JP3157588B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JP3157588B2
JP3157588B2 JP06463892A JP6463892A JP3157588B2 JP 3157588 B2 JP3157588 B2 JP 3157588B2 JP 06463892 A JP06463892 A JP 06463892A JP 6463892 A JP6463892 A JP 6463892A JP 3157588 B2 JP3157588 B2 JP 3157588B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱記録材料に関し、
さらに詳しくは、発色感度が良好で、かつ、発色画像の
保存安定性を向上させた感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】電子供与性発色性化合物と電子受容性化
合物(顕色剤)との呈色反応を利用した感熱記録材料
は、従来より、よく知られている(例えば、特公昭43
−4160号公報、特公昭45−14039号公報)。
感熱記録材料は、比較的安価であり、また、記録機器が
コンパクトで、且つ、メンテナンスフリーであるという
利点があるため、ファクシミリ、記録計、プリンター等
の分野において幅広く利用されている。電子受容性化合
物としては、フェノール性化合物が広く利用されてお
り、中でも、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン〔別名、ビスフェノールA〕は、低価格で
入手し易いという点で広く利用されてはいるものの、ビ
スフェノールAを電子受容性化合物として使用した感熱
記録材料は発色感度が低いという問題がある。また、電
子供与性発色性化合物と電子受容性化合物の他に、さら
に、熱可融性化合物(増感剤)を含有させて発色感度を
向上させた感熱記録材料も広く利用されている。
【0003】熱可融性化合物として、ターフェニル類
(特公昭63−7958号公報)、4−ベンジルオキシ
安息香酸ベンジル(特公昭63−30878号公報)、
ナフトール誘導体(特公昭63−42590号公報)、
ベンジルビフェニル類(特公平2−11437号公
報)、ジアリールオキシアルカン誘導体(特開昭60−
56588号公報、特開昭61−16888号公報)あ
るいはシュウ酸エステル誘導体(特開平1−1583号
公報)などが提案されている。しかし、これらの熱可融
性化合物を含有する感熱記録材料は、発色画像の保存安
定性が著しく悪く、通常、熱可融性化合物を添加しない
場合に比べ、発色画像の保存安定性は一層劣るという問
題があるのが現状である。現在、上述したような問題を
克服した、優れた発色画像の保存安定性を有する感熱記
録材料が強く求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、発色
感度が良好で、かつ、発色画像の保存安定性を著しく改
善した感熱記録材料を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の要
望に応えるべく、感熱記録材料に関し、鋭意検討した結
果、本発明に到達した。即ち、本発明は、電子供与性発
色性化合物および電子受容性化合物を含有する感熱記録
材料において、該電子供与性発色性化合物として、3−
N−2’−メトキシエチル−N−メチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−N−2’−メトキ
シエチル−N−エチルアミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−N−2’−エトキシエチル−N−メ
チルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−N−2’−エトキシエチル−N−エチルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−3’−メト
キシプロピル−N−メチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−N−3’−エトキシプロピル−
N−メチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ンまたは3−N−2’−メトキシエチル−N−イソブチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランのいず
れか1種以上を用い、さらに一般式(1)(化2)で表
される化合物を少なくとも1種含有する感熱記録材料に
関するものである。
【0006】
【化2】 (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す) 本発明に係る一般式(1)で表される化合物において、
Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rの具体例とし
ては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、イソブチル基を挙げることがで
き、特にエチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、
イソブチル基が好ましい。具体的な化合物としては、例
えば、以下の化合物を例示することができる。
【0007】 本発明に係る一般式(1)で表される化合物は、公知の
方法、例えば、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサェティー(J.Amer.Chem.Soc.)71,37
