JP3154218B2 - 被検体検査装置 - Google Patents

被検体検査装置

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JP3154218B2
JP3154218B2 JP35166893A JP35166893A JP3154218B2 JP 3154218 B2 JP3154218 B2 JP 3154218B2 JP 35166893 A JP35166893 A JP 35166893A JP 35166893 A JP35166893 A JP 35166893A JP 3154218 B2 JP3154218 B2 JP 3154218B2
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賢二 後藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、錠剤等小形の被検体を
搬送しつつ該被検体の損傷の有無を検査する装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の従来例としては、種々の方式の
ものが提案されているが、その中で吸気口となるスリッ
トを形成し、このスリットの両側の各端部に形成された
ガイドレールによって個別に案内される一対の索条を設
け、この索条上に被検体を載置し、上記スリットを介し
て負圧を加えて被検体を吸着しつつ搬送し、所定の位置
で被検体を撮像して検査を行うようにしたものが開示さ
れている (特公平5−65405号公報参照) 。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にあっては、以下のような種々の問題を生じる。ま
ず、スリットを一枚の板金等を打ち抜いて形成するよう
なことは、実質的に困難である。即ち、スリットの長手
方向の両端部外側のみで橋渡しされることとなるから、
例え剛性の高い板金材料を用いたとしてもスリットを挟
む両面を同一面に保持することは実質的に困難であり、
段差の発生を回避できなかった。
【0004】そのため、結局は、圧肉で剛性の高い板材
の端縁同士を突き合わせることなどによってスリットを
形成することとなるが、その場合、極めて高い加工精
度,組立精度が要求され、スリット形成だけで製造コス
トの大幅なアップを招き、しかも、使用後もスリットの
精度を良好に維持するためのメンテナンスも要求され
る。
【0005】また、搬送用の索条が駆動プーリに対して
スリップを生じることにより被検体が撮像位置から検査
結果によって選別される分別箇所に至る搬送時間に不同
を生じ、分別ミスを生じる惧れがある。また、上記一対
の索条のスリップは相互に異なることがあり、このとき
は被検体に水平回りの回転を生じ検査結果の信頼性を失
う惧れもある。或いは、索条が円形断面の周方向に回転
や捩じりを生じることもあり、この場合は被検体がスリ
ット内に落ち込んだりして検査により破損しているとの
誤判定をしてしまう惧れもある。
【0006】また、通常はガイドレールが形成されたス
リットの外側に索条があるため、被検体の破片が該スリ
ット間に引っ掛かると、該破片が索条の上方に突き出て
いる場合には、該破片によって被検体が跳ね飛ばされた
り、そこまでいかなくとも衝撃で位置ずれや振動を生
じ、撮像検査にエラーを生じる。また、撮像は所定の箇
所で行われるが、該撮像箇所のスリット間に被検体の破
片が引っ掛かると該破片を撮像で捉えてやはり検査にエ
ラーを生じるおそれがある。尚、撮像には被検体全体を
面状に撮像する方式の他、ラインセンサを用いて搬送方
向と交わる直線方向に往復走査を繰り返し、線状に捉え
た像を時系列に繋ぎ合わせて面状の像とする方式が考え
られるが、前者の方式では撮像のタイミングで被検体の
外側に破片が重なって撮像される場合に検査エラーを発
生し、後者の場合には、走査線上に破片があると、この
位置で動かないため常時破片が撮像されることとなり、
面状に繋げた像は被検体の外側に破片の幅を持つ筋が発
生して検査エラーを発生しやすくなる。また、前記面状
又は線状で撮像する方式において、例え、撮像領域から
外れていてもその近傍に破片が引っ掛かっている場合に
