JP3357105B2 - フェノール化合物および該化合物を含有する感熱記録材料 - Google Patents

フェノール化合物および該化合物を含有する感熱記録材料

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JP3357105B2 JP34197292A JP34197292A JP3357105B2 JP 3357105 B2 JP3357105 B2 JP 3357105B2 JP 34197292 A JP34197292 A JP 34197292A JP 34197292 A JP34197292 A JP 34197292A JP 3357105 B2 JP3357105 B2 JP 3357105B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フェノール化合物に関
する。さらには、該フェノール化合物を電子受容性化合
物として含有する感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子供与性発色性化合物と電
子受容性化合物(顕色剤)との呈色反応を利用した感熱
記録材料は良く知られている(たとえば特公昭43−4
160号公報、特公昭45−14039号公報)。感熱
記録材料は、比較的安価であり、また、記録機器がコン
パクトで且つメンテナンスフリーであるという利点があ
るため、ファクシミリ、記録計、プリンターの分野にお
いて幅広く利用されている。
【0003】従来、電子受容性化合物としては、フェノ
ール性化合物が広く使用されており、中でも、2,2−
ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名、ビ
スフェノールA)は、低価格で入手し易いという点で広
く利用されてはいるものの、ビスフェノールAを電子受
容性化合物として使用した感熱記録材料は発色画像の保
存安定性が悪いという問題点がある。更にはビスフェノ
ールAを電子受容性化合物とする感熱記録材料は発色感
度が低いという問題点もある。ビスフェノールA以外の
フェノール性化合物として、例えば、4−ヒドロキシ安
息香酸エステル類(特開昭56−144193号公報、
特公平1−30640号公報)、アラルキルオキシフェ
ノール類(特公平2−31678号公報、特開昭60−
225789号公報)、ヒドロキシベンゾフェノン類
(特開昭57−193388号公報)等を電子受容性化
合物として使用する感熱記録材料が提案されている。
【0004】しかしながら、4−ヒドロキシ安息香酸エ
ステル類、例えば、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエ
ステルを電子受容性化合物として使用すると、発色画像
濃度が経時的に低下するという欠点があり、且つ発色画
像上に4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルの白色の結晶が
析出し、粉をふいた状態(いわゆる白化現象)を呈する
という問題点がある。アラルキルオキシフェノール類、
例えば、4−ベンジルオキシフェノールを電子受容性化
合物として使用した場合も、発色画像濃度が経時的に低
下するという欠点がある。ヒドロキシベンゾフェノン
類、例えば、4−ヒドロキシベンゾフェノンを電子受容
性化合物として使用した場合も、発色画像の保存安定性
(例えば、耐湿熱性、耐可塑剤性)は悪く、実用上充分
な性能を有しているとは言えない。
【0005】また、発色感度を向上させる方法として、
電子供与性発色性化合物と電子受容性化合物の他にさら
に熱可融性化合物(増感剤)を含有した感熱記録材料も
広く利用されている。熱可融性化合物として、ターフェ
ニル類(特公昭63−7958号公報)、4−ベンジル
オキシ安息香酸ベンジル(特公昭63−30878号公
報)、ナフトール誘導体(特公昭63−42590号公
報)、アミノフェノール誘導体(特開昭58−2114
94号公報)、ベンジルビフェニル類(特公平2−11
437号公報)、ジアリールオキシアルカン誘導体(特
開昭60−56588号公報、特開昭61−16888
号公報)あるいはシュウ酸エステル誘導体(特開平1−
1583号公報)などが提案されている。しかし、これ
らの熱可融性化合物を含有する感熱記録材料は、発色感
度はある程度向上するものの、発色画像の保存安定性が
著しく悪く、通常は熱可融性化合物を添加しない場合に
比べ、発色画像の保存安定性は一層劣るという問題点が
あるのが現状である。
【0006】現在では、上述したような問題点を克服し
た、発色画像の保存安定性に優れた感熱記録材料が強く
望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、感熱
記録材料用の電子受容性化合物等として有用なフェノー
ル化合物を提供することである。
【0008】さらには、発色画像の保存安定性を改善し
た感熱記録材料を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の要
望にこたえるべく、感熱記録材料用の電子受容性化合物
に関し鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明は、一般式(1)で表さ
れるフェノール化合物である。
【0011】
【化3】 (RはOH基を表し、その位置は3位又は4位であ
る。) さらには、電子供与性発色性化合物および電子受容性化
合物を含有する感熱記録材料において、該化合物を少な
くとも1種含有する感熱記録材料である。
【0012】本発明の一般式(1)で表されるフェノー
ル化合物としては、下記(1−a)又は(1−b)で表
されるフェノール化合物を挙げることができる。
【0013】
【化4】
【0014】
【0015】本発明の一般式(1)で表されるフェノー
ル化合物は、代表的な方法として、例えば、一般式
(a)で表されるジフェニルスルホン誘導体と、
【0016】
