、1
980年代初期より、カーボンモレキュラーシーブが、
PSAタイプのプロセスにおいて商業的に窒素を生産す
るのに使用されてきた。これらの吸着剤は、ガス吸着用
に活性化されるほとんどのカーボンに比べて一層鋭い細
孔サイズ分布を有する無定形カーボンである。カーボン
モレキュラーシーブの調製及び特性表示、並びにそれら
を使用するプロセスは、当分野において良く知られてお
りかつ記載されている。Ce[Fe(CN6 )]のよう
なある種のヘキサシアノ化合物は、窒素に勝る酸素につ
いての速度選択性を示し、酸素を含有するガス混合物を
分離するためのそれらの使用効果も同様に当分野におい
て記載されてきた。これらのヘキサシアノ化合物は、い
くつかの構造上の特性及び吸着特性がゼオライトと同様
の結晶性固体であるが、それでも組成及び化学構造はゼ
オライトと異なる。
【0007】4A物質のようないくつかの細孔の小さい
ゼオライトは、通常より短いサイクル時間で、すなわち
分よりもむしろ秒で、窒素に勝る酸素についての速度選
択性を示す。他方、細孔の大きいゼオライト、例えばナ
トリウムモルデナイトLPは、化学的に改質して速度選
択性吸着剤を生じることができる。平衡タイプの酸素選
択性収着剤に関し、酸素と凝縮物質との可逆反応は、2
つのグループ、すなわちO=O二重結合が破られるグル
ープと、この結合がそのまま残るグループとに分類する
ことができる。酸化物性物質との酸素反応は、第一グル
ープの代表である。固体酸化物との及び溶融ニトレート
とのそのような反応の例が知られている。そのようなプ
ロセシングにおいて実用的な反応速度を達成するのに、
周囲より何百度も高い温度が必要とされ、それでエネル
ギー回収が必須であり、かつこの平衡タイプの反応の適
用は、高温プロセス、例えばスチール製造において有利
である。
【0008】多数の遷移元素錯体(TEC)が、周囲温
度で又はそれより低い温度で、O=O結合を破らないで
可逆的に反応することが知られている。酸素と他のガス
との混合物から酸素を選択的に除去するのにTECを使
用することは、TECの溶液について、TEC固体或は
該固体のスラリーについて、固体支持体に物理的に担持
させたTECについて、ゼオライトに加入したTECに
ついて及び物理的支持体に化学的に結合させたTECに
ついて開示されてきた。TECを使用するためのこれら
のアプローチの各々は、下記の問題の内の一つ又はそれ
以上によって悩まされてきた:(1)酸素容量が不十分
であること、(2)反応速度が遅いこと、及び(3)反
応性が経時的に低下すること。そのようなTEC系の
内、ガス流用途から空気を分離する或は酸素を除去する
ための商業上容認し得る実施態様で採用されたものは今
迄無い。
【0009】速度選択性酸素収着剤の主要な欠点は、作
業可能な分離機構の結果、時間にわたり顕著な選択性の
低下に遭遇することである。速度選択性収着剤に関し
て、短い加工サイクルを用いなければならないので、用
いることができる加工サイクルに必ず制限が課され、そ
れらの使用を、平衡サイクルに比べて動力要求量の一層
大きなサイクルに制限する。所定の吸着剤物質につい
て、一層大きな選択性が時には得られることができる
が、吸着速度が減小するのを犠牲にする。
【0010】平衡選択性酸素収着剤の欠点は、それらが
使用される温度及びそれらが採用される様式に関する。
酸化物タイプの酸素収着剤は、実用的な作業速度を吸着
容量を大きく損失させないで得るのに十分高い高温を必
要とする。採用される加工サイクルは、関係する高い反
応エンタルピー、及び用いられる高い温度によって開始
される副反応に対処することができなければならない。
高温作業に付随するそのような問題を回避することがで
きるように、周囲温度近く又はそれより低い温度で作動
する平衡タイプの酸素選択性吸着剤を利用し得ること
は、当分野において望ましいであろう。
【0011】上に挙げたTECベースの生成物の中で、
液相で用いられるものは、固相で配置されるTECに比
べ、使用中に失活する可能性が大きいことが認められ
る。液相では、所定のTECは、TECの易動度のた
め、異なる酸素化されたTECによって作用及び酸化さ
れ得る。溶液中では、溶媒もまたTECをいくつかの方
法で失活させ得る。加えて、溶媒を使用することは、そ
れ以上の制限を課す。これより、溶媒は、低い蒸気圧を
持たなければならず、高い酸素濃度で使用するのに安全
でなければならず、その上所望の用途について粘稠過ぎ
てもならない。
【0012】そのようなファクターを考慮すれば、固体
のTECベースの収着剤が当分野において本当に関心が
ある。しかし、固体のTECベースの収着剤を使用しよ
うとする初期の試みは、TECの化学及び固体状態反応
の特徴に関係する色々の理由で比較的劣る性能を示して
きた。そのような固体のTECは値段の高い収着剤であ
り、それらの吸着容量を最大にするために、それらは、
時には支持体無しで使用されてきた。しかし、純TEC
結晶における反応性拡散は、それらの最適な作業温度に
おいて極めて遅いものである。結晶性の未担持のTEC
について、溶媒除去によって得られる結晶の臨界寸法
は、マイクロメーター〜ミリメーターのオーダーであ
る。表面層は急速に反応することができるが、該表面層
を占めるのは、TECのほんのわずかのフラクションに
すぎない。その結果、所定の用途において使用されるT
ECを50%より多く利用するためには、何時間もの反
応時間が必要とされる。
【0013】TECが、珪藻土、アルミナ及びシリカゲ
ルのような通常の支持体物質上に物理的に付着される場
合がいくつかあった。TECは適当に配置されなかった
ために、そのような努力はほとんど成功を経験しなかっ
た。低表面積物質、例えば表面積約50m2 /gを有す
る触媒担体上への晶出は、結晶性の未担持のTECに関
して上記したような結晶サイズを生じるのが普通であ
る。たとえ極めて薄い層がこのような低表面積担体物質
上に得られたとしても、生成する複合体の吸着容量は、
実用的商業的作業について小さすぎる。他方、約500
2 /g程度の表面積を有する吸着剤、等のような高表
面積物質上に物理的に付着させることは、細孔閉塞に至
るのが普通である。そのような高表面積担体における表
面積のほとんどは、ミクロ細孔、典型的には50オング
ストロームより小さいミクロ細孔中にあるので、そのよ
うな高表面積担体を使用する場合に、また、小さい吸着
容量が生じることになる。そのような高表面積担体の大
きな内部表面を利用するためには、特殊な技術が必要と
される。従来採用される物理的付着技術は、この仕事に
良く適していなかった。
【0014】TECを支持体上に分散させるために、T
ECをゼオライトの吸着キャビティに加入させようとす
る努力がなされてきた。例えばXタイプゼオライトで
は、TECのすべてが活性ならば、キャビティ当りTE
C1個は、最大0.5〜0.6mモル/g程度に相当す
る。ほとのどのTECについて、これは、接近可能性問
題により、達成可能でない。第一に、ゼオライトの「ウ
インドウ」直径に対するほとんどのTECのサイズは、
TECをゼオライト結晶内部に輸送する或は集めるのを
困難にさせる。第二に、たとえキャビティのすべて占め
るつもりにしても、酸素をゼオライトの内部におけるキ
ャビティに輸送することは、それが少しでも起き得ると
しても、極めて遅いものになろう。
【0015】TECを固体支持体上に分散させるために
考えられる別の方法は、TECをポリマー鎖中の特定の
基に化学的に結合させるものである。その結合は、TE
Cの溶液を溶解されたか或は溶媒膨潤されたかのいずれ
かのポリマーに接触させることによって行われるのが普
通である。これまで使用されたポリマーに関し、容量不
良及び/又は低反応速度が観測された。依然として克服
されなければならない2つのタイプの問題が確認され
た。第一に、実用的な容量について必要とされる結合さ
れたTECの高い濃度は、拡散が極めて遅い結晶性ポリ
マーを使用するに至る。第二に、ポリマー環境は、供給
ガス混合物が結合されたTECに接近するのを妨害する
ばかりでなく、また酸素結合部位を、物理的にか或は化
学的にのいずれかでブロックすることによってTECを
供給ガス混合物と反応させないようにし得る。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従って、吸着プロセス
を当分野の要求を満足させるために、それ以上の技術の
向上が必要とされることは認められるものと思う。特
に、遷移元素錯体に関し、遷移元素錯体、特に固体TE
Cを担持された形態で酸素選択性収着剤として使用する
ことを増進させるために、それ以上の向上が望ましい。
【0017】従って、発明の目的は、改良された酸素選
択性収着剤を提供するにある。発明の別の目的は、改良
されたTEC酸素選択性収着剤を提供するにある。発明
のそれ以上の目的は、支持体上に配置させた改良された
固体TEC収着剤を提供するにある。これらやその他の
目的を心に留めて、発明を本明細書以降に詳細に記載
し、発明の新規な特徴を特許請求の範囲に記載する。
【0018】
【課題を解決するための手段】液相におけるTECに関
して起きる望まない失活反応を避けるように、TECを
固相で配置し、固定させかつ間隔を開ける。TECを担
持させ、実用的な酸素吸着容量について必要とされる高
いTEC濃度で供給ガス混合物のTECへの容易な接近
をもたらす。
【0019】
【発明の実施の形態】発明の目的は、固体TECを支持
体上に、(a)選択的に吸着される酸素の高いローディ
ング及び貯蔵をもたらすために多数のTECをスペース
に固定し、(b)個々のTECの接近可能性及び利用度
を保つことによって一層速い酸素の吸着及び解放の速度
を得、及び(c)失活反応或は不都合な物理的プロセス
の可能性を減少させることによって収着剤の有用な寿命
を増大させるために、配置することによって達成され
る。発明の実施は、TECを配置する初期の方法に勝る
