JP3175663B2 - 自励発振型スイッチング電源装置 - Google Patents

自励発振型スイッチング電源装置

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JP3175663B2
JP3175663B2 JP28581097A JP28581097A JP3175663B2 JP 3175663 B2 JP3175663 B2 JP 3175663B2 JP 28581097 A JP28581097 A JP 28581097A JP 28581097 A JP28581097 A JP 28581097A JP 3175663 B2 JP3175663 B2 JP 3175663B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は自励発振型スイッ
チング電源装置に関するものであり、特に出力電圧の高
いスイッチング電源装置に適するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より自励発振型スイッチング電源装
置としてリンギングチョークコンバータ (Ringing chok
e converter)が多く用いられている。図16は従来のリ
ンギングチョークコンバータの回路図である。同図にお
いて11は商用交流電源ACを整流平滑して略120V
の直流電圧を発生する直流電源回路、Tは1次巻線L
p、2次巻線Lsおよび帰還巻線Lfを有するトランス
である。Q1はトランスの1次巻線Lpを介して直流電
源に接続されたスイッチング用トランジスタである。こ
のスイッチング用トランジスタQ1のベースには起動抵
抗R1が接続されている。帰還巻線Lfとスイッチング
用トランジスタQ1のベースとの間には、電流制限抵抗
R2、スピードアップコンデンサC2およびダイオード
D2が接続されている。またスイッチング用トランジス
タQ1のベース−エミッタ間には制御用トランジスタQ
2が接続されていて、帰還巻線Lfには抵抗R5および
コンデンサC3からなる時定数回路4が設けられてい
て、コンデンサC3の電圧が制御用トランジスタQ2の
ベースに印加されるように接続されている。一方、トラ
ンスTの2次巻線Lsには、整流ダイオードD1および
平滑コンデンサC1からなる整流平滑回路2が接続され
ている。この整流平滑回路2の出力側には抵抗R3,R
4からなる抵抗分圧回路、可変シャントレギュレータ1
2およびフォトカプラPCの発光ダイオードが接続され
ている。このフォトカプラPCのフォトトランジスタが
コンデンサC3の充電経路に接続されている。
【0003】図16に示した電源装置の動作は次のとお
りである。直流電源回路11から直流電圧が印加される
と、起動抵抗R1を介して微小な起動電流がスイッチン
グ用トランジスタQ1のベースに流れる。これによりQ
1のコレクタに電流が流れて、コレクタ−エミッタ間電
圧が低下すると、トランスTの1次巻線Lpの端子間に
電圧が印加され、この電圧に比例した誘起電圧が帰還巻
線Lfに発生する。この誘起電圧により、電流制限抵抗
R2、スピードアップコンデンサC2およびダイオード
D2を介してスイッチング用トランジスタQ1のベース
に正帰還電流が供給され、Q1がオン状態(飽和状態)
に至る。Q1がオンすると、トランスTの1次巻線Lp
の端子間に直流電圧が印加され、1次巻線Lpに電流が
流れ、トランスTを励磁する。この時、同時に帰還巻線
Lfに発生する誘起電圧は抵抗R5およびスピードアッ
プコンデンサC2、ダイオードD2、フォトカプラPC
のフォトトランジスタを介してコンデンサC3を充電す
る。このコンデンサC3の充電電圧が制御用トランジス
タQ2のベース−エミッタ間電圧のしきい値(約0.6
V)に達すると、スイッチング用トランジスタQ1のベ
ース−エミッタ間を短絡するため、スイッチング用トラ
ンジスタQ1のベース電流が遮断され、Q1は急激にオ
フする。ここでスイッチング用トランジスタQ1がオン
している時間は、コンデンサC3の充電が開始されて、
その両端電圧が約0.6Vに達するまでの時間に等しく
なる。スイッチング用トランジスタQ1がオフすると、
帰還巻線Lfの誘起電圧はスイッチング用トランジスタ
Q1のベースを負電位に逆バイアスする。同時に帰還巻
線Lfは抵抗R5を介してコンデンサC3の電荷を強制
的に放電(逆充電)させるため、制御用トランジスタQ
2のベースは負電位に逆バイアスされる。よって、トラ
ンスTの励磁エネルギが2次巻線Lsから全て放出され
るまでオフ期間は持続する。トランスTの励磁エネルギ
が全て放出されると、帰還巻線Lfの誘起電圧は急激に
消滅するが、トランスTの洩れインダクタンスと分布容
量によりスイッチング用トランジスタQ1のベースを順
バイアスする方向にリンギング電圧(キック電圧)が発
生し、スイッチング用トランジスタQ1が再びオンす
る。その後、上述したオン・オフ動作を繰り返して発振
が成長・継続する。
【0004】ここで、整流平滑回路2の両端電圧を出力
電圧Vout、負荷に流れる電流をIout、1次巻線
LpのインダクタンスをLp、スイッチング用トランジ
スタQ1のコレクタ電流のピーク値をIcpとすると、
出力電圧Voutは次式で近似できる。
【0005】 Vout=(Lp・Icp2 )/(2Iout) …(1) また、スイッチング用トランジスタQ1のオン時間をt
on、その時に1次巻線Lpの端子間に印加される電圧
をVinとすると、Icpは次式で示される。
【0006】 Icp=(Vin/Lp)ton …(2) (1),(2)式で示される関係より、出力電圧を検出
してフォトカプラPCのフォトトランジスタの電流を調
整し、スイッチング用トランジスタQ1のオン時間to
nを制御することによって、出力電圧Voutを一定に
保つことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図16に示
した従来の自励発振型スイッチング電源装置において
は、出力電圧Voutはたとえば5Vなどの低圧であ
り、トランスTは降圧トランスである。この図11に示
した従来の電源装置の構成でトランスTの1次巻線Lp
に対する2次巻線Lsの巻数比を大きくすれば、高電圧
の発生する電源装置を一応構成することができるが、次
に述べるような問題が生じる。
【0008】図17はトランスの回路図であり、Csは
2次巻線Lsの端子間に生じる分布容量、Cpsは1次
巻線Lpと2次巻線Lsとの間に生じる分布容量であ
る。またCppは分布容量CsおよびCpsを1次巻線
Lpの端子間における容量として換算した容量である。
たとえば電子写真方式の複写機やページプリンタにおい
ては、数十Vの直流電圧入力を数百〜数千Vの直流また
は交流電圧に昇圧する電源装置が要求されるが、このよ
うな特性を得るため、高圧トランスでは、1次巻線Lp
と2次巻線Lsの巻数比を非常に大きくする必要があ
る。ここで1次巻線Lpの巻数をNp、2次巻線Lsの
巻数をNsとし、分布容量Cs,Cpsの値をそれぞれ
