JP3258459B2 - 感熱記録材料およびカルボン酸多価金属塩 - Google Patents

感熱記録材料およびカルボン酸多価金属塩

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JP3258459B2 JP20054893A JP20054893A JP3258459B2 JP 3258459 B2 JP3258459 B2 JP 3258459B2 JP 20054893 A JP20054893 A JP 20054893A JP 20054893 A JP20054893 A JP 20054893A JP 3258459 B2 JP3258459 B2 JP 3258459B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は未発色部および発色画像
の保存安定性を向上させた感熱記録材料に関し、さらに
は該感熱記録材料用の化合物または高分子材料用の添加
剤等として有用なナフタレンカルボン酸多価金属塩に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子供与性発色性化合物と電
子受容性化合物(顕色剤)との呈色反応を利用した感熱
記録材料はよく知られている(たとえば特公昭43−4
160号公報、特公昭45−14039号公報)。感熱
記録材料は、比較的安価であり、また、記録機器がコン
パクトで且つメンテナンスフリ−であるという利点があ
るため、ファクシミリ、記録計、プリンタ−の分野にお
いて幅広く利用されている。また最近では、感熱記録材
料の利用分野はさらに広がり多様化しており、より過酷
な環境下での用途(例えば、ラベル、プリペイドカード
等)へと広がっている。
【0003】従来、電子受容性化合物としては、フェノ
ール性化合物が広く利用されており、例えば、2,2−
ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名、ビ
スフェノ−ルA)、4−ヒドロキシ安息香酸エステル類
(特開昭56−144193号公報、特公平1−306
40号公報)等を電子受容性化合物として使用する感熱
記録材料が知られており、中でも、ビスフェノールA
は、低価格で入手し易いという点で広く利用されてはい
る。しかしながら、ビスフェノ−ルAや4−ヒドロキシ
安息香酸ベンジルエステルなどを電子受容性化合物とし
て使用した感熱記録材料は、例えば、過酷な環境下(例
えば、油、溶剤、可塑剤等との接触下あるいは高温多湿
の環境下)において、その未発色部が著しく汚染(地汚
れ)されたり、また発色画像が褪色したりする等の欠点
がある。
【0004】発色画像の保存安定性を改良する方法とし
て、例えば、電子受容性化合物として安息香酸亜鉛塩な
どの特定の金属塩を含有する感熱記録材料が提案されて
いるが(例えば、特開昭57−6795号公報など)、
該感熱記録材料の未発色部は地汚れし、保存安定性が悪
いという問題点があり、また上述したような環境下にお
ける発色画像の保存安定性も実用上充分な性能を有して
いるとは言い難い。現在では、上述したような問題点を
克服した発色画像の保存安定性に優れた感熱記録材料が
強く求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、未発
色部の保存安定性に優れ、且つ発色画像の保存安定性を
著しく改善した感熱記録材料を提供することであり、さ
らには該感熱記録材料用の化合物として有用なナフタレ
ンカルボン酸誘導体の多価金属塩を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の要
望にこたえるべく、感熱記録材料に関し鋭意検討した結
果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、電子供与
性発色性化合物と電子受容性化合物を含有する感熱記録
材料において、一般式(1)
【0007】
【化2】 で表されるナフタレンカルボン酸誘導体または/および
該誘導体の多価金属塩を少なくとも1種含有する感熱記
録材料である。さらには、一般式(1)で表されるナフ
タレンカルボン酸誘導体の多価金属塩は新規物質であ
り、本発明はこの多価金属塩も対象とするものである。
【0008】本発明に係る一般式(1)で表される化合
物は、構造的には分子内にホルミル基を有するナフタレ
ンカルボン酸であることが特徴である。本発明に係る一
般式(1)で表されるナフタレンカルボン酸の具体例と
しては、2−ホルミル−1−ナフタレンカルボン酸、3
−ホルミル−1−ナフタレンカルボン酸、4−ホルミル
−1−ナフタレンカルボン酸、5−ホルミル−1−ナフ
タレンカルボン酸、6−ホルミル−1−ナフタレンカル
ボン酸、7−ホルミル−1−ナフタレンカルボン酸、8
−ホルミル−1−ナフタレンカルボン酸、1−ホルミル
−2−ナフタレンカルボン酸、3−ホルミル−2−ナフ
タレンカルボン酸、4−ホルミル−2−ナフタレンカル
ボン酸、5−ホルミル−2−ナフタレンカルボン酸、6
−ホルミル−2−ナフタレンカルボン酸、7−ホルミル
−2−ナフタレンカルボン酸、8−ホルミル−2−ナフ
タレンカルボン酸が挙げられる。これらの具体例示化合
物の中で特に好ましい例は、8−ホルミル−1−ナフタ
レンカルボン酸である。
【0009】本発明に係る一般式(1)で表されるナフ
タレンカルボン酸誘導体は、公知の方法、例えば、Be
ilsteins Handbuch der Org
an−ischen Chemie,H,10巻,74
6等に記載の方法により製造することができる。
【0010】本発明の一般式(1)で表されるナフタレ
ンカルボン酸誘導体の多価金属塩において、多価金属塩
としては好ましくは水難溶性あるいは水不溶性の2価、
3価あるいは4価の金属塩であり、より好ましくは2価
あるいは3価の金属塩である。 多価金属塩の具体例と
しては、亜鉛、カドミウム、水銀、カルシウム、マグネ
シウム、バリウム、ニッケル、スズ、鉛、ガリウム、ク
ロム、銅、モリブデン、タングステン、ジルコニウム、
ストロンチウム、マンガン、コバルト、チタン、アルミ
ニウム、鉄の塩を挙げることができ、好ましくは、亜
鉛、カルシウム、マグネシウム、バリウム、ニッケル、
マンガン、コバルト、アルミニウムの塩であり、より好
ましくは、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、ニッケ