2つの主要な利点を有する。第一に、発明は、高い酸素
吸着容量に相当する間隔で、しかし二分子相互作用の確
率を小さくさせて一層均一に間隔を開けたTEC分布を
生じる。第二に、発明は、実用的な酸素吸着容量につい
て必要とされる高いTEC濃度においてさえ、供給ガス
混合物のTECへの容易な接近をもたらす。これらの利
点は、使用する結合剤の化学構造から派生する。これら
の結合剤の表面との化学的相互作用は一層簡単になり、
それで結合剤を酸化物の内部の細孔壁或は微孔質ポリマ
ーの鎖に結合させることが一層容易になる。加えて、結
合剤は、TEC濃度及び間隔の局部調節をもたらす。そ
の結果、TECは、酸素選択性収着剤、すなわち酸素と
可逆的に反応するが、窒素、アルゴン或は二酸化炭素と
可逆的に反応しない収着剤としてのすぐれた性能を発揮
するように配置される。
【0020】 TEC用の高表面積支持体は、凹多孔性
を有する微孔質粒子、か或は凸表面を有する極めて小さ
い粒子のいずれかによって達成することができる。TE
Cは、2つのモードのいずれかで分布させる。第一に、
TECは、新規な結合剤によって本質的に凹表面か或は
凸表面のいずれかに結合させた単分子層として分布させ
ることができる。第二に、TECは、凸表面上に非晶質
もしくは結晶性固体として或はポリマー結合されたTE
C、すなわちPATECとしてのいれかで薄い多層と
して配置させることができる。発明の2つのキーとなる
新規な特徴は、(1)オリゴマーを含む多官能価分子
を、単分子層コーティングにおいてTECを支持体表面
に結合さるための剤として適用し、及び(2)極めて小
さい、すなわち100オングストロームより小さい粒
子をTECの単分子層か或は薄い多層のいずれか用の収
着剤支持体として使用することである。
【0021】 実用的な収着剤物質は、収着剤に関して
採用し得るPSA加工サイクルに関係するが、PSA加
工サイクルとは別の性能基準によって決める。主たる関
心は、酸素についての平衡容量である。容認し得る値
は、ローディング0.3〜0.6mモルO2 /収着剤1
gの範囲、貯蔵0.3〜0.8mモルO2 /収着剤粒子
1cm3 の範囲、或は貯蔵0.2〜0.5mモルO2
粒子の床1cm3 の範囲に入るのが典型的である。一層
大きな値が望ましいが、これらの値は、特に収着速度が
速ければ、容認し得る。値は、平衡等温線の形状の差及
び物質密度の差のために、範囲で表わす。これらの値が
有用なるには、酸素収着速度は、少なくとも0.3m
モルO2 /収着剤1g/分が望ましい。これらの速度を
得るには、圧力駆動力は、1atm程度にすることがで
きる。収着剤の酸素についての選択性は、関与する用途
に応じて、種々の方法で表わすことができる。速度選択
性収着剤の場合、空気分離について、空気分離ファクタ
ーは、平衡におけるか或はあるサイクル時間におけるか
のいずれで、純ガスデータから合成空気について計算す
ることができる。ローディングについての望ましい分離
ファクター値は、10〜20の範囲に入り、床貯蔵につ
いての望ましい分離ファクター値は、3〜5の範囲に入
る。
【0022】発明の平衡タイプの担持されたTECは、
2つの理由で速度選択性収着剤よりも望ましい。第一
に、選択性はずっと大きくすることができかつ時間依存
性でない。これは、収着剤を短いサイクル時間で作動さ
せる必要がないので、プロセスデザインにおいて一層大
きな融通性を可能にする。平衡選択性は、TECが酸素
と可逆的に反応するが、窒素或はアルゴンと可逆的に反
応せず、それで選択性の基礎となる強い熱力学的駆動力
が存在することから生じる。他方、速度選択性は、収着
の速度の差異に依存し、運動学的駆動力は、熱力学的駆
動力の反対方向になることさえできる。選択吸着され難
い成分が選択吸着され易い成分に追いつくとすぐに、速
度選択性は失われる。
【0023】第二に、発明の実施において、約1,00
0トルより低い酸素分圧で、一層大きな制限酸素容量が
可能である。発明のTECについてのローディング対圧
力等温線の形状は、既知の速度選択性物質の平衡等温線
に対比して、低い圧力において極めて鋭くなることがで
きる。平衡選択性の場合、一層大きな制限酸素容量は、
収着剤と酸素との間の一層強い相互作用の結果である。
これは、速度選択性物質への物理的吸着について観測さ
れるのに比べて、TECの温和な化学反応についての酸
素収着のずっと大きな負のエンタルピーにおいて反映さ
れる。そのようなTECベースの収着剤は、当分野の速
度選択性収着剤に比べて、窒素或はアルゴンの精製にお
いて極めて低い濃度の酸素を除去するのにずっと良く適
している。
【0024】発明の酸素選択性収着剤は、また、300
℃より高いような高温で作動させる必要がないことか
ら、酸化物タイプの平衡選択性収着剤に比べて一層望ま
しい。加えて、発明の酸素選択性収着剤は、一層小さい
負の反応熱を保持する。周囲温度で作業することの利点
は、一層高い温度の作業ために特殊な建設材料及び熱
交換装置を必要としないことから、資本費用の低減に至
る。作業温度の大きな差異は、酸素反応の異なる機構か
ら生じる。酸化物タイプの平衡選択性収着剤は、反応し
てO原子及び/又はO- イオンを加えるために、O=O
結合を破ることを必要とし、この条件は、容認し得る収
着速度について必ず高い温度を必要とする。TEC収着
剤を使用することにより、酸素は分子として反応するこ
とができ、酸化物タイプの収着剤を用いる場合のように
二重結合を破らない。これはずっと温和な反応であり、
一層正の反応熱、すなわち−18〜−55kcal/酸
素1モルに比べて−10〜−20kcal/酸素1モル
によって立証される。
【0025】発明のように、TECを固相で使用するこ
とは、TECを液相で使用するのに比べて有利である。
第一に、溶液中でTECの易動性のために容易に起きる
二分子酸化のような失活反応が回避される。発明の実施
では、そのような二分子反応を回避するように、TEC
を固定させかつ間隔を開ける。第二に、液相TECのよ
うに溶媒を使用しないことにより、溶媒を選択する際に
行わなければならない相反する折衷が回避される。液相
TEC収着剤を使用する場合、用いる溶媒は、高い溶解
度、低い蒸気圧、低い粘度をバランスしなければなら
ず、かつ比較的高い酸素濃度で使用するのに安全でなけ
ればならい。
【0026】発明の担持された固体TECは、未担持の
固体TECに比べて、担持されたTECを極めて薄い層
で分散させ、TECの一層良好な利用度及び一層速い収
着速度を生じることができる点で有利である。発明のT
ECについて、TEC部位における固有の反応速度は、
レーザーフラッシュ光分解分光学及び溶液中の反応の結
果に基づいて、極めて速い。固相におけるそのようなT
ECについて、収着速度は、反応部位が、TEC結晶の
ように層境界であるか、或はポリマー結合されたTE
C、すなわちPATECのように分散された部位であろ
うと、反応部位への拡散によって制御される。結晶性T
ECにおける収着速度は、[D/(d)2]比(式中、
「D」は拡散係数であり、「d」は結晶の最も小さい寸
法である)に比例する。例えば、Dが一定ならば、50
0オングストローム結晶層における相境界の単位面積当
りの収着速度は、2マイクロメーター結晶に比べて16
00倍になる。Dの値及び反応に割り当てる時間に応じ
て、2マイクロメーター結晶内部のTECの内のいくつ
かは、全く利用されないかもしれない。平面反応境界に
ついて時間「t」で反応されるフラクションは、[D*
t/(d2 )]1/2 に比例する。「t」及び「D」の等
しい値について、500オングストローム層において反
応される容積フラクションは、2マイクロメーター結晶
に比べて40倍になる。
【0027】「担持されたTEC」なる用語は、収着剤
支持体上の単分子層或はポリマー支持体内の多層、並び
に固体(非晶質或は結晶性)層のような分散された構造
を含むことは理解されるものと思う。分散された構造に
ついて、TECは、化学結合によって支持体に結合され
る。例は、(1)SiO2 ゲル上のカップリング剤、及
び(2)オクチルメタクリレートとビニルピリジンか或
はビニルイミダゾールのいずれかとのコポリマーの有機
窒素塩基である。発明の調製法は、TECを吸着剤支持
体に結合させようとする初期の試みに対比して、吸着剤
支持体への新規な優れた化学結合をもたらし、高い被覆
面積、従って実用的な酸素容量に至る。
【0028】ポリマー結合されたTEC、すなわちPA
TECを使用することは、特にTECであって、それら
の結晶が密に充填されかつ極めて小さい拡散系数を有す
るものを使用する場合に、TECを分散させるのに有効
な方法になることができる。しかし、PATECを使用
しようとする従来の試みは、すべてラジカル連鎖重合に
よって調製したコポリマーを利用するものであり、液状
のTECに関して遭遇したのと類似の問題に至る。例え
ば、TECについて必要とされる軸方向の塩基をポリマ
ー鎖に加入することは、これらの基を等しい間隔を開け
るのに比べて一層ランダムに近く分布させるに至る。2
個又は3個の接近した間隔を開けたTECのクラスター
が、比較的一般的なものになる。その結果、液中で起き
る二分子酸素化及びブロッキング反応は、また従来技術
のPATECにおいても起きることができる。
【0029】上述した通りに、TECは、本質的に新規
な結合剤によって凹表面か或は凸表面のいずれかに結合
させた単分子層として、或は凸表面上に非晶質もしくは
結晶性固体として、或はPATECとしてのいずれかで
薄い多層として分布させることができる。TECの単分
子層コーティングを、多官能価結合剤によって支持体表
面に結合させる。極めて小さい粒子を、単分子層か或は
薄い多層のいずれか用の収着剤支持体として使用する。
TECを多官能価結合剤を使用することによって支持体
表面に結合させるために、最も有効な手段は、軸方向の
塩基結合剤を使用することによるものである。このTE
C結合モードについて、担持された単分子層におけるT