Cs,Cpsで表せば、1次巻線Lpの端子間に換算さ
れる分布容量Cppは次式で近似される。
【0009】 Cpp=(Cs+Cps)×(Ns/Np)2 …(3) したがって高圧トランスにおいては、容量Cppは低圧
トランスに比較して極端に大きな値となる。また、1次
巻線LpのインダクタンスをLpとすると、1次巻線の
インダクタンスLpと1次換算容量Cppにて構成され
る固有の並列共振周波数foは次式で表される。
【0010】 fo=1/(2π√(Lp・Cpp)) …(4) この式より、高圧トランスにおいては低圧トランスに比
較して上記共振周波数foは低周波となる。
【0011】ここで、図16におけるトランスTを図1
2に示した高圧トランスに置き換えた場合、上述の動作
と大きく異なる点は、スイッチング用トランジスタQ1
がターンオフした瞬間から再度ターンオンするまでの
間、高圧トランスは(4)式にて決定される共振周波数
foにて自由振動する点である。図11に示した従来の
低圧スイッチング電源装置においては、出力消費電力に
応じて発振周波数が大きく変化する。たとえば出力消費
電力が小さい程、微少なオン時間で低圧トランスTを励
磁できるため、結果として発振周波数が高くなる傾向を
示す。低圧トランスTでは(3)式に示す容量Cppが
著しく小さく、トランス固有の共振周波数が非常に高い
ため、数百kHz帯域でも発振が可能となるが、高圧ト
ランスでは、前述のとおり、トランス固有の共振周波数
foが非常に低いため、出力消費電力が無負荷状態であ
っても、固有の共振周波数以上の周波数で発振すること
が困難となる。
【0012】図18は出力電圧(電流)を変化させたと
きのスイッチング用トランジスタのコレクタ−エミッタ
間電圧の波形を示す図である。高圧トランスにて広範囲
に亘って出力電圧(電流)を可変とするためには、図1
8のように、繰り返し周波数を共振周波数foとしたま
ま、スイッチング用トランジスタQ1のコレクタ−エミ
ッタ間電圧Vceの振幅を変化させる必要があり、スイ
ッチング用トランジスタQ1を飽和領域から不飽和領域
まで広範囲に動作させる必要が生じる。スイッチング用
トランジスタQ1が不飽和動作した場合、帰還巻線Lf
に発生する正帰還電圧は図18の(C)に示すように正
弦波状の電圧波形となり、且つ振幅も減衰し始めるが、
この時、スイッチング用トランジスタQ1のオン時間が
微少となり、帰還巻線Lfの正帰還電圧のピーク値が低
下する。それにも拘らずフォトカプラPCを介してのフ
ィードバックに応じてスイッチング用トランジスタQ1
のオン時間を短くしなければならないため、フォトカプ
ラPCのフォトトランジスタが初期的に飽和状態でコン
デンサC3を充電することになる。この間、帰還巻線L
fはダイオードD2、フォトカプラPCのフォトトラン
ジスタおよびコンデンサC3によって略短絡状態となる
ため、スイッチング用トランジスタQ1のベースに帰還
巻線からの正帰還電流が供給されないままコンデンサC
3の充電が継続される。これにより正帰還巻線Lfから
スイッチング用トランジスタQ1へのベース電流供給に
遅れが生じ、制御用トランジスタQ2のオンが先行する
ことになるため、スイッチング用トランジスタQ1は飽
和と不飽和を繰り返す間欠動作に至る。その結果、安定
な制御が行えず、出力電圧に大きなリップル電圧が生じ
ることになる。
【0013】また、図16における低圧トランスTを図
17に示した高圧トランスに置き換えた場合、トランス
の漏れインダクタンスが問題となる。すなわち、高圧ト
ランスとスイッチング用トランジスタの回路部分を等価
回路で表せば、図19のようになる。ここで、L1,L
2は漏れインダクタンス、Lpは1次巻線の励磁インダ
クタンス、Cppは図17に示した1次換算分布容量で
ある。ここで漏れインダクタンスL1,L2のインダク
タンス成分をLleとすると、直列共振周波数fo′は次
式で表される。
【0014】 fo′=1/(2π√(Lle・Cpp)) …(5) 上述したように、高圧トランスでは1次換算容量Cpp
は非常に大きいため、(5)式に示した直列共振周波数
fo′も比較的低周波となる。漏れインダクタンスLle
の値にもよるが、オーダーとしては、(4)式に示した
並列共振周波数に対して一般に約6〜10倍と近接した
周波数成分となる。そのため、このような高圧トランス
を図11に示した回路に適用した場合、スイッチング用
トランジスタQ1のコレクタ−エミッタ間電圧Vceに
は図20に示すように、リンギング成分が重畳される。
高圧電源装置においては出力電圧(電流)の広範囲な可
変性能が要求されるが、高圧トランスの2次巻線Lsの
巻線間に誘起される電圧を広範囲に可変するために、ス
イッチング用トランジスタQ1のオン時間を調節した場
合、スイッチング用トランジスタQ1のコレクタ−エミ
ッタ間電圧は図20に示すように変化する。このよう
に、スイッチング用トランジスタQ1のオン時間が短く
なる程、(5)式に示す直列共振周波数成分が支配的と
なる。
【0015】図16に示した従来の回路によれば、帰還
巻線Lfに誘起される電圧でコンデンサC3の放電を行
い、充電は帰還巻線Lfの誘起電圧およびフォトカプラ
PCのフォトトランジスタの電流で行う構成となってい
るため、図20の(c)に示した発振状態となった場
合、時定数回路4が受動素子で構成されているため、上
記直列共振周波数fo′に追従し、その結果、制御用ト
ランジスタQ2も直列共振周波数成分に追従し、スイッ
チング用トランジスタQ1は本来動作すべき並列共振で
はなく、直列共振動作に至る。よって、間欠発振のよう
な不安定な回路動作となり、安定な制御が行えないばか
りか、スイッチング用トランジスタQ1が高周波でオン
・オフすることにより、スイッチングロスが増大し、放
熱器を大型化しなければならなくなったりする。
【0016】また、上述したように、高圧トランスにお
いては、トランスの1次換算分布容量Cppが低圧トラ
ンスに比較して極端に大きな値となるため、スイッチン
グ用トランジスタのターンオン時に過大な電流が流れ
る。図21はスイッチング用トランジスタQ1のコレク
タ電流等を示す波形図である。また図17はスイッチン
グ用トランジスタQ1のコレクタ電圧・電流およびベー
ス電圧・電流の関係を示す波形図である。図16におい
て、VLpは1次巻線印加電圧波形、Ic′は1次換算分
布容量Cppに流れる電流、ILpは1次巻線電流、Ic
はスイッチング用トランジスタQ1のコレクタ電流であ
る。スイッチング用トランジスタQ1がオンすると、C
ppに流れる電流Ic′は初期にCppを充電する過大
電流が流れ、充電完了後、漏れインダクタンス(L1,
L2)と共振し、振動を繰り返しながら減衰に向かう。
スイッチング用トランジスタQ1のコレクタにはIc′
とILpとの合成電流が流れるため、図16のIcに示す
ように初期的に過大電流が流れ、その後、リンギングし
ながらVLp/LP の傾きで上昇する電流波形となる。こ
の時コレクタ電流Icに重畳されるリンギング成分は、
スイッチング用トランジスタQ1のオン時間を調節して