ル、マンガンの塩であり、特に、亜鉛は好ましい金属で
ある。
【0011】本発明の一般式(1)で表されるナフタレ
ンカルボン酸誘導体の多価金属塩において2価、3価お
よび4価の金属塩は、一般式(1)で表されるナフタレ
ンカルボン酸誘導体から公知の方法により製造される。
すなわち、代表的には一般式(1)で表されるナフタレ
ンカルボン酸誘導体のアルカリ金属塩(例えば、ナトリ
ウム、カリウム、リチウム等の金属塩)の水溶液と水可
溶性の対応する2価、3価あるいは4価の金属化合物の
水溶液とから複分解により、水難溶性あるいは水不溶性
のナフタレンカルボン酸誘導体の多価金属塩としては製
造される。この際、所望に応じて加熱を行ったりあるい
は有機溶媒を共存させても良い。
【0012】上記の水可溶性の金属化合物としては、例
えば硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫
酸アルミニウム等の硫酸塩、塩化亜鉛、塩化マグネシウ
ム、塩化カルシウム、塩化バリウム、塩化ニッケル、塩
化コバルト、塩化アルミニウム等の塩化物、酢酸亜鉛、
酢酸マンガン等の酢酸塩等が挙げられる。
【0013】また、本発明の該多価金属塩は上述の複分
解法以外の公知の方法、例えば、一般式(1)で表され
るナフタレンカルボン酸誘導体と酸化亜鉛等の金属化合
物を湿式同時粉砕する方法等によっても製造される。
【0014】上述のように製造される一般式(1)で表
されるナフタレンカルボン酸誘導体の多価金属塩は、製
造条件により時として水和物等の溶媒和物を形成するこ
とがあるが、該溶媒和物も本発明の感熱記録材料に好適
に使用することができる。勿論、公知の方法(例えば、
乾燥により)により、該溶媒和物から水などの溶媒を除
いたナフタレンカルボン酸誘導体の多価金属塩も本発明
の感熱記録材料に好適に使用できる。
【0015】本発明の感熱記録材料に用いる一般式
(1)で表されるナフタレンカルボン酸誘導体または/
および該誘導体の多価金属塩を感熱記録材料に用いる際
には、該多価金属塩は60℃以上の融点を有するものが
好ましく、より好ましくは80℃以上の融点を有するも
のであり、特に好ましくは100〜350℃の融点を有
するものである。
【0016】本発明の感熱記録材料は、電子供与性発色
性化合物と電子受容性化合物を含有する感熱記録材料に
おいて、一般式(1)で表されるナフタレンカルボン酸
誘導体または/および該誘導体の多価金属塩を少なくと
も一種含有することを特徴とするものであり、より具体
的に本発明の構成を記述すると、本発明は電子供与性発
色性化合物と、電子受容性化合物として一般式(1)で
表されるナフタレンカルボン酸誘導体または/および該
誘導体の多価金属塩を少なくとも一種含有する感熱記録
材料であり、さらには、電子供与性発色性化合物と電子
受容性化合物を含有する感熱記録材料において、さらに
一般式(1)で表されるナフタレンカルボン酸誘導体ま
たは/および該誘導体の多価金属塩を少なくとも一種含
有する感熱記録材料である。
【0017】これらの本発明の感熱記録材料において
は、後述するように公知の感熱記録材料を製造するため
の各種公知の処方(熱可融性化合物の添加など)がさら
に付与される。
【0018】本発明に使用する無色ないし淡色の電子供
与性発色性化合物としては、トリアリールメタン系化合
物、ジアリールメタン系化合物、ローダミン−ラクタム
系化合物、フルオラン系化合物、インドリルフタリド系
化合物、ピリジン系化合物、スピロ系化合物、フルオレ
ン系化合物などが挙げられる。
【0019】これらの化合物のいくつかの具体例を挙げ
ると、トリアリールメタン系化合物としては、3,3−
ビス(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルア
ミノフタリド〔別名、クリスタルバイオレットラクト
ン〕、3,3−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)フ
タリド、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−
(1,3−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、
3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチ
ルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(9
−エチルカルバゾール−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3
−(1−メチルピロール−3−イル)−6−ジメチルア
ミノフタリド、3,3−ビス〔2,2−ビス(4−ジメ
チルアミノフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テ
トラクロロフタリドなどがある。
【0020】ジアリールメタン系化合物としては、4,
4−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリンベンジルエー
テル、N−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2,
4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミンなどがあ
る。
【0021】ローダミン−ラクタム系化合物としては、
ローダミン−B−アニリノラクタム、ローダミン−(4
−ニトロアニリノ)ラクタム、ローダミン−B−(4−
クロロアニリノ)ラクタムなどがある。
【0022】フルオラン系化合物としては、3,6−ジ
メトキシフルオラン、3−ジメチルアミノ−7−メトキ
シフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メトキシフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3
−N−シクロヘキシル−N−n−ブチルアミノ−7−メ
チルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジ−n−
ヘキシルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2’
