JP3194918B2 - 無洗米製造装置 - Google Patents

無洗米製造装置

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JP3194918B2 JP29827699A JP29827699A JP3194918B2 JP 3194918 B2 JP3194918 B2 JP 3194918B2 JP 29827699 A JP29827699 A JP 29827699A JP 29827699 A JP29827699 A JP 29827699A JP 3194918 B2 JP3194918 B2 JP 3194918B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無洗米製造装置に係
り、特に、炊飯に先立つ洗米を必要とせず、水を加える
だけで炊飯することができ、しかも保存性の良い、所謂
“無洗米”を製造する無洗米製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に無洗米製造装置(湿式の無洗米製
造装置)においては、例えば、研米部を備えており、研
米部において原料たる精白米(以下、「原料白米」とい
う)を研ぎ水と共に攪拌して研米処理し、アリウロン残
留物(玄米の糠層の最下層であるアリウロン層(糊粉
層)に含まれていた油脂や蛋白質や糖質などから成る極
めて粘度の高い半液体状の混合物)等の被除去物を精白
米表面から遊離させて研ぎ水に溶解した状態にする。さ
らに、この無洗米製造装置は脱水部及び乾燥部を備えて
おり、研米処理が終了して研米部から供給された精白米
を脱水部において脱水した後に、脱水部から供給された
精白米を乾燥部において乾燥することで、無洗米(乾燥
部において乾燥された後の精白米)を製造する。
【0003】ここで、一般に、原料白米の水分含有率
(通常、14重量%から15重量%程度)に対する無洗
米の水分含有率の増加分はプラス0.5重量%以内であ
ることが好ましく、しかも、無洗米の水分含有率は原料
白米と同じく14重量%から15重量%の範囲内である
ことが好ましい。
【0004】なぜなら、原料白米の水分含有率に対する
無洗米の水分含有率の増加分がプラス0.5重量%を越
えるのは、研米部における研米時の精白米にアリウロン
残留物等を含んで汚れた研ぎ水(以下、「研ぎ汁」とい
う)が多く含浸したためであり、このように研ぎ汁が多
く含浸した無洗米は食味が低下する。
【0005】また、無洗米の水分含有率が14重量%未
満であると、無洗米の表層部に亀裂が発生し易くなり、
炊飯時に亀裂から多量の水が浸入することによって不均
等に膨張したり、亀裂から澱粉粒が多量に溶出したりし
て、舌ざわりの悪い極めて食味の劣る米飯となる。
【0006】一方、無洗米の水分含有率が15重量%を
越えると、カビや腐敗を招き易くなって、保存性が悪く
なる。
【0007】しかしながら、上述の如き無洗米製造装置
では、乾燥部における乾燥度合が乾燥部における雰囲気
の温度や湿度及び精白米の流量により変動するため、無
洗米の水分含有率を調整するのは困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解消するためになされたもので、食味が良くかつ保存性
が良好な無洗米を製造できる無洗米製造装置を得ること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の無洗米
製造装置は、精白米を研ぎ水と共に攪拌して研米処理す
る研米部と、前記研米部から供給された精白米を脱水す
る脱水部と、大気を加熱して温風を発生させることで前
記脱水部から供給された精白米を回転させつつ前記温風
によって乾燥する乾燥部と、を備え、無洗米を製造する
無洗米製造装置において、前記乾燥部によって乾燥され
た精白米の水分含有率を検出する検出手段と、前記検出
手段によって検出された精白米の水分含有率に基づい
て、前記研米部での研米処理速度、前記研ぎ水の注ぎ