出力の安定化を行おうとする制御方式に対して間欠動作
を誘発させる等の悪影響を与える。
【0017】また、図22において、Vceはスイッチ
ングトランジスタQ1のコレクタ−エミッタ間電圧、I
cはQ1のコレクタ電流、VbeはQ1のベース−エミ
ッタ間電圧、IbはQ1のベース電流であり、ターンオ
ン時のスイッチング用トランジスタQ1のコレクタに流
れる過大電流により、図22(a)のハッチング部分に
示すように、スイッチング用トランジスタQ1のターン
オン時のコレクタ電流とコレクタ−エミッタ間電圧積で
大きなスイッチングロスが生じる。
【0018】ところで、高圧電源装置においては、出力
の起動および停止を入力電源のオン/オフで行わず、入
力電源をオンしたまま高圧電源装置外部からの信号でリ
モート制御する仕様が一般的であり、この場合、高圧電
源装置にはオーバーシュートを伴わない急峻な立ち上が
り特性が要求される。図16に示した従来の電源装置に
おいて、スイッチング用トランジスタQ1のベース−エ
ミッタ間にリモート用のトランジスタを設け、外部信号
により遠隔操作する回路を設けた場合、外部からの起動
信号によりリモート用のトランジスタがオフした瞬間、
直流電源回路11から起動抵抗R1を介してスイッチン
グ用トランジスタQ1のベースに起動電流が供給され発
振が開始する。この時、2次側の出力電圧は0Vであ
り、フォトカプラPCのフォトトランジスタが開放状態
から発振が開始されるため、起動直後の充電時定数は抵
抗R5とコンデンサC3によって決定される。結果とし
て起動直後のスイッチング用トランジスタQ1のオン時
間は最大からスタートすることになり、定格設定時のオ
ン時間を遙かに超過した値となるため、初期的に最大オ
ン時間に応じた電圧が2次巻線Lsに誘起され、大きな
オーバーシュートが生じることになる。
【0019】上述した問題点を解消するために、従来の
高圧電源装置においては、図23に示すように、スイッ
チング用トランジスタQ1のオン時間を調節するのでは
なく、高圧トランスの1次巻線に入力される直流入力電
圧を調節して、出力の安定化を図る方式が一般的であっ
た。図23において、Q5は直流入力電源1の電圧を降
圧して高圧トランスTの入力電圧を調節するための制御
用パワートランジスタである。制御回路は出力電圧検出
回路からの検出信号に応じてトランジスタQ5のベース
電流を制御して出力電圧の安定化を図る。スイッチング
用トランジスタQ1は発振回路によって常に一定周期で
オン/オフ動作を行う。
【0020】しかしながらこの図23に示した回路では
他励型のスイッチング電源回路構成となるため、外部に
発振回路が必要となる上、高圧トランスの入力電圧を降
圧するためのパワートランジスタが別に必要となり、回
路構成が複雑で大型化する。
【0021】この発明の目的は上述の問題を解消して、
高圧トランスを用いた自励発振型スイッチング電源装置
であって、しかも広範囲な負荷変動に対応する、または
広範囲に亘って出力電圧(電流)を可変とする電源装置
を提供することにある。
【0022】この発明の他の目的は、スイッチング用ト
ランジスタが上記直列共振動作に至ることによる問題を
解消して、広範囲な負荷変動に対応できるようにし、ま
たは広範囲に亘って出力電圧(電流)を可変できるよう
にし、さらにスイッチングロスの増大を抑えることにあ
る。
【0023】この発明の他の目的はリモート制御による
出力電圧の立ち上がり時のオーバーシュートを防止でき
るようにした自励発振型スイッチング電源装置を提供す
ることにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】この発明は、1次巻線、
2次巻線および帰還巻線を有するトランスと、前記1次
巻線の電流を断続するスイッチング用トランジスタと、
該スイッチング用トランジスタに対する前記帰還巻線か
らの正帰還信号を制御する制御用トランジスタと、前記
帰還巻線の起電圧を所定時定数で充電するとともに、前
記制御用トランジスタに対して制御電圧を与える時定数
回路とを備えてなる自励発振型スイッチング電源装置に
おいて、時定数回路の充電時間の調節を安定して行える
ようにするため、請求項1に記載のとおり、前記帰還巻
線からの正帰還信号により開閉する電子スイッチを設
け、出力電圧検出信号の上昇にともなって、前記時定数
回路の充電時間が短くなるように前記時定数回路への印
加電圧を変化させ、前記出力電圧検出信号の低下にとも
なって、前記時定数回路の充電時間が長くなるように前
記時定数回路への印加電圧を変化させる外部電圧源を前
記電子スイッチを介して前記時定数回路に接続する。
【0025】図1は請求項1に記載の自励発振型スイッ
チング電源装置の構成例を示す回路図である。同図にお
いて1は入力電源、Tは1次巻線Lp、2次巻線Lsお
よび帰還巻線Lfを有する高圧トランスである。Q1は
高圧トランスTの1次巻線Lpを介して入力電源に接続
したスイッチング用トランジスタである。このスイッチ
ング用トランジスタQ1のベースには起動抵抗R1を接
続している。帰還巻線Lfとスイッチング用トランジス
タQ1のベースとの間には、電流制限抵抗R2、スピー
ドアップコンデンサC2およびダイオードD2を接続し
ている。またスイッチング用トランジスタQ1のベース
−エミッタ間には制御用トランジスタQ2を接続してい
て、帰還巻線Lfには時定数回路4を設けていて、この
時定数回路4の電圧を制御用トランジスタQ2のベース
に印加するように接続している。3は外部電圧源であ
り、電子スイッチ5を介して時定数回路4の充電時間を
可変する。電子スイッチ5は帰還巻線Lfからに正帰還
信号によってオンする。一方、高圧トランスTの2次巻
線Lsには、整流ダイオードD1および平滑コンデンサ
C1からなる整流平滑回路2を接続している。この整流
平滑回路2の出力側には抵抗R3,R4からなる抵抗分
圧回路を接続している。外部電圧源3はこの抵抗分圧回
路による出力電圧の検出値に応じて時定数回路4の充電
時間を制御する。
【0026】前記時定数回路としては、請求項2に記載
のとおり、抵抗とコンデンサの直列回路を含み、前記コ
ンデンサの充電電圧を前記制御用トランジスタに対する
制御電圧として出力する回路として構成するとともに、
前記電子スイッチを前記外部電圧源と前記コンデンサと
の間に設ける。
【0027】図2は請求項2に記載の自励発振型スイッ
チング電源装置の構成例を示す回路図である。同図にお
いて時定数回路4は抵抗R5とコンデンサC3で構成
し、コンデンサC3の電圧を制御用トランジスタQ2の
ベースに印加するようにしている。
【0028】また前記電子スイッチは、請求項3に記載
のとおり、前記帰還巻線の正帰還電圧によりオンするト
ランジスタで構成するとともに、該トランジスタのオフ
時に前記コンデンサの電荷を前記帰還巻線へ放電させる
ダイオードを設ける。
【0029】このように構成したことにより、時定数回
路の充電時間調節を外部電圧源からの電圧印加によって
行い、帰還巻線を短絡することなく充電が行えるため、