−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−(3’−クロロフェニルアミノ)フルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(2’,3’−ジクロロ
フェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(3’−トリフルオロメチルフェニルアミノ)フルオ
ラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(2’−クロロ
フェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6
−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ブチ
ルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−メトキシ−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−エトキシ−7−ア
ニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−モルホリノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ブチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ジ−n−オクチルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−メチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N
−n−プロピル−N−メチルアミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−N−n−プロピル−N−エチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
N−イソプロピル−N−メチルアミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−N−n−ブチル−N−メチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
N−n−ブチル−N−エチルアミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−N−n−ブチル−N−n−プ
ロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−イソブチル−N−メチルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−N−イソブチル−N−エ
チルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−N−イソペンチル−N−エチルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−N−n−ヘキシル−N−
エチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−n−オクチル−N−エチルアミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−N−シクロヘキシル−
N−メチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−N−シクロヘキシル−N−n−プロピルアミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−シク
ロヘキシル−N−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−N−シクロヘキシル−N−n
−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−N−シクロヘキシル−N−n−ヘキシルアミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−シク
ロヘキシル−N−n−ヘプチルアミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−N−シクロヘキシル−N−
n−オクチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−N−シクロヘキシル−N−n−デシルアミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−
(2’−メトキシエチル)−N−メチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−N−(2’−メト
キシエチル)−N−エチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−N−(2’−メトキシエチル)
−N−イソブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−N−(2’−エトキシエチル)−N−メ
チルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−N−(2’−エトキシエチル)−N−エチルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−(3’
−メトキシプロピル)−N−メチルアミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−N−(3’−メトキシ
プロピル)−N−エチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−N−(3’−エトキシプロピル)
−N−メチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−N−(3’−エトキシプロピル)−N−エチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
N−(2’−テトラヒドロフルフリル)−N−エチルア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−
(4’−メチルフェニル)−N−エチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−