60(1949)に記載の方法に従い製造することがで
きる。即ち、4−ヒドロキシデソキシベンゾインに、炭
酸カルシウム等の塩基の存在下、炭素数1〜4のアルキ
ルハライドを作用させることにより好適に製造すること
ができる。
【0008】本発明に使用する電子供与性発色性化合物
は、
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】3−N−2’−メトキシエチル−N−メチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
N−2’−メトキシエチル−N−エチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、
【0013】3−N−2’−エトキシエチル−N−メチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
N−2’−エトキシエチル−N−エチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−N−3’−メトキ
シプロピル−N−メチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−N−3’−エトキシプロピル−N
−メチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−N−2’−メトキシエチル−N−イソブチルア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
【0014】
【0015】
【0016】がある。これらの電子供与性発色性化合物
は単独で用いても、あるいは発色画像の色調の調整や多
色感熱記録材料を得るなどの目的で2種以上混合して用
いても良い。
【0017】本発明に使用する電子受容性化合物として
は、フェノール誘導体、有機酸あるいはその金属塩、錯
体、尿素誘導体などの有機電子受容性化合物、あるいは
酸性白土などの無機電子受容性化合物が挙げられる。い
くつかの具体例を挙げると、4−tert−ブチルフェノー
ル、4−tert−オクチルフェノール、4−フェニルフェ
ノール、1−ナフトール、2−ナフトール、ハイドロキ
ノン、レゾルシノール、4−tert−オクチルカテコー
ル、2,2’−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ビス
(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン〔別名、ビスフ
ェノールA〕、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4'−ヒドロキシ−
3’−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4’
−ヒドロキシフェニル)酢酸エチルエステル、4,4−
(4’−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸−n−ブチル
エステル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、
4−ヒドロキシ安息香酸フェネチルエステル、2,4−
ジヒドロキシ安息香酸フェノキシエチルエステル、4−
ヒドロキシフタル酸ジメチルエステル、フタル酸モノベ
ンジルエステル、フタル酸モノフェニルエステル、
【0018】ハイドロキノンモノベンジルエーテル、ビ
ス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)スルフィ
ド、ビス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)スル
フィド、ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフィド、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒド
ロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフォン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフ
ェニル)スルフォン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロ
ポキシジフェニルスルフォン、4−ヒドロキシ−4’−
イソプロポキシジフェニルスルフォン、4−ヒドロキシ
−4’−n−ブトキシジフェニルスルフォン、3,4−
ジヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルフォン、ビ
ス(2−ヒドロキシ−4−tert−ブチルフェニル)スル
フォン、ビス(2−ヒドロキシ−4−クロロフェニル)
スルフォン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−
ジヒドロキシベンゾフェノン、1,7−ジ(4−ヒドロ
キシフェニルチオ)−3,5ジオキサヘプタン、1,5
−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3オキサペンタ
ンなどのフェノール誘導体、
【0019】サリチル酸、3−イソプロピルサリチル
酸、3−シクロヘキシルサリチル酸、3,5−ジ−tert
−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジル
サリチル酸、3−メチル−5−α−メチルベンジルサリ
チル酸、5−〔2’−(4−メトキシフェニルオキシ)