量、前記大気の温度、前記大気の湿度、前記温風の流量
及び前記乾燥部での精白米の回転速度の少なくとも1つ
を調整して無洗米の水分含有率を調整する制御手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0010】請求項1に記載の無洗米製造装置によれ
ば、精白米は、研米部において研ぎ水と共に攪拌されて
研がれ、精白米の表面が摩擦され、アリウロン残留物等
の被除去物が精白米表面から遊離して研ぎ水に溶解した
状態となる。研がれた精白米は、脱水部に供給されて研
ぎ水と共に脱水され、脱水された精白米は乾燥部に供給
される。乾燥部では大気が加熱されて温風が発生されて
おり、乾燥部に供給された精白米が回転されつつ温風に
よって乾燥されることにより、無洗米となる。
【0011】ここで、請求項1に記載の無洗米製造装置
では、検出手段は、乾燥部によって乾燥された精白米
(無洗米)の水分含有率を検出し、この検出された精白
米の水分含有率に基づいて、制御手段が、研米部での研
米処理速度、研ぎ水の注ぎ量、大気の温度、大気の湿
度、温風の流量及び乾燥部での精白米の回転速度の少な
くとも1つを調整することにより、無洗米の水分含有率
を調整する。
【0012】したがって、無洗米の水分含有率を14重
量%から15重量%の範囲内に仕上げることができるた
め、無洗米の表層部に亀裂が発生することを防止して食
味を良くすることができると共に、カビや腐敗の発生を
防止して保存性を良好にすることができる。
【0013】請求項2に記載の無洗米製造装置は、精白
米を研ぎ水と共に攪拌して研米処理する研米部と、前記
研米部から供給された精白米を脱水する脱水部と、大気
を加熱して温風を発生させることで前記脱水部から供給
された精白米を回転させつつ前記温風によって乾燥する
乾燥部と、を備え、無洗米を製造する無洗米製造装置に
おいて、前記研米部に供給する精白米及び前記乾燥部に
よって乾燥された精白米の水分含有率を検出する検出手
段と、前記検出手段によって検出された精白米の水分含
有率に基づいて、前記研米部での研米処理速度、前記研
ぎ水の注ぎ量、前記大気の温度、前記大気の湿度、前記
温風の温度、前記温風の湿度、前記温風の流量及び前記
乾燥部での精白米の回転速度の少なくとも1つを調整し
て無洗米の水分含有率を調整する制御手段と、を備えた
ことを特徴としている。
【0014】請求項2に記載の無洗米製造装置によれ
ば、精白米は、研米部において研ぎ水と共に攪拌されて
研がれ、精白米の表面が摩擦され、アリウロン残留物等
の被除去物が精白米表面から遊離して研ぎ水に溶解した
状態となる。研がれた精白米は、脱水部に供給されて研
ぎ水と共に脱水され、脱水された精白米は乾燥部に供給
される。乾燥部では大気が加熱されて温風が発生されて
おり、乾燥部に供給された精白米が回転されつつ温風に
よって乾燥されることにより、無洗米となる。
【0015】ここで、請求項2に記載の無洗米製造装置
では、検出手段は、研米部に供給する精白米(原料白
米)及び乾燥部によって乾燥された精白米(無洗米)の
水分含有率を検出し、この検出された精白米の水分含有
率に基づいて、制御手段が、研米部での研米処理速度、
研ぎ水の注ぎ量、大気の温度、大気の湿度、温風の温
度、温風の湿度、温風の流量及び乾燥部での精白米の回
転速度の少なくとも1つを調整することにより、無洗米
の水分含有率を調整する。
【0016】したがって、原料白米の水分含有率(通
常、14重量%から15重量%程度)に対する無洗米の
水分含有率の増加分をプラス0.5重量%以内に仕上げ
ることができ、研米部における研米時の精白米にアリウ
ロン残留物等を含んで汚れた研ぎ水(研ぎ汁)が含浸す
ることを抑制して無洗米の食味を良くすることができ
る。
【0017】また、無洗米の水分含有率を14重量%か
ら15重量%の範囲内に仕上げることができるため、無
洗米の表層部に亀裂が発生することを防止して食味を良
くすることができると共に、カビや腐敗の発生を防止し