6−エチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−(3’−メチルフェニルアミ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−(2’,6’−ジメチルフェニルアミノ)フルオラ
ン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−
(2’,6’−ジメチルフェニルアミノ)フルオラン、
3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(2’,6’−ジメチ
ルフェニルアミノ)フルオラン、2,2−ビス〔4’−
(3−N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ−6−メ
チルフルオラン)−7−イルアミノフェニル〕プロパ
ン、3−〔4’−(4−フェニルアミノフェニル)アミ
ノフェニル〕アミノ−6−メチル−7−クロロフルオラ
ンなどがある。
【0023】インドリルフタリド系化合物としては、
3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3
−イル)フタリド、3,3−ビス(1−オクチル−2−
メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(2−エ
トキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エ
チル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3
−(2−エトキシ−4−ジブチルアミノフェニル)−3
−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フ
タリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェ
ニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−
3−イル)フタリドなどがある。
【0024】ピリジン系化合物としては、3−(2−エ
トキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−オ
クチル−2−メチルインドール−3−イル)−4または
7−アザフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチル
アミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルイン
ドール−3−イル)−4または7−アザフタリド、3−
(2−ヘキシルオキシ−4−ジエチルアミノフェニル)
−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イ
ル)−4または7−アザフタリド、3−(2−エトキシ
−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−
2−フェニルインドール−3−イル)−4または7−ア
ザフタリド、3−(2−ブトキシ−4−ジエチルアミノ
フェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドー
ル−3−イル)−4または7−アザフタリドなどがあ
る。
【0025】スピロ系化合物としては、3−メチル−ス
ピロ−ジナフトピラン、3−エチル−スピロ−ジナフト
ピラン、3−フェニル−スピロ−ジナフトピラン、3−
ベンジル−スピロ−ジナフトピラン、3−メチル−ナフ
ト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピ
ル−スピロ−ジベンゾピランなどがある。
【0026】フルオレン系化合物としては、3’,6’
−ビスジエチルアミノ−5−ジエチルアミノスピロ(イ
ソベンゾフラン−1,9’−フルオレン)−3−オン、
3’,6’−ビスジエチルアミノ−7−ジエチルアミノ
−2−メチルスピロ(1,3−ベンゾオキサジン−4,
9’−フルオレン)などがある。
【0027】これらの電子供与性発色性化合物は単独、
あるいは発色画像の色調の調整や多色感熱記録材料を得
るなどの目的で2種以上併用しても良い。
【0028】電子供与性発色性化合物としては、特に、
黒色発色するフルオラン系化合物が好ましく、中でも、
3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(2’−クロロフェニ
ルアミノ)フルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ブチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−N−n−プロピル−N−メチルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−n−ブ
チル−N−メチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−N−イソブチル−N−メチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−イソペン
チル−N−エチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−N−(2’−メトキシエチル)−N−イ
ソブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−N−(3’−エトキシプロピル)−N−エチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メチル−7−(3’−メチルフェニ
ルアミノ)フルオランは、特に好ましい電子供与性発色
性化合物である。
【0029】本発明の感熱記録材料においては、通常、
電子供与性発色性化合物100重量部に対し、電子受容
性化合物50〜700重量部、好ましくは100〜50
0重量部使用するのが望ましい。さらに既に述べたよう
に本発明の感熱記録材料は、電子受容性化合物として一
般式(1)で表されるナフタレンカルボン酸誘導体また
は/および該誘導体の多価金属塩を少なくとも1種を含
有する以外に、他の電子受容性化合物を併用することも
包含するものである。
