JP2001029803A - 無洗米製造装置 - Google Patents

無洗米製造装置

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JP2001029803A
JP2001029803A JP11207839A JP20783999A JP2001029803A JP 2001029803 A JP2001029803 A JP 2001029803A JP 11207839 A JP11207839 A JP 11207839A JP 20783999 A JP20783999 A JP 20783999A JP 2001029803 A JP2001029803 A JP 2001029803A
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polishing
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drying
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Soichi Yamamoto
惣一 山本
Kazuo Nakamura
一雄 中村
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Yamamoto and Co Ltd
Yamamoto Co Ltd
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Yamamoto and Co Ltd
Yamamoto Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型かつ節水型で、乾燥部の調整及び保守点検
が容易にする。 【解決手段】精白米を研ぎ水と共に加圧攪拌して研米処
理する研米ロール20を備えた研米部10、研米部10
から供給された精白米を脱水する遠心脱水筒43を備え
た脱水部38、及び脱水部38から供給された精白米を
乾燥する乾燥部61から構成され、研米ロール20及び
遠心脱水筒43の各回転中心を同一縦中心線上に配置
し、乾燥部61を研米部10及び脱水部38から分離し
て配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無洗米製造装置に係
り、特に、炊飯に先立つ洗米を必要とせず、水を加える
だけで炊飯することができ、しかも保存性の良い、所謂
“無洗米”を製造する無洗米製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】精白米を通常の方法で水洗すると、水が
精白米内部に浸入して水分率が上昇し、カビや腐敗を招
き易くなって、通常の精白米と同様に取り扱える無洗米
にはなり得ない。それでは、水洗により一旦高水分率に
なった精白米を乾燥させればどうかというと、精白米の
澱粉層には吸水すると膨張し、乾燥すると収縮する性質
があるので(特公平3−36496号公報等参照)、乾
燥の際に精白米の表層部のみが急激に収縮することにな
って、表層部に引張力が働いて亀裂が発生する。亀裂を
有する精白米は、炊飯時に亀裂から多量の水が浸入する
ことによって不均等に膨張したり、亀裂から澱粉粒が多
量に溶出したりして、舌ざわりの悪い極めて食味の劣る
米飯となるのは周知のことである。
【0003】そこで、精白米の内部に水がほとんど浸入
しない極めて短時間の内に水洗し、直ちに精白米の表面
に付着した水を除去することにより、保管が容易で、食
味の良い無洗米を得る技術が特開平2−242647号
公報及び特開平3−154643号公報に提案されてい
る。これらの技術は、一旦高水分率になった精白米を乾
燥させて低水分率にするものではないので、理論上は亀
裂のない無洗米が製造できることになる。
【0004】しかしながら、洗浄水の水温や、原料とな
る精白米の性状にもよるが、精白米に浸入する水が精白
米の1重量%内外にとどまるような短時間の内に、精白
米の水洗と表面付着水の除去とを行なうことを、公知の
洗米装置や脱水(蒸発乾燥)装置を流用して実行するの
は困難であると言わざるを得ない。