ECの最良の構造は、(1)TECの濃密な並列(サイ
ド−バイ−サイド)配列を、(2)支持体層の表面に垂
直な酸素−金属−軸方向の塩基結合によって規定される
軸によって、(3)酸素結合部位が支持体表面から離れ
て面するように、位置させる。これは、各々のTEC
に、軸方向の塩基を一端にかつ支持体表面に結合させる
ための一つ又はそれ以上の基を他端に有する結合剤分子
を備えることによって達成される。そのような結合剤の
例は、シラン「カップリング剤」の誘導体、軸方向の塩
基基を含有する単一の置換基を有するアルコキシシラン
誘導体である。これらの分子は、支持体表面と程に互い
と反応する傾向にあるため、上述した3つの理想的な条
件は、これらの試薬によって達成するのが困難であるこ
とが分かった。この問題は、微孔質支持体粒子の細孔の
内部で更に一層困難になる。
【0030】所定の増幅性(amplifying)結
合剤は、たった一つの軸方向の塩基官能価によって得ら
れるよりも優れた収着性能をもたらすことが分かった。
これに関し、増幅性結合剤は、本明細書中、各々の結合
剤によって伴われるTECの数が表面相互作用部位の数
より大きい化学種と規定する。増幅性結合剤は、TEC
を結合して可逆的酸素化を助成することができるピリジ
ン或はイミダゾール誘導体のようなルイス塩基を2つ又
はそれ以上備えるのが典型的である。加えて、支持体の
表面と相互作用して結合剤及びTECを局部支持体表面
に対して結合させかつ向けさせることができる部位が一
つ又はそれ以上存在しなければならない。そのような増
幅性結合剤の例は、たこ足の(スターバースト)デンド
リマーの誘導体及びアルボロール(arborol)の
誘導体である。
【0031】結合剤は、適当に間隔を置きかつ配向させ
たTEC単分子層を調製するために必要とする。現時点
まで、カップリング剤は、通常生成物アルコールを放出
する縮合反応により、共有結合によって支持体表面に結
合されてきた。結合されたTEC1個に付き1個の単官
能価結合剤を支持体と反応させなければならない。発明
の増幅性結合剤は、生成物分子を放出しない一層温和な
相互作用に依存する。これらの相互作用は、結合剤上の
ルイス塩基部位とOH基のような酸性表面部位との間の
酸−塩基相互作用を含む。DIm6 デンドリマーのよう
な多官能価結合剤について、表面に結合されたデンドリ
マー1個に付き3〜6個のTECを結合させることがで
きる。発明の実施において使用する多官能価結合剤の利
点は、下記の通りである:(1)支持体表面への結合が
一層容易になる、(2)結合剤へのTECの結合が一層
効率的になる、(3)表面へのTEC間隔を一層良好に
調節する、及び(4)担持されたTECの反応を一層効
率的に調節する。
【0032】非多孔質支持体上のTEC単分子層につい
て、極めて小さい粒径が要求される。例えば、TEC単
分子層に関して酸素ローディング0.3mモル/gを得
るためには、支持体の表面積は、167(オングストロ
ーム)2 のTEC分子「フットプリント」について30
0m2 /gでなければならない。密な球形粒子に関して
表面積300m2 /gを得るには、必要とする直径は、
下記の通りである:1.0g/cm3 について200オ
ングストローム、2.0g/cm3 について100オン
グストローム、及び4g/cm3 について50オングス
トローム。その結果、粒子直径は、アルミナ、カーボン
及びシリカのような通常の稠密な支持体材料について1
00オングストロームに等しい、又はそれ以下でなけれ
ばならない。種々のタイプのTECを結合させるための
結合剤を使用することができるが、上記した多官能価剤
が、示した理由で好適である。
【0033】PATEC或はニート固体TECのような
TEC多層ローティングについて、極めて小さい支持体
が望ましい。小さい粒子の利点は、一層薄い多層を使用
して支持体上にTECの同じローティングを得ることが
できることである。一定密度のTEC及び支持体につい
て、TECローティングは、被覆された粒子及び未被覆
粒子の直径の比によって変わるだけである。従って、固
定したTECローティングにおいて、コーティング厚さ
は粒径として変わり、それで、粒子が小さくなる程、コ
ーティングは薄くなる。上述した通りに、所定の吸着時
間サイクルについて反応体の一層大きな利用率を達成す
るには、薄い層が有利である。多層ローティングは、小
さい支持体粒子を分散させた溶液から固体のTEC或は
PATECを付着させるような種々の方法によって塗布
することができる。
【0034】発明を、更に、特に商業上の関心のある総
括的酸素選択性収着剤の種々の元素に関して説明する。 A.2 選択性部位の配置(機能) 各々のTECは、下記であるならば、O2 の可逆的結合
についての潜在的部位になる:(1)それが反応性であ
り、(2)それが、割り当てたサイクル時間内で接近可
能であり、かつ(3)それが、適用した条件についての
熱力学的束縛下で反応することができるものの内の一種
である。所定の未担持のTECによって結合させること
ができる単位重量当りのO2 分子の極限数は、下記式に
よって挙げられる:
【数1】 式中、NWTEC は、TEC(軸方向の塩基を含む)のグ
ラムで表わす分子量である。
【0035】担持されたTECについて、極限数は、下
記式によって挙げられる:
【数2】 式中、WTEC 及びWSUP は、それぞれTEC及び支持体
の重量である。所定の温度及びO2 圧力において担持さ
れたTECによって、平衡において結合されるO2 の実
際の量Leq(O2 )は、ラングミュア等温式によって下
記であると近似することができる:
【数3】 ここで、
【数4】 p(O2 )は、O2 分圧であり、Keq(逆の圧力の単位
で表わす)は、所定の収着剤及び温度についての親和力
係数である。ここで、反応性のTECのフラクションf
r を考慮に入れる。Keqは、可逆的酸素化反応について
の平衡係数である:
【数5】
【0036】初めに平衡にある収着剤が、圧力工程によ
って平衡から移されるならば、
【数6】 2 mモル/収着剤単位重量/単位時間の単位で表わす
ローディングの時間依存性Ltime(O2 )は、下記の通
りに表わすことができる:
【数7】 ここで、fa は、接近可能な反応性TECのフラクショ
ンであり、ratefracは、pfinal に対応する新しい
eq(O2 )への妨げられないアプローチの分数(フラ
クショナル)速度である。分数速度は、示す通りの適用
される条件に依存するばかりでなく、また固有のO2
応についての係数kon及びkoff にも依存する。便宜
上、拡散作用はfa に割り当てられてきており、これは
厚さ及び多孔度のような担持されたTECの物質特性に
依存することになる。
【0037】そのような分析は単位重量当りの収着に関
するが、二段階で単位容積当りの収着に転換することが
できる。担持された収着剤の個々の片についての貯蔵
(単位容積当りのローディング)は、例えば、適当なロ
ーディング値に、g/cm3 の単位で表わす片密度ρ
piece を乗じることから得ることができる。そのような
個々の片の床についての貯蔵は、片に関する貯蔵を占め
なければならないばかりでなく、また粒子間ボイドにお
ける貯蔵もまた占めなければならない。これより、バル
ク密度ρbulk、及びガス密度もまた分らなければならな
い。
【0038】主題の発明は、特に、TECローディング
或は貯蔵の低下を犠牲にしてさえ、Ltime(O2 )を最
大にすることを指向する。前の式から、下記の式が得ら
れる:
【数8】 第一近似として、fr 、fa 、WTEC 及びWSUP なる用
語は、配置に依存し、他は、主にTECの身元に依存す
る。発明は、利用率(積[fr *Fa ])の値の一層大
きな増大を得るために、Ltime(O2 )の正味の増大を
得るように、故意にWSUP の有限の或は増大した値を用
いる。fr を最大にするのに、本発明者等は、溶液中の
失活反応を避けるために、TECを固体支持体上に配置
する。faを最大にするのに、TECを単分子層か或は
薄い多層のいずれかにおいて結合させる。WSUP の所定
の値についてWTEC を最大にするのに、これらのコーテ
ィングの高い数密度形態を採用する。
【0039】発明の特色は、下記の通りにこの戦略に関
係する。TEC単分子層を支持体表面上に製造するため
の増幅性結合剤の新規なクラスを本明細書中に開示しか
つ特許請求の範囲に記載する。実用的なO2 ローディン
グ及び貯蔵を達成するために、稠密なTEC支持体につ
いて、単分子層についてであろうと或は薄い多層につい
てであろうと、粒子直径≦100オングストロームを使
用する。
【0040】B.結合剤 1.機能 結合剤の機能は、TECを支持体に単分子層で、反応性
TECの数を最大にするようにして結合させることにあ
る。結合剤は、有機ポリマー支持体の場合のように、別
の種、TECの一部、或は支持体粒子の一部にすること
ができる。結合剤は、支持体に、共有結合及び酸−塩基
相互作用を含む種々の相互作用によって結合させること
ができる。TECは、結合剤にいくつかの方法で結合さ
せることができる。TECを基材に結合させるのに特に
効率的な方法は、軸方向の塩基による。TEC上にその
他の基による結合は、また、例えば四座リガンドに可能
である。しかし、別の分子は、軸方向の塩基であるか或
はそれを供するかのいずれかでなければならず、かつO
2 結合部位が接近可能でなければならない。従来、単官
能価結合剤、すなわち結合剤当り1個のTECを結合さ
せたものが使用されてきた。発明の実施では、増幅性結
合剤は、結合剤当り1個より多くのTECを結合させた
ものである。
【0041】結合剤の役割は、結合されたTECの支持
体粒子表面積と最大O2 ローディングとの間の関係にお
いて明らかである。断面積がTECの断面積より小さい
単官能価結合剤について、結合されたTECの「フット
プリント」面積ATEC が、所定の表面上の単分子層にお