【化6】 (Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。) 一般式(b)で表されるフェノール誘導体とより製造す
ることができる。
【0017】
【化7】 (RはOH基を表し、その位置は3位又は4位であ
る。) 本発明の一般式(1)で表されるフェノール化合物を製
造する際の原料であるジフェニルスルホン酸誘導体
(a)は公知の方法、例えば、Journal of
Polymer Science、Part−A、5、
2415(1967)、特開平2−247160号公報
等に記載の方法、即ち、4,4’−ジクロロジフェニル
スルホンをアルカリ存在下、加水分解する方法、あるい
は芳香族化合物と硫酸または芳香族スルホン酸とをヘテ
ロポリ酸およびオルトりん酸の存在下、加熱縮合する方
法等により製造することができる。
【0018】本発明の一般式(1)で表されるフェノー
ル化合物を製造する際、一般式(a)で表されるジフェ
ニルスルホン誘導体と、一般式(b)で表されるフェノ
ール誘導体との反応には、通常使用される反応方法を採
用できる。例えば、攪拌下、塩基の存在下、一般式
(b)で表されるフェノール誘導体に、一般式(a)で
表されるジフェニルスルホン誘導体を加える等の方法に
より反応させる。反応の際、使用する一般式(a)で表
されるジフェニルスルホン誘導体と一般式(b)で表さ
れるフェノール誘導体とのモル比は、通常、1:0.5
〜2の範囲であり、好ましくは、1:0.8〜1.5の
範囲、より好ましくは1:0.8〜1.2の範囲であ
る。
【0019】反応に用いる塩基としては、例えば、水酸
化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭
酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の
無機塩基、トリエチルアミン等の有機塩基などが挙げら
れる。
【0020】尚、この反応は、無溶媒で行ってもよい
が、通常は溶媒を用いて行うことがより好ましい。
【0021】反応に用いる溶媒としては、例えば、ジメ
チルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N
−メチル−2−ピリドン等の極性溶媒、ヘキサン、オク
タン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶
媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶媒、ジエ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系
溶媒、ジクロルメタン、クロロホルム、四塩化炭素、
1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベ
ンゼン等のハロゲン系溶媒、さらにはこれらの混合溶媒
が挙げられるが、より好ましくはジメチルスルホキシ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−
ピリドン等の非プロトン性極性溶媒、あるいはこれらの
混合溶媒である。
【0022】反応温度は、通常0〜300℃の範囲であ
り、好ましくは100〜150℃である。
【0023】また反応時間は、反応温度等の反応条件に
より大きく左右されるが、通常数分〜数十時間である。
【0024】反応終了後、反応生成物は、通常の方法で
分離した後、通常行われる操作、例えば、再結晶あるい
はカラムクロマトグラフィー等の操作により、本発明の
一般式(1)で表されるフェノール化合物を精製して単
離することができる。
【0025】本発明の感熱記録材料においては、通常、
電子供与性発色性化合物100重量部に対し、電子受容
性化合物として一般式(1)で表されるフェノール化合
物50〜700重量部、好ましくは100〜500重量
部使用するのが望ましい。
【0026】本発明の感熱記録材料に使用する無色ない
し淡色の電子供与性発色性化合物としては、トリアリー
ルメタン系化合物、ジアリールメタン系化合物、ローダ
ミン−ラクタム系化合物、フルオラン系化合物、インド
リルフタリド系化合物、ピリジン系化合物、スピロ系化
合物、フルオレン系化合物などが挙げられる。
【0027】これらの化合物のいくつかの具体例を挙げ
ると、トリアリールメタン系化合物としては、3,3−
ビス(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルア
ミノフタリド[別名、クリスタルバイオレットラクト
ン]、3,3−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)フ
タリド、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−
(1,3−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、
3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチ
ルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(9
−エチルカルバゾール−3−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3
−(1−メチルピロール−3−イル)−6−ジメチルア
ミノフタリド、3,3−ビス[2,2−ビス(p−ジメ
チルアミノフェニル)エテニル]−4,5,6,7−テ
トラクロロフタリドなどがある。
【0028】ジアリールメタン系化合物としては、4,
4−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリンベンジルエー
テル、N−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2,