【0005】なぜなら、精白米を洗米せずに炊飯する
と、米飯に糠臭があったり、米飯の色が黄色くなった
り、粘りのないボソボソした米飯になったりするのは、
玄米の糠層の最下層であるアリウロン層(糊粉層)に含
まれていた油脂や蛋白質や糖質などから成る極めて粘度
の高い半液体状の混合物(以下アリウロン残留物とい
う)が、精白米の表面に付着しているのが主たる原因で
あって(特開平3−154643号公報参照)、食味の
良い無洗米にするためには、このアリウロン残留物を略
完全に除去しなければならない。ところで、アリウロン
残留物は、その粘度の高さゆえ、精白米を単に水洗いす
るだけでは精白米から遊離し難く、遊離させるには精白
米を水に浸した上で精白米の表面を摩擦することが必要
である。しかし、精白米は吸水すると強度が低下し、特
に表層の細胞組織が傷つきやすくなり、これを傷つける
と亀裂と同様の食味上の悪影響を及ぼすことになるの
で、吸水した精白米の表面に強い摩擦力を加えることは
禁物である。従って、従来の洗米装置は、その方式(洗
浄槽内で攪拌翼を回転させ水と精白米を攪拌する,内部
に羽根を固設した洗浄槽に水と精白米を投入し洗浄槽自
体を回転させる,スクリューコンベアにより精白米を搬
送しながら精白米と水を攪拌する,水中の精白米に強い
水流や空気流を噴射して攪拌する,等の方式がある)に
係わらず、いずれも精白米を傷つけたり割ったりしない
よう精白米に加える摩擦力を弱くし、そのかわり比較的
長い時間をかけて洗浄することにより充分な洗浄ができ
るように構成されている。したがって、このような洗米
装置を用いて、無洗米製造に適するような短時間の内
に、アリウロン残留物を略完全に除去することは不可能
に近いのである。
【0006】また、付着水の除去についても公知の装置
として考えられるのは遠心脱水機やネットコンベア(風
により付着水を蒸発させる)等であるが、単に遠心脱水
機で脱水するのみでは付着水が精白米の約3重量%以下
になった時点からさらに脱水するのに時間が掛かり、付
着水の精白米内部への過度の浸入を招いてしまう。他
方、ネットコンベアでは、精白米の全表面に均等に風を
接触させるのが困難で、精白米の一部の粒が、あるい
は、1粒の精白米の一部の部位が過乾燥になる、所謂ム
ラ乾燥となって、亀裂を生じる危険性が高い。これを防
ぐには精白米を転動させながら蒸発させれば良いように
思われるが、それでは吸水により軟化している精白米表
層の組織を傷めることになる。
【0007】以上のようなことから、特開平2−242
647号公報には、精白米の洗浄や付着水の除去につい
ての実施可能な装置が開示されているとはいえず、ま
た、特開平3−154643号公報に開示されている無
洗米の製造装置では、一応無洗米の製造が可能であろう
と考えられるが、洗浄水の温度や雰囲気の相対湿度等の
条件に係わらず高品質の無洗米を安定的に製造するため
には、さらに改良の余地がある。
【0008】特開平5−192594号公報には、以上
のような問題点を解決し、加圧攪拌手段において精白米
に洗浄水を添加すると共に比較的高い圧力を加えながら
精白米の表面を摩擦することによりアリウロン残留物等
の被除去物を有効に遊離させて洗浄水に溶解または懸濁
した状態とした後、濯ぎ脱水手段において精白米に濯ぎ
水をかけながら遠心脱水することにより精白米に付着し
ている洗浄水を除去し、更に、濯ぎ脱水手段から排出さ
れた時点で僅かに残っている精白米表面の付着水を蒸発
手段において蒸発させる無洗米製造装置が提案されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の無洗米製造装置は、洗浄部、脱水部、乾燥部等が
各部毎に分離して配置されているため、各部間の連結手
段や精白米搬送手段が複雑になり、装置全体が大型で高
価なものになる、という問題があった。
【0010】また、この精白米搬送手段は、精白米を押
し流すに充分な多量の搬送用水が必要であるため、水道
代が嵩むことは勿論のこと、それだけ多量の汚濁水(研
ぎ汁)が排出されることになり、公害防止条例上相当大
型で高価な浄水装置の設置が義務付けられる、という問
題があった。