けるTECの最小間隔及び最大数を決めることになる。
TEC単分子層が所定のLmax をもたらすのに必要とす
る支持体の最小表面積As は、下記である:
【数9】 式中、NAVO は、アボガドロ数である。フットプリント
167オングストローム2 を有するTECについて、L
max =300mモル/gの値をもたらすのに、最小表面
積300m2 /gを必要とする。ATEC の値は、TEC
の構造及び組成によって変化する。これらの値は、既知
の構造のモデルから推定することができる。例えば、軸
方向の塩基による結合について、Co(Tpiv PP)/
Imについての値は、約225オングストローム/分子
である。
【0042】実際の表面積値は、一層大きくなると思わ
れ、TEC及び結合剤の両方の分子量及び寸法を考慮し
なければならない。TEC当りの結合剤が大きくかつ重
くなる程、所定のLmax について必要とする表面積は大
きくなる。極めて小さい粒子について、被覆された粒子
の質量及び容積は、未被覆の粒子と相当に異なり、それ
でTEC及び結合剤の分子特性は、As 及びLmax の両
方に影響を与える。幾何学的見地からは、小さい棒形状
の単官能価結合剤は、比較的大きな、一層かさばった増
幅性結合剤よりも優れる。しかし、調製の見地からは、
発明の結合剤は、結合させるのがずっと簡単であり、か
つ単官能価結合剤がもたらさない間隔の局部調節をもた
らす。
【0043】2.タイプ 2つの範疇の結合剤が、TECベースの収着剤の成分と
して識別される。これらは、線状(非増幅性)結合剤、
及び増幅性結合剤である。非増幅性(「線状」)結合剤
なる用語は、TECに利用可能な部位の数が、支持体と
の相互作用部位或は領域の数に等しいか又はそれより小
さい結合剤を示す。TEC及び支持体についての結合剤
における相互作用部位の性質は、同様になる或は異なる
ことができ、相互作用は、共有か或は非共有のいずれか
になることができる。
【0044】非増幅性結合剤は、単位面積当りの相互作
用部位の数が大きい支持体に、特に適している。結合剤
が遷移金属中心に対し軸方向供与体として働くためのル
イス塩基基を備えて酸素選択性TECを与える場合、簡
便な構造が生じる。商用シランカップリング剤X3 Si
RY(式中、Xは「ミネラル」表面に結合するための基
であり、Yは有機官能基であり、Rは炭化水素基であ
る)による表面の改質が、当分野において記載された。
この例は、複数の部位における非増幅性共有結合を表わ
し、カップリング剤の例は、(EtO)3 SiCH2
2 CH2 NH2及び(MeO)3 CH2 CH2 CH2
NHCH2 CH2 NH2 を含む。同様のアプローチは、
「均質な」オルガノ金属錯体触媒を固定させるために用
いられてきた。
【0045】ルイス塩基基を備えて酸素選択性TEC部
位を与える線状結合剤の別の例は、官能価を、多孔質支
持体上或は小さい粒子上の表面基と共有的(既知の合成
有機転位を用いる)か或は非共有的のいずれかで相互作
用させるために選ぶ置換された複素環を含む。前者の範
疇の例は、置換されたピリジンカルボン酸エステルと、
第一級或は第二級アミン官能価を含有する多孔質固体支
持体との縮合を含む。後者のクラスの例は、アミノアル
キルピリジン或はアミノアルキルイミダゾールと酸性支
持体との相互作用によってもたらされる。この特別の例
は、存在する官能基の間のpKa の差異に基づく。結合
剤は、また、表面及び遷移金属中心と相互作用させるた
めに用いる官能基が同じ場合に、選ぶことができる。こ
のクラスの例は、ジアザビシクロ[2.2.2]オクタ
ン及びヘキサメチレンテトラアミンを含む。ルイス塩基
基は、軸方向リガンドとして働いて酸素選択性TECを
生じさせる。これらのケージ構造は、ルイス塩基を立体
理由により表面に対して向ける。
【0046】表面増幅性結合剤は、各々の結合剤に伴わ
れるTECの数が、表面相互作用部位の数より大きくな
る結合剤と定義される。複数のルイス塩基部位を含有す
る多分散性系は、酸性基材により表面増幅剤として働く
ことができ、例は、ポリ(エチレンイミン)及びポリ
(エチレングリコール)を含む。これらの例では、ルイ
ス塩基は、表面結合及び軸方向ドネーションに関与され
て酸素選択性部位をもたらす。しかし、多孔質支持体中
への輸送は、のろいと予想され、遷移金属中心及び表面
に対する配向に利用可能な供与体の量を調節するのが困
難になると思われる。従って、別の構造が好適である。
単分散性表面増幅性結合剤が造られ、一般的な形態を図
1に概略的に示す。これらの結合剤は、枝分れ点を一つ
またはそれ以上含有し、かつ立体効果は、ルイス塩基基
を表面から離れさせて配向させる働きをする。遷移金属
キレートに配位して酸素選択性収着剤を与えるのに適し
たルイス塩基基は、酸素、窒素もしくはイオウ複素環、
及びエーテル、アミン、或はチオエーテルを含む。例
は、置換されたピリジン及び置換されたイミダゾールを
含む。
【0047】発明は、新規な表面増幅性結合剤を、任意
の(ANY)酸素選択性収着剤について及び任意の(A
NY)TEC及び/又は基材について使用することを含
む。結合剤が、遷移金属キレートに対して軸方向に配位
するためのルイス塩基供与体を備えて酸素選択性TEC
を与える非増幅性(線状)結合剤をベースにした組成物
もまた特許請求するが、シランカップリング剤をミネラ
ル表面に関して使用することを除く。
【0048】ルイス塩基基を保持する増幅性結合剤の例
は、改質されたデンドリマー、特に低発生例によっても
たらされる。デンドリマーの一般的な構造及び合成は、
最近当分野において精査された。デンドリマー構造に変
更を与えてTECと相互作用させるのに適した末端ルイ
ス塩基基をもたらすことは、デンドリマー成長において
用いられる合成転位を使用するが、別の試薬によって達
成する。図2に示す通りの増幅性結合剤DIm6 及びD
Py6 は、PAMAMデンドリマーを合成するために当
分野において記載された一般的な方法を使用するが、ト
リス(アミノエチル)アミンをコアーとして、枝分れ用
にメチルアクリレート、及びアミノアルキル置換された
複素環を使用して末端基をもたらして、調製されてき
た。関連する構造は、コアー及び末端単位(複素環、結
合アーム)の組成を変える場合に、可能である。
【0049】一般的に言えば、増幅性結合剤の構造及び
組成は、極めて多方面にわたる。変更は、下記の特徴の
内の一つ又はそれ以上に簡便になすことができる:コア
ー(存在する官能価及び多重度を含む);枝分れ点の多
重度;結合アームの性質;存在する官能価及び反応タイ
プ;並びに末端基の構造及び置換パターン。TEC単位
は、増幅性結合剤の一部として加入する(リガンド周囲
に共有結合させる)ことができ或は結合剤は、遷移金属
キレートと軸方向様式で相互作用するルイス塩基供与体
を備えて酸素選択性TECを与えることができるかのい
ずれかである。後者の範疇では、ルイス塩基基は、窒
素、イオウ、もしくは酸素複素環、アミン、エーテル或
はチオエーテルにするのが典型的である。
【0050】結合剤は、また、基材表面と、末端基が、
図3に示す通りに、表面から突き出るようにして相互作
用する働きをする。これは、支持体表面と、コアー、枝
分れ基、或は結合アームのいずれかに関連する官能価と
の間の共有か或は非共有のいずれかの相互作用を用い
て、達成することができる。これらの点を、シリカゲル
支持体及び遷移金属キレートを有するDIm6 について
例示する。DIm6 分子は、強塩基性第三級アミン基を
含有する中央コアーを有し、該アミン基は酸性表面と組
み合わさって、N−置換されたイミダゾール末端を残し
て表面から突き出かつ遷移金属中央と組み合わさって酸
素選択性TECを形成する。SiO2 の内部表面DIm
6 の単分子層コーティングの存在は、シリカゲルへの溶
液からのDIm6 の吸収研究によって支持される。イミ
ダゾール基を遷移金属部位に配位させるために利用し得
ることは、TECコーティングを形成した後に、収着研
究により間接的に示される。
【0051】増幅性結合剤が線状(非増幅性)結合剤に
勝る利点は、それらが、単位面積当り小母集団の相互作
用部位だけを保有するにすぎない支持体表面に関して利
用することができることである。立体効果は、TEC配
向を達成するように、末端基を表面から突き出させるの
に好都合である。非増幅性結合剤を共有結合させるため
にカップリング剤を使用する合成法は、Basolo等
がJ.Amer.Chem.Soc.、97、5125
(1975)に記載する方法に基づいて図4に示す。こ
の方法で作った物質の酸素収着容量は、DIm6 を使用
した関連物質に比べて、劣っている。加えて、酸−塩基
相互作用を使用することは、簡単でありかつ副生物を伴
わない。しかし、増幅性結合剤の共有結合は、増幅剤を
表面から成長させるか或は予備形成した増幅剤を表面に
結合させる場合に、利用し得ることに留意すべきであ
る。
【0052】C.遷移元素錯体 TECの機能は、酸素の可逆的選択性結合用の部位をも
たらすことにある。TECの酸素についてのN2 やAr
のような他のガスに勝る選択性は、本発明のTECベー
スの収着剤のO2 選択性を生じさせる。所定の収着剤の
所望の性能は、TEC及びその結合された軸方向塩基の
構造及び組成を、分離すべきガス混合物のO2 濃度に適
合させることに基づくことになる。
【0053】遷移元素錯体(TEC)の定義は、分子酸
素と可逆的及び選択的相互作用を有するそれらの遷移元
素錯体に限定する。図5は、TEC構造及びそれらの成
分の略図を示す。TECがO2 選択性化合物として機能
するためには、3つの成分が必須である:(1)錯体の
中央に配置される遷移金属イオン、(2)遷移金属イオ
ンをキレート化させる多座リガンド、及び(3)遷移金
属イオンに結合される軸方向塩基。軸方向塩基は、図5
に示す通りに、外因的でも、或は図6に示す通りに、内
因的、すなわちリガンド構造の一部でもよい。リガンド