4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミンなどがあ
る。
【0029】ローダミン−ラクタム系化合物としては、
ローダミン−B−アニリノラクタム、ローダミン−(4
−ニトロアニリノ)ラクタム、ローダミン−B−(4−
クロロアニリノ)ラクタムなどがある。
【0030】フルオラン系化合物としては、3,6−ジ
メトキシフルオラン、3−ジメチルアミノ−7−メトキ
シフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メトキシフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3
−N−シクロヘキシル−N−n−ブチルアミノ−7−メ
チルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジ−n−
ヘキシルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−
クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(3−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−(2,3−ジクロロアニリノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(3−トリフルオロメチルア
ニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−
(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n
−ブチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メトキシ−7−アニリノ
フルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−エトキシ
−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−モルホリノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−ジメチルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ−
n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−ジ−n−オクチルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N
−メチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−N−n−プロピル−N−メチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−N−n−プロピル
−N−エチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−N−イソプロピル−N−メチルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−n−ブチル
−N−メチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−N−n−ブチル−N−エチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−N−n−ブチル−
N−n−プロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−N−イソブチル−N−メチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−イソブチ
ル−N−エチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−N−イソペンチル−N−エチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−n−ヘキ
シル−N−エチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−N−n−オクチル−N−エチルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−シクロ
ヘキシル−N−メチルアミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−N−シクロヘキシル−N−n−プロ
ピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−N−シクロヘキシル−N−n−ブチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−N−シクロヘキシ
ル−N−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−N−シクロヘキシル−N−n−ヘキ
シルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−N−シクロヘキシル−N−n−ヘプチルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−シクロヘキ
シル−N−n−オクチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−N−シクロヘキシル−N−n−デ
シルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−N−2’−メトキシエチル−N−メチルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−2’−メト
キシエチル−N−エチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−N−2’−メトキシエチル−N−
イソブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−N−2’−エトキシエチル−N−エチルアミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−2’
−エトキシエチル−N−エチルアミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−N−3’−メトキシプロピ
ル−N−メチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−N−3’−エトキシプロピル−N−エチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N
−3’−エトキシプロピル−N−メチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−N−3’−エトキ
シプロピル−N−エチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−N−2’−テトラヒドロフルフリ
ル−N−エチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−N−(4’−メチルフェニル)−N−エチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−エチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−エチル−7−(3’−メ
チルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ
−6−エチル−7−(2’,6’−ジメチルフェニルア
ミノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メ
チル−7−(2’,6’−ジメチルフェニルアミノ)フ
ルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(2’,
6’−ジメチルフェニルアミノ)フルオラン、2,2−
ビス[4’−(3−N−シクロヘキシル−N−メチルア
ミノ−6−メチルフルオラン)−7−イルアミノフェニ
ル]プロパン、3−[4’−(4−フェニルアミノフェ
ニル)アミノフェニル]アミノ−6−メチル−7−クロ
ロフロオランなどがある。
【0031】インドリルフタリド系化合物としては、
3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3
−イル)フタリド、3,3−ビス(1−オクチル−2−
メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(2−エ
トキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エ
チル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3
−(2−エトキシ−4−ジブチルアミノフェニル)−3
−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フ
タリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェ
ニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−
3−イル)フタリドなどがある。
【0032】ピリジン系化合物としては、3−(2−エ
トキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−オ
クチル−2−メチルインドール−3−イル)−4または
7−アザフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチル
アミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルイン
ドール−3−イル)−4または7−アザフタリド、3−
(2−ヘキシルオキシ−4−ジエチルアミノフェニル)
−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イ
ル)−4または7−アザフタリド、3−(2−エトキシ
−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−
2−フェニルインドール−3−イル)−4または7−ア
ザフタリド、3−(2−ブトキシ−4−ジエチルアミノ
フェニル)−3−(1−エチル−2−フェニルインドー
ル−3−イル)−4または7−アザフタリドなどがあ
る。
【0033】スピロ系化合物としては、3−メチル−ス
ピロ−ジナフトピラン、3−エチル−スピロ−ジナフト
ピラン、3−フェニル−スピロ−ジナフトピラン、3−
ベンジル−スピロ−ジナフトピラン、3−メチル−ナフ
ト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピ
ル−スピロ−ジベンゾピランなどがある。
【0034】フルオレン系化合物としては、3’,6’
−ビスジエチルアミノ−5−ジエチルアミノスピロ(イ
ソベンゾフラン−1,9’−フルオレン)−3−オン、
3’,6’−ビスジエチルアミノ−7−ジエチルアミノ
−2−メチルスピロ(1,3−ベンゾオキサジン−4,
9’−フルオレン)などがある。
【0035】これらの電子供与性発色性化合物は単独、
あるいは発色画像の色調の調整や多色感熱記録材料を得
るなどの目的で2種以上併用しても良い。
【0036】本発明の感熱記録材料は、電子受容性化合
物として、一般式(1)で表されるフェノール化合物を
少なくとも1種含有することを特徴とするものである
が、本発明の所望の効果を損なわない範囲で他の電子受
容性化合物を併用することも可能である。