は、該引っ掛かり部分が障害となって索条の間隙を介し
て被検体を吸引する負圧が弱められ、被検体が丸い錠剤
等の場合は、前記引っ掛かり部分を通過する際に始め前
側が引っ掛かり部分上にあるときは後ろ側が相対的に強
い負圧に吸引されて後方に傾き、次いで後ろ側部分が引
っ掛かり部分にあるときは前側が強く吸引されて前方に
傾くため、大きく振動して、この場合も検査エラー発生
となる。
【0007】以上は破片が撮像箇所近辺に存在した場合
についてであるが、もっと大きな確率で発生する問題が
ある。それは、錠剤等の被検体では破片が細かく砕かれ
て粉末状となってスリットの内側に付着することにより
発生する問題である。かかる粉末の発生は錠剤等では避
けがたく、ある程度以上搬送が継続して粉末の発生量が
増大してくるとスリット内壁全体に均一に、つまり、撮
像箇所も例外なく付着してしまう。その場合、前記面状
撮像方式,線状撮像方式いずれにおいても、かかるスリ
ット内壁に付着する粉末を平行な筋状に撮像してしまう
こととなり、特に錠剤の割れや疵と見做される可能性が
高く検査エラーが発生する。
【0008】以上示した撮像箇所近辺での破片の引っ掛
かりや粉末の付着による検査エラーの発生は、全ての被
検体について同様に発生することとなるため、一旦発生
すると実質的に検査不能となってしまい検査を停止し
て、破片を取り除いたり粉末を除去する必要があるため
大きな問題となる。その他、被検体の粉末が索条とガイ
ドレールとの間に入り込みやすく、その場合、索条にス
リップを生じて前記検査エラーの発生に繋がるだけでな
く、索条やガイドレール面が摩耗して耐久上問題となる
こともある。
【0009】尚、索条の端縁をガイドレールを形成した
スリットより内側にはみ出して装着するようなことも一
応考えられ、その場合には索条の間隙の方がスリットの
間隙より小さくなるため、索条の間隙から落ちた被検体
の破片はスリットに引っ掛かることなく落下し、一対の
索条間に引っ掛かった破片はそのまま搬送されるので下
流側に回転ブラシ等の除去手段を備えることで除去する
ことが可能であり、また、粉体のスリット壁への付着や
索条とガイドレールとの間への侵入もある程度防止でき
る。しかし、索条の端縁をスリットより内側にはみ出し
て装着することは、索条が安定的に移送するためにはあ
る程度以上の張力をかけてガイドレールに押し付ける必
要があること及びはみ出し部分がスリットから吸引負圧
を受けること等により、索条の同一部分が常にかなりの
強さでスリットの端縁に押し付けられつつ擦られること
になるから、耐久性の面で大きく劣ることになり、実質
的に採用することは不可能に近い。
【0010】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
なされたもので、吸引口と搬送系との形状や位置関係、
撮像位置等の工夫により、上記問題点を悉く解決した検
査の信頼性を大きく高めることができるようにした被検
体検査装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため本発明に係る被
検体検査装置は、内部空間に負圧源によって負圧が導か
れる吸引ボックスと、前記吸引ボックスの開口面を覆っ
て取り付けられ、直線方向等間隔毎に多数の吸引孔を開
口した吸引孔列を1列以上備えると共に、該吸引孔列を
中心としてその両側に夫々凸状のガイドレールを設けた
ガイド板と、前記ガイド板の吸引孔列形成方向の両端部
外側にあって、前記吸引ボックスに回転自由に支持さ
れ、かつ、一方は駆動源によって回転駆動されるタイミ
ングプーリと、両端部が前記タイミングプーリと係合す
る環状のタイミングベルト状であって、かつ、内周面の
幅方向中央部に前記ガイドレールと係合する環状の凹溝
が形成され、該ガイドレールとガイド板を挟んで反対側
部分が前記吸引ボックス内部空間を通過するように装着
された複数本の搬送用ベルトと、を含んで構成され、前
記吸引孔は、周縁が少なくとも該吸引孔の中心を中心と
し該吸引孔列を挟む両側一対の搬送用ベルトの対向する
側縁間の間隙を直径とする円の外径より外側にある大き
さに形成し、かつ、隣接する吸引孔間を橋渡しする部分
の長さを前記一対の搬送用ベルトの対向する側縁間の間
隙以下に設定してなる搬送部と、前記所定の吸引孔の外
