JP7195748B2 - 小型物品の搬送ベルトおよび該搬送ベルトを用いる搬送装置 - Google Patents

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本発明は、錠剤などの小型物品の搬送ベルトおよび該搬送ベルトを用いる搬送装置に関する。特に本発明は、曲面部分を持つ小型物品を検査その他の処理に供するために、当該小型物品を安定した姿勢で支持しつつ搬送する技術に関するものである。
小型物品の処理システム、例えば錠剤の外観検査を行うための検査装置や、錠剤への印刷を行うための印刷装置などの処理装置を備えたシステムにおいては、処理装置を固定して配設する一方、錠剤を高速に搬送しながら検査や印刷などの処理に供するのが有利である。そして、錠剤を搬送するための搬送装置としては、錠剤を支持しつつ搬送する搬送ベルトを用いるものが多い。
一方、小型物品である錠剤には、例えば図14(a)~図14(f)に示すように、様々な形状および寸法を有するものがある(これらの各図の上側部分および下側部分は、それぞれ、錠剤の平面および側面を示している)。図14(a)~(c)に示すものはいずれも平面形状が円形であるが、同図(a)に示すものは平錠と称され、扁平な略円柱形状を有し、対向する一対の端面の各々は平坦である。同図(b)に示すものはR付き錠と称され、対向する一対の端面の各々は外方に膨出する曲面をなす膨出部を有している。同図(c)に示すものは糖衣錠であり、一般に円形の平面形状および楕円形の側面形状を有する。同図(d)および(e)に示すものは異形錠と称され、いずれも略楕円の平面形状をなすとともに膨出する一対の端面を有しているが、同図(e)の異形錠の膨出部は曲面をなしている。同図(f)は粉末、顆粒あるいは液体を充填したカプセル錠であり、両端部が半球状となった円筒形状を有している。
一般に、これらの錠剤は、一方の端面が搬送ベルトに支持された姿勢(厚み方向が搬送ベルトに垂直となった姿勢)で搬送される。しかし被支持面である端面が曲面をなしている図14(b),(c),(e)のような錠剤では、搬送時に揺動が生じる場合がある。すると、外観検査などを行うために検査装置で取得した錠剤の画像が変形し、変形が複雑である場合には画像の幾何補正が困難となり、検査精度が低下するおそれがある。また、揺動している錠剤に印刷を行うと、印刷品質の低下が生じるおそれもある。しかし従来、そのような錠剤の揺動については考慮されていなかった。
特許4575675号
よって本発明は、曲面部分をもつ錠剤などの小型物品がその曲面部分で搬送ベルトに支持されても、搬送時において安定した姿勢を維持できる搬送ベルトの構造および搬送装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の第1の形態は、曲面部分を有し、該曲面部分を被支持部分とする姿勢とされた小型物品を第1方向に搬送可能な搬送ベルトであって、前記第1方向と直交する第2方向における前記小型物品の寸法より小さい間隔を挟んで平行に配設された2本のベルト要素を備え、該2本のベルト要素の少なくとも一方の、前記間隔に面した稜線には、前記第1方向における前記小型物品の寸法より小さい寸法の凹部が配列されていることを特徴とする。
また、本発明の第2の形態は、曲面部分を有し、該曲面部分を被支持部分とする姿勢とされた小型物品を第1方向に搬送可能な搬送ベルトであって、前記小型物品を周縁部において支持可能な穴であって、前記小型物品の搬送面で前記小型物品を切断したと仮定したときの仮想切断面と3以上の接触点で接触し、前記接触点の接線となる直線部分、および/または、前記接線を共通接線とする曲線部分を含む形状を有する穴を配列してなることを特徴とする。
本発明によれば、小型物品は3点以上の接触点で支持されるので、揺動などが生じることなく、安定した姿勢で搬送される。