帰還巻線からスイッチング用トランジスタへの正帰還信
号の供給の遅れによる制御用トランジスタの先行動作が
なく、間欠発振を伴わない安定した制御が行える。
【0030】またこの発明は、請求項4に記載のとお
り、前記制御用トランジスタに対する制御電圧入力部と
前記時定数回路との間に、前記帰還巻線から前記制御用
トランジスタへの逆バイアスを阻止するインピーダンス
回路を設ける。これにより制御用トランジスタの逆バイ
アスが阻止されて、その制御用トランジスタの高周波応
答性が低下し、スイッチング用トランジスタの高周波発
振動作が防止される。したがって広範囲にわたって出力
電圧(電流)を安定した状態で変化させることができ、
またスイッチング用トランジスタの高周波発振状態によ
るスイッチングロスの増大も防止される。
【0031】また、この発明は請求項5に記載のとお
り、前記トランスは制御巻線を有し、前記スイッチング
用トランジスタに対する制御信号入力部に該スイッチン
グ用トランジスタのターンオン遅延用のトランジスタを
設け、該遅延用トランジスタに対する制御電圧入力部と
前記制御巻線との間に、前記制御巻線から前記遅延用ト
ランジスタへの逆バイアスを阻止するインピーダンス回
路を設ける。また、請求項6に記載のとおり、前記制御
用トランジスタに対する制御電圧入力部と前記制御巻
の間に、前記制御巻線から前記制御用トランジスタへ
の逆バイアスを阻止するインピーダンス回路を設ける。
この構成により、制御用トランジスタまたは遅延用トラ
ンジスタの逆バイアスが阻止されて、スイッチング用ト
ランジスタがターンオンする際、制御巻線には制御用ト
ランジスタまたは遅延用トランジスタを逆バイアスする
方向に電圧が発生するが、上記インピーダンス回路の作
用によって、逆バイアスが阻止されるため、トランジス
タのキャリア蓄積効果によって制御用トランジスタまた
は遅延用トランジスタのターンオフが短時間遅れる。そ
の間、スイッチング用トランジスタをオフし続けるの
で、スイッチング用トランジスタに対する印加電圧が低
くなった時点で、そのスイッチング用トランジスタをオ
ンさせることができ、これにより高圧トランスの1次巻
線間容量を充電する過大な電流が抑えられ、オン期間に
スイッチング用トランジスタのオン期間を制御用トラン
ジスタで制御することによる出力電圧(電流)の制御が
広範囲に亘って安定的に行える。またスイッチング用ト
ランジスタのターンオン時のスイッチングロスも削減さ
れる。
【0032】またこの発明は、請求項7に記載のとお
り、前記トランスは制御巻線を有し、前記スイッチング
用トランジスタに対する制御信号入力部に該スイッチン
グ用トランジスタのターンオン遅延用のトランジスタを
設け、前記制御巻線の正帰還信号を一定時定数で遅延さ
せ、該遅延信号を前記遅延用トランジスタに対する制御
信号として与える遅延回路を設ける。また請求項8に記
載のとおり、前記制御巻線の正帰還信号を一定時定数で
遅延させ、該遅延信号を前記制御用トランジスタに対す
る制御信号として与える遅延回路を設ける。この構成に
より制御巻線に誘起される電圧に対して位相の遅れた電
圧で制御用トランジスタが駆動されて、スイッチング用
トランジスタのターンオンが前記遅延回路の遅延時間分
遅れる。そのため、スイッチング用トランジスタに対す
る印加電圧が低くなった時点で、そのスイッチング用ト
ランジスタがオンすることになり、高圧トランスの容量
を充電する過大な電流が抑えられ、オン期間にスイッチ
ング用トランジスタに流れるリンギング成分の振幅も抑
制される。その結果スイッチング用トランジスタのオン
期間を制御用トランジスタで制御することによる出力電
圧(電流)の制御が広範囲に亘って安定的に行える。ま
たスイッチング用トランジスタのターンオン時のスイッ
チングロスも削減される。
【0033】またこの発明は、請求項9に記載のとお
り、前記トランスは制御巻線を有し、前記スイッチング
用トランジスタに対する制御信号入力部に該スイッチン
グ用トランジスタのターンオン遅延用のトランジスタを
設け、該遅延用トランジスタに対する制御電圧入力部と
前記制御巻線との間に、前記制御巻線の起電圧によって
充電され、前記遅延用トランジスタに対する制御電圧に
直流バイアスをかけるバイアス電圧発生回路を設ける。
また請求項10に記載のとおり、前記制御用トランジス
タに対する制御電圧入力部と前記制御巻線との間に、前
記制御巻線の起電圧によって充電され、前記制御用トラ
ンジスタに対する制御電圧に直流バイアスをかけるバイ
アス電圧発生回路を設ける。この構成によって制御巻線
に誘起される電圧に対して正または負の直流成分が重畳
された電圧で制御用トランジスタまたは遅延用トランジ
スタが制御されるため、スイッチング用トランジスタに
対する印加電圧が低くなった時点で、そのスイッチング
用トランジスタがオンすることになり、高圧トランスの
容量を充電する過大な電流が抑えられ、オン期間にスイ
ッチング用トランジスタに流れるリンギング成分の振幅
も抑制される。その結果スイッチング用トランジスタの
オン期間を制御用トランジスタで制御することによる出
力電圧(電流)の制御が広範囲に亘って安定的に行え
る。またスイッチング用トランジスタのターンオン時の
スイッチングロスも削減される。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、第1〜第11の実施形態に
ついて、図を参照して順に説明する。これらの実施形態
のうち、請求項1〜請求項10に対応するのは、第1・
第2・第3・第5・第6・第8・第9・第11の実施形
態である。この発明の第1の実施形態に係る自励発振型
スイッチング電源装置の回路図を図3に示す。同図にお
いてトランジスタQ3は図1および図2に示した電子ス
イッチ5に相当するトランジスタであり、帰還巻線Lf
の正帰還電圧によりオンする。ダイオードD3はコンデ
ンサC3の放電(逆充電)経路を確保するためのダイオ
ードである。また図中7は誤差増幅器であり、図1およ
び図2に示した外部電圧源3に相当する。この誤差増幅
器7は基準電圧源Vrを基準電圧として、出力電圧の抵
抗R3,R4による分圧値を入力して、その差の電圧を
所定の増幅率で増幅した電圧信号を抵抗R6を介してト
ランジスタQ3のコレクタに印加する。誤差増幅回路7
の非反転端子は抵抗R11およびダイオードD9により
プルアップしている。このR11とD9との間と接地と
の間にはリモートスイッチを設けている。また、誤差増
幅器7の出力と制御用トランジスタQ2のベースとの間
にダイオードD10、ツェナーダイオードDZ、および
抵抗R12の直列回路を接続している。
【0035】図3に示した回路の動作は次のとおりであ
る。入力電源1から直流電圧が印加されると、起動抵抗
R1を介して微小な起動電流がスイッチング用トランジ
スタQ1のベースに流れる。これによりQ1のコレクタ
に電流が流れて、コレクタ−エミッタ間電圧が低下する
と、高圧トランスTの1次巻線Lpの端子間に電圧が印
加され、この電圧に比例した誘起電圧が帰還巻線Lfに