方にあって一対の搬送用ベルトに跨がって着座しつつ搬
送される被検体と対向する位置に配置され、該吸引孔の
中心近傍を通り該吸引孔の搬送用ベルトの間隙から露出
する周縁とは交わらない直線方向に周期的に往復走査を
行って被検体の線状の像を撮像し、該線状の像を時系列
に繋げて被検体の表面像を得る撮像部と、を備えたこと
を特徴とする。
【0012】
【作用】基本的な動作概要から説明すると、吸引孔列を
挟む一対の搬送用ベルトに跨がって着座する被検体は、
吸引ボックスから吸引孔を介して導かれる吸引負圧によ
り搬送用ベルトに押し付けられつつ安定した姿勢で搬送
され、所定の位置で撮像部により撮像されて検査が行わ
れる。
【0013】次に、本発明に特徴的な個々の作用につい
て説明すると、まず、ガイド板は、多数の吸引孔を列設
しても、吸引孔相互間が橋渡しされていることによりス
リットを形成する場合のように段差を生じることがな
い。したがって、ガイド板の形成材料として薄板材料を
使用しても十分な精度を確保でき、組付け精度も要求さ
れない。
【0014】また、搬送用ベルトとしてタイミングベル
ト状のものを使用するため、搬送方向のスリップの発生
を規制でき、かつ、凹溝とガイドレールとの係合により
搬送方向と直角方向の横ズレも規制される。その結果、
搬送用ベルトの振動の発生や一対の搬送用ベルト間の相
対移動を抑制できるから、このことを起因として被検体
が揺動したり、水平周りの回転や捩じりを生じたりする
ことを防止でき、検査エラーの発生を防止できる。
【0015】また、吸引孔が該吸引孔を挟む一対の搬送
用ベルト間の間隙を直径とする円より大きく、かつ、隣
接する吸引孔を橋渡しする部分の長さは前記一対の搬送
用ベルト間の間隙以下の大きさであるため、該間隙から
落ちた被検体の破片の大半は吸引孔から吸引ボックス内
部空間に落下するし、たまたま吸引孔と吸引孔との間の
部分に破片が乗っかったとしても、スリット間に破片が
挟みつけられて固定されるような場合と異なり、固定す
る力が無いため、被検体に当たって撥ね飛ばされてしま
い検査に影響を与えるようなことはない。
【0016】搬送用ベルト間に引っ掛かった破片は、搬
送用ベルトと共に移送され、吸引ボックス内部空間にお
いて吸引除去されるし、その他搬送路の下流側に除去手
段を設けることで確実かつ容易に除去できる。また、被
検体の破片の粉末が吸引孔の周辺に付着したとしても、
撮像部の撮像走査線上においては吸引孔の縁は搬送用ベ
ルトの影となって隠れるため、該粉末を撮像することが
なく、粉末撮像による検査エラーの発生も防止できる。
【0017】また、搬送用ベルトは、吸引孔相互間の橋
渡し部分で支持されつつ移送するため、吸引孔のエッジ
で摩耗するようなこともなく、更に、ガイド板の搬送路
面に付着した粉末は、搬送用ベルトの歯によって搬送方
向に掻き出されるので清掃効果も高く、粉末による搬送
用ベルトやガイド板搬送路面の摩耗なども防止でき耐久
性も優れるものである。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。本実施例は、被検体として錠剤を搬送しつつ検査を
行う装置に適用したものである。本実施例の構成を示す
図1〜図7において、概要構成から説明すると、後述す
る錠剤供給装置から供給された被検体としての錠剤を載
せて搬送する一対ずつ隣接させて複数列設けられた環状
の搬送用ベルト1と、該搬送用ベルト1列を上部に配置
すると共に前記一対の搬送用ベルト1の間隙を介して搬
送用ベルト1上の被検体を吸引する吸引ボックス2とか
らなる搬送装置と、該搬送装置で搬送されてきた錠剤の
表面を撮像して検査を行う検査装置と、を備えて構成さ
れている。
【0019】以下、各部を詳細に説明する。前記各搬送
用ベルト1は、内周面が歯付きのタイミングベルトで構
成されると共に、幅方向の中央部に凹溝11が形成されて
いる。一方、吸引ボックス2の上端には、前記搬送用ベ
ルト1の搬送路の下側となる部分を搬送方向所定間隔毎
に橋渡しした部分を残して全面的に開放した厚肉のホル
ダ20が固定され、該ホルダ20の前記開放部分の両外側縁
上に固定した断面コ字型のフランジ部材21の上面にガイ
ド板22が両側縁部を固定して連結される。該ガイド板22