本発明に係る搬送装置を適用可能な小型物品の処理システムの一例を説明するための模式図である。 小型物品の搬送装置の外観構成を示す斜視図である。 図1の搬送装置に適用される従来の搬送ベルトの構造を示す斜視図である。 (a)および(b)は、それぞれ、本発明の第1実施形態に係る搬送ベルトの構造の2例を示す斜視図である。 図4(a)の構造を改良した搬送ベルトの一例を示す模式図である。 (a)および(b)は、図4(a)の構造の変形例に係り、且つその構造を改良した搬送ベルトの2例を示す斜視図である。 (a)および(b)は、図4(a)の構造の変形例に係り、且つその構造を改良した搬送ベルトのさらなる2例を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る搬送ベルトを一部拡大して示す斜視図である。 (a)および(b)は、第2実施形態に係る搬送ベルトに形成される穴の配列態様を説明するための説明図である。 (a)~(c)は、第2実施形態に係る搬送ベルトの3つの変形例を示す模式的平面図である。 (a)および(b)は、第2実施形態に係る搬送ベルトのさらに2つの変形例を示す模式的平面図である。 第2実施形態に係る搬送ベルトの別の変形例を含む搬送装置の模式的斜視図である。 (a)および(b)は、図12の搬送ベルトに形成される穴の2つの配列態様を説明するための模式的平面図である。 (a)~(f)は小型成形品の例としての錠剤の6形態を示す図であり、各図の上側部分および下側部分がそれぞれ錠剤の平面および側面を示している。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
(1)小型物品の処理システムの概要
図1は、本発明に係る搬送装置を適用可能な小型物品の処理システムの一例を説明するための模式図である。なお、搬送対象となる小型物品としては、図14(a)~(f)に示したような錠剤や、粒状の菓子などの食品などが挙げられるが、以下では小型物品として錠剤を例示する。また、以下で説明する構成は、特に図14(b)、(c)、(e)または(f)に示したような被支持部分に曲面部分を有する錠剤(以下、有曲面錠剤ということもある)を安定して搬送するのに好適であるが、図14(a)または(d)に示したような被支持部分が平坦面である錠剤の搬送も可能なものである。
図1の処理システム1は、錠剤Tを矢印Fで示す第1方向に搬送する搬送装置100を備え、搬送装置100は、複数のローラ101間に張架された無端式の搬送ベルト103と、その搬送面の裏面側に配され、搬送面に錠剤Tを吸着させる吸引力を作用する吸引装置105と、を有する。搬送ベルト103の搬送面に対向して、所要の情報の印刷処理を行う印刷装置200や、錠剤Tの外観,形状,寸法,欠陥,印刷品質の不良などの検査処理を行う検査装置300などを配設することができる。処理対象となる錠剤Tは、上流側の前段システム3から供給され、錠剤Tの搬送の過程で、上面側すなわち搬送ベルト103に接していない側の錠剤Tの部分に対して検査や印刷などの所要の処理の処理が施された後、後段システム5に受け渡される。
なお、処理システム1における印刷装置200および検査装置300の配設はあくまでも例示である。例えば搬送方向上流側からの配設順序は適宜定め得るものであり、また、それらの少なくとも一方に代えて、またはそれらとともに、錠剤Tに対する所要の処理を施す別の装置(側面側から検査を行う検査装置、あるいは検査や印刷の結果、不良が生じていた錠剤Tを排除する機構など)が配設されていてもよい。
前段システム3としては、例えば、錠剤Tを所定姿勢として整列させ、搬送ベルト103に供給する公知の錠剤供給システムとすることができる。ここで、所定姿勢とは一般に、錠剤の厚み方向が搬送面に対して垂直となる姿勢であり、この姿勢において検査等が実施される。また、後段システム5としては、搬送面に接していた錠剤Tの部分に対する処理を行うシステムとすることができる。
(2)第1実施形態
(2.1)基本構成
図2は本発明の第1実施形態に係る搬送装置100の具体的な外観構成を示す斜視図である。
本実施形態では、水平搬送装置100には錠剤Tを搬送可能な2条の搬送ベルト103が設けられており、各搬送ベルト103はさらに、搬送方向である第1方向Fと直交する第2方向Iにおける錠剤Tの寸法(本実施形態で例示する有曲面錠剤では直径)より小さい間隔107(図4~図7参照)を挟んで平行に配設された2本のベルト要素103a,103bを有している。したがって、錠剤Tは、ベルト要素103a,103bに跨った状態で支持されつつ搬送される。なお、以下に説明する図3~図7では、ベルト要素103a,103bは連結部108を介して一体に形成されており、連結部108には吸引装置105と間隔107とに連通する吸引孔109が形成されている構成が示されている。