て保存性を良好にすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。
【0019】図1に示すように、本実施の形態に係る無
洗米製造装置の機枠15は、その内側に上取付台17及
び下取付台19が平行に架設されており、外側にカバー
11が設けられている。
【0020】この無洗米製造装置の研米部10は、図2
にも示す如く、機枠15内上位に配置されており、筒状
の研米筒18を備えている。研米筒18は中心軸が垂設
されると共に、頭部を上取付台17に固定されている。
【0021】研米筒18下部の側壁には研米筒18内部
と連通する精白米の供給口12が形成されており、これ
に、機枠15上方に開放されたホッパー30から供給さ
れた精白米(以下、「原料白米」という)を搬送するス
クリューフィーダ32が臨設されている。34はスクリ
ューフィーダ32の供給モータである。
【0022】ホッパー30には、検出手段としての自動
水分計16が設けられている。自動水分計16は、原料
白米の水分含有率を検出するものであり、後述の制御装
置86に接続されている。なお、自動水分計16として
は、非破砕形(例えば、高周波抵抗式または誘電率式)
のものが好ましい。
【0023】研米筒18の内部には、上部が研米筒18
頭部の開口から突出した回転軸23の下部が収納されて
いる。回転軸23の上部は上取付台17に取り付けられ
た軸受け27に回転可能に軸支されている。この回転軸
23の軸受け27から突出した部分にはプーリ29が固
定されており、このプーリ29にはベルト31を介して
研米モータ24の回転軸に固定されたプーリ33に連結
されている。
【0024】研米筒18内における回転軸23の下側の
外周には研米筒18の下部に供給された精白米を下から
上に搬送するスクリュー羽根20aが形成されて揚穀螺
旋26が構成されている。研米筒18の揚穀螺旋26を
囲う部分は円筒状に形成され、揚穀螺旋26と研米筒1
8との間に揚穀室25が形成されている。また、研米筒
18内における回転軸23の上側の外周には、回転軸2
3の軸線(回転中心)と平行に複数の板状突条20bが
回転軸23を中心に放射状に形成されて研米ロール20
が構成されており、研米ロール20は軸線(回転中心)
が縦中心線Aと平行に垂設されている。研米筒18の研
米ロール20を囲う部分は、精白米に抵抗を与えて攪拌
すべく側面が多角形(例えば16角形)の筒状に形成さ
れており、これにより、研米ロール20と研米筒18と
の間に研米室21が形成されている。
【0025】回転軸23の中心には、その上端から突条
20b形成部上側にわたって、研米部10の外部から研
ぎ水を供給するための給水穴28が形成されている。こ
の給水穴28は、研米ロール20の突条20b形成部の
上側に、上述した研米室21に臨むように放射状に形成
された複数の注水口22aに連通している。回転軸23
の上端は、回転部である回転軸23と固定部である配管
37とを密封した状態で連結する連結器35を介して給
水タンク(図示せず)に接続されており、これにより給
水穴28は、配管37を介して給水タンク(図示せず)
に接続されている。このため、研米部10の頭部に設け
られた給水穴28から注水口22aを介して研米室21
に研ぎ水が注がれる。
【0026】なお、本発明では研米部10頭部から研ぎ
水を注げばよいので、給水穴28は研米筒18頭部の側
壁を貫通し、またはその近傍の軸受け27等を貫通して
穿設してもよい。
【0027】研米筒18下部の底壁にはアリウロン残留
物を含有する汚れた研ぎ水(研ぎ汁)を排水する複数の
孔が穿設された排水口18aが形成されている。
【0028】研米筒18の頭部(研米部10の頭部)に
は、研米筒18の内部の研米室21に連通し、かつ研米
処理された精白米を排出するための排出口18bが形成
されている。この排出口18bには、通常状態で排出口
18bを閉鎖し、所定値以上の圧力が作用したときにそ
の作用した圧力に応じた開度で排出口18bを開口する