には、前記搬送方向に等間隔毎に貫通して形成した円形
の吸引孔22aを複数列 (実施例では4列,但し図1,図
2では簡明のため2列のみ示す) ) 設け、該ガイド板22
上面の各吸引孔22a列の両側には夫々前記一対の搬送用
ベルト1の凹溝11と係合して搬送用ベルト1を搬送方向
に案内するガイドレール23が固定されている。
【0020】前記吸引ボックス2の側壁両端部に回転自
由に支持された歯付きのタイミングプーリ24,25に前記
搬送用ベルト1の両端部が掛けられ、該搬送用ベルト1
のタイミングプーリ24,25より下側部分は、吸引ボック
ス2内部の吸引室26に導入され、吸引室26内の各アイド
ラプーリ27にも掛けられて所定の張力が付与されてい
る。このようにして吸引孔22列を挟んで両側に装着され
た搬送用ベルト1の対向する内側縁相互間の間隙に対し
て、前記吸引孔22の直径の方が大きく形成され、また、
隣接する吸引孔22を橋渡しする部分の長さは搬送用ベル
ト1間の間隙より小さく形成されている。例えば、搬送
用ベルト間の間隙:吸引孔の直径:吸引孔間の長さ≒
2:3:1程度とする。
【0021】前記一方のタイミングプーリ24の端部は、
駆動モーター28と連結され、該駆動モーター28を駆動す
ることにより、搬送用ベルト1を一定速度で滑り無く駆
動するようになっている。また、前記吸引ボックス2の
底壁は中央部が開口され、該開口部に接続するダクト3
を介して図示しないバキュームポンプ等によって空気を
吸引し、以て吸引ボックス2内部を介して前記吸引孔22
aから搬送用ベルト1上の錠剤に吸引負圧を作用させ、
錠剤Tを搬送用ベルト1に押し付けつつ搬送させる。
【0022】一方、かかる搬送装置 (搬送部) の搬送用
ベルト1の上方所定箇所に搬送されてきた錠剤Tの表面
を撮像して検査を行う撮像装置4 (撮像部) が備えられ
ている。該撮像装置4は、所定の吸引孔22aの搬送方向
と直角な方向の直径を結ぶ直線方向に所定の周期で往復
走査して撮像する一次元撮像素子 (ラインセンサ) を有
し、得られた線状の像を時系列的に並べて面状の像を得
るものであり、それによって、割れ,欠け,疵,変形等
の欠陥が見つかった錠剤は、下流側の図示しない除去手
段により排出されるようになっている。この場合、前記
撮像の走査線と、搬送用ベルト1間の間隙から露出する
吸引孔22aの周縁とは交わらない。
【0023】次に、前記実施例装置の個々の作用・効果
について説明していく。吸引孔22aは、板金などからな
るガイド板22に一度で打抜くだけで極めて容易に形成す
ることができ、隣接する吸引孔22a相互間が橋渡しされ
ていることによりスリットを形成する場合のように段差
を生じることがない。したがって、ガイド板22aとして
薄板の板金を使用しても十分な精度を確保でき、組付け
精度も要求されないから、製造コストを大幅に引き下げ
られる。また、組付け後の精度も良好に維持できるか
ら、特別なメンテナンスも要せず、ランニングコスト的
にも有利である。
【0024】また、搬送用ベルト1は、タイミングベル
トであるため、搬送方向にスリップを生じることがな
く、かつ、凹溝11とガイドレール23との係合により横ズ
レも規制される。その結果、搬送用ベルト1が振動した
り、対向する一対の搬送用ベルト1が吸引作用により接
近したりすることも防止されるので、このことを起因と
する錠剤Tの揺動、水平周りの回転や捩じりの発生を防
止でき、それらによる検査エラーの発生を確実に防止で
きる。
【0025】また、吸引孔22aの直径が一対の搬送用ベ
ルト1間の間隙より大きいため、錠剤Tの破片が、前記
間隙から落ちたとしても、大半は吸引孔22aから吸引ボ
ックス2の吸引室26に落下し、吸引孔22aと吸引孔22a
との間の部分に落下した場合でもある程度以上の大きさ
のものはバランスを失って破片が乗っかかる可能性は極
めて低い。したがって、搬送用ベルト1の上方に突き出
すような大きさを有する破片が吸引孔22aと吸引孔22a
との間の部分に乗っかること自体が極めて稀であり、万
一このような状態となったとしても、破片は単に乗っか
っているだけでスリット間に破片が挟みつけられて固定
されるような場合と異なり、固定する力を受けていた
め、錠剤Tに当たると撥ね飛ばされてしまい検査に影響
を与えるようなことはない。