【0030】特に、電子受容性化合物として、一般式
(1)で表されるナフタレンカルボン酸誘導体または/
および該誘導体の多価金属塩を少なくとも1種を含有
し、さらに他の電子受容性化合物を併用してなる感熱記
録材料は、発色画像の安定性(耐湿熱性、耐水性、耐油
性など)が非常に優れており好ましい。
【0031】この場合、全電子受容性化合物中に占める
一般式(1)で表されるナフタレンカルボン酸誘導体ま
たは/および該誘導体の多価金属塩の割合は、通常、5
重量%以上、好ましくは20重量%以上、より好ましく
は30重量%以上に調整するのが望ましい。
【0032】一般式(1)で表されるナフタレンカルボ
ン酸誘導体または/および該誘導体の多価金属塩以外の
電子受容性化合物としてはフェノール誘導体、有機酸あ
るいはその金属塩、錯体、尿素誘導体などの有機電子受
容性化合物あるいは酸性白土などの無機電子受容性化合
物が挙げられる。
【0033】これらの化合物のいくつかの具体例を挙げ
ると、4−tert−ブチルフェノール、4−tert−オクチ
ルフェノール、4−フェニルフェノール、1−ナフトー
ル、2−ナフトール、ハイドロキノン、レゾルシノー
ル、4−tert−オクチルカテコール、2,2’−ジヒド
ロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニル
エーテル、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)
プロパン〔別名、ビスフェノールA〕、1,1−ビス
(4’−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2
−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−メチルフェニル)プ
ロパン、1,4−ビス(4’−ヒドロキシクミル)ベン
ゼン、1,3,5−トリス(4’−ヒドロキシクミル)
ベンゼン、4,4−(m−フェニレンジイソプロピリデ
ン)ビスフェノール、4,4−(p−フェニレンジイソ
プロピリデン)ビスフェノール、2,2−ビス(4’−
ヒドロキシフェニル)酢酸エチルエステル、4,4−
(4’−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸−n−ブチル
エステル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、
4−ヒドロキシ安息香酸フェネチルエステル、2,4−
ジヒドロキシ安息香酸フェノキシエチルエステル、4−
ヒドロキシフタル酸ジメチルエステル、没食子酸−n−
プロピルエステル、没食子酸−n−オクチルエステル、
没食子酸−n−ドデシルエステル、没食子酸−n−オク
タデシルエステル、ハイドロキノンモノベンジルエ−テ
ル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)スル
フィド、ビス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
スルフィド、ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェ
ニル)スルフィド、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒ
ドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフォン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフ
ェニル)スルフォン、2,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルフォン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニ
ルスルフォン、4−ヒドロキシ−4’−クロロジフェニ
ルスルフォン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシ
ジフェニルスルフォン、4−ヒドロキシ−4’−イソプ
ロポキシジフェニルスルフォン、4−ヒドロキシ−4’
−n−ブトキシジフェニルスルフォン、3,4−ジヒド
ロキシ−4’−メチルジフェニルスルフォン、2,4−
ジヒドロキシジフェニルスルフォン、2−メトキシ−
4’−ヒドロキシジフェニルスルフォン、2−エトキシ
−2’−ヒドロキシジフェニルスルフォン、ビス(2−
ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)スルフォン、
ビス(2−ヒドロキシ−5−クロロフェニル)スルフォ
ン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロ
キシベンゾフェノン、1,7−ジ(4−ヒドロキシフェ
ニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、1,5−ジ
(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン
などのフェノール誘導体、サリチル酸、3−イソプロピ
ルサリチル酸、3−シクロヘキシルサリチル酸、3,5
−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチ
ルベンジルサリチル酸、3−メチル−5−α−メチルベ
ンジルサリチル酸、4−〔2’−(4−メトキシフェニ
ルオキシ)エチルオキシ〕サリチル酸、2−ヒドロキシ
−3−ナフトエ酸、4−〔3−(4−メチルフェニルス
ルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸、4−〔3−
(4−メトキシフェニルスルホニル)プロピルオキシ〕
サリチル酸、5−{4−〔2−(4−メトキシフェニル
オキシ)エチルオキシ〕クミル}サリチル酸、2−ヒド
ロキシ−6−ナフトエ酸、フタル酸モノベンジルエステ
ル、フタル酸モノフェニルエステル、4−ニトロ安息香
酸、3−ニトロ安息香酸、2−ニトロ安息香酸、4−ク
ロロ安息香酸、テレフタルアルデヒド酸などの有機酸あ
るいはこれらの金属塩(たとえば、ニッケル、亜鉛、ア
ルミニウム、カルシウム等の金属塩)、チオシアン酸亜
鉛アンチピリン錯体、モリブデン酸アセチルアセトン錯
体などの錯体、フェニルチオ尿素、ジ(3−トリフルオ
ロメチルフェニル)チオ尿素、1,4−ジ(3’−クロ