【0037】この場合、全電子受容性化合物中に占める
一般式(1)で表されるフェノール化合物の割合は、通
常、20重量%以上、好ましくは40重量%以上、より
好ましくは60重量%以上に調整するのが望ましい。
【0038】一般式(1)で表されるフェノール化合物
以外の電子受容性化合物としては有機酸あるいはその金
属塩、錯体、尿素誘導体などの有機電子受容性化合物あ
るいは酸性白土などの無機電子受容性化合物が挙げられ
る。
【0039】これらの化合物のいくつかの具体例を挙げ
ると、4−tert−ブチルフェノール、4−tert−オクチ
ルフェノール、4−フェニルフェノール、1−ナフトー
ル、2−ナフトール、ハイドロキノン、レゾルシノー
ル、4−tert−オクチルカテコール、2,2’−ジヒド
ロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニル
エーテル、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)
プロパン[別名、ビスフェノールA]、1,1−ビス
(4’−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2
−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−メチルフェニル)プ
ロパン、1,4−ビス(4’−ヒドロキシクミル)ベン
ゼン、1,3,5−トリス(4’−ヒドロキシクミル)
ベンゼン、4,4−(m−フェニレンジイソプロピリデ
ン)ビスフェノール、4,4−(p−フェニレンジイソ
プロピリデン)ビスフェノール、2,2−ビス(4’−
ヒドロキシフェニル)酢酸エチルエステル、4,4−
(4’−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸−n−ブチル
エステル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、
4−ヒドロキシ安息香酸フェネチルエステル、2,4−
ジヒドロキシ安息香酸フェノキシエチルエステル、4−
ヒドロキシフタル酸ジメチルエステル、没食子酸−n−
プロピルエステル、没食子酸−n−オクチルエステル、
没食子酸−n−ドデシルエステル、没食子酸−n−オク
タデシルエステル、ハイドロキノンモノベンジルエーテ
ル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)スル
フィド、ビス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
スルフィド、ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェ
ニル)スルフィド、ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒ
ドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフォン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフ
ェニル)スルフォン、2,4−ビスヒドロキシジフェニ
ルスルフォン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニ
ルスルフォン、4−ヒドロキシ−4’−クロロジフェニ
ルスルフォン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシ
ジフェニルスルフォン、4−ヒドロキシ−4’−イソプ
ロポキシジフェニルスルフォン、4−ヒドロキシ−4’
−n−ブトキシジフェニルスルフォン、3,4−ジヒド
ロキシ−4’−メチルジフェニルスルフォン、2,4−
ジヒドロキシジフェニルスルフォン、2−メトキシ−
4’−ヒドロキシジフェニルスルフォン、2−エトキシ
−4’−ヒドロキシジフェニルスルフォン、ビス(2−
ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)スルフォン、
ビス(2−ヒドロキシ−5−クロロフェニル)スルフォ
ン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロ
キシベンゾフェノン、1,7−ジ(4−ヒドロキシフェ
ニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、1,5−ジ
(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン
などのフェノール誘導体、サリチル酸、3−イソプロピ
ルサリチル酸、3−シクロヘキシルサリチル酸、3,5
−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチ
ルベンジルサリチル酸、3−メチル−5−α−メチルベ
ンジルサリチル酸、4−[2’−(4−メトキシフェニ
ルオキシ)エチルオキシ]サリチル酸、2−ヒドロキシ
−3−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、
フタル酸モノベンジルエステル、フタル酸モノフェニル
エステル、4−ニトロ安息香酸、3−ニトロ安息香酸、
2−ニトロ安息香酸、4−クロロ安息香酸などの有機酸
あるいはこれらの金属塩(たとえば、ニッケル、亜鉛、
アルミニウム、カルシウム等の金属塩)、チオシアン酸
亜鉛アンチピリン錯体、モリブデン酸アセチルアセトン
錯体などの錯体、フェニルチオ尿素、ジ(3−トリフル
オロメチルフェニル)チオ尿素、1,4−ジ(3’−ク
ロロフェニル)−3−チオセミカルバジドなどの尿素誘
導体などの有機電子受容性化合物、酸性白土、アタパル
ガイト、活性白土、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、臭化
亜鉛などの無機電子受容性化合物を好ましい化合物とし
て挙げることができる。これらの電子受容性化合物は、