図3は、図2のような搬送装置に適用されていた従来の搬送ベルトの構造(例えば特許文献1の図2参照)を示す斜視図である。図3の構成は錠剤を密に搬送できるので有利ではあるが、搬送対象が図14(c)に示したような有曲面錠剤Tcである場合を考察すると、その曲面部分がベルト要素103a,103bの間隔107に面した直線状の稜線部分に支持される。すると、図3の構造では、錠剤Tの曲面部分はベルト要素103a,103bの稜線とそれぞれ1つの点Pで接触し、合計2点での支持となるため、これら2点の接触点Pを結んだ軸を中心として前後に揺動が生じやすくなる。この結果、例えば検査装置300に配設されたラインセンサカメラで外観形状の画像を取得した場合、錠剤Tの画像が動的に変形し、変形状態を推定できなくなるので、画像の幾何補正が困難となり、ひいては画像検査の検査精度が低下することになる。また、印刷装置200にて印刷を行うと、印刷品質の低下が生じることにもなる。
これに対し、第1実施形態に係る搬送ベルト103では、間隔107に面したベルト要素の稜線に、第1方向Fに沿って複数の凹部を配列することで、断続する稜線を有する形状としている。凹部は、第1方向Fには、錠剤Tの第1方向の寸法(本実施形態で例示する有曲面錠剤では直径)より小さい寸法を持つものとする。
図4(a)は、本発明の第1実施形態に係る搬送ベルトの構造の一例を示す斜視図である。図4(a)に示す例では、ベルト要素103a,103bのそれぞれに、第1方向Fと交差する方向(例えば直交方向である第2方向I)のベルト要素103a,103bの全幅にわたって延在する溝状の凹部111a,111bを有するものとなっている。ベルト要素103a,103bの稜線が断続するため、2つの稜線部分に挟まれた各凹部の両端の点は角部となる。凹部111a,111bの第1方向Fの寸法が、錠剤Tの被支持部分の第1方向の寸法(ここで搬送対象としている有曲面錠剤Tcでは直径)より小さいため、錠剤Tcの曲面部分は、ベルト要素103a,103bの凹部111a,111bとそれぞれ2つの点Pで接触し(以下、錠剤に接触する点を接触点Pとして参照する)、錠剤Tは合計4点で支持されることになる。したがって、図4(a)の例によれば、搬送過程での錠剤Tcの揺動が効果的に抑制される。また、凹部111a,111bをベルト要素103a,103bの全幅(第2方向の長さ全体)にわたる溝状のものとしたことで、粉塵の除去など装置のメンテナンスを行う上で有利となる。
図4(a)では、錠剤Tcの姿勢を安定させるために4点支持を行う構成を例示したが、3点支持が行われるようにしてもよい。この場合は、図4(b)に示すように、一方のベルト要素(例えばベルト要素103a)のみに凹部(例えば凹部111a)を形成すればよい。つまり、凹部両端の角部の2点と、他方のベルト要素(例えばベルト要素103b)の稜線上の1点との、合計3点の接触点Pで錠剤Tが支持されるようにすればよい。
(2.2)改良構成の例
図4(a)に示した構成において、凹部111a,111b同士が第2方向に対向して形成されていると、凹部の形成によって断続する直線状の稜線部分が対向する。また、図4(b)に示した構成においては、一方のベルト要素(103a)に形成した凹部(111a)によって断続する直線状の稜線部分が他方のベルト要素(103b)の稜線に対向することになる。これらのように稜線部分同士、または稜線部分と稜線とが対向している場合、錠剤の寸法、間隔107の寸法、凹部または稜線部分の寸法などによっては、それらの対向部分の位置で錠剤が支持され、2点支持の状態が生じ得る。
この状態を回避するには、図5に示すように、稜線部分同士が第2方向Iに対向しないように凹部111a,111bを形成すればよい。この場合、錠剤は必ず、ベルト要素103aの凹部111aの両端に現れる2つの角部と、凹部111aに対向するベルト要素103bの稜線部分状の一点との白丸で示す3点、または、ベルト要素103bの凹部111bの両端に現れる2つの角部と、凹部111bに対向するベルト要素103aの稜線部分状の一点との黒丸で示す3点で支持されることになる。
また、凹部の形状としても、図4(a)、(b)および図5に示したようなベルト要素の全幅にわたる溝状のものに限られない。例えば、図6(a)に示すように、稜線から四角柱状に切り欠かれた凹部113a,113bであってもよいし、図6(b)に示すように、稜線部分から三角柱状に切り欠かれた凹部115a,115bであってもよい。これらの場合にあっても、凹部113a,113b同士、または凹部115a,115b同士が対向しないようにして、錠剤が必ず3点で支持されるようにすることは好ましい。