発生する。この誘起電圧により、電流制限抵抗R2、ス
ピードアップコンデンサC2およびダイオードD2を介
してスイッチング用トランジスタQ1のベースに正帰還
電流が供給され、Q1がオン状態(飽和状態)に至る。
Q1がオンすると、高圧トランスTの1次巻線Lpの端
子間に直流電圧が印加され、1次巻線Lpに電流が流
れ、高圧トランスTを励磁する。この時、同時に帰還巻
線Lfに発生する誘起電圧は抵抗R5、トランジスタQ
3のベース−エミッタを介してコンデンサC3を充電す
る。また、誤差増幅器7の出力電圧に応じて、抵抗R6
およびトランジスタQ3のコレクタ−エミッタを介して
コンデンサC3に充電電流が流れる。このコンデンサC
3の充電電圧が制御用トランジスタQ2のベース−エミ
ッタ間電圧のしきい値(約0.6V)に達すると、スイ
ッチング用トランジスタQ1のベース−エミッタ間を短
絡するため、スイッチング用トランジスタQ1のベース
電流が遮断され、Q1は急激にオフする。スイッチング
用トランジスタQ1がオフすると帰還巻線Lfの誘起電
圧はスイッチング用トランジスタQ1のベースを負電位
に逆バイアスする。同時に帰還巻線LfはダイオードD
3および抵抗R5を介してコンデンサC3の電荷を強制
的に放電(逆充電)させるため、制御用トランジスタQ
2のベースは負電位に逆バイアスされるため、スイッチ
ング用トランジスタQ1のオフが持続する。スイッチン
グ用トランジスタQ1がオフしている期間、高圧トラン
スTは共振周波数で自由振動するため、帰還巻線にスイ
ッチング用トランジスタQ1のベースを順バイアスする
方向に電圧が誘起され、スイッチング用トランジスタQ
1が再びオンする。その後、上述したオン・オフ動作を
繰り返して発振が成長・継続する。
【0036】今、出力電圧が増大した場合を考えると、
誤差増幅器7に対する非反転端子電圧が上昇するため、
それに応じてトランジスタQ3のコレクタ電位が上昇す
る。その結果、抵抗R6およびトランジスタQ3のコレ
クタ−エミッタを介してのコンデンサC3への充電電流
が増大する。したがって出力電圧が上昇するとコンデン
サC3の電圧上昇率が高まり、充電時間が短くなる。こ
れによりスイッチング用トランジスタQ1のオン時間が
短くなる。すなわちスイッチング用トランジスタQ1が
ターンオンして帰還巻線Lfから正帰還信号が発生した
後、短時間に制御用トランジスタQ2がオンして、スイ
ッチング用トランジスタQ1がターンオフする。このス
イッチング用トランジスタQ1のオフにより、帰還巻線
Lfに負の誘起電圧が発生して、コンデンサC3の電荷
はダイオードD5、抵抗R5および帰還巻線Lfを介し
て放電(逆充電)する。逆に出力電圧が低下した場合に
は、上述した動作と逆に作用して、充電時間が長くな
り、スイッチング用トランジスタQ1のオン時間が長く
なる。このように抵抗R5、トランジスタQ3、コンデ
ンサC3を含む時定数回路の充電時間を外部電圧源であ
る誤差増幅器7の出力電圧により制御するようにしたた
め、負荷電流が小さくなって、スイッチング用トランジ
スタQ1のオン時間が短くなる場合でも、トランジスタ
Q3が帰還巻線Lfを短絡状態とすることがなく、コン
デンサC3の充電中も帰還巻線Lfからスイッチング用
トランジスタQ1のベースへ充分な正帰還電流を供給す
ることができる。これによって制御用トランジスタQ2
のオンが先行することがなく、間欠動作に至らずに、ス
イッチング用トランジスタQ1を飽和領域から不飽和領
域まで安定に動作させることができる。
【0037】また、図3において、リモートスイッチを
オフすると、誤差増幅器7の非反転端子はハイレベルに
プルアップされるため、誤差増幅器7の出力電圧は最大
電圧に保持される。これにより、ツェナーダイオードD
Zがオンして制御用トランジスタQ2がオンし、スイッ
チング用トランジスタQ1がオフし、その状態を保つ。
リモートスイッチをオンすると、ダイオードD9がオフ
して誤差増幅器7の非反転端子へのプルアップ状態が解
除され、誤差増幅器7の非反転端子の入力電圧は抵抗R
3,R4による電圧分圧値となる。この時、誤差増幅器
7の出力電圧は最大電圧から所定の制御電圧へ向かうた
め、スイッチング用トランジスタQ1は最小オン時間か
ら動作を開始し、所定のオン時間にまで速やかに移行す
る。その結果、オーバーシュートを発生させることな
く、出力電圧は速やかに立ち上がる。これにより、安価
なリモート制御回路の構成で、オーバーシュートを伴わ
ずに急峻に起動させることが可能となる。
【0038】次に、第2の実施形態に係る自励発振型ス
イッチング電源装置の回路を図4に示す。図3に示した
回路と異なる点は、時定数回路のコンデンサC3と制御
用トランジスタQ2のベース間にダイオードD5を設け
た点である。なお、リモート制御回路については省略し
ている。このようにダイオードD5を設けたことによ
り、スイッチング用トランジスタQ1のターンオフに伴
う帰還巻線Lfからの制御用トランジスタQ2に対する
逆バイアス電流が、このダイオードD5によって阻止さ
れる。そのため制御用トランジスタQ2のキャリア蓄積
効果により高周波追従動作が防止され、スイッチング用
トランジスタQ1の発振周波数の上限が制限される。し
たがって高圧トランスの洩れインダクタンスと分布容量
とで構成される直列共振周波数による高周波発振動作が
抑制される。その結果、間欠動作などの不安定な動作が
防止されて、出力電圧(電流)をより広範囲に亘って安
定して変化させることができるようになる。
【0039】図5は第3の実施形態に係る自励発振型ス
イッチング電源装置の構成を示す回路図である。図3に
示した回路と異なる点は、スイッチング用トランジスタ
Q1のベース−エミッタ間に遅延用トランジスタQ4を
設けるとともに、この遅延用トランジスタQ4に対する
制御信号を発生する制御巻線Lcおよびインピーダンス
回路8を設けた点である。制御巻線Lcの誘起電圧の極
性は帰還巻線Lfとは逆であり、スイッチング用トラン
ジスタQ1のオフ期間に正電圧を発生し、電流制限抵抗
R7およびダイオードD4からなるインピーダンス回路
を介して遅延用トランジスタQ4のベースエミッタ間に
順方向バイアスを印加する。その後、高圧トランスTの
共振振動により、帰還巻線にスイッチング用トランジス
タQ1にベースを順バイアスする方向に電圧が誘起さ
れ、スイッチング用トランジスタQ1がターンオンしよ
うとするが、遅延用トランジスタQ4に蓄積されたキャ
リアはダイオードD4により阻止されて引き抜かれない
ため、遅延用トランジスタQ4は短時間オン状態を持続
し、スイッチング用トランジスタQ1のターンオンタイ
ミングが短時間遅延される。その結果、間欠動作などの
不安定な動作が防止されて、出力電圧(電流)をより広
範囲に亘って安定して変化させることができるようにな
る。
【0040】次に、第4の実施形態に係る自励発振型ス
イッチング電源装置の構成を図6に示す。図5に示した
例と異なり、この例では、遅延用トランジスタQ4をP
NPトランジスタとし、インピーダンス回路8のダイオ
ードD4の極性を逆にして、制御巻線を用いないで同様