単独あるいは2種以上併用しても良い。
【0040】さらに、発色感度を向上させる目的で、増
感剤として熱可融性化合物(融点約70〜150℃、よ
り好ましくは融点約80〜130℃の化合物)を本発明
の感熱記録材料にさらに添加することは、高速記録に対
応した感熱記録材料を得るためには好ましいことであ
る。
【0041】この場合、通常、電子供与性発色性化合物
100重量部に対し、熱可融性化合物10〜700重量
部、好ましくは20〜500重量部使用するのが望まし
い。
【0042】かかる熱可融性化合物の具体例としては、
たとえば、カプロン酸アミド、カプリン酸アミド、ステ
アリン酸アミド、パルミチン酸アミド、オレイン酸アミ
ド、ステアリル尿素、ステアリン酸アニリド、N−エチ
ルカルバゾール、4−メトキシジフェニルアミンなどの
含窒素化合物、4−ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエ
ステル、2−ナフトエ酸フェニルエステル、1−ヒドロ
キシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、シュウ酸ジベ
ンジルエステル、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)エ
ステル、シュウ酸ジ(4−クロロベンジル)エステル、
グルタル酸ジフェナシルエステル、ジ(4−メチルフェ
ニル)カーボネート、テレフタル酸ジベンジルエステル
などのエステル化合物、4−ベンジルビフェニル、m−
ターフェニル、フルオレン、フルオランテン、2,6−
ジイソプロピルナフタレン、3−ベンジルアセナフテン
などの炭化水素化合物、2−ベンジルオキシナフタレ
ン、2−(4’−メチルベンジルオキシ)ナフタレン、
1,4−ジエトキシナフタレン、1,2−ジフェノキシ
エタン、1,2−ビス(3’−メチルフェノキシ)エタ
ン、1−フェノキシ−2−(4’−エチルフェノキシ)
エタン、1−(4’−メトキシフェノキシ)−2−フェ
ノキシエタン、1−(4’−メトキシフェノキシ)−2
−(3’−メチルフェノキシ)エタン、1−(4’−メ
トキシフェノキシ)−2−(2’−メチルフェノキシ)
エタン、4−(4’−メチルフェノキシ)ビフェニル、
1,4−ビス(2’−クロロベンジルオキシ)ベンゼ
ン、4,4’−ジ−n−ブトキシジフェニルスルフォ
ン、1,2−ジフェノキシベンゼン、1,4−ビス
(2’−クロロフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(4’−メチルフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(3’−メチルフェノキシメチル)ベンゼン、4−クロ
ロベンジルオキシ−(4’−エトキシベンゼン)、4,
4’−ビス(フェノキシ)ジフェニルエーテル、4,
4’−ビス(フェノキシ)ジフェニルチオエーテル、
1,4−ビス(4’−ベンジルフェノキシ)ベンゼン、
1,4−ビス[(4’−メチルフェニルオキシ)メトキ
シメチル]ベンゼンなどのエーテル化合物などを挙げる
ことができる。これらの熱可融性化合物は、単独あるい
は2種以上併用しても良い。
【0043】本発明の感熱記録材料を製造するには、特
殊な方法によらなくとも公知の方法により製造すること
ができる。
【0044】一般的には、電子供与性発色性化合物、一
般式(1)で表されるフェノール化合物は、各々水溶性
バインダー中で、ボールミル、サンドミル、横型サンド
ミル、アトライタ、コロイダルミルなどの手段により分
散、通常、3μm以下、好ましくは1.5μm以下の粒
径にまで粉砕分散し、混合し、記録層用の塗液を調整す
ることができる。
【0045】この際、後述する顔料の内で金属化合物、
たとえば、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、酸化チタ
ン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどを顔
料として使用する場合、一般式(1)で表されるフェノ
ール誘導体と、金属化合物の顔料とを、一緒に分散させ
ることにより、場合により、より一層高い発色画像の保
存安定性を有した感熱記録材料を得ることができ好まし
い場合がある。
【0046】かかる水溶性バインダーとしては、具体的
には、たとえば、ポリビニールアルコール、スルフォン
化ポリビニールアルコール、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、エピクロルヒドリ
ン変成ポリアミド、エチレン−無水マレイン酸共重合
体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン
−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリル酸、ポリアク
リルアミド、メチロール変成ポリアクリルアミド、デン
プン誘導体、カゼイン、ゼラチン、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、カルボキ
シル基変成ポリビニールアルコールなどを例示すること
ができる。
【0047】更に必要に応じて、本発明の感熱記録材料
の記録層中には、顔料、水不溶性バインダー、金属石
鹸、ワックス、界面活性剤、紫外線吸収剤、ヒンダード
フェノール、消泡剤などを添加する。
【0048】顔料としては、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸バ
リウム、酸化チタン、タルク、ロウ石、カオリン、ケイ
ソウ土、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ア
ルミナ、シリカ、非晶質シリカ、尿素−ホルマリン充填
剤、ポリエチレン粒子、セルロース充填剤などが用いら
れる。
【0049】水不溶性バインダーとしては、合成ゴムラ
テックスあるいは合成樹脂エマルジョンが一般的であ