【0011】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたもので、小型で節水型の安価な無洗米製造装置を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、精白米を研ぎ水と共に攪拌して研米処理
する研米ロールを備えた研米部と、前記研米部から供給
された精白米を上から下へ搬送しながら脱水する遠心脱
水筒を備えた脱水部と、前記脱水部から供給された精白
米を乾燥する乾燥部と、からなり、研米ロール及び遠心
脱水筒の各回転中心を同一縦中心線上に配置し、乾燥部
を研米部及び脱水部から分離して設けたことを特徴とす
る。
【0013】本発明に係る無洗米製造装置によれば、精
白米は、研米部において、回転する研米ロールにより研
ぎ水と共に攪拌されて研がれ、精白米の表面が摩擦さ
れ、アリウロン残留物等の被除去物が精白米表面から遊
離して研ぎ水に溶解した状態となる。研がれた精白米
は、遠心力と自由落下により脱水部に供給され、上から
下に搬送されながら回転する遠心脱水筒により研ぎ水と
共に脱水される。脱水された精白米は、脱水部の下方か
ら排出される。
【0014】脱水部から排出された精白米は、乾燥部に
供給され、乾燥されて無洗米となる。
【0015】以上説明したように本発明では、研米部と
脱水部とを縦に並べ、それらの回転中心(研米ロール及
び遠心脱水筒の各回転中心)を同一縦中心線上に配置し
てあるため、各部間の連結手段や精白米搬送手段を簡素
にし、装置全体を小型で安価にすることができる。ま
た、精白米は遠心力と自然落下により研米部から脱水部
に搬送することができるため、精白米を搬送するための
搬送用水が不要になり、水道代が安くなるのは勿論のこ
と、汚濁水(研ぎ汁)の排出も少なくて簡易浄水装置の
設置で済むようになり、節水型の安価な装置とすること
ができる。さらに、本発明では、調節や保守点検が比較
的多く行われる乾燥部を研米部及び脱水部から分離して
設けたので、乾燥部の調節及び保守点検が容易になる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。
【0017】図1に示すように、本実施の形態に係る無
洗米製造装置の機枠15は、その内側に固定台14、上
取付台17、及び下取付台19が平行に架設されてお
り、外側にカバー11が設けられている。
【0018】この無洗米製造装置の研米部10は、頭部
を機枠15上壁から突出した状態で機枠15の縦中心線
A上に配置されており、筒状の研米筒18を備えてい
る。研米筒18は中心軸が縦中心線A上に立設されると
共に、頭部を機枠15上壁から突出させかつ脚部を下取
付台19に固定されている。
【0019】研米筒18脚部の側壁には研米筒18内部
と連通する精白米の供給口12が形成されており、これ
に、機枠15上方に開放されたホッパー30から供給さ
れた精白米を搬送するスクリューフィーダ32が臨設さ
れている。34はスクリューフィーダ32の供給モータ
である。
【0020】研米筒18の内部には回転軸23が収納さ
れている。回転軸23は上端が研米筒18頭部の開口か
ら突出しかつ下端が研米筒18脚部の開口から突出して
おり、研米筒18の頭部及び脚部に回転可能に軸支され
ている。この回転軸23の研米筒18脚部から突出した
部分にはプーリ29が固定されており、このプーリ29
にはベルト31を介して研米モータ24の回転軸に固定
されたプーリ33に連結されている。
【0021】研米筒18内における回転軸23の下側の
外周には研米筒18の下部に供給された精白米を下から
上に搬送するスクリュー羽根20aが形成されて揚穀螺
旋26が構成されている。研米筒18の揚穀螺旋26を
囲う部分は円筒状に形成され、揚穀螺旋26と研米筒1
8との間に揚穀室25が形成されている。また、研米筒
18内における回転軸23の上側の外周には、回転軸2
3の軸線(回転中心)と平行に複数の板状突条20bが
回転軸23を中心に放射状に形成されて研米ロール20
が構成されており、研米ロール20は軸線(回転中心)
が縦中心線A上に立設されている。研米筒18の研米ロ
ール20を囲う部分は、精白米に抵抗を与えて攪拌すべ
く側面が多角形(例えば16角形)の筒状に形成されて