【0026】また、搬送用ベルト1間に引っ掛かった破
片は、搬送用ベルト1と共に移送され、吸引室26に入る
と吸引除去される。あるいは搬送路の下流側に清掃用の
回転ブラシ等を設けることで確実かつ容易に除去でき
る。次に、錠剤Tの破片がより細かく砕かれた粉末につ
いて考える。まず、該粉末が搬送用ベルト1の付着した
としても、これらは吸引室26において吸引除去され、あ
るいは前記回転ブラシ等で確実に除去することにより堆
積することがないので、それによる検査エラーの発生は
簡単に防止できる。また、粉末が、吸引孔22aの周辺に
付着したとしても、前記したように、撮像装置の走査線
上においては吸引孔22aの縁は搬送用ベルト1の影に隠
れてしまうため、該吸引孔22aに付着した粉末を撮像す
ることがなく、したがってそれによる検査エラーの発生
も防止できる。
【0027】また、搬送用ベルト1は、隣接する吸引孔
22a間の橋渡し部分で支持されつつ移送され、かつ、本
実施例のように円形の吸引孔22aとした場合、搬送用ベ
ルト1の同一箇所のみが吸引孔22aのエッジに継続して
当たることもないから吸引孔22aのエッジによる摩耗も
防止できる。また、前記錠剤Tの粉末が搬送用ベルト1
の搬送路面に付着した場合でも、該粉末は、搬送用ベル
ト1の歯によって搬送方向に掻き出されるので清掃効果
も高く、粉末による搬送用ベルト1やガイド板22搬送路
面の摩耗なども防止でき耐久性も優れるものである。
【0028】尚、隣接する吸引孔22aの橋渡し部分の上
方は吸引孔22aの直上部分に比較して吸引負圧が弱めら
れると考えられるが、該橋渡し部分の長さに対する搬送
用ベルト1のガイド板22上面からの高さの比率をある程
度以上大きく設定することでその影響を十分緩和するこ
とができるし、また、搬送用ベルト1内周側の歯と歯の
間とガイドレール23との間に形成される空間の緩衝作用
によっても搬送用ベルト1間の吸引負圧を十分に均一化
できるので、錠剤Tを振動させるようなことも防止でき
る。
【0029】図8は、上記構成の装置を含む錠剤の表面
の印刷や損傷状態を検査するシステムの概要を示す図
で、100 は錠剤の供給整列部、200 は表裏検査部、300
は側面検査部である。かかる検査システムの概要を説明
する。ホッパ110 に貯蔵されている錠剤Tはホッパ排出
口111 を介して供給部120 の搬送用ベルト121 に供給さ
れ、まず、ここで欠けた錠剤Tを篩落とした後、整列部
130 に供給され、次いで第1搬送ベルト141 によって略
一定間隔になった錠剤Tは第1の錠剤搬送装置140 の第
1搬送用ベルト141 によって上向きの姿勢で表裏検査部
200 に搬送される。なお、錠剤Tの間隔に不同を生じて
も、表裏検査部200 の機能に支障は生じない。
【0030】第1搬送用ベルト141 によって上向きの姿
勢で供給された錠剤Tはベルトの端において第1搬送用
ベルト141 の吸着力が失われると共に、第2の錠剤搬送
装置210 の第2搬送用ベルト211 によってその位置で上
方に吸着され、下向きの姿勢で吸着搬送されつつ一次元
撮像装置220 によって裏面が撮像される。このように、
第1搬送用ベルト141 から第2搬送用ベルト211 への乗
り移りは、垂直方向の吸着力切り換えによる垂直方向の
動きだけであるから、前記第1の実施例に見られるよう
に、姿勢が乱れたり、錠剤Tの残留を生じたりすること
がなく、安定かつ確実に乗り移りができる特徴がある。
第2搬送用ベルト211 によって吸着搬送された錠剤Tは
第3の錠剤搬送装置230 の第3搬送用ベルト231 へ同様
にして乗り移り、上向きの姿勢で搬送されつつ一次元撮
像装置240 によって表面が撮像される。ここで検出され
た不良品は排出装置250 によって選択排出される。
【0031】表裏の検査をした錠剤Tは次に側面検査部
300 に送られ、姿勢変換部310 において錠剤Tを平らな
姿勢から立った姿勢に変換され一次元撮像装置320 によ
って全側面の検査を行い、不良品は排出装置330 によっ
て選択排出され、良品は良品排出ダクト340 によって排
出される。また、側面検査部300 には錠剤Tの粉の吸引
排出装置350 を設けてある。
【0032】かかる検査システムにおいて、本考案に係