ロフェニル)−3−チオセミカルバジドなどの尿素誘導
体などの有機電子受容性化合物、酸性白土、アタパルガ
イト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム、活性白
土、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、臭化亜鉛などの無機
電子受容性化合物を好ましい化合物として挙げることが
できる。これらの電子受容性化合物は、単独あるいは2
種以上併用しても良い。
【0034】本発明の感熱記録材料において、さらに発
色感度を向上させる目的で、所望により熱可融性化合物
(融点約70〜150℃、より好ましくは融点約80〜
130℃の化合物)を本発明の感熱記録材料にさらに添
加することは、高速記録に対応した感熱記録材料を得る
ためには好ましいことである。
【0035】この場合、通常、電子供与性発色性化合物
100重量部に対し、熱可融性化合物10〜700重量
部、好ましくは20〜500重量部使用するのが望まし
い。かかる熱可融性化合物の具体例としては、たとえ
ば、カプロン酸アミド、カプリン酸アミド、パルミチン
酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エ
ルシン酸アミド、リノ−ル酸アミド、リノレン酸アミ
ド、ステアリン酸メチレンビスアミド、ステアリル尿
素、ステアリン酸アニリド、N−エチルカルバゾール、
4−メトキシジフェニルアミンなどの含窒素化合物、4
−ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステル、2−ナフ
トエ酸フェニルエステル、1−ヒドロキシ−2−ナフト
エ酸フェニルエステル、シュウ酸ジベンジルエステル、
シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)エステル、シュウ酸
ジ(4−クロロベンジル)エステル、グルタル酸ジフェ
ナシルエステル、ジ(4−メチルフェニル)カーボネー
ト、テレフタル酸シメチルエステル、テレフタル酸ジブ
チルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル、イソ
フタル酸ジブチルエステルなどのエステル化合物、4−
ベンジルビフェニル、m−ターフェニル、フルオレン、
フルオランテン、2,6−ジイソプロピルナフタレン、
3−ベンジルアセナフテンなどの炭化水素化合物、2−
ベンジルオキシナフタレン、2−(4’−メチルベンジ
ルオキシ)ナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレ
ン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3’
−メチルフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−
(4’−エチルフェノキシ)エタン、1−(4’−メト
キシフェノキシ)−2−フェノキシエタン、1−(4’
−メトキシフェノキシ)−2−(3’−メチルフェノキ
シ)エタン、1−(4’−メトキシフェノキシ)−2−
(2’−メチルフェノキシ)エタン、4−(4’−メチ
ルフェノキシ)ビフェニル、1,4−ビス(2’−クロ
ロベンジルオキシ)ベンゼン、4,4’−ジ−n−ブト
キシジフェニルスルフォン、1,2−ジフェノキシベン
ゼン、1,4−ビス(2’−クロロフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(4’−メチルフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(3’−メチルフェノキシメチル)ベ
ンゼン、4−クロロベンジルオキシ−(4’−エトキシ
ベンゼン)、4,4’−ビス(フェノキシ)ジフェニル
エーテル、4,4’−ビス(フェノキシ)ジフェニルチ
オエーテル、1,4−ビス(4’−ベンジルフェノキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス〔(4’−メチルフェニル
オキシ)メトキシメチル〕ベンゼン、1,5−ビス(4
−メトキシフェノキシ)−3−オキサペンタン、ベンジ
ル−4−メチルチオフェニルエーテルなどのエ−テル化
合物、チオエーテル化合物、1,4−ジ(グリシジルオ
キシ)ベンゼン、1,4−ジグリシジルテレフタレー
ト、4−グリシジルオキシ−4’−イソプロピルオキシ
ジフェニルスルフォン、4−〔(2,3−エポキシ−2
−メチル)プロピルオキシ〕フェニル−4’−(ベンジ
ルオキシ)フェニルスルフォン、4−〔(2,3−エポ
キシ)プロピルオキシ〕フェニル−4’−(4−メチル
ベンジルオキシ)ジフェニルスルフォンなどのエポキシ
基を有する化合物などを挙げることができる。これらの
熱可融性化合物は、単独あるいは2種以上併用しても良
い。
【0036】本発明の感熱記録材料を製造するには、特
殊な方法によらなくとも公知の方法により製造すること
ができる。
【0037】一般的には、電子供与性発色性化合物、電
子受容性化合物、一般式(1)で表されるナフタレンカ
ルボン酸誘導体または/および該誘導体の多価金属塩な
どは、各々水溶性バインダー中で、ボールミル、サンド
ミル、横型サンドミル、アトライタ、コロイダルミルな
どの手段により分散、通常、3μ以下、好ましくは1.
5μ以下の粒径にまで粉砕分散し、混合し、感熱記録層
用の塗液を調整することができる。 かかる水溶性バイ
ンダーとしては、具体的には、たとえば、ポリビニール
アルコール、スルフォン化ポリビニールアルコール、ヒ
ドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、エピクロルヒドリン変成ポリアミド、エチレン−
無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共
重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリ
アクリル酸、ポリアクリルアミド、メチロール変成ポリ
アクリルアミド、デンプン誘導体、カゼイン、ゼラチ
ン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
アラビアゴム、カルボキシル基変成ポリビニールアルコ
ールなどを例示することができる。
【0038】更に必要に応じて、本発明の感熱記録材料