さらに、直線状に連続する稜線が形成されないよう、図7(a)に示すように、稜線を平面視にて鋸歯状に切り欠いた形状に形成し、これによって現れる一方のベルト要素の凹部と、他方のベルト要素の凸部とが第2方向Iにおいて対向するようにしてもよい。あるいは、図7(b)に示すように、例えば一方のベルト要素(103b)のみに鋸歯状の稜線を形成し、他方のベルト要素(103a)は直線状の稜線としたものであってもよい。これらの構成によれば、接触点が2点となる部分が生じないので有利である。なお、稜線の切り欠き形状は鋸歯状に限らず、その他の三角歯状であってもよいし、正弦波状であってもよい。
以上、図6および図7について説明した構成のように、凹部をベルト要素の全幅にわたる溝状とせずに、切り欠き形状とすることは、ベルト要素の厚みを減じる箇所が限局されるので、耐久性を増す上で有利な構成である。
なお、以上の第1実施形態に係る構成は、図14(e)に示したような錠剤を含めた有曲面錠剤の搬送に適用して好適なものであるが、図14(f)に示したカプセル錠のような有曲面錠剤の搬送にも好適である。カプセル錠の場合は、ベルト要素103aおよび103bのそれぞれの稜線により、中間の円筒面が支持されるので、姿勢がより安定する。
また、以上説明した第1実施形態に係る諸例では、参照している各図面から明らかなように、凹部は連結部に至るまでの深さ(第1方向Fおよび第2方向Iに直交する第3方向Vの長さ全体)に形成され、第3方向に交差する凹部の底面が連結部の上面と同一平面上にあるものとされているが、凹部を浅く形成してもよい。また、凹部の底面を平坦なものとせず、例えば連結部に向かう傾斜面としてもよい。さらに、いずれの場合においても、凹部の底面から第3方向に延在して連結部を貫通する貫通孔を設けることで、粉塵の除去など装置のメンテナンス性をさらに向上させたり、吸引力の作用に伴う粉塵などの排除性能を向上させたりすることもできる。
加えて、以上ではベルト要素103a,103bを連結部108を介して一体に形成した構成について説明したが、ベルト要素103aおよび103bが別体に構成されていてもよい。この場合、両ベルト要素をタイミングベルトの形態とすれば、簡単且つ確実に同期させて駆動する上で有利である。
(3)第2実施形態
(3.1)概略
第1の実施形態は、間隔を挟んで平行に配設された2本のベルト要素を備え、その2本のベルト要素の少なくとも一方の、間隔に面した稜線部分に凹部を配列した構成について説明した。これに対し、次に述べる第2実施形態は、単一のベルト要素を含む搬送ベルトに対して、錠剤を安定して支持しつつ搬送する構造を適用したものである。
第2実施形態に係る搬送ベルトは、搬送面において小型物品(有曲面錠剤)を周縁部において支持可能な穴であって、搬送面で有曲面錠剤を切断したと仮定したときの仮想切断面と3以上の接触点で接触し、接触点の接線となる直線部分、および/または、前記接線を共通接線とする曲線部分を含む形状を有する穴を配列してなる構成を基本的に備える。
(3.2)第1例
穴の形状、寸法および接触点の数などは、適用される錠剤の形状や寸法に応じて適宜定め得るものであるが、まず第1例として、錠剤が平面視で円形状の有曲面錠剤(図14(b)または(c))であり、接触点を3点とした場合の構成例を説明する。かかる錠剤は、搬送面でこれを切断したと仮定したときの仮想切断面は円形を呈する。換言すれば、搬送面において穴の周縁部と接触する錠剤の3点以上の接触点を頂点とする多角形を考察したとき、その外接円が円形の仮想切断面となる。これらの条件を満たせば、穴の形状は特に限定されないが、以下では接触点の数を3点とし、つまり錠剤は3点支持されるものとし、穴の形状は三角形である場合を例示する。
図8は、その例に係る搬送ベルトを一部拡大して示す斜視図である。本例は、搬送ベルト203に平面視にて三角形の穴211を配列し、その各辺に平面視で円形状の有曲面錠剤Tcの接触点Pが位置するように、すなわち錠剤Tが3点で支持されるように構成されている。また、図示の例では、穴211は、平面視にて1辺を第1方向に一致させた正三角形状である。また、穴211は、吸引手段の吸引力を錠剤Tに作用させ、錠剤Tを搬送面に吸着させるよう貫通孔とされている。
なお、その貫通孔の軸方向断面の形状は、直管形状、段付きの管形状、錘台形状あるいは逆錘台形状など適宜のものとすることができるが、吸引力が錠剤Tに効果的に作用する形状であることが好ましい。また、隣接する穴同士は、2回回転対称の関係となるように向きを180度異ならせて1次元状に配列されている。このようにすることで、穴を密に配列することが可能となる。