る第1〜第3の錠剤搬送装置140,210,230 の中、第1及
び第3の錠剤搬送装置140,230 については前記図1〜図
7に示した実施例における被検体検査装置の搬送部の構
成を有したものをそのまま使用でき、第2の錠剤搬送装
置210 についても上下の位置関係を変えただけの構成の
ものを使用できる。また、供給部120 及び整列部130 に
ついては、例えば本出願人による特願昭63−259499号に
開示された供給部13, 整列部20の技術をそのまま使用で
き、側面検査部300 については同じく特願昭63−152373
号の技術をそのまま使用できる。
【0033】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、被検体の表面検査を種々の要因に伴う考えられうる
限りの検査エラーの発生を悉く回避しつつ可及的に高い
検査精度で、かつ、高速に行うことができ、しかも、耐
久性に優れ、形成材料等も低コストのものを使用するこ
とができるなど、多種多様の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る被検体検査装置の概要
構成を示す斜視図。
【図2】同上装置の要部斜視図。
【図3】同上装置の要部拡大断面図。
【図4】同上装置の平面図。
【図5】同上装置の被検体搬送方向の縦断面図。
【図6】同上装置の前記と直角方向の縦断面図。
【図7】同上装置を使用した錠剤検査システムの概略構
成を示す正面図。
【符号の説明】
1 搬送用ベルト 2 吸引ボックス 4 撮像装置 11 凹溝 22 ガイド板 22a 吸引孔 23 ガイドレール 24,25 タイミングプーリ 26 吸引室 28 駆動モーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−77975(JP,A) 特開 昭61−211209(JP,A) 特開 平3−67157(JP,A) 実開 平3−118917(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/84 - 21/958 B65G 15/30 - 15/58 B07C 1/00 - 9/00 G01B 11/30 G01N 33/15

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部空間に負圧源によって負圧が導かれる
    吸引ボックスと、 前記吸引ボックスの開口面を覆って取り付けられ、直線
    方向等間隔毎に多数の吸引孔を開口した吸引孔列を1列
    以上備えると共に、該吸引孔列を中心としてその両側に
    夫々凸状のガイドレールを設けたガイド板と、 前記ガイド板の吸引孔列形成方向の両端部外側にあっ
    て、前記吸引ボックスに回転自由に支持され、かつ、一
    方は駆動源によって回転駆動されるタイミングプーリ
    と、 両端部が前記タイミングプーリと係合する環状のタイミ
    ングベルト状であって、かつ、内周面の幅方向中央部に
    前記ガイドレールと係合する環状の凹溝が形成され、該
    ガイドレールとガイド板を挟んで反対側部分が前記吸引
    ボックス内部空間を通過するように装着された複数本の
    搬送用ベルトと、 を含んで構成され、 前記吸引孔は、周縁が少なくとも該吸引孔の中心を中心
    とし該吸引孔列を挟む両側一対の搬送用ベルトの対向す
    る側縁間の間隙を直径とする円の外径より外側にある大
    きさに形成し、かつ、隣接する吸引孔間を橋渡しする部
    分の長さを前記一対の搬送用ベルトの対向する側縁間の
    間隙以下に設定してなる搬送部と、 前記所定の吸引孔の外方にあって一対の搬送用ベルトに
    跨がって着座しつつ搬送される被検体と対向する位置に
    配置され、該吸引孔の中心近傍を通り該吸引孔の搬送用
    ベルトの間隙から露出する周縁とは交わらない直線方向
    に周期的に往復走査を行って被検体の線状の像を撮像
    し、該線状の像を時系列に繋げて被検体の表面像を得る
    撮像部と、 を備えたことを特徴とする被検体検査装置。
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