の記録層中には、顔料、水不溶性バインダー、金属石
鹸、ワックス、界面活性剤、紫外線吸収剤、ヒンダード
フェノール、消泡剤などを添加する。
【0039】顔料としては、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸バ
リウム、酸化チタン、タルク、ロウ石、カオリン、ケイ
ソウ土、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ア
ルミナ、シリカ、非晶質シリカ、尿素−ホルマリン充填
剤、ポリエチレン粒子、セルロース充填剤などが用いら
れる。
【0040】水不溶性バインダーとしては、合成ゴムラ
テックスあるいは合成樹脂エマルジョンが一般的であ
り、スチレン−ブタジエンゴムラテックス、アクリロニ
トリル−ブタジエンラテックス、アクリル酸メチル−ブ
タジエンゴムラテックス、酢酸ビニルエマルジョンなど
が知られており、必要に応じて使用される。
【0041】金属石鹸としては、高級脂肪酸金属塩が用
いられ、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、
ステアリン酸アルミニウム、オレイン酸亜鉛などが用い
られる。
【0042】ワックスとしては、パラフィンワックス、
マイクロクリスタリンワックス、カルボキシ変成パラフ
ィンワックス、カルナウバワックス、ポリエチレンワッ
クス、ポリスチレンワックス、キャンデリアワックス、
モンタンワックス、高級脂肪酸エステルなどが挙げられ
る。
【0043】界面活性剤としては、スルホコハク酸系の
アルカリ金属塩〔例えば、ジ(n−ヘキシル)スルホコ
ハク酸、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸等の
ナトリウム塩〕、フッ素含有の界面活性剤などが挙げら
れる。
【0044】紫外線吸収剤としては、桂皮酸誘導体、ベ
ンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾリルフェノール誘
導体などが挙げられる。
【0045】ヒンダードフェノールとしては、フェノー
ル性水酸基のオルト位の少なくとも1つが分枝アルキル
基で置換されたフェノール誘導体が好ましく、1,1,
3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−
ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メ
チル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)
ブタン、1,1,3−トリス(2−エチル−4−ヒドロ
キシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3
−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−
4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)プロパ
ン、2,2’−メチレン−ビス(6−tert−ブチル−4
−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(6
−tert−ブチル−4−エチルフェノ−ル)、1,3,5
−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,
3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−
2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、1,3,
5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2−
メチル−6−エチルベンジル)イソシアヌル酸、ビス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェ
ニル)スルフィドなどが挙げられる。
【0046】本発明の感熱記録材料において、記録層の
形成方法に関しては特に限定されるものではなく、従来
より公知の技術に従って形成することができる。
【0047】例えば感熱記録層用の塗液を、支持体上に
エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコータ
ー、グラビアコーター、カーテンコーター、ワイヤーバ
ーなどの適当な塗布装置で塗布、乾燥して記録層を形成
することができる。
【0048】また塗液の塗布量に関しても特に限定され
るものではなく、一般に乾燥重量で1.5〜12g/m
2、好ましくは2.5〜10g/m2の範囲で調整され
る。
【0049】支持体としては紙、プラスチックシ−ト、
合成紙などが用いられる。 なお、必要に応じて感熱記
録層の表面及び/あるいは裏面に保護層を設けたり、支
持体と感熱記録層の間に下塗り層を設けることも勿論可
能であり、さらには粘着加工を施すなど感熱記録材料の
製造方法における各種の公知技術が付与しえる。
【0050】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。尚、実施例において%は重量%を表す。
【0051】製造例1 (8−ホルミル−1−ナフタレ
ンカルボン酸の亜鉛塩の合成) 8−ホルミル−1−ナフタレンカルボン酸20.0gに
メタノ−ル200mlを加えた溶液に対して、炭酸水素ナ
トリウム8.4gを溶解させた水溶液200mlを氷冷
下、滴下した後、室温で2時間撹拌した。得られた8−
ホルミル−1−ナフタレンカルボン酸のナトリウム塩の
懸濁溶液に対して、硫酸亜鉛7水和物15.8gを含む
水溶液50mlを室温で1時間を要して滴下した。滴下
後、室温でさらに3時間撹拌した後、析出した結晶を濾
過し、水洗後、乾燥を行い、8−ホルミル−1−ナフタ
レンカルボン酸の亜鉛塩23.1gを白色結晶として得
た。融点 255〜257℃(decomp.)
【0052】〔感熱記録紙の組成〕
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】上記A液、B液、C液およびD液をそれぞ
れサンドグラインディングミルで平均粒子径1.5μ以
下になるように分散し分散液を得た。
【0058】実施例1〜5 A液100g、C液250g、D液250gの分散液と
30%パラフィンワックス23gを混合して、これを上