さらに図8の例では、隣接する穴同士を第2方向Iにずらして配列し、図9(a)に示すように、第2方向Iにおける錠剤Tの中心位置Gが第1方向Fに整列するようにしている。これに対し、図9(b)に示すように、隣接する穴同士を単に向きを180度異ならせて1次元配列した場合には、第2方向Iに中心位置のずれdが生じる。したがって、検査装置や印刷装置の負担を軽減するなどの観点から、搬送中心が第1方向に整列していることが好ましい場合には、図9(a)のような配列を行うことが有利である。
(3.2)変形例
上述したように、穴の形状、寸法および接触点の数などは、適用される錠剤の形状や寸法に応じて適宜定め得る。例えば、上例では3点支持を行う構成を説明したが、4点以上の接触点によって錠剤を支持するものでもよい。また、穴の形状としても正三角形に限定されるものではなく、その他の三角形や、4辺以上の辺を有する多角形であってもよい。この場合において、穴は多角形を基本形状とするものであればよい。すなわち、穴は直線状の辺のみによって構成される多角形だけでなく、少なくとも一部が曲線で構成されるものであってもよい(例えば角を丸めた形状であり、これは応力を緩和する上で有利である)。さらに、曲線部分のみで画定された穴であってもよい。
以下、図10および図11を用いていくつかの変形例を例示する。図示の例はすべて平面図であり、錠剤は実線、これを支持する穴211は実線ないし破線で示されている。また、符号Sで示す二点鎖線は仮想切断面であり、接触点Pは仮想切断面Sの周縁上に位置し、穴211は接触点の接線となる直線部分や、接線を共通接線とする曲線部分を含む形状を有するものとなる。なお、錠剤Tが一部重畳して描かれている図があるが、これは錠剤同士が実際に重なっていることを示すものではなく、穴211に支持され得る位置を示す便宜上のものである。
図10(a)は、平面視にて円形状の有曲面錠剤Tcを搬送する搬送ベルト203の例である。この例では、穴211は、第1方向に延在する底辺と、それより長い2つの等辺とからなる二等辺三角形状に形成されており、この場合は、上例のように正三角形状とするよりもさらに密度の高い配列が可能となる。同図(b)は、平面視にて楕円形状の有曲面錠剤Toを搬送する搬送ベルト203の例であり、穴211は二等辺三角形状、仮想切断面Sは楕円形状であり、接触点Pは穴211の各辺に1つずつ、合計3点存在している。同図(c)は、カプセル錠である有曲面錠剤Tcpを搬送する搬送ベルト203の例であり、穴211は二等辺三角形状、仮想切断面Sは長円形状であり、錠剤Tcpは、カプセル両端部の半球状部分と接触する2つの等辺上に現れる2点の接触点Pと、底辺に沿って現れる無限数の接触点で構成される線状部分との3箇所で支持される。
図11(a)は、平面視にて円形状の有曲面錠剤Tcを搬送する搬送ベルト203の例である。穴211は四角形状(この例では正方形状)に形成され、仮想切断面Sは四角形状であり、接触点Pは穴211の各辺に1つずつ、合計4点存在している。図11(b)は、平面視にて円形状の有曲面錠剤Tcを搬送する搬送ベルト203の例である。穴211および仮想切断面Sは円形状であり、錠剤Tcは、穴211の周縁の無限数の接触点で構成される。なお、この例に示すように穴211および仮想切断面Sをともに円形状とすることも可能であるが、穴211または錠剤Tcの形状の公差がある場合や錠剤Tcが傾いている場合は2点接触が生じることがあり得るため、図10(a)の例のように、3点の接触点で支持されるようにすることが最も好ましい。
次に、図12および図13を用いてさらなる変形例を説明する。
以上では、第1方向Fに実質的に1列に錠剤Tを搬送するための穴の配列を有する搬送ベルトを備えた搬送装置の構成を説明した。これに対し、図12は、第1方向Fに直交する第2方向Iにも穴の配列を有する搬送ベルトを備えた搬送装置の構成例を示すものである。この例の搬送装置400は、第1方向Fおよび第2方向Iに2次元状に設けられた穴411を有する搬送ベルト403を用いており、この搬送ベルト403に錠剤を分散させて供給する前段システム3としての供給装置430が接続されている。