はキレート化(同じ金属イオンに異なる部位を使用して
同時に結合)しないので、リチウムペンタシアノコバル
テート溶媒和物のようなシアノメタレート塩を含まな
い。ポリマーキレート化リガンドを含む。
【0054】本発明のTECに関し、本出願人は、下記
の成分の適当な組合せを特許請求の範囲に記載する:
1)金属イオン:Co(II)、Fe(II)、Ni
(II)、Mn(II)、Ru(II)、Ru(II
I)、Cu(I)、Rh(III)、Cr(II)又は
Pt(II)或はこれらの混合物、2)リガンド:ポル
フィリン、シッフ塩基、ポリアミン、ポリオキソアミ
ド、オキシム、及びそれらの誘導体、及びシクリデン(c
yclidene) ;並びに3)軸方向塩基:ピリジン、イミダ
ゾール、及びそれらの誘導体。好適な実施態様は、下記
の成分の適当な組合せを含む:1)金属イオンとしての
Co(II)、2)(i)リガンドとしての杭垣(picke
t-fence)ポルフィリン及び関連するポルフィリンジアニ
オン、(ii)マレン及び関連するシッフ塩基のような
低分子リガンド、及び(iii)テトラザアヌレンリガ
ンド、並びに3)軸方向塩基としてのN−置換されたイ
ミダゾール及び3−及び/又は4−置換されたピリジン
の軸方向塩基。
【0055】D.基材 基材の機能は、TECを配置する(結合剤を用いて或は
用いないで)、該TECを分配する、及び吸着プロセス
について冷却用放熱子として働く固体支持体となること
にある。基材は、TECに対し、酸素化及び非酸素化の
両方の形態で不活性になるべきである。必要な場合、こ
れらの基準を確実に満足させるために、結合剤を用いる
ことができる。基材は、TEC(及び必要ならば、結合
剤)の単分子層或は薄い多層を被覆して実用的な酸素貯
蔵容量をもたらすために適した形態で利用し得るべきで
ある。加えて、基材表面は、結合剤及び/又はTECを
被覆するために適するべきである。
【0056】 塗被するための2つの別の基材形状を考
える。これらは、小さい粒子或は粒子のクラスター(凸
表面)及び多孔質物質(凹表面)である。各々の場合に
おいて、塗被するのに利用可能な表面積は、特に関心が
ある。300m/gより大きな表面積を有するために
は、細孔容積0.9cm /gについて、130オング
ストロームより小さい細孔直径を有することが必要で
ある。細孔容積0.5cm/gについて、70オング
ストロームより小さい細孔直径を必要とする。更なる
特徴が表面積要求(≧300m/g)に伴うことに留
意すべきである。例えば、結合剤及びTECの寸法は、
多孔質基材の内部コーティングを薄い層に制限する。加
えて、結合剤及びTECを基材の内部領域に輸送するた
めの十分な接近可能な細孔容積を備えることが必要であ
る。
【0057】TECフットプリント167(オングスト
ローム)2 を基準にした計算は、表面積≧300m2
gを実用的な物質について必要とすることを示した。稠
密な球形の小さい粒子基材について表面積≧300m2
/gを達成するには、200オングストロームより小さ
い粒子直径(粒子密度1.0g/cm3 )或は100オ
ングストロームより小さい粒子直径(粒子密度2.0g
/cm3 )を有することが必要である。SiO2 及びA
23 のような通常の密な支持体について、100オ
ングストロームより小さい粒子直径を必要とする。小さ
い密な粒子は、TECの単分子層か或は薄い多層(結合
剤或はルイス塩基含有種がTEC系の成分になることが
できる)のいずれかを被覆するのに適している。小さい
粒子のクラスターを有用な基材として含むことを指摘す
る。
【0058】結合剤を用いてTECコーティングについ
て基材を使用することは、結合剤と基材とが相互作用す
ることを必要とする。同様の相互作用は、酸性表面基
(ルイス或はブレーンステッド)を加入した任意の多孔
質或は非多孔質の小さい粒子基材について得ることがで
きる。通常、結合剤の選定は、基材表面基に依存するこ
とになる。例えば、酸性基を保持する結合剤は、塩基性
基を含有する基材について使用することができる。H−
結合、静電結合、及び共有結合を含むその他の相互作用
もまた利用することができる。多孔質基材或は密な小さ
い粒子基材は、表面が、遷移金属部位と相互作用して酸
素選択性TECコーティング(すなわち、結合剤無し)
をもたらすのに適したルイス塩基を含有する場合に、用
いることができる。
【0059】多孔質及び密な小さい粒子の両方の範疇に
ついての基材の組成物は、下記のような無機(ミネラ
ル)支持体を含む:単一酸化物(SiO2 、Al2
3 、TiO2 );混成酸化物(Al23 −SiO2
ガラス、クレー);カーボン、改質されたカーボン、及
びカーボンフォーム。また、架橋されたポリマー及びコ
ポリマー、マクロ網状樹脂、相分離されたポリマー(例
えば、Nafion、Flemion)、及び「微孔
質」ポリマー(例えば、PTMSP)のような多孔質ポ
リマー組成物も基材として含む。ポリアミド及びポリイ
ミドのような多孔質縮合ポリマーもまた含む。これらの
ポリマー範疇は、結合剤を用いて或は用いないで使用す
ることができる。潜在的軸方向供与体を含有する多孔質
ポリマー及びコポリマー(例えば、ポリビニルピリジン
タイプ或はポリビニルイミダゾールタイプ)或は潜在的
軸方向供与体を供するように容易に改質される基を含有
する多孔質ポリマー及びコポリマーを含む。
【0060】すべての基材は、最小表面積要件(≧30
0m2 /g)に適合する或は結合剤を組み合わせた場合
に、有効な表面積≧300m2 /gを具備する上記の範
疇から特許請求の範囲に記載する。基材は、TEC(必
要ならば、結合剤を使用する)に対して不活性になるべ
きでありかつ適した結合剤及び/又はTECを被覆可能
であるべきである。大きな固体密度を有し、値段が安
く、かつ種々の形態或はサイズで入手し得る基材が好適
である。この好適な基準を満足する例は、SiO2 、A
23 、TiO2 多孔質ガラス、クレー、柱状クレ
ー、カーボン吸着剤を含む。基材に応じて、吸着剤とし
て使用することができる種々の構造が利用可能になる。
構造の例を、括弧内に示す基材の例と共に下記に挙げ
る:多孔質粒子(SiO2 、Al23 );密な小さい
粒子;ビーズ(多孔質ガラス、クレー);ファイバー
(吸着剤カーボン);シート(PTMSPのような「微
孔質」ポリマー);複合材料(セラミックモノリス、柱
状クレー)。
【0061】E.2 選択性収着剤の調製 1.一般的な方法 TECによる基材の被覆は、実際、結合剤を介在させて
或は介在させないで達成することができることに留意す
べきである。結合剤を必要としない例は、カチオン性T
ECを基材表面上のイオン交換可能な単位とイオン交換
させることを含む。加えて、遷移金属キレートと、結合
剤として機能しないルイス塩基との組合せを使用して、
コーティングが非晶質(配向されない)或は結晶性の酸
素選択性収着剤をもたらすことができる。しかし、結合
剤の使用は、一般に、TEC配向を基材表面に対して達
成するようにするのが、好適である。
【0062】図6は、TECを加入する結合剤を基材に
導入するために採用した2つの別の方法を例示する。同
時方法を図7に示し、逐次方法を図8に示す。これらの
方法は、多孔質基材及び非多孔質の小粒子基材に、ルイ
ス塩基/TEC組合せを含むTECを被覆するのに有用
である。基材の前処理が必要であるかもしれない。例え
ば、シリカゲル基材を真空下100℃で数日間乾燥させ
た後に、使用した。シリカ小粒子を100℃/0.02
トルで、乾燥系について圧力の変化が数時間にわたって
観測されなくなるまで、乾燥させた。他の基材は、基材
及び吸着質に適した方法を使用して乾燥或は活性化させ
て吸着された物質を除くべきである。コーティング手順
を、無水溶媒を使用して乾燥した嫌気条件下で行う。溶
媒は、TEC溶解度及びTEC及びその他の成分との相
容性に基づいて選ぶ。逐次方法(下記参照)について
は、結合剤が、TECに比べて実質的に低い溶解度を示
す溶媒を使用するのが望ましい。
【0063】同時コーティング方法は、TEC(或はT
ECプリカーサー)及び結合剤か或は軸方向塩基として
働くことができる更なる成分のいずれかを含有する溶液
によって基材の溶液を形成することを伴う。溶媒除去を
用いて酸素選択性TEC(及び存在するならば結合剤)
の層を支持体表面に付着させる。結合剤及びTECを含
有する固体を、混合溶液を濃縮することによって予備形
成するのが、時には簡便である。この混合固体を、次の
工程で溶媒を使用して基材と一緒にすることができる。
この方法は、結合剤と、TECと、基材とを、適当な溶
媒中で直接混合する方法と区別が認められない。
【0064】逐次コーティング方法を、初期工程で使用
して結合剤の単分子層を支持体表面に付着させる。この
方法は、結合剤と基材との間に有意の相互作用強さが存
在する場合に、好適である。結合剤を基材に、結合剤を
過剰に含有する溶液から吸着させることによって被覆
し、次いで被覆された支持体をろ過によって捕集し、乾
燥させる。TEC成分の導入を、被覆された基材を、T
ECを含有する溶液に、表面からの結合剤の抽出を最少
にする条件下(典型的には周囲温度で数日間)で行い、
次いで溶媒をゆっくり蒸発させる。粒子を捕集する別の
方法が適用可能であり、これらはろ過及び遠心分離を含
む。逐次及び同時の両方の方法において、酸素選択性T
EC被覆された基材を真空下温度25°〜100℃で乾
燥させた後に、収着剤として使用する。
【0065】本発明者等は、増幅性結合剤を使用して、
同時及び逐次ローディング方法によって調製した物質が
同じ性質を示さないことを見出した。例えば、同時法に
基づけば現行物質について、平衡酸素吸収量(mモル/
gで表わす)は大きくなるのに対し、酸素吸収及び解放
速度は、逐次に添加した物質について一層速くなる傾向
にある。これは、組成(TEC含量及び配置)の差異を
反映するものと考えられる。SiO2 基材により同時法