圧力弁18cが開閉可能に設けられている。この圧力弁
18cは、開弁する圧力を任意に調整することができる
ようになっている。
【0029】研米筒18の頭部には、排出口18b及び
圧力弁18cを被うように、研米筒18に沿って鉛直方
向に垂設された排出樋39の一端部が固定されている。
排出樋39から排出された研米処理が終了した精白米
は、脱水部38に供給される。
【0030】また、排出樋39の下端部には、研米部1
0の排水口18aから排出された研ぎ水を後記脱水外筒
44の外側に設けられた後記外郭筒36内に流下させ
て、後記脱水室55内に流下しないようにするための排
水樋40が、傾斜した状態で取り付けられている。
【0031】脱水部38は、機枠15内の中位に配設さ
れており、軸線(回転中心)が縦垂直線A上に立設され
た遠心脱水筒43と、遠心脱水筒43を囲うように立設
された外郭筒36から構成されている。遠心脱水筒43
は、脱水内筒56と上部が開口した脱水外筒44とから
なり、脱水内筒56と脱水外筒44との間に上部が開口
した脱水室55が形成されている。
【0032】脱水内筒56は、周面に多数の噴風孔56
aが形成され、更にその周面に精白米を下降させるスク
リュー羽根54が張設されている。脱水室55の上端に
は、研米部10で研米された精白米が供給されるよう
に、研米部10の排出樋39の下端が挿入されている。
【0033】脱水内筒56は、上端板58aと下端板5
8bとにより両端閉口状態で主軸46に嵌着されてお
り、主軸46は、軸線(回転中心)が縦中心線A上に立
設されている。主軸46は、後記円筒軸44c及び円筒
軸66bを介在して下取付台19上の軸受台70に回転
自在に軸支されている。主軸46はベルト48を介して
モータ50のプーリに連結されている。
【0034】主軸46は、中空軸で、上端が上端板58
aにより閉口され、下端が開口されて吸気口となってい
る。脱水内筒56内における主軸46の周面には複数の
噴風口46aが形成されており、主軸46と脱水内筒5
6との間には噴風室45が形成されている。なお、主軸
46の下端開口(吸気口)には、ブロワの送風口を連通
させてもよい。
【0035】脱水外筒44は、周面に多数の排水・排風
用の排出孔44aが形成され、その下端周面の複数箇所
に精白米の排出口44bが形成されている。脱水外筒4
4の下端には、円筒軸44cが固定されている。円筒軸
44cは、主軸46を囲う状態で後記円筒軸66bを介
在して下取付台19上の軸受台70に回転自在に軸支さ
れている。円筒軸44cはベルト52を介してモータ5
0のプーリに連結されている。
【0036】外郭筒36は、上端が開口した筒状に形成
され、下端が後記乾燥筒62の天板63上に固定されお
り、下端側面に排水・排気用の排出管60が連結されて
いる。脱水された精白米は、精白米の排出口44bから
排出されて乾燥部61に供給される。
【0037】乾燥部61は、機枠15内の下位で前記脱
水部38の真下に配設されており、軸線(回転中心)が
縦中心線A上に立設された乾燥円盤66と、該乾燥円盤
66を囲うべく立設された乾燥筒62とからなってい
る。
【0038】乾燥円盤66は、平面部に多数の通風孔6
6aが形成され、中央下部に円筒軸66bが形成されて
いる。円筒軸66bは、円筒軸44cを囲う状態で下取
付台19上に固定された軸受台70に回転自在に軸支さ
れている。円筒軸66bはチェーン80を介してモータ
82のスプロケットに連結されている。
【0039】乾燥筒62は、下端を下取付台19上に固
定されており、その天板63には複数の通風窓62aが
形成されている。乾燥円盤66と天板63との間に乾燥
室61aが形成され、乾燥円盤66と下取付台19との
間に吸引室61bが形成されている。
【0040】乾燥室61aは、前記脱水部38の排出口
44bと連通しており、排出口44bから排出された精
白米が乾燥円盤66の回転により中心側から徐々に外周
側に移行されるべく、前記脱水外筒44の接線方向に沿
って複数の案内板72が設けられている。この案内板7