おり、これにより、研米ロール20と研米筒18との間
に研米室21が形成されている。
【0022】回転軸23の中心には、その上端から突条
20b形成部上側にわたって、研米部10の外部から研
ぎ水を供給するための給水穴28が形成されている。こ
の給水穴28は、研米ロール20の突条20b形成部の
上側に、上述した研米室21に臨むように放射状に形成
された複数の注水口28aに連通している。回転軸23
の上端は、回転部である回転軸23と固定部である配管
37とを密封した状態で連結する連結器35を介して給
水タンク(図示せず)に接続されており、これにより給
水穴28は、配管37を介して給水タンク(図示せず)
に接続されている。このため、研米部10の頭部に設け
られた給水穴28から注水口28aを介して研米室21
に研ぎ水が注がれる。なお、本発明では研米部10頭部
から研ぎ水を注げばよいので、給水穴28は研米筒18
頭部の上壁または側壁等を貫通して穿設してもよい。
【0023】研米筒18脚部の側壁にはアリウロン残留
物を含有する汚れた研ぎ水(研ぎ汁)を排水する複数の
孔が穿設された排水口18aが形成されている。また、
排水口18aには排水管40が取り付けられており、排
水管40は排水口18aから排出された研ぎ水を機枠1
5外に排出する。
【0024】研米筒18の頭部(研米部10の頭部)に
は、研米筒18の内部の研米室21に連通し、かつ研米
処理された精白米を排出するための排出口18bが形成
されている。この排出口18bには、通常状態で排出口
18bを閉鎖し、所定値以上の圧力が作用したときにそ
の作用した圧力に応じた開度で排出口18bを開口する
圧力弁18cが開閉可能に設けられている。この圧力弁
18cは、開弁する圧力を任意に調整することができる
ようになっている。排出口18bから排出された研米処
理が終了した精白米は、脱水部38に供給される。
【0025】脱水部38は、機枠15内の上位から中位
にわたって配設されており、軸線(回転中心)が縦中心
線A上に立設された遠心脱水筒43と、遠心脱水筒43
を囲うように立設された外郭筒36から構成されてい
る。遠心脱水筒43は、上部が開口した脱水内筒56と
脱水外筒44とからなり、脱水内筒56と脱水外筒44
との間に上部が開口した脱水室55が形成されている。
この脱水室55には、前記研米部10で研米され排出口
18bから排出された精白米が供給される。
【0026】脱水内筒56上側の周面には多数の噴風孔
56aが形成され、更にその周面に精白米を下降させる
スクリュー羽根54が張設されている。脱水内筒56の
上端及び下端は開口されて吸気口となっており、脱水内
筒56と研米筒18との間には、噴風室45が形成され
ている。
【0027】脱水内筒56下側には軸線(回転中心)が
縦中心線A上に立設された円筒軸56bが形成されてお
り、円筒軸56bは後記円筒軸44cを介在して上取付
台17上の軸受台70に回転自在に軸支されている。円
筒軸56bはベルトを介してモータのプーリ(以上図示
省略)に連結されている。
【0028】脱水外筒44は、周面に多数の排水・排風
用の排出孔44aが形成され、その下端周面の複数箇所
に精白米の排出口44bが形成されている。脱水外筒4
4の下端は円筒軸44cに固定されている。円筒軸44
cは、円筒軸56bを囲う状態で上取付台17上の軸受
台70に回転自在に軸支されている。円筒軸44cはベ
ルトを介してモータのプーリ(以上図示省略)に連結さ
れている。
【0029】外郭筒36は、上端が開口した筒状に形成
され、下端が固定台14に固定されいる。外郭筒36下
端の側面には排水・排気用の排出管60が連結されてお
り、排出管60は上記排水管40に連結されている。脱
水された精白米は、精白米の排出口44bから排出され
て乾燥部61に供給される。
【0030】乾燥部61は、脱水部38及び乾燥部61
から分離して、機枠15内の中位に配設されており、軸
線(回転中心)が縦中心線Aと平行に立設された乾燥円
盤66と、該乾燥円盤66を囲うべく立設された乾燥筒
62とからなっている。
【0031】乾燥円盤66は、平面部に多数の通風孔6
6aが形成され、中央下部に円筒軸66bが形成されて
いる。円筒軸66bは、上取付台17上に固定された軸