によって調製したサンプルは、酸素選択性TEC単位を
内部或は外部多層として含有しかつこれらは、逐次に調
製したサンプルに比べて、吸収及び解放速度の低下の原
因になるものと考えられる。
【0066】
【実施例】
2.特定の実施態様の例 a)一般的な物質及び手順 試薬は、他に注記しない場合、すべてAldrichか
ら得、必要な場合、標準方法によって精製した。溶媒
は、無水試薬として、Sure/シール容器で購入し
た。メソ−テトラ(α、α、α、α−o−ピバルアミド
フェニル)ポルフィリナトコバルト(II)(Co(T
piv PP)と略す)の調製は、Collmanにより報
告される手順に基づいた。増幅性結合剤の調製を除く合
成手順はすべて、不活性雰囲気条件下で行った。
【0067】示した例において分散させるために使用し
たシリカゲルは、130〜270メッシュ、BET表面
積500m2 /g及び細孔容積0.75cm3 /gを有
する60オングストロームグレードであった。シリカゲ
ルを真空オーブン中で100℃で16時間乾燥させ、次
いでグローブボックスに移した。アサヒ80オングスト
ローム多孔質ガラスを、90℃の過酸化水素を使用して
清浄にし、水ですすぎ、次いで80℃で窒素パージしな
がら乾燥させた後に、真空下で加熱して140℃にし
た。50オングストロームSiO2 小粒子のコロイド状
ゾル(pH=9.0;濃度=〜0.1M SiO2 )を
脱溶媒させることによって、小粒子SiO2 キセロゲル
を調製した。SiO2 小粒子は、キセロゲルを微細な粉
末に粉砕し、次いで100℃/0.02トルで、乾燥系
について圧力の変化が数時間にわたって観測されなくな
るまで、乾燥させることによって調製した。
【0068】いわゆるPARAMデンドリマーを調製す
るために当分野によって記載される一般的な手順を用い
てメタノール中のトリス(2−アミノエチル)アミンに
メタノール中のメチルアセテート6当量を反応させた後
に、メタノール中のN−(2−アミノエチルイミダゾー
ル)6当量を反応させることにより、DIm6 を2工程
で調製した。生成物を、真空下で温度を50℃より低く
保って乾燥させた。薄いフィルムとして記録する生成物
の赤外スペクトルは、1740、1665、1565、
及び1515cm-1におけるシグナルを含有する。
【0069】SiO2 にDIm6 を含浸させることを、
逐次ローディング手順について行い、ここにDIm6
SiO2 について例示する。予備乾燥させたシリカゲル
(0.4995g)を、クロロホルム(10ml)中の
DIm6 (0.235g)により不活性雰囲気下で室温
において処理した。系を24時間攪拌し、次いでろ過に
よって固体が収集された。固体のDIm6 含量は、16
〜18重量%の領域にあり、物理的に吸着されたDIm
6 のCHCl3 による抽出は、都合の良いものではな
い。同様の手順をDPy6 /SiO2 を調製するために
用いてDPy6 20重量%を含有する固体を得た。
【0070】b)増幅性結合剤の例 例1: Co(Tpiv PP)/DIm6 メタノール(5ml)中のDIm6 (0.0228g)
の溶液をCo(TpivPP)(0.1050g)に加
え、次いでメタノールを加えて溶液容積を10mlにし
た。3時間攪拌した後に、溶液をろ過して過剰のCo
(Tpiv PP)を除いた。ろ液をゆっくり蒸発させるこ
とによって濃縮させ、次いで真空下で乾燥させて質量
0.0858gの褐色固体を得た。DIm6 がメタノー
ル中に残り、かつCo(Tpiv PP)だけがろ過によっ
て除かれると仮定すると、固体の組成はCo(Tpiv
P)76重量%に相当する。
【0071】例2: Co(Tpiv PP)/DIm6 クロロホルム(5ml)中のCo(Tpiv PP)(0.
1225g)をクロロホルム(5ml)中のDIm6
(0.0467g)の溶液に加えた。溶液を1時間攪拌
し、次いで溶液を真空下で濃縮乾固させた。使用した試
薬の量に基づけば、固体は、Co(Tpiv PP)72重
量%(0.678mモル/g)を含有する。
【0072】例3: Co(Tpiv PP)/DIm6
SiO2 、同時 クロロホルム(0.5ml)をDIm6 /Co(Tpiv
PP)(47.8mg、組成Co(Tpiv PP)76重
量%)及びシリカゲル(5.6mg)の混合物に加え、
次いで溶媒を一晩ゆっくり蒸発させて紫色固体となっ
た。サンプルを真空下で乾燥させた後に、収着研究し
た。サンプル組成は、SiO2 10重量%に相当する。
【0073】例4: Co(Tpiv PP)/DIm6
SiO2 、同時 クロロホルム(0.5ml)をDIm6 /Co(Tpiv
PP)(20.9mg、組成Co(Tpiv PP)76重
量%)及びシリカゲル(8.7mg)の混合物に加え、
次いで溶媒を一晩ゆっくり蒸発させて紫色固体となっ
た。サンプルを真空下で乾燥させた後に、収着研究し
た。サンプル組成は、SiO2 29重量%に相当する。
【0074】例5: Co(Tpiv PP)/DIm6
多孔質ガラス、同時 クロロホルム(2ml)をDIm6 /Co(Tpiv
P)(31.5mg、組成Co(Tpiv PP)76重量
%)及びアサヒ80オングストローム多孔質片の混合物
に加えた。シールした系を18時間静置させ、次いで溶
媒をゆっくり蒸発させた。得られた固体を真空下で6時
間乾燥させた後に、収着研究した。サンプル組成は、多
孔質ガラス30重量%に相当する。
【0075】例6: Co(Tpiv PP)/DIm6
SiO2 、逐次 ベンゼン(2ml)をDIm6 /SiO2 (0.171
8g、DIm6 18重量%)及びCo(Tpiv PP)
(0.0538g)の混合物に加えた。系をシールし、
次いで内容物を24時間攪拌した。溶媒をゆっくり蒸発
させて紫色固体となった。サンプルを真空下で乾燥させ
た後に、収着研究した。サンプル組成は、Co(Tpiv
PP)24重量%に相当する。
【0076】例7: Co(Tpiv PP)/DPy6
SiO2 、逐次 クロロホルム(2ml)をDPy6 /SiO2 (0.1
010g、DPy6 20重量%)及びCo(Tpiv
P)(0.0538g)の混合物に加えた。系をシール
し、室温で17時間静置させた。溶媒を一晩ゆっくり蒸
発させて紫色固体となった。サンプルを真空下で6時間
乾燥させた後に、収着研究した。サンプル組成は、Co
(Tpiv PP)35重量%に相当する。
【0077】例8: Co(acacen)/DIm6
/SiO2 、逐次 クロロホルム(2ml)をDIm6 /SiO2 (0.1
058g、DIm6 18重量%)及びCo(acace
n)(0.0260g)の混合物に加えた。系をシール
し、室温で2時間静置させ、次いで溶媒を一晩ゆっくり
蒸発させてオレンジ色固体となった。この固体を真空下
で3時間乾燥させた。サンプル組成は、Co(acac
en)20重量%に相当する。
【0078】例9: Co(TPP)/DIm6 /Si
2 、逐次 クロロホルム(2ml)をDIm6 /SiO2 (0.0
319g、DIm6 19重量%)及びCo(TPP)
(1.045g)の混合物に加えた。系をシールし、2
時間静置させ、次いで溶媒をゆっくり蒸発させて紫色固
体となった。この固体を真空下で6時間乾燥させた。サ
ンプル組成は、Co(TPP)77重量%に相当する。
【0079】例10: Co(Tpiv PP)/DIm6
/PTMSP、逐次 PTMSP(36.8g)及びDIm6 /Co(Tpiv
PP)(54.4g)をクロロホルム(5ml)に溶解
し、次いで溶液を3日攪拌した。粘稠な溶液をテフロン
皿にキャストし、表面をガラス皿で覆って溶媒蒸発プロ
セスの速度を遅くした。1日した後に、表面は乾燥して
見えた。サンプルを真空下にゆっくり置いて残留溶媒を
除いた。 c)小粒子の例
【0080】例11: Co(Tpiv PP)/BzIm Co(Tpiv PP)(0.874g)を、クロロホルム
(4ml)中の1−ベンジルイミダゾール(0.024
6g)の攪拌溶液に加え、溶液を攪拌しながら数日にわ
たってゆっくり蒸発させて暗色固体となった。サンプル
を真空下で18.5時間乾燥させた後に、収着試験し
た。この未担持の固体(SiO2 0重量%)を、Si
2 担持したサンプルと比較するために使用した。
【0081】例12: Co(Tpiv PP)/BzIm
/SiO2 1−ベンジルイミダゾール(0.0246g)を、クロ
ロホルム(2ml)中のSiO2 小粒子(0.0305
g)の攪拌懸濁液に加えた。懸濁液を数分間攪拌し、C
o(Tpiv PP)(0.0874g)を加え、溶液を攪
拌しながら数日にわたってゆっくり蒸発させて暗色固体
となった。サンプルを真空下で22時間乾燥させた後
に、収着試験した。サンプル組成は、SiO2 8重量%
に相当する。
【0082】例13: Co(Tpiv PP)/BzIm
/SiO2 1−ベンジルイミダゾール(0.0246g)を、クロ
ロホルム(2ml)中のSiO2 小粒子(0.0305
g)の攪拌懸濁液に加えた。懸濁液を数分間攪拌し、C
o(Tpiv PP)(0.0874g)を加え、反応容器
に蓋をし、混合物を1.5時間攪拌させた。次いで、容
器の蓋を取り、溶媒を数週にわたって蒸発させて暗色固
体となった。固体を粉砕し、次いで真空下で10時間乾
燥させた後に、収着試験した。サンプル組成は、SiO
2 21重量%に相当する。
【0083】例14: Co(マレン)/Me2 Im/
SiO2 クロロホルム(15ml)を、Co(マレン)(0.3
254g)と、Me2Im(0.2234g)と、Si
2 (0.5020g)との混合物に加え、次いで溶媒
を蒸発させた。サンプルが乾燥して見えるようになった
時に、更にクロロホルム(10ml)を加え、ゆっくり
した蒸発を起きさせた。固体を真空下で乾燥させた後
に、収着研究した。サンプル組成は、Co(マレン)3
1重量%に相当する。
【0084】例15: Co(TPP)/Me2 Im/
SiO2 クロロホルム(15ml)を、Co(TPP)(0.4