質紙に乾燥塗布量が5.0g±0.5g/m2となるよ
うに塗布、乾燥し、感熱記録紙を作成した。
【0059】尚、各実施例に使用したA液中の電子供与
性発色性化合物およびC液中の一般式(1)で表される
ナフタレンカルボン酸誘導体の多価金属塩は第1表に示
した。
【0060】
【表5】
【0061】実施例6〜13 A液100g、B液250g、C液250g、D液25
0gの分散液と30%パラフィンワックス23gを混合
して、これを上質紙に乾燥塗布量が5.0g±0.5g
/m2となるように塗布、乾燥し、感熱記録紙を作成し
た。
【0062】B液中の電子受容性化合物としては、ビス
フェノールAを使用した。
【0063】尚、各実施例に使用したA液中の電子供与
性発色性化合物およびC液中の一般式(1)で表される
ナフタレンカルボン酸誘導体の多価金属塩は第2表に示
した。
【0064】
【表6】
【0065】比較例1〜4 A液100g、B液250g、D液250gの分散液と
30%パラフィンワックス23gを混合して、これを上
質紙に乾燥塗布量が5.0g±0.5g/m2となるよ
うに塗布、乾燥し、感熱記録紙を作成した。
【0066】尚、各比較例に使用したA液中の電子供与
性発色性化合物およびB液中の電子受容性発色性化合物
は第3表に示した。
【0067】
【表7】
【0068】比較例5〜6 C液中の一般式(1)で表されるナフタレンカルボン酸
誘導体の金属塩の代わりに、ステアリン酸亜鉛(比較例
5)または安息香酸亜鉛(比較例6)を用い、A液中の
電子供与性発色性化合物としては3−ジ−n−ブチルア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを使用し、
B液中の電子受容性化合物としては、ビスフェノールA
を使用し、A液100g、B液250g、C液250
g、D液250gの分散液と30%パラフィンワックス
23gを混合して、これを上質紙に乾燥塗布量が5.0
g±0.5g/m2となるように塗布、乾燥し、感熱記
録紙を作成した。
【0069】〔感熱記録紙の評価法〕 (未発色部の保存安定性試験)以上の実施例および比較
例で作成した各感熱記録紙の塗布直後の未発色(地肌)
の白色度を色差計(Σ−80、日本電色製)を用いて測
定した。
【0070】保存安定性試験は耐湿熱性試験および耐油
性試験を行い、各試験後の各感熱記録紙の未発色部の白
色度を調べた。
【0071】1.耐湿熱性試験 感熱記録紙を、40℃、90%相対湿度中に24時間保
存した後の白色度を色差計を用いて測定した。
【0072】2.耐油性試験 感熱記録紙に、ジオクチルフタレートを含有したカプセ
ル塗工紙を重ね、加圧ロールを通過させた後、1週間2
5℃で保存した後の未発色部の白色度を色差計を用いて
測定した。
【0073】数値が大きい程、白色度が高く、未発色部
の保存安定性に優れていることを示している。
【0074】また、耐筆記具試験として、未発色部分を
蛍光ペンで筆記した後、25℃、72時間放置後の、未
発色部分の白色度を目視で観察した。○は汚れの無い白
色の高い状態を示し、×は黒灰色に汚れた状態を示す。
結果を第4表に示した。
【0075】
【表8】
【0076】(発色画像の保存安定性試験)各感熱記録
紙を感熱紙発色装置(大倉電気製TH−PMD)を用い
てマクベス濃度計(TR−524型)を用いて測定した
発色濃度が0.9である発色画像を形成した後、下記に
示す発色画像の保存安定性試験を行った。
【0077】1.耐湿熱性試験 感熱記録紙を、60℃、90%相対湿度中に24時間保
存した後の発色画像濃度を、マクベス濃度計(TR−5
24型)を用いて測定し、発色画像の残存率を求める。
【0078】2.耐油性試験 感熱記録紙に、ジオクチルフタレートを含有したカプセ
ル塗工紙を重ね、加圧ロールを通過させた後、1週間2
5℃で保存した後の発色画像濃度を、マクベス濃度計
(TR−524型)を用いて測定し、発色画像の残存率
を求める。 残存率(%)=(各試験後の発色画像濃度/試験前の発
色画像濃度(0.9))× 100
【0079】また、耐筆記具試験として、発色部分を蛍
光ペンで筆記した後、25℃、72時間放置後の、発色
部分の残存の程度を目視で観察した。◎は消色が無い状
態を示し、○は少し消色した状態を示し、×は消色した
状態を示す。結果は第5表に示した。
【0080】
【表9】
【0081】第4表、第5表から明らかなように、一般
式(1)で表されるナフタレンカルボン酸誘導体または
/および該誘導体の多価金属塩を少なくとも1種含有す
る本発明の感熱記録材料は従来の感熱記録材料に比較し
て、未発色部および発色画像の保存安定性(耐湿熱性、
耐油性および耐筆記具性)が非常に優れている。
【0082】
【発明の効果】本発明により、未発色部および発色画像
の保存安定性に非常に優れた感熱記録材料を提供するこ
とが可能になった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲来▼田 丈太郎 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 (72)発明者 中塚 正勝 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−163188(JP,A) 特開 平5−70384(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/00 B41M 5/26 B41M 5/30 C07C 65/42 REGISTRY(STN) CA(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子供与性発色性化合物と電子受容性化
    合物を含有する感熱記録材料において、一般式(1)で
    表されるナフタレンカルボン酸誘導体または/および該
    誘導体の多価金属塩を少なくとも1種含有する感熱記録
    材料。 【化1】
  2. 【請求項2】 多価金属塩が亜鉛塩またはカルシウム塩
    である請求項1記載の感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 請求項1の一般式(1)で表されるナフ
    タレンカルボン酸誘導体の多価金属塩。
  4. 【請求項4】 多価金属塩が亜鉛塩である請求項3記載
    のナフタレンカルボン酸誘導体の多価金属塩。
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