エチルオキシ〕サリチル酸、2−ヒドロキシ−3−ナフ
トエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、フタル酸モ
ノベンジルエステル、フタル酸モノフェニルエステルな
どの有機酸あるいはこれらの金属塩(例えば、ニッケ
ル、亜鉛、アルミニウム、カルシウム等の金属塩)、チ
オシアン酸亜鉛アンチピリン錯体、モリブデン酸アセチ
ルアセトン錯体などの錯体、フェニルチオ尿素、ジ(3
−トリフルオロメチルフェニル)チオ尿素、1,4−ジ
(3’−クロロフェニル)−3−チオセミカルバジドな
どの尿素誘導体などの有機電子受容性化合物、酸性白
土、アタパルガイト、活性白土、塩化アルミニウム、塩
化亜鉛、臭化亜鉛などの無機電子受容性化合物を好まし
い化合物として挙げることができる。これらの電子受容
性化合物は、単独で用いても、あるいは2種以上混合し
て用いても良い。特に、フェノール誘導体は好ましい電
子受容性化合物として使用される。
【0020】本発明の感熱記録材料においては、通常、
電子供与性発色性化合物100重量部に対し、電子受容
性化合物は50〜700重量部、好ましくは100〜5
00重量部、一般式(1)で表される化合物は10〜5
00重量部、好ましくは20〜400重量部使用する。
【0021】本発明の感熱記録材料は、電子供与性発色
性化合物および電子受容性化合物を含有する感熱記録材
料において、さらに一般式(1)で表される化合物を1
種あるいは複数含有する感熱記録材料であるが、所望に
応じて、増感剤として、さらに熱可融性化合物(融点約
60〜150℃の化合物)を本発明の感熱記録材料に添
加しても良い。この場合、通常、電子供与性発色性化合
物100重量部に対して、電子受容性化合物は50〜7
00重量部、好ましくは、100〜500重量部、一般
式(1)で表される化合物は10〜500重量部、好ま
しくは、20〜400重量部、熱可融性化合物は10〜
500重量部、好ましくは20〜400重量部使用する
のが望ましい。
【0022】かかる熱可融性化合物の具体例としては、
例えば、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ス
テアリル尿素、N−エチルカルバゾール、4−メトキシ
ジフェニルアミン等の含窒素化合物、4−ベンジルオキ
シ安息香酸ベンジルエステル、2−ナフトエ酸フェニル
エステル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエ
ステル、シュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸ジ(4
−メチルベンジル)エステル、シュウ酸ジ(4−クロロ
ベンジル)エステル、グルタル酸ジフェナシルエステ
ル、ジ(4−メチルフェニル)カーボネート、テレフタ
ル酸ジベンジルエステル等のエステル化合物、4−ベン
ジルビフェニル、m−ターフェニル、フルオレン、フル
オランテン等の炭化水素化合物、2−ベンジルオキシナ
フタレン、2−(4’−メチルベンジルオキシ)ナフタ
レン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,2−ビス
(3'−メチルフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2
−(4−エチルフェノキシ)エタン、4−(4'−メチル
フェノキシ)ビフェニル、1,4−ビス(2'−クロロベ
ンジルオキシ)ベンゼン、4,4'−ジ−n−ブトキシジ
フェニルスルフォン、1,2−ジフェノキシベンゼン、
1,4−ビス(3'−メチルフェニルオキシメチル)ベン
ゼン、4−クロロベンジルオキシ−(4'−エトキシベン
ゼン)等のエーテル化合物等を挙げることができる。こ
れらの熱可融性化合物は、単独で用いても、あるいは2
種以上混合して用いても良い。
【0023】本発明の感熱記録材料を製造するには、特
殊な方法によらなくとも公知の方法により製造すること
ができる。一般的には、電子供与性発色性化合物、電子
受容性化合物および一般式(1)で表される化合物など
を、各々水溶性バインダー中で、ボールミル、サンドミ
ルなどの手段により、通常、3μ以下、好ましくは、
1.5μ以下の粒径にまで粉砕して分散した後、混合
し、塗液を調製することができる。
【0024】かかる水溶性バインダーとしては、具体的
には、たとえば、ポリビニールアルコール、ヒドロキシ
エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エ
ピクロルヒドリン変成ポリアミド、エチレン−無水マレ
イン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、
イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリル
酸、ポリアクリルアミド、メチロール変成ポリアクリル
アミド、デンプン誘導体、カゼイン、ゼラチン、メチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴ
ム、カルボキシル基変成ポリビニールアルコールなどを
例示することができる。
【0025】本発明の感熱記録材料の記録層中には、更
に必要に応じて、顔料、水不溶性バインダー、金属石
鹸、ワックス、界面活性剤、紫外線吸収剤、ヒンダード
フェノール、消泡剤などを添加する。顔料としては、酸
化亜鉛、炭酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、酸化チタン、タル
ク、ロウ石、カオリン、ケイソウ土、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、アルミナ、シリカ、非晶質シ