032g)と、Me2Im(0.1740g)と、Si
2 (0.5098g)との混合物に加え、次いで溶媒
を蒸発させた。サンプルが乾燥して見えるようになった
時に、更にクロロホルム(10ml)を加え、ゆっくり
した蒸発を起こさせた。固体を真空下で乾燥させた後
に、収着研究した。サンプル組成は、Co(TPP)3
7重量%に相当する。
【0085】例16: Co(Tpiv PP)/BzIm
/PTMSP PTMSP(0.10g)を、クロロホルム(15m
l)に2時間攪拌しながら溶解した。Co(Tpiv
P)(0.10g)及びBzIm(0.027g)を含
有する混合物を、クロロホルム(5ml)に溶解し、次
いで2つの溶液を混合した。一緒にした溶液をテフロン
皿にキャストし、サンプルを覆って蒸発速度を遅くし
た。乾燥した際に、サンプルを真空下にゆっくり置いて
残留する揮発性成分を除いた。紫色膜を収着研究用に使
用した。
【0086】例17: Co(Tpiv PP)/MeIm
/PTMSP PTMSP(0.30g)を、クロロホルム(15m
l)に3時間攪拌しながら溶解した。クロロホルム(5
ml)中のCo(Tpiv PP)(0.25g)をポリマ
ー溶液に加え、次いでMeIm(0.1ml)を注射器
によって加えた。一緒にした溶液をテフロン皿にキャス
トし、サンプルを覆って蒸発速度を遅くした。乾燥した
際に、サンプルを真空下にゆっくり置いて残留する揮発
性成分を除いた。紫色膜を収着研究用に使用した。
【0087】F.ガス分離用途 1.一般 本発明の主題である担持されたTEC収着剤は、ガス分
離用途用に有用である。このタイプの平衡酸素選択性収
着剤は、酸素−窒素含有混合物(例えば、空気)のバル
ク分離用に使用することができる、或は低純度窒素或は
粗製アルゴンからの酸素除去のような精製用に使用する
ことができる。物質及び/又は条件を、酸素選択性TE
C部位の性質に基づく特定の用途に適合させるべきであ
る。空気のバルク分離について、採用する作業条件下で
の酸素親和力(P50(O2 )と表わされることがよくあ
る)は、有意の酸素結合が起きるように、供給中の酸素
分圧と同様にすべきである。TEC部位の酸素親和力
は、デオキシ形態(赤道状及び軸状)の遷移金属イオン
と相互作用する供与体(リガンド)、選定する遷移金属
イオン、酸素相互作用部位の付近の構造状の効果と、条
件(例えば、温度)との関数である。各々の構造状の成
分の選定は、溶液及び固体状態研究から利用し得るデー
タに基づいて直接に或は類推及び含蓄により推定するこ
とができる。
【0088】2.収着性能の例 酸素、窒素、及びアルゴンについての収着データを、純
ガスによる重力法を用いて得た。収着実験は、他に記述
しない場合、27℃で行った。
【0089】例18: Co(Tpiv PP)/DIM6
/SiO2 、同時、SiO2 29重量%、Co(Tpiv
PP)58重量%(0.54mモル/g) 収着研究は、この物質が平衡において酸素選択性である
ことを示した。平衡及び速度データを、それぞれ表1及
び2に示す。2000トルまでの酸素吸収は、5分後に
98%完成し、かつ2000トルからの解放は、30分
以内に95%完成する。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】
【0092】例19: Co(Tpiv PP)/DIM6
/SiO2 、同時、SiO2 29重量%、Co(Tpiv
PP)68重量%(0.637mモル/g) 収着研究は、この物質が平衡において酸素選択性である
ことを示した。平衡及び速度データを、それぞれ表3及
び4に示す。1000トルまでの酸素吸収は、15分後
に95%完成し、かつ1000トルからの解放は、60
分以内に85%完成する。TEC部位の利用率は、Si
2 含量の一層多いサンプル(例18)に比べて劣る。
【0093】
【表3】
【0094】
【表4】
【0095】例20: Co(Tpiv PP)/DIm
6 、Co(Tpiv PP)76重量%(0.711mモル
/g) 収着研究は、この物質が平衡において酸素選択性である
ことを示した。平衡及び速度データを、それぞれ表5及
び6に示す。1000トルまでの酸素吸収は、30分後
に87%完成し、かつ1000トルからの解放は、12
0分後に73%完成する。サンプルは、担持されたサン
プル(例18及び19を参照)に比べて大きな酸素ロー
ディングを示すが、吸収及び解放速度は、極めてのろ
い。これらののろい速度は、薄い担持された層が必要で
あることを立証する。
【0096】
【表5】
【0097】
【表6】
【0098】例21: Co(Tpiv PP)/DIm6
/SiO2 、逐次、Co(Tpiv PP)23.8重量%
(0.293mモル/g) 収着研究は、この物質が平衡において酸素選択性である
ことを示した。平衡及び速度データを、それぞれ表7及
び8に示す。1000トルまでの酸素吸収は、1分後に
93%完成し、かつ1000トルからの解放は、2分後
に95%完成する。観測された速度は、同時法を使用し
て調製したサンプル(例18、19及び20を参照)に
比べて速いが、平衡酸素ローディングは、一層小さい
(TEC含量が一層少ないことを反映する)。速い速度
は、TECコーティングを薄い配向された層中に組織化
させたことを証明する。
【0099】
【表7】
【0100】
【表8】
【0101】例22: Co(Tpiv PP)/DPy6
/SiO2 、逐次、Co(Tpiv PP)34.8重量%
(0.326mモル/g) 収着研究は、この物質が平衡において酸素選択性である
ことを示した。平衡及び速度データを、それぞれ表9及
び10に示す。1000トルまでの酸素吸収は、1分後
に93%完成し、かつ1000トルからの解放は、2分
後に98%完成する。観測された速度は、同時法を使用
して調製したサンプル(例18、19及び20を参照)
に比べて速くかつDIm6 を含有する関連するサンプル
と同様であるが、TEC部位についての酸素結合平衡定
数は、DIm6 物質(例21を参照)に比べて一層高い
圧力にシフトされる。
【0102】
【表9】
【0103】
【表10】
【0104】例23: Co(Tpiv PP)/BzIm
/密な50オングストロームSiO2、小粒子、SiO2
21重量% 本例は、優れた機能をするTEC担持された小粒子サン
プルについて記載する。そのサンプルは、SiO2 21
重量%を使用した直径50オングストロームのSiO2
小粒子上のCo(Tpiv PP)/BzImコーティング
で構成される。このサンプルについての収着挙動は、大
きなO2 ローディング、速い吸収及び解放速度、並びに
窒素に勝る酸素についての高い選択性を特徴とする。等
温データを表11に示す。1000トルまでのO2 の吸
収は、5分後に97%完成し、かつ1000トルからの
2 解放は、15分で95%完成する。このサンプルに
ついてのO2 ローディング対時間データを表12に示
す。
【0105】
【表11】
【0106】
【表12】
【0107】例24: Co(Tpiv PP)/BzIm
/密な50オングストロームSiO2、小粒子、SiO2
8重量% 本例は、小粒子支持体上にCo(Tpiv PP)/BzI
mコーティングの薄い層を使用することの利点を示す。
この実験では、2種のコーティング成分Co(Tpiv
P)及びBzImを同じ量で含有するが、SiO2 を異
なる量で含有する2つのサンプルを調製し、各々のサン
プルについて異なる厚さのTECコーティングを生じ
た。第一サンプルは、SiO2 8重量%で構成され、S
iO2 21重量%で構成される第二サンプル(例23を
参照)に比べて厚いTECコーティングを有していた。
SiO2 8重量%サンプル(厚いコーティング)は、S
iO2 21重量%サンプル(薄いコーティング)に比べ
て小さいO2 ローディングを示す。SiO2 8重量%に
ついてのローディングデータを表13に示す。このサン
プルについて観測される一層小さいローディングは、お
そらく一層厚いコーティングによって付与される拡散制
限によりTECのO2 への接近可能性が劣ることの結果
である。この主張は、また、SiO2 8重量%サンプル
について観測される速度が、21重量%サンプルに比べ
て小さいことによって証明される。これらの2つのサン
プルの比較(表14)は、SiO2 8重量%サンプルに
ついて、1000トルまでのO2 の吸収は、5分後に8
3%完成するだけであるが、21重量%サンプルについ
て、97%完成することを示す。1000トルからのO
2解放速度は、同様の傾向に従う:解放プロセスは、S
iO2 8重量%サンプルについて、20分後に82%完
成するだけであるが、21重量%サンプルについて、9
5%完成する。このサンプルについてのO2 ローディン
グ対時間データを表15に挙げる。
【0108】
【表13】
【0109】
【表14】
【0110】
【表15】
【0111】例25: 未担持のCo(Tpiv PP)/
BzIm 本例は、小粒子支持体を、TEC性能を向上させる際に
使用することの利点を例示する。この実験では、3つの
サンプルの収着挙動を比較した:1)SiO221重量
%を使用したCo(Tpiv PP)/BzIm/SiO2
サンプル(例23を参照)、2)SiO2 8重量%を使
用したCo(Tpiv PP)/BzIm/SiO2 サンプ
ル(例24を参照)、及び3)担持させなかったCo
(Tpiv PP)/BzImサンプル。3つのサンプルに
ついてのO2 等温式の比較は、SiO2 8重量%支持体
を使用して、Co(Tpiv PP)のローディングは改良
されないことを例示する。しかし、SiO2 21重量%
レベルにおいて、ローディングの相当の向上が見られる
ことができる。未担持のBzIm/Co(Tpiv PP)
サンプルについての収着データを表16に挙げる。Co
(Tpiv PP)の利用パーセントの向上は、小粒子支持