受台98に回転自在に軸支されている。円筒軸66bは
チェーンを介してモータのスプロケット(以上図示省
略)に連結されている。
【0032】乾燥筒62は、下端を上取付台17に固定
されており、その天板63には複数の通風窓62aが形
成されている。乾燥円盤66と天板63との間に乾燥室
61aが形成され、乾燥円盤66と上取付台17との間
に吸引室61bが形成されている。
【0033】乾燥室61aは、前記脱水部38の排出口
44bと連通しており、排出口44bから排出された精
白米が乾燥円盤66の回転により中心側から徐々に外周
側に移行されるべく、前記乾燥円盤66の接線方向に沿
って複数の案内板72が設けられている。この案内板7
2は、乾燥円盤66の表面に軽く接触した状態で、天板
63に取付けられている。乾燥室61aの案内板72に
対応する乾燥筒62の側面には排出樋74が設けられて
いる。
【0034】吸引室61bには、軸受台98を囲う状態
で切頭傘状の吸引筒94が固定されている。吸引筒94
の内腔には、ブロワに連結した吸引管84が連通してい
る。この吸引管84が吸引筒94の内腔の偏った位置に
あるにも拘わらず、乾燥円盤66の全面から均等に吸引
し通風し得るように、吸引筒94の頭部の吸引口93を
狭く絞った状態に形成してある。
【0035】温風ダクト92は、機枠15上部の上壁に
取り付けられており、ヒータ90を内設し、吸気口95
を外に突出し、送気口96を乾燥部61に向けている。
吸引管84の吸引により、大気が吸気口95から自然流
入し、温風となって乾燥部61の乾燥円盤66上に均等
に通風するようになっている。
【0036】次に、本実施の形態の動作について説明す
る。研米部10の回転軸23を所定の回転速度(例えば
700rpm)で回転させた状態でスクリューフィーダ
32を駆動してホッパー30内の精白米を研米部10に
供給すると、精白米は揚穀螺旋26によって揚穀室25
内を下から上へ搬送され、研米室21に供給される。精
白米は揚穀螺旋26によって下から上へ搬送され、所定
値以上の圧力で圧力弁18cを開弁させるので、精白米
は研米室21内で加圧される。
【0037】注水口28aから適量の研ぎ水を研米室2
1内に注ぐと、研米ロール20によって研米室21内で
加圧された精白米と共に攪拌され、研米処理が行われ
る。これにより、アリウロン残留物等の被除去物が精白
米の表面から遊離して研ぎ水に溶解した状態になる。研
ぎ水は頭部の注水口28aから注がれて上から下に自然
流下し、精白米は下から上に研ぎ水と逆方向に搬送され
て研米される。研米処理された精白米は、揚穀螺旋26
の搬送力によって圧力弁18cを開弁し、遠心力と自然
落下により頭部の排出口18bから排出され、脱水部3
8の脱水室55に供給される。また、研米処理されて汚
れた研ぎ水は研米筒18脚部の排出口18aを介して排
水管40から排出される。
【0038】脱水部38では、遠心脱水筒43が所定の
速度で回転している。すなわち、脱水内筒56が所定の
速度(例えば1200rpm)で回転すると共に、脱水
外筒44が脱水内筒56より若干遅い所定の速度(例え
ば1000rpm)で回転している。同時に、脱水内筒
56の回転により脱水内筒56の上端開口及び下端開口
から自然吸気が行われ、この空気が脱水内筒56の噴風
室45、噴風孔56a、脱水室55、脱水外筒44の排
出孔44aを経て外郭筒36内に至り、排出管60から
排出されている。
【0039】脱水部38の脱水室55に供給された精白
米は、スクリュー羽根54により下降されながら遠心脱
水され、研ぎ水は脱水外筒44の排出孔44aから排出
される。この際、研ぎ水は、脱水室55内を精白米と共
に流下する途中で全て遠心脱水され、脱水室55の底に
落ちることはない。また、遠心脱水される際の精白米に
付着している研ぎ水は、研米処理の最後の段階で付着し
た研ぎ水であるので、清純なままであり、この清純な研
ぎ水が脱水外筒44の排出孔44aから排出され、外郭
筒36を経て排出管60から排出される。なお、脱水内
筒56の上端開口及び下端開口から吸入された空気は、
脱水室55に噴射されることで遠心脱水作用を補助して
いる。脱水された精白米は、その表面にごく僅かに水が