2は、乾燥円盤66の表面に軽く接触した状態で、天板
63に取付けられている。乾燥室61aの案内板72に
対応する乾燥筒62の側面には、乾燥処理が終了した精
白米(無洗米)を排出するための排出樋74が設けられ
ている。
【0041】排出樋74には、検出手段としての自動水
分計76が設けられている。自動水分計76は、無洗米
の水分含有率を検出するものであり、後述の制御装置8
6に接続されている。なお、自動水分計76としては、
非破砕形(例えば、高周波抵抗式または誘電率式)のも
のが好ましい。
【0042】吸引室61bには、軸受台70を囲う状態
で切頭傘状の吸引筒94が固定されている。吸引筒94
の内腔には、吸引ブロワ78に連結した吸引管84が連
通している。この吸引管84が吸引筒94の内腔の偏っ
た位置にあるにも拘わらず、乾燥円盤66の全面から均
等に吸引し通風し得るように、吸引筒94の頭部の吸引
口93を狭く絞った状態に形成してある。
【0043】温風ダクト92は、機枠15の上部に取り
付けられており、ヒータ90を内設し、吸気口95を外
に突出し、送気口96を乾燥部61に向けている。吸引
管84の吸引により、大気が吸気口95から自然流入
し、温風となって乾燥部61の乾燥円盤66上に均等に
通風するようになっている。
【0044】機枠15には、制御手段としての制御装置
86が取り付けられている。制御装置86は自動水分計
16、自動水分計76、吸引ブロワ78、モータ82、
ヒータ90及び後記エアコンディショナ42に接続され
る(図4参照)と共に、制御装置86には水分表示盤8
7及び操作盤88が設けられている。これにより、制御
装置86では、自動水分計16で検出された原料白米の
水分含有率及び自動水分計76で検出された無洗米の水
分含有率を水分表示盤87によって表示し、この原料白
米の水分含有率及び無洗米の水分含有率に従って、吸引
ブロワ78、モータ82、ヒータ90及びエアコンディ
ショナ42の強度の調整またはこれらのON・OFF制
御を自動でまたは手動で(操作盤88によって)できる
構成とされている。
【0045】機枠15の外部には、エアコンディショナ
42(除湿機でも可)が設けられており、エアコンディ
ショナ42によって吸気口95から機枠15内へ流入す
る大気の温度や湿度の調整が可能とされている。
【0046】次に、本実施の形態の動作について説明す
る。
【0047】研米部10の回転軸23を所定の回転速度
(例えば700rpm)で回転させた状態でスクリュー
フィーダ32を駆動してホッパー30内の精白米を研米
部10に供給すると、精白米は揚穀螺旋26によって揚
穀室25内を下から上へ搬送され、研米室21に供給さ
れる。精白米は揚穀螺旋26によって下から上へ搬送さ
れ、所定値以上の圧力で圧力弁18cを開弁させるの
で、精白米は研米室21内で加圧される。
【0048】注水口22aから適量の研ぎ水を研米室2
1内に注ぐと、研米ロール20によって研米室21内で
加圧された精白米と共に攪拌され、研米処理が行われ
る。これにより、アリウロン残留物等の被除去物が精白
米の表面から遊離して研ぎ水に溶解した状態になる。研
ぎ水は頭部の注水口22aから注がれて上から下に自然
流下し、精白米は下から上に研ぎ水と逆方向に搬送され
て研米される。研米処理された精白米は、揚穀螺旋26
の搬送力によって圧力弁18cを開弁し、遠心力と自然
落下により頭部の排出口18bから排出され、鉛直方向
に垂設された排出樋39から脱水部38の脱水室55内
に供給される。また、研米処理されて汚れた研ぎ水(研
ぎ汁)は研米筒18下部の排出口18aを介して排水樋
40及び外郭筒36内を経て排出管60から排出され
る。
【0049】脱水部38では、遠心脱水筒43が所定の
速度で回転している。すなわち、脱水内筒56が主軸4
6と共に所定の速度(例えば1200rpm)で回転す
ると共に、脱水外筒44が脱水内筒56より若干遅い所
定の速度(例えば1000rpm)で回転している。同
時に、脱水内筒56の回転により主軸46の下端開口か