体を使用することによって達成することができる。Co
(Tpiv PP)の利用パーセントは、表17に示す通り
に、未担持のサンプルの24%から、SiO2 21重量
%のサンプルの71%に増大した。最後に、Co(T
piv PP)/BzImのO2 吸収及び解放速度の向上
は、小粒子支持体を使用することによって達成すること
ができる。O2 の吸収及び解放は、表18に示す通り
に、Co(Tpiv PP)/BzImサンプルについての
ろいが、SiO2 8及び21重量%サンプルについて増
大する。未担持のサンプルについてのO2 ローディング
対時間データを表19に挙げる。
【0112】
【表16】
【0113】
【表17】
【0114】
【表18】
【0115】
【表19】
【0116】発明の細部において、種々の変更を、特許
請求の範囲に記載する通りの発明の範囲から逸脱しない
でなし得ることは理解されるものと思う。 1.組成 担持されたTECの組成は、支持体、すなわち組成及び
構造、TEC;及び使用するならば結合剤或は外因的ル
イス塩基を置換することによって変えることができる。
支持体を選定するための基準は、主に表面積に基づく。
TECの範囲は、溶液か或は固体のいずれかの実施態様
において酸素と可逆的に相互作用するそのような物質を
すべて含む。種々の変更及び変更態様は、発明のTEC
において使用する金属イオン、リガンド及び軸方向塩基
に関してなし得ることは理解されるものと思う。Cr
(II)或はPt(II)及び酸素と可逆的に反応する
ことができるその他の遷移金属イオンを使用する収着剤
を使用することができる。同様に、酸素−イオウ−含有
複素環、エーテル、チオエーテル或はアミンのような軸
方向塩基を、前述したもの加えて、使用することができ
る。
【0117】TECの範囲は、五座或は四座系のような
キレート化リガンドに基づくTECを含む。担持された
TECについての適用条件下で、遷移元素部位は、酸素
の不存在において、5配位状態で存在すべきである。四
座リガンドに基づくTECについて、これは、支持体表
面、結合剤から誘導することができる、或は追加の成分
の部分になることができるルイス塩基を使用して軸方向
の意味で配位することによって簡便に達成される。
【0118】2.調製 TEC被覆基材の調製は、粒子スラリーの溶媒蒸発及び
多孔質の可溶性ポリマーに基づく物質についてのキャス
ティング法を含む多数の方法によって行われてきた。不
溶性基材について、ろ過及び遠心分離を含むその他の分
離手順が適用可能である。加えて、酸素選択性コーティ
ング物質を含有する溶液を、基材を収容する床を通過さ
せるカラムベースのローディング法を含むべきである。
化学蒸着のようなその他のコーティング法もまた含むべ
きである(TEC及び/又はその他の成分について)。
【0119】3.条件及び応用 前述した通りに、酸素選択性収着剤は、バルク分離か或
は精製プロセスのいずれかに適用することができる。こ
れらのプロセスについて採用する条件は、重要な変数で
ある。選択性の基準は、負のエンタルピーを有する平衡
プロセスであるので、異なる温度における作業を用いて
性能特性を特定の用途に適合させることができる。加え
て、酸素の収着及び解放は、圧力(分圧)か或は温度の
いずれかの変化に応じることになる。作業条件に加え
て、構造上の変法を使用して望ましい酸素親和力(P50
(O2 ))、酸素化エンタルピー(△H(O2 ))、並
びにTEC及び軸方向塩基(ルイス塩基)の性質の変化
を含む吸収/解放速度をもたらすことができる。
【0120】小粒子基材をベースにした担持させたTE
Cは、多数の方法で使用することができる。小粒子状に
担持させたTECの用途は、拡張して熱交換器表面に結
合されたアセンブリーを含むことができ或は圧縮して多
孔質ポリマーの中に入れることができる。加えて、TE
C被覆小粒子のアセンブリーは、膜ガス分離プロセスに
適用することができる。可能な構造は、密な或は微孔質
のポリマーマトリックス中に埋め込んだTEC被覆小粒
子を含む。TEC被覆小粒子をベースにした微孔質膜
は、選択的表面拡散により高い酸素透過選択性を示すこ
とが予期される。透過選択性は、フリー細孔直径(平均
粒径及び分布の関数)、TEC部位の間隔、酸素の表面
拡散係数、及びTECコーティングの酸素相互作用特性
(部位吸収及び解放速度、エネルギー論)を含む多数の
要因に依存することになる。
【0121】この点まで、担持させたTECを使用する
ことを、酸素選択性を利用するために記載してきた。し
かし、別のTECを使用することは、別の小分子分離に
ついてのベーシスになることができる。それらを達成す
るための最小の性能基準及び方法は、同じままである
が、TEC成分は、溶液或は固体状態実施態様における
所望の分離に適した例に替えるべきである。発明は、高
い利用率及び収着速度の能力のある、担持させたTEC
を固相で加入した極めて望ましい酸素選択性収着剤を提
供する。これより、発明の収着剤は、実用的な商業作業
用に極めて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】三官能価コアーを例示する、一般的な増幅性結
合剤の略図であり、3つの枝分れの各々が2単位にな
る。
【図2】DPy6 及びDIm6 結合剤の分子構造の略図
である。
【図3】増幅性結合剤を支持用基材の表面に対して配向
させることの略図である。
【図4】TEC改質シリカ表面の合成の略図である。
【図5】TEC構造の略図であり、外因的軸方向塩基を
有する四座リガンドである。
【図6】TEC構造の略図であり、五座リガンドであ
る。
【図7】結合剤及びTECを基材の表面に導入すること
の略図であり、同時ローディングを表わす。
【図8】結合剤及びTECを基材の表面に導入すること
の略図であり、逐次ローディングを表わす。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポーラ・チン・スティーブンソン アメリカ合衆国ニューヨーク州クラレン ス・センター、トナワンダ・クリーク・ ロード9335エイ (72)発明者 フランク・ノタロー アメリカ合衆国ニューヨーク州アマス ト、ハークロフト・コート18 (56)参考文献 特開 昭53−27676(JP,A) 特開 平1−180840(JP,A) 特開 平5−103980(JP,A) 特開 昭61−216738(JP,A) 特開 昭55−54307(JP,A) 特開 昭50−122583(JP,A) 特開 平6−73078(JP,A) 特開 平6−55061(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 20/00 - 20/34

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)遷移金属イオンを中に埋め込ませ
    かつ軸方向の塩基合するキレート化リガンドを含
    み、固相でありかつ平衡酸素選択性であり、酸素と周囲
    温度で又は周囲温度近くで可逆的に反応することができ
    る遷移金属錯体;及び (b)非ゼオライト系の結晶性或は非結晶性固体を含む
    高表面積基材 を含む酸素選択性収着剤であって、固相の遷移金属錯体
    は基材上に担持され、該遷移金属錯体は実質的に均一に
    間隔を開けて配置され、埋め込ませた遷移金属イオン
    は、ガス流を酸素選択性収着剤に接触させる際に、酸素
    含有ガス流に近づくことができ、それにより該収着剤は
    酸素についての高い選択性を有する、酸素ローディング
    容量が0.3mモル/収着剤1グラムより大きく、かつ
    酸素収着吸収速度が酸素0.3mモル/収着剤1グラム
    /分より大きい、酸素含有ガス混合物から酸素を分離す
    ることができる酸素選択性収着剤。
  2. 【請求項2】 前記基材と相互作用するための少なくと
    も1つの部位及び前記遷移金属錯体と相互作用するため
    の少なくとも1つの部位を有する結合剤を含み、該遷移
    金属錯体が該結合剤を介して該基材上に単分子層として
    分散される請求項1の酸素選択性収着剤。
  3. 【請求項3】 前記遷移金属錯体が、(1)Co(I
    I)、Fe(II)、Ni(II)、Mn(II)、R
    u(II)、Ru(III)、Cu(I)、Rh(II
    I)、Cr(II)及びPt(II)の群から選ぶ少な
    くとも一種の金属イオン;(2)ポルフィリン、シッフ
    塩基、ポリアミン、ポリオキソアミド、オキシム、これ
    らの誘導体及びシクリデンの群から選ぶ少なくとも一種
    のキレート化リガンド;並びに(3)窒素複素環、イオ
    ウ複素環、酸素複素環、エーテル、チオエーテル、アミ
    ン及びこれらの誘導体の群から選ぶ少なくとも一種の軸
    方向の塩基を含む請求項1又は2の酸素選択性収着剤。
  4. 【請求項4】 (1)前記遷移金属イオンがコバルト
    (II)を遷移金属イオンとして含み、(2)前記キレ
    ート化リガンドが(i)杭垣ポルフィリン及び/又は関
    連するポルフィリンジアニオン;(ii)低分子マレ
    ン、サレン及び/又は関連するシッフ塩基;並びに(i
    ii)テトラアザアヌレンの群から選ぶ少なくとも一種
    であり;(3)前記軸方向の塩基がN−置換されたイミ
    ダゾール或は3−及び/又は4−置換されたピリジンを
    含む請求項3の酸素選択性収着剤。
  5. 【請求項5】 前記遷移金属イオンがコバルト(II)
    を含む請求項1、2又は3の酸素選択性収着剤。
  6. 【請求項6】 前記キレート化リガンドが杭垣ポルフィ
    リン及び/又は関連するポルフィリンジアニオンを含む
    請求項1、2、3、4又は5の酸素選択性収着剤。
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