リカ、尿素−ホルマリン充填剤、ポリエチレン粒子、セ
ルロース充填剤などが用いられる。水不溶性バインダー
としては、合成ゴムラテックスあるいは、合成樹脂エマ
ルジョンが一般的であり、スチレン−ブタジエンゴムラ
テックス、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス、
アクリル酸メチル−ブタジエンゴムラテックス、酢酸ビ
ニルエマルジョンなどが用いられる。
【0026】金属石鹸としては、高級脂肪酸金属塩が用
いられ、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、
ステアリン酸アルミニウムなどが用いられる。ワックス
としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリン
ワックス、カルボキシ変成パラフィンワックス、カルナ
ウバワックス、ポリエチレンワックス、ポリスチレンワ
ックス、高級脂肪酸エステルなどが挙げられる。界面活
性剤としては、スルホコハク酸系のアルカリ金属塩、フ
ッソ含有の界面活性剤などが挙げられる。紫外線吸収剤
としては、桂皮酸誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ベン
ゾトリアゾリルフェノール誘導体などが挙げられる。
【0027】ヒンダードフェノールとしては、フェノー
ル性水酸基のオルソ位の少なくとも1つが、分枝アルキ
ル基で置換されたフェノール誘導体が好ましく、1,
1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−te
rt−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2
−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニ
ル)ブタン、1,1,3−トリス(2−エチル−4−ヒ
ドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,
1,3−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メ
チル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)プ
ロパン、2,2'−メチレン−ビス(6−tert−ブチル−
4−メチルフェノール)、2,2'−メチレン−ビス(6
−tert−ブチル−4−エチルフェノ−ル)、1,3,5
−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,
3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−
2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、ビス(2
−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニ
ル)スルフィドなどが挙げられる。
【0028】本発明の感熱記録材料において、記録層の
形成方法に関しては特に限定されるものではなく、従来
より公知の技術に従って形成することができる。例え
ば、感熱記録層用の塗液を、支持体上にエアーナイフコ
ーター、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコ
ーター、カーテンコーター、ワイヤーバーなどの適当な
塗布装置で塗布、乾燥して記録層を形成することができ
る。塗液の塗布量に関しても、特に限定されるものでは
なく、一般に乾燥重量で1.5〜12g/m2 、好まし
くは、2.5〜10g/m2 の範囲で調整される。支持
体としては紙、プラスチックシート、合成紙などが用い
られる。なお、必要に応じて、感熱記録層の表面および
/または裏面に保護層を設けたり、支持体と感熱記録層
の間に下塗り層を設けることも勿論可能であり、さらに
は、粘着加工を施すなど感熱記録材料の製造方法におけ
る各種の公知技術が付与しえる。
【0029】
【実施例】参考例1〜5 第1表(表1)に示した電子供与性発色性化合物および
一般式(1)で表される化合物を使用して、下記の方法
で調製したA液100gおよびC液250gとB液25
0gの各分散液を30%パラフィンワックス23gと混
合して、これを上質紙に、乾燥塗布量が5.0±0.5
g/m2となるように塗布、乾燥し、感熱記録紙を作製
した。得られた感熱記録紙について、下記の評価法−
1、2に従って評価し、その結果を第2表(表2)およ
び第3表(表3)に示した。なお、発色画像の保存安定
性は、耐湿熱性試験、耐水性試験および耐油性試験によ
り評価した。
【0030】 〔感熱記録層用の分散液の調製法〕 (A液組成) 電子供与性発色性化合物 10g ポリビニールアルコール(クラレ−117)10%水溶液 10g 水 80g 計 100g (B液組成) 電子受容性化合物(ビスフェノールA) 20g 軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業、TP−123) 40g ポリビニールアルコール(クラレ−117)10%水溶液 60g 水 130g 計 250g (C液組成) 一般式(1)の化合物 20g ポリビニールアルコール(クラレ−117)10%水溶液 10g 水 220g 計 250g 上記組成のA液、B液およびC液を、それぞれサンドグ
ラインディングミルで平均粒子径が1.5μ以下になる
ように分散し分散液を調製した。
【0031】
【表1】
【0032】比較例1 C液を使用せずに、電子供与性発色性化合物として、3