ら自然吸気が行われ、この空気が主軸46の噴風口46
a、噴風室45、脱水内筒56の噴風孔56a、脱水室
55、脱水外筒44の排出孔44aを経て外郭筒36内
に至り、排出管60から排出されている。
【0050】脱水部38の脱水室55に供給された精白
米は、スクリュー羽根54により下降されながら遠心脱
水される。この際、研ぎ水は、脱水室55内を精白米と
共に下降する途中で全て遠心脱水され、脱水室55の底
に落ちることはない。また、遠心脱水される際の精白米
に付着している研ぎ水は、研米処理の最後の段階で付着
した研ぎ水であるので、清純なままであり、この清純な
研ぎ水が脱水外筒44の排出孔44aから排出され、外
郭筒36内を経て排出管60から排出される。なお、主
軸46の下端開口から吸入された空気は、脱水室55に
噴射されることで遠心脱水作用を補助している。脱水さ
れた精白米は、その表面にごく僅かに水が付着した状態
で、遠心力と自然落下により脱水外筒44の排出口44
bから排出され、乾燥部61の乾燥円盤66上に供給さ
れる。
【0051】乾燥部61の乾燥室61aに供給された精
白米は、所定の速度(例えば7rpm)で回転する乾燥
円盤66の上で、案内板72により1回転する毎に中心
側から外周側に移行されて拡散される。拡散された精白
米は、温風ダクト92から乾燥室61a、乾燥円盤66
の通風孔66a、吸引室61b、吸引筒94を経て吸引
管84へ流れる通風(温風)を浴びて、表面付着水が完
全に除去され乾燥されて無洗米となる。無洗米となった
精白米は、やがて排出樋74から排出される。
【0052】以上の工程において、精白米の各部の通過
時間は、研米部10で約5秒、脱水部38で約25秒、
乾燥部61で約30秒であり、全工程の所要時間が約1
分である。このように、精白米が水と接触している時間
はごく短時間であるため、高品質の無洗米を製造するこ
とができる。
【0053】次に、無洗米の水分含有率の調整処理する
ための工程を図5に従い説明する。
【0054】まず、ステップ100において、供給モー
タ34、研米モータ24、モータ50、82を駆動させ
ると共に、給水タンク(図示省略)から研米室21内に
研ぎ水を供給する。ステップ102において、ホッパー
30から精白米(原料白米)を供給して研米部10、脱
水部38及び乾燥部61によって無洗米の製造を開始す
る。ステップ104において、ホッパー30から供給さ
れる精白米(原料白米)の水分含有率を自動水分計16
によって検出すると共に排出樋74から排出される精白
米(無洗米)の水分含有率を自動水分計76によって検
出し、制御装置86の水分表示盤87に表示する。ステ
ップ106において、原料白米の水分含有率(通常、1
4重量%から15重量%程度)に対する無洗米の水分含
有率の増加分がプラス0.5重量%以内であると共に、
無洗米の水分含有率が14重量%から15重量%の範囲
内であると、無洗米の水分含有率の調整処理が終了す
る。
【0055】一方、原料白米の水分含有率に対する無洗
米の水分含有率の増加分がプラス0.5重量%を越える
場合や無洗米の水分含有率が14重量%から15重量%
の範囲内でない場合には、ステップ108において、制
御装置86によって吸引ブロワ78、モータ82、ヒー
タ90及びエアコンディショナ42の強度の調整または
これらのON・OFF制御を行うことで、それぞれ乾燥
室61aへ送風される温風の流量、乾燥円盤66の回転
速度(精白米の回転速度)、乾燥室61aへ送風される
温風の温度や湿度及び吸気口95から機枠15内へ流入
する大気の温度や湿度が調整され、これにより、原料白
米の水分含有率に対する無洗米の水分含有率の増加分を
プラス0.5重量%以内に仕上げ、かつ、無洗米の水分
含有率を14重量%から15重量%の範囲内に仕上げる
ようにする。すなわち、ステップ106において、無洗
米の水分含有率が14重量%未満である場合には、ステ
ップ108において、制御装置86によって吸引ブロワ
78の吸引力を弱め、モータ82の回転速度を下げ、ヒ