の作用効果を得るようにしている。このように構成する
ことによって、図5の場合と同様に、スイッチング用ト
ランジスタQ1がターンオンしようとする際、遅延用ト
ランジスタQ4に蓄積されたキャリアはダイオードD4
により阻止されて引き抜かれないため、遅延用トランジ
スタQ4は短時間オン状態を持続し、スイッチング用ト
ランジスタQ1のターンオンタイミングが短時間遅延さ
れる。その結果、間欠動作などの不安定な動作が防止さ
れて、出力電圧(電流)をより広範囲に亘って安定して
変化させることができるようになる。
【0041】次に、第5の実施形態に係る自励発振型ス
イッチング電源装置の構成を図7に示す。図5に示した
例と異なり、この例では、図5における遅延用トランジ
スタQ4を用いないで同様の作用効果を得るようにして
いる。すなわち図7においては、インピーダンス回路8
を制御巻線Lcと制御用トランジスタQ2のベース間に
接続している。また、時定数回路4とQ2のベースとの
間に逆流防止用ダイオードD7を挿入している。このよ
うに構成することによって、制御用トランジスタQ2を
図5に示した遅延用トランジスタQ4に兼用させること
ができる。
【0042】次に、第6の実施形態に係る自励発振型ス
イッチング電源装置の構成を図8および図9を参照して
説明する。
【0043】図5に示したものと異なる点は、制御巻線
Lcと遅延用トランジスタQ4との間の回路の構成であ
る。この例では、回路9は抵抗R8とコンデンサC4か
らなる積分回路で遅延回路を構成している。図8におい
て、制御巻線Lcは、スイッチング用トランジスタQ1
のオン期間に遅延用トランジスタQ4を逆バイアスし、
スイッチング用トランジスタQ1のオフ期間に遅延用ト
ランジスタQ4を順バイアスする極性となる向きに接続
している。遅延回路9は制御巻線Lcの誘起電圧を抵抗
R8とコンデンサC4で積分するため、コンデンサC4
の両端電圧は制御巻線Lcの誘起電圧に対して位相が約
90°遅れ、振幅は抵抗R8とコンデンサC4の値で決
定されるゲインにて減衰する電圧波形となる。ここでス
イッチング用トランジスタQ1のコレクタ−エミッタ間
電圧をVce、帰還巻線Lfの誘起電圧をVLf、制御巻
線Lcの誘起電圧をVLc、コンデンサC4の両端電圧を
Vcとすると、各々の電圧波形は図9のようになる。こ
のように遅延用トランジスタQ4のベースには、図9の
Vcで示すように、帰還巻線Lfに誘起される電圧VLf
に対して位相の遅れた電圧が印加されるため、帰還巻線
Lfにスイッチング用トランジスタQ1のオンを促進さ
せる正帰還電圧が誘起されても、コンデンサC4の両端
電圧が遅延用トランジスタQ4のしきい値電圧(約0.
6V)を下回るまで、遅延用トランジスタQ4はスイッ
チング用トランジスタQ1のベース−エミッタ間を短絡
し続ける。したがってスイッチング用トランジスタQ1
のターンオン時に、共振振動によりVceがほぼ0Vと
なった後に正帰還電流が供給されるように、スイッチン
グ用トランジスタQ1のターンオンを遅延させることに
よって、スイッチング用トランジスタQ1のコレクタに
初期的に流れる過大電流が抑制される。その結果、スイ
ッチングロスが大幅に削減される。また、Q1のオン期
間にQ1のコレクタ電流に重畳されるリンギング成分の
振幅が抑制されるため、検出された出力電圧に対するス
イッチング用トランジスタのオン時間の制御が適正にな
される。
【0044】図10は第7の実施形態に係る自励発振型
スイッチング電源装置の回路図である。図8に示した回
路と異なる点は、遅延用トランジスタQ4をPNPトラ
ンジスタとして、制御巻線を用いないで同様の作用を得
るようにしている。図10において、コンデンサC4に
はスイッチング用トランジスタQ1のオン期間に遅延用
トランジスタQ4を逆バイアスし、スイッチング用トラ
ンジスタQ1のオフ期間に遅延用トランジスタQ4を順
バイアスする方向に充電されるため、スイッチング用ト
ランジスタQ1のターンオンが遅延し、スイッチング用
トランジスタQ1のコレクタに初期的に流れる過大電流
が抑制される。その結果、スイッチングロスが大幅に削
減される。また、Q1のオン期間にQ1のコレクタ電流
に重畳されるリンギング成分の振幅が抑制されるため、
検出された出力電圧に対するスイッチング用トランジス
タのオン時間の制御が適正になされる。
【0045】図11は第8の実施形態に係る自励発振型
スイッチング電源装置の回路図である。図8に示した回
路と異なる点は、図8における遅延用トランジスタQ4
を用いないで同様の作用効果を得る点である。すなわち
図11において、積分回路からなる遅延回路9の出力を
逆流防止ダイオードD6を介して制御用トランジスタQ
2のベースに接続している。また、時定数回路とQ2の
ベース間に逆流防止ダイオードD7を挿入している。こ
の構成によれば、制御用トランジスタQ2を図8に示し
た遅延用トランジスタQ4に兼用させることができる。
【0046】次に、第9の実施形態に係る自励発振型ス
イッチング電源装置の構成を図12および図13を参照
して説明する。
【0047】図12はその回路図であり、図8に示した
回路と異なる点は、制御巻線Lcと遅延用トランジスタ
Q4との間の回路の構成である。図12においてはコン
デンサC5、ダイオードD8および抵抗R9からバイア
ス電圧発生回路10を構成している。ここでスイッチン
グ用トランジスタQ1のコレクタ−エミッタ間電圧をV
ce、帰還巻線Lfの誘起電圧をVLf、制御巻線Lcの
誘起電圧をVLc、ダイオードD8のカソード電位をVd
で表せば、各電圧波形は図13に示すようなものとな
る。遅延用トランジスタQ4のベースには、図13のV
dに示すように、制御巻線の誘起電圧VLcにコンデンサ
C5の両端電圧(Vsf)を重畳した電圧が印加される
ため、帰還巻線Lfにスイッチング用トランジスタQ1
のオンを促進させる正帰還電圧が誘起されても、ダイオ
ードD8のカソード電位が遅延用トランジスタQ4のし
きい値電圧(約0.6V)を下回るまで、遅延用トラン
ジスタQ4はスイッチング用トランジスタQ1のベース
−エミッタ間を短絡し続ける。これにより、スイッチン
グ用トランジスタQ1のターンオン時に、共振振動によ
りVceがほぼ0Vとなった後に正帰還電流が供給され
るように、スイッチング用トランジスタQ1のターンオ
ンを短時間遅延させることによって、スイッチング用ト
ランジスタQ1のコレクタに初期的に流れる過大電流が
抑制される。その結果、スイッチングロスが大幅に削減
される。また、Q1のオン期間にQ1のコレクタ電流に
重畳されるリンギング成分の振幅が抑制されるため、検
出された出力電圧に対するスイッチング用トランジスタ
のオン時間の制御が適正になされる。
【0048】次に、第10の実施形態に係る自励発振型
スイッチング電源装置の構成を図14に示す。図12に
示した例と異なり、この例では、遅延用トランジスタQ
4をPNPトランジスタとし、バイアス電圧発生回路1
0のダイオードD8の極性を逆にして、制御巻線を用い