り、スチレン−ブタジエンゴムラテックス、アクリロニ
トリル−ブタジエンラテックス、アクリル酸メチル−ブ
タジエンゴムラテックス、酢酸ビニールエマルジョンな
どが知られており、必要に応じて使用される。
【0050】金属石鹸としては、高級脂肪酸金属塩が用
いられ、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、
ステアリン酸アルミニウム、オレイン酸亜鉛などが用い
られる。
【0051】ワックスとしては、パラフィンワックス、
マイクロクリスタリンワックス、カルボキシ変成パラフ
ィンワックス、カルナウバワックス、ポリエチレンワッ
クス、ポリスチレンワックス、キャンデリアワックス、
モンタンワックス、高級脂肪酸エステルなどが挙げられ
る。
【0052】界面活性剤としては、スルホコハク酸系の
アルカリ金属塩[例えば、ジ(n−ヘキシル)スルホコ
ハク酸、ジ(2−エチルヘキシル)オクチルスルホコハ
ク酸等のナトリウム塩]、フッソ含有の界面活性剤など
が挙げられる。
【0053】紫外線吸収剤としては、桂皮酸誘導体、ベ
ンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾリルフェノール誘
導体などが挙げられる。
【0054】ヒンダードフェノールとしては、フェノー
ル性水酸基のオルソ位の少なくとも1つが分岐アルキル
基で置換されたフェノール誘導体が好ましく、1,1,
3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−
ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メ
チル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)
ブタン、1,1,3−トリス(2−エチル−4−ヒドロ
キシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3
−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−
4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)プロパ
ン、2,2’−メチレン−ビス(6−tert−ブチル−4
−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(6
−tert−ブチル−4−エチルフェノール)、1,3,5
−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,
3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−
2,6−ジメチルベンジル)イソシヌル酸、1,3,
5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2−
メチル−6−エチルベンジル)イソシアヌル酸、ビス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェ
ニル)スルフィドなどが挙げられる。
【0055】本発明の感熱記録材料において、記録層の
形成方法に関しては特に限定されるものではなく、従来
より公知の技術に従って形成することができる。
【0056】例えば感熱記録層用の塗液を、支持体上に
エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコータ
ー、グラビアコーター、カーテンコーター、ワイヤーバ
ーなどの適当な塗布装置で塗布、乾燥して記録層を形成
することができる。
【0057】また塗液の塗布量に関しても特に限定され
るものではなく、一般に乾燥重量で1.5〜12g/m
2 、好ましくは2.5〜10g/m2 の範囲で調整され
る。
【0058】支持体としては紙、プラスチックシート、
合成紙などが用いられる。
【0059】なお、必要に応じて感熱記録層の表面およ
び/または裏面に保護層を設けたり、支持体と感熱記録
層の間に下塗り層を設けることも勿論可能であり、さら
には粘着加工を施すなど感熱記録材料の製造方法におけ
る各種の公知技術が付与できる。
【0060】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。尚、実施例において%は重量%を表す。 [一般式(1)で表される化合物の製造例] 実施例1(例示化合物番号1−aの化合物の製造) ハイドロキノン10.3g、水酸化カリウム12.4
g、4−クロロ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン
25.0gに、ジメチルスルホキシド250mlとトル
エン100mlを加えた。該懸濁溶液を130℃で加熱
して、反応の際に生成する水をトルエンとの共沸脱水に
より系外に取り除きながら、20時間攪拌した後、反応
混合物を氷冷した5%硫酸水500mlに挿入し酸性と
して、析出した固体を濾取した。得られた固体をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル
=3:1)により精製し、1,2−ジクロロエタンで再
結晶した。70℃で24時間乾燥させ、4−ヒドロキシ
−4’−(4”−ヒドロキシフェニルオキシ)ジフェニ
ルスルホン25.5gを白色結晶として得た。
【0061】収率 80% 融点 128〜129℃1 H−NMR δ(CDCl3 );7.9-7.6(m,8H) ,7.
1-6.7(m,4H) ,3.2(m,2H) . 実施例2(例示化合物番号1−bの化合物の製造) 実施例1において、ハイドロキノンの代わりに、レゾル
シンを用いた以外は、実施例1に記載の方法と同様な方
法により、4−ヒドロキシ−4’−(3”−ヒドロキシ
フェニルオキシ)ジフェニルスルホンを製造した。
【0062】融点 130〜131℃1 H−NMR δ(CDCl3 );7.9-7.7(m,4H) ,7.