図13(a)および(b)は、例えば平面視にて円形状の有曲面錠剤Tcを搬送する搬送ベルト403上に配列される穴の2例を示すものである。同図(a)の例では、穴411は、第1方向に延在する1辺を有する正三角形状に形成されており、第1方向Fおよび第2方向Iの各方向に隣接する穴同士が2回回転対称の関係となるように向きを180度異ならせて、2次元状に配列されている。同図(b)では、穴211は、四角形状(この例では正方形状)に形成されている。
なお、本実施形態は以上の各例に限られない。要は、曲面部分を被支持部分とする姿勢とされた小型物品を搬送する搬送ベルトであって、小型物品を周縁部において支持可能で、搬送面で小型物品を切断したと仮定したときの仮想切断面と3以上の接触点で接触し、接触点の接線となる直線部分、および/または、接線を共通接線とする曲線部分を含む形状(涙滴型なども含む)を有する穴を配列してなるものであれば、第2の実施形態の変形例の範疇に含まれるのである。
(4)実施形態の効果
以上説明した各実施形態の諸例に示した構造では、錠剤Tの曲面部分は搬送ベルトに3点以上の接触点で支持されるため、揺動が生じにくく、安定した姿勢で搬送されるものとなる。この結果、例えば検査装置に配設されたラインセンサカメラで外観形状の画像を取得した場合、たとえ錠剤が若干傾いていても、その画像の変形は静的なものとなる。このため、変形状態を容易に推定して画像の幾何補正を行うことが可能となり、画像の検査精度の低下を抑制することができる。また、印刷装置にて印刷を行った場合にも、印刷品質の低下を抑制することができる。
(5)その他
なお、本発明は、以上説明した各実施形態および随所に述べた変形例に限られない。例えば、本発明が適用される搬送装置として、図2または図12では小型物品(錠剤)の水平搬送を行うものを例示したが、傾斜搬送を行うものでもよい。さらに、本発明は、被支持面となっていた底面側の検査等を行うために、上面側を吸着搬送する搬送装置であってもよい。この場合において、搬送装置は、上面側に吸引力を作用しつつ回転する回転ドラムを用いるものでもよい。
100、400 搬送装置
103、203、403 搬送ベルト
103a、103b ベルト要素
108 連結部
111a、111b、113a、113b、115a、115b 凹部
211、411 穴
P 接触点
S 仮想切断面
T、Tc、To、Tcp 錠剤

Claims (7)

  1. 曲面部分を有し、該曲面部分を被支持部分とする姿勢とされた小型物品を第1方向に搬送可能な搬送ベルトであって、
    前記第1方向と直交する第2方向における前記小型物品の寸法より小さい間隔を挟んで平行に配設された2本のベルト要素を備え、
    該2本のベルト要素の少なくとも一方の、前記間隔に面した稜線には、前記第1方向における前記小型物品の寸法より小さい寸法の凹部が配列されていることを特徴とする搬送ベルト。
  2. 前記凹部は、前記ベルト要素の前記第2方向の長さ全体にわたって形成された溝、および/または、前記ベルト要素の前記間隔に面した側面の、前記第1方向および前記第2方向と直交する方向の長さ全体わたって形成された切り欠きの形状を有することを特徴とする請求項1に記載の搬送ベルト。
  3. 前記凹部は、少なくとも一方の前記ベルト要素の三角歯状または正弦波状の稜線によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の搬送ベルト。
  4. 前記凹部は前記2本のベルト要素のそれぞれに、前記第2方向において互いに対向しないように設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の搬送ベルト。
  5. 前記2本のベルト要素は、前記小型物品の搬送面の裏面側において前記2本のベルト要素を連結する連結部によって一体に構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の搬送ベルト。
  6. 前記2本のベルト要素は、タイミングベルトの形態を有して別体に構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の搬送ベルト。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の搬送ベルトと、
    前記間隔を介して吸引力を作用することで、前記小型物品を前記2本のベルト要素に吸着させる吸引手段と、
    を備えたことを特徴とする搬送装置。
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