ータ90及びエアコンディショナ42の強度を弱めるな
どの調整制御を自動でまたは手動で(操作盤88によっ
て)行うことにより、乾燥部61にて精白米が乾燥され
る際における温風の流量を少なくし、精白米の流量を多
くし、雰囲気の温度を低くし、雰囲気の湿度を高くする
ことで、無洗米の水分含有率が高くなるようにする。ま
た、ステップ106において、原料白米の水分含有率に
対する無洗米の水分含有率の増加分がプラス0.5重量
%を越える場合や無洗米の水分含有率が15重量%を越
える場合には、ステップ108において、制御装置86
によって吸引ブロワ78の吸引力を強め、モータ82の
回転速度を上げ、ヒータ90及びエアコンディショナ4
2の強度を強めるなどの調整制御を自動でまたは手動で
(操作盤88によって)行うことにより、乾燥部61に
て精白米が乾燥される際における温風の流量を多くし、
精白米の流量を少なくし、雰囲気の温度を高くし、雰囲
気の湿度を低くすることで、無洗米の水分含有率が低く
なるようにする。
【0056】ステップ108において、制御装置86に
よって吸引ブロワ78、モータ82、ヒータ90及びエ
アコンディショナ42の強度の調整またはこれらのON
・OFF制御が行われた後は、ステップ104に戻り、
原料白米及び無洗米の水分含有率が検出され、以降同様
に繰り返される。
【0057】このため、原料白米の水分含有率に対する
無洗米の水分含有率の増加分をプラス0.5重量%以内
に仕上げることができ、研米部10における研米時の精
白米にアリウロン残留物等を含んで汚れた研ぎ水(研ぎ
汁)が含浸することを抑制して無洗米の食味を良くする
ことができる。
【0058】また、無洗米の水分含有率を14重量%か
ら15重量%の範囲内に仕上げることができるため、無
洗米の表層部に亀裂が発生することを防止して食味を良
くすることができると共に、カビや腐敗の発生を防止し
て保存性を良好にすることができる。
【0059】なお、上記の実施の形態では、ホッパーに
自動水分計を設けると共に排出樋に自動水分計を設ける
ことで原料白米及び無洗米の水分含有率を検出する構成
としたが、排出樋にのみ自動水分計(検出手段)を設け
ることで無洗米の水分含有率のみを検出する構成として
もよい。この場合は、原料白米の水分含有率に対する無
洗米の水分含有率の増加分をプラス0.5重量%以内に
仕上げる調整制御はできないが、無洗米の水分含有率を
14重量%から15重量%の範囲内に仕上げる調整制御
はできる。
【0060】また、制御装置(制御手段)を研米モータ
や研米室内に研ぎ水を供給する給水タンクに接続するこ
とで、揚穀螺旋による精白米の搬送速度や研米ロールに
よる精白米の研米処理速度または研米室内への研ぎ水の
注ぎ量を、原料白米や無洗米の水分含有率に基づいて制
御装置によって調整できるようにしてもよい。
【0061】さらに、上記の実施の形態では、精白米を
上昇させる揚穀螺旋と、揚穀螺旋の搬送によって加圧さ
れた精白米を研ぎ水と共に攪拌して研米処理する研米ロ
ールとを備え、精白米を上昇させながら研米する縦型上
昇式研米部を用いた例について説明したが、下降される
精白米に抗して上昇力を与えて精白米を加圧し、研ぎ水
と共に攪拌して研米処理するように下端部が屈曲された
研米ロールを備え、精白米を下降させながら研米する縦
型下降式研米部、または精白米を水平方向等の横方向に
搬送させながら研ぎ水と共に加圧攪拌する研米ロールを
備えた研米部、その他の形式の研米部を使用することが
できる。
【0062】また、上記の実施の形態では、精白米を下
降させるスクリュー羽根を備え精白米を上から下へ搬送
しながら脱水する下降式の脱水部を用いた例について説
明したが、精白米を上昇させるスクリュー羽根等を備え
精白米を下から上へ搬送しながら脱水する上昇式の脱水
部及びその他の形式の脱水部を使用することができる。
【0063】さらにまた、上記の実施の形態では、水平
面上を回転する乾燥円盤を備えた横回転式の乾燥部を用
いた例について説明したが、乾燥ドラム等を備えた縦回