ないで同様の作用効果を得るようにしている。図14に
示すように、バイアス電圧発生回路10の発生するバイ
アス電圧の極性は図12の場合と逆である。このように
構成することによって、図12の場合と同様に、スイッ
チング用トランジスタQ1のターンオンが短時間遅延
し、スイッチング用トランジスタQ1のコレクタに初期
的に流れる過大電流が抑制される。その結果、スイッチ
ングロスが大幅に削減される。また、Q1のオン期間に
Q1のコレクタ電流に重畳されるリンギング成分の振幅
が抑制されるため、検出された出力電圧に対するスイッ
チング用トランジスタのオン時間の制御が適正になされ
る。
【0049】次に、第11の実施形態に係る自励発振型
スイッチング電源装置の構成を図15に示す。図12に
示した例と異なり、この例では、遅延用トランジスタQ
4を用いないで同様の作用効果を得るようにしている。
すなわち図15においては、バイアス電圧発生回路10
の出力を逆流防止ダイオードD6を介して制御用トラン
ジスタQ2のベースに接続している。また、時定数回路
とQ2のベースとの間に逆流防止ダイオードD7を挿入
している。この構成によれば、制御用トランジスタQ2
を図12に示した遅延用トランジスタQ4に兼用させる
ことができる。
【0050】なお、各実施形態に示した、電子スイッチ
としてのトランジスタQ3部分は、単体のトランジスタ
に代えて、フォトカプラのフォトトランジスタを用いて
よい。たとえば図3において、Q3をフォトカプラのフ
ォトトランジスタに置換し、そのフォトカプラの発光ダ
イオードのアノードを抵抗R5とダイオードD3との接
続部に接続し、カソードをコンデンサC3の両端のいず
れかの接続部に接続すればよい。
【0051】また、各実施形態に示した、時定数回路の
抵抗R5に並列にコンデンサを接続すれば、帰還巻線L
fからの正帰還電圧信号が高周波であっても、トランジ
スタQ3を駆動することができるため、出力制御範囲を
さらに拡大することができる。
【0052】また、各実施形態に示した、誤差増幅器7
からの充電経路にある抵抗R6を抵抗とツェナーダイオ
ードの直列回路に置換した場合、ツェナー電圧付近では
可変インピーダンス素子として作用するため、充電時間
を長くする場合に、誤差増幅器の出力による充電電流を
限りなく抑えることができ、出力制御範囲をさらに拡大
することができる。
【0053】また、上記各図において示した遅延用トラ
ンジスタQ4部分は、単体のトランジスタに代えて、フ
ォトカプラのフォトトランジスタを用いてもよい。たと
えば図5において、Q4をフォトカプラのフォトトラン
ジスタに置換し、そのフォトカプラの発光ダイオードの
アノードをインピーダンス回路8の出力に接続し、カソ
ードをフォトトランジスタのエミッタに接続すればよ
い。
【0054】また、各実施形態では、各トランジスタと
してバイポーラ型のトランジスタを用いたが、各トラン
ジスタをそれぞれユニポーラ型のトランジスタとしても
よい。
【0055】また、各実施形態では、制御用トランジス
タQ2に対して制御信号を出力する時定数回路を帰還巻
線間に接続したが、帰還巻線と同極性の制御巻線を設
け、その制御巻線間に時定数回路を接続して動作させた
場合においても同様の作用効果が得られる。
【0056】また、帰還巻線と逆極性の制御巻線を設
け、その制御巻線間に時定数回路を接続するとともに、
制御用トランジスタQ2としてPNPトランジスタを用
いた場合においても同様の作用効果が得られる。
【0057】また、各実施形態では定電圧を出力する電
源回路を示したが、出力電流を検出してフィードバック
制御する回路構成とすることによって、定電流を出力す
る電源回路にも、本願発明は同様に適用できる。
【0058】
【発明の効果】請求項1〜3に記載の発明によれば、ス
イッチング用トランジスタのオン時間を短くするために
時定数回路の充電時間を短くする場合に、外部電圧源か
らの電圧印加によって充電を行うため、帰還巻線からス
イッチング用トランジスタへの正帰還信号の供給の遅れ
による、制御用トランジスタの先行動作がなく、間欠発
振動作等の不安定な動作が生じることがない。
【0059】請求項4に記載の発明によれば、制御用ト
ランジスタの逆バイアスが阻止されて、その制御用トラ
ンジスタの高周波応答性が低下し、スイッチング用トラ
ンジスタの高周波発振動作が防止されるため、広範囲に
わたって出力電圧(電流)を安定した状態で変化させる
ことができ、またスイッチング用トランジスタの高周波
発振状態によるスイッチングロスの増大も防止される。
【0060】請求項5,6,7,8,9,10に記載の
発明によれば、スイッチング用トランジスタを、スイッ
チング用トランジスタに対する印加電圧が低くなった時
点でオンさせることができ、これにより高圧トランスの
1次巻線間容量を充電する過大な電流を抑えて、オン期
間にスイッチング用トランジスタに流れるリンギング成
分の振幅を抑制することができる。その結果スイッチン
グ用トランジスタのオン期間を制御用トランジスタで制
御することによる出力電圧(電流)の制御が広範囲に亘
って安定的に行える。またスイッチング用トランジスタ
のターンオン時のスイッチングロスも削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の自励発振型スイッチング電源
装置の構成例を示す回路図である。
【図2】請求項2に記載の自励発振型スイッチング電源
装置の構成例を示す回路図である。
【図3】第1の実施形態に係る自励発振型スイッチング
電源装置の回路図である。
【図4】第2の実施形態に係る自励発振型スイッチング
電源装置の回路図である。
【図5】第3の実施形態に係る自励発振型スイッチング
電源装置の回路図である。
【図6】第4の実施形態に係る自励発振型スイッチング
電源装置の回路図である。
【図7】第5の実施形態に係る自励発振型スイッチング
電源装置の回路図である。
【図8】第6の実施形態に係る自励発振型スイッチング
電源装置の回路図である。
【図9】図8各部の電圧波形図である。
【図10】第7の実施形態に係る自励発振型スイッチン
グ電源装置の回路図である。
【図11】第8の実施形態に係る自励発振型スイッチン
グ電源装置の回路図である。
【図12】第9の実施形態に係る自励発振型スイッチン
グ電源装置の回路図である。
【図13】図12各部の電圧波形図である。
【図14】第10の実施形態に係る自励発振型スイッチ
ング電源装置の回路図である。
【図15】第11の実施形態に係る自励発振型スイッチ
ング電源装置の回路図である。
【図16】従来の自励発振型スイッチング電源装置の回
路図である。
【図17】トランス部分の回路図である。
【図18】スイッチング用トランジスタのコレクタ−エ
ミッタ間電圧の、負荷変動に伴う波形の変化を示す図で
ある。
【図19】トランスおよびスイッチング用トランジスタ
部分の等価回路図である。
【図20】スイッチング用トランジスタのオン期間の変
動に伴うコレクタ−エミッタ間電圧の波形の変化を示す
図である。
【図21】図19における各部の電圧電流波形を示す図