3-6.3(m,4H) ,3.3(m,4H) . [感熱記録紙の評価法] (発色画像の保存安定性試験)以下の実施例で示す方法
で作製した感熱記録紙を感熱紙発色装置(大倉電気製T
H−PMD)を用いて、マクベス濃度計(TR−524
型)を用いて測定した発色濃度が、0.9である発色画
像を形成した後、画像部の白化現象の有無を調べ、更に
下記の保存安定性試験を行う。
【0063】1.耐熱性試験 感熱記録紙を、60℃で24時間保存した後の発色画像
濃度を、マクベス濃度計(TR−524型)を用いて測
定し、発色画像の残存率を求める。
【0064】2.耐湿熱性試験 感熱記録紙を、60℃、90%相対湿度中に24時間保
存した後の発色画像濃度を、マクベス濃度計(TR−5
24型)を用いて測定し、発色画像の残存率を求める。
【0065】3.耐油性試験 感熱記録紙に、ジオクチルフタレートを含有したカプセ
ル塗工紙を重ね、加圧ロールを通過させた後、1週間2
5℃で保存した後の発色画像濃度を、マクベス濃度計を
用いて測定し、発色画像の残存率を求める。
【0066】各試験後の発色画像の残存率は、次の式よ
り求める。
【0067】
【数1】 数値の大きいほど、発色画像の保存安定性が優れている
ことを示している。 (温度に対する発色性能試験)感熱記録紙を各表面温度
に加温したメタルブロックに5秒間接触させ、その発色
画像濃度をマクベス濃度計(TR−524型)を用いて
測定する。
【0068】数値の大きい程、色濃く発色していること
を示している。 実施例3〜11 [感熱記録紙の作製法]
【0069】
【表1】 (A液組成) 電子供与性発色性化合物 10g 10%ポリビニルアルコール(クラレ−117)水溶液 10g 水 80g ─────────────────────────────── 計 100g (B液組成) 一般式(1)で表されるフェノール化合物 20g 軟質炭酸カルシウム(奥多摩工業、TP−123) 40g 10%ポリビニルアルコール(クラレ−117)水溶液 60g 水 130g ─────────────────────────────── 計 250g (C液組成) 熱可融性化合物(2−ベンジルオキシナフタレン) 20g 10%ポリビニルアルコール(クラレ−117)水溶液 10g 水 220g ─────────────────────────────── 計 250g 上記A液、B液、C液をそれぞれサンドグラインディン
グミルで平均粒子径が1.5μm以下になるように分散
し分散液を調製する。
【0070】A液100g、B液250g、C液250
gの分散液と30%パラフィンワックス23gを混合し
て、これを上質紙に乾燥塗布量が5.0±0.5g/m
2 となるように塗布、乾燥し、感熱記録紙を作製する。
【0071】表1に示した電子供与性発色性化合物およ
び電子受容性化合物[一般式(1)で表される化合物]
を使用し、上記の方法により感熱記録紙を作製した。
【0072】
【表2】 比較例1〜4 表2に示した電子供与性発色性化合物および電子受容性
化合物を使用し、上記の方法により感熱記録紙を作製し
た。
【0073】
【表3】 表3には、実施例3〜11および比較例1〜4で得られ
た感熱記録紙の発色画像の耐熱性試験、耐湿熱性試験お
よび耐油性試験の結果と白化現象の有無を示した。
【0074】
【表4】 表3から明らかなように、本発明の一般式(1)で表さ
れるフェノール化合物を電子受容性化合物として用いた
感熱記録材料は、従来の電子受容性化合物を用いて作製
した感熱記録材料に比較して、発色画像の保存安定性
(耐熱性、耐湿熱性および耐油性)が非常に優れてい
た。
【0075】表4には、実施例3、実施例4および比較
例1で得られた感熱記録紙の温度に対する発色性能試験
の結果を示した。
【0076】
【表5】 表4から明らかなように、本発明の感熱記録材料は、従
来の電子受容性化合物を用いた感熱記録材料に比べ、よ
り低温で速やかに発色し、高速記録に適した、高感度の
感熱記録材料であるといえる。
【0077】
【発明の効果】本発明の一般式(1)で表されるフェノ
ール化合物は、感熱記録材料用の電子受容性化合物等と
して非常に有用な化合物である。
【0078】また、本発明の一般式(1)で表されるフ
ェノール化合物を電子受容性化合物として用いることに
より、より低温で速やかに発色し、高速記録に適した、
高感度の感熱記録材料であり、しかも、発色画像の保存
安定性(耐熱性、耐湿熱性および耐油性)の非常に優れ
た感熱記録材料を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 元島 敏博 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 (72)発明者 中塚 正勝 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−82788(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 317/00 B41M 5/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表されるフェノール化合
    物。 【化1】 (RはOH基を表し、その位置は3位又は4位であ
    る。)
  2. 【請求項2】 電子供与性発色性化合物と電子受容性化
    合物を含有する感熱記録材料において、電子受容性化合
    物として一般式(1)で表されるフェノール化合物を少
    なくとも1種含有する感熱記録材料。 【化2】 (RはOH基を表し、その位置は3位又は4位であ
    る。)
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