転式の乾燥部及びその他の形式の乾燥部を使用すること
ができる。
【0064】また、上記の実施の形態では、同一の機枠
内に研米部、脱水部、及び乾燥部を収納する例について
説明したが、必ずしも研米部、脱水部及び乾燥部を同一
の機枠内に収納する必要はない。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、原
料白米の水分含有率(通常、14重量%から15重量%
程度)に対する無洗米の水分含有率の増加分をプラス
0.5重量%以内に仕上げることができ、研米部におけ
る研米時の精白米にアリウロン残留物等を含んで汚れた
研ぎ水(研ぎ汁)が含浸することを抑制して無洗米の食
味を良くすることができる。
【0066】また、無洗米の水分含有率を14重量%か
ら15重量%の範囲内に仕上げることができるため、無
洗米の表層部に亀裂が発生することを防止して食味を良
くすることができると共に、カビや腐敗の発生を防止し
て保存性を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の縦断正面図である。
【図2】図1の研米部の拡大図である。
【図3】乾燥部の平面図である。
【図4】制御装置と自動水分計等との接続を示すブロッ
ク図である。
【図5】無洗米の水分含有率の調整処理を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
10 研米部 16 自動水分計(検出手段) 38 脱水部 61 乾燥部 76 自動水分計(検出手段) 86 制御装置(制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−42056(JP,A) 特開 平3−10646(JP,A) 特開 平4−203884(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B02B 1/00 - 7/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 精白米を研ぎ水と共に攪拌して研米処理
    する研米部と、前記研米部から供給された精白米を脱水
    する脱水部と、大気を加熱して温風を発生させることで
    前記脱水部から供給された精白米を回転させつつ前記温
    風によって乾燥する乾燥部と、を備え、無洗米を製造す
    る無洗米製造装置において、 前記乾燥部によって乾燥された精白米の水分含有率を検
    出する検出手段と、 前記検出手段によって検出された精白米の水分含有率に
    基づいて、前記研米部での研米処理速度、前記研ぎ水の
    注ぎ量、前記大気の温度、前記大気の湿度、前記温風の
    流量及び前記乾燥部での精白米の回転速度の少なくとも
    1つを調整して無洗米の水分含有率を調整する制御手段
    と、 を備えたことを特徴とする無洗米製造装置。
  2. 【請求項2】 精白米を研ぎ水と共に攪拌して研米処理
    する研米部と、前記研米部から供給された精白米を脱水
    する脱水部と、大気を加熱して温風を発生させることで
    前記脱水部から供給された精白米を回転させつつ前記温
    風によって乾燥する乾燥部と、を備え、無洗米を製造す
    る無洗米製造装置において、 前記研米部に供給する精白米及び前記乾燥部によって乾
    燥された精白米の水分含有率を検出する検出手段と、 前記検出手段によって検出された精白米の水分含有率に
    基づいて、前記研米部での研米処理速度、前記研ぎ水の
    注ぎ量、前記大気の温度、前記大気の湿度、前記温風の
    温度、前記温風の湿度、前記温風の流量及び前記乾燥部
    での精白米の回転速度の少なくとも1つを調整して無洗
    米の水分含有率を調整する制御手段と、を備えたことを
    特徴とする無洗米製造装置。
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