付着した状態で、遠心力と自由落下により脱水外筒44
の排出口44bから排出され、乾燥部61の乾燥円盤6
6上に供給される。
【0040】乾燥部61の乾燥室61aに供給された精
白米は、所定の速度(例えば7rpm)で回転する乾燥
円盤66の上で、案内板72により1回転する毎に中心
側から外周側に移行されて拡散される。拡散された精白
米は、温風ダクト92から乾燥室61a、乾燥円盤66
の通風孔66a、吸引室61b、吸引筒94を経て吸引
管84へ流れる通風(温風)を浴びて、表面付着水が完
全に除去され乾燥されて無洗米となる。無洗米となった
精白米は、やがて排出樋74から排出される。
【0041】以上の工程において、精白米の各部の通過
時間は、研米部10で約5秒、脱水部38で約25秒、
乾燥部61で約30秒であり、全工程の所要時間が約1
分である。このように、精白米が水と接触している時間
はごく短時間であるため、高品質の無洗米を製造するこ
とができる。
【0042】また、本実施の形態の研米部10では、研
ぎ水は頭部の注水口28aから注がれて上から下に自然
流下し、精白米は揚穀螺旋26によって下から上に研ぎ
水と逆方向に搬送されて頭部の排出口18bから排出さ
れる。このため、研米処理の最後の段階(研米ロール2
0の上部位)では頭部から注がれた清純な水で研米処理
され、研米処理の最初の段階(研米ロール20の下部
位)では上記最後の段階の研米処理工程によって汚れた
水を使用することになり、研米処理が進行するに従って
徐々に清純な水を使用することになるため、効率よく研
米処理を行うことができる。このように、研米処理の最
初の段階では汚れた水を使用し、研米処理が進行するに
従って徐々に清純な水を使用し、研米処理の最終仕上げ
段階で清純な水を使用するので、新たなすすぎ水を注ぐ
必要がなく、少量の水で食味の良い無洗米を製造するた
めの前処理を行うことができる。
【0043】なお、上記の実施の形態では、機枠内に研
米部、脱水部、及び乾燥部を収納する例について説明し
たが、研米部及び脱水部のみを機枠内に収納し、乾燥部
は研米部及び脱水部とは別体の機枠内に収納するように
してもよい。
【0044】また、上記の実施の形態では、水平面上を
回転する乾燥円盤66を備えた横回転式の乾燥部61を
用いた例について説明したが、乾燥ドラム等を備えた縦
回転式の乾燥部及びその他の形式の乾燥部を使用するこ
とができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、研米部
と脱水部とを縦に並べ、それらの回転中心(研米ロール
及び遠心脱水筒の各回転中心)を同一縦中心線上に配置
してあるため、各部間の連結手段や精白米搬送手段を簡
素にし、装置全体を小型で安価にすることができる。ま
た、精白米は遠心力と自然落下により研米部から脱水部
に搬送することができるため、精白米を搬送するための
搬送用水が不要になり、水道代が安くなるのは勿論のこ
と、汚濁水(研ぎ汁)の排出も少なくて簡易浄水装置の
設置で済むようになり、節水型の安価な装置とすること
ができる。さらに、本発明では、調節や保守点検が比較
的多く行われる乾燥部を研米部及び脱水部から分離して
設けたので、乾燥部の調節及び保守点検が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の縦断正面図である。
【図2】乾燥部の平面図である。
【符号の説明】 10 研米部 20 研米ロール 38 脱水部 43 遠心脱水筒 61 乾燥部 66 乾燥円盤

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】精白米を研ぎ水と共に攪拌して研米処理す
    る研米ロールを備えた研米部と、 前記研米部から供給された精白米を上から下へ搬送しな
    がら脱水する遠心脱水筒を備えた脱水部と、 前記脱水部から供給された精白米を乾燥する乾燥部と、 からなり、研米ロール及び遠心脱水筒の各回転中心を同
    一縦中心線上に配置し、乾燥部を研米部及び脱水部から
    分離して設けたことを特徴とする無洗米製造装置。
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