−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオランを使用したA液100gとB液250gの分散
液を30%パラフィンワックス23gと混合して、これ
を上質紙に乾燥塗布量が5.0±0.5g/m2となる
ように塗布、乾燥し、感熱記録紙を作製した。得られた
感熱記録紙について、参考例と同様に、温度に対する発
色性能試験を行い、その結果を第2表に示した。
【0033】比較例2 A液中の電子供与性発色性化合物として、3−ジ−n−
ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを
使用し、C液中の一般式(1)の化合物の代わりに、4
−ベンジルビフェニルを使用した以外は、参考例に記載
した方法と同様にして感熱記録紙を作製した。得られた
感熱記録紙について、参考例と同様に、発色画像の保存
安定性試験を行い、その結果を第3表に示した。
【0034】比較例3 A液中の電子供与性発色性化合物として、3−ジ−n−
ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを
使用し、C液中の一般式(1)の化合物の代わりに、m
−ターフェニルを使用した以外は、参考例に記載した方
法と同様にして感熱記録紙を作製した。得られた感熱記
録紙について、参考例と同様に、発色画像の保存安定性
試験を行い、その結果を第3表に示した。
【0035】〔感熱記録紙の評価法−1〕 (温度に対する発色性能試験法)各感熱記録紙を各表面
温度に加温したメタルブロックに5秒間接触させ、その
発色画像濃度をマクベス濃度計(TR−524型)を用
いて測定する。数値が大きい程、色濃く発色しているこ
とを示している。
【0036】〔感熱記録紙の評価法−2〕感熱記録紙に
ついて、感熱紙発色装置(大倉電気製TH−PMD)
で、マクベス濃度計(TR−524型)で測定した発色
濃度が0.9である発色画像を形成させた後、下記の方
法に従って、その発色画像の保存安定性試験を行う。 (発色画像の保存安定性試験法) ・耐湿熱性試験:各感熱記録紙を、60℃、90%相対
湿度中に24時間保存した後の発色画像濃度を、マクベ
ス濃度計(TR−524型)を用いて測定し、発色画像
の残存率を求める。 ・耐水性試験:各感熱記録紙を、25℃、水中で24時
間保存した後の発色画像濃度を、マクベス濃度計を用い
て測定し、発色画像の残存率を求める。 ・耐油性試験:各感熱記録紙に、ジオクチルフタレ−ト
を含有したカプセル塗工紙を重ね、加圧ロ−ルを通過さ
せた後、1週間25℃で保存した後の発色画像濃度を、
マクベス濃度計をもちいて測定し、発色画像の残存率を
求める。 尚、各試験後の発色画像の残存率は、次の式により求め
る。 数値が大きいほど、発色画像の保存安定性が優れている
ことを示している。
【0037】
【表2】 第2表より明らかなように、参考例の感熱記録材料は、
従来の電子供与性発色性化合物と電子受容性化合物とか
ら成る感熱記録材料に比較して、より低温で速やかに発
色し、高速記録に適した、高感度の感熱記録材料である
といえる。
【0038】
【表3】 第3表より明らかなように、参考例の感熱記録材料は、
従来の熱可融性化合物を含有する感熱記録材料に比較し
て、発色画像の保存安定性(耐湿熱性、耐水性および耐
油性)が非常に優れている。
【0039】
【発明の効果】本発明は、発色感度が良好で、かつ、発
色画像の耐湿熱性、耐水性、耐油性等の保存安定性に優
れた感熱記録材料を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−85053(JP,A) 特開 平5−185724(JP,A) 特開 平4−173391(JP,A) 特開 平2−273288(JP,A) 特開 昭61−112689(JP,A) 特開 昭62−94381(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/28 - 5/34 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子供与性発色性化合物および電子受容
    性化合物を含有する感熱記録材料において、該電子供与性発色性化合物として、3−N−2’−メト
    キシエチル−N−メチルアミノ−6−メチル−7−アニ
    リノフルオラン、3−N−2’−メトキシエチル−N−
    エチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
    3−N−2’−エトキシエチル−N−メチルアミノ−6
    −メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−2’−エ
    トキシエチル−N−エチルアミノ−6−メチル−7−ア
    ニリノフルオラン、3−N−3’−メトキシプロピル−
    N−メチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
    ン、3−N−3’−エトキシプロピル−N−メチルアミ
    ノ−6−メチル−7−アニリノフルオランまたは3−N
    −2’−メトキシエチル−N−イソブチルアミノ−6−
    メチル−7−アニリノフルオランのいずれか1種以上を
    用い、 さらに一般式(1)(化1)で表される化合物を少なく
    とも1種含有することを特徴とする感熱記録材料。 【化1】 上式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す
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