である。
【図22】図19における各部の電圧電流波形を示す図
である。
【図23】従来の高圧スイッチング電源装置の構成を示
す図である。
【符号の説明】
1−入力電源 2−整流平滑回路 3−外部電圧源 4−時定数回路 5−電子スイッチ 7−誤差増幅器 8−インピーダンス回路 9−遅延回路 10−バイアス電圧発生回路 11−直流電源回路 12−可変シャントレギュレータ Q1−スイッチング用トランジスタ Q2−制御用トランジスタ Q3−トランジスタ Q4−遅延用トランジスタ T−トランス(高圧トランス) Lp−1次巻線 Ls−2次巻線 Lf−帰還巻線 Lc−制御巻線 R1−起動抵抗 R2−電流制限抵抗 (R3,R4)−分圧抵抗 R7−電流制限抵抗 D1−整流ダイオード D4,D5−逆バイアス阻止用ダイオード D6,D7−逆流防止ダイオード C1−平滑コンデンサ C2−スピードアップコンデンサ Vr−基準電圧源 AC−交流入力電源 PC−フォトカプラ Cs,Cps−分布容量 Cpp−1次換算分布容量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−87170(JP,A) 特開 昭58−6071(JP,A) 特開 昭62−114470(JP,A) 特開 平4−49855(JP,A) 特開 平9−65654(JP,A) 実開 昭57−95081(JP,U) 実開 平4−76189(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 3/338 H02M 3/28

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次巻線、2次巻線および帰還巻線を
    するトランスと、前記1次巻線の電流を断続するスイッ
    チング用トランジスタと、該スイッチング用トランジス
    タに対する前記帰還巻線からの正帰還信号を制御する制
    御用トランジスタと、前記帰還巻線の起電圧を所定時定
    数で充電するとともに、前記制御用トランジスタに対し
    て制御電圧を与える時定数回路とを備えてなる自励発振
    型スイッチング電源装置において、 記帰還巻線からの正帰還信号により開閉する電子スイ
    ッチを設け、出力電圧検出信号の上昇にともなって、前
    記時定数回路の充電時間が短くなるように前記時定数回
    路への印加電圧を変化させ、前記出力電圧検出信号の低
    下にともなって、前記時定数回路の充電時間が長くなる
    ように前記時定数回路への印加電圧を変化させる外部電
    圧源を前記電子スイッチを介して前記時定数回路に接続
    したことを特徴とする自励発振型スイッチング電源装
    置。
  2. 【請求項2】 前記時定数回路を、抵抗とコンデンサの
    直列回路を含み、前記コンデンサの充電電圧を前記制御
    用トランジスタに対する制御電圧として出力する回路と
    して構成するとともに、前記電子スイッチを前記外部電
    圧源と前記コンデンサとの間に設けたことを特徴とする
    請求項1に記載の自励発振型スイッチング電源装置。
  3. 【請求項3】 前記電子スイッチは前記帰還巻線の正帰
    還電圧によりオンするトランジスタで構成するととも
    に、該トランジスタのオフ時に前記コンデンサの電荷
    記帰還巻線へ放電させるダイオードを設けたことを特
    徴とする請求項2に記載の自励発振型スイッチング電源
    装置。
  4. 【請求項4】 前記制御用トランジスタに対する制御電
    圧入力部と前記時定数回路との間に、前記帰還巻線か
    前記制御用トランジスタへの逆バイアスを阻止するイン
    ピーダンス回路を設けたことを特徴とする請求項1〜3
    のうちいずれか1項に記載の自励発振型スイッチング電
    源装置。
  5. 【請求項5】 前記トランスは制御巻線を有し、前記ス
    イッチング用トランジスタに対する制御信号入力部に該
    スイッチング用トランジスタのターンオン遅延用のトラ
    ンジスタを設け、該遅延用トランジスタに対する制御電
    圧入力部と前記制御巻線との間に、前記制御巻線から前
    記遅延用トランジスタへの逆バイアスを阻止するインピ
    ーダンス回路を設けたことを特徴とする請求項1〜4の
    うちいずれかに記載の自励発振型スイッチング電源装
    置。
  6. 【請求項6】 前記トランスは制御巻線を有し、前記制
    御用トランジスタに対する制御電圧入力部と前記制御巻
    線との間に、前記制御巻線から前記制御用トランジスタ
    への逆バイアスを阻止するインピーダンス回路を設けた
    ことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれかに記載の
    自励発振型スイッチング電源装置。
  7. 【請求項7】 前記トランスは制御巻線を有し、前記ス
    イッチング用トランジスタに対する制御信号入力部に該
    スイッチング用トランジスタのターンオン遅延用のトラ
    ンジスタを設け、前記制御巻線の正帰還信号を一定時定
    数で遅延させ、該遅延信号を前記遅延用トランジスタに
    対する制御信号として与える遅延回路を設けたことを特
    徴とする請求項1〜4のうちいずれかに記載の自励発振
    型スイッチング電源装置。
  8. 【請求項8】 前記トランスは制御巻線を有し、前記制
    御巻線の正帰還信号を一定時定数で遅延させ、該遅延信
    号を前記制御用トランジスタに対する制御信号として与
    える遅延回路を設けたことを特徴とする請求項1〜4の
    うちいずれかに記載の自励発振型スイッチング電源装
    置。
  9. 【請求項9】 前記トランスは制御巻線を有し、前記ス
    イッチング用トランジスタに対する制御信号入力部に該
    スイッチング用トランジスタのターンオン遅延用のトラ
    ンジスタを設け、該遅延用トランジスタに対する制御電
    圧入力部と前記制御巻線との間に、前記制御巻線の起電
    圧によって充電されて、前記遅延用トランジスタに対す
    る制御電圧に直流バイアスをかけるバイアス電圧発生回
    路を設けたことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれ
    かに記載の自励発振型スイッチング電源装置。
  10. 【請求項10】 前記トランスは制御巻線を有し、前記
    制御用トランジスタに対する制御電圧入力部と前記制御
    線との間に、前記制御巻線の起電圧によって充電され
    て、前記制御用トランジスタに対する制御電圧に直流バ
    イアスをかけるバイアス電圧発生回路を設けたことを特
    徴とする請求項1〜4のうちいずれかに記載の自励発振
    型スイッチング電源装置。
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